潜せん補ほ伊い1000型がた

潜せん補ほ伊い1000型がた（せんほい1000がた）は、荒巻あらまき義雄よしおの架空かくう戦記せんき『紺碧こんぺきの艦隊かんたい』『旭日きょくじつの艦隊かんたい』に登場とうじょうする架空かくうの潜水せんすい艦かんである。

特徴とくちょう

この潜水せんすい艦かんは、一言ひとことで言いえば『潜水せんすい水上すいじょう機き母艦ぼかん』である。後世こうせい日本にっぽん海軍かいぐんでは優秀ゆうしゅうな水上すいじょう機きを多数たすう保有ほゆうしている故ゆえ、陸上りくじょう爆撃ばくげき機きでも届とどかない距離きょりを水上すいじょう機き母艦ぼかんによる中継ちゅうけい補給ほきゅうをして理論りろん上じょうでは無限むげん大だいまで水上すいじょう機きの作戦さくせん半径はんけい距離きょりを伸のばすことに成功せいこうした。通常つうじょうなら波なみで機体きたいが上手うまく着水ちゃくすいできない外洋がいようでも、後世こうせいの技術ぎじゅつである海洋かいようレンズを用もちいる事ことでその問題もんだいを解決かいけつした。整備せいび用よう格納かくのう式しきクレーンを2基き装備そうびし、艦かん尾おに垂直すいちょく航行こうこう舵かじと一体化いったいかした司令塔しれいとうを持もつ平滑へいかつな甲板かんぱん構造こうぞうのため、簡単かんたんな整備せいびを艦上かんじょうで行おこなう事ことも可能かのうである。複ふく胴どう型がたの耐たい圧あつ殻からを持もつ船体せんたいの大だい部分ぶぶんは燃料ねんりょう輸送ゆそう用ようタンクとして機能きのうしている。

潜せん揚あげ大だい伊い900型がた同様どうよう、運用うんよう艦かん数すうは10艦かん程度ていどと見みられる。ちなみに潜水せんすい空母くうぼというわけではなく、航空機こうくうきの補給ほきゅうを主おもとしているため、発想はっそうは前世ぜんせいの空母くうぼ『信濃しなの』と似にている所ところがあるが、独どくUボート艦隊かんたいのパック攻撃こうげきを支ささえた支援しえん潜せん『ミルヒ・クー（Milchkuh、乳牛にゅうぎゅう）』型がた同様どうよう、ワルター機関きかんで航行こうこうする紺碧こんぺき艦隊かんたいへの燃料ねんりょうや糧秣りょうまつ補給ほきゅうも行おこなっており、コミック6巻かんで描写びょうしゃされている。航空機こうくうき用ようワルター発動はつどう機き発動はつどう機きを搭載とうさいした「空中くうちゅう戦艦せんかん 富士ふじ」に燃料ねんりょう補給ほきゅうが行おこなえてたのは、そのためである。

武装ぶそう

• 魚雷ぎょらい発射はっしゃ管かん:4門もん
• 3連装れんそう機銃きじゅう:6基き

コミック3巻かんのイラストでは、内火艇ないかていなどを格納かくのうするためと思おもわれる船首せんしゅ大型おおがた水密すいみつハッチを持もっている

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

この潜水せんすい艦かんの存在そんざいが明あきらかになったのはニューカレドニア島とうでの米国べいこく海軍かいぐん第だい7艦隊かんたい殲滅せんめつ作戦さくせんである。この時とき伊い1000型がたは水上すいじょう戦闘せんとう機き『紫むらさき式しき水みず戦せん』、水上すいじょう攻撃こうげき機き『緑みどり電でん改あらため』の中継ちゅうけい補給ほきゅうを行おこない勝利しょうりに貢献こうけんした。それから程ほどなく発生はっせいしたクリスマス島とう攻略こうりゃく戦せんの際さい、高杉たかすぎ艦隊かんたいが撃墜げきついした米国べいこく重じゅう爆撃ばくげき機き『B32 フライングデビル』を1003潜せんが捕獲ほかく、そのまま日本にっぽん本土ほんどへ持もち帰かえった。

その後ご、照あきら和わ19年ねんの天てん極ごく作戦さくせんで『空中くうちゅう戦艦せんかん 富士ふじ』の補給ほきゅう支援しえんをブラジル領りょうセント・パウロ島とう沖おきで行おこなった後のち、姿すがたを消けしていたが『旭日きょくじつの艦隊かんたい』終盤しゅうばんで北大西洋きたたいせいように出現しゅつげん、旭日きょくじつ艦隊かんたい唯一ゆいいつの航空こうくう戦力せんりょくとなった水上すいじょう攻撃こうげき機き『海うみ魔ま』の支援しえんに当あたった。