正せい投影とうえい図ず

正せい投影とうえい図ず（せいとうえいず）とは、3次元じげんの物体ぶったいを2次元じげんで表現ひょうげんする手法しゅほうの一ひとつ。対象たいしょうを90度どごとに回転かいてんさせるか、または視点してんを90度どずつ回転かいてんさせて、複数ふくすうの視点してんから描画びょうがされた図ず。

建築けんちくや工学こうがく、デザインなどで、用もちいられる

概要がいよう

正面しょうめん図ず、平面へいめん図ず、側面そくめん図ずなどのように三さん部分ぶぶんに分わけて表あらわすことが一般いっぱん的てきである（三面さんめん図ず）。これに対たいして、円柱えんちゅう形がたなどのように平面へいめん図ずを省略しょうりゃくしているようなこともある。また、立体りったい物ぶつの意匠いしょう登録とうろくなどのように、正面しょうめん図ず、背面はいめん図ず、左側ひだりがわ面めん図ず、右側みぎがわ面めん図ず、平面へいめん図ず、底面ていめん図ずの六ろく面めん求もとめられるような例れいもある。

対象たいしょう物ぶつと投影とうえい面めんの位置いち関係かんけいによって、第だい一角いっかく法ほう投影とうえい図ずと第だい三角さんかく法ほう投影とうえい図ずとに呼よび分わけることがある。

第だい三角さんかく法ほう

• 図学ずがくの理論りろん上じょうでは、第だい三さん象限しょうげんに品物しなものを置おいて転写てんしゃする。

• 具体ぐたい的てきには、以下いかの様ようになる

第だい三角さんかく法ほうの解説かいせつ図ず

品物しなものの正面しょうめん図ず（立だて面めん図ず）(図ず中ちゅう(1))を中央ちゅうおうに図示ずしし、原則げんそくとして右側みぎがわ面めん図ず (図ず中ちゅう(2)) を正面しょうめん図ずの右側みぎがわ、上面うわつら図ず（平面へいめん図ず）(図ず中ちゅう(3))を正面しょうめん図ずの上うえに図示ずしする。

左側ひだりがわ面めん (図ず中ちゅう(4))、底面ていめん図ずも同様どうようにそれぞれ正面しょうめん図ずの左側ひだりがわ、下した側がわに図示ずしする。

背面はいめん図ずは右側みぎがわ面めん図ずのさらに右側みぎがわに図示ずしする。製作せいさくに必要ひつようなだけの図形ずけいで品物しなものの形かたちを表あらわすことも規定きていされている。

この場合ばあい、本来ほんらいは図ず中ちゅう(4)の左側ひだりがわ面めん図ずは不要ふようである。また、底面ていめん図ず・背面はいめん図ずは省略しょうりゃくしている。

そのため品物しなものの特徴とくちょうをよく表あらわしている面めん・加工かこう上じょう重要じゅうよう性せいの高たかい面めんを主おも投影とうえい図ずとして選えらび、主しゅ投影とうえい図ずで表あらわせない部分ぶぶんを他たの図形ずけいで補足ほそくする。

従したがって、旋盤せんばんによる切削せっさく加工かこうでは、中心ちゅうしん線せんを水平すいへいにして主しゅ投影とうえい図ずとする。

第だい一角いっかく法ほう

• 図学ずがくの理論りろんでは第だい一いち象限しょうげんに立体りったい物ぶつを置おき、それを転写てんしゃする。

第だい三角さんかく法ほうとは、各面かくめん図ず(平面へいめん図ず、下面かめん図ず、背面はいめん図ず、左右さゆうの側面そくめん図ず)の形状けいじょうは、隠かくれ線せんも含ふくめて同おなじである。各かく図ずの配置はいちが異ことなり、左側ひだりがわ面めん図ずを正面しょうめん図ずの右側みぎがわに図示ずしし、平面へいめん図ずを正面しょうめん図ずの下したに図示ずしする。立体りったいの後うしろ側がわに投影とうえい面めんを置おき、前方ぜんぽうから立体りったいを見みた図ずを投影とうえい面めんに描えがいたのち、展開てんかいした配置はいちになる。別べつのい方いかたでは、投影とうえい面めん上じょうに置おいた立体りったいを、ゴロンところがした位置いちに、見みえた面めんを描えがく手法しゅほうである。

注意ちゅうい点てん

日本にっぽんではJIS により、第だい三角さんかく法ほうを使用しようすることが規定きていされているが、 諸しょ外国がいこくでは第だい一角いっかく法ほうが古ふるくから採用さいようされており、現在げんざいも使用しようしている国くにがあるため、ISOには第だい一角いっかく法ほう、第だい三角さんかく法ほうの両方りょうほうが採用さいようされている。 造船ぞうせんの分野ぶんやで多用たようされている。

関連かんれん項目こうもく

• 図面ずめん
• 製図せいず
• 投影とうえい法ほう
• 投影とうえい図ず