奎宿

三さん垣かき
太ふと微ほろ垣かき	紫むらさき微ほろ垣かき	天てん市し垣かき
二十八宿にじゅうはっしゅく
四よん象ぞう 東方とうほう青あお龍りゅう 角すみ宿やど 亢宿 氐宿 房ぼう宿やど 心こころ宿やど 尾お宿やど 箕み宿やど   北方ほっぽう玄武げんぶ 斗と宿やど 牛うし宿やど 女おんな宿やど 虚きょ宿やど 危宿 室しつ宿やど 壁かべ宿やど   西方せいほう白虎びゃっこ 奎宿 婁宿 胃い宿やど 昴すばる宿やど 畢宿 觜宿 参まいり宿やど   南方みなかた朱雀すじゃく 井い宿やど 鬼おに宿やど 柳やなぎ宿やど 星宿せいしゅく 張ちょう宿やど 翼つばさ宿やど 軫宿
近きん南極なんきょく星ほし区く
元禄げんろく中ちゅう所しょ名めい星座せいざ

奎宿十じゅう六ろく星図せいず（古今ここん図書としょ集成しゅうせい）

奎宿（けいしゅく）、二十八宿にじゅうはっしゅくの一ひとつで西方せいほう白虎びゃっこ七なな宿しゅくの第だい1宿しゅく。距星はアンドロメダ座ざζぜーた星ほしまたはηいーた星ほしと推定すいていされる。江戸えど時代じだいに「トカキボシ」と訓くんをあてた例れいがあるが、とかきぼしはδでるた、βべーた、γがんまの3星ほしの並ならびを喩たとえたものとされる。

星ほし官かん

主体しゅたいとなる星ほし官かん（星座せいざ）としての奎宿はアンドロメダ座ざのηいーた、ζぜーた、ιいおた、εいぷしろん、δでるた、πぱい、νにゅー、μみゅー、βべーたの9星ほしと、うお座ざの76番ばん、τたう、ιいおた、νにゅー、φふぁい、χかい、ψぷさい¹の7星ぼしによって構成こうせいされる。

なお、奎宿の距星は時代じだいと共ともに変化へんかしており、アンドロメダ座ざεいぷしろん星ほしであったが、唐とうの開ひらき元もと年間ねんかんに行おこなわれた観測かんそくではアンドロメダ座ざδでるた星ほし、明あきらの崇たかし禎ただし年間ねんかんの観測かんそくではアンドロメダ座ざηいーた星ほしであった。

天てん区内くないの星ほし官かん

奎宿には9つの星ほし官かんがある。

星ほし官かん	英名えいめい	意味いみ	星座せいざ	星ほし数すう	西洋せいよう星ほし名めいへの比定ひてい（特記とっきのない場合ばあいは「星ほし官かん名めい+1、2...」の順番じゅんばん）
奎	Legs	白虎びゃっこの足あし、倉庫そうこや大だい豚ぶたを表あらわす	アンドロメダ座ざ / うお座ざ	16	ηいーた And、ζぜーた And、65 And、εいぷしろん And、δでるた And、πぱい And、νにゅー And、μみゅー And、βべーた And、（不明ふめい）、τたう Psc、91 Psc、υうぷしろん Psc、φふぁい Psc、χかい Psc、ψぷさい1 Psc
王おう良りょう	WANGLIANG	春秋しゅんじゅう時代じだいの馬車ばしゃを御ぎょする名人めいじんで、造みやつこ父ちちの御者ぎょしゃだった。古人こじんは四よっつの星ほしを馬車馬ばしゃうま、残のこる一ひとつを王おう良りょう本人ほんにんと見立みたてていた。	カシオペヤ座ざ	5	βべーた Cas、κかっぱ Cas、ηいーた Cas、αあるふぁ Cas、λらむだ Cas
策さく	Whip	馬うまの鞭むち	カシオペヤ座ざ	1	γがんま Cas
附ふ路ろ	Auxiliary road	傅でん路みちとも。閣かく道どうの抜ぬけ道みち、または予備よびの道路どうろ	カシオペヤ座ざ	1	ζぜーた Cas
軍ぐん南みなみ門もん	Southern military gate	軍営ぐんえいの南みなみ門もん	アンドロメダ座ざ	1	φふぁい And
閣かく道どう	Flying corridor	高楼こうろうの間あいだに架かけた道みち、或あるいは庭にわの間あいだの通とおり道みち	カシオペヤ座ざ	6	ιいおた Cas、εいぷしろん Cas、δでるた Cas、θしーた Cas、νにゅー Cas、οおみくろん Cas
外そと屏へい	Outer fence	便所べんじょの囲がこい	うお座ざ	7	δでるた Psc、εいぷしろん Psc、ζぜーた Psc、μみゅー Psc、νにゅー Psc、ξくしー Psc、αあるふぁ Psc
天てん溷	Celestial pigsty	豚ぶた小屋こや、あるいは便所べんじょ	くじら座ざ	4	21 Cet、φふぁい3 Cet、18 Cet、φふぁい1 Cet
土ど司し空そら	Master of constructions	土木どぼく工事こうじを担当たんとうする官員かんいん	くじら座ざ	1	βべーた Cet

暦こよみ注ちゅう

神事しんじ普請ふしん・柱はしら立りつが吉きちといわれる。