瀬戸せと英一ひでかず

瀬戸せと 英一ひでかず（せと えいいち、1892年ねん7月がつ21日にち - 1934年ねん4月がつ11日にち）は、日本にっぽんの劇げき作家さっか。

人物じんぶつ

大阪おおさか市し曾根崎そねざき新地さらち生うまれ。父ちちは文士ぶんしの瀬戸せと半なかば眠ねむり。英一ひでかずは大倉おおくら商業しょうぎょう学校がっこう、日本にっぽん中学ちゅうがく高等こうとう学部がくぶなどに学まなんだが、生来せいらい、文学ぶんがくを好このみ、早はやくから新聞しんぶん雑誌ざっし記者きしゃ生活せいかつに入はいり、岡おか鬼太郎おにたろうに師事しじし、閻太郎ろうの筆名ひつめいで劇評げきひょうを書かいた。

明治めいじ45年ねん（1912年ねん）11月、明治めいじ座ざの伊井いい蓉峰ようほうのもとに狂言きょうげん作者さくしゃとして入はいり、「経国けいこく美談びだん」の脚色きゃくしょくを機きに、新派しんぱ劇げきの作者さくしゃとなり、のち松竹しょうちく文芸ぶんげい部ぶ専属せんぞくとなり新派しんぱ劇げきの脚本きゃくほんを数多かずおおく創作そうさくした。

その中なかでも「人ひと来らい鳥とり」「夜よるの鳥とり」「わくら葉ば」「怪談かいだん小車おぐるま双紙ぞうし」「花はなの夜よるがたり」「二筋道ふたすじみち」などが代表だいひょう作さくとされる。凋落ちょうらくの新派しんぱの人気にんきを一時いちじ盛もり返かえさせた。

また、独特どくとくの言語げんご感覚かんかくを持もち、遊興ゆうきょうの場ばなのでさまざま独自どくじの新語しんごを発明はつめいして、流行りゅうこうさせたという（平山ひらやま蘆江ろこう著ちょ『東京とうきょうおぼえ帳ちょう』（ウェッジ文庫ぶんこ）収録しゅうろくの「今昔こんじゃく言葉ことばの泉いずみ」参照さんしょう）。

著書ちょしょ

• 二筋道ふたすじみち 春陽しゅんよう堂どう 1933 (日本にっぽん小説しょうせつ文庫ぶんこ)
• 瀬戸せと英一ひでかず情話じょうわ選集せんしゅう 岡倉おかくら書房しょぼう 1936
• 瀬戸せと英一ひでかず脚本きゃくほん選集せんしゅう 岡倉おかくら書房しょぼう 1936