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属性ぞくせい (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

属性ぞくせい(ぞくせい、Alignment、アライメント)とは、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』・ファンタジーロールプレイングゲームにおいて、人々ひとびと生物せいぶつ社会しゃかい倫理りんりうえ秩序ちつじょ混沌こんとんじく)と道徳どうとくうえよしあくじく)の見地けんち分類ぶんるいしたものである。

初期しょきの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』では、キャラクター作成さくせいするさいに、プレイヤーは3種類しゅるい属性ぞくせいから選択せんたくすることができた。秩序ちつじょ社会しゃかい規則きそく敬意けいいをはらい尊重そんちょうすることを意味いみし、混沌こんとんはそのぎゃく意味いみし、中立ちゅうりつはそのいずれも意味いみしない。『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』では2つじくであるぜん中立ちゅうりつあく導入どうにゅうされ、そのわせにより9種類しゅるい属性ぞくせい提供ていきょうされた[1][2]

9種類しゅるい属性ぞくせい以下いかのように格子こうしじょうあらわすことができる。

秩序ちつじょにしてぜん 中立ちゅうりつにしてぜん 混沌こんとんにしてぜん
秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ しんなる中立ちゅうりつ 混沌こんとんにして中立ちゅうりつ
秩序ちつじょにしてあく 中立ちゅうりつにしてあく 混沌こんとんにしてあく

9種類しゅるい属性ぞくせい図式ずしきだい1はんだい2はんの『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』、その後継こうけいゲームだい3はんとおして使用しようされた。2008ねん発売はつばいされた『ダンジョンズ&ドラゴンズ』だい4はんでは属性ぞくせいは5種類しゅるい秩序ちつじょにしてぜんぜん属性ぞくせいあく渾沌こんとんにしてあく―にらされた。そして2014ねん発行はっこうだい5はんで9種類しゅるいもどった

歴史れきし

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『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の創作そうさくしゃであるゲイリー・ガイギャックスは、マイケル・ムアコック[3]ポール・アンダースンのファンタジー物語ものがたりから属性ぞくせいシステムの着想ちゃくそうたことをみとめた。1974ねんのダンジョンズ&ドラゴンズ・オリジナル・ボックスセットからの属性ぞくせいシステムは当初とうしょ秩序ちつじょ中立ちゅうりつ混沌こんとんのみが使用しようされた。秩序ちつじょがいしてぜん英雄えいゆうてき行為こうい同等どうとうであり、混沌こんとん無秩序むちつじょあく意味いみした。しかしながらぜんあく並列へいれつつよ定義ていぎされてはいなかった。ドワーフは秩序ちつじょ、エルフは混沌こんとんであり、それにたい人間にんげんは3種類しゅるい属性ぞくせいのいずれでもた。

リチャード・バートルは『Designing Virtual Worlds』で、属性ぞくせい性別せいべつ種族しゅぞく現実げんじつ世界せかいなら人種じんしゅであろう)、キャラクタークラス、とき国籍こくせきなどとともに、プレイヤーを分類ぶんるいする方法ほうほうの1つであると指摘してきした。属性ぞくせいロールプレイ手助てだすけとなることを意図いとして作成さくせいされた。プレイヤーはキャラクターに属性ぞくせいてるときに、かれがどのようにうべきかを決定けっていし、その決定けっていもとづいてプレイをおこなう。秩序ちつじょ混沌こんとんじくよしあくじくとも中立ちゅうりつ交差こうさする2次元じげん属性ぞくせいはAD&Dから採用さいようされた。「秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターは慈悲じひふか公正こうせいである。秩序ちつじょにしてあくのキャラクターは規則きそくどおりにプレイするが慈悲じひがない。混沌こんとんにしてぜんのキャラクターは良心りょうしんった抵抗ていこうしゃである。混沌こんとんにしてあくのキャラクターは自己じこ利益りえきのみを追求ついきゅうするならずものであり、自分じぶん欲望よくぼうげるためならなんでもするであろう」。の5種類しゅるいわせは、なんらかのかたち中立ちゅうりつふくむ。属性ぞくせい変化へんかすることがありる。もし秩序ちつじょにして中立ちゅうりつのキャラクターが、中立ちゅうりつあるいはあく行動こうどう可能かのうであるにもかかわらずつね善行ぜんこうえんじるならば、その属性ぞくせい秩序ちつじょにしてぜん移行いこうするであろう。それは主観しゅかんてき問題もんだいであるため、ゲームにおいてはゲームマスター(あるいはダンジョンマスター)が属性ぞくせいのプレイに違反いはんがなかったかを判定はんていする[4]

プレイヤーキャラクター(PC)の属性ぞくせいは、かれらの人生じんせいかんとしてることもできる。プレイヤーは自分じぶんのキャラクターがぜん中立ちゅうりつあくかどうかをめる。プレイヤーはまた、キャラクターの属性ぞくせい秩序ちつじょ中立ちゅうりつあくかどうかをめる。中立ちゅうりつにしてぜんのキャラクターは「宇宙うちゅう均衡きんこう」については関心かんしんであるが、自分じぶん周囲しゅうい人々ひとびとたいしては親切しんせつである。ゲームの初期しょきはんにおける注目ちゅうもくあたいするキャラクタークラス制限せいげんとして、パラディンは秩序ちつじょにしてぜん、ドルイドはしんなる中立ちゅうりつ、レンジャーは混沌こんとんにしてあるいは中立ちゅうりつにしてぜんでなければならず、シーフは秩序ちつじょであってはならない、というルールが存在そんざいした。属性ぞくせいはクレリックにとってもおなじくらい重要じゅうようである。D&Dのしょ神格しんかくは「強力きょうりょく設定せってい」されており、かれらのクレリックは類似るいじした属性ぞくせいたねばならない[1]

属性ぞくせいはゲームプレイのためのガイドラインでありたんなる道具どうぐである。キャラクターがどのようにわねばならないかの不変ふへん基準きじゅんなどではなく、たんにガイドラインとしてもちいられる。それでもやはり、グループないのキャラクターたち共存きょうぞん可能かのう属性ぞくせいつべきである。秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターは、共通きょうつう目的もくてきさえあれば秩序ちつじょにしてあくのキャラクターと共存きょうぞんできるが、混沌こんとんにしてあくのキャラクターの加入かにゅうはグループを分裂ぶんれつさせるかもれない。キャラクターたちかれらの仲間なかまたち属性ぞくせいなんらかの影響えいきょうあたえることさえあるかもしれない。秩序ちつじょにしてぜんのリーダーは、仲間なかまたちがより気高けだか行為こういおこなうような影響えいきょうあたえるかもしれない。『Dungeon Master For Dummies』の著者ちょしゃたちぜん中立ちゅうりつのキャラクターたちによるグループがより機能きのうするという経験けいけんそくた。冒険ぼうけんけての動機どうきけはより容易よういであり、集団しゅうだん力学りきがくはより円滑えんかつとなり、そしてそれは「D&Dの英雄えいゆうにふさわしい態度たいどかがやかせる」ことを可能かのうとする[5]

このゲームではすで本質ほんしつてきあるいはあくのクリーチャーをつくることが可能かのうではあったが、その概念がいねんはじめて明示めいじてき属性ぞくせいシステムに導入どうにゅうされたのは『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』(AD&D)においてであった。キャラクターやクリーチャーは秩序ちつじょでありながらあくたとえば専制せんせい君主くんしゅ)、混沌こんとんでありながらぜんたとえばロビン・フッド)に[6]わせにより、全部ぜんぶで9種類しゅるい属性ぞくせい使用しよう可能かのうとなった。たとえば秩序ちつじょにしてぜん(LG)あるいは中立ちゅうりつにしてあく(NE)は2つともあり属性ぞくせいであり、秩序ちつじょ混沌こんとん要素ようそさきに、よしあく要素ようそのち記述きじゅつされる。秩序ちつじょ混沌こんとんじくよしあくじく両方りょうほうとも中立ちゅうりつであるキャラクターやクリーチャーはしんなる中立ちゅうりつあるいは単純たんじゅん中立ちゅうりつばれる。このシステムは『D&D』 だい3.5はんまで使用しようされた。

AD&Dだい2はんのルールでは、キャラクターが自分じぶん属性ぞくせいはんする行為こういをあまりにもおおった場合ばあい属性ぞくせい変更へんこうされ、つぎのレベルに到達とうたつするために必要ひつよう経験けいけんてん増加ぞうかするというペナルティがくわえられた。D&Dだい3はんではこの制限せいげん廃止はいしされた。

D&Dだい3はんでも、キャラクターの属性ぞくせいによって使用しようできるキャラクタークラス制限せいげんされることがある。たとえば、秩序ちつじょのキャラクターはバードやバーバリアンにはなれず、ドルイドはすくなくともどちらか1つのじく中立ちゅうりつでなければならず、秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターのみがパラディンになることができる。特定とくてい武器ぶきたとえばホーリィ能力のうりょく付加ふかされた武器ぶき)あるいは呪文じゅもんたとえばディテクト・イーヴル)はクリーチャーにたいし、その属性ぞくせいによってことなる効果こうかおよぼす。

おな属性ぞくせい人々ひとびと暗示あんじやほのめかしによって、べつ属性ぞくせい人々ひとびとには内容ないよう理解りかいできないように情報じょうほう伝達でんたつおこなうことが可能かのう属性ぞくせい言語げんご というルールが存在そんざいしたが、最近さいきんはんでは除去じょきょされている。

だい4はんにおいては、属性ぞくせい混沌こんとんにしてぜん秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ混沌こんとんにして中立ちゅうりつ秩序ちつじょにしてあく廃止はいしされて1つの連続れんぞくたい統合とうごうされ、単純たんじゅんされた。のこされた属性ぞくせい以下いかとおりである。

  • 秩序ちつじょにしてぜん文明ぶんめい秩序ちつじょ
  • ぜん自由じゆうおもいやり。
  • 属性ぞくせい属性ぞくせいたない;立場たちば明確めいかくにしない。
  • あく圧制あっせい憎悪ぞうお
  • 渾沌こんとんにしてあく無秩序むちつじょ破壊はかい

2つのじく

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秩序ちつじょ混沌こんとんじく

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『ダンジョンズ&ドラゴンズ』における秩序ちつじょ混沌こんとんじくは、ゲームルールじょうではぜんあくじくより以前いぜんから存在そんざいした。グレイホーク・セッティングの秘密ひみつ伝承でんしょうでは、おなじく世界せかい先史せんしにおいて秩序ちつじょ混沌こんとん指針ししんぜんあく先行せんこうした。プレイヤーはしばしば秩序ちつじょ混沌こんとんぜんあくほどは自分じぶんのキャラクター影響えいきょうおよぼさないとかんがえる。混乱こんらんもととして、秩序ちつじょ属性ぞくせいはキャラクターがかならずしも地域ちいき法律ほうりつしたがうことを意味いみせず、同様どうよう混沌こんとん属性ぞくせいかならずしも地域ちいき法律ほうりつしたがわないことを意味いみしない。

元来がんらい秩序ちつじょ混沌こんとんじくつぎのように定義ていぎされていた[7]

ほう(あるいは秩序ちつじょ)は、すべてのもの秩序ちつじょしたがうべきであり、規則きそくしたがうことが自然しぜんかたであるとしんじる。秩序ちつじょのクリーチャーは真実しんじつべようとつとめ、法律ほうりつしたがい、きとしけるものをにかける。秩序ちつじょのキャラクターはみずからの約束やくそくまもろうとつとめる。かれらは法律ほうりつ公平こうへいかつ公正こうせいであるかぎり、法律ほうりつしたがおうとつとめる。

グループと個人こじんあいだ利益りえき相反あいはんすることで選択せんたくせねばならない場合ばあい秩序ちつじょのキャラクターは通常つうじょう、グループを選択せんたくするであろう。ときには個人こじん自由じゆうはグループの利益りえきのために制限せいげんされねばならない。秩序ちつじょのキャラクターとモンスターはしばしば予測よそく可能かのう行動こうどうる。秩序ちつじょ行動こうどう通常つうじょうぜんばれる行動こうどうおなじものである。

無秩序むちつじょ(あるいは混沌こんとん)は、ほう反対はんたいである。人生じんせいまかせであり、偶然ぐうぜんうん世界せかい支配しはいしているとしんじている。すべては偶然ぐうぜんこり、何事なにごと予測よそくすることはできない。法律ほうりつは、ひと処罰しょばつまぬかれることができるかぎり、やぶられるためにつくられるようなものである。約束やくそくまもることは重要じゅうようではなく、うそをつくことも真実しんじつべることもとも有用ゆうようである。

混沌こんとんのクリーチャーにとって、個人こじんはあらゆる事柄ことがらなかもっと重要じゅうようである。自分じぶん本位ほんい普通ふつうかたであり、グループは重要じゅうようではない。混沌こんとんものはしばしば突然とつぜん欲望よくぼうまぐれによって行動こうどうる。かれらは信頼しんらいすることはできず、その行動こうどう予測よそくするのはむずかしい。かれらはうんちからたいしてつよ信念しんねんっている。混沌こんとん行動こうどう通常つうじょうあくばれる行動こうどうおなじものである。

中性ちゅうせい(あるいは中立ちゅうりつ)は、世界せかいほう無秩序むちつじょあいだ均衡きんこう重要じゅうようであるとしんじる。どちらのがわ強力きょうりょくになりすぎてこの均衡きんこうくずさないようにすることが大切たいせつである。個人こじん重要じゅうようであるが、グループもまた重要じゅうようであり、両方りょうほうとも協力きょうりょくわねばならない。

中立ちゅうりつのキャラクターは、自分じぶん生存せいぞんもっと関心かんしんつ。このようなキャラクターはうんよりもむしろ自身じしん機転きてん能力のうりょく信頼しんらいする。かれらは自分じぶん他者たしゃからけた待遇たいぐう相手あいてかえ傾向けいこうつ。中立ちゅうりつのキャラクターは、自分じぶん利益りえきになるとかんがえればグループにくわわるであろうが、そこになんらかの利益りえきがなければ必要ひつよう以上いじょうたすけにはならないであろう。中立ちゅうりつ行動こうどうは、状況じょうきょうによって「ぜん」または「あく」(あるいはそのどちらでもない)とみなされるかもしれない。

D&Dだい3はんのルールでは秩序ちつじょ混沌こんとんつぎのように定義ていぎしている[8]

秩序ちつじょ名誉めいよ信用しんよう権威けんいへの服従ふくじゅう信頼しんらいせい意味いみする。マイナスめんとしては偏狭へんきょうしん慣習かんしゅうへの固執こしつ他者たしゃへの批判ひはんへき順応じゅんのうせい欠如けつじょなどがげられる。秩序ちつじょしたがうことを促進そくしんする人々ひとびとは、秩序ちつじょ行動こうどうのみが人々ひとびとたよい、他者たしゃがそれぞれすべきことをしてくれるとしんじて適切てきせつ決断けつだんくだすことのできる社会しゃかいつくれるであろうとべる。

混沌こんとん自由じゆう順応じゅんのうせい柔軟じゅうなんせい意味いみする。マイナスめんとしては無謀むぼう正当せいとう権威けんいたいしての敵意てきい気紛きまぐれな行動こうどう無責任むせきにんなどがげられる。混沌こんとん行動こうどう促進そくしんする人々ひとびとは、制限せいげんのない個人こじん自由じゆうのみが人々ひとびと自己じこ完全かんぜん表現ひょうげんすることを可能かのうとし、社会しゃかいかく個人こじんがそれぞれ潜在せんざいりょくから利益りえきるであろうとべる。

秩序ちつじょ混沌こんとんかんして中立ちゅうりつものは、権威けんいたいする標準ひょうじゅんてき敬意けいいっており、規則きそくしたが衝動しょうどう抵抗ていこうする衝動しょうどうのいずれもかんじない。かれらは正直しょうじきであるが、それが自分じぶん利益りえきとなるなら、他者たしゃうそをつくかだますように誘惑ゆうわくかんじることもある。

クリーチャーが秩序ちつじょ混沌こんとんじくにおいて中立ちゅうりつであるのは、よしあくじくにおいてそうであるよりも一般いっぱんてきである。ある特定とくてい次元じげん界外かいげのクリーチャー―たとえば、おびただしいかず強力きょうりょくモドロン―は、つね秩序ちつじょである。ぎゃくスラード無秩序むちつじょ存在そんざい代表だいひょうしており、つね混沌こんとんである。ドワーフ社会しゃかい通常つうじょう秩序ちつじょであり、エルフ社会しゃかいはほとんどの場合ばあい混沌こんとんである。

ぜんあくじく

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ぜんあく対立たいりつは、D&Dとそのファンタジー小説しょうせつでありふれた主題しゅだいである。プレイヤーキャラクターは利他りたてき動機どうきからではなく個人こじんてき利益りえきのために冒険ぼうけんすることはできるが、一般いっぱんにプレイヤーキャラクターはあくとは対立たいりつし、しばしばあくのクリーチャーとたたかうであろうとみなされる。

D&Dだい3はんのルールではぜんあくつぎのように定義ていぎしている[8]

ぜん利他りた主義しゅぎ生命せいめいへの敬意けいい知覚ちかくりょく存在そんざい尊厳そんげん尊重そんちょう意味いみする。ぜん人々ひとびとは、他者たしゃへの援助えんじょ個人こじんてき犠牲ぎせいはらう。

あく他者たしゃ危害きがい圧迫あっぱくくわえ、ころすことを意味いみする。あく人々ひとびとなかには他者たしゃまったおもいやりをいだかず、自分じぶん都合つごう良心りょうしん呵責かしゃくもなくころものもいる。他方たほう積極せっきょくてきあくみち追求ついきゅうし、たのしみのためや、邪悪じゃあく神格しんかくあるいは主人しゅじんへの忠誠ちゅうせいのためにころものもいる。

ぜんあくかんして中立ちゅうりつ人々ひとびとは、つみなきひところすことにたいする良心りょうしん呵責かしゃくっているが、他者たしゃ保護ほごするあるいはたすけるために犠牲ぎせいはらうような献身けんしんしんにはける。中立ちゅうりつ人々ひとびと他者たしゃ肩入かたいれをするのは、個人こじんてき関係かんけいがある場合ばあいである。

パラディン、利他りたてき英雄えいゆう天使てんしなどのようなクリーチャーはぜん属性ぞくせいであるとみなされる。悪党あくとう凶暴きょうぼう犯罪はんざいしゃは、本質ほんしつてきあくのクリーチャーであるデーモンやほとんどのアンデッドと同様どうようあくとみなされる。動物どうぶつまれながらの本能ほんのうしたがって行動こうどうし、道徳どうとくてき決定けっていをする知性ちせいけるため、かれらがつみなき人々ひとびと攻撃こうげきするときでさえ中立ちゅうりつであるとみなされる。

しょ属性ぞくせい

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ダンジョンズドラゴンズに登場とうじょうするあらゆる人物じんぶつ、クリーチャー、神格しんかくちょう次元じげんかい領域りょういきは9種類しゅるい属性ぞくせいうち1つをつことができる。資料集しりょうしゅうである『無頼ぶらい大全たいぜん』は現実げんじつ世界せかい架空かくうキャラクターをかく属性ぞくせいごとれいとして言及げんきゅうしている。

秩序ちつじょにしてぜん

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秩序ちつじょにしてぜん属性ぞくせいは「高徳こうとく」、「聖戦せいせんなすしゃ」としてられる。秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターは一般いっぱんおもいやり、つね名誉めいよ義務ぎむかんとも行動こうどうする。秩序ちつじょにしてぜん国家こっか市民しみん利益りえきのためにはたら高度こうど組織そしきてき政府せいふからつだろう。秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターには正義せいぎ騎士きし、パラディン、おおくのドワーフがふくまれる。秩序ちつじょにしてぜんのクリーチャーには高貴こうききむりゅうふくまれる。

秩序ちつじょにしてぜんのキャラクター―とくにパラディン―は、とき秩序ちつじょぜん対立たいりつする事案じあんたとえば、誓約せいやくまもろうとすると、つみなき人々ひとびと危機ききおちいるような場合ばあい―のさい、あるいは2つの規律きりつあいだ対立たいりつたとえば宗教しゅうきょうてき戒律かいりつ地方ちほう支配しはいしゃほう―のさいに、そのどちらにしたがうのかジレンマに直面ちょくめんすることがある。

資料集しりょうしゅうである『無頼ぶらい大全たいぜん』ではバットマンディック・トレイシーインディアナ・ジョーンズ秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターのれいとして引用いんようされている[9][10]秩序ちつじょにしてぜん来訪らいほうしゃアルコンられている。

中立ちゅうりつにしてぜん

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中立ちゅうりつにしてぜん属性ぞくせいは「恩恵おんけいなすしゃ」としてられる。中立ちゅうりつにしてぜんのキャラクターは、規則きそく慣習かんしゅうのような秩序ちつじょ指針ししんとは関係かんけいなく、あるいはそれにはんして、自分じぶん良心りょうしんみちびかれ一般いっぱん利他りた主義しゅぎてき行動こうどうする。中立ちゅうりつにしてぜんのキャラクターは秩序ちつじょ当局とうきょくしゃ協力きょうりょくするのもにしないが、それによって恩義おんぎけたともおもわない。万一まんいちただしいことをおこな過程かてい規則きそくげたりやぶることが必要ひつようとなる場合ばあいかれらは秩序ちつじょにしてぜんのキャラクターがかんじるような内心ないしん葛藤かっとうかんじない。

中立ちゅうりつにしてぜんのキャラクターのれい怪傑かいけつゾロスパイダーマンである[9][10]中立ちゅうりつにしてぜん来訪らいほうしゃガーディナルられている。

混沌こんとんにしてぜん

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混沌こんとんにしてぜん属性ぞくせいは「至福しふくもの」、「叛くもの」、「皮肉ひにく」としてられる。混沌こんとんにしてぜんのキャラクターはよりおおきなぜんのための変化へんかこのみ、社会しゃかい改善かいぜんはば官僚かんりょう組織そしき軽蔑けいべつし、自分じぶん自身じしんだけではなく他者たしゃのためにも個人こじん自由じゆうおおきな価値かちをおいている。かれらはつねただしいことをおこなうつもりではあるが、その方法ほうほう一般いっぱんにまとまりがなく、しばしば社会しゃかいほかものたちからずれている。かれらは不当ふとうあつかわれているとかんじた場合ばあい集団しゅうだんない対立たいりつつくすことができ、また即興そっきょう行動こうどうするのをこのみ、しばしばだい規模きぼ組織そしき計画けいかく立案りつあん無意味むいみかんがえる。

混沌こんとんにしてぜんのキャラクターのれいロビンフッド、『宇宙うちゅう空母くうぼギャラクティカ』のスターバック、『ファイヤーフライ』のマルコム・レイノルズである[9][10]混沌こんとんにしてぜん来訪らいほうしゃエラドリンられている。

秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ

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秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ属性ぞくせいは「さばもの」、「規律きりつあるもの」とばれる。秩序ちつじょにして中立ちゅうりつのキャラクターは一般いっぱん名誉めいよ規律きりつ規則きそく慣習かんしゅうなどのような秩序ちつじょ概念がいねんつよしんじており、しばしば個人こじんてき規則きそくしたがう。秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ社会しゃかいは、一般いっぱん社会しゃかい秩序ちつじょ維持いじするために厳格げんかくほう実施じっしし、慣習かんしゅう歴史れきしてき前例ぜんれいたか価値かちいだす。秩序ちつじょにして中立ちゅうりつのキャラクターのれいつね命令めいれいしたが兵士へいし法律ほうりつ文言もんごん無慈悲むじひ固執こしつする裁判官さいばんかん強制きょうせい執行しっこうしゃ規律きりつただしいモンクなどがげられる。

この属性ぞくせいのキャラクターは善悪ぜんあくかんしては中立ちゅうりつである。これは秩序ちつじょにして中立ちゅうりつのキャラクターが善悪ぜんあく判断はんだんにとらわれない、あるいは不道徳ふどうとくである、あるいは道徳どうとく規準きじゅんたないことを意味いみしないが、たんかれらの道徳どうとくてき考慮こうりょかれらの規則きそく慣習かんしゅうほう命令めいれいくらべてはるかに優先ゆうせんひくいだけである。かれらは一般いっぱんつよ倫理りんり規定きていつが、それはおもまたはあくへの肩入かたいれではなく、かれらの信念しんねん体系たいけいによってみちびかれるものである。 ジェームズ・ボンドオデュッセウス、『用心棒ようじんぼう』の桑畑くわはた三十郎さんじゅうろうは、秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ完璧かんぺき無頼ぶらいであるとかんがえられる[9][10]秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ来訪らいほうしゃ代表だいひょうは3しゅ存在そんざいする。フォーミアンイネヴァタブルモドロンである。

しんなる中立ちゅうりつ

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中立ちゅうりつ属性ぞくせいしんなる中立ちゅうりつ中立ちゅうりつにして中立ちゅうりつとも表記ひょうきされ、「えらばざるもの」、「自然しぜんの」属性ぞくせいばれる。この属性ぞくせいは2つのじく両方りょうほうとも中立ちゅうりつしめしており、秩序ちつじょ混沌こんとんぜんあくのどれにもつよしんかれることのない傾向けいこうつ。自分じぶん家族かぞくやしなっていくことが最大さいだい関心事かんしんじである農夫のうふはこの属性ぞくせいつ。ほとんどの動物どうぶつ道徳どうとく判断はんだん能力のうりょくがなく、意識いしきてき判断はんだんではなく本能ほんのうみちびかれているため、この属性ぞくせいつ。どの陣営じんえいともきなようにつきあうような、おおくのごろつきキャラクターもまたこの属性ぞくせいである(たとえば、利益りえきのためなら自分じぶん商品しょうひん戦争せんそうちゅうりょう陣営じんえい良心りょうしん呵責かしゃくもなくりつける武器ぶき商人しょうにん)。

しんなる中立ちゅうりつのキャラクターの一部いちぶ優柔不断ゆうじゅうふだんではなく、積極せっきょくてきかく属性ぞくせいあいだ均衡きんこうたもつために行動こうどうする。かれらはぜんあく秩序ちつじょ混沌こんとん嫌悪けんおかんち、危険きけんぎとるかもしれない。モルデンカイネンはそのようなキャラクターの1人ひとりであり、フラネスをある1つの属性ぞくせい国家こっか支配しはいすることのないように、中立ちゅうりつせい超越ちょうえつした哲学てつがく自身じしんささげている。

ドルイドはしばしば均衡きんこうることに献身けんしんするために、このしんなる中立ちゅうりつ属性ぞくせいとなるが、『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』のルールではこの属性ぞくせいることが必須ひっすとなった。だい2はんの『プレイヤーズ・ハンドブック』に掲載けいさいされた例示れいじでは、典型てんけいてきなドルイドは略奪りゃくだつおこなノールぐんたたかうかもしれず、ぎゃくにそのノールの氏族しぞく絶滅ぜつめつされそうになったならそれをすくうためにノールのがわつであろう、とされる[11]

ララ・クロフト、『吸血鬼きゅうけつきドラキュラ』のルーシー・ウェステンラ、『スター・ウォーズ』のハン・ソロ登場とうじょう初期しょき)はしんなる中立ちゅうりつである[9][10]しんなる中立ちゅうりつ来訪らいほうしゃリルマニられている。

混沌こんとんにして中立ちゅうりつ

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混沌こんとんにして中立ちゅうりつ属性ぞくせいは「無政府むせいふ主義しゅぎしゃ」または「自由じゆうなるもの」とばれる。この属性ぞくせいつキャラクターは、自分じぶん自身じしん関心かんしんしたが個人こじん主義しゅぎしゃで、一般いっぱん規則きそく慣習かんしゅうける。かれらは自由じゆう理想りそう促進そくしんするが、まずだいいちにあるのは自分じぶん自身じしん自由じゆうである。善悪ぜんあくかれらの自由じゆうたいする必要ひつようせいつぎであり、かれらにかんしてたしかなことはかれらがまった信頼しんらいせいけるということだけだ。混沌こんとんにして中立ちゅうりつなキャラクターは自由じゆう奔放ほんぽうであり、必要ひつよう他人たにんくるしませることはこのまないが、かれらがグループにくわわる場合ばあい、それはそのグループの目的もくてきがたまたまいまのところかれらの目的もくてき一致いっちするからにぎない。かれらはいつも、命令めいれいけることを不快ふかいかんじ、自分じぶん自身じしん目的もくてきもとめるさいには非常ひじょう利己りこてきになりる。混沌こんとんにして中立ちゅうりつのキャラクターは、あてのない放浪ほうろうしゃである必要ひつようはない。かれらはしん目的もくてきおもえがくかもしれないが、それを達成たっせいするための手段しゅだんはしばしばでたらめなものか、異端いたんてきなものか、完全かんぜんにきまぐれなものである。

混沌こんとんにして中立ちゅうりつものたちなかにはしょう集団しゅうだんとして「つよ混沌こんとんにして中立ちゅうりつ」とわれるようなキャラクターが一定いってい割合わりあい存在そんざいし、狂気きょうきえるくらい無秩序むちつじょう。このタイプのキャラクターは変化へんかのためだけにしばしば態度たいどえ、秩序ちつじょった概念がいねん混乱こんらんさせることを唯一ゆいいつ目的もくてきとして、意図いとてき組織そしき混乱こんらんさせるかもしれない。このタイプのキャラクターにはプレーンスケープ・セッティングのザオシテクツの構成こうせいいんだい3はんのプレイヤーズ・ハンドブックに掲載けいさいされたヘネットがふくまれる。『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』では、混沌こんとんにして中立ちゅうりつとはしばしばこのしょう集団しゅうだんのようないのことをしめすとかんがえられた。

ジャック・スパロウ船長せんちょう、『デッドウッド』TVシリーズのアル・スウェレンジン、『ニューヨーク1997』のスネーク・プリスキンらは、『無頼ぶらい大全たいぜん』によると混沌こんとんにして中立ちゅうりつのキャラクターである[9][10]混沌こんとんにして中立ちゅうりつ来訪らいほうしゃスラードられている。

秩序ちつじょにしてあく

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秩序ちつじょにしてあく属性ぞくせいは「圧政あっせいなすしゃ」、「デヴィルのしゃ」とばれる。この属性ぞくせいのキャラクターは秩序ちつじょった制度せいど搾取さくしゅすることがより容易よういであるとかんがえており、このましい特徴とくちょうこのましくない特徴とくちょうわせがどのような結果けっかむかをあきらかにする。かれらは通常つうじょう上司じょうししたがってその指示しじまも一方いっぽう他者たしゃ権利けんり自由じゆうにかけず、自己じこ利益りえきのために規則きそく曲解きょっかいすることをいとわない。この属性ぞくせいれいとしては専制せんせい君主くんしゅ、デヴィル、厳格げんかく行動こうどう規範きはん無分別むふんべつ傭兵ようへいころしをたのしむ忠実ちゅうじつ兵士へいしなどがげられる。

秩序ちつじょにしてぜんのパラディンと同様どうように、秩序ちつじょにしてあくのキャラクターはときとして秩序ちつじょあく対立たいりつする場合ばあい、そのどちらにしたがうべきかのジレンマに直面ちょくめんするかもしれない。しかしながら、かれらの秩序ちつじょたいあくかんする論点ろんてん結局けっきょくのところ「自分じぶんらえられるだろうか?」と「これはどのくらい自分じぶん利益りえきになるのか?」のどちらに関心かんしんがあるかにぎない。

スター・ウォーズ』のボバ・フェット、『X-メン』のマグニートーらは『無頼ぶらい大全たいぜん』で秩序ちつじょにしてあくのキャラクターのれいとして言及げんきゅうされた[9][10]秩序ちつじょにしてあく来訪らいほうしゃデヴィルられている。

中立ちゅうりつにしてあく

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中立ちゅうりつにしてあく属性ぞくせいは「つみなすしゃ」とばれる。この属性ぞくせいのキャラクターは一般いっぱん利己りこてきであり、現時点げんじてんでの味方みかた裏切うらぎることに良心りょうしん呵責かしゃくかんじない。かれらは自分じぶんほっするものをれるために他者たしゃ傷付きずつけることをためらわないが、それ自体じたい直接ちょくせつ利益りえきいださないかぎりは、わざわざ労力ろうりょく使つかって虐殺ぎゃくさつ破壊はかい行為こういをすることはないであろう。かれらは自分じぶん都合つごうのいい場合ばあいかぎ法律ほうりつしたがう。かれらはいかなる種類しゅるい名誉めいよ慣習かんしゅうにもしばられず、たりばったりでも無意味むいみ凶暴きょうぼうでもないため、中立ちゅうりつにしてあく悪党あくとう秩序ちつじょにしてあく混沌こんとんにしてあくのキャラクターよりも一層いっそう危険きけんになりる。

れいとしては、おおやけ法律ほうりつにほとんど関心かんしんはらわないが必要ひつようころしはおこなわない暗殺あんさつしゃ自分じぶん上役うわやく背後はいごかくれようとくわだてる子分こぶん、より条件じょうけんしたがわ寝返ねがえ傭兵ようへいなどがげられる。

X-メン』のミスティーク、『LOST』のソーヤーらが、『無頼ぶらい大全たいぜん』で中立ちゅうりつにしてあくのキャラクターとして言及げんきゅうされた[9][10]中立ちゅうりつにしてあく来訪らいほうしゃユーゴロス(デーモン)がられている。

混沌こんとんにしてあく

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混沌こんとんにしてあく属性ぞくせいは「破壊はかいするもの」、「デーモンのしゃ」とばれる。この属性ぞくせいのキャラクターは一般いっぱん利己りこてきかつ冷酷れいこくであり、規則きそく他者たしゃいのち、あるいは自分じぶん欲望よくぼう以外いがいのあらゆることに関心かんしんたない傾向けいこうがある。かれらは自分じぶん自由じゆうであることは大好だいすきであるが、他者たしゃいのち自由じゆうにはまった関心かんしんがない。かれらは指図さしずけることにはらてるため、集団しゅうだんではうまく機能きのうせず、通常つうじょうばちおどしをけないかぎ行儀ぎょうぎくはわない。

混沌こんとんにしてあくのキャラクターはつねあくのせいでしいたげてき行動こうどうをとる、あるいはつね混沌こんとんのせいで指図さしず服従ふくじゅうであることを強制きょうせいされるわけではない。しかしながら、かれらは他者たしゃくるしむのをたのしみ、名誉めいよ自制じせい弱点じゃくてんとみなす。シリアルキラー知性ちせい貧弱ひんじゃくなモンスターは一般いっぱん混沌こんとんにしてあくである。

キングコング』のカール・デンハム、『ピッチブラック』のリディックらが、『無頼ぶらい大全たいぜん』で混沌こんとんにしてあくのキャラクターとして言及げんきゅうされた[9][10]混沌こんとんにしてあく来訪らいほうしゃデーモンられている。

亜種あしゅ

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以上いじょうくわえ「傾向けいこう属性ぞくせいまれ(そして外方そっぽ領域りょういき関連かんれんづけされ)、基本きほん9種類しゅるい属性ぞくせいを、17種類しゅるい拡大かくだいする。これには中立ちゅうりつにしてぜん秩序ちつじょ混沌こんとん傾向けいこう秩序ちつじょにして中立ちゅうりつぜんあく傾向けいこう混沌こんとんにして中立ちゅうりつぜんあく傾向けいこう中立ちゅうりつにしてあく秩序ちつじょ混沌こんとん傾向けいこうがある。

一部いちぶのキャンペーンでは、中立ちゅうりつぜんあく秩序ちつじょ混沌こんとんうち1つの傾向けいこうくわわることがある(これにより属性ぞくせい最大さいだいで21種類しゅるいとなる)が、そのそれぞれに個別こべつ外方そっぽ次元じげんかい関連付かんれんづけられることはまれである。

影響えいきょう

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ゲイリー・ガイギャックスのアイデアは、コンピュータゲームのデザインにおおいに影響えいきょうあたえた。『ウルティマオンライン』や『エバークエスト』のようなMMORPGは、たがいに積極せっきょくてき敵対てきたいするぜんあく種族しゅぞく[12]

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の属性ぞくせいシステムは、ときべつ文脈ぶんみゃくにおいて道徳どうとくてき分類ぶんるいのシステムとして言及げんきゅうされる。たとえば、Salon.comのテレビ評論ひょうろんヘザー・ハブリルスキーは、HBOのテレビ・シリーズである『トゥルーブラッド』を論評ろんぴょうし、この番組ばんぐみのキャラクターを『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の属性ぞくせい観点かんてんから分析ぶんせきした(たとえば、主役しゅやくのスーキー・スタックハウスは混沌こんとんにしてぜん彼女かのじょのボーイフレンドであるヴァンパイアのビル・コンプトンは秩序ちつじょにして中立ちゅうりつ判定はんていした)[13]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b イアン・リビングストン (1982ねん). Dicing with Dragons. Routledge. p. 79. ISBN 0-7100-9466-3 
  2. ^ ゲイリー・アラン・ファイン (2002ねん). Shared Fantasy. University of Chicago Press. pp. 17. ISBN 0-226-24944-1 
  3. ^ ゲイリー・ガイギャックス. “Gary Gygax (Interview)”. TheOneRing.net. 2008ねん10がつ9にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2008ねん10がつ7にち閲覧えつらん
  4. ^ リチャード・バートル (2003ねん). Designing Virtual Worlds. New Riders. pp. 257-260. ISBN 0-13-101816-7 
  5. ^ ビル・スラヴィセック; リッチ・ベイカー、ジェフ・グラブ (2006ねん). Dungeon Master For Dummies. For Dummies. p. 43. ISBN 978-0-471-78330-5. https://books.google.co.jp/books?id=pSG3zxln4FUC&pg=PA43&dq=Alignment+(Dungeons+%26+Dragons&redir_esc=y&hl=ja 
  6. ^ ルイス・パルシファー (1981ねん10/11月). “An Introduction to Dungeons & Dragons, Part V” (分析ぶんせき概説がいせつ). ホワイトドワーフ (ゲームズワークショップ) (27ごう): 14. 
  7. ^ ゲイリー・ガイギャックス; デイヴ・アーンソン、編集へんしゅうトム・モルドヴェイ、イラスト:ジェフ・ディー... (1981ねん). Dungeons & dragons : fantasy adventure game : basic rulebook (4th ed.). ウィスコンシンしゅうレイクジェネヴァ: TSR Hobbies. ISBN 0-935696-48-2 
  8. ^ a b プレイヤーズ・ハンドブック D&Dデザインチーム、モンテ・クック、ジョナサン・トゥイート、スキップ、ウィリアムズ (2003ねん). Dungeons & Dragons player's handbook. (Special edition. ed.). ワシントンしゅうレントン: ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. ISBN 978-0-7869-2886-6 
  9. ^ a b c d e f g h i マイク・マカーター; F・ウェスリー・シュナイダー (2007ねん). Complete Scoundrel. ワシントンしゅうレントン: ウィザーズ・オブ・ザ・コースト. pp. 8-9. ISBN 978-0-7869-4152-0 
  10. ^ a b c d e f g h i かつられいおっと岡田おかだしん北島きたじま靖己せいきだてつねゆき塚田つかだ与志よし也、柳田やなぎだ真坂まさかいつき (2008ねん). 無頼ぶらい大全たいぜん. 東京とうきょう渋谷しぶや代々木よよぎ: ホビージャパン. pp. 8-9. ISBN 978-4-89425-685-9 
  11. ^ デイヴィッド・「ゼブ」・クック (1989ねん). Advanced Dungeons & Dragons 2nd Edition Player's Handbook. Random House, Inc.. p. 47. ISBN 0-88038-716-5 
  12. ^ バーナード・ペロン (2008ねん). The Video Game Theory Reader 2. Taylor & Francis. p. 36. ISBN 978-0-415-96282-7. https://books.google.co.jp/books?id=ONgfB1k52joC&pg=PA36&dq=Alignment+(Dungeons+%26+Dragons&redir_esc=y&hl=ja 
  13. ^ ヘザー・ハブリルスキー (2009ねん6がつ14にち). “I Like to Watch”. Salon.com. 2009ねん6がつ17にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2009ねん6がつ14にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Advanced Dungeons & Dragons 2nd Edition Player's Handbook. TSR 
  • The Complete Druid's Handbook. TSR 
  • d20 System Reference Document(オープン・ゲーミング・ライセンス使用しようされる)。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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