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特殊とくしゅメイク

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランケンシュタインの怪物かいぶつした特殊とくしゅメイク

特殊とくしゅメイク(とくしゅメイク、Special Makeup/Special Effects Makeup)とは、映画えいがテレビドラマSFXの1つで、おも俳優はいゆうかお色々いろいろ人工じんこうぶつけてべつかおつくげる技術ぎじゅつのこと[1]かおだけではなく、からだちゅうほどこされる場合ばあいもある[1]具体ぐたいてきには、怪我けがをしている皮膚ひふ表現ひょうげんや、おおかみおとこフランケンシュタインのような怪物かいぶつかおからだ表現ひょうげん[1]などにもちいられる。

映画えいがさる惑星わくせい』では、特殊とくしゅメイクによって俳優はいゆうさるえんじた。

技法ぎほう

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さる惑星わくせい』(1968ねん)でチンパンジー特殊とくしゅメイクをほどこされるロディ・マクドウォール

もっともポピュラーな技法ぎほうとして『アプライエンス(装具そうぐ)メイク』というものがある。これは、フォームラテックス液状えきじょう特殊とくしゅゴム素材そざいラテックスミキサー撹拌かくはん発泡はっぽうさせたのちにオーブンでげ、やわらかいスポンジじょうにしたもの)やシリコンゼラチンなどからつくられた様々さまざまなパーツを演者えんじゃ身体しんたいけることでおこなわれる。

そのに、メイクようのパテを直接ちょくせつがおなどにけて成形せいけいする『ビルドアップメイク』などがある。

アカデミーしょうには、このような技術ぎじゅつ評価ひょうかするためのメイクアップしょうがある。

近年きんねんは、この分野ぶんやCGへの置換ちかんすすんでおり、身体しんたいのパーツの一部いちぶをCGにえるれいや、『アバター』のようにモーションキャプチャー役者やくしゃまるごとCGキャラクターにえてしまうれいなどがある。

また、海外かいがいドラマ『ウォーキング・デッド』のように、おおくのゾンビが登場とうじょうするような作品さくひんでは、一体いったいずつ特殊とくしゅメイクをしていると時間じかん手間てまがかかり、莫大ばくだいなコストがかかってしまう。そのため、大半たいはんのゾンビを3DCGで作成さくせいして、撮影さつえいしたシーンに配置はいちすることで実写じっしゃさながらのシーンを実現じつげんしている。

デメリット

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特殊とくしゅメイクにはおおくのメリットがある反面はんめんで、下記かきのようなデメリットも存在そんざいする。

  • 特殊とくしゅメイクのしつは、特殊とくしゅメイクアーティストの技量ぎりょうおおきく左右さゆうされる。
  • メイクにはかなりの時間じかん手間てまがかかる。複雑ふくざつものでは10間近まぢかかるれいもある。
  • 一度いちどメイクをほどこしたら、なるべくおおくのシーンを撮影さつえいすることがのぞまれるため、役者やくしゃ長時間ちょうじかんわたって拘束こうそくする必要ひつようがあり、おおくのコストがかかる。
  • 基本きほんてき役者やくしゃからだ方向ほうこうでしか造形ぞうけいできない。れいとして、ふとった役者やくしゃ特殊とくしゅメイクでせさせるようなことは困難こんなんである。

名称めいしょう

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英語えいごでは『special makeup』、『special effects makeup』などと表記ひょうきされる。映画えいがによって表記ひょうきこまかいちがいがあるが、特殊とくしゅメイクであることにわりはない。ただし、『prosthetics』、『prosthetics makeup』、『prosthetics effects』などは特殊とくしゅ造形ぞうけい、またはそれにちかいものをあらわす。

ほかにも、『creature effects』はクリーチャー(モンスター)造形ぞうけい(もしくはクリーチャーけい特殊とくしゅメイク)、『dental prosthetics』は義歯ぎし、『animatronic effects』はアニマトロニクス、『mechanical effects』は特殊とくしゅ装置そうち(もしくは前述ぜんじゅつのアニマトロニクス)をあらわす。いずれも明確めいかく定義ていぎはなく、混同こんどうされているケースもおおいので、マイナーな作品さくひんふる作品さくひんでは注意ちゅうい必要ひつようである。

著名ちょめい特殊とくしゅメイクアーティスト

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著名ちょめい特殊とくしゅメイクアーティストには、ディック・スミスリック・ベイカースタン・ウィンストンなどがいる。

日本にっぽん特殊とくしゅメイクアーティスト

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TVチャンピオン「特殊とくしゅメイクおう選手権せんしゅけん

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『TVチャンピオン』でおこなわれた「特殊とくしゅメイクおう選手権せんしゅけん」(2007ねん4がつ19にち放送ほうそう)では、梅沢うめざわ壮一そういち(2度目どめ出場しゅつじょう)が優勝ゆうしょうした。現在げんざいのチャンピオンは梅沢うめざわ壮一そういち歴代れきだい出場しゅつじょうしゃはピエール須田すだ初代しょだい王者おうじゃ)、AKIHITO(代目だいめ王者おうじゃ)、JIRO(さん代目だいめ王者おうじゃ)、TOMO、藤原ふじわらづるごえなど。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c 怪獣かいじゅうアイテムまめ辞典じてん」『東宝とうほうへん 日本にっぽん特撮とくさつ映画えいが図鑑ずかん BEST54』特別とくべつ監修かんしゅう 川北かわきた紘一こういち成美せいびどう出版しゅっぱん〈SEIBIDO MOOK〉、1999ねん2がつ20日はつか、151ぺーじISBN 4-415-09405-8 
  2. ^ つじ一弘かずひろさん、アカデミーしょう受賞じゅしょう。メイクアップ部門ぶもん日本人にっぽんじんはつ。ゲイリー・オールドマンの特殊とくしゅメイクをがける”. Huffpost. (2018ねん3がつ5にち). https://www.huffingtonpost.jp/entry/tusji-kazuhiro-oscar_jp_5c5d6278e4b0974f75b20e2f 2018ねん3がつ7にち閲覧えつらん