(Translated by https://www.hiragana.jp/)
朝鮮の農業 - Wikipedia コンテンツにスキップ

朝鮮ちょうせん農業のうぎょう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

朝鮮ちょうせん農業のうぎょう(ちょうせんののうぎょう)についてべる。

朝鮮半島ちょうせんはんとう北部ほくぶでは畑作はたさく南部なんぶでは水田すいでんおおい。なお、朝鮮ちょうせんでは「」という漢字かんじ日本語にほんごの「はたけ」を意味いみする。「水田すいでん」をあらわすために朝鮮ちょうせん独自どくじに「畓」(답、タプ)という漢字かんじつくられた(韓国かんこくにおける漢字かんじ#しんせい文字もじ)。なお、日本語にほんごの「はたけ」という漢字かんじ日本にっぽん独自どくじつくった国字こくじである。朝鮮ちょうせんでは稲作いなさくは、ながあいだおも陸稲おかぼ水稲すいとう直播じきまき栽培さいばいおこなわれ、田植たう[1]ひろまったのは、朝鮮ちょうせん後期こうきになってからである。

歴史れきし[編集へんしゅう]

朝鮮ちょうせんでは、櫛目くしめぶん土器どき時代じだい中期ちゅうき紀元前きげんぜん3500ねんから紀元前きげんぜん2000ねんごろ)に雑穀ざっこくなどの小規模しょうきぼ栽培さいばいはじまったとられる。無文むもん土器どき時代じだい紀元前きげんぜん850ねんから紀元前きげんぜん550ねんごろ)には南朝鮮みなみちょうせんだい規模きぼ水田すいでんつくられた。いね伝来でんらい経路けいろについては、北方ほっぽうから大陸たいりくつたわってたというせつ山東さんとう半島はんとうから朝鮮半島ちょうせんはんとう中部ちゅうぶつたわったというせつ中国ちゅうごく江南えなからみなみ海岸かいがん地方ちほう伝来でんらいしたというせつの3せつがある[2]

土地とち制度せいどとしては、しんでは、しょくろく朝鮮ちょうせんばんがあった。高麗こうらいでは、しば制定せいていされたが、後期こうきには荘園しょうえんひろがった。朝鮮ちょうせんでは、ほうしょくほうおこなわれた。税制ぜいせいでは、大同だいどうほうひとしやくほう朝鮮ちょうせんばんおこなわれた。

高麗こうらいまでは、耕作こうさく地力じりき回復かいふくさせるために定期ていきてき耕作こうさくしたりやすませたりをかえ休閑きゅうかん農法のうほう(휴한농법)[3]普通ふつうだったが、朝鮮ちょうせんになって農業のうぎょう技術ぎじゅつ進歩しんぽにより、やすまずに連作れんさく(이어짓기)するようになった[4]やすまず毎年まいとし耕作こうさくしている耕地こうち正田しょうだ(정전)[5]耕作こうさくしたりやすんだりをかえしている耕地こうちぞく(속전)[6]耕作こうさく放棄ほうきしたところひねでん(진전)[7]といった。

文禄・慶長ぶんろくけいちょうえきころ日本にっぽんからトウガラシタバコつたわった。1764ねんには、だい11かい朝鮮ちょうせん通信使つうしんしちょう朝鮮ちょうせんばんが、対馬つしまからサツマイモかえり、救荒きゅうこう植物しょくぶつとして朝鮮ちょうせんでも栽培さいばいされるようになった。朝鮮ちょうせんでサツマイモを意味いみする「コグマ(고구마)」は、「孝行こうこういも」の対馬つしま方言ほうげん「コーコイモ」、「コーコモ」、対馬つしま北部ほくぶ方言ほうげんの「コグマ」がつたわったものである。

朝鮮ちょうせん後期こうきには、さんせい紊乱びんらんにより、農民のうみんくるしめられ、朝鮮ちょうせん後期こうき農民のうみん反乱はんらん多発たはつした。

1906ねんに、韓国かんこく統監とうかん水原みずはら朝鮮ちょうせんはつ農業のうぎょう試験場しけんじょうである勧業かんぎょう模範もはんじょう(권업모범장)をもうけた。日本にっぽん統治とうち時代じだい朝鮮ちょうせんでは、土地とち調査ちょうさ事業じぎょうにより土地とち制度せいど近代きんだいされた。また産米さんまい増殖ぞうしょく計画けいかくにより、水利すいり施設しせつ建設けんせつ品種ひんしゅ改良かいりょう化学かがく肥料ひりょう導入どうにゅう、など農業のうぎょう近代きんだいすすめられ、収穫しゅうかくだかおおきく増加ぞうかした。

現況げんきょう[編集へんしゅう]

朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく[編集へんしゅう]

科学かがくてき主体しゅたい農法のうほうすすめられた結果けっか農業のうぎょうおおきな打撃だげきけ、飢餓きが発生はっせいし、食糧しょくりょう援助えんじょけるようになった(朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく経済けいざい)。

大韓民国だいかんみんこく[編集へんしゅう]

農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい (韓国かんこく)がある。専業せんぎょう農家のうか比率ひりつたかい。兼業けんぎょうしようにも、韓国かんこく農村のうそんには兼業けんぎょう機会きかいがないためである。農家のうか高齢こうれいすすみ、負債ふさい増加ぞうか問題もんだいになっている[8]国民こくみん1にんあたりのべい消費しょうひりょうは、1970ねんの136.4kgから2002ねんには87.0kgまで減少げんしょうしている[9]。また、韓国かんこくでの口蹄疫こうていえき流行りゅうこう 2010ねん11月から発生はっせいしている。日本にっぽんとのあいだでは、日本にっぽんせいイチゴしん品種ひんしゅ無断むだん栽培さいばい問題もんだい発生はっせいしている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 朝鮮ちょうせんでは모내기または이앙법(うつり秧法)という
  2. ^ 벼농사(いね農事のうじ 한국민족문화대백과
  3. ^ 휴한농법한국민족문화대백과
  4. ^ 이어짓기한국민족문화대백과
  5. ^ 정전브리태니커 백과
  6. ^ 속전브리태니커 백과
  7. ^ 진전브리태니커 백과
  8. ^ 石田いしだ信隆のぶたか 韓国かんこくにおける農業のうぎょう人口じんこう高齢こうれい負債ふさい問題もんだい 調査ちょうさ情報じょうほう 2004ねん11月
  9. ^ 石田いしだ信隆のぶたか 韓国かんこく農業のうぎょう現状げんじょうにちかんFTA 農林のうりん金融きんゆう 2004ねん7がつ