李り相しょう龍りゅう

李り相しょう龍りゅう
各種かくしゅ表記ひょうき
ハングル：	이상룡
漢字かんじ：	李り相しょう龍りゅう
発音はつおん：	イ・サンニョン
日本語にほんご読よみ：	りそうりゅう
ロろーマ字まじ：	Yi Sang-ryong

李り相しょう龍りゅう（イ・サンニョン、1858年ねん11月24日にち - 1932年ねん）は、朝鮮ちょうせん独立どくりつ運動うんどう家いえ。本ほん貫ぬきは固かた城じょう李り氏し。本名ほんみょうは李り象ぞう羲（イ・サンヒ）、また李り啓あきら元もと（イ・ゲウォン）。イ・サンニョンに改名かいめいした。雅名がめいは石いし洲しゅう。

生涯しょうがい

慶尚北道けいしょうほくどう安東あんどうの儒林名門めいもん家かに生うまれた。生家せいかである臨清閣かくは宝物ほうもつ第だい182号ごうに指定していされている古こ宅たくである。

儒者じゅしゃで義兵ぎへい将しょうだった金きむ興きょう洛らくの弟子でしとして義兵ぎへい運動うんどうに参加さんかしたが、50歳さい頃ごろの1907年ねん頃ごろから教育きょういくの役割やくわりを重視じゅうしする愛国あいこく啓蒙けいもう運動うんどうへと方向ほうこうを転換てんかんし、協同きょうどう学校がっこうの設立せつりつ及および大韓たいかん協会きょうかい安東あんどう支部しぶの創設そうせつ、時局じきょく講演こうえんなどを行おこなった。柳やなぎ寅とら植うえ、金きむ東ひがし三さんらはこの時ときからの同志どうしである。

しかし日にち韓かん併合へいごう条約じょうやくが締結ていけつされて大韓たいかん協会きょうかいが解体かいたいされると、新しん民みん会かいの海外かいがい独立どくりつ基地きち設置せっち方針ほうしんに同調どうちょうして、1911年ねんに一家いっかを率ひきいて西にし間島まじまへ亡命ぼうめいした。李り相しょう龍りゅうの家いえは李り會かい榮さかえ 、許もと蔿の家門かもんとともに代表だいひょう的てきな独立どくりつ運動うんどう家かの家門かもんで、彼かれを含ふくめて弟おとうとの李り相しょう東ひがし・李り鳳おおとり義よし、子この李り濬衡と孫まごの李り炳華、甥おい三さん名めいが独立どくりつ有功ゆうこう者しゃ勲章くんしょうを授与じゅよされた。母方ははかたのおじは義兵ぎへい将はた權世ごんぜ淵ふちであり、妻つまの家いえも有名ゆうめいな独立どくりつ運動うんどう家門かもんである。

李り相しょう龍りゅうは西にし間あいだ島とうにおいて、独立どくりつ運動うんどうのための自治じち機構きこうである耕こう学がく社しゃと附属ふぞく教育きょういく機関きかんである新興しんこう講習こうしゅう所しょの設置せっちに参加さんかした。耕こう学がく社しゃは翌年よくねん扶民会かい、そして1919年ねんの三さん・一いち独立どくりつ運動うんどうを基点きてんとして韓かん族ぞく会かいへと発展はってんする。新興しんこう講習こうしゅう所しょはのちに新興しんこう武官ぶかん学校がっこうと改称かいしょうされ、武装ぶそう独立どくりつ活動かつどう家かたちを養成ようせいする機関きかんになった。耕こう学がく社しゃと新興しんこう講習こうしゅう所しょはどちらも、満まん洲しゅう地域ちいきにおける朝鮮ちょうせん独立どくりつ運動うんどうの嚆矢こうしだと言いえよう。

満まん洲しゅうに軍事ぐんじ拠点きょてんである軍ぐん政府せいふを設立せつりつしたが、上海しゃんはいに大韓民国だいかんみんこく臨時りんじ政府せいふが設置せっちされるとこれを支持しじし、軍ぐん政府せいふを西にし路ろ軍政ぐんせい署しょと改称かいしょうした。西にし路ろ軍政ぐんせい署しょ責任せきにん者しゃとして、1921年ねんに南みなみ満まん統一とういつ会かいを開催かいさいして西にし間島まじま一帯いったいの独立どくりつ運動うんどう団体だんたいを合同ごうどうし、統すべ軍ぐん府ふを樹立じゅりつした。

1925年ねん、大韓民国だいかんみんこく臨時りんじ政府せいふ大統領だいとうりょう李り承晩しょうばんが弾劾だんがいで退しりぞいた後のち、大韓民国だいかんみんこく臨時りんじ政府せいふの初代しょだい国務こくむ領りょうに推戴すいたいされた。しかし内部ないぶ対立たいりつが続つづき内閣ないかくを組織そしきし得える勢力せいりょくを結集けっしゅうできず、国務こくむ領りょうを辞任じにんして再ふたたび満まん洲しゅうに帰かえった。正義まさよし府ふ、新しん民みん府ふ、参議さんぎ府ふに分わかれていた独立どくりつ運動うんどう団体だんたいの統合とうごうに苦心くしんする中なか、1932年ねん吉よし林りんにて病死びょうしした。

1962年ねん、建国けんこく勲章くんしょう独立どくりつ章しょうが追つい叙じょされ、大邱たいきゅうの達いたる城じょう（タルソン）公園こうえんに記念きねん碑ひが建たてられている。

李り相しょう龍りゅうは、朝鮮半島ちょうせんはんとうに存在そんざいした漢かん四よん郡ぐんは、実じつは朝鮮半島ちょうせんはんとうの外そとにあり、遼東りゃおとん半島はんとうに位置いちしていたという、申さる采さい浩ひろし、金きむ教きょう献けんじ、朴ぼく殷いん植うえと共通きょうつうの多おおくの民族みんぞく主義しゅぎ的てき主張しゅちょうを行おこなった。

臨清閣かく

安東あんどう臨清閣かく

臨清閣かくは、日本にっぽん統治とうち時代じだいに前庭ぜんていを横切よこぎる形かたちで京きょう慶けい線せん（現げん中央ちゅうおう線せん）の線路せんろが敷設ふせつされ、敷地しきち内ないにあった99軒けんのうち約やく30軒けんが撤去てっきょされている。これについて、抗日こうにち派はへの報復ほうふくのためであるというのが定説ていせつとなっており、2017年ねん、文ぶん在ざい寅とら大統領だいとうりょうは、複線ふくせん化かに伴ともなう線路せんろ移設いせつと共ともに、 臨清閣かくの復元ふくげん事業じぎょうに着手ちゃくしゅすることを明あきらかにした。

この説せつについて、京きょう慶けい線せん（1942年ねん開通かいつう）を慶けい北きた線せん慶けい北安東きたあんどう駅えき（現げん安東あんどう駅えき、1931年ねん開通かいつう）経由けいゆにするために避さけられないコースであり、河川かせん堤防ていぼうと線路せんろを一体化いったいかする防災ぼうさい目的もくてきでもあること、線路せんろの敷設ふせつの際さいに臨清閣かくを含ふくむ周辺しゅうへん民家みんかの保存ほぞんに配慮はいりょしたこと、時期じき的てきに独立どくりつ運動うんどうは事実じじつ上じょう瓦解がかいしていたことなどの観点かんてんから、抗日こうにち派はへの報復ほうふく目的もくてきであるとの主張しゅちょうは被害ひがい妄想もうそうに過すぎないとの指摘してきもある。

参照さんしょう資料しりょう

大韓民国だいかんみんこく国家こっか報ほう勳くん処しょ、今月こんげつの独立どくりつ活動かつどう家か詳細しょうさい資料しりょう - 李り相しょう龍りゅう, 1992

外部がいぶリンク

• 臨清閣かく