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泔坏

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
類聚るいじゅうざつようしょうかん4」にある泔坏

泔坏(ゆするつき)は、日本にっぽん平安へいあん時代じだい以後いごにもちいられた、調髪ちょうはつのためのべいのとぎじる白水しろうず(しろみず)をいれる容器ようき

白水しろみずは、せいつめたいもので、これをくしにつけてかみをけづると、ひと血気けっきげる効用こうようがあるとされた。「つき(坏)」は、まるみのあるうつわ

ゆするつきは、ぶたきの茶碗ちゃわん茶托ちゃたくのうえにいたようなかたちである。木製もくせいで、うるしりのうえに蒔絵まきえをほどこす。また金銅かなどうもしくはぎんせいし、毛彫けぼりをほどこしたものもある。これをだいいた。

だいは、しりともいわれ、周縁しゅうえんは2ふんたかく、小文おぶみ唐錦からにしきき、5ほんあしがあり、たかさは7すん5ふん金物かなものちつけ、5箇所かしょいとぐち総角あげまき(あげまき)にむすらし、あししたたまきになっている。

ゆするつきとだいかい厨子ずしかいたな)のうえにき、室内しつない装飾そうしょくとした。

まさあきら装束しょうぞくしょう』の母屋もやひさし調度ちょうどりつことじょうに、かいてることをしるし、「はしに泔坏をだいあり、にしきひょうしたり、泔坏ぶたあり、みなきんなり」と、またわらわ殿上てんじょうのことのじょうに、「泔坏にみずれて、やなぎ にきてすべし」とある。

なお、男子だんし元服げんぷくさいかみととのえるための湯水ゆみずれた泔坏をあつかやくを「泔坏」としょうした[1]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ 浜口はまぐちまこといたり在京ざいきょう大名だいみょう細川ほそかわきょうちょういえ政治せいじてき研究けんきゅう思文閣出版しぶんかくしゅっぱん、2014ねん、P96。