姜きょう太ふとし武たけ

姜きょう 太ふとし武たけ
生誕せいたん	1925年ねん 日本にっぽん統治とうち下か朝鮮ちょうせん、慶尚南道けいしょうなんどう、固かた城じょう
死没しぼつ	2007年ねん6月17日にち
所属しょぞく組織そしき	大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん 大韓民国だいかんみんこく陸軍りくぐん 朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん
最終さいしゅう階級かいきゅう	少佐しょうさ（韓国かんこく陸軍りくぐん） 中将ちゅうじょう（朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん）

姜きょう 太ふとし武たけ(カン・テム、강태무、1925年ねん-2007年ねん6月17日にち)は、朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくの軍人ぐんじん、政治せいじ家か。

経歴けいれき

1925年ねん、慶尚南道けいしょうなんどう固かた城じょうに生うまれる。立教大学りっきょうだいがく予よ科かを卒業そつぎょう。学徒がくと出陣しゅつじんして日本にっぽん軍ぐんに入隊にゅうたい。

第だい2次じ世界せかい大戦たいせん終戦しゅうせん後ごは南朝鮮みなみちょうせん国防こくぼう警備けいび隊たいに入隊にゅうたいし、呉ご一はじめ均ひとしの感化かんかを受うけて熱心ねっしんな南みなみ労ろう党とう党員とういんとなり表おもて武たけ源はじめと共ともに第だい8連隊れんたいに赴任ふにんし、やがて第だい2大隊だいたい長ちょう。性格せいかくは豪放磊落ごうほうらいらく、清濁せいだく併あわせ呑のむの概がいがあり、士し兵へいに人気にんきがあったが、自己じこ顕示けんじ欲よくが強つよく、大だい隊長たいちょう会議かいぎで春川はるかわに来くるたびに、ジープに備そなえた拡声かくせい器きで「第だい8連隊れんたい第だい2大隊だいたい長ちょう姜きょう太ふとし武たけ少しょう領りょうただ今いま参上さんじょう」と触ふれ合あわりながら春川はるかわ市し内うちを一周いっしゅうして営内に入はいるという奇癖きへきがあった。

1949年ねん5月がつ4日にち、第だい1大隊だいたい長ちょうの表おもて武たけ源はじめが越えつ北きたすると翌よく5日にちに連隊れんたいから「北きたの保安ほあん隊たいを撃退げきたいする」という命令めいれいを受うけたと偽いつわり、大隊だいたいを率ひきいて越えつ北きたする。隷下れいかの第だい8中隊ちゅうたいが帰還きかんし、他たの中隊ちゅうたいも50人にん～60人にんが脱出だっしゅつしたため越えつ北きたした兵士へいしは150人にんであった。

先さきに越えつ北きたした表ひょうと一緒いっしょに「義挙ぎきょ越えつ北きたの英雄えいゆう」として歓迎かんげいされた。内務省ないむしょうに配属はいぞくされ、中佐ちゅうさとなった。

1950年ねん7月がつ、国境こっきょう警備けいび第だい8大隊だいたい長ちょう。大隊だいたいは連隊れんたいに拡大かくだいされ第だい102保安ほあん連隊れんたい長ちょう（中佐ちゅうさ）。後のちに第だい9師団しだん第だい3連隊れんたい長ちょう。

1951年ねん、捕虜ほりょ収容しゅうよう所しょに講師こうしとして派遣はけんされ、捕虜ほりょの思想しそう教育きょういくを行おこなった。1952年ねん、第だい22旅団りょだん（旅団りょだん長ちょう：宋そう虎とら聲ごえ）大だい隊長たいちょう。

朝鮮ちょうせん戦争せんそう休戦きゅうせん後ごに表おもて武たけ源はじめと共ともに少将しょうしょうの称号しょうごうが与あたえられ、第だい10師団しだん長ちょうに任命にんめい。

出身しゅっしんが問題もんだいとなって左遷させんされたが1977年ねんに金きむ正日じょんいるの指示しじで両りょう江道えんどう人民じんみん委員いいん会かい副ふく委員いいん長ちょう。

1977年ねん、軍ぐんに復帰ふっきして、その後ご中将ちゅうじょうに昇進しょうしんした。

祖国そこく解放かいほう戦争せんそう勝利しょうり記念きねん館かんの講師こうしとして活動かつどうし、体制たいせいに寄与きよした功績こうせきで金きむ日成いるそん勲章くんしょうと祖国そこく統一とういつ賞しょうを授与じゅよされた。

参考さんこう

• 佐々木ささき春はる隆たかし『朝鮮ちょうせん戦争せんそう/韓国かんこく篇へん 上巻じょうかん 建けん軍ぐんと戦争せんそうの勃発ぼっぱつ前まえまで』（第だい4刷さつ）原はら書房しょぼう、1983年ねん。ISBN 4-562-00798-2。 
• Daily NK (2007年ねん6月がつ19日にち). “창군 이래 최대 軍ぐん 월북사건 주모자 강태무 사망” (朝鮮ちょうせん語ご). 2014年ねん9月がつ27日にち閲覧えつらん。
• “6·25전쟁과 국군포로” (PDF). 韓国かんこく国防こくぼう部ぶ軍ぐん史し編纂へんさん研究所けんきゅうじょ. 2019年ねん6月がつ9日にち閲覧えつらん。