日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい

公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい

団体だんたい種類しゅるい	公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん
設立せつりつ	1951年ねん10月がつ
所在地しょざいち	東京とうきょう都と中央ちゅうおう区く新川しんかわ1-16-10　ミトヨビル2F
法人ほうじん番号ばんごう	7010005016562
活動かつどう地域ちいき	日本にっぽん
活動かつどう内容ないよう	自然しぜんを調査ちょうさ研究けんきゅうしてその保護ほごの大切たいせつさを明あきらかにし、野生やせい生物せいぶつの生息せいそく及および生育せいいく環境かんきょうの保護ほご、自然しぜん資源しげんの持続じぞく、生物せいぶつ多様たよう性せいの保全ほぜん等とう広ひろく自然しぜん保護ほごに努つとめるとともに、これらに関かんし人々ひとびとの認識にんしきを深ふかめ、現代げんだい及および後代こうだいにわたる自然しぜん環境かんきょうの保全ほぜんに貢献こうけんする。
ウェブサイト	www.nacsj.or.jp

公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい（にほんしぜんほごきょうかい、NACS-J）は、自然しぜん環境かんきょうの保護ほごを目的もくてきとして創立そうりつされた会員かいいん制せいの財団ざいだん法人ほうじん。英語えいご名めい The Nature Conservation Society of Japan。略称りゃくしょう NACS-J（ナックス・ジェイ）。

歴史れきし

尾瀬おぜ原げんダム計画けいかくに伴ともなう尾瀬おぜ第だい一いち・第だい二に発電はつでん所しょ建設けんせつでダムの底そこに沈しずもうとしていた尾瀬おぜを守まもるために1949年ねんに生物せいぶつ学者がくしゃや登山とざん家かなどを中心ちゅうしんに結成けっせいされた尾瀬おぜ保存ほぞん期成きせい同盟どうめいが前身ぜんしん。

自然しぜん保護ほごの思想しそうは戦前せんぜんの日本にっぽんにはなく、昭和しょうわ9年ねんの国立こくりつ公園こうえんの指定していが象徴しょうちょうと言いわれるが、自然しぜん破壊はかいに抗議こうぎしてたたかう自然しぜん保護ほごの誕生たんじょうは「尾瀬おぜ保存ほぞん期成きせい同盟どうめい」の結成けっせいからと言いわれる。これが日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい誕生たんじょうの原点げんてんとなっている。

日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい誕生たんじょうの引ひき金がねとなったのは阿寒あかん国立こくりつ公園こうえん内ないの雌阿寒岳めあかんだけの硫黄いおう採掘さいくつ問題もんだいで、尾瀬おぜと同おなじ国立こくりつ公園こうえんの特別とくべつ保護ほご地区ちく予定よてい地ちでの民間みんかん企業きぎょうによる開発かいはつが計画けいかくされたことで、戦後せんごの復興ふっこうと共ともに同様どうようの開発かいはつが全国ぜんこくに拡大かくだいすることが危惧きぐされた。自然しぜんを征服せいふくしたり、経済けいざい的てきにのみ考かんがえることはかえって人類じんるい滅亡めつぼうの道みちにつながる。人間にんげんは自然しぜんと調和ちょうわし平和へいわ共存きょうぞんすることによってのみ、永ながく生いき残のこり繁栄はんえいする。美うつくしい祖国そこくの山河さんがを後世こうせい子孫しそんに残のこすことが至上しじょうの達成たっせいすべき使命しめい。このような考かんがえに基もとづき、これを実現じつげんするために、日本にっぽんで始はじまったばかりの環境かんきょう行政ぎょうせいを側面そくめんから援護えんごするとともに、厳きびしい発言はつげんや枠わくにとらわれない自由じゆうな行動こうどうがとれる、組織そしき的てきにしっかりとした、本格ほんかく的てきな運動うんどう団体だんたいが必要ひつようであるとの見解けんかいから、同盟どうめいで中心ちゅうしん的てきに活動かつどうしていた18名めいが発起人ほっきにんとなって、日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかいの創立そうりつが決定けっていされた。

1951年ねん、「日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい」に改組かいそ。1960年ねんに法人ほうじん化か（日本にっぽんの自然しぜん保護ほご団体だんたいとして初はつの財団ざいだん法人ほうじんに）。2011年ねん4月がつ1日にちに公益こうえき財団ざいだん法人ほうじんに認定にんていされた。

組織そしき・役員やくいん

理事りじ長ちょう 亀山かめやま章あきら（東京農工大学とうきょうのうこうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ／専門せんもん分野ぶんや：造園ぞうえん学がく、景観けいかん生態せいたい学がく、地域ちいき計画けいかく学がく、環境かんきょう緑化りょくか工学こうがく、森林しんりん科学かがく）

事務じむ局きょく 保護ほごプロジェクト部ぶ、保全ほぜん研究けんきゅう部ぶ、教育きょういく普及ふきゅう部ぶ、広報こうほう編集へんしゅう部ぶ、管理かんり部ぶ

主要しゅよう事業じぎょう

自然しぜん保護ほご事業じぎょう

• 自然しぜんを破壊はかいする計画けいかくの見直みなおしを求もとめる提言ていげん・交渉こうしょう

白神しらかみ山地さんちのブナ林りんを伐採ばっさいする青あお秋あき林道りんどう計画けいかく、石垣島いしがきじまの白保しらほサンゴ礁さんごしょうを埋うめ立たてる新しん石垣いしがき空港くうこう計画けいかく、小笠原諸島おがさわらしょとう・兄島あにじまの空港くうこう計画けいかく、愛知あいち県けん瀬戸せと市しの里さとやまでの愛あい・地球ちきゅう博はくなど各地かくちの開発かいはつ計画けいかくを阻止そしすることに取とり組くんできた。

• 自然しぜんを守まもるための制度せいどの導入どうにゅう・改訂かいていへの提案ていあん推進すいしん

林野庁りんやちょうの森林しんりん生態せいたい系けい保護ほご地域ちいきや世界せかい遺産いさん条約じょうやく、生物せいぶつ多様たよう性せい条約じょうやくなど新あらたな自然しぜん保護ほご制度せいどの制定せいてい・導入どうにゅうを提言ていげん・推進すいしんした。

• 沖縄おきなわ県けん辺野古へのこから沖縄おきなわ本島ほんとうを跨またいで直線ちょくせん距離きょりで約やく20キロ、延長えんちょう距離きょりで約やく90キロ離はなれた今帰仁なきじん村むら運天うんてん漁港ぎょこう沖おきの防波堤ぼうはてい付近ふきんで死しんだジュゴンで政府せいふに対たいし辺野古へのこの埋うめ立たて工事こうじ即時そくじ中断ちゅうだんを強つよく求もとめた。

研究けんきゅう事業じぎょう

• 市民しみんモニタリングの手法しゅほう研究けんきゅう

里山さとやまを対象たいしょうにした「里さとモニ（里さとやまでの市民しみん参加さんかの自然しぜん環境かんきょうモニタリング調査ちょうさ）」「モニタリングサイト1000里さと地ち調査ちょうさ」、地域ちいきの生態せいたい系けいサービスなどを調しらべる「市民しみん参加さんかのふれあい調査ちょうさ」の実施じっし。

普及ふきゅう事業じぎょう

• 自然しぜん観察かんさつのボランティアリーダー（自然しぜん観察かんさつ指導しどう員いん）の養成ようせい講習こうしゅう会かいを1978年ねんから実施じっししている。
• 会誌かいしとして『自然しぜん保護ほご』を年としに6回かい発刊はっかん。

国際こくさい事業じぎょう

財団ざいだん法人ほうじん設立せつりつ時じの1960年ねんから国際こくさい自然しぜん保護ほご連合れんごう（IUCN）に加入かにゅう、1989年ねんからIUCN日本にっぽん委員いいん会かい事務じむ局きょくをつとめている。1972年ねんにスウェーデンで開催かいさいされた「国連こくれん人間にんげん環境かんきょう会議かいぎ」（ストックホルム会議かいぎ）、1992年ねんにブラジルで開催かいさいされた「国連こくれん環境かんきょう開発かいはつ会議かいぎ」（地球ちきゅうサミット）をはじめ、IUCNの世界せかい自然しぜん保護ほご会議かいぎ、世界せかい公園こうえん会議かいぎ、生物せいぶつ多様たよう性せい条約じょうやく締約ていやく国こく会議かいぎなどの国際こくさい会議かいぎに参加さんか。2010年ねんに日本にっぽんの愛知あいち県けんで開催かいさいされた第だい10回かい生物せいぶつ多様たよう性せい条約じょうやく締約ていやく国こく会議かいぎ（COP10）では市民しみんネット共同きょうどう代表だいひょう・東京とうきょう事務じむ局きょくを担当たんとう。

関連かんれん項目こうもく

• レッドリスト
• 鳥獣ちょうじゅう保護ほご区く
• 自然しぜん保護ほご団体だんたい
• 尾瀬おぜ原げんダム計画けいかく

外部がいぶリンク

• 公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん日本にっぽん自然しぜん保護ほご協会きょうかい
• 里さとモニ
• モニタリングサイト1000里さと地ち調査ちょうさ