大だい竹野たけの正ただし典てん

大だい竹野たけの 正ただし典てん
誕生たんじょう	1960年ねん9月17日にち 日本にっぽん 大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し
死没しぼつ	(2009-07-19) 2009年ねん7月がつ19日にち（48歳さい没ぼつ）
職業しょくぎょう	劇げき作家さっか、演出えんしゅつ家か
言語げんご	日本語にほんご
最終さいしゅう学歴がくれき	横浜よこはま放送ほうそう映画えいが専門せんもん学院がくいん
代表だいひょう作さく	『夜よる、ナク、鳥とり』（2003年ねん） 『山やまの声こえ』（2008年ねん）
主おもな受賞じゅしょう歴れき	第だい16回かい OMS戯曲ぎきょく賞しょう 大賞たいしょう 第だい26回かい 読売よみうり演劇えんげき大賞たいしょう 優秀ゆうしゅう賞しょう
活動かつどう期間きかん	1983年ねん - 2009年ねん
所属しょぞく	くじら企画きかく
公式こうしきサイト	くじら企画きかくオフィシャルサイト

大だい竹野たけの 正ただし典てん（おおたけの まさのり、1960年ねん〈昭和しょうわ35年ねん〉9月17日にち - 2009年ねん〈平成へいせい21年ねん〉7月がつ19日にち）は日本にっぽんの劇げき作家さっか、演出えんしゅつ家か。本業ほんぎょうは会社かいしゃ員いん。

「演えんじ（や）りたい時ときが演えんじ（や）り時じよ」を合言葉あいことばに精力せいりょく的てきに数々かずかずの舞台ぶたい作品さくひんを執筆しっぴつ、上演じょうえん。2009年ねん7月がつ19日にちに不慮ふりょの事故じこで亡なくなる。享年きょうねん49歳さい。

生涯しょうがい、自みずから戯曲ぎきょく賞しょうに応募おうぼしたことは無なく、他人たにんの手てによる応募おうぼも全部ぜんぶを通とおして計けい4回かいのみ。その理由りゆうとして「社会しゃかいで普通ふつうに仕事しごとをする目線めせんが無なくなると、僕ぼくは台本だいほんをかけない」という返事へんじがいつも返かえってきた。（妻つま・後藤ごとう小しょう寿枝ひさえ 談だん）大だい竹野たかのの作品さくひんを敬愛けいあいする者ものは多おおく、没後ぼつごもあらゆる団体だんたい、劇団げきだんによって彼かれの作品さくひんが上演じょうえんされている。

経歴けいれき

生おい立たち

大阪おおさか府ふ大阪おおさか市しで生うまれる。子供こどもの頃ころはおっとりと構かまえ、本ほん好すきであった。ただし、注意ちゅうい散漫さんまん気味ぎみで授業じゅぎょうにはあまり熱心ねっしんではなかった。低てい学年がくねんから中学年ちゅうがくねんにかけて、三さん度ど自動車じどうしゃ事故じこに遭あい、六ろく年生ねんせいの時ときは鉄棒てつぼうから落おちて鎖骨さこつを骨折こっせつ。

中学ちゅうがくに入はいった頃ころから映画えいがに夢中むちゅうになり、当時とうじの夢ゆめは映画えいが評論ひょうろん家かであった。

学生がくせい時代じだい

高校こうこうへ入学にゅうがくすると映画えいが研究けんきゅう会かいへ入はいり、8ミリフィルムで自主じしゅ製作せいさく映画えいがを製作せいさく。高校こうこう3年ねんの時ときに唐から十郎じゅうろう率ひきいる状況じょうきょう劇場げきじょう（紅べにテント）を知しり、演劇えんげきへの傾倒けいとうが始はじまる。

高校こうこう卒業そつぎょう後ごは今村いまむら昌平しょうへいが学院がくいん長ちょうだった横浜よこはま放送ほうそう映画えいが専門せんもん学院がくいん（現げん 日本にっぽん映画えいが大学だいがく）へ入学にゅうがく。シナリオ科か池端いけはたゼミ生せいとなる。

同年どうねんに帰かえり阪ばんして「金太郎きんたろう座ざ」として旗揚はたあげ公演こうえん「雨あめが降ふった日ひ」を南海なんかいホールにて上演じょうえん。

翌年よくねんには後藤ごとう小しょう寿枝ひさえと結婚けっこんし、娘むすめ（都と）をもうける。

当時とうじ今村いまむら昌平しょうへい監督かんとくが撮影さつえい中ちゅうであった、「楢山節考ならやまぶしこう」の撮影さつえいに授業じゅぎょうの一環いっかんとして参加さんか。同院どういんを卒業そつぎょうしてからは大阪おおさかに帰かえってから本格ほんかく的てきな芝居しばい活動かつどうを始はじめる。

ただ、家族かぞくを養やしなうために活動かつどうの傍かたわら様々さまざまな仕事しごとに就つくが、酒さけとタバコと演劇えんげきを愛あいし、家計かけいは火ひの車くるまだった。

犬いぬの事ことム所しょ

1983年ねんに犬いぬの事ことム所しょを旗揚はたあげ「真夜中まよなかの玉子たまご」を上演じょうえん。この頃ころより作さく・演出えんしゅつを兼かね始はじめる。実際じっさいに起おきた事件じけんを下敷したじきにして、その家族かぞくの視線しせんから事件じけんを探さぐろうとする作品さくひんを多おおく発表はっぴょう。

精力せいりょく的てきに活動かつどうを続つづけるも、自信じしんの劇作げきさくに不信ふしん感かんを抱いだき始はじめ、1995年ねんにエドワード・オールビーの「動物どうぶつ園えん物語ものがたり」を3回かい立たて続つづけに上演じょうえん。翌年よくねん「ドアの向むこうの薔薇ばら」を以って犬いぬの事ことム所しょを散会さんかい。

くじら企画きかく

1997年ねん、これまでの劇団げきだんという形かたちではなく、プロデュース公演こうえんとしてくじら企画きかくを立たち上あげ「黄昏たそがれワルツ」を上演じょうえん。その後ご、活動かつどうを続つづけるも2007年ねんに休きゅう筆ひつ。

事件じけん物ぶつを次々つぎつぎに執筆しっぴつしたせいか、作品さくひんは深ふかく凄惨せいさんさを増ましてゆき、その辛つらさを浄化じょうかするかのように休きゅう筆ひつの数すう年ねん前まえから山登やまのぼりに取とり憑つかれ、近隣きんりんの山々やまやまから始はじまり日本にっぽんアルプスへも足あしを運はこぶ。

2009年ねん7月がつ19日にち、海うみの事故じこにて急逝きゅうせい。事故じこの前日ぜんじつも比良びら山さんの沢さわを登のぼっていた。

没後ぼつご

同年どうねん12月がつ、「山やまの声こえ」は第だい16回かい OMS戯曲ぎきょく賞しょう 大賞たいしょうを受賞じゅしょうした。

彼かれが主催しゅさいしていたくじら企画きかくは、妻つまである後藤ごとう小しょう寿枝ひさえを始はじめとする、同どう団体だんたいに参加さんかしていたメンバーが引継ひきつぎ、追悼ついとう公演こうえんとして「サラサーテの盤ばん」「密会みっかい」「山やまの声こえ」を上演じょうえん。

その後ごも活動かつどうを続つづけ、2019年ねん、大だい竹野たけの正ただし典てん没後ぼつご10年ねん記念きねん公演こうえん企画きかくが開催かいさいされる。

受賞じゅしょう歴れき

• 1989年ねん「夜よるが掴つかむ」テアトロインキャビン戯曲ぎきょく賞しょう 佳作かさく
• 1990年ねん「改善かいぜん版ばん･笑わらい箪笥だんす」スペース・ゼロ 大賞たいしょう
• 1990年ねん「Ｋのトランク」スペース・ゼロ 最優秀さいゆうしゅう作品さくひん賞しょう
• 1993年ねん「密会みっかい」スペース・ゼロ 大賞たいしょう特別とくべつ賞しょう
• 2004年ねん「夜よる、ナク、鳥とり」第だい11回かい OMS戯曲ぎきょく賞しょう 佳作かさく、（第だい48回かい 岸田きしだ國士くにお戯曲ぎきょく賞しょう 最終さいしゅう選考せんこう）
• 2009年ねん「山やまの声こえ」第だい16回かい OMS戯曲ぎきょく賞しょう 大賞たいしょう
• 2018年ねん「夜よる、ナク、鳥とり」第だい26回かい 読売よみうり演劇えんげき大賞たいしょう 作品さくひん 優秀ゆうしゅう賞しょう

作品さくひん一覧いちらん

犬いぬの事ことム所しょ

• 真夜中まよなかの玉子たまご（1983年ねん12月、スタジオあひる）
• 月光げっこうの家いえ（1984年ねん7月がつ、幻まぼろし実じつ劇場げきじょう）
• 二に階かいの人々ひとびと（幻まぼろし実じつ劇場げきじょう）
• 鶏頭けいとうの花はな咲さく都と（1986年ねん4月がつ、幻まぼろし実じつ劇場げきじょう）
• 笑わらい箪笥だんす（1987年ねん2月がつ、スタジオアルバトロス）
• 一家いっか団欒だんらん（1987年ねん11月、都住つすみ創そうセンター）
• 夜よるが掴つかむ（1988年ねん12月、都住つすみ創そうセンター）
• 改善かいぜん版ばん笑わらい箪笥だんす（1989年ねん2月がつ、スペース・ゼロ）
• Kのトランク（1990年ねん6月がつ、スペース・ゼロ）
• 他人たにんの想おもい出で（1991年ねん6月がつ、スペース・ゼロ）
• リボルバー（1992年ねん2月がつ、プラネットステーション）
• 夜よるが掴つかむ（1992年ねん6月がつ、ウイングフィールド）
• トーフの心臓しんぞう（1993年ねん2月がつ、扇町おうぎまちミュージアムスクエア）
• 密会みっかい（1993年ねん11月、スペース・ゼロ）
• サラサーテの盤ばん（1994年ねん10月がつ、扇町おうぎまちミュージアムスクエア）
• 動物どうぶつ園えん物語ものがたり（1995年ねん5月がつ、1996年ねん1月がつ、カラビンカ、1996年ねん2月がつ、シアターポシェット）
• ドアの向むこうの薔薇ばら（1996年ねん8月がつ、扇町おうぎまちミュージアムスクエア）

くじら企画きかく

• 黄昏たそがれワルツ（1998年ねん1月がつ、カラビンカ）
• 三さん人にん虜とりこ（1998年ねん9月がつ、カラビンカ）
• ブカブカジョーシブカジョーシ（1999年ねん2月がつ、スペース・ゼロ）
• 彼方かなたのソナタ（1999年ねん12月、カラビンカ）
• 屋上おくじょうのペーパームーン（2000年ねん7月がつ、茶ちゃ白山はくさん舞台ぶたい屋上おくじょう）
• 流浪るろうの手記しゅき（2001年ねん8月がつ、ウイングフィールド）
• 行いきてゐる小平こだいら次じ（2002年ねん1月がつ、大阪おおさか市立しりつ芸術げいじゅつ創造そうぞう館かん）
• サヨナフ（2002年ねん9月がつ、ウイングフィールド）
• 夜よる、ナク、鳥とり（2003年ねん4月がつ、南港なんこうふれあい港みなと館かん駐車ちゅうしゃ場じょう 特設とくせつ野外やがいテント）
• 密会みっかい（2004年ねん2月がつ、ウイングフィールド）
• サラサーテの盤ばん（2004年ねん8月がつ、大阪おおさか市立しりつ芸術げいじゅつ創造そうぞう館かん）
• サヨナフ（2005年ねん3月がつ、ウイングフィールド）
• 海うみのホタル（2005年ねん12月、精華せいか小しょう劇場げきじょう）
• 怪かいシイ来客らいきゃく簿ぼ（2006年ねん10月がつ、AI・HALL）
• 山やまの声こえ（2008年ねん12月、ウイングフィールド）

大だい竹野たけの正ただし典てん追悼ついとう公演こうえん

• サラサーテの盤ばん（2010年ねん8月がつ、精華せいか小しょう劇場げきじょう）
• 密会みっかい（2010年ねん10月がつ、ウイングフィールド）
• 山やまの声こえ（2011年ねん1月がつ、in→dependent theatre 2nd ）

関連かんれん書籍しょせき

• 大だい竹野たけの正ただし典てん劇げき集成しゅうせい 1（2012年ねん、松本まつもと工房こうぼう）ISBN 978-4944055517
• 大だい竹野たけの正ただし典てん劇げき集成しゅうせい 2（2013年ねん）ISBN 978-4944055609
• 大だい竹野たけの正ただし典てん劇げき集成しゅうせい 3（2014年ねん）ISBN 978-4944055692

外部がいぶリンク

• くじら企画きかくオフィシャルサイト
• くじら企画きかく (@kujirakikaku) - X（旧きゅうTwitter）