張ちょう兆ちょう棟むね

張ちょう兆ちょう棟むね（ちょうちょうとう、Zhāng Zhàodòng、1821年ねん - 1887年ねん）は、清きよし末すえの官僚かんりょう。字じは友とも山やま。山東さんとう省しょう濰県出身しゅっしん。

1845年ねんに進士しんしとなり、刑部おさかべ主事しゅじ、郎ろう中ちゅうを歴任れきにんした。鳳おおとり翔しょう府ふ知事ちじであったとき、回かい民みん蜂起ほうき軍ぐんに府ふ城じょうを包囲ほういされたが、援軍えんぐんが来くるまでの16か月げつ間あいだ耐たえ抜ぬいた。この功こうで四川しせん按察使しに昇進しょうしんした。1865年ねん、広東かんとん省しょうに異動いどうとなり、布ぬの政せい使しに昇進しょうしんした。当時とうじ、左ひだり宗はじめ棠が嘉よしみ応おう州しゅうの太平たいへい天国てんごく軍ぐんを攻撃こうげきしていたが、食糧しょくりょうが滞とどこおりがちであった。しかし張はり兆ちょう棟むねが担当たんとうすると食糧しょくりょう補給ほきゅうに困こまることはなくなった。その後ご、安徽あんき布ぬの政せい使し・江蘇ちぁんすー布ぬの政せい使しを歴任れきにんした。

1870年ねん、漕こげ運うん総督そうとくに抜擢ばってきされた。1871年ねんに広東かんとん巡じゅん撫なでとなり、闈姓と呼よばれる賭博とばくの禁止きんしに努つとめた。しかし両りょう広こう総督そうとくの英えい翰が禁きんを緩ゆるめる方針ほうしんをとったため、これを弾劾だんがいした。そのため英えい翰は解任かいにんされ、広東かんとん省しょうの官僚かんりょうで闈姓の弛たゆ禁きん論ろんを口くちにする者ものはいなくなった。1879年ねん、母ははの死しで郷里きょうりに帰かえったが、福建ふっけん巡じゅん撫なでとして復職ふくしょくした。