朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくの人口じんこう統計とうけい

朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく（北朝鮮きたちょうせん）の人口じんこう統計とうけい
1980年ねんから2013年ねんにかけての北朝鮮きたちょうせん人口じんこうの散布さんぷ図ず
人口じんこう	24,052,231人にん (2008年ねん)
人口じんこう密度みつど	199.54 平方へいほうキロメートル. (2008)
増減ぞうげん率りつ	0.84% (1993–2008)
出生しゅっしょう率りつ	14.51人にん/1,000人にん中ちゅう
死亡しぼう率りつ	9.18人にん/1,000人にん中ちゅう
平均へいきん寿命じゅみょう	69.81歳さい
• 男性だんせい	65.96歳さい
• 女性じょせい	73.86歳さい
合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつ	1.98人にん
乳児にゅうじ死亡しぼう率りつ	24.5人にん/1,000人にん中ちゅう
純じゅん移動いどう率りつ	-0.04/1,000人にん中ちゅう
年齢ねんれい構成こうせい
14歳さい以下いか	23.19% (2008)
15 - 64歳さい	68.09% (2008)
65歳さい以上いじょう	8.72% (2008)
男女だんじょ比ひ（女性じょせい1人にん当あたりの男性だんせいの人数にんずう）
全ぜん年齢ねんれい	0.95 (男性だんせい)/1.00 (女性じょせい) (2008)
0歳さい（出生しゅっしょう時じ）	1.04 (男性だんせい)/1.00 (女性じょせい) (2008)
14歳さい以下いか	1.05 (男性だんせい)/1.00 (女性じょせい) (2008)
65歳さい以上いじょう	0.51 (男性だんせい)/1.00 (女性じょせい) (2008)
国民こくみん
国民こくみん	朝鮮ちょうせん人じん
主要しゅよう民族みんぞく	朝鮮ちょうせん人じん（99.998%）
少数しょうすう民族みんぞく	中国人ちゅうごくじん、ロシア人じん、日本人にっぽんじん
言語げんご
公用こうよう語ご	朝鮮ちょうせん語ご（公用こうよう語ご）

北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう 1910-2015

朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくの人口じんこう統計とうけい（ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこくのじんこうとうけい）とは、朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく（北朝鮮きたちょうせん）が実施じっしする国勢調査こくせいちょうさと国際こくさい的てきな見積みつもりの総称そうしょうである。

歴史れきし

Historical population of North Korea
年とし	人口じんこう	±% p.a.
1940	8,510,000	—
1944	9,250,000	+2.11%
1946	9,260,000	+0.05%
1949	9,620,000	+1.28%
1953	9,360,000	−0.68%
1960	10,790,000	+2.05%
1963	11,570,000	+2.35%
1993	21,213,478	+2.04%
2008	24,252,231	+0.90%
Note: 北朝鮮きたちょうせんは1948年ねんに建国けんこく Source: Nick Eberstadt, 北朝鮮きたちょうせんの中央ちゅうおう統計とうけい局きょく

平壌ぴょんやんのアパート群ぐん

1989年ねんに北朝鮮きたちょうせん政府せいふにより公式こうしきな数値すうちが公開こうかいされるまで、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいを公表こうひょうしていた最後さいごの書籍しょせきは1963年ねん出版しゅっぱんの朝鮮ちょうせん中央ちゅうおう年鑑ねんかんであった。よって、1963年ねん以降いこうの人口じんこう統計とうけいは人口じんこう統計とうけい学がく者ものらが、北朝鮮きたちょうせんの国会こっかいにあたる最高さいこう人民じんみん会議かいぎに選出せんしゅつされた国会こっかい議員ぎいんの数かずを集計しゅうけいするなどのほか、1977年ねんの金きむ日成いるそん国家こっか主席しゅせきの教育きょういく人口じんこうに関かんする発言はつげんを踏ふまえて人口じんこう統計とうけいを推計すいけいしていた。その結果けっか、1720万まん人にんと算出さんしゅつされている。ただ1980年代ねんだいには、平均へいきん余命よめいや死亡しぼう原因げんいんを含ふくむ人口じんこう統計とうけいが外部がいぶに公開こうかいされた。

1989年ねんに北朝鮮きたちょうせんの中央ちゅうおう統計とうけい局きょく (北朝鮮きたちょうせん)は、1946年ねんに北朝鮮きたちょうせんが建国けんこくされて以降いこう初はじめて、国連こくれん人口じんこう基金ききんによる支援しえんを獲得かくとくするために、国勢調査こくせいちょうさを実施じっしし人口じんこう統計とうけいを国連こくれん人口じんこう基金ききんに公開こうかいした。北朝鮮きたちょうせんには人口じんこう統計とうけい学者がくしゃが存在そんざいしなかったが、北朝鮮きたちょうせん当局とうきょくは、戸籍こせきの登録とうろく、移住いじゅう、出生しゅっしょう等とうの正確せいかくな数値すうちを集計しゅうけいした。米国べいこくの人口じんこう統計とうけい学者がくしゃらによると、人口じんこう動態どうたい統計とうけいや市民しみんの個人こじん情報じょうほうは、里さと（地方ちほう部ぶ）洞ほら（都市とし部ぶ）単位たんいで集計しゅうけいされたと推測すいそくされている。　　

年齢ねんれい構造こうぞう

北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうピラミッド

北朝鮮きたちょうせんは多おおくの国民こくみんが貧困ひんこんである。にもかかわらず人口じんこうピラミッドは典型てんけい的てきな釣鐘つりがね型がたであり、富士山ふじさん型がたの世界せかい的てきな開発途上国かいはつとじょうこくのパターンに適合てきごうしていない。データによると、1991年ねんの平均へいきん余命よめいは、男性だんせいは約やく66歳さい、女性じょせいは約やく73歳さいであった。

北朝鮮きたちょうせんでは社会しゃかい主義しゅぎ経済けいざいが既すでに低迷ていめいしているため、労働ろうどう力りょくとして投入とうにゅうするための若者わかものを雇用こようすることが難むずかしいとされている。また、人口じんこう統計とうけい学者がくしゃらは、人口じんこうは2045年ねんに3400万まん人にんで増加ぞうかが止とまり、その後ご徐々じょじょに減少げんしょうすると予測よそくしている。また、これと比較ひかくして、2023年ねんに韓国かんこくの人口じんこうが5260万まん人にんで安定あんていすると推測すいそくされていた。ただし、実際じっさいには2020年ねんに韓国かんこくの人口じんこうは減少げんしょうに転てんじた。さらには、今後こんごより一層いっそう減少げんしょうが加速かそくすると予測よそくを立たてる専門せんもん家かもいる。

北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいの水増みずまし操作そうさ疑惑ぎわく

2009年ねん2月がつ13日にち、UNFPAは「2018年ねん10月に北朝鮮きたちょうせんで国勢調査こくせいちょうさを2週間しゅうかんかけて実施じっしし、暫定ざんてい的てきな数字すうじとして人口じんこうを2405万まん1218人にんと集計しゅうけいした」「UNFPAは北朝鮮きたちょうせんで調査ちょうさ要員よういん3万まん5200人にんを動員どういん、北朝鮮きたちょうせんの全ぜん世帯せたいである588万まん7767世帯せたいを一いち軒けん一いち軒けん訪問ほうもんし、調査ちょうさを行おこなった」「軍ぐん施設しせつの居住きょじゅう者しゃ70万まん2373人にんを含ふくむ数値すうち」と発表はっぴょうし、2008年ねんの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうを2405万まん人にんとした。北朝鮮きたちょうせんに入国にゅうこくしたUNFPAスタッフは約やく10人にんであり、調査ちょうさは北朝鮮きたちょうせん当局とうきょくがおこない、UNFPAは「詳細しょうさいな調査ちょうさ方法ほうほうなどは不明ふめい」としているが、UNFPAスタッフ約やく10人にんでは、北朝鮮きたちょうせん全域ぜんいきのモニターは不可能ふかのうであり、それゆえにどこまで正確せいかくな数値すうちなのかは不明ふめいであるが、世界せかい各国かっこくはこのデータを北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうとしている。FAOとWFPは、北朝鮮きたちょうせん政府せいふが1993年ねん末まつにおこなった唯一ゆいいつの人口じんこうセンサス（1993年ねん12月の人口じんこうを2121.3万まん人にん、人口じんこう増加ぞうか率りつ0.85%）をもとに、人口じんこう増加ぞうか率りつを0.85%より低ひくめの0.7%に設定せっていして、2008年ねん5月の人口じんこうを約やく2360万まん人にんと推計すいけいした。しかし、2009年ねん2月がつに発表はっぴょうされたUNFPAの調査ちょうさは、2008年ねん10月の人口じんこうは2405.2万まん人にんであり、北朝鮮きたちょうせん政府せいふが1993年ねん末まつにおこなった唯一ゆいいつの人口じんこうセンサスの人口じんこう増加ぞうか率りつ0.85%とほぼ同おなじであった。注目ちゅうもくされるのは、1990年代ねんだいの苦難くなんの行軍こうぐん期きに発生はっせいした餓死がし者しゃがほとんど存在そんざいしないかのように見積みつもられていることであり、1996年ねん、1997年ねん、1998年ねんの苦難くなんの行軍こうぐん期きに発生はっせいした餓死がし者しゃは300万まん人にんといわれるが、この苦難くなんの行軍こうぐん期きに、人口じんこうが増加ぞうかしたと報告ほうこくしており、飢餓きがを脱出だっしゅつしたとされるその後ごの年としよりも人口じんこう増加ぞうか率りつが高たかくなっている。1999年ねんまでは0.85%をはるかに超こえる人口じんこう増加ぞうか率りつで、飢餓きがが収おさまったとされる1999年ねんの人口じんこうは2275万まん人にんであり、人口じんこう増加ぞうか率りつ0.85%の場合ばあいの2232万まん人にんを43万まん人にんも上回うわまわる。さらにUNFPAの調査ちょうさでは、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは0.85%ずつ増加ぞうかしているが、FAOとWFPは、今後こんご人口じんこう増加ぞうか率りつ0.6%を使用しようすると報告ほうこくした。その理由りゆうは、中央ちゅうおう統計とうけい局きょく (北朝鮮きたちょうせん)が今後こんごは0.6%を使用しようすると通知つうちしてきたからである。金きむ正日じょんいる政権せいけん時代じだいには合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつは1.93まで低下ていかし、金きむ正ただし恩おん政権せいけん時代じだいには1.90以上いじょうを保たもっていると公表こうひょうしているが、その統計とうけいでは2009年ねん頃ごろから北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうが減少げんしょうしていることと確実かくじつに矛盾むじゅんする。

救すくう会かい事務じむ局長きょくちょうの平田ひらた隆太郎りゅうたろうは、2009年ねん2月がつ13日にちにUNFPAが報告ほうこくした北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいについて、「北朝鮮きたちょうせんでは1994年ねんに飢餓きがが発生はっせいし、1996年ねん、1997年ねん、1998年ねんの3年間ねんかんで大量たいりょうの餓死がしが発生はっせいし、1999年ねんまで続つづき、その数かずは300万まん人にんと言いわれる。餓死がし者しゃが大量たいりょうに出でたことは脱北者だっぽくしゃの証言しょうげんで明あきらかであるが、北朝鮮きたちょうせんは、この期間きかんも人口じんこうが増加ぞうかしたと報告ほうこく」しており、UNFPAが報告ほうこくした北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいには、1996年ねんから1999年ねんまでの餓死がし者しゃ300万まん人にんがカウントされていないとして、少すくなくとも300万まん人にんは水増みずましと推計すいけいしており、「北朝鮮きたちょうせんの統計とうけいはもともと信頼しんらいできないものであるが、人口じんこう統計とうけいはその典型てんけい」と述のべており、人口じんこうを多おおめに公表こうひょうすれば、一人ひとり当あたりの配給はいきゅう量りょうが少すくなくみえるため、国際こくさい社会しゃかいから支援しえんを受うける際さいに有利ゆうりに働はたらき、危機ききをアピールしやすいことを指摘してきしている。平田ひらた隆太郎りゅうたろうは、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうの水増みずましの根拠こんきょとして以下いかをあげている。

1. 2009年ねん2月がつ13日にちにUNFPAが発表はっぴょうした北朝鮮きたちょうせんの2008年ねんの人口じんこう2405万まん人にんは、2004年ねんの朝鮮ちょうせん中央ちゅうおう年鑑ねんかんの人口じんこう2361万まん人にんと比くらべると、年とし平均へいきん11万まん人にん増ぞうとなる。北朝鮮きたちょうせんは、1990年代ねんだい後半こうはんに300万まん人にんの餓死がし者しゃが発生はっせいしたにもかかわらず、1990年代ねんだい後半こうはんの人口じんこうは、年とし平均へいきん15万まん人にん増ふえており、2004年ねんから2008年ねんは餓死がし者しゃが発生はっせいしていないにもかかわらず、年とし平均へいきん11万まん人にん増ぞうであり、300万まん人にんの餓死がし者しゃが発生はっせいした1990年代ねんだい後半こうはんよりも人口じんこう増ぞうが少すくないため、UNFPAの調査ちょうさ結果けっかは疑うたがわしい。
2. 北朝鮮きたちょうせんは苦難くなんの行軍こうぐんが始はじまった1994年ねんに徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅんを変更へんこうし、「身長しんちょう150cm以上いじょう、体重たいじゅう48kg以上いじょう」を「身長しんちょう148cm以上いじょう、体重たいじゅう43kg以上いじょう」に引ひき下さげ、さらに、苦難くなんの行軍こうぐん期きに年少ねんしょう期きを過すごした子供こどもが、徴兵ちょうへい年令ねんれいである17歳さいに達たっした2008年ねんからは、その徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅんも撤廃てっぱいされ、健康けんこうであればすべての若者わかものを徴兵ちょうへい対象たいしょう者しゃにすると変更へんこうした。徴兵ちょうへい検査けんさ基準きじゅんが変更へんこうされたのは若者わかものの成長せいちょう不足ふそくのためであり、大量たいりょうの餓死がし者しゃが発生はっせいした苦難くなんの行軍こうぐんにより、著いちじるしく人口じんこうが減少げんしょうし、兵士へいし充足じゅうそく率りつが急減きゅうげんしていることが分わかり、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいが虚偽きょぎであることを裏付うらづける傍証ぼうしょうの一ひとつである。
3. 2008年ねんの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうについて、韓国かんこく農村のうそん経済けいざい研究けんきゅう院いんは2370万まん6000人にん、統一とういつ部ぶは2267万まん人にんと推計すいけいしており、同おなじ韓国かんこくの推計すいけいでも約やく100万まん人にんもの差さがある。
4. 2009年ねん2月がつ13日にちにUNFPAが発表はっぴょうした北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいは、「行政ぎょうせい・軍ぐん・治安ちあん関係かんけい者しゃは70万まん2373人にん」と報告ほうこくしたが、韓国かんこく政府せいふの推計すいけいでは朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんだけで119万まん人にんであり、金きむ正日じょんいるを護衛ごえいし、住民じゅうみんを弾圧だんあつし、脱北者だっぽくしゃを捕とらえて強制きょうせい収容しゅうよう所しょに送おくる治安ちあん関係かんけい者しゃも多数たすうおり、このような公表こうひょうできないデータを含ふくむ人口じんこう統計とうけいは信用しんよう性せいがない。
5. 2009年ねん2月がつに発表はっぴょうしたUNFPAの人口じんこう調査ちょうさと北朝鮮きたちょうせん政府せいふが1993年ねん末まつにおこなった唯一ゆいいつの人口じんこうセンサスを比較ひかくして、韓国かんこく統計とうけい庁ちょうは、「北朝鮮きたちょうせんの平均へいきん寿命じゅみょうが15年間ねんかんで約やく7.6歳さい低下ていかした。男性だんせいが67歳さいから59.5歳さいに、女性じょせいは74.1歳さいから66.4歳さいに下さがった。これは韓国かんこくより約やく10歳さい低ひくく、韓国かんこくの1980年代ねんだいの水準すいじゅん」と報告ほうこくしたが、平均へいきん寿命じゅみょうこれほど急減きゅうげんしたことは、人口じんこう増加ぞうか率りつに影響えいきょうしており、人口じんこう増加ぞうかがありえないことを示しめしている。
6. 大量たいりょうの餓死がし者しゃを出だした1990年代ねんだい後半こうはんを過すぎた後のちの平均へいきん寿命じゅみょうが、1970年代ねんだいから1980年代ねんだいにかけて経済けいざいが急きゅう成長せいちょうし「中なか進すすむ国こく」と呼よばれた韓国かんこくの平均へいきん寿命じゅみょうと同おなじであるのは不自然ふしぜんであり、韓国かんこく統計とうけい庁ちょうは、「食糧難しょくりょうなん後ごに国際こくさい機関きかんや外国がいこくの食糧しょくりょう支援しえんを受うけ続つづけ、作物さくもつ状況じょうきょうも一部いちぶ改善かいぜん、2008年ねんには期待きたい寿命じゅみょうは男性だんせいが64.1歳さい、女性じょせいが71.0歳さいに増加ぞうかする傾向けいこうを見みせたが、1993年ねん（男性だんせい67.0歳さい、女性じょせい74.1歳さい）の水準すいじゅんを完全かんぜんに回復かいふくすることは出来できなかった」と報告ほうこくしているが、平均へいきん寿命じゅみょうがこれほど急激きゅうげきに回復かいふくすることは考かんがえられない。

ジャスパー・ベッカー（BBC記者きしゃ）は、国連こくれんなどのデータをもとに、金きむ日成いるそんが死去しきょした直後ちょくごの1995年ねん、国連こくれんが調査ちょうさした北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは2400万まん人にんだったが、2005年ねんには1900万まん人にんに激減げきげんしており、わずか10年ねん余あまりの間あいだに500万まん人にんも餓死がししていると指摘してきしている。

宮塚みやつか利雄としおは、2012年ねんに「10年間ねんかんで500万まん人にん以上いじょうの餓死がし者しゃが出でたと言いわれ、現在げんざいは（北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは）2000万まん人にんを切きっているとも言いわれる」と述のべている。

趙ちょう甲きのえ濟わたるは、脱だつ北きたした北朝鮮きたちょうせん政府せいふ高官こうかんから「2005年ねんに労働党ろうどうとうの核心かくしん部署ぶしょが最高さいこう人民じんみん会議かいぎ代議員だいぎいん選挙せんきょのための人口じんこう調査ちょうさをしたところ、1800万まん人にんという数字すうじが出でた」という情報じょうほうを得えたとして、「平壌ぴょんやんの高官こうかんだった脱北者だっぽくしゃが驚おどろくべき証言しょうげんをした。彼かれは、『自分じぶんが労働党ろうどうとうの核心かくしん部署ぶしょから聞きいたことでは、労働党ろうどうとうが最高さいこう人民じんみん会議かいぎ代議員だいぎいん選挙せんきょ（2003年ねん8月がつ）のため人口じんこう調査ちょうさをしたら、なんと1800万まん人にんだったそうだ』『1994年ねんから1998年ねんの4年間ねんかんで300万まん人にん以上いじょうが飢うえ死じににした以降いこうも人口じんこうの増加ぞうかはなかった』」と述のべている。

北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう統計とうけいの実態じったい

脱北者だっぽくしゃの多おおくの証言しょうげんから、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは当初とうしょから2000万まん人にんを切きった状態じょうたいで、苦難くなんの行軍こうぐんで人口じんこう上昇じょうしょうが確実かくじつに阻はばまれた可能かのう性せいがある。北朝鮮きたちょうせん建国けんこく時じから1000万まん人にんを1950-60年代ねんだいに保持ほじしていたとされる公式こうしき統計とうけいも、合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつとは矛盾むじゅんが生しょうじる。苦難くなんの行軍こうぐんによる500万まん人にん以上いじょうの餓死がし者しゃと誇大こだいに脱北者だっぽくしゃによって宣伝せんでんされることが多おおいが、実際じっさいには「本来ほんらいの資本しほん主義しゅぎ経済けいざいであれば北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは実際じっさいの人口じんこうプラス550万まん人にんであったはず」という観測かんそくである。この観測かんそくをCIAが支持しじしているが、CIAは北朝鮮きたちょうせんの統計とうけい捏造ねつぞうには触ふれていない。

中央ちゅうおう統計とうけい局きょく (北朝鮮きたちょうせん)が作成さくせいした機密きみつ資料しりょうである秘密ひみつ人口じんこう統計とうけいによると、2019年ねんの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは2050万まん人にん程度ていどであるという。2019年ねん5月3日にち、FAOとWFPは「北朝鮮きたちょうせんの食糧しょくりょう安全あんぜん保障ほしょうの評価ひょうか」報告ほうこく書しょを発表はっぴょうしたが、基本きほん的てきな統計とうけい情報じょうほうを北朝鮮きたちょうせん当局とうきょくから受うけ、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうを2500万まん人にんと推定すいていして「北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうの40%である1010万まん人にんの食糧しょくりょう不足ふそくに直面ちょくめんしている」と報告ほうこくしているが、北朝鮮きたちょうせんの食糧難しょくりょうなんを判断はんだんできるバロメーターである北朝鮮きたちょうせん内ないの米べい価格かかくは、2019年ねん5月現在げんざい4200ウォン水準すいじゅんで、2018年ねん5月に比くらべて1000ウォン近ちかく下落げらくしている。北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう調査ちょうさは、2008年ねんに韓国かんこくとUNFPAの財政ざいせい支援しえんで、北朝鮮きたちょうせんが実施じっしした国勢調査こくせいちょうさがあり、人口じんこうを2405万まん人にんと発表はっぴょうしたが、この調査ちょうさでさえ専門せんもん家かによって統計とうけい操作そうさが強つよく疑うたがわれており、李り碩せき（朝鮮ちょうせん語ご: 이석、韓国かんこく開発かいはつ研究けんきゅう院いん）は、2011年ねんに発表はっぴょうした「2008年ねんの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうセンサスの分析ぶんせきと問題もんだい点てん」という論文ろんぶんで、「朝鮮人民軍ちょうせんじんみんぐんの総そう兵力へいりょく数すうに関連かんれんする意図いと的てきな統計とうけいの歪ゆがみが疑うたがわれ、これらの統計とうけいは、既存きそんの人口じんこう統計とうけいとも不一致ふいっちであり、互たがいに調和ちょうわしていない」「現在げんざい存在そんざいする北朝鮮きたちょうせんのすべての人口じんこう統計とうけいは、統計とうけい的てき歪ゆがみの可能かのう性せいと矛盾むじゅんの問題もんだいから自由じゆうではない」と主張しゅちょうしている。強力きょうりょくな中央ちゅうおう集権しゅうけん制せいと監視かんし社会しゃかいであり、配給はいきゅう制せいを実施じっししている北朝鮮きたちょうせんが自国じこくの人口じんこうを正確せいかくに把握はあくしていない可能かのう性せいは希薄きはくであり、実際じっさいに北朝鮮きたちょうせん当局とうきょくは、正確せいかくな人口じんこう統計とうけいを密ひそかに管理かんりしており、これに基もとづいて政策せいさくを立案りつあんしていることは、中央ちゅうおう統計とうけい局きょく (北朝鮮きたちょうせん)が作成さくせいした機密きみつ資料しりょうである秘密ひみつ人口じんこう統計とうけいを通つうじて確認かくにんされる。この秘密ひみつ人口じんこう統計とうけいは、数すう十じゅう年ねんの間あいだに北朝鮮きたちょうせんの人口じんこう変動へんどう推移すいいを1000人にん単位たんいまで正確せいかくに記録きろくしており、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは、2005年ねんに2100万まん人にんを超こえたが、2009年ねんに2000万まん人にん台だいに後退こうたいし、その後ごは減少げんしょうを続つづけており、推移すいい通どおりならば、2019年ねん現在げんざいの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは2050万まん人にん程度ていどと推定すいていされ、国力こくりょくを膨ふくらませるために、人口じんこうを水増みずまして、人口じんこう操作そうさすることは、過去かこの社会しゃかい主義しゅぎ国こくの共通きょうつうの現象げんしょうであり、北朝鮮きたちょうせんも例外れいがいではない。

興味深きょうみぶかい点てんは、北朝鮮きたちょうせんが過去かこに国際こくさい社会しゃかいに公表こうひょうした人口じんこうは、当時とうじの韓国かんこくの人口じんこうの半分はんぶんのレベルを維持いじするよう調整ちょうせいしていることである。この操作そうさは建国けんこく時じから行おこなわれているため、実際じっさいの北朝鮮きたちょうせんが1948年ねんに何人なんにんの人口じんこうを擁ようしていたのかは完全かんぜんにわからなくなってしまっている。北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうが外部がいぶ推定すいていよりも450万まん人にん少すくない場合ばあい、北朝鮮きたちょうせんに必要ひつような食糧しょくりょう需要じゅようも大幅おおはばに減少げんしょうし、北朝鮮きたちょうせんの1年間ねんかんの必要ひつよう穀物こくもつ量りょうは、北朝鮮きたちょうせんの1人ひとり当あたり一いち日にち平均へいきん配給はいきゅう目標もくひょう基準きじゅん量りょうとしている500グラムを基準きじゅんに考察こうさつすることができ、北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうが2050万まん人にんであれば、全国ぜんこく的てきに毎日まいにち1万まん500トンが必要ひつようであるが、実際じっさいに多おおくの脱北者だっぽくしゃも「北朝鮮きたちょうせんでは全国ぜんこくの一いち日にち配給はいきゅう量りょう目標もくひょう1万まんトンという言葉ことばは常識じょうしきのように流通りゅうつうしている」と証言しょうげんしている。CIAの2021年ねんの調査ちょうさから550万まん人にんを引ひくと北朝鮮きたちょうせんの総そう人口じんこうは2033万まん1360人にんであり、2019年ねんの北朝鮮きたちょうせんの人口じんこうは2050万まん人にん程度ていどであることに僅わずかな裏付うらづけが取とれる。

詳細しょうさいな統計とうけい情報じょうほう

期間きかん	出産しゅっさん	死亡しぼう	差分さぶん	粗そ出生しゅっしょう率りつ	粗そ死亡しぼう率りつ	自然しぜん出産しゅっさん	総そう出生しゅっしょう率りつ	乳幼児にゅうようじ死亡しぼう率りつ
1950 - 1955	230 000	114 000	116 000	23,8	11,8	12,0	2,70	90,5
1955 - 1960	372 000	109 000	263 000	36,2	10,6	25,6	3,80	75,9
1960 - 1965	381 000	106 000	275 000	32,8	9,1	23,7	3,41	66,9
1965 - 1970	490 000	105 000	385 000	36,9	7,9	29,0	4,09	56,3
1970 - 1975	458 000	92 000	365 000	30,2	6,1	24,1	3,72	44,1
1975 - 1980	317 000	83 000	233 000	19,0	5,0	14,0	2,58	35,2
1980 - 1985	388 000	92 000	296 000	21,6	5,1	16,5	2,93	29,9
1985 - 1990	389 000	105 000	284 000	20,0	5,4	14,6	2,45	26,1
1990 - 1995	450 000	124 000	326 000	21,5	5,9	15,5	2,40	24,3
1995 - 2000	443 000	219 000	225 000	19,8	9,8	10,1	2,20	54,9
2000 - 2005	379 000	209 000	170 000	16,3	9,0	7,3	2,05	28,5
2005 - 2010	352 000	231 000	120 000	14,6	9,6	5,0	2,05	27,4

人口じんこう分布ぶんぷ

年齢ねんれい	人口じんこう	百分率ひゃくぶんりつ
全ぜん年齢ねんれい	24.052.231	100
0-4	1.710.039	7,1
0	341.461	1,4
1	343.636	1,4
2	340.756	1,4
3	340.640	1,4
4	343.546	1,4
5-9	1.846.785	7,7
5	348.244	1,4
6	358.630	1,5
7	373.460	1,6
8	378.734	1,6
9	387.717	1,6
10-14	2.021.350	8,4
10	381.532	1,6
11	392.860	1,6
12	419.070	1,7
13	417.757	1,7
14	410.131	1,7
15-19	2.052.342	8,5
15	404.916	1,7
16	423.303	1,8
17	411.178	1,7
18	406.934	1,7
19	406.011	1,7
20-24	1.841.400	7,7
20	369.876	1,5
21	369.111	1,5
22	371.307	1,5
23	361.335	1,5
24	369.771	1,5
25-29	1.737.185	7,2
25	347.425	1,4
26	357.745	1,5
27	345.247	1,4
28	347.297	1,4
29	339.471	1,4
30-34	1.680.272	7,0
30	318.969	1,3
31	293.116	1,2
32	316.341	1,3
33	372.776	1,5
34	379.070	1,6
35-39	2.214.929	9,2
35	393.037	1,6
36	476.923	2,0
37	443.996	1,8
38	450.686	1,9
39	450.287	1,9
40-44	2.015.514	8,4
40	438.137	1,8
41	469.165	2,0
42	386.019	1,6
43	368.040	1,5
44	354.153	1,5
45-49	1.559.527	6,5
45	358.695	1,5
46	326.750	1,4
47	286.098	1,2
48	302.970	1,3
49	285.014	1,2
50-54	1.315.101	5,5
50	336.530	1,4
51	335.555	1,4
52	210.429	0,9
53	232.565	1,0
54	200.022	0,8
55-59	902.876	3,8
55	168.575	0,7
56	133.907	0,6
57	136.527	0,6
58	233.448	1,0
59	230.419	1,0
60-64	1.058.263	4,4
60	227.500	0,9
61	220.311	0,9
62	217.186	0,9
63	201.459	0,8
64	191.807	0,8
65-69	913.304	3,8
65	185.316	0,8
66	212.636	0,9
67	184.115	0,8
68	171.146	0,7
69	160.091	0,7
70-74	662.627	2,8
70	177.206	0,7
71	145.067	0,6
72	129.272	0,5
73	114.955	0,5
74	96.127	0,4
75-79	335.467	1,4
75	97.434	0,4
76	78.097	0,3
77	59.180	0,2
78	57.060	0,2
79	43.696	0,2
80-84	132.149	0,5
80	38.439	0,2
81	29.563	0,1
82	25.652	0,1
83	21.636	0,1
84	16.809	0,1
85-89	42.760	0,2
85	12.748	0,1
86	11.389	*
87	9.009	*
88	5.859	*
89	3.755	*
90-94	8.634	*
90	2.972	*
91	2.669	*
92	1.305	*
93	956	*
94	732	*
95-99	1.643	*
95	516	*
96	482	*
97	300	*
98	186	*
99	159	*
100-104	54	*
100	40	*
101	3	*
102	4	*
103	4	*
104	3	*
105-109	8	*
105	1	*
106	2	*
107	2	*
108	1	*
109	2	*
110+	2	*

年齢ねんれいグループ	人口じんこう	男性だんせい	女性じょせい	百分率ひゃくぶんりつ
0-14	5.578.174	2.850.503	2.727.671	23,2
15-64	16.377.409	8.159.653	8.217.756	68,2
65+	2.096.648	711.682	1.384.966	8,7

児童じどう0-14歳さい	女性じょせい15-49歳さい	百分率ひゃくぶんりつ
5.578.174	6.479.605	0,86088

参考さんこう文献ぶんけん

• A Brief And Fascinating Guide To North Korea's Economy
• Central Bureau of Statistics (2009年ねん). DPR Korea 2008 Population Census: National Report (PDF) (Report). Central Bureau of Statistics. 2011年ねん5月がつ14日にち時点じてんのオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2014年ねん10月がつ2日にち閲覧えつらん。
• Federal Research Division (2007年ねん). “Country Profile: North Korea”. Library of Congress. 2 October 2014閲覧えつらん。
• Park, Kyung-Pak, ed. (2010年ねん). New Challenges of North Korean Foreign Policy. Palgrave Macmillan. ISBN 9780230113978。
• Yonhap News Agency (2002年ねん). North Korea Handbook. M.E. Sharp. ISBN 9780765635235。
•  この記事きじにはパブリックドメインである、米国べいこく議会ぎかい図書館としょかん各国かっこく研究けんきゅうが作成さくせいした次つぎの文書ぶんしょ本文ほんぶんを含ふくむ。Library of Congress Country Studies.

関連かんれん項目こうもく

• 朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく関係かんけい記事きじの一覧いちらん
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