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延髄えんずい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
クリス・ジェリコによる延髄えんずいり(ラウンドハウスキック)。

延髄えんずい(えんずいぎり)は、プロレスわざ一種いっしゅわざ分類ぶんるいされる。延髄えんずい延髄えんずいとも表記ひょうきされる。日本にっぽん国外こくがいではラウンドハウスキックRound House Kick)、またはそのままエンズイギリ(Enzuigiri)とばれている。

概要がいよう

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アントニオ猪木いのき考案こうあんっている対戦たいせん相手あいてよこななうしろにち、そのでジャンプして、相手あいて後頭部こうとうぶめがけてみずからの片足かたあしばしながらまわしてキック[1]選手せんしゅによって挙動きょどうがあるが(くわしくは後述こうじゅつの「フォーム」を参照さんしょう)、猪木いのきはジャンプの頂点ちょうてんりをす。

わざめい相手あいて後頭部こうとうぶうごきが後頭部こうとうぶにある延髄えんずいくようにえることが由来ゆらい

元々もともとモハメド・アリとの試合しあいもちいる予定よてい考案こうあんされ、公開こうかいスパーリングで、このわざたりにしたアリ陣営じんえいがルール変更へんこう強要きょうようしたという逸話いつわがある。そのためアリとの対戦たいせんでは使用しようきんじられたが、その、プロレスの試合しあい異種いしゅ格闘技かくとうぎせん頻繁ひんぱんもちいていた。そのため、延髄えんずいりは猪木いのき代名詞だいめいしの1つとなっており、かつては猪木いのき国会こっかい議員ぎいんとして政治せいじ活動かつどうをしていたさいには「消費しょうひぜい延髄えんずいり」とキャッチフレーズにももちいられていた。

日本にっぽん国外こくがいでもおおもちいられるわざであり、Enzuigiri日本語にほんご呼称こしょうが、そのままもちいられている。日本にっぽん猪木いのき対戦たいせんしたバッドニュース・ブラウン(バッドニュース・アレン)はゲットー・ブラスター名称めいしょう使用しようしていた。

フォーム

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オリジナルしき
ひねしきしきともばれる。発案はつあんしゃ猪木いのきおなじフォームで、っている相手あいてなな後方こうほうあたりからその垂直すいちょくにジャンプして、ジャンプのほぼ頂点ちょうてんからだねじって片足かたあしし、そのあしかぶと相手あいて後頭部こうとうぶへぶつける。
旋回せんかいしき
かたつか旋回せんかいしきともばれる。猪木いのき場合ばあいはジャンプの頂点ちょうてんりをすのにたいし、天龍てんりゅう源一郎げんいちろう場合ばあいなな後方こうほうから相手あいてかたかたつかみ、そこを支点してんとしてジャンプして旋回せんかいしながらりを後頭部こうとうぶけてす。また、かたつかまずに同様どうようのフォームですこともおおい。田上たうえあきらがこのフォームで使用しようしたことがある。
これはアメリカのNWAミッドアトランティック地区ちく武者むしゃ修行しゅぎょうっていた1980年代ねんだい初頭しょとうしん日本にっぽんプロレス興行こうぎょうからかえってたレスラーたちから「猪木いのきみょうなキックを使つかう」とはなしき、当時とうじ若手わかてだった天龍てんりゅう興味きょうみったことにはしはっする(マスクド・スーパースターはなった延髄えんずいりをブラックジャック・マリガン評価ひょうかされ、使用しようするようになったという)。猪木いのきくらべジャンプりょくおとるため自己流じこりゅうにアレンジをくわえた結果けっかとも、「後頭部こうとうぶりをてるわざ」という漠然ばくぜんとした情報じょうほうしかられなかったことからちがいがまれたともいわれているが、詳細しょうさい不明ふめい。ただし、若手わかて時代じだい天龍てんりゅう猪木いのきほどのたかさはいものの「しき」の延髄えんずいりもせており、すくなくともまず「かたつかしき」ありきではなかったものとおもわれる。また、その時期じき天龍てんりゅう相手あいて背後はいごからはしんではなつ(体勢たいせいてきには、レッグラリアートちかい。)独特どくとく延髄えんずいりも使用しようしていた。
スイクルデス
齋藤さいとうあきらしゅん使用しようするオリジナルの名称めいしょう。モーションも全身ぜんしんおおきく使つかったダイナミックなものである。オリジナルしき旋回せんかいしき合成ごうせいようなフォーム。
その
ジャンプの上昇じょうしょうちゅうだんのようにあしげてすレスラーもいる。

おも使用しようしゃ

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派生はせいわざ

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キャッチしき延髄えんずい

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相手あいて自身じしんキックがキャッチされた状態じょうたいから、つかまれたあしじくにしてもう片方かたがたあし延髄えんずいりをびせる。小川おがわ良成よしなりなどのジュニアヘビーきゅう選手せんしゅ使つかことおおいが、ヘビーきゅう選手せんしゅでも山崎やまざき一夫かずお橋本はしもとしんなどわざ得意とくいわざとする選手せんしゅせることがある。

シャイニングしき延髄えんずい

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シャイニング・ウィザードのように相手あいてひざだいにして延髄えんずいりをびせる。ミラノコレクションA.T.使用しようした。

ステップしき延髄えんずい

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キャッチしき応用おうようで、シャイニングしき類似るいじがた(シャイニングしきよりこちらのほうふるい)。前屈まえかがみでっている相手あいて腹部ふくぶ片足かたあしせてから延髄えんずいり。アメリカではラウンド・ハウス・キックともばれる。

三角さんかくしき延髄えんずい

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三角さんかくともばれる。コーナーポストをのぼるようにジャンプしてオーバーヘッドキック体勢たいせい、もしくはよこからの体勢たいせい延髄えんずいりをびせる。おも使用しようしゃ望月もちづきしげるあきらてるゆうゆう藤本ふじもとつかさがいる。(ビーナス・シュート名称めいしょう使用しよう。)

ランニング延髄えんずい

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っている相手あいてかって助走じょそうけてジャンプして片足かたあしして相手あいて後頭部こうとうぶりつける。後頭部こうとうぶへの稲妻いなづまレッグ・ラリアットともいえる。

ダイビング延髄えんずい

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コーナーさい上段じょうだんからジャンプして延髄えんずいりをす。猪木いのき使用しようしていた時期じきがあったのだが、通常つうじょう延髄えんずいりのインパクトにはおよばず得意とくいわざとして愛用あいようするまでにはいたらなかった(猪木いのき本人ほんにん自覚じかくしていたのか、ダイビング延髄えんずいりをてた直後ちょくご通常つうじょう延髄えんずいりでフォローしたことがある。)。おも使用しようしゃ山田やまだ敏代としよてるゆうゆうのふたり。

延髄えんずいしきニールキック

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通常つうじょう延髄えんずいりとはことなり、相手あいて後頭部こうとうぶニールキックてる。おも使用しようしゃ初代しょだい初代しょだいタイガーマスクザ・グレート・サスケ太陽たいようケア中嶋なかじま勝彦かつひこデスロール名称めいしょう使用しよう)。佐山さやまは「ちから加減かげんかないむずかしいわざ」であるとのこと

ジャンピング・ハイキック

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川田かわた利明としあき使用しようしている。はしってくる相手あいてたいするカウンターとしても使用しようされる。後頭部こうとうぶではなく、顔面がんめんがわ頭部とうぶねらった延髄えんずいり。土方ひじかた隆司たかし場合ばあい、ランニングしき使用しようしている。

スプリングボードしき・ラウンドハウス・キック

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セカンドロープにり、その反動はんどう利用りようしてジャンプし、身体しんたいはん回転かいてんさせながら相手あいて顔面がんめん右足みぎあしたたむスプリングボードしきのラウンドハウス・キック。おもにカウンターやフィニッシャーへのつなぎとして使つかう。
ジョン・モリソンフライングチャックコーディ・ローデスディザスター・キック名称めいしょう使用しよう

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 観戦かんせん必携ひっけい/すぐわかる スポーツ用語ようご辞典じてん」1998ねん1がつ20日はつか発行はっこう発行はっこうじん中山なかやま俊介しゅんすけ、52ぺーじ

関連かんれん項目こうもく

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