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稲葉いなばダム

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稲葉いなばダム


建設けんせつちゅう稲葉いなばダム(上流じょうりゅうより。2008ねん撮影さつえい

地図
所在地しょざいち 大分おおいたけん竹田たけだ久住くじゅうまちばらさき
位置いち
稲葉ダムの位置(日本内)
稲葉ダム
北緯ほくい3259ふん39びょう 東経とうけい13117ふん48びょう / 北緯ほくい32.99417 東経とうけい131.29667 / 32.99417; 131.29667
河川かせん 大野川おおのかわ水系すいけい稲葉川いなばがわ
ダムみずうみ 未定みてい
ダムしょもと
ダム型式けいしき 重力じゅうりょくしきコンクリートダム
つつみだか 56.0 m
つつみいただきちょう 233.5 m
つつみ体積たいせき 223,000
流域りゅういき面積めんせき 131.3 km²
たたえ水面すいめんせき 0.48 ha
そう貯水ちょすい容量ようりょう 7,270,000 m³
有効ゆうこう貯水ちょすい容量ようりょう 6,190,000 m³
利用りよう目的もくてき 洪水こうずい調節ちょうせつ特定とくてい利水りすい
事業じぎょう主体しゅたい 大分おおいたけん
施工しこう業者ぎょうしゃ 鹿島建設かしまけんせつ大林組おおばやしぐみさとうベネック
着手ちゃくしゅねん/竣工しゅんこうねん 1985ねん/2010ねん
出典しゅってん 『ダム便覧びんらん稲葉いなばダム
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稲葉いなばダム(いなばダム)は、大分おおいたけん竹田たけだ一級いっきゅう河川かせん大野川おおのかわ水系すいけい稲葉川いなばがわ建設けんせつされたダムである。

大分おおいたけん管理かんりする県営けんえいダムで、2010ねん平成へいせい22ねん)に完成かんせいしたたかさ56メートル重力じゅうりょくしきコンクリートダム1982ねん昭和しょうわ57ねん)7がつ竹田たけだ水害すいがい1990ねん平成へいせい2ねん)7がつゆたかこえ水害すいがいによる竹田たけだ水害すいがい契機けいきに、大分おおいたけん最大さいだい河川かせんである大野おおの川上かわかみりゅう主要しゅよう支流しりゅうである玉来川たまらいがわ稲葉川いなばがわ流域りゅういき治水ちすいおも目的もくてきとして計画けいかくされた竹田たけだ水害すいがい緊急きんきゅう治水ちすいダム事業じぎょうもとづき建設けんせつされた治水ちすいダムである。ダムによって形成けいせいされる人造湖じんぞうこ公募こうぼにより「名水めいすい稲葉いなばダム」と命名めいめいされている。

沿革えんかく

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竹田たけだは、1982ねん7がつおよ1990ねん7がつの2にわたる梅雨つゆ前線ぜんせんによる集中しゅうちゅう豪雨ごうう甚大じんだい被害ひがいこうむり、1982ねん7がつ水害すいがい被害ひがいは、死者ししゃ7にん負傷ふしょうしゃ13にん被害ひがいがくやく48おくえんに、ゆたかこえ水害すいがいともばれる1990ねん7がつ水害すいがい被害ひがいは、死者ししゃ4にん負傷ふしょうしゃ33にん被害ひがいがくやく275おくえんおよんだ。これらの水害すいがい契機けいきに、1991ねん採択さいたくされた竹田たけだ水害すいがい緊急きんきゅう治水ちすいダム建設けんせつ事業じぎょうにおいて、稲葉いなばダムおよ玉来たまらいダム建設けんせつ計画けいかくされた[1]

その、2003ねん3がつ26にち本体ほんたい工事こうじ開始かいしされ、2010ねん2がつ24にちには試験しけんたたえすい開始かいしされている。洪水こうずい調節ちょうせつおも目的もくてきとするため、供用きょうよう開始かいし常時じょうじ貯水ちょすいりょうそう貯水ちょすいりょうの3わり以下いかおさえられるが、試験しけんたたえすいではそう貯水ちょすいりょうまで貯水ちょすいおこなわれる予定よてい。なお、ほん事業じぎょうにおけるもうひとつの中核ちゅうかく事業じぎょうである玉来川たまらいがわ玉来たまらいダムについては、2009ねん平成へいせい21ねん)に発足ほっそくした民主党みんしゅとう政権せいけん前原まえはら誠司せいじ国土こくど交通こうつう大臣だいじん当時とうじ)によるダム事業じぎょうさい検証けんしょうにより、さい検証けんしょう対象たいしょうダムとされた。しかし大分おおいたけん現在げんざいダムの型式けいしきなどを検討けんとうしており、建設けんせつすすめる方針ほうしんっている。

年表ねんぴょう

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  • 1995ねん1がつ - ダムじく型式けいしき決定けってい
  • 2003ねん3がつ26にち - 本体ほんたい工事こうじ起工きこう[2]
  • 2004ねん11月5にち - つつみからだコンクリートはつしつらえ
  • 2010ねん2がつ14にち - 稲葉いなばダム湖底こていウォーキング開催かいさい[3]
  • 2010ねん2がつ24にち - 試験しけんたたえすい開始かいし[4]

工事こうじ

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とうダムの建設けんせつは、軟弱なんじゃく地盤じばん透水とうすいせいたか地層ちそうんでいるため、様々さまざまさえぎみず工法こうほう採用さいようされている。

貯水池ちょすいち表面ひょうめんさえぎみず工法こうほう

ダムつつみたい左右さゆうがん貯水池ちょすいち周辺しゅうへん漏水ろうすいによる浸透しんとう破壊はかいのおそれがあるため、貯水池ちょすいちない全面ぜんめん被覆ひふくする表面ひょうめんさえぎみず工法こうほう採用さいようされた。このうち、河床かしょう水平すいへい湖底こてい部分ぶぶん)は、CSG(後述こうじゅつ)、豊後ぶんご大野おおの朝地あさじまち採取さいしゅしたさえぎ水性すいせいたか現地げんち採取さいしゅしたの3そう構造こうぞうとされ、中断ちゅうだん水平すいへいにはアスファルトざいとうの3そう構造こうぞう斜面しゃめんにはコンクリートざいもちいるなど、部分ぶぶんによって最適さいてき工法こうほう採用さいようすることにより施工しこうせい向上こうじょう工期こうき短縮たんしゅくはかられている。

CSG工法こうほう

てんりゅう水路すいろとう基礎きそおよ貯水池ちょすいち表面ひょうめんさえぎみず工法こうほう河床かしょう水平すいへいに、現地げんち採取さいしゅした砂礫されき少量しょうりょうのコンクリートをこんねりしたCSG(Cemented Sand and Gravel)が採用さいようされている。CSG工法こうほうにより資源しげん有効ゆうこう利用りようすることで、コスト低減ていげん工期こうき短縮たんしゅく環境かんきょう保全ほぜんはかられている。

造成ぞうせいアバットメント工法こうほう

ダムの左右さゆうがんつつみたい重量じゅうりょうえられない地層ちそう存在そんざいするため、まず軟弱なんじゃく地層ちそうおお人工じんこう岩盤がんばん築造ちくぞうし、そのうえにコンクリートをしつらえしてつつみたい建造けんぞうする造成ぞうせいアバットメント工法こうほう採用さいようされている。

脚注きゃくちゅう

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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