ベトン弾だん

ベトン弾だん（ベトンだん、Betongranate）とは、要塞ようさいを破壊はかいする目的もくてきで分厚ぶあつい鉄筋てっきんコンクリートを貫通かんつうできるように作つくられた徹とおる甲きのえ弾だんの一種いっしゅである。破やぶ甲かぶと榴弾りゅうだん。

ベトン(Beton)とはフランス語ふらんすごやドイツ語ごでコンクリートのことである。通常つうじょうの徹とおる甲きのえ弾だんが戦車せんしゃや戦艦せんかんの鋼鉄こうてつ装甲そうこうを貫通かんつうすることを目的もくてきにしているのに対たいして、ベトン弾だんは鉄筋てっきんコンクリートの分厚ぶあつい壁かべを貫通かんつうすることを目的もくてきとして作つくられている。第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんから第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんまで使用しようされていた。現代げんだいでは航空機こうくうきから投下とうかされる地中ちちゅう貫通かんつう爆ばく弾だんが使用しようされている。

厚あつさが1メートル以上いじょうにもなるコンクリートの壁かべを貫通かんつうするために砲弾ほうだん重量じゅうりょうは非常ひじょうに大おおきく、数すう百ひゃくキログラムから数かずトンにもなり、この巨きょ大たいさから発射はっしゃする火砲かほうも非常ひじょうに巨大きょだいになる。重砲じゅうほう、攻おさむ城しろ砲ほうなどと呼よばれる。

歴史れきし上じょう最大さいだいのベトン弾だんは80cm列車れっしゃ砲ほうの80cmベトン弾だんで重量じゅうりょうは7.1トンもあり、7メートルの鉄筋てっきんコンクリートを貫通かんつうした。