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集中しゅうちゅう豪雨ごうう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
つよ降雨こううあめすじこうの木々きぎえづらくしている。
つよあめ見舞みまわれた公園こうえん様子ようす歩道ほどうあめたたけてしぶきをげ、浸透しんとうのうひく舗装ほそう水浸みずびたしになる。

集中しゅうちゅう豪雨ごうう(しゅうちゅうごうう)とは、局地きょくちてき短時間たんじかんつよあめ、つまりかぎられた地域ちいきたいして短時間たんじかん多量たりょうあめることをう。現在げんざい日本にっぽんにおいては一般いっぱんにも学術がくじゅつ用語ようごにももちいられるが、雨量うりょうなどにもとづいた定量ていりょうてき定義ていぎはない[1][2][3][4]

用語ようご

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日本にっぽん気象庁きしょうちょう以下いかの2つの用語ようご使つかけているが、一般いっぱんてきにはどちらも「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」とばれる[5]

  • 局地きょくちてき大雨おおあめ - 単独たんどく積乱雲せきらんうんによりもたらされる、すうじゅうぶん短時間たんじかんに、すうじゅうmm程度ていど雨量うりょうをもたらすあめ[6]
  • 集中しゅうちゅう豪雨ごうう - 積乱雲せきらんうん連続れんぞくして通過つうかすることによりもたらされる、数時間すうじかんにわたってつより、100mmからすうひゃくmmの雨量うりょうをもたらすあめ局地きょくちてき大雨おおあめ連続れんぞくするもの[7]

ほんこうではこの両方りょうほうについてべる。なお気象庁きしょうちょうは、災害さいがいおそれのあるあめを「大雨おおあめ[8]いちじるしい災害さいがいいたったあめを「豪雨ごうう[9]んでいて、「豪雨ごうう」「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」は過去かこ災害さいがいたいしてのみもちい、これからこる大雨おおあめたいしてはもちいない[7][9]

学術がくじゅつてきには、「大雨おおあめ」はたん大量たいりょうあめること、「豪雨ごうう」は空間くうかんてき時間じかんてきにまとまって災害さいがいをもたらすようなあめること、「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」は空間くうかんてき時間じかんてき集中しゅうちゅう顕著けんちょ豪雨ごううすとされるが、区別くべつ明確めいかくではない[4]

たような言葉ことばとして、あめ範囲はんい関係かんけいなくみじか時間じかんおおくのあめことす「短時間たんじかんきょう[10]あめ継続けいぞく時間じかん関係かんけいなくせま範囲はんいおおくのあめことす「局地きょくち豪雨ごうう」、予測よそく困難こんなん突発とっぱつてき大雨おおあめす「ゲリラ豪雨ごうう[11]がある。これらは、集中しゅうちゅう豪雨ごううとされる事例じれいたいしてももちいられる場合ばあいがある。

集中しゅうちゅう豪雨ごうう概念がいねん各国かっこく共通きょうつうのものではないが、類似るいじがある。英語えいごには突然とつぜんはげしいあめ土砂降どしゃぶりを意味いみする"cloudburst"[12]、"downpour"などの言葉ことばがある。韓国かんこくでは日本語にほんごがそのまま移入いにゅうされ"집중호우"(集中しゅうちゅう豪雨ごうう)としてもちいられている。

集中しゅうちゅう豪雨ごううという用語ようごはじめておおやけ使用しようされたのは、1953ねん8がつ14にち-15にちにかけて京都きょうと木津川きづがわうえ流域りゅういき発生はっせいした雷雨らいうせい大雨おおあめ南山城みなみやましろ豪雨ごうう南山城みなみやましろ水害すいがいをひきおこした)にかんする、1953ねん8がつ15にち朝日新聞あさひしんぶん夕刊ゆうかん報道ほうどう記事きじとされている。この報道ほうどう以降いこうおも新聞しんぶんなどで使つかわれはじめ、一般いっぱんとしても気象きしょう用語ようごとしても定着ていちゃくしていった[1][13]。また、用例ようれいはあったが普及ふきゅうしていなかった「ゲリラ豪雨ごうう」という呼称こしょうは、集中しゅうちゅう豪雨ごうう日本にっぽん国内こくない各地かくち続発ぞくはつした2008ねんなつ以降いこう一般いっぱんひろ使用しようされるようになった[ちゅう 1]

メカニズム

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一般いっぱんてきに、地面じめんたいして水平すいへい方向ほうこう発達はったつする層状そうじょうくも乱層雲らんそううんなど)にくらべて、地面じめんたいして垂直すいちょく方向ほうこう発達はったつする積雲せきうん積乱雲せきらんうんほうが、はげしいあめ驟雨しゅうう)をもたらす。これには、積雲せきうん積乱雲せきらんうん内部ないぶ対流たいりゅう積雲せきうん対流たいりゅう)が関係かんけいしている。積雲せきうん積乱雲せきらんうんがもくもくと発達はったつして急激きゅうげきくもいただきたかさをすことからもかるように、積雲せきうん対流たいりゅうちゅう上昇じょうしょうりゅう速度そくど循環じゅんかんによる上昇じょうしょうりゅうくらべて桁違けたちがいにおおきく[ちゅう 2]、これによってくもちゅう雨粒あまつぶこおりあきら急激きゅうげき発達はったつこり、はげしいあめとなる[14]

にわかあめ局地きょくちてき大雨おおあめ集中しゅうちゅう豪雨ごううちが

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発達はったつした積乱雲せきらんうんれいスペースシャトルより撮影さつえい)。こうしたくも発達はったつのほか、世代せだい交代こうたい移動いどう経路けいろなどが豪雨ごううになるかならないかを左右さゆうする。

さき説明せつめいとお積雲せきうん積乱雲せきらんうんはげしいあめをもたらすものの、そうしたあめおおくは、散発さんぱつてききゅうりだしてすぐんでしまう一過いっかせいあめ(にわかあめ[ちゅう 3][15])である[16]たとえば、日本にっぽん場合ばあいなつ散発さんぱつてき積乱雲せきらんうん発生はっせいしいわゆる夕立ゆうだちをもたらすが、そのおおくがにわかあめで、夕立ゆうだち積乱雲せきらんうんのすべてが集中しゅうちゅう豪雨ごううらせるわけではない[5]

これは、にわかあめときには、複数ふくすう積乱雲せきらんうんかたまり降水こうすいセル)が雑然ざつぜんあつまっていてそれぞれが独立どくりつてき活動かつどうしているからである。このようなタイプの降水こうすいセルをシングルセル(single cell、単一たんいつセル)といい、雷雨らいう分類ぶんるいじょうは「気団きだんせい雷雨らいう」という。上空じょうくう単一たんいつ気団きだんおおわれていて、一般いっぱんふう[ちゅう 4]鉛直えんちょく方向ほうこうでのシアーよわいときに発生はっせいしやすい[16]

降水こうすいセルのおおきさはふつう、水平すいへい方向ほうこうに5 - 15km、寿命じゅみょうはおおむね30 - 60ふんほどで、あめはそのなかでも30ふん程度ていどしかつづかない。そのため、降水こうすいセルが雑然ざつぜんあつまっただけではあめ長続ながつづきしない[17][18]

しかし、大気たいき不安定ふあんていであるなどの要因よういん積乱雲せきらんうん発達はったつすると、雨量うりょうしてすうじゅうふんすうじゅうmm程度ていどたっする。このようなあめ気象庁きしょうちょうかたでは「局地きょくちてき大雨おおあめ」という[5][6]

そしてさらに条件じょうけんととのうと、1あいだすうじゅうmmの局地きょくちてき大雨おおあめ数時間すうじかんあるいはそれ以上いじょう継続けいぞくし、そう雨量うりょうすうひゃくmmにたっして気象庁きしょうちょうぶような「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」となる。その条件じょうけんは、寿命じゅみょうかぎられた積乱雲せきらんうん世代せだい交代こうたいをして次々つぎつぎ発生はっせい発達はったつし、かつその積乱雲せきらんうんぐん連続れんぞくしておな地域ちいき通過つうかすることである[5]

局地きょくちてき大雨おおあめ集中しゅうちゅう豪雨ごううも、1つ1つの積乱雲せきらんうん降水こうすいセル)の寿命じゅみょうは30 - 60ふんほどであるが、集中しゅうちゅう豪雨ごううでは積乱雲せきらんうん世代せだい交代こうたいながら連続れんぞくして通過つうかすることで大雨おおあめ数時間すうじかん以上いじょうわた[17]。なお、とく前線ぜんせん台風たいふうなどで、豪雨ごううをもたらす大気たいきじょうがほとんど変化へんかしない状況じょうきょうまれじゅうすうあいだから数日すうじつわたってつよあめつづ場合ばあいもある。ただその場合ばあいも、雨量うりょうたとえば2 - 3あいだ周期しゅうき増減ぞうげんするなど変化へんかしめすことがられている[19]

このような世代せだい交代こうたいは、降水こうすいセルがせんじょうあるいは団塊だんかいじょうにまとまるマルチセルがた雷雨らいうにみられるほか、単一たんいつ巨大きょだい降水こうすいセル(スーパーセル)によるスーパーセルがた雷雨らいうにもられる。マルチセルがた雷雨らいうメソ対流たいりゅうけいばれる複数ふくすうセルあいだ相互そうご作用さようによりしょうじ、一般いっぱんふう鉛直えんちょく方向ほうこうでのシアーつよいとき[ちゅう 5]発生はっせいしやすい[16][20]

また、集中しゅうちゅう豪雨ごうう範囲はんいは、おおむね水平すいへい方向ほうこうに2 - 200km(メソβべーた(ベータ)スケールからメソγがんま(ガンマ)スケール程度ていどである[21]日本にっぽんにおける梅雨つゆ前線ぜんせんたいでの豪雨ごううでも、個々ここ事象じしょうおおむね100km程度ていどである。しかしとしによっては、梅雨つゆ前線ぜんせんによる豪雨ごうう日本にっぽん列島れっとう各地かくち右往左往うおうさおうしながらすう週間しゅうかんもの長期ちょうきわた断続だんぞくてき豪雨ごううをもたらすことがある(たとえば、昭和しょうわ47ねん7がつ豪雨ごううなどがある)[19]

マルチセルとスーパーセル

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バックビルディングを単純たんじゅんしたしき
バックビルディングをしょうじさせる気流きりゅう

数時間すうじかんにわたってつよあめつづく「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」をもたらしうるのは、すでべたとおり積乱雲せきらんうん世代せだい交代こうたいするマルチセルがた雷雨らいうやスーパーセルがた雷雨らいうである[4][20]

マルチセルがた雷雨らいう分類ぶんるい研究けんきゅうしゃによりことなる。Bluestein, Jain(1985)はアメリカ オクラホマでの気象きしょうレーダー観測かんそくをもとに、破線はせん(Broken line)がた・バックビルディング(Back building)がた破面アランカル(Broken areal)がたみ(Embedded areal)がたの4種類しゅるい分類ぶんるいされるとした[22][23]。これにたいし、マルチセル・ライン(Multicell line)がたとマルチセル・クラスター(Multicell cluster)がたの2しゅけられるとする資料しりょうもある[24]小倉おぐら(1991)はBluesteinらの分類ぶんるいまえて1980年代ねんだい集中しゅうちゅう豪雨ごうう13れい分類ぶんるいし、ほとんどがバックビルディングがたであることを報告ほうこくしている[25]日本にっぽん発生はっせいする集中しゅうちゅう豪雨ごううでは、クラスターがた観測かんそくされているが、バックビルディングがたのものがおおい。

バックビルディングがたとは、成長せいちょう成熟せいじゅく衰退すいたいなどことなるステージの複数ふくすう降水こうすいセル(積乱雲せきらんうん)がせんじょうならびつつ一般いっぱんふう方向ほうこう移動いどうしており、成熟せいじゅく衰退すいたいのセルからの冷気れいき外出がいしゅつりゅうにより移動いどう方向ほうこうとは反対はんたい風上かざかみ方向ほうこうあらたなセル(積乱雲せきらんうん)がまれる[ちゅう 6]タイプのものをいう。日本にっぽん梅雨つゆ事例じれいとして、加藤かとう郷田ごうだ(2001)は1998ねん8がつ上旬じょうじゅん新潟にいがたけん下越しもごえ佐渡さわたりきた集中しゅうちゅう豪雨ごうう平成へいせい10ねん8がつ新潟にいがた豪雨ごうう)を解析かいせきし、梅雨つゆ前線ぜんせんじょう一部いちぶ対流たいりゅう活動かつどう一定いってい以上いじょう継続けいぞくすると収束しゅうそくしょうじ、風上かざかみ方向ほうこうあらたなセルを原因げんいんになると報告ほうこくしている[25]。このメカニズムがせんじょう降水こうすいたい発生はっせいさせる要因よういんかんがえられている。

一方いっぽう、その1998ねん下越しもごえ佐渡さど集中しゅうちゅう豪雨ごううでは、降水こうすいたい先端せんたんだけではなくがわかたからも積乱雲せきらんうん現象げんしょう観測かんそくされた。小倉おぐらはこのタイプをBluesteinらの分類ぶんるいならってバックアンドサイドビルディング(Back and Side building)かた名付なづけ、瀬古せこ(2001)、津口つくち榊原さかきばら(2005)らがこれを論文ろんぶんもちい、日本にっぽんもちいられるようになっている[25]

これら2つはいずれも降水こうすいセルの長径ちょうけい方向ほうこう一般いっぱんふう風向ふうこうちかいものだが、降水こうすいセルの長径ちょうけい方向ほうこうたいして一般いっぱんふう風向ふうこう直角ちょっかくのマルチセルも存在そんざいする。これは一般いっぱんてきにはスコールラインばれるが、瀬古せこ(2010)、くさはだから(2011)は先述せんじゅつ名付なづかたならかたちでスコールラインがたんでいる[26][27]

メソ対流たいりゅうけい階層かいそう構造こうぞう

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100 - 300km程度ていどおおきさの積乱雲せきらんうんおおきなかたまりくもクラスターという。熱帯ねったいではよくられるほか、ひがしアジアの梅雨つゆ前線ぜんせんたいきたアメリカでもられる。きたアメリカのものはとくにメソ対流たいりゅうふく合体がったいMesoscale convective complexばれて研究けんきゅうおこなわれている。くもクラスターはさらにメソβべーたスケール(20 - 200km)、さらにそのなかにもメソγがんまスケール(2 - 20km)の対流たいりゅうシステム(メソ対流たいりゅうけい)があり、階層かいそう構造こうぞうっている。これらのけいは、おおきなけいちいさなけい強化きょうかさせるときもあればぎゃくもあり、相互そうご作用さようっている[28]

環境かんきょう要因よういん

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基本きほんてき要因よういんつぎとおり。

  • 数時間すうじかんつづくような「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」の環境かんきょう要因よういん
    • 上空じょうくう一般いっぱんふうつよ鉛直えんちょく方向ほうこうにシアーがあること。一般いっぱんふうつよいとせんじょうのメソ対流たいりゅうけい発達はったつする[18]
  • 1時間じかん以内いない継続けいぞく時間じかん時間じかん雨量うりょう100mmをえるような猛烈もうれつな「局地きょくちてき大雨おおあめ」(いわゆる「ゲリラ豪雨ごうう」)の環境かんきょう要因よういん
    • 上空じょうくう一般いっぱんふうよわく、かつ下層かそう相当そうとうぬるくらい非常ひじょうたか領域りょういきがあること。積乱雲せきらんうん急速きゅうそく発達はったつする。一般いっぱんふうよわいのは通常つうじょうのにわかあめおな環境かんきょうで、メソ対流たいりゅうけいよう組織そしきはあまりられない[18]

集中しゅうちゅう豪雨ごううきるとき、積乱雲せきらんうん発達はったつし、それがメソ対流たいりゅうけい形成けいせいして積乱雲せきらんうん世代せだい交代こうたいしながらおな地域ちいき連続れんぞくして通過つうかするような環境かんきょう要因よういんがいくつかげられる。つぎより3セクションにけて説明せつめいする。

積乱雲せきらんうん発達はったつ要因よういん

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積乱雲せきらんうん発達はったつする環境かんきょう要因よういんとして、以下いかげられる。すべてがそろわなくとも、たとえば下層かそう相当そうとうゆたか非常ひじょうたかいときには上空じょうくう寒気さむけくても積乱雲せきらんうん発達はったつするような場合ばあいがある[18]

  • 下層かそう相当そうとうぬるくらいたかいこと
    • 相当そうとうぬるくらいたかい(=あたたかく湿しめった)大気たいきながむことをだん湿しめりゅう流入りゅうにゅうという。相当そうとうぬるくらいたか領域りょういきでは、下層かそう収束しゅうそくなどのはたらきで上昇じょうしょう気流きりゅうこったときに、積乱雲せきらんうん発生はっせいしやすく発達はったつしやすい[ちゅう 7]。また、相当そうとうぬるくらいたかいほどくもそこ高度こうどひくくなり、冷気れいきいきひろがりがおさえられるはたらきによって、積乱雲せきらんうん世代せだい交代こうたい通常つうじょうよりもおやくもちかいところでき、雨雲あまぐも移動いどう抑制よくせいされる傾向けいこうにある[18]
    • なお、湿舌しつぜつといって細長ほそながしたようかたちをした相当そうとうゆたかたか領域りょういきあらわれることがあり、集中しゅうちゅう豪雨ごうう関連かんれんがあることがられている。ただし、高度こうどやく3,000m(700hPaめん)ややく1,500m(850hPaめん)における湿舌しつぜつかぎると[29]対流たいりゅう活動かつどう活発かっぱつ領域りょういきしめしているにぎず、積乱雲せきらんうん発達はったつしやすい領域りょういき集中しゅうちゅう豪雨ごうう発生はっせいする可能かのうせいがある領域りょういき)はその南側みなみがわ分布ぶんぷする。一方いっぽう高度こうどやく500m(950hPaめん)にかぎ場合ばあい積乱雲せきらんうん発達はったつはじまるそう相当そうとうぬるくらいたか領域りょういき直接ちょくせつしめしており、積乱雲せきらんうん発達はったつしやすい領域りょういきかさなる。日本にっぽん付近ふきんでは、高度こうどやく500mで相当そうとうぬるくらい355K以上いじょう領域りょういきでは集中しゅうちゅう豪雨ごうう発生はっせいする可能かのうせいがある[18][30]とくに、梅雨つゆ前線ぜんせんたい集中しゅうちゅう豪雨ごうう場合ばあいは、湿舌しつぜつ下層かそうジェットあらわれることがおお[31]
  • 上空じょうくう寒気さむけ乾燥かんそうした大気たいき流入りゅうにゅうがあること
    • 上空じょうくう大気たいき周囲しゅういよりつめたかったり乾燥かんそうしていたりすると、下層かそう収束しゅうそくなどのはたらきで上昇じょうしょう気流きりゅうこったときに、積乱雲せきらんうん発生はっせいしやすく発達はったつしやすい[ちゅう 8]上空じょうくうでは高緯度こういどからの寒気さむけ移流いりゅうすることがあるほか、気圧きあつたに通過つうかしたとき下層かそうからのかわいた上昇じょうしょう気流きりゅうにより気温きおん低下ていかしたり、こううずいき寒冷かんれいうず)が通過つうかしたとき気温きおん低下ていかしたりする[18]
  • 下層かそう収束しゅうそくがあること
    • 下層かそう地表ちひょうから上空じょうくう1,500m付近ふきんまでの対流圏たいりゅうけん下部かぶ)に収束しゅうそくがあることで、上昇じょうしょうりゅう発生はっせいし、積乱雲せきらんうん発生はっせい発達はったつうながす。収束しゅうそく発生はっせいさせるのは、前線ぜんせんおびのほか、山脈さんみゃくなどの地形ちけいによる強制きょうせいてき上昇じょうしょうりゅうもがある[18]

メソ対流たいりゅうけい形成けいせい要因よういん

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メソ対流たいりゅうけいせんじょう降水こうすいたい)の形成けいせいかかわる環境かんきょう要因よういんとして以下いかげられる。

  • バックビルディングがた環境かんきょう要因よういん
    • 下層かそう中層ちゅうそう風向ふうこうおなじで、下層かそうよわく、中層ちゅうそうつよいこと。下層かそうでは積乱雲せきらんうん消滅しょうめつ冷気れいきいきができ、これにげるかたち風上かざかみ上昇じょうしょうりゅうができてあらたな積乱雲せきらんうん発生はっせいする。下層かそうかぜよわ冷気れいきいきひろがりがおさえられていればこれがほとんど移動いどうしないため、長時間ちょうじかんおなしょからくもつづける。一方いっぽう中層ちゅうそうつよふうによって積乱雲せきらんうん本体ほんたいおな方向ほうこうながされるづけるので長時間ちょうじかんおなじところにあめつづけることになる[32]
    • 下層かそう中層ちゅうそう風向ふうこうせい反対はんたいであること。この場合ばあいでも長時間ちょうじかんおなしょからくもつづけ、おなしょあめつづける。ただし、あまりこらない。
  • バックアンドサイドビルディングがた環境かんきょう要因よういん
    • 下層かそう風向ふうこうが、中層ちゅうそう風向ふうこうたいして直角ちょっかくちか方向ほうこうであること[33]
  • スコールラインがた環境かんきょう要因よういん
    • 下層かそう中層ちゅうそう風向ふうこうせい反対はんたいであること[34]

そうかん規模きぼから環境かんきょう要因よういん

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一般いっぱんてき天気てんき確認かくにんできるそうかんスケール現象げんしょうでは、前線ぜんせん熱帯ねったいてい気圧きあつ台風たいふう)、温帯おんたいてい気圧きあつ寒冷かんれいてい気圧きあつ寒冷かんれいうず[ちゅう 9]付近ふきんはげしいあめこりうる。

前線ぜんせん場合ばあい前線ぜんせんめん地面じめんたいして垂直すいちょくちか角度かくどをとっているところの上空じょうくうで、つよをもたらす積乱雲せきらんうん発達はったつしやすい。これは前線ぜんせんおおはばひろ層状そうじょうくも先端せんたんこることがおお[35]寒冷前線かんれいぜんせん付近ふきん収束しゅうそくせんだん湿しめりゅうかさなると積乱雲せきらんうん発達はったつしやすいが、温暖おんだん前線ぜんせん付近ふきんたとえば梅雨つゆ前線ぜんせんたいてい気圧きあつ付随ふずいする温暖おんだん前線ぜんせん集中しゅうちゅう豪雨ごううこるれいもある[4]

梅雨つゆ時期じきには、ひがしアジアを横切よこぎ梅雨つゆ前線ぜんせんたいなか、よく報告ほうこくされているれいでは中国ちゅうごく大陸たいりく付近ふきんくもクラスターができ、これがひがしすすんでサブシノプティックスケール(1,000km程度ていど)あるいはメソαあるふぁスケール(200 - 1,000km)のてい気圧きあつ発達はったつする過程かていで、そのなか発達はったつした積乱雲せきらんうん集中しゅうちゅう豪雨ごううをもたらすパターンがよくみられる。くもクラスターは気象きしょう衛星えいせいくも画像がぞう明瞭めいりょう確認かくにんできるが、集中しゅうちゅう豪雨ごうう発現はつげんするのはそのなかかぎられた部分ぶぶんである[4][28]

台風たいふう熱帯ねったいてい気圧きあつはそれ自体じたい相当そうとうぬるくらいたか空気くうき構成こうせいされており、前線ぜんせんちかづくと集中しゅうちゅう豪雨ごううこしやすい。また台風たいふう移動いどう速度そくどはやいため全域ぜんいき集中しゅうちゅう豪雨ごううとなることはすくないが、スパイラル・バンド外縁がいえん降雨こううたい積乱雲せきらんうん連続れんぞくして通過つうかすると集中しゅうちゅう豪雨ごううになりやすい。

地域ちいきによるちが

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降水こうすい特性とくせい気候きこうによりおおきくことなる。ここでは世界せかい豪雨ごうう特徴とくちょうについてべるが、どの程度ていど雨量うりょうから豪雨ごううとなるかの認識にんしき地域ちいきによりことなることにも留意りゅうい必要ひつようである。

海洋かいようせい大陸たいりくせい

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積雲せきうん対流たいりゅうは、凝結ぎょうけつかくすくなく過飽和かほうわたか海洋かいようせいと、反対はんたい凝結ぎょうけつかくおお過飽和かほうわひく大陸たいりくせいけられる。海洋かいようせいおもあたたかいあめ凍結とうけつしないあめ)のプロセスで雨粒あまつぶ急速きゅうそく成長せいちょうし、高度こうど10km以上いじょう発達はったつはげしいあめらすくもでも、下層かそう雨粒あまつぶ発達はったつする。ただし、とく貿易ぼうえきふうおびでは、上空じょうくう逆転ぎゃくてんそう発達はったつするためくも発達はったつおさえられ、高度こうど2 - 3km程度ていどまでしかくも発達はったつしないれいすくなくない。しかし、このようなひくくもであっても、海洋かいようせい場合ばあい雨粒あまつぶ発達はったつはやいため時間じかん雨量うりょう100mmにたっするような猛烈もうれつあめになる[35]

大陸たいりくせいおもつめたいあめ凍結とうけつするあめ)のプロセスで雨粒あまつぶ成長せいちょうし、くも上方かみがたでできたこおりあきら上昇じょうしょう気流きりゅうにより落下らっか上昇じょうしょうかえとして成長せいちょうしたのちけて雨粒あまつぶとして落下らっかする。海洋かいようせいちがい、大陸たいりくせい上空じょうくうたかくまで発達はったつしなければはげしいあめとならない。高度こうど5km程度ていどまでくも発達はったつしても時間じかん雨量うりょう10mm程度ていどとする文献ぶんけんもある[35]

他方たほう気団きだん状況じょうきょうによって下層かそう海洋かいようせい上層じょうそう大陸たいりくせいとなる場合ばあいがあり、このときは下層かそう急速きゅうそく雨粒あまつぶ発達はったつ上層じょうそうで霰の発達はったつという2つのプロセスが同時どうじ進行しんこうしてはげしいあめとなる[35]

地形ちけいせい豪雨ごうう

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周囲しゅういとの高低こうていおおきい山脈さんみゃく風上かざかみがわ斜面しゃめんでは、そのさらに風上かざかみにある平地ひらちくらべて雨量うりょうおおくなることがられている。日本にっぽんにおいては、山脈さんみゃく南側みなみがわ斜面しゃめんおおい。たとえば昭和しょうわ38ねん台風たいふうだい9ごうによる四国しこくそう雨量うりょうると、高知平野こうちへいやは200 - 400mmの地域ちいき分布ぶんぷしているのにたいして、四国しこく山地さんちはほとんどが400mm以上いじょうで1,000mmをえる地点ちてんもあるなど、あきらかなている[36]

また、特定とくてい地域ちいき特有とくゆうせんじょう降水こうすいたいあらわ豪雨ごううとなることがある。鹿児島かごしまけん西方にしほうおきこしきとう列島れっとうからびる「こしきとうバンド」、長崎ながさきけん南部なんぶ諫早いさはや平野へいやからびる「諫早いさはやバンド」、長崎ながさきけん南端なんたん長崎ながさき半島はんとうからびる「長崎ながさきバンド」などがられている。いずれの地域ちいき起伏きふくがあることから地形ちけい影響えいきょうにより積雲せきうん対流たいりゅうしょうじているのではないかという仮説かせつてられているが、数値すうちモデルによるシミュレーションにおいて肯定こうていする報告ほうこくもあれば否定ひていする報告ほうこくもあるなど、はっきりとは証明しょうめいされていない[37]

気候きこうがくてきちが

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熱帯ねったい雨林うりんひろがる地域ちいきでは熱帯ねったい収束しゅうそくたい(ITCZ)に沿活発かっぱつ積雲せきうん対流たいりゅうによるはげしい降水こうすいいちねんとおしてられる。一方いっぽう雨季うき乾季かんきがある熱帯ねったいサバナなどの地域ちいきでは熱帯ねったい収束しゅうそくたいはい雨季うきおなじような降水こうすいられる。緯度いど20 - 35付近ふきんなか緯度いど大陸たいりく東側ひがしがわでは、夏季かき亜熱帯あねったい高気圧こうきあつ西にしえんとなるため湿しめった南風みなみかぜにより大気たいき不安定ふあんていとなり時折ときおりはげしい降水こうすいがみられる一方いっぽう冬季とうき寒帯かんたい前線ぜんせん南下なんかにより温帯おんたいてい気圧きあつ通過つうかまれはげしい降水こうすいられる。また緯度いど40 - 55付近ふきん高緯度こういど地域ちいきでは寒帯かんたい前線ぜんせん沿温帯おんたいてい気圧きあつ活動かつどう活発かっぱつまれはげしい降水こうすいられる[38]

また、雷雨らいう発生はっせい頻度ひんどからみても、熱帯ねったい雨林うりん熱帯ねったいサバナ地域ちいきでは頻度ひんどがかなりたかいほか、ちゅう緯度いど大陸たいりく東側ひがしがわでも頻度ひんどたかい。前者ぜんしゃ大気たいき不安定ふあんていたか積雲せきうん対流たいりゅう発達はったつしやすいため、後者こうしゃとく夏季かき対流圏たいりゅうけん下層かそうだん湿しめりゅうながんで大気たいき不安定ふあんていしやすいため[ちゅう 10]である[38]一方いっぽう海洋かいよう前述ぜんじゅつおな緯度いどたいにあっても雷雨らいう頻度ひんどすくないが[38]、その原因げんいんとして海洋かいようでは積乱雲せきらんうんちゅうでの霰の形成けいせい活発かっぱつではないこと(かみなりは霰の形成けいせい密接みっせつかかわっている)がげられる[35]

単位たんい時間じかんたりの降水こうすいりょうきょくると、地球ちきゅうじょうではにち降水こうすいりょうやく2,000mm、1あいだ降水こうすいりょうやく400mm、10分間ふんかん降水こうすいりょうやく150mmがそれぞれ限界げんかいかんがえられている。なお、数日すうじつあいだから1日間にちかんきょく熱帯ねったい地域ちいき、1日間にちかんから1あいだきょく亜熱帯あねったい地域ちいきであるのにたいし、1あいだから1分間ふんかんきょく熱帯ねったいからちゅう緯度いどまで様々さまざま地域ちいき記録きろくされている[39]

はげしいあめとき大気たいきじょうについても気候きこうによるられる。日本にっぽんでは積乱雲せきらんうん内外ないがいわたって対流圏たいりゅうけんないひろ湿潤しつじゅん場合ばあいおお一方いっぽう大陸たいりくたとえばアメリカのテキサスしゅうなどでは対流圏たいりゅうけんないぜんそうわたって乾燥かんそうしていてくもいきだけが湿潤しつじゅん場合ばあいおおく、この環境かんきょうしょうじる積乱雲せきらんうんくもいただき高度こうどが15kmにもたっすることがめずらしくなく、おおきな、メソハイの発達はったつつよ下降かこう気流きりゅうなど日本にっぽんとはことなる特徴とくちょうゆうする。よって、気候きこうことなる地域ちいき豪雨ごううあつかさいには注意ちゅうい必要ひつようである[40]

日本にっぽん

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日本にっぽんにおける集中しゅうちゅう豪雨ごううは、発生はっせい時期じきると梅雨つゆ時期じきとく梅雨つゆ末期まっきおお[38]

また、梅雨つゆ盛夏せいか中心ちゅうしんに、太平洋たいへいよう高気圧こうきあつ西にしあたりえん集中しゅうちゅう豪雨ごううこるれいがある。これは、この時期じきおおあらわれる、高温こうおんだか湿しめ東南とうなんアジア方面ほうめん熱帯ねったいモンスーン気団きだんだん湿しめりゅうとして高気圧こうきあつ沿いになが大気たいきじょうにおいて、なんらかの要因よういん収束しゅうそくしょうじると積乱雲せきらんうん発達はったつ豪雨ごううとなるためである。なお、上空じょうくう気圧きあつたに通過つうかなどべつ要因よういんがある場合ばあいもある[41]

地域ちいきてきには、年間ねんかんとおしてると、1あいだ程度ていど短時間たんじかん局地きょくちてき大雨おおあめ日本にっぽん国内こくないひろられる一方いっぽう、1にち程度ていどつづ長時間ちょうじかん集中しゅうちゅう豪雨ごううだん湿しめりゅうながみやすい九州きゅうしゅう関東かんとう地方ちほう以西いせい太平洋たいへいようがわおお傾向けいこうがある[42]梅雨つゆかぎると、集中しゅうちゅう豪雨ごうう西日本にしにほんとく九州きゅうしゅう中国ちゅうごく地方ちほう)におおいが、東日本ひがしにっぽんちゅう日本にっぽんでもこらないわけではない[4][43]

単位たんい時間じかんたりの雨量うりょうきょくても、10分間ふんかん雨量うりょう国内こくないどこもちかでありちいさい一方いっぽう、1あいだ雨量うりょうあらわはじめ、1にち・24あいだ雨量うりょうになるとみなみ地方ちほうほどおおとく南側みなみがわ斜面しゃめん沿いの地点ちてんおおくなる傾向けいこう顕著けんちょになる。これは、10ふん程度ていど短時間たんじかん雨量うりょう単一たんいつ積乱雲せきらんうん起因きいんすることにたいして、長時間ちょうじかん雨量うりょう積乱雲せきらんうん連続れんぞく通過つうか起因きいんするためである。なお、10分間ふんかん雨量うりょうきょく降水こうすいりょうちかになるとかんがえられており、日本にっぽんでは40 - 50mm程度ていどかんがえられている[44]

近年きんねんでは、せんじょう降水こうすいたい発生はっせいおおきく関与かんよしているとされる大量たいりょう水蒸気すいじょうきはこ現象げんしょうである「大気たいきかわ」とばれる地球ちきゅうレベルの遠隔えんかく相関そうかん作用さよう注目ちゅうもくあつまっている。

降水こうすいりょうめる豪雨ごううのインパクト
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6・7がつ降水こうすいりょう階級かいきゅうごと降水こうすいりょうへの寄与きよ
(1951 - 1980ねん平均へいきん[45]
階級かいきゅう 鹿児島かごしま 千葉ちばけん銚子ちょうし
日数にっすう 階級かいきゅうごと降水こうすいりょう 日数にっすう 階級かいきゅうごと降水こうすいりょう
>100mm/にち 1.6にち 200mm 0.1にち 10mm
50 - 100mm/にち 3.6にち 260mm 0.9にち 50mm
20 - 50mm/にち 7.0にち 230mm 3.4にち 100mm
10 - 20mm/にち 4.2にち 50mm 3.9にち 50mm
1 - 10mm/にち 10.9にち 50mm 11.9にち 50mm
0.1 - 1mm/にち 15.3にち 10mm 16.8にち 10mm
6・7がつそう雨量うりょう やく800mm やく270mm

大雨おおあめによる降水こうすいはその地域ちいきみず環境かんきょうおおきな影響えいきょうりょくっている。大雨おおあめとなる日数にっすうすくなくても、降水こうすいりょうめる大雨おおあめ割合わりあいたかく、すうげつあいだ年間ねんかんといったよりなが期間きかん期間きかん降水こうすいりょう大雨おおあめおおきく左右さゆうされるためである。その影響えいきょうりょくは、降水こうすいりょういちにち単位たんいとしたにち降水こうすいりょう)により階級かいきゅう区分くぶんし、かく階級かいきゅう区分くぶんされる日数にっすう比率ひりつと、かく階級かいきゅう期間きかん降水こうすいりょうたいする寄与きよとを対比たいひすることで理解りかいできる。たとえば、日本にっぽんだい部分ぶぶん雨量うりょうおお梅雨つゆ(6 - 7がつ)に実際じっさい降水こうすいりょうおお九州きゅうしゅう四国しこく本州ほんしゅうについてみると、当該とうがい2かげつあいだ降水こうすいりょうは、わずか数日すうじつあいだでその1/2が集中しゅうちゅうしている。みぎひょう鹿児島かごしまれい説明せつめいすれば、期間きかん降水こうすいりょうは800mmだが、5.2日間にちかん日数にっすうやく8.5%)で全体ぜんたいの1/2以上いじょうめる460mmのあめり、わずか1.6日間にちかんやく2.6%)で全体ぜんたいの1/4にたる200mmのあめっている(日数にっすう降水こうすいりょうはともに30年間ねんかん平均へいきん平年へいねん[45]

観測かんそく予測よそく

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観測かんそく

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雨雲あまぐもレーダー(Xバンド)でせんじょう降水こうすいたい。2017ねん7がつ18にち新潟にいがたけん

集中しゅうちゅう豪雨ごうう実際じっさい観測かんそくする方法ほうほうおも気象きしょうレーダー雨量うりょうけい。レーダーは雨雲あまぐも降水こうすい強度きょうど空間くうかんてき分布ぶんぷ細密さいみつ観測かんそくできる半面はんめん帯域たいいきにってはつよ減衰げんすいつよいため観測かんそく範囲はんいせまくなってしまったり、従来じゅうらいへんレーダーはちいさい雨滴うてき高密度こうみつど存在そんざいすると、強度きょうど過大かだい評価ひょうかしてしまうなどの欠点けってんがある。一方いっぽう雨量うりょうけいは、レーダーにくらべると正確せいかくられる半面はんめん設置せっち箇所かしょかぎられ空間くうかんてき把握はあくにはよわいという欠点けってんがある。この2つの観測かんそく方法ほうほう欠点けってんおぎなうため、レーダーと雨量うりょうけい観測かんそくデータを統合とうごう解析かいせきする方法ほうほうがある[20]

日本にっぽんでは気象庁きしょうちょうがこの方法ほうほうもちいて解析かいせき雨量うりょうもとめ、さらに高層こうそう観測かんそくによる上空じょうくう気流きりゅうのデータを加味かみして数値すうち予報よほうモデルであめいき移動いどう予測よそくおこない、降水こうすい短時間たんじかん予報よほうこう解像度かいぞうど降水こうすいナウキャスト発表はっぴょうしている。こう解像度かいぞうど降水こうすいナウキャストは、従前じゅうぜん降水こうすいナウキャストの16ばいにあたる250m分解能ぶんかいのう・5ふん間隔かんかく分布ぶんぷ情報じょうほうで、降雨こううにパソコンやスマートフォンなどで逐次ちくじ情報じょうほう確認かくにんすることを想定そうていして2014ねん開始かいしした。りょう情報じょうほうもちいるデータの内訳うちわけは、国内こくないやく1,300かしょアメダスくわえて、国土こくど交通省こうつうしょうかく都道府県とどうふけんなどが設置せっちしているすうせんしょ合計ごうけいやく9,000かしょ(2009ねん時点じてん)の雨量うりょうけい、そして気象庁きしょうちょうの20Cバンド、2022ねん時点じてん)および国土こくど交通省こうつうしょうの65(Cバンド・Xバンド、2021ねん時点じてん)のレーダー。日本にっぽんあまね全国ぜんこくをカバーする気象きしょうレーダーもうはこの2つである[20][5][46][47][48]

気象庁きしょうちょうのレーダーもうは、2022ねん時点じてんドップラー・レーダーじゅうへんドップラーレーダーの2しゅ(いずれもCバンド)。2010年代ねんだいまでは降水こうすい強度きょうどのみを観測かんそくするCバンド降雨こううレーダーだったが、2013ねんまでに降水こうすい強度きょうど分布ぶんぷ降水こうすいいきふう両方りょうほう観測かんそくてきしたデュアル・ドップラー・レーダーに更新こうしんして集中しゅうちゅう豪雨ごうう観測かんそく対応たいおうした[47]

国土こくど交通省こうつうしょうのレーダーもうは、CバンドレーダーとXバンドMPレーダー(じゅうへんドップラーレーダー)の2しゅ。Xバンドは定量ていりょう観測かんそく範囲はんい降雨こうう減衰げんすいけない信頼しんらいできる期待きたいできる観測かんそく半径はんけい)が60kmとCバンドの120kmよりせまい。しかし、分解能ぶんかいのうは250m(地図ちずじょうあめ強度きょうど表現ひょうげんする格子こうしこまかさ)でCバンドにおける分解能ぶんかいのう1kmの16ばい相当そうとうときめこまかい。またCバンドは5ふん間隔かんかくであるのにたいして1ふん程度ていどこう頻度ひんど観測かんそく実現じつげんでき、さらにコヒーレントじゅうへんもちいて雨滴うてきおおきさによる誤差ごさ除去じょきょ雨量うりょうけい補正ほせい不要ふようとしている。これにより、Cバンドではなんがあった、個々ここ積乱雲せきらんうんによる局地きょくちてき短時間たんじかんつよあめ迅速じんそく観測かんそくする技術ぎじゅつ向上こうじょうした。気象庁きしょうちょう降水こうすいナウキャストに観測かんそくデータが活用かつようされているほか、国土こくど交通こうつうしょう独自どくじでも解析かいせき雨量うりょう作成さくせいし、試験しけん運用うんよう段階だんかいからウェブサイトで公開こうかい、2017ねんからほん運用うんようしている。現在げんざいは「かわ防災ぼうさい情報じょうほうないXRAINとして公開こうかいされている[48][49][50]

このほか、2000年代ねんだいから都道府県とどうふけん単位たんいでの高密度こうみつど観測かんそくてきしたXバンド降雨こううレーダーが都市としおも下水げすい処理しょり管制かんせい目的もくてき運用うんようされている(東京とうきょう下水道げすいどうきょくの「東京とうきょうアメッシュ」、大阪おおさか建設けんせつきょくの「オークレーダ」など)。研究けんきゅうようでは、くも観測かんそくてきしたKaバンド降雨こううレーダーやWバンド降雨こううレーダー(くもレーダー)も運用うんようされている[20]

衛星えいせい画像がぞうにおいては、集中しゅうちゅう豪雨ごうういきしろかがや先端せんたんとがったぎゃく三角形さんかっけいくもあらわれることがある。これをテーパリングクラウド(にんじんじょうくも)とぶことがあり、先端せんたんでは集中しゅうちゅう豪雨ごううになることられている[25]。このくもはバックアンドサイドビルディングがたのものによく出現しゅつげんする[51]。ただし、気象きしょう衛星えいせい観測かんそくは30ふんや1あいだ間隔かんかくであり、集中しゅうちゅう豪雨ごうう迅速じんそく予測よそくにはいていない。

事前じぜん予測よそく発達はったつ予測よそく

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気象庁きしょうちょう予報よほう業務ぎょうむでは、数値すうち予報よほうプロダクトや観測かんそくデータなどを総合そうごうして予報よほうかん予報よほう如何いか判断はんだんする。また気象庁きしょうちょう本庁ほんちょう気象きしょう監視かんし警報けいほうセンターは急速きゅうそく積乱雲せきらんうん発達はったつなどを常時じょうじ監視かんしするとともに、数時間すうじかんから半日はんにちさき短時間たんじかんきょう雷雨らいう突風とっぷうとう発生はっせいリスクをシビアストーム情報じょうほうとしてかく気象台きしょうだい通知つうちしている。積乱雲せきらんうん発生はっせいするまえ段階だんかいにおける、大雨おおあめかんする具体ぐたいてき情報じょうほうとしては、早期そうき注意ちゅうい情報じょうほう警報けいほうきゅう可能かのうせいおおむ前日ぜんじつ最大さいだい5にちまえ)や大雨おおあめ注意報ちゅういほう警報けいほう発表はっぴょうおおむね6あいだまえ)、大雨おおあめかんする気象きしょう情報じょうほうとうとその文中ぶんちゅうしめされる雨量うりょう予測よそくがある[52]

数値すうち予報よほうによる予測よそくのしやすさについて、集中しゅうちゅう豪雨ごうう発生はっせいおもそうかん規模きぼ環境かんきょうじょう地上ちじょう天気てんき表現ひょうげんされる要因よういん)のなかでも、そうかん規模きぼ擾乱じょうらん直接ちょくせつむすびつくようなてい気圧きあつ中心ちゅうしん付近ふきん寒冷前線かんれいぜんせん停滞ていたい梅雨つゆ秋雨あきさめ前線ぜんせん本体ほんたい前線ぜんせんじょう発生はっせいするものは予測よそくしやすい一方いっぽうそうかん規模きぼ擾乱じょうらん直接ちょくせつむすびつかない停滞ていたい前線ぜんせん南方なんぽう発生はっせいするもの、台風たいふうともなみなみ南東なんとうだん湿しめりゅうをきっかけに発生はっせいするものは予測よそくしにくい[53]

数値すうち予報よほうモデルの解像度かいぞうどはまだ、積乱雲せきらんうん挙動きょどう現実げんじつ対応たいおう表現ひょうげんできるほどたかくない。また予測よそく精度せいど向上こうじょうにつながる水蒸気すいじょうき分布ぶんぷのデータが不十分ふじゅうぶんで、せんじょう降水こうすいたい発生はっせい機構きこうにもいま解明かいめいしていくべきところがあるとされる[54]

気象庁きしょうちょうせんじょう降水こうすいたい予測よそく情報じょうほう発表はっぴょうを2022ねん6がつ1にちから開始かいししている。げん段階だんかいでは半日はんにち程度ていどまえ地方ちほう予報よほう複数ふくすう府県ふけん単位たんい捕捉ほそくりつ的中てきちゅうりつともにたかくないが、今後こんご予測よそく技術ぎじゅつ向上こうじょうにより、2024ねんけん単位たんい・2029ねん市町村しちょうそん単位たんい精度せいどげる見込みこみ。また目標もくひょうとして、2023年度ねんどあらたにせんじょう降水こうすいたいあめいきめんてき予測よそく発生はっせい30ふんまえおこない、2026ねんにはそれを2 - 3あいだまえ拡充かくじゅうすることを検討けんとうしている[55][56]。そのために、予報よほうモデルの開発かいはつ改良かいりょう集中しゅうちゅうてき気象きしょう観測かんそくせん洋上ようじょう観測かんそく実施じっし、レーダーへんパラメータ利用りよう検討けんとう、アメダスへの湿度しつどけい設置せっち次期じきひまわり10ごうへの「波長はちょうあかがいサウンダ」搭載とうさい検討けんとうなどがおこなわれている[57]

マルチパラメータ・フェーズドアレイレーダー(MP-PAWR)は毎回まいかいのスキャン時間じかん30びょうくもの3次元じげん構造こうぞう降水こうすい分布ぶんぷ観測かんそくするもので、積乱雲せきらんうん急速きゅうそく発達はったつ様相ようそうとらえることが期待きたいされている。内閣ないかく戦略せんりゃくてきイノベーション創造そうぞうプログラム(SIP)だい1選定せんていされた豪雨ごうう竜巻たつまき予測よそく一環いっかんとして開発かいはつされ、2017ねんから試験しけんおこなわれた(2019ねん3がつ終了しゅうりょう)。また、どうプログラムだい2でもせんじょう降水こうすいたい観測かんそく予測よそくシステム開発かいはつ選定せんていされている[58][59][60]他方たほう民間みんかん気象きしょう会社かいしゃでも早期そうき予測よそくこころみられている。ウェザーニューズ会員かいいん対象たいしょうとする気象きしょう状況じょうきょう写真しゃしん報告ほうこくスキームと雷雨らいう発生はっせい通知つうちするメール配信はいしんを2008ねん開始かいし、2022ねんには自社じしゃアルゴリズムにユーザーからの天気てんき報告ほうこくによる補正ほせいくわえて雷雨らいう発生はっせいリスクを地図ちずメッシュに3段階だんかい表現ひょうげんし36あいださきまでの予測よそく提供ていきょうするゲリラ雷雨らいうレーダーとなっている[61]

災害さいがい対処たいしょ

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集中しゅうちゅう豪雨ごううによる土石流どせきりゅう被害ひがいけた集落しゅうらく2009ねん7がつ山口やまぐちけん防府ほうふ

災害さいがい特徴とくちょう

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地形ちけいなどによって傾向けいこうことなるが、集中しゅうちゅう豪雨ごううをはじめとした大雨おおあめでは、河川かせん氾濫はんらんによる洪水こうずい堤防ていぼうまもられた陸地りくちないでの増水ぞうすいによる浸水しんすい内水うすい氾濫はんらん)、やま斜面しゃめんそうごと一気いっきくずちる山崩やまくずやま斜面しゃめんそうごとゆっくりくずちるすべり斜面しゃめんがけ一部いちぶくずちるがけくずかわきゅう出水しゅっすい土砂どしゃともな土石流どせきりゅう水分すいぶんおお鉄砲水てっぽうみずがある)によるがい浸水しんすい低地ていちなどにみずまって長期間ちょうきかんたたえすい冠水かんすいすることによるがいつよあめ落下らっか多量たりょう雨水あまみず土壌どじょう流失りゅうしつさせるがい集中しゅうちゅう豪雨ごううをもたらす積乱雲せきらんうんによる竜巻たつまきなどの突風とっぷう落雷らくらい、その被害ひがいきる。日本にっぽんでは治水ちすい施設しせつ防災ぼうさい体制たいせい整備せいびすすんだことから、大雨おおあめによる災害さいがい戦後せんごおおきく減少げんしょうした一方いっぽう中小ちゅうしょう河川かせん氾濫はんらん土砂どしゃ災害さいがい割合わりあいし、施設しせつ被害ひがい地下ちか浸水しんすい顕著けんちょ都市としがた水害すいがい増加ぞうかしている[62]

防災ぼうさいじょう注意ちゅういてんとして、1時間じかん以内いないわるような局地きょくちてき大雨おおあめでも、雨量うりょう一時いちじてき河川かせん排水はいすい能力のうりょくえる一過いっかせい洪水こうずいとなって、被害ひがいしょうじる場合ばあいすくなくないことげられる。とくに、大雨おおあめ洪水こうずい注意報ちゅういほう警報けいほう発表はっぴょうされない段階だんかいきゅう増水ぞうすいとなって、状況じょうきょう変化へんか対応たいおうできずに被害ひがいしょうじる場合ばあいがある。たとえば2008ねん8がつはじめにきた東京とうきょう豊島としま雑司ヶ谷ぞうしがや下水げすいかん増水ぞうすいによる事故じこでは、大雨おおあめ注意報ちゅういほう基準きじゅんたっしない段階だんかい事故じこきている[5]

大雨おおあめ水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどをもたらすが、「局地きょくちてき大雨おおあめ」や集中しゅうちゅう豪雨ごううでは、その変化へんか突発とっぱつてきなことがおおきな特徴とくちょうである。たとえば2008ねん7がつまつきた神戸こうべ都賀つががわ増水ぞうすいによる事故じこ都賀つががわ水難すいなん事故じこ)では、急峻きゅうしゅん地形ちけい影響えいきょうから10分間ふんかんで1m30cmという急激きゅうげき速度そくど水位すいい上昇じょうしょう事故じこいたっている。こうしたきゅう大雨おおあめたいしては、早期そうき正確せいかく予測よそくもとめられる一方いっぽう技術ぎじゅつてき困難こんなんであるという課題かだいがある[5][63]

対処たいしょ

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ここでは日本にっぽんにおける防災ぼうさい気象きしょう情報じょうほう避難ひなん情報じょうほう活用かつようれいげて説明せつめいする。

不安定ふあんてい天気てんきしたこる突発とっぱつてき大雨おおあめ影響えいきょうける行動こうどうたとえば、かわレジャーかけるなど)は、猶予ゆうよ時間じかんおうじて適切てきせつ種類しゅるい気象きしょう情報じょうほう利用りようできる[5]

  • 行動こうどう前日ぜんじつ当日とうじつあさ数時間すうじかんまえ) - 行動こうどう予定よてい地域ちいきにおける「天気てんき予報よほう」の内容ないようや「大雨おおあめ警報けいほう注意報ちゅういほう」の発表はっぴょうじょうきょう注意ちゅういする。行動こうどうする地域ちいきだけではなく隣接りんせつする地域ちいき予報よほう入手にゅうしゅできればさらによい。あめかみなり予報よほうしゅっていたり、予報よほうに「大気たいき状態じょうたい不安定ふあんてい」「天候てんこう急変きゅうへんするおそれがある」などの文言もんごんがある場合ばあいは、集中しゅうちゅう豪雨ごううふくめた雷雨らいうになる可能かのうせいがあることを把握はあくしておく。数時間すうじかんまえ段階だんかいでは予報よほう精度せいどがるので、かみなり不安定ふあんてい天気てんき予想よそうされるときあいだたいあめ可能かのうせいたか時間じかんたいには計画けいかく変更へんこうする検討けんとう必要ひつよう[5]
  • 行動こうどう直前ちょくぜん - 行動こうどう予定よてい市町村しちょうそん隣接りんせつ市町村しちょうそんにおける「警報けいほう注意報ちゅういほう」の発表はっぴょうじょうきょう気象きしょうレーダーの観測かんそくや「降水こうすい短時間たんじかん予報よほう」「キキクル(危険きけん分布ぶんぷ)」などの予測よそく注意ちゅういする。大雨おおあめ注意報ちゅういほう警報けいほうかみなり注意報ちゅういほう発表はっぴょうされている場合ばあい行動こうどう予定よてい地域ちいき周辺しゅうへんつよ雨雲あまぐもたとえば、土砂降どしゃぶりに相当そうとうする20mm/時間じかんなど)が観測かんそく予測よそくされている場合ばあいは、計画けいかく変更へんこうしたり、天気てんき変化へんか注意ちゅういしながら行動こうどうすることが必要ひつよう[5][64]
  • 行動こうどうちゅう - 行動こうどう予定よてい市町村しちょうそん隣接りんせつ市町村しちょうそんにおける気象きしょうレーダーの観測かんそくや「降水こうすいナウキャスト」「キキクル(危険きけん分布ぶんぷ)」などの予測よそく注意ちゅういする。行動こうどう予定よてい地域ちいき周辺しゅうへんにもうすぐ(おおむね1時間じかん以内いない程度ていどあめ移動いどうしてくると予測よそくされている場合ばあいは、行動こうどう中断ちゅうだんするか、天気てんき急変きゅうへんにすぐに対応たいおうできるよう行動こうどうえることが必要ひつよう行動こうどうちゅうみずかそら様子ようす確認かくにんすることが推奨すいしょうされ、積乱雲せきらんうん接近せっきん兆候ちょうこうがある場合ばあいは、前述ぜんじゅつ同様どうよう対応たいおうることが必要ひつよう[5][64]

日常にちじょう行動こうどうにおいて大雨おおあめ可能かのうせいがある場合ばあい以下いかのような情報じょうほう利用りようできる。

  • 早期そうき注意ちゅうい情報じょうほう」(警報けいほうきゅう可能かのうせい) - おおむ前日ぜんじつから5にちまえ発表はっぴょう気象台きしょうだいが「○にちまでの期間きかんない大雨おおあめ警報けいほう発表はっぴょうする可能かのうせいがある(または 可能かのうせいたかい)」 =可能かのうせいなか]または[こう] と周知しゅうちする[65]
  • 大雨おおあめ注意報ちゅういほう警報けいほう特別とくべつ警報けいほう」、「キキクル(危険きけん分布ぶんぷ)」 - 警報けいほう注意報ちゅういほう市町村しちょうそん単位たんい。キキクルは1km四方しほうのメッシュごと低地ていち浸水しんすい土砂どしゃ災害さいがい河川かせん洪水こうずいかく危険きけん表示ひょうじ。「注意ちゅうい」()は今後こんご危険きけん変化へんか避難ひなん経路けいろとう確認かくにんする目安めやす。「警戒けいかい」(あか)は今後こんご警報けいほう基準きじゅんたっする予想よそうで、安全あんぜん確保かくほ避難ひなん準備じゅんびはじとく高齢こうれいしゃとう避難ひなんはじめる目安めやす。「危険きけん」(むらさき)は警報けいほう基準きじゅんおおきくえる予想よそうで、避難ひなんはじめたり家屋かおくない安全あんぜん確保かくほのためうえかい退避たいひしたりする目安めやす。「災害さいがい切迫せっぱく」(くろ)は特別とくべつ警報けいほう相当そうとうたっしたすでに災害さいがい発生はっせいした可能かのうせいたかいもので、安全あんぜん確保かくほのため最大限さいだいげん行動こうどうをとる目安めやす[64]
  • 気象きしょう情報じょうほう」 - おおむね24あいだから2 - 3にちさき大雨おおあめ可能かのうせいがある場合ばあいらせる。また大雨おおあめ発生はっせいには、これまでの雨量うりょう今後こんごあめ見通みとおしをらせる。2022ねんからはせんじょう降水こうすいたい発生はっせいおそれがある場合ばあい半日はんにちまえ周知しゅうち開始かいしされている[66]
  • 降水こうすい短時間たんじかん予報よほう」、「降水こうすいナウキャスト」 - 過去かこ解析かいせき雨量うりょう予測よそく雨量うりょうしめ[67]

積乱雲せきらんうん接近せっきんしてきたとき、とく注意ちゅういすべき場所ばしょがある。

  • 渓流けいりゅうなか中州なかす河川敷かせんしきなどのかわのそば - きゅう増水ぞうすいおそれがあるため、かわのそばや隣接りんせつする低地ていちからはなれる必要ひつようがある。みずいろにごる、えだながれてくるといった増水ぞうすい兆候ちょうこうや、ダム放流ほうりゅうともなサイレンおとなどに注意ちゅういすることも必要ひつよう[68]
  • 地下ちかしつアンダーパス地下ちかしき交差こうさ道路どうろ)などの周囲しゅういよりもひくいところ - 浸水しんすいした道路どうろでは、にごったみずにより足元あしもとえないため側溝そっこうぶたひらいたマンホールなどに注意ちゅうい必要ひつようなほか、くるま浸水しんすい水圧すいあつによりドアがひらかなくなることがあるので注意ちゅういようする。地下ちかしつでは、豪雨ごうう浸水しんすいづくのがおくれること、停電ていでんきパニックにおちい可能かのうせいがあることなどに注意ちゅうい必要ひつよう[69]

気象庁きしょうちょうをはじめ天気てんき予報よほうでは雨量うりょうについて、1あいだたり30mm以上いじょう50mm未満みまんを「はげしいあめ」、50mm以上いじょう80mm未満みまんを「非常ひじょうはげしいあめ」、80mm以上いじょうを「猛烈もうれつあめ」と表現ひょうげんする[70]。ほかには、特別とくべつ警報けいほうきゅう大雨おおあめについて「すうじゅうねんいち大雨おおあめ[71][ちゅう 11]、「○○豪雨ごうう匹敵ひってきする大雨おおあめ」、さらには「これまでに経験けいけんしたことがないような大雨おおあめ[70][73]などと、異常いじょう事態じたいであることを表現ひょうげんして最大さいだいきゅう警戒けいかいびかける。

なお上記じょうきくわえて、いちじるしい大雨おおあめときには臨時りんじの「気象きしょう情報じょうほう」として以下いかのような情報じょうほう発表はっぴょうされる。

河川かせん氾濫はんらんによる洪水こうずいかんしては、河川かせんごとに流量りゅうりょう水位すいいまじえて危険きけんレベルをしめした「○○かわはんらん発生はっせい情報じょうほう」などの洪水こうずい予報よほう指定してい河川かせん洪水こうずい予報よほう)が一般いっぱんにも発表はっぴょうされる。これは一般いっぱん市民しみんけと水防すいぼう活動かつどうようねているもので、はんらん注意ちゅうい情報じょうほう、はんらん警戒けいかい情報じょうほう、はんらん危険きけん情報じょうほう、はんらん発生はっせい情報じょうほうの4種類しゅるいがある[78]。このほか、水防すいぼう活動かつどう専用せんよう情報じょうほうとして水防すいぼう警報けいほうがある。

土砂どしゃ災害さいがいかんしてはあらかじめいくつかの種類しゅるい危険きけん区域くいき指定していされ、規制きせいおこなわれている。法的ほうてききびしく規定きていされている土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき土砂どしゃ災害さいがい防止ぼうしほう)、砂防さぼう指定してい砂防さぼうほう)、すべり防止ぼうし区域くいきすべりとう防止ぼうしほう)、きゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい防止ぼうし区域くいきがけくず防止ぼうしほう)のほか、それを補完ほかんする土砂どしゃ災害さいがい危険きけん箇所かしょ土石流どせきりゅう危険きけん渓流けいりゅうすべり危険きけん箇所かしょきゅう傾斜地けいしゃち崩壊ほうかい危険きけん箇所かしょ)がある。

災害さいがいさいには土砂どしゃ災害さいがいかんする危険きけん区域くいき指定していれや周知しゅうち不足ふそく問題もんだいになることがある。他方たほうでは予報よほう警報けいほう注意報ちゅういほう周知しゅうち不足ふそく問題もんだいとなることがおおい。くわえて、雨粒あまつぶ反射はんしゃとうにより視程していそこなわれるほか、ゴーゴーとたきのようにひびくことから周囲しゅういおともききとりづらくなる。そのため集中しゅうちゅう豪雨ごうう最中さいちゅうには、気象きしょう警報けいほう視聴しちょうなどの情報じょうほう収集しゅうしゅう適切てきせつ状況じょうきょう把握はあくさまたげられることがある。

また、集中しゅうちゅう豪雨ごううかぎらず大雨おおあめ災害さいがい全般ぜんぱんてはまるが、避難ひなんのタイミングや方法ほうほう場所ばしょ判断はんだん不適切ふてきせつであったことにより被災ひさいするれい多数たすうある。河川かせん堤防ていぼう付近ふきん家屋かおく住民じゅうみん避難ひなんいっして氾濫はんらんまれたり、冠水かんすいした避難ひなんくるま避難ひなんして被災ひさいしたり、河川かせんなどがある避難ひなん経由けいゆして避難ひなん被災ひさいしたり、結果けっかてき自宅じたくの2かいげればたすかったものが避難ひなんしょ避難ひなんしたことで被災ひさいするといった事例じれいがある。こうしたことから、普段ふだんから避難ひなん経路けいろ避難ひなんさき把握はあくしておくとともに、そのとき状況じょうきょうやこれからの災害さいがい進展しんてん見通みとおしにわせて適切てきせつ避難ひなん行動こうどうえら必要ひつようがある[79]

集中しゅうちゅう豪雨ごうう変化へんか

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気象庁きしょうちょう観測かんそく統計とうけいによれば、日本にっぽんにおけるアメダス1000地点ちてんあたりでの時間じかん雨量うりょう50mm以上いじょうあめ回数かいすう1976 - 1986ねんに160かいだったものが1998 - 2009ねんには233かいになっていて、+45%とあきらかな増加ぞうかしめしている。また、おなじく時間じかん雨量うりょう80mm以上いじょうあめ年間ねんかん平均へいきん発生はっせい回数かいすうは1976 - 1986ねんに9.8かいだったものが1998 - 2009ねんには18.0かいになっていて+80%とさら急激きゅうげき増加ぞうかしめしている[80]

確実かくじつしているとかんがえられる集中しゅうちゅう豪雨ごううであるが、この時間じかんスケールにおいてはいくつかの気候きこう変動へんどう周期しゅうきレジームシフトなど)が存在そんざいするため、地球ちきゅう温暖おんだんとの相関そうかんせいあきらかとはいえない[80]

2011ねん日本にっぽん気象きしょう協会きょうかいは「そう雨量うりょう2000mmの時代じだいむかえて」とだいする見解けんかい発表はっぴょうした。平成へいせい23ねん台風たいふうだい12ごう高知こうちけん東部とうぶ上陸じょうりくしても時速じそく10km/h進行しんこう速度そくどがらず、紀伊きい半島はんとう南部なんぶ記録きろくてきな1あいだ雨量うりょう累計るいけい雨量うりょうをもたらした。これらをけ、どう協会きょうかい台湾たいわん付近ふきん日本にっぽんみなみ海上かいじょう海面かいめん水温すいおんに2ちかがあるが100ねんシミュレーションした予測よそく結果けっかによれば日本にっぽん南海なんかいじょう海面かいめん水温すいおん台湾たいわん近海きんかいみに上昇じょうしょうした水温すいおんとなり、台風たいふう進行しんこう速度そくど海面かいめん水温すいおん考慮こうりょすれば日本にっぽん台湾たいわん同様どうようそう雨量うりょう2000mmをえる大雨おおあめ想定そうていした対策たいさく必要ひつようとしている[81]

日本にっぽん顕著けんちょ集中しゅうちゅう豪雨ごうう被害ひがい歴史れきし

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以下いか日本にっぽんにおける過去かこ顕著けんちょ集中しゅうちゅう豪雨ごうう被害ひがいげる。

20世紀せいき

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発生はっせい期間きかん 被害ひがい地域ちいき 摘要てきよう
1938ねん7がつ3にち - 5にち 兵庫ひょうごけん 阪神はんしんだい水害すいがい
24あいだ雨量うりょう六甲山ろっこうざんで616mmじゅうろくみり神戸こうべで461.8mm。生田川いけだがわなど市内しない河川かせん氾濫はんらん死者ししゃ715めい。これ以降いこう六甲ろっこうさん砂防さぼう事業じぎょう開始かいし
1953ねん6月25にち - 29にち 福岡ふくおかけん
佐賀さがけん
熊本くまもとけん
大分おおいたけん
昭和しょうわ28ねん西日本にしにほん水害すいがい
24あいだ雨量うりょう小国おぐにで433.6mm、佐賀さがで366.5mm、久留米くるめで308.7mmなど。筑後川ちくごがわ遠賀川おんががわ大分おおいたがわ矢部川やべがわ白川しらかわなど九州きゅうしゅう北部ほくぶ河川かせんのほとんどが氾濫はんらん九州電力きゅうしゅうでんりょく夜明よあけダム決壊けっかいするなど浸水しんすい被害ひがい甚大じんだい死者ししゃ759めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ242めい浸水しんすい家屋かおく45まんむね以上いじょう。これ以降いこう筑後川ちくごがわ松原まつばらダム矢部川やべがわ日向ひなたしんダムなどかく河川かせん多目的たもくてきダム建設けんせつすすめられる。
1953ねん7がつ17にち18にち 和歌山わかやまけん 紀州きしゅうだい水害すいがい南紀なんき豪雨ごうう
紀伊きい半島はんとう南部なんぶ中心ちゅうしんに24あいだ雨量うりょうが500mmをえる。有田ありたがわ日高川ひだかがわ日置川ひきがわなど県内けんないすべての河川かせん氾濫はんらん死者ししゃ行方ゆくえ不明ふめいしゃ1,046めい和歌山わかやまけん最悪さいあく被害ひがい。これ以降いこうなながわ日置川ひきがわ)・二川ふたかわ有田ありたがわ)・椿山ちんざん日高川ひだかがわ)などの多目的たもくてきダムが和歌山わかやまけんにより建設けんせつされる。
1953ねん8がつ14にち15にち 京都きょうと 南山城みなみやましろ水害すいがい南山城みなみやましろ豪雨ごうう
京都きょうと南部なんぶ木津川きづがわ流域りゅういき中心ちゅうしん豪雨ごうう。24あいだ雨量うりょう和束わづかで428mmの猛烈もうれつ豪雨ごううとなったが10すうkmはなれた京都きょうとでは雷鳴らいめいとどろいただけだった。大正池たいしょういけ決壊けっかい死者ししゃ105めい。この豪雨ごううにおいて新聞しんぶんはじめて「集中しゅうちゅう豪雨ごうう」の名称めいしょう使用しようする。
1957ねん7がつ25にち - 28にち 長崎ながさきけん 諫早いさはや豪雨ごうう諫早いさはやだい水害すいがい
死者ししゃ856、不明ふめい136、負傷ふしょう3,860、浸水しんすい72,565、24あいだ雨量うりょう瑞穂みずほまち西郷さいごうげん雲仙うんぜん)で1,109mm。
1962ねん7がつ1にち - 8にち 佐賀さがけん 昭和しょうわ37ねん梅雨つゆ前線ぜんせん豪雨ごうう
死者ししゃ110めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ17めい佐賀さがけんだい規模きぼ土砂崩どしゃくずれ。
1964ねん7がつ17にち - 20日はつか 島根しまねけん 昭和しょうわ39ねん7がつ山陰さんいん北陸ほくりく豪雨ごうう
死者ししゃ114めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ18めい島根しまねけんかげくずれ。
1967ねん7がつ9にち 大阪おおさか 北摂ほくせつ豪雨ごうう
大阪おおさか北摂ほくせつ中心ちゅうしんとした地域ちいき豪雨ごうう最多さいた雨量うりょう北摂ほくせつで255mm。死者ししゃ61めい。この災害さいがい治水ちすい対策たいさくとして、安威あいがわダム箕面みのおがわダム建設けんせつされた。
1967ねん8がつ26にち - 29にち 新潟にいがたけん
山形やまがたけん
羽越うえつ豪雨ごうう羽越うえつ水害すいがい
24あいだ雨量うりょう新潟にいがたけん関川せきかわむらで700mmちかくにたっする。最上川もがみがわ荒川あらかわ胎内川たいないがわ加治川かじがわなどが氾濫はんらん死者ししゃ104めい被害ひがい総額そうがく現在げんざい貨幣かへい価値かちやく4,000おくえんのぼる。これ以降いこう治水ちすい対策たいさく根本こんぽん見直みなおされ荒川あらかわ一級いっきゅう河川かせん指定していされたほかおおくの河川かせん多目的たもくてきダム、治水ちすいダム建設けんせつされた。
1968ねん8がつ17にち 岐阜ぎふけん 1あいだ雨量うりょう郡上こおりかみぐん美並みなみむらで114mm。8がつ18にち210ふん土砂崩どしゃくずれにより白川しらかわまち飛騨川ひだがわ観光かんこうバス2だい転落てんらくし、104にん犠牲ぎせいしゃをだす飛騨川ひだがわバス転落てんらく事故じこ発生はっせいした。
1970ねん7がつ1にち 千葉ちばけん 1あいだ雨量うりょう大多喜おおたきまちで116mmじゅうろくみり同町どうちょう中野なかので114mm)。当時とうじ内閣ないかく総理そうり大臣だいじん佐藤さとう栄作えいさく現地げんち視察しさつした。
1972ねん7がつ3にち - 15にち 高知こうちけん
熊本くまもとけん
愛知あいちけん
岐阜ぎふけん
神奈川かながわけん
昭和しょうわ47ねん7がつ豪雨ごうう
死者ししゃ421めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ26めい負傷ふしょうしゃ1,056めい
1974ねん7がつ7にち 静岡しずおかけん 七夕たなばた豪雨ごうう
24あいだ雨量うりょう静岡しずおかで508mm。漫画まんがちびまるちゃん』にはこのとき様子ようすえがいた「まるちゃんのまちだい洪水こうずい」というはなしがある。
1982ねん7がつ23にち 長崎ながさきけん 昭和しょうわ57ねん7がつ豪雨ごうう長崎大ながさきだい水害すいがい
1あいだ雨量うりょう長与ながよまちで187mm(日本にっぽん歴代れきだい最多さいた)、長崎ながさきで127.5mm。重要じゅうよう文化財ぶんかざい眼鏡橋めがねばし半壊はんかい。この災害さいがいけて「記録きろくてき短時間たんじかん大雨おおあめ情報じょうほう」が1983ねん10月に創設そうせつされる。死者ししゃ300にん以上いじょう
1983ねん7がつ23にち 山口やまぐちけん
島根しまねけん
昭和しょうわ58ねん7がつ豪雨ごうう
三隅みすみまちげん浜田はまだ)、田万川たまがわまちげんはぎ)などで33にん死亡しぼう。これにより益田川ますだがわダム建設けんせつ計画けいかく益田川ますだがわ)が見直みなおされた。死者ししゃ100にん以上いじょう
1989ねん8がつ31にち - 9月16にち 日本にっぽん各地かくち 平成へいせい元年がんねん秋雨前線あきさめぜんせん豪雨ごうう
1993ねん8がつ1にち6にち 鹿児島かごしまけん 平成へいせい5ねん8がつ豪雨ごうう
鹿児島かごしま姶良あいらぐん8がつ6にちにはJR日豊本線にっぽうほんせんりゅうみずえき土石流どせきりゅうまり、復旧ふっきゅうやく1かげつようした。
1994ねん9月7にち 大阪おおさか 1あいだ雨量うりょう池田いけだで130mm。9月4にち関西国際空港かんさいこくさいくうこう国際線こくさいせん発着はっちゃく機能きのう移転いてんさせたばかりの大阪国際空港おおさかこくさいくうこう地下ちか空港くうこう施設しせつ機器ききるい浸水しんすいし、翌日よくじつまで使用しよう不能ふのうとなった。
1998ねん8がつ27にち 栃木とちぎけん
茨城いばらきけん
那須なすまちで1あいだ雨量うりょうが90mm、そう雨量うりょうが1254mm。那珂川なかがわ支流しりゅう余笹川よささがわ氾濫はんらん死者ししゃ行方ゆくえ不明ふめい24にん、55にん負傷ふしょう。101むね全壊ぜんかい下流かりゅう水戸みとでも那珂川なかがわ氾濫はんらん浸水しんすい橋梁きょうりょう流失りゅうしつなどがこる。平成へいせい10ねん台風たいふうだい4ごう影響えいきょう
1998ねん9月24にち25にち 高知こうちけん 平成へいせい10ねん9がつ豪雨ごうう高知こうち豪雨ごうう
高知こうちで1あいだ雨量うりょうが129.5mm、24あいだ雨量うりょうが861.0mm。高知こうち東部とうぶ国分川こくぶがわ舟入ふないりがわなどの河川かせん氾濫はんらん高知こうち東部とうぶ平野へいやいきがほぼ2日間にちかんにわたり水没すいぼつマンホールぶた水圧すいあつはずれてまれて2人ふたり死亡しぼう死者ししゃ8にん負傷ふしょうしゃ14にん住宅じゅうたくぜん半壊はんかい55むね一部いちぶ損壊そんかい86、浸水しんすい家屋かおく17000むね
1999ねん6月29にち 福岡ふくおかけん
広島ひろしまけん
6.29豪雨ごうう災害さいがい
1あいだ雨量うりょう福岡ふくおかで79.5mm。博多はかたえき地下街ちかがい水没すいぼつし、都市としがた自然しぜん災害さいがいとして問題もんだいとなった。また、同日どうじつ広島ひろしまけん中心ちゅうしん土砂どしゃ災害さいがい発生はっせいした。中国ちゅうごく地方ちほう4けん死者ししゃ36にん
1999ねん7がつ21にち 東京とうきょう 1あいだ雨量うりょう練馬ねりま役所やくしょで91mm。死者ししゃ1にん重傷じゅうしょうしゃ1にん軽傷けいしょうしゃ2にん床上ゆかうえ浸水しんすい493むね床下ゆかした浸水しんすい315むね[82]
1999ねん7がつ23にち 長崎ながさきけん 1あいだ雨量うりょう諫早いさはやで101mm。
1999ねん10月27にち 千葉ちばけん 佐原さはら豪雨ごうう
南岸なんがんてい気圧きあつ関東かんとう地方ちほう急速きゅうそく発達はったつし、佐原さわらで1あいだ雨量うりょう152.5mm、にち降水こうすいりょうは299mmにたっした。死者ししゃ1にん一部いちぶ損壊そんかい10むね床上ゆかうえ浸水しんすい109むね床下ゆかした浸水しんすい487むね
2000ねん9月11にち12にち 愛知あいちけん 東海とうかい豪雨ごうう
1あいだ雨量うりょう愛知あいちけん東海とうかいで114mm。名古屋なごやでは2日間にちかんいちねん降水こうすいりょうの1/3をえる567mmの降水こうすいりょう

21世紀せいき

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発生はっせい期間きかん 被害ひがい地域ちいき 摘要てきよう
2001ねん9月2にち 鹿児島かごしまけん 1あいだ雨量うりょう鹿児島かごしまけん熊毛くまげぐん中種子なかたねまちで162mm、西之表にしのおもてにち降水こうすいりょう341mm[83]熊毛くまげぐん屋久やくまちにち降水こうすいりょう394mmなど[84]
2003ねん7がつ18にち - 21にち 九州きゅうしゅう全域ぜんいき 1あいだ雨量うりょう福岡ふくおかけん太宰府だざいふで104mm、長崎ながさきけん厳原ごんばらまちげん対馬つしま)で116mmじゅうろくみりなど。
2004ねん7がつ12にち13にち 新潟にいがたけん
福島ふくしまけん
平成へいせい16ねん7がつ新潟にいがた福島ふくしま豪雨ごうう(7.13水害すいがい
24あいだ雨量うりょう新潟にいがたけん栃尾とちおで422mmなど。
2004ねん7がつ17にち・18にち 福井ふくいけん 平成へいせい16ねん7がつ福井ふくい豪雨ごうう
1あいだ雨量うりょう福井ふくいけん美山みやまで96mmなど。被害ひがい福井ふくい足羽川あすわがわ堤防ていぼう決壊けっかいにより中心ちゅうしん浸水しんすい被害ひがい)・鯖江さばえ美山みやままち浸水しんすい被害ひがい山間さんかん土砂崩どしゃくずれ)など。
2004ねん10がつ20日はつか 兵庫ひょうごけん 豊岡とよおかそう雨量うりょうは282mmだが、流域りゅういき短時間たんじかん降雨こううしたため市内しない円山川まるやまがわ出石川いずしがわ堤防ていぼう決壊けっかい死者ししゃ7めい全壊ぜんかい333、半壊はんかい3,733、市街しがいのほぼすべてが浸水しんすい平成へいせい16ねん台風たいふうだい23ごう影響えいきょう
2005ねん9月4にち 埼玉さいたまけん
神奈川かながわけん
1あいだ雨量うりょう東京とうきょう杉並すぎなみ下井草しもいぐさで112mm、東京とうきょう三鷹みたか新川しんかわで105mmなど。
2005ねん9がつ4にち - 7にち 宮崎みやざきけん そう雨量うりょう宮崎みやざきけんえびので1,307mmなど。平成へいせい17ねん台風たいふうだい14ごう影響えいきょう
2006ねん8がつ22にち 大阪おおさか 1あいだ雨量うりょう豊中とよなかで110mm。
2007ねん7がつ16にち・17にち 大阪おおさか
奈良ならけん
解析かいせき1あいだ雨量うりょう大阪おおさか富田林とんだばやしで120mm以上いじょうさかいみなみ和泉いずみで110mm、奈良ならけん宇陀うだで110mmなど。浸水しんすい57、崖崩がけくずれ14。
2007ねん9月15にち - 18にち 東北とうほく地方ちほう北部ほくぶ 9月15にち19から18にち24までの雨量うりょう岩手いわてけん花巻はなまき豊沢とよさわで300mm、秋田あきたけん仙北せんぼくよろいはたけで289mm、青森あおもりけん新郷しんごうむら戸来へらいで216mmじゅうろくみりなど。多数たすう床下ゆかした床上ゆかうえ浸水しんすいじゅう被害ひがい死者ししゃおよび行方ゆくえ不明ふめい被害ひがい
2008ねん8がつ5にち 東京とうきょう 東京とうきょう豊島としま雑司ぞうし下水道げすいどう工事こうじ現場げんばで、作業さぎょういん6にん工事こうじちゅう下水道げすいどうないで5にんながされた(5にんとも死亡しぼう)。
2008ねん8がつ26にち - 31にち 東海とうかい地方ちほう
関東かんとう地方ちほう
中国ちゅうごく地方ちほう
東北とうほく地方ちほう
平成へいせい20ねん8がつまつ豪雨ごうう
1あいだ雨量うりょう愛知あいちけん岡崎おかざきで146.5mm、一宮いちのみやで120mm、千葉ちばけん我孫子あびこで104mmなど。その東海とうかい地方ちほう関東かんとう地方ちほうおおくの地点ちてん解析かいせき1あいだ雨量うりょうが100 - 120mm。多数たすう床下ゆかした床上ゆかうえ浸水しんすい行方ゆくえ不明ふめい被害ひがい
2009ねん7がつ19にち - 26にち 山口やまぐちけん
福岡ふくおかけん
平成へいせい21ねん7がつ中国ちゅうごく九州きゅうしゅう北部ほくぶ豪雨ごうう
1あいだ雨量うりょう防府ほうふで70.5mm、福岡ふくおか博多はかたで114mmなど。だい規模きぼ土砂崩どしゃくずれが発生はっせい死者ししゃ32にんとなった。
2009ねん11月11にち 和歌山わかやまけん 1あいだ雨量うりょう和歌山わかやまで119.5mm。
2010ねん10月18にち - 21にち 鹿児島かごしまけん 平成へいせい22ねん10がつ18にちから21にちにかけての奄美あまみ地方ちほう大雨おおあめ
奄美あまみ大島おおしま中心ちゅうしんに48あいだ雨量うりょう奄美あまみ住用すみようまちやく800mm、24あいだ雨量うりょう同市どうし名瀬なぜで648mmなど。増水ぞうすい土砂崩どしゃくずれにより3にん死亡しぼう[85]
2011ねん7がつ18にち - 21にち 四国しこく地方ちほう
近畿きんき地方ちほう
東海とうかい地方ちほう
そう雨量うりょう高知こうちけん馬路まじむらで1,199mm。同村どうそんでは、1にち雨量うりょうおおとき日本にっぽんでの観測かんそく史上しじょう最大さいだいの851.5mmを記録きろく。また、近畿きんき熊野川くまのがわなど各地かくちかわ氾濫はんらん浸水しんすい被害ひがいた。平成へいせい23ねん台風たいふうだい6ごう影響えいきょう
2011ねん7がつ25にち 三重みえけん 上空じょうくうつよ寒気さむけ影響えいきょう大気たいき状態じょうたい不安定ふあんていになりゲリラ豪雨ごうう相次あいつ三重みえけんでは桑名くわなでは同日どうじつ17までの1あいだ雨量うりょうが83mmにたっし、19までの3あいだだけでやく170mmのあめった。また、気象庁きしょうちょうのレーダー解析かいせき結果けっかではどうけん四日市よっかいち付近ふきんで1あいだに90mmの猛烈もうれつあめった。両市りょうしでは住宅じゅうたく床上ゆかうえ床下ゆかした浸水しんすい相次あいつぎ、自主じしゅ避難ひなんしゃた。土砂崩どしゃくずれも相次あいつ東名とうめいばん自動車じどうしゃどうでは、くるま1だい土砂どしゃまれた。
2011ねん7がつ27にち - 30にち 福島ふくしまけん
新潟にいがたけん
平成へいせい23ねん7がつ新潟にいがた福島ふくしま豪雨ごうう
前線ぜんせん湿しめった空気くうき影響えいきょう大気たいき状態じょうたい不安定ふあんていになって三条さんじょう加茂かも周辺しゅうへん福島ふくしまけん只見ただみまち周辺しゅうへんで1あいだに100mm前後ぜんこう猛烈もうれつあめつづき、新潟にいがた県内けんない河川かせんでは氾濫はんらん相次あいついだ。三条さんじょうでは7がつ29にちよるぜん世帯せたい避難ひなん勧告かんこくされた。30にちあさ猛烈もうれつあめった。
2012ねん4がつ30にち - 5月4にち 三重みえけん
静岡しずおかけん
関東かんとう地方ちほう
東北とうほく地方ちほう
北海道ほっかいどう
うごきのおそてい気圧きあつ影響えいきょう大雨おおあめとなり静岡しずおかけん天城山あまぎさんはじめからの雨量うりょうが787mmを記録きろく。また岩手いわてけんなど東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい被災ひさいでは土砂崩どしゃくずれなどの被害ひがいたほか、避難ひなん指示しじ勧告かんこく相次あいついだ。和歌山わかやまけんでは昨年さくねん台風たいふうおおきな被害ひがい那智勝浦なちかつうらまち避難ひなん勧告かんこく人的じんてき被害ひがい愛知あいちけん2人ふたり静岡しずおかけん1人ひとり宮城みやぎけん1人ひとり死亡しぼう埼玉さいたまけん1人ひとりがけが。
2012ねん7がつ 九州きゅうしゅう地方ちほう
四国しこく地方ちほう
京都きょうと
静岡しずおかけん
神奈川かながわけん
平成へいせい24ねん梅雨つゆ前線ぜんせん豪雨ごうう
2012ねん7がつ11にち - 14にち 熊本くまもとけん
大分おおいたけん
福岡ふくおかけん
平成へいせい24ねん7がつ九州きゅうしゅう北部ほくぶ豪雨ごうう
2012ねん8がつ13にち - 14にち 京都きょうと南部なんぶ 平成へいせい24ねん8がつ豪雨ごうう
2013ねん7がつ28にち - 29にち 山口やまぐちけん
島根しまねけん
平成へいせい25ねん7がつ28にち島根しまねけん山口やまぐちけん大雨おおあめ
梅雨つゆ前線ぜんせんくわえて西にしからのだん湿しめながれ上空じょうくう寒気さむけ大気たいき不安定ふあんていとなった影響えいきょうで、28にち午前ごぜんちゅう山口やまぐちけん島根しまねけん県境けんきょう付近ふきん大雨おおあめとなり、山口やまぐち山口やまぐちで143mm/ときはぎ須佐すさで138.5mm/とき津和野つわのまち津和野つわので91.5mm/とき阿武あぶまちで120mm以上いじょう/解析かいせき)、はぎ阿武あぶまちやく350mm/3時間じかん解析かいせき)、阿武あぶまちやく600mm/24時間じかん解析かいせき)など猛烈もうれつあめった。住宅じゅうたく倒壊とうかいなどによりりょうけん死者ししゃ2めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ2めいたほか、じゅう全壊ぜんかい49むね半壊はんかい72むね床上ゆかうえ浸水しんすい770むねなどの被害ひがい[86][87]気象庁きしょうちょうはこの大雨おおあめ特別とくべつ警報けいほう匹敵ひってきするものと判断はんだんして「ただちにいのちまも行動こうどうってください」などのびかけをおこなった[88][89]
なおこの大雨おおあめふくむ7がつ21にち - 8がつ1にちまでの期間きかんには、福井ふくいけん東部とうぶ岐阜ぎふけん西部せいぶ石川いしかわけん南部なんぶ新潟にいがたけん上中かみなかえつ北海道ほっかいどう胆振いぶりなどでも大雨おおあめとなり、新潟にいがたけん死者ししゃ1めいている[86]
2013ねん8がつ9にち 秋田あきたけん
岩手いわてけん
平成へいせい25ねん8がつ秋田あきた岩手いわて豪雨ごうう
日本海にほんかい方面ほうめんからのだん湿しめりゅう大気たいき不安定ふあんていとなった影響えいきょうで、9にちがたから秋田あきたけん岩手いわてけん中心ちゅうしん大雨おおあめとなり、鹿角かづの鹿角かづので108.5mm/とき大館おおだてで120mm/解析かいせき)、西目屋にしめやむら北秋田きたあきた藤里ふじさとまちやく120mm/解析かいせき)、また大館おおだて北秋田きたあきたやく300mm/3時間じかん解析かいせき)など猛烈もうれつあめった。河川かせん増水ぞうすい土砂どしゃ災害さいがいによりりょうけん死者ししゃ6めい行方ゆくえ不明ふめいしゃ1めいたほか、じゅう農地のうちへの被害ひがい停電ていでん断水だんすい交通こうつう影響えいきょうなどがしょうじた[90]
2014ねん8がつ20日はつか 広島ひろしまけん 平成へいせい26ねん8がつ豪雨ごううによる広島ひろしま土砂どしゃ災害さいがい
前線ぜんせんかってながれただん湿しめりゅう影響えいきょう広島ひろしま上空じょうくう積乱雲せきらんうん発生はっせいし、前日ぜんじつ8がつ19にちよるからはげしい雷雨らいう見舞みまわれていた。よく20にちには広島ひろしま三入みいり午前ごぜん430ふんまでの3あいだったあめが217.5mmを観測かんそくする猛烈もうれつあめとなり、広島ひろしま安佐南あさみなみ安佐北あさきた土砂どしゃ災害さいがい発生はっせい多数たすう死者ししゃ行方ゆくえ不明ふめいしゃた。
2015ねん9月9にち - 11にち 栃木とちぎけん
茨城いばらきけん
宮城みやぎけん
平成へいせい27ねん9がつ関東かんとう東北とうほく豪雨ごうう
平成へいせい27ねん台風たいふうだい18ごうともな関東かんとう東北とうほく豪雨ごうう見舞みまわれ、冠水かんすい土砂崩どしゃくずれ、堤防ていぼう決壊けっかい相次あいついで発生はっせいした。とく茨城いばらきけんつねそうでは鬼怒川きぬがわ堤防ていぼう決壊けっかいし、甚大じんだい冠水かんすい被害ひがいをもたらした[91]
2017ねん7がつ5にち 福岡ふくおかけん
大分おおいたけん
平成へいせい29ねん7がつ九州きゅうしゅう北部ほくぶ豪雨ごうう
梅雨つゆ前線ぜんせん南下なんか停滞ていたいともな福岡ふくおか大分おおいた被害ひがいた。死者ししゃ34めい朝倉あさくら黒川くろかわで9あいだ降水こうすいりょう778mm。
2017ねん7がつ22にち - 23にち 秋田あきたけん 梅雨つゆ前線ぜんせん北上ほくじょう停滞ていたいのほか日本海にほんかい方面ほうめんからの寒気さむけ太平洋たいへいよう方面ほうめんからのだん湿しめながれさらせんじょう降水こうすいたいからもたらされた豪雨ごううにより、22にち午前ごぜんちゅうから秋田あきたけん秋田あきた大仙だいせん横手よこて中心ちゅうしん水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどの被害ひがい発生はっせい県内けんないではおよそ4ねんまえ規模きぼえる多発たはつてき豪雨ごううとなった。また、同年どうねん8がつ24にち - 25にち2018ねん5月18にちにもほぼ同様どうよう状況じょうきょうった豪雨ごううによる被害ひがい発生はっせいした。
2018ねん6月28にち - 7がつ8にち 北海道ほっかいどう地方ちほう
中国ちゅうごく地方ちほう
四国しこく地方ちほう
九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ
近畿きんき地方ちほう
東海とうかい地方ちほう
平成へいせい30ねん7がつ豪雨ごうう
台風たいふう7ごう通過つうか北海道ほっかいどう付近ふきん停滞ていたいしていた梅雨つゆ前線ぜんせん南下なんかし、きた高気圧こうきあつみなみ太平洋たいへいよう高気圧こうきあつ勢力せいりょくおな状態じょうたいたもたれ、梅雨つゆ前線ぜんせん九州きゅうしゅうから中部ちゅうぶ地方ちほうにかけて長期間ちょうきかんわた停滞ていたい台風たいふう7・8ごうがもたらしたあたたかく湿しめった空気くうき太平洋たいへいよう高気圧こうきあつえんまわ湿しめった空気くうき前線ぜんせん活動かつどう活発かっぱつし、7がつ6にち長崎ながさき福岡ふくおか佐賀さが広島ひろしま岡山おかやま鳥取とっとり京都きょうと兵庫ひょうごの8けん、7にち岐阜ぎふけん、8にち高知こうち愛媛えひめりょうけん大雨おおあめ特別とくべつ警報けいほう発表はっぴょうそう雨量うりょう高知こうちけん馬路まじむら魚梁瀬やなせで1,852.5mm、徳島とくしまけん那賀なかまち木頭きとうで1,365.5mm。各地かくち大雨おおあめによる冠水かんすいかわ氾濫はんらん甚大じんだい被害ひがい発生はっせい死者ししゃ平成へいせい以降いこう最悪さいあくの200にん以上いじょう。299にん犠牲ぎせいしゃした長崎大ながさきだい水害すいがい以来いらいはじめて水害すいがいで200にん以上いじょう死者ししゃした。さらに高速こうそく道路どうろではほうめん崩落ほうらく土砂どしゃ流入りゅうにゅう通行止つうこうどめの影響えいきょう長引ながびいた。
2019ねん8がつ27にち - 29にち 九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ れい元年がんねん8がつ前線ぜんせんともな大雨おおあめ
秋雨前線あきさめぜんせん影響えいきょうせんじょう降水こうすいたい発生はっせい大雨おおあめとなった。この豪雨ごううで4にん死亡しぼうした。
2019ねん10月25にち 東北とうほく地方ちほう
関東かんとう地方ちほう
れい元年がんねん10がつ25にち大雨おおあめ
台風たいふう21ごう影響えいきょうあたたかく湿しめった空気くうきなが大気たいき状態じょうたい不安定ふあんていとなったため東北とうほく関東かんとう太平洋たいへいよう沿岸えんがん中心ちゅうしん記録きろくてき大雨おおあめとなった。この豪雨ごうう千葉ちばけんで11にん福島ふくしまけん2人ふたりけい13にん死亡しぼうした。
2020ねん7がつ3にち - 31にち 中国ちゅうごく地方ちほう
四国しこく地方ちほう
九州きゅうしゅう地方ちほう
近畿きんき地方ちほう
東海とうかい地方ちほう
東北とうほく地方ちほう
れい2ねん7がつ豪雨ごうう
梅雨つゆ前線ぜんせん影響えいきょう豪雨ごううとなり、死者ししゃ行方ゆくえ不明ふめいしゃ86めいした。
2021ねん7がつ3にち 静岡しずおかけん 熱海あたみ伊豆山いずさん土石流どせきりゅう災害さいがい
大雨おおあめによるつち崩壊ほうかいのため人災じんさいとしての側面そくめんおおきい[92]
2021ねん8がつ11にち - 19にち 長野ながのけん
中国ちゅうごく地方ちほう
九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ
れい3ねん8がつ大雨おおあめ
梅雨つゆ末期まっきちか気圧きあつ配置はいちのほか、活発かっぱつ前線ぜんせん影響えいきょうにより、さらせんじょう降水こうすいたいからもたらされた豪雨ごううにより、11にちから19にちにかけて長野ながのけん中国地方ちゅうごくちほう九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ中心ちゅうしん長期ちょうきてき記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどによる被害ひがい発生はっせいした。
2022ねん8がつ3にち - 16にち 東北とうほく地方ちほう
北陸ほくりく地方ちほう
秋雨前線あきさめぜんせん接近せっきん停滞ていたいのほか、日本海にほんかい方面ほうめん太平洋たいへいよう方面ほうめんからのそれぞれのだん湿しめながれさらせんじょう降水こうすいたいからもたらされた豪雨ごううにより、3にちから16にちにかけて東北とうほく地方ちほう北陸ほくりく地方ちほう中心ちゅうしん長期ちょうきてき記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどによる被害ひがい発生はっせいした。
2023ねん6月29にち - 7がつ6にち 九州きゅうしゅう地方ちほう
中国ちゅうごく地方ちほう
東海とうかい地方ちほう
北陸ほくりく地方ちほう
信越しんえつ地方ちほう
梅雨つゆ前線ぜんせん上空じょうくう寒気さむけ影響えいきょうにより、6月29にちから7がつ6にちにかけて九州きゅうしゅう地方ちほう山口やまぐちけん中心ちゅうしん長期ちょうきてき記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどによる被害ひがい発生はっせいした[93]
2023ねん7がつ7にち - 10日とおか 九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ
中国ちゅうごく地方ちほう
梅雨つゆ前線ぜんせん対馬海峡つしまかいきょう付近ふきんにほぼ停滞ていたいした影響えいきょうにより、さらせんじょう降水こうすいたいからもたらされた記録きろくてき大雨おおあめにより、7にちから10日とおかにかけて九州きゅうしゅう地方ちほう北部ほくぶ山口やまぐちけん中心ちゅうしん長期ちょうきてき記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがい土石流どせきりゅうなどによる被害ひがい発生はっせいした[94]
2023ねん7がつ14にち - 16にち 秋田あきたけん れい5ねん7がつ14にちからの梅雨つゆ前線ぜんせんによる大雨おおあめ
梅雨つゆ前線ぜんせん朝鮮半島ちょうせんはんとう付近ふきんにほぼ停滞ていたいした影響えいきょうにより、さら連続れんぞくしただん湿しめりゅうからもたらされた記録きろくてき大雨おおあめにより、14にちから16にちにかけて秋田あきたけん中心ちゅうしん記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがい土石流どせきりゅうなどによる被害ひがい多発たはつ発生はっせいした[95][96]とく秋田あきたけん複数ふくすう地点ちてんで、24あいだ降水こうすいりょう観測かんそく史上しじょう1更新こうしんしたほか、そう降水こうすいりょうとく秋田あきたけんおおところで400mmをえ、解析かいせき雨量うりょうでは局地きょくちてきやく500 mmとなるなど記録きろくてき大雨おおあめとなり、藤里ふじさと男鹿おが秋田あきた秋田あきた岩見いわみさんない秋田あきた仁別にべつ仙北せんぼく角館かくのだてではそれぞれ72あいだ降水こうすいりょう観測かんそく史上しじょう1更新こうしんした。秋田あきたけんのほか、青森あおもりけん一部いちぶ地域ちいきでも平年へいねんの7がつつき降水こうすいりょうおおきく上回うわまわ記録きろくてき大雨おおあめとなったところがあった[97][98]
2024ねん7がつ23にち - 30にち 山形やまがたけん
秋田あきたけん
北海道ほっかいどう北部ほくぶ
停滞ていたいした梅雨つゆ前線ぜんせん台風たいふう3ごうからもたらされた湿しめ暖流だんりゅうなどの影響えいきょうにより、7がつ23にちから30にちにかけて山形やまがたけん秋田あきたけん北海道ほっかいどう北部ほくぶ中心ちゅうしん記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどによる被害ひがい発生はっせいした[99][100][101][102]
2024ねん8がつ28にち - (継続けいぞくちゅう 北日本きたにっぽんのぞ日本にっぽん列島れっとう ほぼ停滞ていたいした秋雨前線あきさめぜんせん台風たいふう10ごうなどからもたらされた湿しめ暖流だんりゅうなどの影響えいきょうにより、8がつ28にちから北日本きたにっぽんのぞ日本にっぽん列島れっとうおおくで長時間ちょうじかんかつ記録きろくてき水害すいがい土砂どしゃ災害さいがいなどによる被害ひがい発生はっせいした[103]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 平成へいせい20ねん8がつまつ豪雨ごうう2008ねんなつ局地きょくちてき荒天こうてん続発ぞくはつ参照さんしょう
  2. ^ たとえば、Battan and Theiss(1966)はアメリカ西部せいぶ発生はっせいした積乱雲せきらんうん鉛直えんちょくドップラー・レーダー解析かいせきから、最盛さいせいには対流圏たいりゅうけん上層じょうそうで20メートル毎秒まいびょう(m/s)という地上ちじょう強風きょうふう匹敵ひってきする上昇じょうしょうりゅう観測かんそくしたと報告ほうこくしている。
  3. ^ ふゆ日本海にほんかいがわでこのようなあめ断続だんぞくてきつづくものはしぐれける場合ばあいもある。
  4. ^ 地表ちひょう摩擦まさつ影響えいきょうける地上ちじょう付近ふきんふうたいして、摩擦まさつ影響えいきょうすくなく大局たいきょくてき気圧きあつ配置はいち影響えいきょう支配しはいされる上空じょうくうかぜ一般いっぱんふうという。
  5. ^ 鉛直えんちょく方向ほうこうのシアーがつよいということは地上ちじょう付近ふきん上空じょうくう風向ふうこうことなること意味いみする。積乱雲せきらんうん発生はっせいするためには地上ちじょう付近ふきんあたたかく湿しめった空気くうきながれがあって、かつ大気たいき不安定ふあんていであることが必要ひつようである。大気たいき不安定ふあんていになるためには、気温きおん湿度しつど水蒸気すいじょうきりょう)のおおきくならなければならない。地上ちじょうから上空じょうくうまでおな風向ふうこうでは、地上ちじょう上空じょうくうあたたかく湿しめった空気くうきめてしまい、不安定ふあんていはあまりおおきくない。一方いっぽう風向ふうこうことなると、たとえば地上ちじょうあたたかく湿しめった空気くうき上空じょうくうつめたく乾燥かんそうした空気くうきという構造こうぞう不安定ふあんていおおきくなり、積乱雲せきらんうん発達はったつする。
  6. ^ 積乱雲せきらんうん成熟せいじゅく衰退すいたいには、こおりあきら雨粒あまつぶ空気くうきげるとともに空気くうきから昇華しょうかねつ気化きかねつうばい、つめたい下降かこう気流きりゅうす。これを冷気れいき外出がいしゅつりゅう(cold outflow)といい、このつよいものをダウンバースト持続じぞくせいのものをガストフロントという。冷気れいき外出がいしゅつりゅう寒冷前線かんれいぜんせん同様どうよう地面じめんうように周囲しゅういひろがるため、そこにある暖気だんきげて強制きょうせいてき上昇じょうしょう気流きりゅうつくり、くもむ。
  7. ^ 積乱雲せきらんうん発生はっせいしやすい」とは、自由じゆう対流たいりゅう高度こうど(LFC、積乱雲せきらんうん外部がいぶからの上昇じょうしょう気流きりゅうではなく自身じしん浮力ふりょく発達はったつはじめる高度こうど)がひくく、通常つうじょうよりよわ上昇じょうしょう気流きりゅう積乱雲せきらんうん発生はっせいすることを意味いみする。また「積乱雲せきらんうん発達はったつしやすい」とは、中立ちゅうりつ高度こうど(LNB、積乱雲せきらんうん浮力ふりょくうしな発達はったつよわまる高度こうど)がたかく、通常つうじょうよりおおきなエネルギーで積乱雲せきらんうん発達はったつすること意味いみする。
  8. ^ だん湿しめりゅう流入りゅうにゅう同様どうように、中立ちゅうりつ高度こうど(LNB)がたかくなって積乱雲せきらんうん発達はったつしやすくなる。また、潜在せんざい不安定ふあんてい発達はったつする場合ばあいがあり、そのときには通常つうじょうよりよわ上昇じょうしょう気流きりゅう積乱雲せきらんうん発生はっせいするため、積乱雲せきらんうん発生はっせいしやすくなる。
  9. ^ メソスケール場合ばあいもある。
  10. ^ アメリカでは、下層かそうへのだん湿しめ移流いりゅう中層ちゅうそうへの寒気さむけ移流いりゅうかさなるものをdifferential advectionといい、雷雨らいう典型てんけいてきなパターンとされている。
  11. ^ 特別とくべつ警報けいほう基準きじゅんには、すうじゅうねんいち大雨おおあめ相当そうとうするとして過去かこ災害さいがい参考さんこう設定せっていした土壌どじょう雨量うりょう指数しすう表面ひょうめん雨量うりょう指数しすう流域りゅういき雨量うりょう指数しすうもちいる。なお、2022ねん6がつまでは50ねんに1あらかじ算出さんしゅつしてもちいていた[72]ため「50ねんに1大雨おおあめ」という表現ひょうげんがしばしばもちいられた。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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集中しゅうちゅう豪雨ごうう観測かんそく予測よそく情報じょうほう
集中しゅうちゅう豪雨ごうう関連かんれん災害さいがい知識ちしき
過去かこ集中しゅうちゅう豪雨ごうう災害さいがいかんする記録きろく
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