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朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん

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朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん
조선인민군
創設そうせつ 1948ねん2がつ8にち
朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創建そうけん[1]
派生はせい組織そしき 朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん陸軍りくぐん
朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん海軍かいぐん
朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん空軍くうぐん
朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん戦略せんりゃくぐん
朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん特殊とくしゅ作戦さくせんぐん[2]
本部ほんぶ 平壌ぴょんやん直轄ちょっかつ
指揮しきかん
とう中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかい委員いいんちょう
武力ぶりょく最高さいこう司令しれいかん
きむただしおん
とう中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかいふく委員いいんちょう 永吉えいきち 炳鉄
そう政治せいじ局長きょくちょう ていきょう
国防こくぼうしょう つよ純男すみお
そう参謀さんぼうちょう 永吉えいきち
そう人員じんいん
兵役へいえき適齢てきれい 17
適用てきよう年齢ねんれい 17-49
-適齢てきれい総数そうすう
(2005ねん
男性だんせい 585まん1801、年齢ねんれい 17-49
女性じょせい 585まん0733、年齢ねんれい 17-49
-実務じつむ総数そうすう
(2005ねん
男性だんせい 481まん0831、年齢ねんれい 17-49
女性じょせい 485まん3270、年齢ねんれい 17-49
-年間ねんかん適齢てきれい
到達とうたつ人数にんずう
(2005ねん
男性だんせい 19まん4605
女性じょせい 18まん7846
げんそう人員じんいん 128まん(2019)
予備よびやく: 550まん(2019)
関連かんれん項目こうもく
歴史れきし 朝鮮ちょうせん戦争せんそう
ベトナム戦争せんそう
イラン・イラク戦争せんそう
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朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん
各種かくしゅ表記ひょうき
チョソングル 조선인민군
漢字かんじ 朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん
発音はつおん チョソニンミングン
みなみ:チョソンインミングン
・チョソンニンミングン)
日本語にほんごみ: ちょうせんじんみんぐん
MRしき
2000ねんしき
英語えいご
Chosŏn inmin'kun
Joseon inmin-gun
Korean People's Army
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軍事ぐんじ境界きょうかいせん警備けいびたる朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん兵士へいし

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん(ちょうせんじんみんぐん、朝鮮ちょうせん: 조선인민군)は、朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく北朝鮮きたちょうせん)の軍隊ぐんたいである。

概要がいよう[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん以下いか人民じんみんぐん)は、朝鮮ちょうせん人民じんみん完全かんぜん開放かいほう朝鮮半島ちょうせんはんとう統一とういつ国家こっか人民じんみん安全あんぜん社会しゃかい主義しゅぎ建設けんせつ海外かいがい勢力せいりょく支援しえんの5つの役割やくわり軍隊ぐんたいである[3]人民じんみんぐん陸軍りくぐん海軍かいぐん空軍くうぐん戦略せんりゃくぐん特殊とくしゅ作戦さくせんぐんの5つをようしている。

日本にっぽんのメディアからは北朝鮮きたちょうせんぐん(きたちょうせんぐん)ともばれている[4]韓国かんこくでは北韓ほっかんぐん(プッカングン、북한군)とばれる[5]。また、かつてはきた傀軍(プッケグン、북괴군)という表現ひょうげんもあった[6]

歴史れきし[ソースを編集へんしゅう]

創設そうせつ[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創設そうせつ記念きねん式典しきてん(1948ねん2がつ)。きむ日成いるそん肖像しょうぞう太極たいきょくはたかかげられている。

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創設そうせつ1948ねん2がつ8にちでこのは「朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創建そうけん」(2・8せつ)とされている[1]北朝鮮きたちょうせんでは「けんぐんぶし」ともばれ祝日しゅくじつひとつに指定していしている。もともと北朝鮮きたちょうせんではぐん創建そうけん記念きねん正規せいきぐん創設そうせつの1948ねん2がつ8にちとしていたが、1978ねん以降いこうきむ日成いるそん1932ねん満州まんしゅうにおいて朝鮮ちょうせん人民じんみん革命かくめいぐん朝鮮ちょうせんばん東北とうほく人民じんみん革命かくめいぐん東北とうほくこう日連ひづれぐん)を組織そしきしたとされる4がつ25にちを「朝鮮ちょうせん人民じんみん革命かくめいぐん創建そうけん」とした[1]。しかし、2018ねん1がつ22にち朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう中央ちゅうおう委員いいんかい政治せいじきょくは2がつ8にちを「朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創建そうけん」(2・8せつ)とすることに決定けっていし、40ねんぶりにもともどされた[1]

だい世界せかい大戦たいせん日本にっぽんによる統治とうちわって朝鮮半島ちょうせんはんとう北半きたはん北緯ほくい38せん以北いほく)にソ連それんぐん進駐しんちゅうするとともに、1945ねん10月保安ほあんたい1946ねん1がつ鉄道てつどう保安ほあんたいなどの保安ほあん組織そしき発足ほっそくし、同時どうじ中央ちゅうおう保安ほあん幹部かんぶ学校がっこう平壌ぴょんやん学院がくいんといった幹部かんぶ教育きょういく機関きかんもうけられ、けんぐん準備じゅんびととのえられた。

そして、1948ねん9月9にち朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく建国けんこく先立さきだつ2がつ8にち朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん創建そうけんされたのである。初代しょだいそう司令しれいかんちぇいさおけんであり、北朝鮮きたちょうせん人民じんみん委員いいんかい委員いいんちょう共和きょうわこく建国けんこく首相しゅしょう)の地位ちいにあった国家こっか最高さいこう指導しどうしゃきむ日成いるそんとともに、人民じんみんぐん増強ぞうきょう邁進まいしんした。けんぐんあいだもない人民じんみんぐんきゅう成長せいちょうたしたことには、つぎのような背景はいけいがあった。

当時とうじ北朝鮮きたちょうせん体制たいせいないでは、ソ連それんから帰国きこくしたソ連それん中華民国ちゅうかみんこくどう国内こくない中国共産党ちゅうごくきょうさんとう指揮しき朝鮮ちょうせん義勇軍ぎゆうぐん)から帰国きこくしたのべやすばれる幹部かんぶおおきな役割やくわりになっていた。創建そうけん直後ちょくご人民じんみんぐんでもそれはわらず、軍事ぐんじてき経験けいけん知識ちしきったかれ帰国きこくしゃたちは軍団ぐんだんちょう師団しだんちょうなどの高級こうきゅう幹部かんぶ地位ちいめて、人民じんみんぐん質的しつてき補完ほかんした。これは、幹部かんぶきゅう日本にっぽんぐん出身しゅっしんしゃおおかった創建そうけん直後ちょくご韓国かんこくぐんとは対照たいしょうてきといえる[注釈ちゅうしゃく 1]

また、朝鮮ちょうせんけい将兵しょうへいによって構成こうせいされていた中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐんだい164師団しだん中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐんだい166師団しだんが、だい国共こっきょう内戦ないせん終結しゅうけつした1949ねん帰国きこくしてそれぞれ人民じんみんぐんだい5師団しだんだい6師団しだんに、さらに中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐんだい165師団しだん1950ねん帰国きこくして人民じんみんぐんだい7師団しだん改編かいへんされた[7]ことなどにより、量的りょうてきにも韓国かんこくぐんたいしておおきなアドバンテージをることができたのである。

朝鮮ちょうせん戦争せんそう[ソースを編集へんしゅう]

祖国そこく解放かいほう戦争せんそう勝利しょうり記念きねんかん記念きねん

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん奇襲きしゅうにより1950ねん6月25にち勃発ぼっぱつした朝鮮ちょうせん戦争せんそう北朝鮮きたちょうせんでは「祖国そこく解放かいほう戦争せんそう」と位置いちづけている)では、当初とうしょ朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんソビエト連邦れんぽう中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくからの豊富ほうふ支援しえんけて前述ぜんじゅつのように韓国かんこくぐん質量しつりょうともに圧倒あっとうしており、緒戦しょせん韓国かんこく首都しゅとソウル陥落かんらくさせ、アメリカぐんイギリスぐんはじめとした国連こくれんぐん参戦さんせん大田おおたたたかなどで勝利しょうりて、国連こくれんぐん釜山ぷさん円陣えんじんめた。1950ねん7がつ4にちきむ日成いるそん当時とうじ首相しゅしょう)が朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん最高さいこう司令しれいかんとなった。

しかし、国連こくれんぐん仁川にがわ上陸じょうりく作戦さくせん成功せいこうしたことにより戦局せんきょく一転いってんすると、人民じんみんぐん敗走はいそうかさねておおくの戦力せんりょくうしない、一時いちじ臨時りんじ首都しゅと平壌ぴょんやん喪失そうしつするまでにめられた。その中国ちゅうごく人民じんみん志願しがんぐん参戦さんせんにより平壌ぴょんやん奪還だっかんしてソウルも一時いちじふたた陥落かんらくさせたものの、1953ねん7がつ27にち休戦きゅうせんまで、人民じんみんぐんちゅうちょう連合れんごう司令しれいほおいち指揮しきにあり、きむ日成いるそん戦争せんそうなかでの主導しゅどうてき役割やくわりうしなった。

しかし、きむ日成いるそんはむしろこれによって北朝鮮きたちょうせん内部ないぶにおける権力けんりょく確立かくりつ専念せんねんすることができた。当時とうじ党内とうない有力ゆうりょく派閥はばつであり、パルチザン養成ようせい機関きかん掌握しょうあくしていたみなみろう党派とうはは、きむ日成いるそんによって朝鮮ちょうせん戦争せんそう失敗しっぱい責任せきにん転嫁てんかされて粛清しゅくせいされた。前述ぜんじゅつソ連それんのべやすなども最終さいしゅうてきには1956ねん8がつ宗派しゅうは事件じけんにより壊滅かいめつし、人民じんみんぐんからその影響えいきょう排除はいじょされた。

現在げんざい[ソースを編集へんしゅう]

1960年代ねんだいはじめから現在げんざいいたるまで50ねん以上いじょうながきにわたり、北朝鮮きたちょうせん当局とうきょく朝鮮ちょうせん戦争せんそうにおける軍事ぐんじてき教訓きょうくんもとづく国家こっか戦略せんりゃくとして「よんだい軍事ぐんじ路線ろせん」を堅持けんじし、人民じんみんらしよりも軍事ぐんじ優先ゆうせんされる「さきぐん政治せいじ」を標榜ひょうぼうしている。具体ぐたいてき政策せいさくは、きむ日成いるそんみずか教示きょうしした4つのキーワードである「ぜん人民じんみん武装ぶそうぜんぐん幹部かんぶぜんぐん現代げんだいぜん国土こくど要塞ようさい」にもとづく。

だいいちに、「ぜん人民じんみん武装ぶそう」が追求ついきゅうされている。すなわち、徴兵ちょうへいせいによって人民じんみん長期間ちょうきかん兵役へいえき義務ぎむし、除隊じょたい予備よびやくとして「地方ちほうぐん」に所属しょぞくさせ、もしくは人民じんみんぐんとほぼおな階級かいきゅう制度せいど導入どうにゅうする「労農ろうのうあかまもるたいとう民間みんかん防衛ぼうえい組織そしき加入かにゅうさせる。これにより、人海じんかい戦術せんじゅつによる朝鮮半島ちょうせんはんとう全域ぜんいきでのぜんたてふか同時どうじ突破とっぱ実現じつげんしうるやく400まんにん予備よび兵力へいりょく確保かくほしている。膨大ぼうだい兵力へいりょくすう大量たいりょう破壊はかい兵器へいきならんで、べいかんぐんによる北進ほくしんふせ抑止よくしりょくともなっている。また、有事ゆうじさい人民じんみんぐん兵站へいたん輸送ゆそうとう使役しえきされる鉄道てつどういん一部いちぶ公務員こうむいんたちの職階しょっかいには、人民じんみんぐんによる指揮しき監督かんとく円滑えんかつのために人民じんみんぐんとほぼおな階級かいきゅう制度せいど導入どうにゅうしている。

だいに、朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんでは、韓国かんこくたいするたてふか攻撃こうげきおこなさいに、部隊ぶたいおおくが壊滅かいめつまれ将校しょうこう下士官かしかん大量たいりょう死傷ししょうすることはすでみである。極限きょくげん状態じょうたいなかにあっても戦闘せんとう序列じょれつまもり、作戦さくせん成功せいこうさせるため、実際じっさい戦闘せんとうちゅう階級かいきゅう上位じょういものうしなっても、その隷下れいかにあってのこったものが「主体しゅたい思想しそう」を信念しんねんとして、ただちに階級かいきゅうが1ないし2かいきゅう上位じょういにあるもの職務しょくむ代行だいこうできるよう、「ぜんぐん幹部かんぶ」を追求ついきゅうしている。そのために自己じこ犠牲ぎせいきむ日成いるそん一族いちぞくへの奉仕ほうし至上しじょう義務ぎむとさえており、生活せいかつ総和そうわという自己じこ批判ひはん強要きょうようや、日本にっぽん帝国ていこく植民しょくみん時代じだいやアメリカ帝国ていこく主義しゅぎへの極端きょくたんにくしみにちた歴史れきし教育きょういくきむ日成いるそん一族いちぞくへの過剰かじょう個人こじん崇拝すうはい日常にちじょうてきおこなわれており、カルト宗教しゅうきょうのような体質たいしつ採用さいようしている。

だいさんに、「ぜんぐん現代げんだい」としょうして、現代げんだい戦略せんりゃく兵器へいきである弾道だんどうミサイルおよび核兵器かくへいき開発かいはつおこなう。日本にっぽん韓国かんこくにおいては、平時へいじから特殊とくしゅ部隊ぶたいにアジトや資金しきん提供ていきょうおこな協力きょうりょくしゃネットワークである「土台どだいじん」「主体しゅたい思想しそう」を確保かくほし、特殊とくしゅ部隊ぶたいによる工作こうさくせん運用うんようクラッキングひとし諜報ちょうほうせんに、かぎりある資源しげん投資とうし集中しゅうちゅうしている。

だいよんに、北朝鮮きたちょうせん上空じょうくう制空権せいくうけんてきうばわれることを想定そうていし、あらかじめ重要じゅうよう施設しせつ兵器へいき工場こうじょうおおくを内陸ないりく地下ちか施設しせつないもうけ、空爆くうばくから防護ぼうごするという「ぜん国土こくど要塞ようさい」を推進すいしんしている。

軍事ぐんじ戦略せんりゃく[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮半島ちょうせんはんとう統一とういつについて、人民じんみんぐん殲滅せんめつ戦略せんりゃく(Strategy of Annihilation)をっている。その軍事ぐんじ戦略せんりゃくアプローチとしてかれらははい合戦かっせん奇襲きしゅう速戦即決そくせんそっけつの3つをかかげている[8][9][10][11][12][13]。この3つの軍事ぐんじ戦略せんりゃくアプローチは相互そうごたす関係かんけいにある。

兵力へいりょく[ソースを編集へんしゅう]

北朝鮮きたちょうせん保有ほゆうする兵力へいりょく公表こうひょうしたことはないが、英国えいこくシンクタンク・国防こくぼう戦略せんりゃく研究所けんきゅうじょ年次ねんじ報告ほうこくしょ『ミリタリー・バランス』によると、陸軍りくぐん102まんにん海軍かいぐん6まんにん空軍くうぐん11まんにん合計ごうけい120まんにん、また日本にっぽん防衛ぼうえいしょうがまとめた『れい4年版ねんばん防衛ぼうえい白書はくしょ』では、そう兵力へいりょくやく128まんにんとされている。これは、対峙たいじしている韓国かんこくぐん兵力へいりょく(56まんにん)とざい韓米かんべいぐん(3まん)の合計ごうけいよりもおおい。[14]北朝鮮きたちょうせん人口じんこうやく2578まんにんなので、国民こくみんの5%程度ていど軍役ぐんえきいていることになるが、そのために兵役へいえき期間きかんが10ねん(2005ねんまでは、13ねんだった)ときわめてながく、元々もともとGDPが1.2 - 2.4ちょうえんいちじるしく低迷ていめいする北朝鮮きたちょうせん経済けいざいあたえる影響えいきょうきわめて甚大じんだいである。なお、実際じっさい戦闘せんとう使つかえるへいかずとなると、20まんから30まんというせつとなえるものもいる[15][16]

ただし、年間ねんかん軍事ぐんじ予算よさん6500おくえんのうち一部いちぶ北朝鮮きたちょうせん天然てんねん資源しげんげ、韓国かんこくとの開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちあさぎん信用組合しんようくみあい事件じけんなど外国がいこくからげた資金しきん充当じゅうとうされているとする推測すいそくもある。

12ねんせい義務ぎむ教育きょういく課程かてい最終さいしゅう段階だんかいとなる高級こうきゅう中学校ちゅうがっこう6ねん修了しゅうりょうする生徒せいとは、卒業そつぎょう試験しけんえて朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんへの入隊にゅうたいもうむ。このため建前たてまえじょう志願しがんせいとなっているが、現実げんじつには入隊にゅうたいもうまなければ一族郎党いちぞくろうとう諸共もろとも強制きょうせい収容しゅうようしょおくられてしまうので、国民こくみん皆兵かいへい前提ぜんていとした徴兵ちょうへいせいってつかえない。

苦難くなん行軍こうぐんばれる飢饉ききんはじまった1994ねん徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅん変更へんこうし、「身長しんちょう150cm以上いじょう体重たいじゅう48kg以上いじょう」を「身長しんちょう148cm以上いじょう体重たいじゅう43kg以上いじょう」にげ、さらに、苦難くなん行軍こうぐん年少ねんしょうごした子供こどもが、徴兵ちょうへい年令ねんれいである17さいたっした2008ねんからは、その徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅん撤廃てっぱいされ、健康けんこうであればすべての若者わかもの徴兵ちょうへい対象たいしょうしゃにすると変更へんこうした[17]徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅん変更へんこうされたのは若者わかもの成長せいちょう不足ふそくのためであり、大量たいりょう餓死がししゃ発生はっせいした苦難くなん行軍こうぐんにより、いちじるしく人口じんこう減少げんしょうし、兵士へいし充足じゅうそくりつ急減きゅうげんしていることがかる[17]CIAなど5つの情報じょうほう機関きかん共同きょうどう作成さくせいし、国家こっか情報じょうほう会議かいぎウェブサイト掲載けいさいされた「世界せかい保健ほけん戦略せんりゃくてき示唆しさてん」は、「北朝鮮きたちょうせんでは1990年代ねんだい広範囲こうはんいおよ飢餓きが発生はっせいしてから深刻しんこく栄養えいよう不足ふそく状態じょうたいつづいており、児童じどう半数はんすう以上いじょう成長せいちょう障害しょうがいてい体重たいじゅう青年せいねんそうの3ぶんの2に栄養失調えいようしっちょう貧血ひんけつがみられる」「2009ねんから2013ねん潜在せんざいてき徴集ちょうしゅう対象たいしょうの17%から29%が知的ちてき能力のうりょくぐん生活せいかつ適格てきかくしゃとなる」「北朝鮮きたちょうせん軍人ぐんじんらは自身じしんたいする食糧しょくりょう配給はいきゅうがきちんとおこなわれても栄養失調えいようしっちょうにあえぐ家族かぞく心配しんぱいするようになり、これが忠誠ちゅうせいしん低下ていかにつながりかねない」と報告ほうこくしている[17]。さらに甚大じんだい食糧難しょくりょうなんだった1990年代ねんだい苦難くなん行軍こうぐん世代せだいは、出生しゅっしょうりつ例年れいねんより3わりひくく、この世代せだい招集しょうしゅうする時期じきには兵力へいりょく減少げんしょう見込みこまれる。兵力へいりょく規模きぼ維持いじするため、2015ねんには男性だんせい兵役へいえき期間きかんを11ねん延長えんちょう、これまで志願しがんせいであった女性じょせいにも7ねん兵役へいえき義務ぎむ方針ほうしんである[18][19]

予備よびやくが470まんにん労農ろうのうあかまもるぐんきゅう労農ろうのうあかまもるたい)350まんにん人民じんみん内務ないむぐんきゅう人民じんみん警備けいびたい保安ほあん部隊ぶたい)が19まんにんもおり、事実じじつじょう男性だんせい皆兵かいへいといってもつかえない。しかし、正規せいきぐんおおくは日常にちじょうてきのう漁業ぎょぎょうなどに従事じゅうじしているため、訓練くんれんとどいているとはえない。

やく102まんにんという世界せかい2地上ちじょうぐん歩兵ほへい兵力へいりょくかんしては、国是こくぜとして白頭はくとう血統けっとう最高さいこう指導しどうしゃ民族みんぞく武力ぶりょく統一とういつ決断けつだんした場合ばあい一応いちおう国土こくどかんせい実施じっし可能かのうたらしめるのに必要ひつよう兵力へいりょく陸軍りくぐん整備せいび目標もくひょうにしていると観測かんそくされている(イラクなどをても占領せんりょう地域ちいき人口じんこう100にんたいして1人ひとり兵力へいりょく占領せんりょう維持いじ必要ひつよう兵力へいりょく所要しょようであり、韓国かんこくぐんたたかって半数はんすう損耗そんこうしたとしてのこりの45まんにんで4500まん韓国かんこくみん支配しはいするには初期しょき兵力へいりょくとしては90 - 100まん必要ひつようである)。なお国是こくぜとして統一とういつ作戦さくせん一応いちおう実施じっし可能かのう能力のうりょく軍隊ぐんたい整備せいび目標もくひょうかかげることと、武力ぶりょく統一とういつ作戦さくせん実際じっさいに「成功せいこう」させうる能力のうりょく保有ほゆうすることとはべつ問題もんだいである。韓国かんこくぐんにおいては、徴兵ちょうへいせいくわえて予備よびやく制度せいど充実じゅうじつしており、やく380まんにんにのぼる韓国かんこく郷土きょうど予備よびぐんだい規模きぼ兵力へいりょくひかえていることも、考慮こうりょしなければならない。

国際こくさい機関きかん推計すいけいによれば、核兵器かくへいき6 - 7製造せいぞうするのに十分じゅうぶんプルトニウム保有ほゆう。ミサイル搭載とうさいよう核弾頭かくだんとう製造せいぞうする技術ぎじゅつっているかは不明ふめいである。各種かくしゅミサイルをすくなくとも1000はつ保有ほゆう大陸たいりくあいだ弾道弾だんどうだんプロトタイプとなるテポドン2ごうローンチ・ヴィークル銀河ぎんが2ごう銀河ぎんが3ごう発射はっしゃ実験じっけんのち、2017ねん7がつはじめて実戦じっせん配備はいびけた大陸たいりくあいだ弾道だんどうミサイル火星かせい14発射はっしゃ実験じっけん成功せいこうさせ、いで米国べいこく全土ぜんど射程しゃていおさめる火星かせい15発射はっしゃ実験じっけん成功せいこうした。北朝鮮きたちょうせんは2500 - 5000トンの化学かがく兵器へいき保有ほゆうしているとおもわれる。生物せいぶつ兵器へいき開発かいはつ計画けいかくもあるが、北朝鮮きたちょうせん研究けんきゅう開発かいはつ段階だんかいえたかは不明ふめい

べい政府せいふ分析ぶんせきによると、主力しゅりょく戦闘せんとう戦車せんしゃ3500りょうけい戦車せんしゃ560りょう装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそうしゃ2500りょう牽引けんいんほう3500もんはしほう4400もん多連装たれんそうロケットほう2500もん迫撃はくげきほう7500もん対戦たいせんしゃミサイルすう不明ふめい)、反動はんどうほう1700もん高射こうしゃほう1まん1000もん海軍かいぐん潜水せんすいかん92せきフリゲートかん3せきコルベットかん6せきミサイルてい43せき大型おおがた巡視じゅんしてい158せき高速こうそく魚雷ぎょらいてい103せき哨戒しょうかい艦艇かんてい334せき以上いじょう輸送ゆそう艦艇かんてい10せき沿岸えんがん防衛ぼうえいミサイル発射はっしゃだい2だいホバークラフト130せき掃海そうかいてい23せき小型こがたてい8せき測量そくりょうせん4せき保有ほゆう空軍くうぐんばくげき推計すいけい80戦闘せんとう対地たいち攻撃こうげき541輸送ゆそう316輸送ゆそうヘリコプター588攻撃こうげきヘリコプター24無人むじん航空機こうくうきすくなくとも1保有ほゆう

指揮しき統制とうせい[ソースを編集へんしゅう]

最高さいこう指導しどうしゃきむただしおんが、とうでは朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとうそう書記しょき中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかい委員いいんちょうくにでは国務こくむ委員いいんちょうぐんでは共和きょうわこく元帥げんすい階級かいきゅうった武力ぶりょく最高さいこう司令しれいかん兼職けんしょくしており、全面ぜんめんてき朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんつかさどっている。

以前いぜん国家こっか機関きかん国防こくぼう委員いいんかいが「国家こっか主権しゅけん最高さいこう国防こくぼう指導しどう機関きかん」「さきぐん革命かくめい路線ろせん貫徹かんてつするためのくに主要しゅよう政策せいさくてる」「国家こっか全般ぜんぱんてき武力ぶりょく国防こくぼう建設けんせつ事業じぎょう指導しどうする」と憲法けんぽうあかりじょうされており、最高さいこう指導しどうしゃ兼務けんむする国防こくぼう委員いいんかいだいいち委員いいんちょうきゅう国防こくぼう委員いいんちょう[注釈ちゅうしゃく 2])が「くに政治せいじ軍事ぐんじ経済けいざいりょく全般ぜんぱん建設けんせつ指揮しきする」「国家こっか最高さいこう指導しどうしゃ」としてあきらじょうされており、さきぐん政治せいじかかげるきむ正日じょんいる執権しっけん時代じだいにはとく国防こくぼう委員いいんかい重用じゅうようされていた。朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく社会しゃかい主義しゅぎ憲法けんぽうだい11じょうでは「朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくは、すべての活動かつどう朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう指導しどうのもとにおこなう」と規定きていされており、形式けいしきてきには朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかい朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんたいして統制とうせいをするのだが、きむ正日じょんいる最高さいこう指導しどうしゃ地位ちいにあった1997ねん時点じてんではとう中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかい朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんないとう組織そしき指導しどうする権限けんげんしかないとされていた[20]

そして国防こくぼう委員いいんかい傘下さんか人民じんみん武力ぶりょく人民じんみん保安ほあん国家こっか安全あんぜん保衛やすえがあり、形式けいしきじょうはこの人民じんみん武力ぶりょく朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん統轄とうかつした。ただし人民じんみん武力ぶりょく権限けんげん軍事ぐんじ司法しほう軍事ぐんじ外交がいこうかぎられ、実際じっさい人民じんみん武力ぶりょく傘下さんか機関きかんのほうが強大きょうだい権限けんげんゆうし、なかでも軍部ぐんぶ思想しそう統制とうせいかん人事じんじ査定さていにな朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんそう政治せいじきょく強大きょうだい権限けんげんゆうし、そう政治せいじ局長きょくちょうには人民じんみん武力ぶりょく部長ぶちょうより権力けんりょく核心かくしんちか人物じんぶつ就任しゅうにんした。朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんそう政治せいじきょくと、有事ゆうじさいなどに実際じっさいぐんうごかす軍令ぐんれい機関きかん朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんそう参謀さんぼう特殊とくしゅ工作こうさく諜報ちょうほうにな朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん偵察ていさつ総局そうきょくが、人民じんみん武力ぶりょくさんだい機関きかんとされている。

しかし2011ねんきむただしおん最高さいこう指導しどうしゃ就任しゅうにんしてからは、国家こっか機関きかん国防こくぼう委員いいんかいよりとう機関きかん中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかい重用じゅうようされるようになって軍事ぐんじてき決定けってい中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいんかいおこなわれることがおおくなった[21]。そして2016ねん6がつ29にち国防こくぼう委員いいんかい廃止はいしされ、わって国務こくむ委員いいんかい設立せつりつされ、国務こくむ委員いいんかいは「国家こっか主権しゅけん最高さいこう政策せいさく指導しどう機関きかん」であり「国防こくぼう建設けんせつ事業じぎょうをはじめとするくに重要じゅうよう政策せいさく討議とうぎ決定けってい」するとさだめられた。国防こくぼう委員いいんかいにあった「国防こくぼう部門ぶもん重要じゅうよう機関きかん設置せっちまたは廃止はいしする」「軍事ぐんじ称号しょうごう制定せいていし、将官しょうかん以上いじょう軍事ぐんじ称号しょうごう授与じゅよする」という規定きていはなくなり、軍事ぐんじてき色彩しきさいうすめた国家こっかにおける全般ぜんぱんてき政策せいさく指導しどう機関きかんとしての位置いちづけが明確めいかくされた[22]。そして人民じんみん武力ぶりょく人民じんみん保安ほあん国家こっか安全あんぜん保衛やすえおなじくしょう格下かくさげされ国務こくむ委員いいんかい傘下さんかうつった[23]

編制へんせい[ソースを編集へんしゅう]

陸軍りくぐん[ソースを編集へんしゅう]

板門店はんもんてん警備けいびちゅう陸軍りくぐん軍人ぐんじん(2005ねん8がつ

2020年版ねんばん韓国かんこく国防こくぼう白書はくしょとう情報じょうほうによれば、朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん軍団ぐんだんは、15構成こうせいされている。軍団ぐんだん内訳うちわけは、前方ぜんぽう後方こうほう軍団ぐんだん9機械きかい軍団ぐんだん2国境こっきょう警備けいび司令しれい、ミサイル指導しどうきょくけい歩兵ほへい教導きょうどう指導しどうきょく平壌ぴょんやん防御ぼうぎょ司令しれいひとしである。

軍団ぐんだんすう減少げんしょうした理由りゆうとしては、2006ねんまつに2機械きかい軍団ぐんだん戦車せんしゃ軍団ぐんだん砲兵ほうへい軍団ぐんだん師団しだんきゅう部隊ぶたい改編かいへんされたことがげられる。

軍団ぐんだんしたはしごたいとしては、2000ねん時点じてんで、現役げんえき歩兵ほへい師団しだん/旅団りょだんが33(このうち師団しだんやく26)、教導きょうどう師団しだんが37機械きかい歩兵ほへい師団しだん/旅団りょだんが25戦車せんしゃ師団しだん/旅団りょだんが15存在そんざいした。下記かき軍団ぐんだん一覧いちらんひょうは、2000年度ねんど情報じょうほうもとづいており、現在げんざい存在そんざいしないものもふくむ。

兵員へいいんすう非常ひじょうおおすううえではだい規模きぼ陸軍りくぐんである。ただし近代きんだいすすんでおらず50 - 60年代ねんだい技術ぎじゅつ製作せいさくされた兵器へいき主力しゅりょくめている。装備そうびじょう特徴とくちょうとして山岳さんがくせんとなった朝鮮ちょうせん戦争せんそうせんくんから火砲かほうはし注力ちゅうりょくし、多数たすうはしほう保有ほゆうする。ただし、たいほうレーダーの保有ほゆう確認かくにんされておらず通信つうしん設備せつび貧弱ひんじゃくであることから現代げんだい砲兵ほうへいせんでどれほどたたかえるかは未知数みちすうである。さらに、経済けいざい制裁せいさいによる石油せきゆ枯渇こかつ物資ぶっし不足ふそくで、車両しゃりょう中心ちゅうしん急速きゅうそく無力むりょくすすんでいる。そのわり、イラク戦争せんそうころからは自爆じばくテロやIED(即席そくせき爆発ばくはつ装置そうち)の研究けんきゅうをしているという。アメリカ国防総省こくぼうそうしょう専門せんもん下院かいん軍事ぐんじ委員いいんかいしょう委員いいんかい証言しょうげんしたところによれば、北朝鮮きたちょうせんアルカーイダひとしイスラム原理げんり主義しゅぎ過激かげき使用しようするIEDについて興味きょうみしめしており、戦術せんじゅつまなぶためパキスタンイスラム過激かげき支配しはい地域ちいき人民じんみんぐんから視察しさつだん派遣はけんしたとされている。

2020ねん時点じてん保有ほゆうする装備そうびは、戦車せんしゃ4,300りょう装甲車そうこうしゃ2,600りょう牽引けんいんほう/はしほう8,800もん多連装たれんそうロケットほう5,500とう推測すいそくされている。[25]

海軍かいぐん[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん海軍かいぐん沿岸えんがん海軍かいぐんであり、特殊とくしゅ部隊ぶたい浸透しんとう支援しえん沿岸えんがん防衛ぼうえいとくしている。それぞれきゅうフリゲート旗艦きかんとしてその中小ちゅうしょうがた舟艇しゅうていによって構成こうせいされる東海とうかい艦隊かんたいと、西海にしうみ艦隊かんたい編成へんせいされている。東海とうかい艦隊かんたいは、さき元山もとやま主要しゅよう基地きちゆうし、退潮たいちょうほら本部ほんぶく。西海さいかい艦隊かんたいは、琵琶びわくしすなくしさと主要しゅよう基地きちゆうし、南浦みなみうら本部ほんぶく。りょう艦隊かんたいは、地理ちりてき制限せいげんにより相互そうご支援しえんほとん不可能ふかのうなため、艦艇かんてい交替こうたいすることはない。そのにも、すうおおくの小規模しょうきぼ海軍かいぐん基地きち海岸かいがん砲兵ほうへい部隊ぶたいたいかんミサイル部隊ぶたいが、りょうきし沿って位置いちする。海軍かいぐん航空こうくうたい保有ほゆうしていない。海兵かいへいたいとして、2海上かいじょう狙撃そげき旅団りょだん保有ほゆうしている。作戦さくせん海軍かいぐん要員よういんくわえ、海軍かいぐん所属しょぞく特殊とくしゅ作戦さくせん部隊ぶたいにより実施じっしされ、すうおおくの小型こがた艦艇かんていとく小型こがた潜水せんすいていはん潜水せんすいてい・130せきちか軍用ぐんようホバークラフト・90せきちかいLCVPは、韓国かんこく特殊とくしゅ作戦さくせん部隊ぶたい隠密おんみつうら浸透しんとうさせ、テロ・ゲリラによる後方こうほう攪乱かくらん意図いとしているとわれている。

  • 海軍かいぐんそう司令しれい - 平壌ぴょんやん特別とくべつ市内しない
  • 東海とうかい艦隊かんたい - 咸鏡南道みなみどう楽園らくえんぐん。10戦隊せんたい
  • 西海にしうみ艦隊かんたい - 南浦みなみうら直轄ちょっかつ。6戦隊せんたい

韓国かんこく国防こくぼう白書はくしょ2020年版ねんばんによれば、保有ほゆう艦艇かんていすうは、水上すいじょう戦闘せんとう艦艇かんてい430せき潜水せんすい艦艇かんてい70せき上陸じょうりく艦艇かんてい250せき哨戒しょうかいてい40せきとうである。[25]

潜水せんすいかんいちじるしく旧式きゅうしきだが隻数せきすうおおい(日本にっぽん海上かいじょう自衛隊じえいたいは22せき)。停止ていしして浅海せんかいに沈座すれば接近せっきんする敵艦てきかんていたいして一定いってい脅威きょういたりうるが、主力しゅりょくのロメオきゅうでも大戦たいせんクラスの「せんかん」で、連続れんぞく潜航せんこう可能かのう時間じかん半日はんにち程度ていどしかないため、実際じっさいにはそのような運用うんよう困難こんなんである。 一方いっぽうで、2021ねん4がつ韓国かんこくメディアは潜水艦せんすいかん発射はっしゃ弾道だんどうミサイル(SLBM)を搭載とうさい可能かのう新型しんがた潜水せんすいかん建造けんぞうえているとの報道ほうどうおこなっている[26]

水上みずかみ艦艇かんてい上記じょうききゅうフリゲートをのぞけば、魚雷ぎょらいてい哨戒しょうかいてい高速こうそく攻撃こうげきてい小型こがた潜水せんすいていおよ小型こがた上陸じょうりくよう舟艇しゅうていふく小型こがた艦艇かんていからり、いずれも旧式きゅうしきなものである。小型こがた艦艇かんてい遠方えんぽうへの長期ちょうき航海こうかいには不向ふむきだが、自国じこく周辺しゅうへん海域かいいき警備けいび韓国かんこく沿岸えんがんへの出撃しゅつげき可能かのうである(このほか漁船ぎょせんなどに偽装ぎそうした工作こうさくせん過去かこに、日本にっぽん沿岸えんがんへも頻繁ひんぱん来航らいこうしていた)。かく艦艇かんていには、固定こてい装備そうびとしての対空たいくうミサイルは装備そうびされていないが、わりに携帯けいたいしき防空ぼうくうミサイルシステムSA-7ひとし)を携行けいこうする対空たいくう要員よういんませている[27]

  • ロメオきゅう潜水せんすいかん×やく22せき
  • 沿岸えんがん潜水せんすいかんサンオがた
  • 沿岸えんがん工作こうさく潜水せんすいてい (P-4)
  • ミゼット潜水せんすいていユーゴがた)×やく23せき
  • 誘導ゆうどうミサイル哨戒しょうかいていSS-N-2Aスティックスたいかんミサイル又るまたはその中国ちゅうごくばんであるCSS-N-1スクラブブラッシュを装備そうび)×やく43せき
  • オサ-1誘導ゆうどうミサイル哨戒しょうかいてい×やく20せき
  • ソジュ誘導ゆうどうミサイル哨戒しょうかいてい(オサ-1の北朝鮮きたちょうせんせい)×やく30 - 40せき
    オサとソジュは、すべて4のCSS-N-1ミサイル発射はっしゃ装備そうびし、ミサイルは46kmの最大さいだい射程しゃていゆうし、レーダーまた赤外線せきがいせん誘導ゆうどう装置そうち搭載とうさいしているが、旧式きゅうしきのため電波でんぱ妨害ぼうがいやチャフ・フレアにたいして脆弱ぜいじゃくとみられる。
  • チャホきゅう火力かりょく支援しえん哨戒しょうかいてい(このユニークな艦艇かんていは、上陸じょうりく部隊ぶたいへの射撃しゃげき支援しえんまた水上すいじょう艦艇かんてい攻撃こうげきのために、その甲板かんぱん中央ちゅうおう多連装たれんそうロケット発射はっしゃゆうする)×62せき以上いじょう
  • その高速こうそく攻撃こうげきミサイルてい×やく19せき
  • 魚雷ぎょらいてい×やく250せき
  • 工作こうさくせん(いわゆる不審ふしんせん
  • ホバークラフト上陸じょうりく作戦さくせんようで、兵士へいし50めいせる。速力そくりょく50ノット)×やく130せき
  • LCVP(車両しゃりょう揚陸ようりくできる80tクラスの小型こがた揚陸ようりくてい)×やく90せき

その海岸かいがん砲兵ほうへいたいかんミサイル基地きち維持いじしている。海岸かいがん防衛ぼうえい砲兵ほうへいは、122-mm、130-mm、および152-mmシステムを保有ほゆう地上ちじょう設置せっち海岸かいがん防衛ぼうえいミサイルは、SSC-2Bサムレット、CSSC-2シルクワーム、およびCSSC-3シーアザッカーを保有ほゆうしている。

韓国かんこく国家こっか情報じょうほういんきゅう国家こっか安全あんぜん企画きかく)が、北朝鮮きたちょうせん研究けんきゅう成果せいかをとりまとめて刊行かんこうした書籍しょせきである「北韓ほっかん常識じょうしき」によれば、北朝鮮きたちょうせん海軍かいぐん訓練くんれん内容ないようは、有事ゆうじさいてる艦船かんせんすべてのミサイルを同時どうじ発射はっしゃして、てき防空ぼうくうシステムを麻痺まひさせててき撃破げきはする「飽和ほうわ攻撃こうげき」をおこな訓練くんれんや、潜水せんすいてい魚雷ぎょらいていばくだん搭載とうさいして敵艦てきかんせん体当たいあたりする自爆じばく攻撃こうげき訓練くんれん機雷きらいせん訓練くんれん潜水せんすいかん工作こうさくせんによる特殊とくしゅ作戦さくせん部隊ぶたい敵国てきこく侵入しんにゅう訓練くんれんおこなっている。

空軍くうぐん[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん空軍くうぐんは、戦闘せんとうばくげき保有ほゆうする4飛行ひこう師団しだんと、輸送ゆそうヘリコプター保有ほゆうする2戦術せんじゅつ輸送ゆそう旅団りょだんからる。師団しだん隷下れいか編制へんせいは、連隊れんたい編制へんせいっている。また、特殊とくしゅ部隊ぶたいとして、2空軍くうぐん狙撃そげき旅団りょだん保有ほゆうする。

韓国かんこく国防こくぼう白書はくしょ2020年版ねんばん」によれば、保有ほゆう航空機こうくうきすうは、戦闘せんとう任務にんむ810監視かんし統制とうせい30、ヘリ350訓練くんれん80である。[25]このうち実働じつどう戦力せんりょくとして勘定かんじょうされるのは、べいかんぐん対抗たいこう可能かのうSu-25(20)、MiG-23(48 - 50)、MiG-29(30)、Mi-24(20)などの新型しんがたのみであるとかんがえられる。このほか中国ちゅうごくせいY-5保有ほゆうしており、低速ていそく複葉ふくようでレーダーにうつりにくいという特徴とくちょう利用りようして空挺くうてい降下こうかたいかん攻撃こうげきもちいるともかんがえられている。さらに有事ゆうじさいにはフラッグ・キャリア高麗こうらい航空こうくう編入へんにゅうするとされる。

韓国かんこくからの報道ほうどうによると、多数たすう保有ほゆうする旧式きゅうしき人間にんげん操縦そうじゅうするのではない無人むじん改造かいぞうして使用しようしているという情報じょうほうもあり、この場合ばあい多数たすう無人むじん飛行ひこうさせることにより侵攻しんこうしてくるてきぐんのミサイルを「吸収きゅうしゅう」させ、航空こうくうたい本隊ほんたい防御ぼうぎょするという戦術せんじゅつかんがえられているといわれる。表面ひょうめんじょう人民じんみんぐん空軍くうぐん構成こうせい装備そうび大半たいはん旧型きゅうがたであり、そのため朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん空軍くうぐん旧式きゅうしき貧弱ひんじゃくであると一般いっぱんひょうされているが、そうした旧型きゅうがた攻撃こうげきよう兵器へいきというよりはデコイ(おとり)の一種いっしゅとして保有ほゆうされているのであり、外国がいこくぐん侵攻しんこうしたさい実際じっさい主戦しゅせんりょくとなるのはよりあたらしい機材きざいであると推測すいそくされる。

きむただしおん朝鮮ちょうせん中央ちゅうおうテレビに登場とうじょうするようになってからは、北朝鮮きたちょうせんにとってのとらであるMiG-29によるアクロバット飛行ひこう映像えいぞうがしばしば放映ほうえいされている。MiG-29の機体きたいには、上面うわつら緑色みどりいろ下面かめん青色あおいろにするツートンカラー塗装とそうほどこされていたが、2018ねんごろから塗装とそうがMiG-21系列けいれつふくめそれより最新さいしん機材きざい灰色はいいろ対空たいくう戦闘せんとう意識いしきしたような塗装とそう変更へんこうされた[28]きむただしおんがMiG-29を運用うんようする部隊ぶたい視察しさつし、ちゅうちゅうのコクピットに試乗しじょうしたさい朝鮮ちょうせん中央ちゅうおうテレビの報道ほうどうによれば、北朝鮮きたちょうせんは1988ねんにMiG-29を導入どうにゅうしたとされる。

ながらくMiG-19のライセンス生産せいさんである殲撃ろくがた運用うんようおこなってきたが、2014ねん老朽ろうきゅうのため相次あいついで墜落ついらく事故じこ発生はっせいしたことから飛行ひこうめている[29]。なお、2013ねんキューバから北朝鮮きたちょうせんかう貨物かもつせんパナマにて拿捕だほされ、船内せんないからMiG-19の機体きたい発見はっけんされた事件じけんもあり、保有ほゆうする機体きたい一部いちぶはライセンス生産せいさんではないものもふくまれている可能かのうせいがある[30]

戦略せんりゃくぐん[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん戦略せんりゃくぐんは、弾道だんどうミサイル戦力せんりょく運用うんよう担任たんにんしている独立どくりつ兵科へいかであり、スカッド系列けいれつ火星かせい5、6)やノドン火星かせい7)、北極星ほっきょくせい2ごうひとし配備はいびおこなっており、液体えきたい燃料ねんりょう弾道だんどうミサイルは北朝鮮きたちょうせんでは火星かせい(ファソン)シリーズとして呼称こしょうされており、ICBMの火星かせい14火星かせい15ひとし発射はっしゃ実験じっけんおこなっている。しょ外国がいこくでは、以前いぜんから「ミサイル指導しどうきょく」との通称つうしょうばれていたが、2012ねん4がつ15にち軍事ぐんじパレードにおいてきむただしおん自身じしん戦略せんりゃくロケットぐん存在そんざいみとめる演説えんぜつをした。北朝鮮きたちょうせんによる2016ねん公式こうしき発表はっぴょうでは、きむ正日じょんいる政権せいけんの1999ねん7がつ3にち戦略せんりゃくロケットぐん創設そうせつしたことを記念きねんして、7がつ3にちを「戦略せんりゃくぐんぶし」に制定せいていした[31]

1992ねん軍事ぐんじパレードではスカッドミサイルが披露ひろうされ、2010ねん軍事ぐんじパレードでは、ノドンとみられる弾道だんどうミサイルを公開こうかい。2012ねん軍事ぐんじパレードでは、中国ちゅうごくせい特大とくだいがたTELに搭載とうさいされた正体しょうたい不明ふめい弾道だんどうミサイルKN-08登場とうじょうして物議ぶつぎをかもしている。アメリカ戦略せんりゃくぐんロシア戦略せんりゃくロケットぐん中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐんロケットぐん相当そうとうする。弾道だんどうミサイルに搭載とうさいされる核兵器かくへいき運用うんようおこなぐんであるといわれているが、人選じんせん教育きょういく訓練くんれんとう詳細しょうさい不明ふめいである。2016ねん6がつおこなわれたムスダン発射はっしゃ実験じっけんさい戦略せんりゃくぐん司令しれいかんきむらくけん(キム・ラクギョム)[32]以前いぜん国防こくぼう委員いいんかい直轄ちょっかつ部隊ぶたいであったが、2016ねん6がつまつ時点じてんでは国務こくむ委員いいんかい直轄ちょっかつ部隊ぶたいかどうかは不明ふめいである。

2017ねんには、中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイル(IRBM)の火星かせい12と、大陸たいりくあいだ弾道だんどうミサイル(ICBM)の火星かせい14火星かせい15発射はっしゃ実験じっけん相次あいついで成功せいこうし、米国べいこく全土ぜんど到達とうたつすることができる弾道だんどうミサイルの発射はっしゃ実験じっけん成功せいこうした。

じゅんぐん[ソースを編集へんしゅう]

教導きょうどうたい労農ろうのうあかまもるぐんあか青年せいねん近衛このえたいがある。

国境こっきょう警備けいび沿岸えんがん警備けいび[ソースを編集へんしゅう]

国境こっきょう警備けいびそう参謀さんぼう隷下れいか国境こっきょう警備けいびきょくによっておこなわれている[33]。2001ねん時点じてんで3まんにんから4まんにん程度ていど規模きぼであった。

  • だい31警備けいび旅団りょだん - 平安北道へいあんほくどう
  • だい29警備けいび旅団りょだん - 慈江どう
  • だい25警備けいび旅団りょだん - りょう江道えんどう
  • だい27警備けいび旅団りょだん - 咸鏡北道ほくどう

沿岸えんがん警備けいびそう参謀さんぼう隷下れいか海岸かいがん警備けいびきょくによっておこなわれている[34]。2001ねん時点じてん海岸かいがん警備けいびきょくやく130そうから150そう小型こがたていもちいて沿岸えんがん警備けいびしている。

  • だい11旅団りょだん - 平安北道へいあんほくどう
  • だい13旅団りょだん - 平安へいあん南道みなみどう
  • だい15旅団りょだん - 黄海こうかい南道みなみどう
  • だい17旅団りょだん - 江原えばらみち
  • だい19旅団りょだん - 咸鏡南道みなみどう
  • だい21旅団りょだん - 咸鏡北道ほくどう

板門店はんもんてん代表だいひょう[ソースを編集へんしゅう]

板門店はんもんてん共同きょうどう警備けいび区域くいき(JSA)に駐留ちゅうりゅうする部隊ぶたい北朝鮮きたちょうせんぐんそう政治せいじきょく傘下さんか部隊ぶたいとされ、要員よういんやく800にんとされる。朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんなかでもエリートにぞくする。

装備そうび[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん通常つうじょうせん装備そうびは、ぜん軍事ぐんじ予算よさんの1/4しか投入とうにゅうされていない。朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐん装備そうび自国じこくせいソ連それんせい中国ちゅうごくせいおおく、ぜんぐんとも1950〜60年代ねんだい開発かいはつされた旧式きゅうしき装備そうび大半たいはんめている。MiG-29ひとし比較的ひかくてきあたらしい兵器へいき一部いちぶ配備はいびされているものの、これも1980ねん年代ねんだい後半こうはんである。装備そうびなかには独自どくじ改良かいりょう改造かいぞうおこなったものが見受みうけられるため、詳細しょうさいについては不明ふめいなものもある。はん世紀せいきまえ開発かいはつされた旧式きゅうしき装備そうび部品ぶひん調達ちょうたつ困難こんなんなものもおおく、共食ともぐ整備せいびによって維持いじされているとかんがえざるをないが、高価こうか最新さいしん兵器へいき部品ぶひん必要ひつようりょう購入こうにゅうすることも経済けいざいてきむずかしい。よって実際じっさい稼動かどう戦力せんりょくはそれほどおおくないとわれる。とく空軍くうぐんたび維持いじもままならないほど部品ぶひん燃料ねんりょう枯渇こかつしているという。3せきしかない海軍かいぐんフリゲートいたってはほとん繋留けいりゅうされたままである。

一般いっぱん兵士へいし使つか自動じどう小銃しょうじゅうAK-47AKM)は、老朽ろうきゅうすすんでいる。また、軍服ぐんぷく軍帽ぐんぼう品質ひんしつわるく、一部いちぶ部隊ぶたいだけが西側にしがわ諸国しょこくPASGT酷似こくじした軍装ぐんそう着用ちゃくようしている。朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんにおいて、迷彩めいさいふくとボディアーマーは、ごく一部いちぶえらばれた精鋭せいえい部隊ぶたいにのみあたえられるエリートのあかしである。とくに、歩兵ほへいにとって重要じゅうよう武器ぶきである自動じどう小銃しょうじゅう新調しんちょうちか将来しょうらいおこなわざるをず、北朝鮮きたちょうせん国内こくないでは、ロシアのイジェフスク機械きかい製作せいさく工場こうじょうからライセンス生産せいさん許可きょかけていないAK-74密造みつぞうおこなわれている。AK-74の密造みつぞうにあわせて、対応たいおうするこう倍率ばいりつ照準しょうじゅんとGP-25グレネードランチャーも密造みつぞうしている。サイドアームとしては、製造元せいぞうもと許可きょかけずにCz75トカレフマカロフFN ブローニング・ハイパワー密造みつぞうおこなわれている。北朝鮮きたちょうせん銃器じゅうき輸出ゆしゅつするくにがあるかどうかは不明ふめいである。ただ、状況じょうきょう証拠しょうこからみて、朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんが2010ねんはつ公開こうかいした新型しんがた対空たいくうミサイルにかんして、中国ちゅうごくからの技術ぎじゅつ流出りゅうしゅつうたがわれる。軍事ぐんじ独裁どくさい国家こっかだったミャンマーとのあいだでは、野砲やほうなどの火器かき取引とりひき頻繁ひんぱんおこなわれていた。 2020ねん10がつおこなわれた軍事ぐんじパレードでは新型しんがたのブルバップしき小銃しょうじゅうや98しき小銃しょうじゅうをベースに開発かいはつしたとおもわれるたん機関きかんじゅう相次あいついで登場とうじょうし、既存きそんの98しき小銃しょうじゅうにもマズルブレーキやフラッシュライト、スケルトンストック、ヘリエルマガジン、こう倍率ばいりつスコープ、レーザー、レイルシステムとられる各種かくしゅアタッチメントがけられており、兵士へいし戦闘せんとうふくもデジタル迷彩めいさいれられた最新さいしんしきものへと変更へんこうされていた。また冬季とうき迷彩めいさい砂漠さばくようられる迷彩めいさいなどあたらしい迷彩めいさいパターンも複数ふくすう確認かくにんされた。防弾ぼうだんベストやニーパッド、モバイル情報じょうほう端末たんまつ装備そうびし、フリッツしきのヘルメット、携帯けいたいがた通信つうしん装備そうびあたらしいものへと更新こうしんされており、急速きゅうそく近代きんだいおこなわれていることがわかる。 また2021ねん1がつ閲兵えっぺいしきでは、2018ねん軍事ぐんじパレードではつ登場とうじょうしたK11ふくあい小銃しょうじゅう新型しんがたふくあい小銃しょうじゅう新型しんがた携行けいこうがた擲弾じゅう確認かくにんされた。

通信つうしん装備そうびかんして、2011ねん12月17にちきむ正日じょんいる死去しきょ前後ぜんご無線むせん交信こうしんりょう変化へんかがさほどなかったと韓国かんこく国情こくじょういん報告ほうこくしており、これと関連かんれんして朝日新聞あさひしんぶんぐん司令しれいなど各所かくしょむすひかりファイバーあみ整備せいびされているためであり、てんやす沈没ちんぼつ事件じけんさいにも人民じんみんぐんにとって有効ゆうこうであったと報道ほうどうしている[35]近年きんねん北朝鮮きたちょうせんでは、各国かっこくざいする土台どだいじんにより不正ふせい輸出ゆしゅつされたやく1800だいのパソコンを使用しようする「平壌ぴょんやん情報じょうほうセンター(PIC)」が設立せつりつされている。サイバー戦争せんそう仮想かそう敵国てきこくのインフラを破壊はかいすることがねらいとみられている。

弾道だんどうミサイル[ソースを編集へんしゅう]

朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんは、戦略せんりゃくぐんに、KN-02短距離たんきょり弾道だんどうミサイル(SRBM)、スカッド短距離たんきょり弾道だんどうミサイルおよび、それを独自どくじ改造かいぞうしたじゅん中距離ちゅうきょりだんミサイル(MRBM)のノドン固体こたい燃料ねんりょうじゅん中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイルの北極星ほっきょくせい2ごう配備はいびしており、さらに米国べいこく本土ほんど射程しゃていにすることをねらった大陸たいりくあいだ弾道だんどうミサイルの火星かせい14火星かせい15発射はっしゃ実験じっけんおこなっている。KN-02短距離たんきょり弾道だんどうミサイルは韓国かんこく首都しゅとソウル、スカッドは韓国かんこく全域ぜんいき日本にっぽん一部いちぶ、ノドンと北極星ほっきょくせい2ごう日本にっぽん大半たいはん開発かいはつすすめている火星かせい15はアメリカ全土ぜんど射程しゃていふくめることねらっているため、極東きょくとうアジアのみならず世界せかいにおける軍事ぐんじてき緊張きんちょう一因いちいんとなっている。

  • 配備はいびちゅう弾道だんどうミサイルのうちKN-02短距離たんきょり弾道だんどうミサイルをのぞき、すべ液体えきたい燃料ねんりょうミサイルであるが、液体えきたい酸素さんそ液体えきたい水素すいそでは常温じょうおん保存ほぞん可能かのうなものなので即応そくおうせい相応そうおうにある。実際じっさいソ連それんのSLBM/ICBMも常温じょうおん保存ほぞん液体えきたい燃料ねんりょうであったし、燃料ねんりょう注入ちゅうにゅう状態じょうたいで1ヶ月かげつ以上いじょう保存ほぞん可能かのうであった。
  • 2013ねんにおいて北朝鮮きたちょうせん核兵器かくへいきについては核弾頭かくだんとうとして予想よそう最大さいだい保有ほゆうすうは20前後ぜんこうとの予測よそくがされている。最低さいてい核弾頭かくだんとう存在そんざいせず大型おおがた原子げんしばくだん5〜6との予測よそく。ただしこれは北朝鮮きたちょうせん保有ほゆうのプルトニウムりょうから推測すいそくしたもので、こう濃縮のうしゅくウランによるものは考慮こうりょされていない。
  • かくやみ市場いちばつうじてパキスタンあるいは中国ちゅうごくせいの1960年代ねんだい設計せっけいされた弾道だんどうミサイルに搭載とうさい可能かのうなウランばくちぢみがた原子げんしばくだん設計せっけい北朝鮮きたちょうせん流入りゅうにゅうしている可能かのうせいがある[36]
  • 2009ねん3がつ10日とおかアメリカ国防情報局こくぼうじょうほうきょく上院じょういん軍事ぐんじ委員いいんかい提出ていしゅつした書面しょめんによると、弾道だんどうミサイルに搭載とうさい可能かのう核弾頭かくだんとう小型こがた技術ぎじゅつ獲得かくとく成功せいこうした可能かのうせいがあるとの見方みかたしめした[37]
  • 2009ねん3月31にちかくばくだん小型こがた成功せいこうし、ノドンに搭載とうさいできるまでになり、弾頭だんとう現在げんざい北朝鮮きたちょうせん北部ほくぶ地下ちか施設しせつ保存ほぞんしているとの情報じょうほうべいかん情報じょうほう当局とうきょくていることがあきらかになった[38]
  • どの弾道だんどうミサイルであっても高性能こうせいのう爆薬ばくやく生物せいぶつ化学かがく兵器へいきについては運用うんよう可能かのうだとかんがえられている。かくについてはすくなくともスカッドノドンかんしては運用うんよう可能かのうだとかんがえられている。
  • MIRV搭載とうさい技術ぎじゅつについてはムスダン原型げんけいとなっているR-27 (弾道だんどうミサイル)潜水艦せんすいかん発射はっしゃ弾道だんどうミサイルを技術ぎじゅつ移転いてんしたさい獲得かくとくしている可能かのうせいたかい。しかしMIRVには核弾頭かくだんとう極端きょくたん小型こがた必要ひつようであり、そのためには強化きょうか原爆げんばくあるいは水爆すいばく技術ぎじゅつ必要ひつようとされるが、これは2013ねん現在げんざいまだ途上とじょうとみられ、結果けっかてきにMIRVは採用さいようできず、たん弾頭だんとうだとかんがえられている。ただし、生物せいぶつ化学かがく兵器へいきかんしてはこのかぎりではない。

かく開発かいはつ[ソースを編集へんしゅう]

北朝鮮きたちょうせんは2006ねん、2009ねん、2013ねん自国じこく領内りょうないかく実験じっけんおこなっている。また、1998ねんパキスタンのかく実験じっけん代理だいりかく実験じっけん疑惑ぎわくがある。これらの事実じじつにより核保有かくほゆうこくとなっている。ストックホルム国際こくさい平和へいわ研究所けんきゅうじょ(SIPRI)は2017ねん時点じてん北朝鮮きたちょうせん保有ほゆうする核兵器かくへいきを10~20推定すいていしている[39]

詳細しょうさい北朝鮮きたちょうせんかく問題もんだい外部がいぶリンク:原水禁げんすいきんサイト参照さんしょう

軍事ぐんじ称号しょうごう[ソースを編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[ソースを編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[ソースを編集へんしゅう]

  1. ^ ただし、ひろししんのように親日しんにち満州まんしゅう国軍こくぐん間島まじま特設とくせつたい所属しょぞくしていたものわずかにいる。
  2. ^ 国防こくぼう委員いいんちょうだったきむ正日じょんいる死後しごに「永遠えいえん国防こくぼう委員いいんちょう」にほうじられたことにより「国防こくぼう委員いいんちょう」は永久えいきゅう欠番けつばんし、わってだいいち委員いいんちょう制定せいていされた。

出典しゅってん[ソースを編集へんしゅう]

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  2. ^ 北朝鮮きたちょうせん特殊とくしゅ作戦さくせんぐん創設そうせつ 韓米かんべいの「せいおん排除はいじょ作戦さくせん」に対抗たいこう. 聯合れんごうニュース. (2017ねん4がつ17にち). http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20170417001500882 2017ねん4がつ24にち閲覧えつらん 
  3. ^ 朝鮮ちょうせんまめ知識ちしき軍事ぐんじ. 外国がいこくぶん出版しゅっぱんしゃ. (主體しゅたい105ねん). pp. 5,6 
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  5. ^ [팩트체크 홍준표 "북한군 복무기간 아느냐"…7년ㆍ10년 중 정답은]”. 中央日報ちゅうおうにっぽう. 2022ねん3がつ6にち閲覧えつらん
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  7. ^ しゅたてさかえちょ毛沢東もうたくとう朝鮮ちょうせん戦争せんそう岩波いわなみ現代げんだい文庫ぶんこ、2004ねん、29-33ぺーじ
  8. ^ 2022 국방백서. 대한민국 국방부. (2023). p. 25 
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  16. ^ だつきた兵士へいし殺人さつじん中国ちゅうごく多発たはつ 北朝鮮きたちょうせん兵士へいしがおかれている状況じょうきょうとは”. ライブドアニュース. (2015ねん1がつ17にち). https://news.livedoor.com/article/detail/9685069/ 2015ねん1がつ17にち閲覧えつらん 
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参考さんこう文献ぶんけん[ソースを編集へんしゅう]

  • Bermudez, Joseph S. (1998). North Korean special forces. Annapolis: Naval Institute Press. ISBN 978-1-55750-066-3.
  • Boik, William A. (2008). Orders, Decorations, and Medals of the Democratic People's Republic of Korea. Springfield, VA: DBMPress.com. ISBN 978-0-615-19087-7.

関連かんれん項目こうもく[ソースを編集へんしゅう]