慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう (まんせいこつずいせいはっけつびょう Chronic myelogenous leukemia ,CML)とは、造血 ぞうけつ 幹 みき 細胞 さいぼう の遺伝子 いでんし が後天的 こうてんてき に変異 へんい して、造血 ぞうけつ 細胞 さいぼう が分化 ぶんか ・成熟 せいじゅく 能 のう を保 たも ったまま自律 じりつ 的 てき な増殖 ぞうしょく をし、血液 けつえき において白血球 はっけっきゅう や時 とき に血小板 けっしょうばん が増加 ぞうか する血液 けつえき 腫瘍 しゅよう である。
発生 はっせい 率 りつ と疫学 えきがく [ 編集 へんしゅう ]
慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう は年間 ねんかん に100万 まん 人 にん あたり10-15人 にん 程度 ていど 発生 はっせい しすべての白血病 はっけつびょう (年間 ねんかん 10万 まん 人 にん あたり6人 にん 程度 ていど )の約 やく 2割 わり を占 し める[1] 。男性 だんせい にやや多 おお く(女性 じょせい の1.3-2.2倍 ばい )発症 はっしょう 年齢 ねんれい の中心 ちゅうしん 値 ち は45-55歳 さい であるが、小児 しょうに 白血病 はっけつびょう の中 なか ではわずか5%を占 し めるだけであり、青年 せいねん 層 そう も発症 はっしょう はするが中年 ちゅうねん 以降 いこう により多 おお く見 み られる[2] 。慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう は、慢性 まんせい リンパ性 せい 白血病 はっけつびょう と違 ちが い、人種 じんしゅ による発症 はっしょう 率 りつ の差 さ は無 な い[1] 。
症状 しょうじょう と血液 けつえき ・骨髄 こつづい の検査 けんさ 所見 しょけん [ 編集 へんしゅう ]
慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう の最初 さいしょ の病 やまい 期 き であり患者 かんじゃ の85%を占 し める慢性 まんせい 期 き では自覚 じかく 症状 しょうじょう に乏 とぼ しいが、自覚 じかく することがある症状 しょうじょう としては、慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう は脾腫 を伴 ともな うことが多 おお いので腹部 ふくぶ 膨満は比較的 ひかくてき 見 み られる自覚 じかく 症状 しょうじょう である。他 た には腹痛 はらいた 、倦怠 けんたい 感 かん などがあることもあり、稀 まれ には発熱 はつねつ や出血 しゅっけつ 、貧血 ひんけつ なども見 み られることもある。しかし多 おお くの患者 かんじゃ では顕著 けんちょ な症状 しょうじょう は無 な く、健康 けんこう 診断 しんだん で白血球 はっけっきゅう 数 すう の増 ぞう 多 た を指摘 してき されて初 はじ めて受診 じゅしん し発見 はっけん されることが多 おお い。[3] 。病 やまい 期 き が進行 しんこう し移行 いこう 期 き から急性 きゅうせい 期 き になると骨髄 こつづい は芽 め 球 だま が占拠 せんきょ し末梢 まっしょう 血 ち にも芽 め 球 だま があふれ、急性 きゅうせい 白血病 はっけつびょう と類似 るいじ する諸 しょ 症状 しょうじょう (白血球 はっけっきゅう 減少 げんしょう による高 たか い発熱 はつねつ を伴 ともな う感染 かんせん 症 しょう 、血小板 けっしょうばん 減少 げんしょう による易 えき 出血 しゅっけつ 状態 じょうたい 、赤血球 せっけっきゅう 減少 げんしょう による貧血 ひんけつ の諸 しょ 症状 しょうじょう 、各種 かくしゅ 臓器 ぞうき への白血病 はっけつびょう 細胞 さいぼう の浸潤 しんじゅん に伴 ともな う諸 しょ 症状 しょうじょう )が現 あらわ れる。
慢性 まんせい 期 き の慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう の血液 けつえき では白血球 はっけっきゅう が著 しる 明 あきら に増加 ぞうか し(半数 はんすう 以上 いじょう の患者 かんじゃ では10万 まん 個 こ /μ みゅー l以上 いじょう 、基準 きじゅん 上限 じょうげん 値 ち の10倍 ばい 以上 いじょう になる)、血小板 けっしょうばん も増加 ぞうか していることが多 おお い。貧血 ひんけつ は多 おお くはないが、ヘモグロビン (Hb) 値 ち が10g/dl以下 いか のはっきりした貧血 ひんけつ も20%の患者 かんじゃ で見 み られる[2] 。
増加 ぞうか している白血球 はっけっきゅう は、好 こう 中 ちゅう 球 だま 、好 こう 塩基 えんき 球 だま 、好 こう 酸 さん 球 だま であるが、特 とく に好 こう 中 ちゅう 球 だま と好 こう 塩基 えんき 球 だま の増加 ぞうか は顕著 けんちょ である。好 こう 塩基 えんき 球 だま は一般 いっぱん には白血球 はっけっきゅう の1%以下 いか しかない稀 まれ な種類 しゅるい の白血球 はっけっきゅう であるが、慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう では一番 いちばん 初期 しょき 、他 た の血球 けっきゅう に先 さき んじて好 こう 塩基 えんき 球 だま が増加 ぞうか し始 はじ め、慢性 まんせい 期 き を通 つう じて好 こう 塩基 えんき 球 だま は著 ちょ 明 あかり な増加 ぞうか を見 み せる[要 よう 出典 しゅってん ] 。好 こう 塩基 えんき 球 だま の増加 ぞうか が慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう の極 きわ めて特徴 とくちょう 的 てき な所見 しょけん である。好 こう 塩基 えんき 球 だま に続 つづ いて好 こう 中 ちゅう 球 だま が増加 ぞうか し(元々 もともと 白血球 はっけっきゅう では一番 いちばん 多 おお い種類 しゅるい だが)膨大 ぼうだい な数 かず になるが、好 こう 中 ちゅう 球 だま は顕微鏡 けんびきょう 観察 かんさつ では一見 いっけん 正常 せいじょう に見 み えるが、アルカリフォスファターゼ (NAP) 活性 かっせい が著 しる 明 あきら に低下 ていか し、他 た の白血球 はっけっきゅう 増 ぞう 多 た 症 しょう との重要 じゅうよう な鑑別 かんべつ 点 てん となっている[3] 。
骨髄 こつづい では明白 めいはく な過 か 形成 けいせい (細胞 さいぼう が増加 ぞうか し通常 つうじょう より高密度 こうみつど になっている状態 じょうたい )で骨髄 こつづい 系 けい 細胞 さいぼう (主 しゅ として好 こう 中 ちゅう 球 だま ・好 こう 塩基 えんき 球 だま ・好 こう 酸 さん 球 だま の幼 おさな 若 わか 球 たま )と赤血球 せっけっきゅう の幼 おさな 若 わか 球 たま である赤 あか 芽 め 球 だま の数量 すうりょう の比 ひ (M:E比 ひ )は10:1-30:1と極端 きょくたん に骨髄 こつづい 系 けい 細胞 さいぼう に偏 かたよ っている。それに加 くわ えて巨 きょ 核 かく 球 だま も通常 つうじょう は増加 ぞうか している。造血 ぞうけつ をしている正常 せいじょう な骨髄 こつづい はおよそ半分 はんぶん は脂肪 しぼう であるが、慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう では血液 けつえき 細胞 さいぼう が著 ちょ 増 ぞう するので脂肪 しぼう 分 ぶん はほとんど見 み られなくなる[3] 。
フィラデルフィア染色 せんしょく 体 たい とBCR-ABL融合 ゆうごう 遺伝子 いでんし
フィラデルフィア染色 せんしょく 体 たい として知 し られる染色 せんしょく 体 たい 転 てん 座 ざ による遺伝子 いでんし の後天的 こうてんてき 異常 いじょう と明白 めいはく に関連 かんれん すると捉 とら えられた最初 さいしょ の病気 びょうき であった。フィラデルフィア染色 せんしょく 体 たい の名前 なまえ は1960年代 ねんだい にペンシルベニア州 しゅう フィラデルフィア の2人 ふたり の研究 けんきゅう 者 しゃ によって発見 はっけん されたことに由来 ゆらい する。(9番 ばん 染色 せんしょく 体 たい と22番 ばん 染色 せんしょく 体 たい )各 かく 長 ちょう 腕 うで の転 てん 座 ざ により、22番 ばん 染色 せんしょく 体 たい 上 じょう のBCR (breakpoint cluster region) と9番 ばん 染色 せんしょく 体 たい のABL 各 かく 遺伝子 いでんし 領域 りょういき が複 ふく 合 ごう し、融合 ゆうごう (キメラ)遺伝子 いでんし BCR-ABL を生 しょう じる。この産物 さんぶつ である融合 ゆうごう タンパクBCR-ABLは、恒常 こうじょう 的 てき に活性 かっせい 化 か されたチロシンキナーゼ であり、JAK-STAT系 けい 等 ひとし を介 かい してアポトーシス 抑制 よくせい 遺伝子 いでんし BCL-XL の転写 てんしゃ を促進 そくしん するなど細胞 さいぼう の不死 ふし 化 か を引 ひ き起 お こす。さらに、この融合 ゆうごう タンパクはDNA 修復 しゅうふく を禁止 きんし するので、ゲノム が不安定 ふあんてい となり、細胞 さいぼう は更 さら なる遺伝子 いでんし 的 てき 異常 いじょう を引 ひ き起 お こしやすくなる。フィラデルフィア染色 せんしょく 体 たい が検出 けんしゅつ される(陽性 ようせい )細胞 さいぼう が骨髄 こつづい 芽 め 球 だま 系 けい かリンパ芽 め 球 だま 性 せい かでやや病態 びょうたい が異 こと なり、後者 こうしゃ はより難治 なんじ 性 せい とされる。
しばしば臨床 りんしょう 的 てき 特徴 とくちょう と検査 けんさ 所見 しょけん に基 もと づいて3つの段階 だんかい に分 わ けられる。一般 いっぱん 的 てき には慢性 まんせい 期 き に始 はじ まり、数 すう 年間 ねんかん をかけて移行 いこう 期 き へと移行 いこう し、最終 さいしゅう 的 てき には急性 きゅうせい 転化 てんか 期 き に陥 おちい る。急性 きゅうせい 期 き の身体 しんたい 状態 じょうたい は急性 きゅうせい 白血病 はっけつびょう と同様 どうよう な振舞 ふるまい を示 しめ す。
慢性 まんせい 期 き (Chronic Phase, CP)
患者 かんじゃ のおよそ85パーセントが診断 しんだん 時 じ にこの段階 だんかい である。この時期 じき は、患者 かんじゃ はほとんど無 む 症状 しょうじょう であるか、あっても軽度 けいど の疲労 ひろう 感 かん や脾腫及 およ び肝 きも 腫 しゅ 大 だい による満腹 まんぷく 感 かん 程度 ていど である。治療 ちりょう が行 おこな われない場合 ばあい 、数 すう 年 ねん で移行 いこう 期 き や急性 きゅうせい 期 き に移行 いこう する。
慢性 まんせい 期 き においては、骨髄 こつづい 及 およ び末梢 まっしょう 血 ち 中 ちゅう の芽 め 球 だま の割合 わりあい は10%未満 みまん である。
移行 いこう 期 き (Accelerated Phase, AP)
移行 いこう 期 き は急性 きゅうせい 期 き へ悪化 あっか する前 ぜん 段階 だんかい であり、芽 め 球 だま の増加 ぞうか がみられ、末梢 まっしょう 血 ち 中 ちゅう または骨髄 こつづい 中 ちゅう の芽 め 球 だま が10%以上 いじょう 20%未満 みまん の状態 じょうたい である。
急性 きゅうせい 期 き (Blast Phase, BP)
正常 せいじょう な造血 ぞうけつ 機能 きのう が著 いちじる しく障害 しょうがい されている段階 だんかい であり、身体 しんたい 症状 しょうじょう は急性 きゅうせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう に類似 るいじ する。末梢 まっしょう 血 ち 中 ちゅう または骨髄 こつづい 中 ちゅう の芽 め 球 だま は20%以上 いじょう となり、髄 ずい 外 がい 造血 ぞうけつ (転移 てんい )がみられることもある。芽 め 球 だま は骨髄 こつづい 球 だま 系 けい ・リンパ球 だま 系 けい のどちらもとりうるが、骨髄 こつづい 球 だま 系 けい が多 おお い。
第 だい 1世代 せだい のチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく (TKI) イマチニブメシル酸 さん 塩 しお (商品 しょうひん 名 めい グリベック)が2001年 ねん 以来 いらい 長 なが く使 つか われ長期 ちょうき の使用 しよう データも蓄積 ちくせき され、広 ひろ く使用 しよう されている。イマチニブによっておよそ90%の患者 かんじゃ が寛解 かんかい を得 え て通常 つうじょう の社会 しゃかい 生活 せいかつ を送 おく ることができるが、一部 いちぶ に治療 ちりょう の初期 しょき または中途 ちゅうと からイマチニブに治療 ちりょう 抵抗 ていこう 性 せい となる場合 ばあい があり、イマチニブに抵抗 ていこう 性 せい のある慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう 患者 かんじゃ には第 だい 2世代 せだい のチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく (TKI) が開発 かいはつ され効果 こうか をしめしている(ただし、数 すう 十 じゅう 種類 しゅるい あるBCR-ABLたんぱく質 しつ の小 しょう 変異 へんい の内 うち 、T315I BCR-ABLと呼 よ ばれるATP結合 けつごう 部位 ぶい のアミノ酸 あみのさん 残 ざん 基 もと トレオニンがイソロイシンに変異 へんい したタイプのものは、イマチニブにも第 だい 二 に 世代 せだい のTKIにも抵抗 ていこう 性 せい であり、移植 いしょく 治療 ちりょう が推薦 すいせん される[4] )
第 だい 2世代 せだい のチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく は現在 げんざい 2種類 しゅるい が使用 しよう 可能 かのう である。
ニロチニブ(ニロチニブ塩酸 えんさん 塩水 えんすい 和物 あえもの 、商品 しょうひん 名 めい タシグナ)のBCR-ABLの阻害 そがい 効果 こうか はイマチニブの約 やく 20倍 ばい 強力 きょうりょく である。
ダサチニブ (ダサチニブ水 すい 和物 あえもの 、商品 しょうひん 名 めい スプリセル)2009年 ねん 1月 がつ に承認 しょうにん された。
第 だい 3世代 せだい のチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく 。
ボスチニブ (商品 しょうひん 名 めい ボシュリフ)2014年 ねん 9月 がつ 承認 しょうにん 。
チロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく 抵抗 ていこう 性 せい を示 しめ すT315i変異 へんい に対 たい する薬剤 やくざい
現在 げんざい 、実用 じつよう 化 か されているの分子 ぶんし 標的 ひょうてき 薬 やく 以外 いがい にも、bafetinib (INNO-406, NS-187)などの新薬 しんやく が開発 かいはつ 段階 だんかい にある。Bafetinibは日本 にっぽん で創 そう 薬 やく されたチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく であり期待 きたい されている。
移行 いこう 期 き や急性 きゅうせい 期 き に移行 いこう した場合 ばあい 、あるいはチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく に耐 たい 性 せい をもった場合 ばあい 、チロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく が最初 さいしょ から効 き きにくいサブタイプなどの慢性 まんせい 骨髄 こつづい 性 せい 白血病 はっけつびょう に対 たい しは骨髄 こつづい 移植 いしょく や臍帯 さいたい 血 ち 移植 いしょく などの造血 ぞうけつ 幹 みき 細胞 さいぼう 移植 いしょく が重要 じゅうよう な治療 ちりょう 法 ほう となる。
造血 ぞうけつ 器 き 腫瘍 しゅよう ガイドラインに基 もと づく治療 ちりょう 選択 せんたく [ 編集 へんしゅう ]
造血 ぞうけつ 器 き 腫瘍 しゅよう 診療 しんりょう ガイドライン2018年版 ねんばん 補 ほ 訂 てい 版 ばん [5] に基 もと づく治療 ちりょう 選択 せんたく を以下 いか に記 しる す。
慢性 まんせい 期 き の治療 ちりょう
一 いち 次 じ 治療 ちりょう としてイマチニブ、ダサチニブ、ニロチニブの中 なか から1剤 ざい を選択 せんたく する。副作用 ふくさよう が異 こと なるため、患者 かんじゃ 背景 はいけい に応 おう じた治療 ちりょう 選択 せんたく を行 おこな う。
治療 ちりょう 抵抗 ていこう 性 せい となった場合 ばあい には、上記 じょうき にボスチニブを加 くわ えた薬剤 やくざい のうち1剤 ざい を選択 せんたく する。イマチニブを用 もち いていた場合 ばあい は、ダサチニブ、ニロチニブ、ボスチニブのうち1剤 ざい を選択 せんたく する。ダサチニブ、ニロチニブを投与 とうよ していた場合 ばあい は、第 だい 2世代 せだい のうち投与 とうよ していないほうの薬剤 やくざい もしくはボスチニブのどちらかを選択 せんたく する。
三 さん 次 じ 治療 ちりょう 以降 いこう の場合 ばあい やT315Iを認 みと める場合 ばあい にはポナチニブが選択肢 せんたくし となる。
進行 しんこう 期 き (移行 いこう 期 き ・急性 きゅうせい 期 き )の治療 ちりょう
移行 いこう 期 き の場合 ばあい はダサチニブ、ニロチニブが選択 せんたく される。すでにチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく で治療 ちりょう 中 ちゅう の場合 ばあい には、ボスチニブ、ポナチニブも選択肢 せんたくし となる。
急性 きゅうせい 期 き の場合 ばあい はチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく に化学 かがく 療法 りょうほう の併用 へいよう が検討 けんとう され、さらに移植 いしょく 適応 てきおう がある場合 ばあい には同種 どうしゅ 造血 ぞうけつ 幹 みき 細胞 さいぼう 移植 いしょく が行 おこな われる。
初発 しょはつ 慢性 まんせい 期 き [ 編集 へんしゅう ]
チロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく が登場 とうじょう する以前 いぜん の治療 ちりょう では初発 しょはつ 慢性 まんせい 期 き であっても10年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は約 やく 25%に過 す ぎなかったが、イマチニブの登場 とうじょう により8年 ねん での全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ は85%[6] と、血液 けつえき 悪性 あくせい 疾患 しっかん の中 なか では驚異 きょうい 的 てき な成績 せいせき を見 み せている。
イマチニブ不 ふ 耐 たい 用 よう ・抵抗 ていこう 性 せい の初発 しょはつ 慢性 まんせい 期 き に対 たい する第 だい 2世代 せだい チロシンキナーゼの成績 せいせき は、ニロチニブで4年 ねん の全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ 78%[7] 、ダサチニブで3年 ねん の全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ 87%[8] である。しかしT315I変異 へんい を有 ゆう する例 れい では、依然 いぜん としてチロシンキナーゼ阻害 そがい 薬 やく 登場 とうじょう 以前 いぜん と同 どう 程度 ていど の予 よ 後 ご である。
移行 いこう 期 き ・急性 きゅうせい 期 き [ 編集 へんしゅう ]
慢性 まんせい 期 き にはきわめて有効 ゆうこう であったイマチニブも、移行 いこう 期 き においては4年 ねん 生存 せいぞん 率 りつ は45%[9] まで低下 ていか する。一方 いっぽう 、第 だい 2世代 せだい チロシンキナーゼの成績 せいせき は、ニロチニブで1年 ねん の全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ は79%[10] 、ダサチニブで3年 ねん の全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ は82%[11] である。ただし同 どう 期間 きかん の無 む 増悪 ぞうあく 生存 せいぞん 率 りつ は低 ひく く(73%[10] と66%[11] )、生存 せいぞん 曲線 きょくせん も平坦 へいたん 化 か していない。
急性 きゅうせい 期 き においては、イマチニブ単独 たんどく での1年 ねん 全 ぜん 生存 せいぞん 率 りつ は22%しかない。ニロチニブで20%前後 ぜんご の寛解 かんかい を得 え たと報告 ほうこく されている(生存 せいぞん 率 りつ は記載 きさい なし)[12] が、ニロチニブは日本 にっぽん では急性 きゅうせい 期 き に対 たい する適応 てきおう は無 な い。ダサチニブは適応 てきおう があるが、単 たん 剤 ざい での全 ぜん 生存 せいぞん 中央 ちゅうおう 値 ち は骨髄 こつづい 球 だま 系 けい で11.8か月 げつ 、リンパ球 だま 系 けい で5.3か月 げつ [13] である。
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^ a b 浅野 あさの 『三 さん 輪 りん 血液 けつえき 病 びょう 学 がく 』p.1460
^ a b c 浅野 あさの 『三 さん 輪 りん 血液 けつえき 病 びょう 学 がく 』p.1463
^ 薄井 うすい 「白血病 はっけつびょう 幹 みき 細胞 さいぼう を標的 ひょうてき とする薬剤 やくざい 開発 かいはつ 」
^ “ホーム|造血 ぞうけつ 器 き 腫瘍 しゅよう 診療 しんりょう ガイドライン 2018年版 ねんばん 補 ほ 訂 てい 版 ばん |一般 いっぱん 社団 しゃだん 法人 ほうじん 日本 にっぽん 血液 けつえき 学会 がっかい ”. www.jshem.or.jp . 2021年 ねん 10月 がつ 21日 にち 閲覧 えつらん 。
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書籍 しょせき
論文 ろんぶん
薄井 うすい 紀子 のりこ 「白血病 はっけつびょう 幹 みき 細胞 さいぼう を標的 ひょうてき とする薬剤 やくざい 開発 かいはつ 」『最新 さいしん 医学 いがく 』Vol.66 No.3、最新 さいしん 医学 いがく 社 しゃ 、2011.3