にじ

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にじ画像がぞうしゅにじ上部じょうぶうすふくにじえる)
たきみず飛沫しぶきによるにじアイスランドグトルフォス
なみみず飛沫しぶきによるにじ

にじ(にじ、えい: rainbow)とは、大気たいきちゅう浮遊ふゆうする水滴すいてきなかひかり通過つうかするさいに、分散ぶんさんすることで特徴とくちょうてき模様もようられる大気たいき光学こうがく現象げんしょうである[1]

名称めいしょう[編集へんしゅう]

にじ」を意味いみする漢語かんご表現ひょうげんに、にじ(こうげい)、てんゆみ(てんきゅう)などがある。また、にじなどのように、にじ意味いみする漢字かんじ虫偏むしへんのものがおお存在そんざいする。これにるように中国ちゅうごくでは、にじへびりゅう一種いっしゅなす風習ふうしゅうがあるため。

環状かんじょうにじ

概要がいよう[編集へんしゅう]

にじは、円弧えんこじょうひかりおびであり、おびなかには様々さまざまいろひかりたばならんでいるようにえる。いろ配列はいれつまっており、はしかならあかむらさきである。

あめがり、みずしぶきをあげるたき太陽たいようにしてホースみずまきをしたときなどにることができる。なお、つきひかりでもにじられる[1]

原理げんり[編集へんしゅう]

にじ形状けいじょう[編集へんしゅう]

にじえがは、観察かんさつしゃ基点きてんとして、太陽たいようとはせい反対はんたい方向ほうこうたいにちてん中心ちゅうしんとなる。たいにちてんは、観察かんさつしゃかられば地平線ちへいせんしたにあるので、にじ半円はんえんえる[2]

飛行機ひこうき周辺しゅうへん空気くうき水蒸気すいじょうきおおふくんでいる場合ばあいには、まどから眼下がんかに360まどかたまきじょうにじられることがある。雲海うんかいえるたかやまでも、眼下がんかにじえることがある。この飛行機ひこうき雲海うんかいにじブロッケン現象げんしょうによるもので、ひかり回折かいせつあらわれる。通常つうじょうにじやホースのみずによるにじとは原理げんりことなる[3]

にじ仕組しくみ(したしゅにじうえふくにじ

しゅにじふくにじ[編集へんしゅう]

しゅにじ(しゅこう、しゅにじ)または1にじばれるはっきりとしたにじ外側そとがわに、ふくにじ(ふくこう、ふくにじ)または2にじばれるうっすらとしたにじられることがある[4]しゅにじは、あかいち番外ばんがいがわむらさき内側うちがわという構造こうぞうをとるが、ふくにじぎゃくに、あか内側うちがわむらさき外側そとがわとなる[4]

しゅにじは、「太陽たいよう」-「プリズムとなる水滴すいてき」-「観察かんさつしゃ」のなす角度かくどが40から42となる位置いちられる。このため、にじ太陽たいよう反対はんたいがわられ、太陽たいようたか位置いちにあるときはちいさなにじが、夕方ゆうがたなど太陽たいようひく位置いちにあるときはおおきなにじられる。また、ふくにじは、「太陽たいよう」-「プリズムとなる水滴すいてき」-「観察かんさつしゃ」のなす角度かくどが51から53となる位置いちられる[5]。 

光学こうがくてき説明せつめい[編集へんしゅう]

にじかく
雨滴うてきないひかり進行しんこう
主虹における雨滴内の光の進行 副虹における雨滴内の光の進行
しゅにじ ふくにじ

にじ正体しょうたいは、雨滴うてき内部ないぶ反射はんしゃしたひかりである。みぎのように、しゅにじでは1かいふくにじでは2かいひかり反射はんしゃし、雨滴うてきはいるときとるときでかく1かい屈折くっせつする[4]ひかり屈折くっせつりついろによってことなるため、水滴すいてき屈折くっせつしたひかり分散ぶんさんする。このため、雨滴うてきからさい進行しんこう方向ほうこうは、いろによってことなる[6]背面はいめん太陽光たいようこうたいしてにじえる角度かくどにじかくというが、あかやく42むらさきやく40になる。この結果けっか、1つの雨粒あまつぶからは1つのいろのみが観察かんさつしゃとど[7]。たくさんの雨粒あまつぶから「太陽たいよう」-「プリズムとなる水滴すいてき」-「観察かんさつしゃ」のなす角度かくどによってことなるいろひかりえたときにじとなってえる[8]

この角度かくどは、空気くうきみずとの屈折くっせつりつによりしゅにじふくにじともにまっているため、太陽たいよう高度こうどによってえやすさやにじおおきさがまる[9]太陽たいよう高度こうどが40から50よりもひくいと、観察かんさつしゃからとお上空じょうくう雨粒あまつぶとおってにじえるため、おおきなにじができる。太陽たいよう高度こうどが40から50よりもたかいと、観察かんさつしゃちか地上ちじょう付近ふきん雨粒あまつぶとおってにじえるため、にじちいさくえにくい[10]日没にちぼつにじ水平すいへいすすひかりにじかく42半円はんえんにじつくる。太陽たいよう高度こうどが42以上いじょうになるとにじ地平線ちへいせんとなりえなくなる[10]

雨粒あまつぶないひかり進行しんこうしゅにじ)。入射にゅうしゃこう (Incident rays) が水滴すいてきないはいたかさを徐々じょじょげていくと、出射しゅっしゃこう (Outgoing rays) の角度かくど変化へんかし、あるたかさで変化へんかぎゃくになる。
雨粒あまつぶないひかり進行しんこうふくにじ)。入射にゅうしゃこうたかさを徐々じょじょげていくと、同様どうよう変化へんかこる。

厳密げんみつには、にじはプリズムの分光ぶんこうおなじではなく、より複雑ふくざつ現象げんしょうである。水滴すいてきがい入射にゅうしゃこう延長えんちょうしたラインと水滴すいてき中心ちゅうしん距離きょり粒子りゅうし衝突しょうとつにおける衝突しょうとつみちすう相当そうとう以下いか""をもちいる)がことなると、ひかり水滴すいてき表面ひょうめんのなす角度かくどわるため、出射しゅっしゃこう角度かくど様々さまざまなものとなる[11]。それにもかかわらず、ある波長はちょうひかり特定とくてい角度かくどつよくなるのは、この散乱さんらんかくθしーたがbの関数かんすうあらわしたときにきょくち、その角度かくどでは、単位たんい角度かくどあたりの入射にゅうしゃこうのbの範囲はんい(つまりぎゃく関数かんすうb(θしーた)の微分びぶん)が発散はっさんするからである[11]。これをにじ散乱さんらん(rainbow scattering)といい、光学こうがくだけでなく原子げんし物理ぶつりかく物理ぶつりでの原子げんしにじばれる類似るいじ現象げんしょうしている[12]

ひらたくえば、水滴すいてき固定こていして太陽光たいようこう入射にゅうしゃこう)を水平すいへいれ、入射にゅうしゃこうたかさを水滴すいてき中心ちゅうしん方向ほうこう水平すいへい)から徐々じょじょげていくと、太陽光たいようこう水滴すいてきから方向ほうこう次第しだい下向したむきになる。しかし、入射にゅうしゃこうがあるたか付近ふきんになると、太陽光たいようこう水滴すいてきから方向ほうこう変化へんかちいさくなり、今度こんどぎゃくがりはじめる。このたか付近ふきんからはい太陽光たいようこうはみなほぼおな方向ほうこうくことになり、この部分ぶぶんだけつよひかりくことになる[13]。このような仕組しくみで、「太陽たいよう」-「プリズムとなる水滴すいてき」-「観察かんさつしゃ」のなす角度かくど特定とくてい角度かくどになったときににじえ、いろかれる。

理論りろんてきには、赤色あかいろBせん(686.719ナノメートル)の場合ばあいには、水滴すいてきない太陽光たいようこうが、5かい、6かい、9かい、10かい、11かい...(2かい以外いがい表示ひょうじ)と多数たすう反射はんしゃする場合ばあいも、その散乱さんらんこう観測かんそくしゃとどくためにじとしてることも可能かのうだが、反射はんしゃ回数かいすうえるほどその回数かいすうぶんだけ強度きょうど反射はんしゃりつ(SへんこうではRs、PへんこうではRp)をけることになるので、水滴すいてきからてきた散乱さんらんこう相当そうとうこうよわくなる[14]

理論りろんてき強度きょうど計算けいさんすると、2かい反射はんしゃしててくる赤色あかいろBせん散乱さんらんこう場合ばあいしゅにじ赤色あかいろ強度きょうどやく42.6パーセント程度ていどだからある意味いみよくえるが、5かい反射はんしゃ場合ばあいやく10.3パーセント、6かい反射はんしゃではやく7.5パーセント程度ていどだから肉眼にくがんではほとんど観測かんそくされない。また水滴すいてきない太陽光たいようこうが3かい、4かい、7かい、8かい...と反射はんしゃしててくる散乱さんらんこう観測かんそくする場合ばあいにじかくは、4が50.7太陽たいよう反対はんたいがわ、5が42.1太陽たいよう方向ほうこう、6が43.2太陽たいよう方向ほうこう、7は52.3太陽たいよう反対はんたい方向ほうこう、8は31.6太陽たいよう反対はんたい方向ほうこうえることになる[14]。このように多重たじゅうにじ存在そんざいするわけだが、実際じっさい観測かんそくできるのは2ふくにじですら、よほど太陽光たいようこうせんつよいときでないとえないので、3以降いこうにじひかりきわめてよわることが困難こんなんである[15]日本にっぽん国内こくないでは沖縄おきなわすうかい撮影さつえいれいがある[16]

白虹はくこうあかにじ[編集へんしゅう]

雨粒あまつぶ構成こうせいする水滴すいてきおおきさもにじいろ影響えいきょうする。水滴すいてき半径はんけいが0.5から1ミリメートルおおきければ、むらさきみどりあかがはっきりえるが、青色あおいろうすくなる[17]水滴すいてきちいさくなるにつれてあかうすくなり、半径はんけい0.1から0.15ミリメートルではあかえなくなる[17]。そして水滴すいてき半径はんけい0.03ミリメートルでしらみをび、0.025ミリメートル以下いかになるといろかれなくなり、しろあかるい半円はんえんえるようになる。これを白虹はくこう(しろにじ、はっこう)という[17]きりくも構成こうせいする水滴すいてきでよくられるのできりにじくもにじともう。また、このとき朝焼あさやけや夕焼ゆうやけなどの時間じかんたい太陽光たいようこうせんあかみをびていると、白虹はくこうあかえることがあり、これをあかにじ[17]

しろにじかんする記述きじゅつは、ふるくは『ぞく日本にっぽん』からあり、たからひさし6ねん775ねん)5がつ14にちじょうにおいて、発見はっけん報告ほうこくされている。

14世紀せいきの『じゅうはちりゃく』には、白虹はくこう太陽たいよう横切よこぎってかかることを兵乱へいらん前兆ぜんちょうかんがえる記述きじゅつがあり、ここからことわざの「白虹はくこう(はっこう)つらぬく」がしょうじた。

ReflectionRainbow(反射はんしゃにじ
過剰かじょうにじ干渉かんしょうにじ

くらたい[編集へんしゅう]

しゅにじふくにじあいだえるあき風景ふうけいは、にじくらべて相対そうたいてきくらくなる。とくうしろのくもくろでよどんだそらだと、くら部分ぶぶんがはっきりと帯状おびじょうえる。これをアレキサンダーのくらたい(アレキサンダーのあんたい、えい: Alexander's dark band[18])あるいはアレキサンダーのおびという[19]。これは、4散乱さんらんきょくがあることと、3、4とも散乱さんらんこうがやってこない領域りょういきがあるためである[20]。これがしゅにじふくにじあいだ領域りょういきとなる[19]

反射はんしゃにじ[編集へんしゅう]

地表ちひょう水面すいめんなどに反射はんしゃしたひかり太陽光たいようこうおなじように水滴すいてきないとおって反射はんしゃすると、おなじようににじができることがある。これを反射はんしゃにじという[21]反射はんしゃにじ直接ちょくせつひかりによるにじよりもたか高度こうどあらわれる。高度こうどたかいためにじまるみがおおくなる[21]反射はんしゃにじにもしゅにじふくにじがある。反射はんしゃにじえが円弧えんこ中心ちゅうしんは、直接ちょくせつこうにじとはことなるため、普通ふつうにじ反射はんしゃにじ同心円どうしんえんじょうにはならず、ずれてえる[21]

過剰かじょうにじ[編集へんしゅう]

このほか、しゅにじしたがわふくにじ上側うわがわに、さらにいろのついた部分ぶぶんあわえることがある。これを、あまにじ(あまりにじ)、過剰かじょうにじ(かじょうにじ)あるいは干渉かんしょうにじ(かんしょうにじ)という[22]。これは、水滴すいてきがあるおおきさになったときに、太陽光たいようこう干渉かんしょうしてよわったりつよったりした結果けっかしゅにじ内側うちがわ接近せっきんしたところにひかりつよ部分ぶぶん存在そんざいするためである[23]

ハワイでられたつきにじ(Moonbow)

つきにじ[編集へんしゅう]

つきひかりでも同様どうようにじができる。この場合ばあいつきにじ(げっこう、えい: Moonbow)という。つきにじ低空ていくうあかるいつきがあるなどのかぎられた条件じょうけんでないとられない。アリストテレスは「にじ昼間ひるまえるが、よるにもつきによってしょうずるにじえることがある。ところがむかし人々ひとびとは、そのようなものがあるとはかんがえていなかった。それはよるにじはまれにしかえないためである。(りゃくくらいところではいろえないし、おおくの条件じょうけん一致いっちしなければえない。そのうえいちげつのうち満月まんげついちにちだけに、つきだしつきりのときにしかられないからである。そこで我々われわれは50ねん以上いじょうものあいだに、ただ2かいしか出会であわなかった」といている[24]

にじ認識にんしき歴史れきし[編集へんしゅう]

にじものせつ[編集へんしゅう]

古代こだいギリシャでは紀元前きげんぜん300ねんごろまで、中国ちゅうごくでは西暦せいれき1000ねんごろまで、日本にっぽんでは西暦せいれき1200ねんごろまで「にじものだ」とかんがえられていた。そのおおくの著者ちょしゃが「にじものではない」として「にじものだ」とほんくなった[25]中国ちゅうごくでは「へび=へび」「かえる=かえる」と同様どうように「むしへん」をもちいて「にじ」といた。にじには「霓(げい)」という文字もじでもにじあらわした。「にじ(こう)」は「オスのにじ」で「霓(げい)」は「メスのにじ」の意味いみだった[26]。また、古代こだい中国ちゅうごくの『れい』の「つきれい」には「にじは3がつあらわれて10がつえる」というはなしかれていて、おおくのほん引用いんようされていた[27]。この場合ばあいにじはる発生はっせいしてあき姿すがたむしへびのようにかんがえられていた。ふゆあめすくない地域ちいきではこのような現象げんしょうられたとおもわれる[28]英語えいごけんでは「レインボウ」とぶが、「レイン=あめ」と「ボウ=ゆみ」がむすびついた言葉ことばである。西洋せいようでも東洋とうようでも大昔おおむかしから「にじはあめあめつくすもの、あめ大好だいすきなもの」とおもわれていた。[26]

にじものせつ否定ひてい[編集へんしゅう]

にじものではないことを証明しょうめいしたのは「にじ人工じんこうてきつくれる」という事実じじつ発見はっけんだった。中国ちゅうごくでは1100ねんごろに「にじ物理ぶつり現象げんしょうだ」とするかんがえがはじまり、そう沈括(1031ねん - 1095ねん)は、『ゆめけい筆談ひつだん』(1088)に「にじはすなわち雨中うちゅうかげなり。あめらせばこれあり」といた[29]そうしゅ朱子しゅし)(1130ねん - 1200ねん)に代表だいひょうされる人々ひとびとは「にじ太陽たいようくもうつったかげだ」とした[28]紀元前きげんぜん300年代ねんだいのギリシャのアリストテレスは、人工じんこうてきにじつく方法ほうほうっていた[30]。アリストテレスは『気象きしょうろん』のなかで「にじ我々われわれ視線しせん太陽たいようかって反射はんしゃするものである」とかんがえ、にじいろ   あか   あお   みどりさんしょくで、あかみどりあいだにはしばしば   黄色おうしょくあらわれるといた[31]中国ちゅうごくでも1100ねん前後ぜんこう日本にっぽんでも1650ねんごろには人工じんこうてきにじつく方法ほうほうられていた。たき噴水ふんすいなどのみずしぶきでにじができることにがついたことがきっかけとおもわれる。日本にっぽんでは1268ねんごろかれた『ちりぶくろぜん11かんまき1だい3こうに「西にしにあればにじひがしにあり。かげうつりむかいてゆ」とにじものせつ否定ひていした[32]日本にっぽんはじめてにじ人工じんこうてきつく方法ほうほうしるしたのは京都きょうと醍醐だいごんでいた医者いしゃ中川なかがわ三柳みつやなぎ(なかがわさんりゅう)(1614ねん - 1684ねん)である[33]江戸えど時代じだいの1714ねん西川にしかわ如見じょけん(1648ねん - 1724ねん)がいたほんには「あるとき、すうにんどもたちがいえ軒下のきしたあそんでいましたが、そのうちの一人ひとりが「にじつくってあそぼうよ」として、みずをいっぱいくちれてきました。そしてななめに日光にっこうかって、太陽たいようにして、みずをふきだし、きりのようにしました。そのきりなかにじあらわれたので、みんなはよろこんでわるわるにじつくってたのしんでいました。」とある[34]

スコラ学者がくしゃ発見はっけん[編集へんしゅう]

ディートリヒのにじ実験じっけん。1はみずたしたフラスコの下部かぶからあかひかりている。2はフラスコの下部かぶからあおひかりている。3はフラスコの上部じょうぶふさぐと、下部かぶひかりえることから、フラスコのうえからはいった太陽光たいようこう内部ないぶ反射はんしゃしてしたからひかりいろづいてえることがわかる。

中国ちゅうごく日本にっぽん、アリストレテスにも中世ちゅうせいのスコラ学者がくしゃにも解決かいけつできなかった問題もんだいは「にじいろはどうして発生はっせいするか」ということだった[35]。アリストテレスは「ものがえるのはから視線しせんているだめだ」とかんがえていた[36]。しかし、アリストテレスをいだアラビアのイブン・ハイサム(965ねん - 1039ねん)やイブン・シーナ(980ねん - 1037ねん)は、「ものがえるのは、その物体ぶったいからこうはいるからだ」とただしく理解りかいした[36]。イブン・ハイサムはまるいガラス容器ようきみずたしてひかり実験じっけんおこなった[36]

にじキリスト教きりすときょうではかみとの契約けいやくをあらすものとされていたため、中世ちゅうせいのスコラ学者がくしゃたちはにじ研究けんきゅうさかんにった[37]。アラビアの科学かがくいだ中世ちゅうせいヨーロッパのスコラ学者がくしゃアルベルトゥス・マグヌス(1193ねんまたは1206ねん - 1280ねん)は、「にじまどからはいったひかりが、みずたしたフラスコびんたって、反対はんたいかべかえるのとたものではないか」というかんがえにたっした[36]かれは「光線こうせんくもからちる雨粒あまつぶによって屈折くっせつさせられるが、なんかいもの屈折くっせつによってつよめられる。みずはいったガラス瓶がらすびんおなじようなたくさんの水滴すいてきが、それぞれのひかり屈折くっせつさせはねかえすのからいろくのではないか」とかんがえた[38]ロジャー・ベーコン(1219ねん - 1292ねん)は「にじえる角度かくど」を測定そくていして、「太陽たいよう高度こうどが42以上いじょうだとにじあらわれない」ということを発見はっけんした[39]

ドイツのフライブルクのディートリヒ英語えいごばん(1250ねんごろ - 1310ねんごろ)(ラテンめいはテオドリクス)[40]は、「にじいろはどうしてできるのか」を研究けんきゅうしていたが、ある蜘蛛くもについた水滴すいてきがまるでにじのようにかがやいてえることにがついた[41]。ディートリヒはもっとおおきな水滴すいてきつくるために、まるいフラスコにみずれて、太陽たいようひかりてればきれいないろえるかもしれないとかんがえて実験じっけんした。フラスコのなか反射はんしゃした太陽光たいようこう光点こうてんが、フラスコのしたえん位置いちするようにすると、それまでしろえていたひかりあかわるのを発見はっけんした。そのままフラスコをすこしずつしたげると、ひかりは「    あか        みどり    あお」と変化へんかした[42]。ディートリヒはこのいろ順番じゅんばんにじおなじあることを確認かくにんした[42]。ディートリヒはさらにこのひかりがどこからはいっているのかをたしかめ、フラスコのうえからはいった太陽光たいようこう内部ないぶ反射はんしゃして、フラスコのしたほうからるといろくことを発見はっけんした[43]。ディートリヒはさらに、フラスコをもっとうえげると、今度こんどしたからはいったひかり反射はんしゃしてうえからときにもいろくことを発見はっけんし、これはふくにじおな順番じゅんばんいろえることも確認かくにんした[44]

分光ぶんこうがくてき発見はっけん過程かてい[編集へんしゅう]

プリズムによる白色はくしょくこういろ分解ぶんかい
三角さんかくプリズムで分光ぶんこうした太陽光たいようこう

1600年代ねんだいはいると望遠鏡ぼうえんきょう発明はつめいされ、ひかり屈折くっせつ研究けんきゅう本格ほんかくし、プリズムによる分光ぶんこう実験じっけん注目ちゅうもくびるようになった[45]。イタリアの科学かがくしゃガリレオ・ガリレイは1623ねんの『偽金にせがね鑑識かんしきかん』のなかで「にじはつねに太陽たいよううご方向ほうこうおな方向ほうこううごく」ことをあきらかにし、「にじ太陽たいよう同伴どうはんし、それにしたがって運動うんどうする」といた[46]

フランス哲学てつがくしゃであるルネ・デカルト1637ねん刊行かんこうされた『方法ほうほう序説じょせつ』で、にじ大気たいきちゅうこまかな水滴すいてき太陽光たいようこう屈折くっせつしてしょうじるものであることをめ、にじをよく調しらべることができるように、ディートリヒとおなじく、まるガラス瓶がらすびんみずたしたものを使つかって実験じっけんおこない、にじかくを42計算けいさんした[47]。これらのひかりふたたあつめればしろひかり再現さいげんされるだろうと示唆しさした[48]

そのボヘミアのプラハ大学だいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅのマルキ(Marci)(1595ねん - 1667ねん)は1648ねん著書ちょしょでプリズムによる分光ぶんこう実験じっけん結果けっかしめし、ひかり屈折くっせつかく相違そうい分光ぶんこうすることをしめし、さらに「いち分光ぶんこうしたひかりをさらに屈折くっせつさせても分光ぶんこうしない」ことを発見はっけんした[45]

イギリス物理ぶつり学者がくしゃであるアイザック・ニュートン(1642ねん - 1727ねん)は、プリズム1ついとつレンズとスリットをわせた実験じっけんおこない、「いちプリズムでけたひかりをまたひとつにまとめると、もとのような白色はくしょくこうになる」ということを実験じっけんしめし、「白色はくしょく太陽光たいようこうせんは、にじのようないろひかりじったものである」ことを完全かんぜん証明しょうめいした[45]。ニュートンはその成果せいかを1672ねん発表はっぴょうし、にじいろ    あか        みどり    あお   むらさき の5しょくとした。しかし、ニュートンは「いろたいはばいろによってことなること」がになり、音階おんかいの7つのおともそのはば一定いっていではないことにがつき、「ひかりのスペクトルのいろはば」と「音階おんかいおとはば」を対照たいしょうさせる仮説かせつおもいついて、スペクトルのいろを7しょくかんがえた。そこで   だいだい   あいくわえて7しょくとした[45]。ニュートンの『光学こうがく』は1704ねん出版しゅっぱんされたが、そのほんまえほうでは「5しょく」としている[49]が、後半こうはんでは音階おんかいとの対照たいしょうれて7しょくとしている[50][51]。ニュートンのスペクトルと音階おんかい対照たいしょう間違まちがっていたため、現在げんざいでは無視むしされているが、「7しょくせつ」の権威けんいだけはのこって後世こうせい影響えいきょうあたえた[51]

ニュートンはプリズムに白色はくしょくこうをあてると虹色にじいろられることから、ひかり様々さまざま粒子りゅうしこん合体がったいであるという「ひかり微粒子びりゅうしせつ」をとなえたが、ロバート・フッククリスティアーン・ホイヘンスなどからはげしく批判ひはんされた。

ニュートンの最初さいしょ五色ごしき あか みどり あお むらさき
ニュートンの最後さいごななしょく あか だいだい みどり あお あい むらさき
現代げんだいななしょく あか だいだい みどり あお あい むらさき

ニュートンはラテン語らてんごcæruleusindicusしる[52]、それぞれ blue (あお)、indigo (あい) と翻訳ほんやくされたが、cæruleusセルリアンブルー語源ごげんでもあるように、空色そらいろ意味いみ使つかい、あお意味いみするために indicus というあたらしい言葉ことば使つかったものである。したがって現代げんだいではシアンあお相当そうとうする[53]

ニュートンの7しょくせつ権威けんいとその[編集へんしゅう]

にじ拡大かくだいうえからじゅんに、計算けいさんじょう理想りそうてき実際じっさい撮影さつえいされたもの、コンピュータ処理しょりみの。クリックで拡大かくだい

にじいろすう文化ぶんか問題もんだいとするせつ[編集へんしゅう]

物理ぶつり学者がくしゃ桜井さくらいくにともは『かんがかた風土ふうど』(1979ねん)のなかで「にじいろかずにしても、わたしたちはなん疑問ぎもんもなしに7とこたえられるのに、アメリカでは6としかこたえられないことをったときには、まさに、文化ぶんかてき風土ふうど、いいかえれば思考しこうのパターンなどに反映はんえいされる知的ちてき風土ふうどが、彼我ひが完全かんぜんことなるのだという有無うむをもわさぬ結論けつろんしめされたようで、わたしにはたいへんなショックであった」といている[54]。また言語げんご社会しゃかい学者がくしゃ鈴木すずき孝夫たかおは『日本語にほんご外国がいこく』(1990ねん)のなかで、欧米おうべいでの同様どうよう経験けいけんをふまえて「欧米おうべいではにじは5〜6しょくおもっているひとすくなくない」[55]いていて、「こういう認識にんしきはそれぞれの言語げんご背後はいごにある文化ぶんかによってもともとちがうと理解りかいしたほうがいいのだ」とべた[56]。さらに鈴木すずき孝夫たかおは「日本人にっぽんじんにとってはにじいろむかしからななまっている。にじえばななしょくななしょくえばにじというほど、このふたつのむすびつきはかたい。(りゃく)つまり日本にっぽん文化ぶんかなかではにじななまっている。(りゃく)このような連続れんぞくてき存在そんざいする対象たいしょうを、日本人にっぽんじんななつの離散りさんてき部分ぶぶん分節ぶんせつしてけるのは、多分たぶん言語げんご文化ぶんかてき慣習かんしゅうのせいとえよう」[57]とした。生物せいぶつ学者がくしゃ日高ひだか敏隆としたかも「日本にっぽんではななしょくにじがアメリカではろくしょくになり、ベルギーではしょくになってしまうのは、たいへんおもしろかった」といた[58]

にじななしょくはニュートンの影響えいきょう[編集へんしゅう]

このようなかんがえにたいして科学かがく史家しか科学かがく教育きょういく研究けんきゅうしゃ板倉いたくらきよしせんは、「日本人にっぽんじんにじななしょくだとする常識じょうしきほう間違まちがっていて、欧米おうべいじんほうがまともだ」と批判ひはんした[59]板倉いたくら鈴木すずき孝夫たかおせつ否定ひていし、日本にっぽんで「にじななしょく」とわれるようになったのは、幕末ばくまつから明治めいじ時代じだい初期しょき欧米おうべい科学かがく導入どうにゅうされてから以後いごであることをあきらかにした[60]江戸えど時代じだい人々ひとびとは「紅緑こうろくにじ」といていたが、それは中国ちゅうごく伝来でんらい表記ひょうきほうをそのままもちいたものだった[61]江戸えど時代じだい西川にしかわ如見じょけん(1648-1724)のには「紅緑こうろくにじ」として4しょく彩色さいしきされたものがある[62]江戸えど後期こうき宇田川うだがわ榕庵ようあんはニュートンの音階おんかい虹色にじいろ対応たいおう翻訳ほんやく紹介しょうかいした[63]明治めいじ以後いご日本にっぽん学校がっこう教育きょういくでは欧米おうべいから伝来でんらいした自然しぜん科学かがく入門にゅうもんしょの「にじいろななしょく」という記述きじゅつしたがっておしえられることになった。明治めいじ初期しょき輸入ゆにゅうされ翻訳ほんやくされベストセラーとなった『理学りがく初歩しょほ』にも「にじいろはViolet、indigo、blue、green、yellow、orange、redのななしょく」としるされていたが、これはアメリカでかれた入門にゅうもんしょであった[64]

英語えいごけんではにじななしょくおぼえるために「Richard of York gave Battle in vain」(ヨークのリチャード挑戦ちょうせんはむなしかった)という語呂合ごろあわせがある[65]日本にっぽんでも「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」とおぼえる方法ほうほうがあった[66]日本にっぽんもアメリカも、その近代きんだい科学かがく成果せいかれた国々くにぐになら「ニュートンのにじななしょくせつ」がおしえられた[67]

アメリカでのろくしょくへの転換てんかん[編集へんしゅう]

欧米おうべいでは1700ねん - 1800年代ねんだい色彩しきさい学者がくしゃのあいだでは、ニュートンの「にじななしょくせつ否定ひていされて、ろくしょくせつ主流しゅりゅうになっていた。明治めいじ中頃なかごろまでには日本にっぽん色彩しきさい学者がくしゃあいだでも「ニュートンによるにじななしょくせつあやまりであり、あらゆるめんからにじろくしょくとしたほうがいい」とされていた[68]日本にっぽん欧米おうべい色彩しきさい学者がくしゃあいだではニュートンの権威けんい決定的けっていてきなものではなかった[69]

しかし、1938ねんから1949ねんまでのアメリカの小学校しょうがっこう理科りか教科書きょうかしょではにじは7しょくおしえられていた。それが6しょくわったのはバーサ・モリス・パーカー(Bertha Morris Parker)[ちゅう 1]の『Teaching Manual to accompany』(1941ねん - 1944ねん)の影響えいきょうである[70]。そこには「プリズムを設置せっちしてかべいろおびうつします。それを教科書きょうかしょ虹色にじいろおびかべうつったいろたいくらべさせます。」そして「どれかかべうえいろたいつけるのがむずかしいいろがありますか?それはどれですか?」とうようになっていた[70]。そして「インディゴ(藍色あいいろ)というのはほとんどあおむらさき区別くべつがつきませんね」とどもたちにづかせる授業じゅぎょうおこない、「にじななしょくではなくてろくしょくかんがえたほうがいい」「ななしょくえなくても心配しんぱいしなくてもいい」とおしえるものだった[70]。アメリカでは1948ねん以降いこう教科書きょうかしょにはパーカーの「にじは、水色みずいろはなしのろくしょく」がれられた[71]

日本にっぽんでのにじろくしょくせつ[編集へんしゅう]

だい世界せかい大戦たいせん文部省もんぶしょうつくった理科りか教科書きょうかしょはパーカーの単元たんげんべつ教科書きょうかしょをモデルにしていたが、にじは7しょくとして、パーカーらのかんがえはがなかった[72]。これによって「アメリカではにじは6しょく日本にっぽんでは7しょく」とわかれることになった[73]

日本にっぽんで「にじは6しょく」といてあるもっとも初期しょきほん近藤こんどうこうぞう[74]の『日用にちよう物理ぶつりがく講義こうぎ』(1917ねん大正たいしょう6ねん)である。近藤こんどうは「スペクトルは6しょく大別たいべつするがよし」といた[75]近藤こんどうかんがえは「あおすみれあいだあいれると、この部分ぶぶんだけいろこまかくけすぎることになるから、無理むりあいれずに〈にじは6しょく〉としたほうがいい」というものだった[76]。しかしその当時とうじ物理ぶつり学者がくしゃいた教科書きょうかしょではにじは6しょくいたものは1さつかった[77]

東北とうほくみかどだい物理ぶつりがく教授きょうじゅ光学こうがくせんもんにしていた愛知あいち敬一けいいち(1880ねん - 1923ねん)は啓蒙けいもうしょなかで「にじは6しょく」といたが、そのすぐ記述きじゅつではゆらいで「にじは7しょくせつかえしていた[78]近藤こんどうにじは6しょくせつは、近藤こんどう弟子でし以外いがいには当時とうじ教育きょういく関係かんけいしゃにはれられなかった。1942ねん啓蒙けいもうしょでも、霧吹きりふきでつくったにじいろどもにかぞえさせるおはなしなかで、最初さいしょどもに「あかだいだい黄色おうしょくみどりあお、もっとあおむらさき」とわせて、大人おとなが「もっとあお」を「あい」だとおしえて、7しょくとしている[79]日本にっぽんでも欧米おうべいでもニュートンの権威けんいえられたのは、物理ぶつり学者がくしゃではなく色彩しきさい学者がくしゃ技術ぎじゅつしゃ実業じつぎょう教育きょういく研究けんきゅう関係かんけい教師きょうしたち、科学かがく啓蒙けいもうといった人々ひとびとだった[80]

日本にっぽん分光ぶんこうがく専門せんもんがスペクトルの認識にんしきえたのは1947ねん中村なかむら清二せいじ中村なかむら物理ぶつりがく上巻じょうかん』で、「いろかずかぞえることはできない」としながらも6しょくをあげている[81]。1952ねんごろまでに6しょくへの転換てんかんおこなわれたが、その当時とうじ検定けんてい教科書きょうかしょではだい部分ぶぶんにじは7しょくだった[82]専門せんもんがニュートンの権威けんいえても、日本にっぽんでは常識じょうしき権威けんいえることができなかった。また、日本にっぽんでははやくからにじ教育きょういく小学校しょうがっこう教材きょうざいではなくなったため、高校こうこう物理ぶつりはじめてスペクトルをならうことになり、高校こうこう物理ぶつり教科書きょうかしょにじは6しょくとなっていても、その一般いっぱん常識じょうしきえることがおくれた[83]

にじのスペクトル[編集へんしゅう]

ひかり場合ばあい波長はちょうちがいがいろちがいに相当そうとうする。可視かし光線こうせん波長はちょうながほうから、6.563×10-4 mm    あか、5.893×10-4 mm    橙色だいだいいろ、5.800×10-4 mm    黄色おうしょく、5.461×10-4 mm    みどり、4.861×10-4 mm    あお、4.340×10-4 mm    藍色あいいろ、3.968×10-4 mm    むらさきというじゅんである[84]

文化ぶんか[編集へんしゅう]

にじいろなにしょくとするかは、地域ちいき民族みんぞく時代じだいによりおおきくことなる。

たとえば、日本にっぽんでは7しょく    あか   だいだい       みどり    あお   あい   むらさき)、アメリカイギリスでは地方ちほうでは6しょく    あか   だいだい       みどり    あお   むらさき)、ドイツ中国ちゅうごくでは5しょく   あか   だいだい        みどり   あお)、パプアニューギニアなどでは2しょく   あか   くろ)とされている。なお現代げんだいでも、かつての沖縄おきなわのようにあきらくらの2しょくとしてとらえる民族みんぞくおおい。

インドネシアフローレンスとう地方ちほうでは、にじいろは、    赤地あかじ      みどり    あおしま模様もよういろ順番じゅんばんとしては、   あか       あか   みどり   あか    あお    あかとなる)とするが、このれいのようにスペクトルとして光学こうがくてきさだめられた概念がいねんとはことなった順序じゅんじょにじいろ認識にんしきされることもおおい。

にじいろ言語げんごけんによってもとらかたことなる。実際じっさいに、ジンバブエショナではにじを3しょくとらえ、リベリアバッサ英語えいごばんはな人々ひとびとにじを2しょくかんがえている。このように、にじいろとはそれぞれの言語げんご区切くぎかたによってことなるいろ区切くぎかたがなされるのである[85]

にじいろなにしょくえるのかは、科学かがく問題もんだいではなく、文化ぶんか問題もんだいで、なにしょくえるかではなく、なにしょくるかということであるという主張しゅちょうもある。

台湾たいわん高地こうち先住民せんじゅうみんセデックぞく文化ぶんかとして、成人せいじん儀式ぎしき男性だんせい首狩くびがり、女性じょせい機織はたおりが上手うまくなったあかし)として、にじずみおこなわれた。これは祖先そせんくに他界たかい)へくための通行つうこう手形てがたとしての意味いみもある[86]

伝承でんしょう[編集へんしゅう]

ハワイのようににじ日常にちじょうてきにみられる地域ちいきもあるが、おおくの地域ちいきではにじ条件じょうけんかぎられ世界せかい各地かくちにじかんする伝説でんせつ伝承でんしょうされている[1]

キリスト教きりすときょうにおいてはにじは「かみとの契約けいやく」「約束やくそくしるし」を意味いみする(創世そうせい9しょう16せつ)。

中国ちゅうごくにはにじりゅう姿すがたとするいいつたえがある[87]明確めいかくりゅうにじ地域ちいき広東かんとんしょうぞう城市じょうし)や、「広東かんとんなべりゅう」を意味いみする鑊耳りゅう広東かんとんしょう台山だいやま)と地域ちいきもある。

中世ちゅうせい日本にっぽんでは、にじえるところ市場いちばてた[88]。これは市場いちばが、天界てんかい冥府めいふといった他界たかい俗界ぞっかい境界きょうかい領域りょういきてられるものというかんがえにもとづき[88]現代げんだい感覚かんかくでは理解りかいしづらいが、墓場はかばにすらてられたのも境界きょうかい領域りょういきられていたためであり[88]、『万葉集まんようしゅう』において、柿本人麻呂かきのもとのひとまろつまおもって、「けい」にき、つまをしのぶうたつくったのも、こうしたかんがかたもとづく[88]。『枕草子まくらのそうし』において、「おふさの」=にじ登場とうじょうし、中世ちゅうせい書物しょもつ貴族きぞく日記にっきにも、にじつところにてなければならないという観念かんねん確認かくにんでき[88]、これはにじてんはしというかんがかたもとづいていたためとられ、かみ々がりるであり、それをむかえる行事ぎょうじとしてひらかれたとかんがえられる[89]。また中世ちゅうせい貴族きぞくにじ確認かくにんされれば、陰陽いんようどう天文てんもん博士はかせにそれが吉凶きっきょうどちらかの予兆よちょううらなわせた[88]ブロニスワフ・マリノフスキは、西太平洋にしたいへいようトロブリアンド諸島しょとうのクラとばれる部族ぶぞくあいだ原始げんしてき交換こうかん儀式ぎしきさい呪術じゅじゅつにじのろいとなえられる事例じれい報告ほうこくしており、にじ原初げんしょてき関係かんけいふるさがかる[89]

にじ根元ねもとにはおたからねむるといったいいつたえもみられる[87]

一方いっぽうで、アイヌ民族みんぞくにじをラヨチとび、魔物まものとしておそれていた(後述こうじゅつしょ p.157)。このことにかんして、中川なかがわひろしは、うつくしいものに魔物まものきつけられる(ねらう)というかんがかた関係かんけいすると指摘してきしている[90]アイヌたましいをラマッ、ぬことをライといい、ラおんには不吉ふきつ意味いみふくまれる)。

にじ類似るいじした大気たいき光学こうがく現象げんしょう[編集へんしゅう]

学術がくじゅつてきにはにじでなくとも、いろかれていたり、えがいたりしていて、一般いっぱんてきにはにじ混同こんどうされやすい大気たいき光学こうがく現象げんしょう多数たすうある。

  • ブロッケン現象げんしょう光輪こうりん - 観察かんさつしゃ中心ちゅうしんとして、太陽たいようせい反対はんたい方向ほうこうにできる。にじ同様どうよういろかれがあり、水滴すいてきによってこるが、ひかり水滴すいてきない通過つうかするさいのメカニズムがことなる。
  • かさ(かさ、うん、ハロー) - 太陽たいようまわりにできる。にじ同様どうよういろかれがあるが、こおりあきらによってこるてんことなる。
  • ひかりたまきひかりかんむり) - 太陽たいようまわりにできる。いろかれはほとんどく、こう回折かいせつすることでこる。
  • 彩雲さいうん - くもかさなってえ、できる位置いちはさまざま。いろかれはほとんどく、ひかり回折かいせつすることでこる。

このほかにかん水平すいへいアークかん天頂てんちょうアーク外接がいせつハロまぼろしなど、にじのようにいろかれする現象げんしょう多数たすうある。

ほしにじ[編集へんしゅう]

ほしにじ(せいこう、英語えいご: starbow)とは、光速こうそくちかくで移動いどうする宇宙船うちゅうせんから星空ほしぞらながめると、ドップラー効果こうか特殊とくしゅ相対性理論そうたいせいりろん効果こうかによって、ほしかけの位置いち進行しんこう方向ほうこう前方ぜんぽう移動いどうし、進行しんこう方向ほうこう中心ちゅうしんとした同心円どうしんえんじょうほしいろ変化へんかしてにじのようにえる、といわれている現象げんしょうである。英語えいごのスターボウ(starbow)は、あめつくゆみがたであるrainbowから、ほしつくゆみがたという意味いみつくられた造語ぞうご。またほしにじはその直訳ちょくやくである。

通過つうかする救急きゅうきゅうしゃサイレンや、電車でんしゃうちから踏切ふみきり警報けいほうなど、音源おんげんからの距離きょり連続れんぞくてき変化へんかすることで周波数しゅうはすう圧縮あっしゅく延伸えんしんされ、おといがんでこえる現象げんしょうドップラー効果こうか)は日常にちじょうてき体感たいかんすることができるが、これらの音波おんぱおなじように、相対そうたいてき接近せっきんとおざかってゆくほし々から、飛行ひこうちゅう宇宙船うちゅうせんかってんでひかり波長はちょう圧縮あっしゅく延伸えんしんされることによりいろいがんでえるため、全体ぜんたいにじよういろびてうつるのではないかと仮説かせつしたもの。

しかし、かりすべての恒星こうせいなどからのひかりがすべて単一たんいつ波長はちょうであるならばあかからむらさきまで明瞭めいりょういろかれたにじえるであろうが、実際じっさいには様々さまざまほし様々さまざま波長はちょうひかり放出ほうしゅつしているため、ななしょくかれた一般いっぱんにじのようにえることはない。ほしのスペクトルをくろたい輻射ふくしゃ仮定かていしてドップラー効果こうかによるいろ変化へんか検証けんしょうした科学かがく論文ろんぶん[91]によれば、ドップラー効果こうかによるいろ変化へんかほし温度おんど変化へんか同様どうようにじにもドーナツじょうにもならないことがしめされている。シミュレーションソフト[92]再現さいげんした場合ばあい進行しんこう方向ほうこうあかるくあおっぽくなり、がわかた後方こうほうほしあかくらくなるいろ変化へんか観測かんそくされるがほしにじ出現しゅつげんしない。

いずれにせよ光速こうそく飛行ひこうできる宇宙船うちゅうせん実際じっさいると仮定かていした場合ばあいにのみ、観測かんそく可能かのうとなる空想くうそう科学かがくうえ現象げんしょうであり、現代げんだい科学かがく技術ぎじゅつではそのような宇宙船うちゅうせんはまだ理論りろんうえにもあらわされていない。

にじかんする表現ひょうげん意味いみ[編集へんしゅう]

デザイン・意味いみ[編集へんしゅう]

色彩しきさいデザインにおいては、にじのように多色たしょく規則きそくてきならべる技法ぎほうがある。このとき規則きそくてきならんだいろを「虹色にじいろ」とぶことがある。

にじには「幸運こううん前触まえぶれ」や「ねがごとをかなえてくれる存在そんざい」とい意味いみがある[93]

マイヨ・アルカンシエルる2020ねん世界せかい選手権せんしゅけん女子じょしオムニアム優勝ゆうしょうしゃ梶原かじはらゆう

スポーツの世界せかいでは、世界せかい選手権せんしゅけん自転車じてんしゃ競技きょうぎ大会たいかい優勝ゆうしょうしゃだけがることをゆるされる、1927ねん以来いらい伝統でんとうであるマイヨ・アルカンシエル英語えいごでは「レインボージャージ」とも)にも「いつつの大陸たいりく」を意味いみし、デザインとしてにじがあしらわれている。優勝ゆうしょうしゃ生涯しょうがい、ユニフォームとう一部いちぶ虹色にじいろのデザインをあしらうこともみとめられる。

平和へいわはた」としてのにじはたは、1960年代ねんだいにイタリアで考案こうあんされ、2003ねんのイラク戦争せんそう前後ぜんこうには世界せかい各地かくち使つかわれた。

直接ちょくせつ民主みんしゅ主義しゅぎ実現じつげん目指めざハンガリーインターネット民主党みんしゅとう(2004ねん - 2010ねん)はにじをそのシンボルに採用さいようしていた。


LGBTレインボーフラッグ登場とうじょう普及ふきゅう以後いご[編集へんしゅう]

レインボーフラッグ

にじはさまざまないろふくむが、そのすべてが太陽たいよう白色はくしょくこうからかれたものであり、かくいろあいだ明確めいかく境界きょうかいくこともできない性質せいしつから、虹色にじいろはたが「多様たようせい」「共存きょうぞん」の象徴しょうちょうとして、1978ねんセクシュアリティ多様たようせい共存きょうぞんという意味合いみあいからLGBT象徴しょうちょうとしてももちいられるようになった。2000年代ねんだい以降いこうにはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくがいにも、この意味いみ普及ふきゅうした(レインボーフラッグ[ちゅう 2])。

にじ題材だいざいとした楽曲がっきょく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 教育きょういく学者がくしゃジョン・デューイが1896ねん創立そうりつしたシカゴ大学だいがく実験じっけん学校がっこう英語えいごばん所属しょぞく
  2. ^ 初期しょきには同性愛どうせいあいコミュニティで使用しようされた象徴しょうちょうであり、そのためゲイプライドはたともばれる。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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    Newton named seven colors in the spectrum: red, orange, yellow, green, blue, indigo, and violet. More commonly today we only speak of six major divisions, leaving out indigo. A careful reading of Newton’s work indicates that the color he called indigo, we would normally call blue; his blue is then what we would name blue-green or cyan.
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  93. ^ LIB_zine. “にじつスピリチュアルなメッセージとは? 特徴とくちょう状況じょうきょうべつ意味いみ10”. 「マイナビウーマン」. 2023ねん8がつ7にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

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  • 板倉いたくら, せいせん『ミニ授業じゅぎょうしょ にじななしょくろくしょく真理しんり教育きょういく問題もんだいかんがえる』仮説かせつしゃ、2003ねん 全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:20596516
  • 板倉いたくら, せいせんにじななしょくか? しつけはどのようにしてしのむか」『たのしい授業じゅぎょうだい236かん仮説かせつしゃ、2001a、6-21ぺーじ 
  • 板倉いたくら, せいせん授業じゅぎょうしょにじひかり》とその解説かいせつ」『たのしい授業じゅぎょうだい237かん仮説かせつしゃ、2001b、7-57ぺーじ 
  • 板倉いたくら, せいせんひとびとはにじをどのようにかんがえてきたか 中国ちゅうごく日本にっぽん西洋せいようでのにじ研究けんきゅうりゃく」『たのしい授業じゅぎょうだい237かん仮説かせつしゃ、2001c、58-74ぺーじ 
  • 板倉いたくら, せいせん常識じょうしきはどのようにしてわるか「にじは7しょく」から「にじは6しょく」へ」『たのしい授業じゅぎょうだい240かん仮説かせつしゃ、2001d、8-43ぺーじ 
  • 小野おの, 健司けんじ権威けんい主義しゅぎえたひとびと--つづけにじななしょくろくしょくか》」『四国大学しこくだいがく紀要きよう 自然しぜん科学かがくへん だい32ごうだい35かん四国大学しこくだいがく紀要きよう委員いいんかい、2011ねん、1-14ぺーじ 国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:11066109。
  • 野村のむら, 正雄まさお宇田川うだがわよう菴稿『かずらん邦訳ほうやく洋楽ようがく入門にゅうもん』の原典げんてん解明かいめいとニュートンによる音階おんかい虹色にじいろ対応たいおう」『いちてき 洋学ようがく研究けんきゅうだい27かん津山つやま洋学ようがく資料しりょうかん、2020ねん、23-51ぺーじ 国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:030398596。
  • 日高ひだか, 敏隆としたかにじなんしょくか」『現代げんだい思想しそうだい6かんだい5ごう青土おうづちしゃ、1978ねん、20-22ぺーじ 全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:00007340
  • 鈴木すずき, 孝夫たかおにじいろなんしょくか」『慶応義塾大学けいおうぎじゅくだいがく言語げんご文化ぶんか研究所けんきゅうじょ紀要きようだい10かん慶応義塾大学けいおうぎじゅくだいがく言語げんご文化ぶんか研究所けんきゅうじょ、1978ねん、107-128ぺーじ 国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:1980904。
  • 松原まつばら, 宏遠こうえんにじはどうしてえるか」『科学かがく教室きょうしつ しょう国民こくみん科学かがく文庫ぶんこだい1かん春陽しゅんようどう書店しょてん、1942ねん、8-21ぺーじ 全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:45025079
  • 西條さいじょう, 敏美としみ『「ひと」Books 授業じゅぎょう にじ科学かがく太郎たろう次郎じろうしゃエディタス、2015ねんISBN 978-4-8118-0779-9 
  • 武田たけだ, 康男やすお不思議ふしぎうつくしい「そら色彩しきさい図鑑ずかん』PHP研究所けんきゅうじょ、2014ねん 
  • うえ横手よこて, まさたかし網野あみの, 善彦よしひこ石井いしい, すすむ大隅おおすみ, 和雄かずお勝俣かつまた, 鎭夫しずお日本にっぽん中世ちゅうせいぞうさい検討けんとう山川やまかわ出版しゅっぱんしゃ、1988ねんISBN 978-4-634-60210-6 
  • 松本まつもと, 英恵はなえひとうごかす「いろ」の科学かがく』SBクリエイティブ〈サイエンス・アイ新書しんしょ〉、2019ねんISBN 978-4797398212 
  • なおがく図書としょ へん日本にっぽん方言ほうげんだい辞典じてん徳川とくがわそうけん監修かんしゅう小学館しょうがくかん、1989ねんISBN 4-09-508201-1 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]