国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ

國家こっか再建さいけん最高さいこう會議かいぎ
국가재건최고회의 (韓国かんこく語ご) 國家こっか再建さいけん最高さいこう會議かいぎ (韓国かんこく語ご)
中央ちゅうおう政府せいふ
国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎの紋章もんしょう
概要がいよう
創設そうせつ年ねん	1961年ねん5月がつ19日にち
解散かいさん年ねん	1963年ねん12月16日にち
対象たいしょう国こく	大韓民国だいかんみんこく
地域ちいき	朝鮮半島ちょうせんはんとう休戦きゅうせん線せん以南いなんの地域ちいき
政庁せいちょう所在地しょざいち	大韓民国だいかんみんこく ソウル特別とくべつ市し
現行げんこう憲法けんぽう	国家こっか再建さいけん非常ひじょう措置そち法ほう
政体せいたい	軍事ぐんじ政権せいけん 寡頭制せい 単一たんいつ国家こっか
代表だいひょう	大統領だいとうりょう（形式けいしき上じょう元首げんしゅ） 尹いん潽善（1960年ねん8月がつ12日にち－1962年ねん3月がつ24日にち） 国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ議長ぎちょう（実権じっけん掌握しょうあく） 張ちょう都みやこ暎（1961年ねん5月がつ19日にち－1961年ねん7月がつ3日にち） 朴ぼく正煕せいき（1961年ねん7月がつ3日にち－1963年ねん5月がつ20日はつか）
備考びこう
国家こっか再建さいけん非常ひじょう措置そち法ほうは、国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎに立法りっぽう・司法しほう・行政ぎょうせいの三権さんけんを与あたえる。
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国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ
クーデターを起おこした朴ぼく正煕せいき少将しょうしょう（中央ちゅうおう、サングラスをかけた人物じんぶつ）
各種かくしゅ表記ひょうき
ハングル：	국가재건최고회의
漢字かんじ：	國家こっか再建さいけん最高さいこう會議かいぎ
発音はつおん：	クッカチェゴンチェゴフェウィ
英語えいご：	Supreme Council for National Reconstruction

国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ議長ぎちょうの旗はた

この時期じきの国旗こっき

この時期じきの国くに章あきら

国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ（こっかさいけんさいこうかいぎ）、略称りゃくしょう「最高さいこう会議かいぎ」は、1961年ねんの5・16軍事ぐんじクーデターから1963年ねんの第だい三さん共和きょうわ国こく成立せいりつまでの間あいだ、大韓民国だいかんみんこくに存在そんざいした軍事ぐんじ政権せいけんで、クーデター直後ちょくごの5月がつ19日にちに軍事ぐんじ革命かくめい委員いいん会かい（以下いか「革命かくめい委員いいん会かい」）が名称めいしょうを改称かいしょうしたものである。クーデターを支持しじする韓国かんこく軍ぐんの陸軍りくぐん士官しかん学校がっこう8期生きせいによって主要しゅようメンバーが構成こうせいされ、朴ぼく正煕せいきが実権じっけんを掌握しょうあくしていた。

概説がいせつ

クーデター直後ちょくごの5月がつ19日にち、革命かくめい委員いいん会かいは名称めいしょうを国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ（以下いか「最高さいこう会議かいぎ」）に改称かいしょうし、議長ぎちょうに張ちょう都みやこ暎中将ちゅうじょう、副ふく議長ぎちょうに朴ぼく正煕せいき少将しょうしょうが就任しゅうにんした。同時どうじに14の分科ぶんか委員いいん会かいの委員いいん長ちょうも選出せんしゅつした。

国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ（檀だん紀おさむ4294年ねん5月がつ20日にち付づけ）

職位しょくい	人数にんずう	氏名しめい	備考びこう
議長ぎちょう	1	陸軍りくぐん中将ちゅうじょう：張ちょう都みやこ暎	失脚しっきゃくし、1961年ねん7月がつ3日にちに反はん革命かくめい容疑ようぎで逮捕たいほ。
副ふく議長ぎちょう	1	陸軍りくぐん少将しょうしょう：朴ぼく正煕せいき	1961年ねん7月がつ2日にちに最高さいこう会議かいぎ議長ぎちょうに就任しゅうにん。
議員ぎいん	28	陸軍りくぐん中将ちゅうじょう：金鍾五きんしょうご、朴ぼく林恒はやしつね 空軍くうぐん中将ちゅうじょう：金きむ信しん 海軍かいぐん中将ちゅうじょう：李り成しげる浩ひろし 海兵かいへい中将ちゅうじょう：金きむ聖恩せいおん 陸軍りくぐん少将しょうしょう：丁ちょう来らい赫、李り周一しゅういち、韓かん信しん、柳やなぎ陽よう洙 陸軍りくぐん准じゅん将しょう：韓かん雄つよし震ふるえ、崔ちぇ周あまね鍾、金きむ容ひろし珣、蔡命新しん、金かね振ふ暐、張ちょう坰淳、宋そう賛さん鎬 海兵かいへい准じゅん将しょう：金きむ潤じゅん根ね 陸軍りくぐん大領だいりょう：文ぶん載の俊しゅん、朴ほお致玉、朴ぼく基はじめ錫すず、孫まご昌あきら奎、柳原やなぎはら植しょく、呉ご致成 海兵かいへい大領だいりょう：鄭てい世よ雄ゆう 陸軍りくぐん中ちゅう領りょう：吉よし在ざい号ごう、朴ぼく円まどか彬あきら、李り錫すず済ずみ、玉たま昌鎬しょうこう	全員ぜんいんは軍事ぐんじ革命かくめい委員いいん会かい委員いいん。
顧問こもん	2	金きむ弘一こういち、金きむ東ひがし河かわ
分科ぶんか委員いいん	14	行政ぎょうせい：呉ご致成 内務ないむ：朴ぼく円まどか彬あきら 財政ざいせい：文ぶん載の俊しゅん 法務ほうむ：李り錫すず済ずみ 外務がいむ国防こくぼう：柳やなぎ陽よう洙 文教ぶんきょう：孫まご昌あきら奎 建設けんせつ：金かね振ふ暐 農林のうりん：鄭てい世よ雄ゆう 商工しょうこう：柳原やなぎはら植しょく 保健ほけん社会しゃかい：吉よし在ざい号ごう 交通こうつう：金きむ潤じゅん根ね 逓信ていしん：玉たま昌鎬しょうこう 公報こうほう：宋そう賛さん鎬 公安こうあん：韓かん雄つよし震ふるえ	全員ぜんいんは議員ぎいんによる兼任けんにん。 出典しゅってん：尹いん景けい哲あきら『分断ぶんだん後ごの韓国かんこく政治せいじ』239頁ぺーじ

国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎによる任命にんめい（檀だん紀おさむ4294年ねん5月がつ20日にち付づけ）

職位しょくい	氏名しめい
各部かくぶ連絡れんらく班はん団長だんちょう	趙ちょう在ざい美よし陸軍りくぐん准じゅん将しょう
歩兵ほへい第だい八はち師団しだん長ちょう	崔ちぇ周あまね鍾陸軍ぐん准じゅん将しょう
ソウル特別とくべつ市長しちょう	尹いん泰やすし日び陸軍りくぐん准じゅん将しょう
長官ちょうかん	外務がいむ部ぶ長官ちょうかん：金きむ弘一こういち陸軍りくぐん中将ちゅうじょう・予備よび役やく 内務ないむ部ぶ長官ちょうかん：韓かん信しん陸軍りくぐん少将しょうしょう 財務ざいむ部ぶ長官ちょうかん：白はく善よし鎮陸軍りくぐん少将しょうしょう 法務ほうむ部ぶ長官ちょうかん：高こう元もと増ぞう陸軍りくぐん准じゅん将しょう 国防こくぼう部ぶ長官ちょうかん：張ちょう都みやこ暎陸軍ぐん中将ちゅうじょう 文教ぶんきょう部ぶ長官ちょうかん：文ぶん熙奭海兵かいへい大領だいりょう 建設けんせつ部ぶ長官ちょうかん：朴ぼく基はじめ錫すず陸軍りくぐん大領だいりょう 農林のうりん部ぶ長官ちょうかん：張ちょう坰淳陸軍りくぐん准じゅん将しょう 商工しょうこう部ぶ長官ちょうかん：丁ちょう来らい赫陸軍ぐん少将しょうしょう 保健ほけん社会しゃかい部ぶ長官ちょうかん：張ちょう徳いさお昇のぼり空軍くうぐん准じゅん将しょう 交通こうつう部ぶ長官ちょうかん：金光かねみつ玉たま海軍かいぐん大領だいりょう 逓信ていしん部ぶ長官ちょうかん：裵徳鎮陸軍りくぐん准じゅん将しょう 事務じむ処しょ長ちょう：金きむ炳三陸軍りくぐん准じゅん将しょう 公報こうほう部ぶ長ちょう：沈興善ぜん陸軍りくぐん少将しょうしょう

最高さいこう会議かいぎは61年ねん6月がつ6日にちに国家こっか再建さいけん非常ひじょう措置そち法ほう（以下いか「非常ひじょう措置そち法ほう」）を制定せいてい公布こうふした。同どう法ほう第だい2条じょうの規定きていで「軍事ぐんじ革命かくめい完遂かんすい後ごに施行しこうされるべき総そう選挙せんきょによって政府せいふが樹立じゅりつされるまで、最高さいこう会議かいぎは大韓民国だいかんみんこくの最高さいこう統治とうち機関きかんとしての地位ちいを有ゆうする」として最高さいこう会議かいぎが韓国かんこくの唯一ゆいいつの最高さいこう統治とうち機関きかんであることを明確めいかくにした。また国会こっかいの権限けんげんについても最高さいこう会議かいぎがこれを行使こうしすることとなった。これによって最高さいこう会議かいぎは1963年ねん12月17日にちの第だい6代だい国会こっかい召集しょうしゅうによって民政みんせいが樹立じゅりつされるまでの期間きかん、韓国かんこく唯一ゆいいつの最高さいこう統治とうち機関きかんとしての機能きのうを果はたすことになった。

経緯けいい

朴ぼく正煕せいき少将しょうしょう率ひきいる韓国かんこく軍ぐんの一派いっぱは、1961年ねん5月16日にちに軍ぐんを派遣はけんしてソウルを掌握しょうあくし、第だい二に共和きょうわ国こくの幕まくを閉とじた。朴ほおは、軍ぐんの政治せいじ化かを求もとめる軍ぐん幹部かんぶ一派いっぱの一員いちいんであり、第だい二に共和きょうわ国こくの腐敗ふはいや自由じゆう主義しゅぎ政策せいさくによる社会しゃかい運動うんどうの放任ほうにん、第だい一いち共和きょうわ国こく期きの反はん民主みんしゅ的てき活動かつどうや不正ふせい活動かつどうに関かかわった公職こうしょく関係かんけい者しゃの追放ついほう措置そちに対たいして不満ふまんを抱だいたことが、政権せいけん掌握しょうあくの動うごきに至いたった理由りゆうとされている

早期そうきに政府せいふを民政みんせいに復帰ふっきさせることを公約こうやくとしており、1962年ねん12月2日にちの国民こくみん投票とうひょうで78％の賛成さんせいを受うけたことを根拠こんきょに、大韓民国だいかんみんこくを再ふたたび大統領だいとうりょう制せいによる共和きょうわ憲政けんせい体制たいせいへと戻もどすことを決定けっていした。そして同年どうねん12月26日にちに、憲法けんぽう改正かいせいを実施じっしして大統領だいとうりょうに権力けんりょくを集中しゅうちゅうさせる第だい三さん共和きょうわ国こく憲法けんぽうが制定せいていされた。当初とうしょ、朴ぼく正煕せいきら軍ぐん幹部かんぶは次つぎの選挙せんきょで公職こうしょくを求もとめないと誓約せいやくしていた。しかし、結果けっか的てきには朴ぼく正煕せいきが1963年ねん10月の大統領だいとうりょう選挙せんきょに辛勝しんしょうで当選とうせん、11月の第だい6代だい総そう選挙せんきょを経へて民政みんせい移譲いじょうへの態勢たいせいを整ととのえた後のちの1963年ねん12月16日にちに最高さいこう会議かいぎは解散かいさんした。そして翌よく17日にちに国会こっかい召集しょうしゅうと大統領だいとうりょう就任しゅうにん宣誓せんせい式しきが行おこなわれ、第だい三さん共和きょうわ国こくが発足ほっそくした。

経済けいざい

最高さいこう会議かいぎは、大韓民国だいかんみんこく史上しじょう初はじめて経済けいざい開発かいはつ計画けいかくを政策せいさくとして実施じっしした政府せいふであり、第だい一いち次じ五ごヵ年かねん計画けいかくが1962年ねんから実施じっしされた。これに先立さきだち、第だい二に共和きょうわ国こくも経済けいざい開発かいはつ計画けいかくを策定さくていしていたが、それらの計画けいかくを実施じっしすることができずにいた。その為ため、革命かくめい委員いいん会かいは第だい二に共和きょうわ国こくの計画けいかくをそのまま転用てんようしたとの見方みかたもある。朴ぼく正煕せいき国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ議長ぎちょうはケネディ米国べいこく大統領だいとうりょうに韓国かんこく軍ぐんのベトナム戦争せんそう参戦さんせんの承認しょうにんを求もとめたが拒絶きょぜつされた。しかし、ケネディ大統領だいとうりょうが暗殺あんさつされ、ジョンソン大統領だいとうりょうになると韓国かんこく軍ぐんのベトナム参戦さんせんが承認しょうにんされ、アメリカから大だい規模きぼな軍需ぐんじゅ物資ぶっしの受注じゅちゅうや兵士へいしへの給料きゅうりょうが支払しはらわれることにより経済けいざいが潤うるおい多おおくの財閥ざいばつが誕生たんじょうした。朴ぼく正煕せいき国家こっか再建さいけん最高さいこう会議かいぎ議長ぎちょうは訪日ほうにちし、日にち韓かん基本きほん条約じょうやくの締結ていけつに向むけて交渉こうしょうを始はじめ日本にっぽんから大だい規模きぼな経済けいざい援助えんじょを得える筋道すじみちを付つけた。軍事ぐんじ政権せいけんによる外貨がいか獲得かくとく政策せいさくにより、計画けいかく的てきな経済けいざい発展はってん政策せいさくが可能かのうとなり第だい三さん共和きょうわ国こく、第だい四よん共和きょうわ国こくでも実施じっしされ、経済けいざい的てきに最貧さいひん国こくであった大韓民国だいかんみんこくに「漢江かんこうの奇跡きせき」と呼よばれる経済けいざい発展はってんをもたらした。

参考さんこう文献ぶんけん

• 尹いん景けい徹てっ『分断ぶんだん後ごの韓国かんこく政治せいじ : 一いち九きゅう四よん五ご〜一いち九きゅう八はち六ろく年ねん』木鐸ぼくたく社しゃ、1986年ねん11月30日にち。NDLJP:12173192。 

関連かんれん項目こうもく

• 再建さいけん国民こくみん運動うんどう