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漢語かんご

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語種かたりぐさ > 漢語かんご

漢字かんじ
書体しょたい
篆刻てんこく毛筆もうひつ
かぶとこつぶん 金文きんぶん 篆書てんしょ
古文こぶん
隷書れいしょ 楷書かいしょ
行書ぎょうしょ
草書そうしょ
木版もくはん活版かっぱん
宋朝そうちょうたい 明朝体みんちょうたい 楷書かいしょたい
字体じたい
構成こうせい要素ようそ
筆画ひっかく 筆順ひつじゅん 偏旁へんぼう 六書りくしょ 部首ぶしゅ
標準ひょうじゅん字体じたい
せつぶんかい篆書てんしょたい
さましょ 石経いしきょう
かん字典じてんたいきゅう字体じたい
しん字体じたい しん字形じけい
国字こくじ標準ひょうじゅん字体じたい つね用字ようじ字形じけいひょう
漢文かんぶん教育きょういくよう基礎きそ漢字かんじ
通用つうよう規範きはん漢字かんじひょう
国字こくじ問題もんだい
当用とうよう常用漢字じょうようかんじ
同音どうおん漢字かんじによるきかえ
繁体字はんたいじ正体しょうたい - 簡体字かんたいじ
漢字かんじ廃止はいし復活ふっかつ
漢字かんじ文化ぶんかけん
なかあさこしだいしん
派生はせい文字もじ
国字こくじ 方言ほうげん のりてん文字もじ
仮名かめい たけし おんなしょ
ちぎり文字もじ おんな文字もじ 西にしなつ文字もじ
字音じおん

日本語にほんごにおける漢語かんご(かんご)とは、語種かたりぐさいち区分くぶんである。比較的ひかくてきふる時代じだい中国ちゅうごくから借用しゃくようされた形態素けいたいそ、すなわち漢字かんじ字音じおんから構成こうせいされる語彙ごい体系たいけいである。漢字かんじ音読おんよ対応たいおうする語彙ごい体系たいけいであるので字音じおんしょうすることもある[1]固有こゆうである「和語わご」、漢語かんご以外いがい借用しゃくようである「外来がいらい洋語ようご)」と対立たいりつする概念がいねんである。

漢語かんご原義げんぎは「かん民族みんぞく言語げんご」であり、本来ほんらいかん民族みんぞく母語ぼごである中国ちゅうごく自称じしょうするさい用語ようごなのだが、日本にっぽんにおいては国語こくごとして定着ていちゃくした中国ちゅうごく由来ゆらい語彙ごい体系たいけいを「漢語かんご」と総称そうしょうすることがおおい。また、漢字かんじ字音じおんふくあい自由じゆうたかく、日本にっぽん独自どくじ造語ぞうごされたいわゆる「和製わせい漢語かんご」もおおい。

日本語にほんご以外いがいでも、朝鮮ちょうせんベトナムなどの言語げんご同様どうよう語彙ごい体系たいけいゆうしている。これら言語げんごゆうする中国ちゅうごく由来ゆらい語彙ごい体系たいけいをまとめて「漢語かんごけい語彙ごい(Sinoxenic vocabulary)」とぶことがある。

漢語かんご範囲はんい

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漢語かんご範囲はんいしめした

中国ちゅうごく由来ゆらい

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日本語にほんごにおける漢語かんご借用しゃくよう歴史れきしふるく、和語わごとともに国語こくご語彙ごい認識にんしきされる[2]。これは、一般いっぱん片仮名かたかな表記ひょうきされ、外来がいらい借用しゃくようとしての印象いんしょうつよい、洋語ようごとは対照たいしょうてきである[3]外来がいらいをはじめとする新語しんごたいして、旧来きゅうらいから存在そんざいする和語わご漢語かんごをあわせて「在来ざいらい」と表現ひょうげんするものもいる[4]

一般いっぱんてき漢語かんごは、上代じょうだいから中世ちゅうせいにかけて体系たいけいされた呉音ごおん漢音かんおん、およびこれ以降いこう伝来でんらいしたから宋音そうおん反映はんえいした語彙ごい体系たいけいのことをいう[5]。これら漢字かんじ字音じおん音読おんよ総称そうしょうされ、これらをふくあい派生はせいさせることによって、あるいは単独たんどくもちいることによって、漢語かんご構成こうせいされる。複数ふくすう漢字かんじひとつのかたり形成けいせいするものをとく熟語じゅくごしょうする場合ばあいもある[6]。なお、漢語かんご日本にっぽん定着ていちゃくする過程かていで、発音はつおん連声れんじょう音便おんびんあるいは慣用音かんようおんなどのかたち変化へんかこったため、日本語にほんごにおける漢語かんご発音はつおんはかなり変則へんそくてきである。

ところで、中国ちゅうごく由来ゆらい語彙ごい日本にっぽん流入りゅうにゅうしたのは、上代じょうだいより過去かこ時代じだいまでさかのぼるとかんがえられ、たとえば、「うま」(うま)、「うめ」(うめ)、「たけ」(たけ)、「むぎ」(むぎ)などのかたりは、どう時代じだいにおける中国ちゅうごくふる字音じおんとの関連かんれん指摘してきされているが、かりにこれらが借用しゃくようされたかたりだったとしても、これらは訓読くんよじゅんじたあつかいをけ、通常つうじょう漢語かんご範疇はんちゅうふくめない[7]同様どうように「ぜに」(ぜに)のように字音じおん変化へんかして国訓こっくんしたかたり存在そんざいする[8]。さらに「おに」(おに)、「ひどい」(ひどい)のようにもと用字ようじわすれられ、本来ほんらいとはことなる表記ひょうきをするれいもある(それぞれ「かくれ」、「非道ひどう」の字音じおん由来ゆらいする)。

また、現代げんだい中国ちゅうごく発音はつおんした「メンツ」(面子めんつ北京ぺきん由来ゆらい)や、「ワンタン」(雲呑わんたん広東かんとん由来ゆらい)などのかたりは、借用しゃくよう歴史れきしあさいため、洋語ようごとまとめて外来がいらいとするのが妥当だとうである[9]

梵語ぼんご西域せいいきしょ言語げんご由来ゆらい

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かんやく仏教ぶっきょうけんぞくする日本にっぽんにおいては、ふるインド言語げんごである梵語ぼんご(サンスクリット)を漢字かんじおとうつしたかたり観察かんさつされる。たとえば「南無なむ(なむ)」、「刹那せつな(せつな)」といったかたりは、それぞれ梵語ぼんごの“नमो”(namō)、“क्षण”(kṣaṇa)のおとうつしであり、それぞれ「帰命きみょう」、「ねん」と意訳いやくされている[10]。なお中国ちゅうごくでは梵語ぼんご存在そんざいするじゅう子音しいん表現ひょうげんすることがむずかしいため、おとうつしさい単純たんじゅん子音しいん省略しょうりゃくされる傾向けいこうにあるという[1]

また、シルクロードかいして西域せいいきばれる地方ちほうからつたえられたとかんがえられるかたり存在そんざいする。たとえば、顔料がんりょう一種いっしゅである「みつ陀僧(みっだそう)」(litharge)は、ペルシアの“murdāsang”に由来ゆらいするという[10][11]

これらは本来ほんらい漢語かんごとは厳密げんみつにはことなる出自しゅつじをもつが、その源流げんりゅう明確めいかくなものはむしろ少数しょうすうであり[1]ひろ意味いみでの漢語かんごとみなしてつかえない[10]ほんこうでもとくにことわりのないかぎ漢語かんごとしてあつかう。

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寿司すし(すし)」などのかたりは、すべ漢字かんじ字音じおんもちいた表記ひょうきがなされるが、これはいわゆるるいするものであり、和語わご範疇はんちゅうである[12]ポルトガルの“gibão”に由来ゆらいする「襦袢じばん(じゅばん)」のように、外来がいらいたいする漢字かんじ表記ひょうきももちろん漢語かんごとはいえない[12]

は、万葉仮名まんようがなのように機能きのうてきには漢字かんじ表意ひょういせい考慮こうりょする必要ひつようはない。一方いっぽう意味いみじょう連想れんそうがはたらくというてん無視むしない。たとえば「かぶく」(かたむく)という純然じゅんぜんたる和語わご由来ゆらいする「歌舞伎かぶき(かぶき)」というかたりには字義じぎとの関連かんれんみとめられる[12]。なお「歌舞伎かぶき」というかたりは、『しんとうしょ』(おうおさむら、1060ねん)という漢籍かんせきにも用例ようれいがあり、日本にっぽんにおけるとの関連かんれん指摘してきするせつもある[13]

造語ぞうご

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時代じだい変容へんようとともにあらたな概念がいねん表現ひょうげんするため、語彙ごい自然しぜん発生はっせいしたり、あるいは人為じんいてき造語ぞうごされたりする。漢語かんごもこの例外れいがいではないが、近代きんだいいたるまで漢字かんじけんではなお思想しそうつよく、造語ぞうごさいはなるべく典拠てんきょもとづくよう努力どりょくおこなわれた[14]

日本にっぽんにおいても複数ふくすう字音じおんわせて既存きそん漢語かんご模倣もほうすることは古来こらいおこなわれており、いわゆる和製わせい漢語かんごとして日本語にほんご語彙ごい体系たいけい一群いちぐん形成けいせいする[15]。これにるいするかたりは、「政治せいじ」「文化ぶんか」「科学かがく」「社会しゃかい」など19世紀せいきから20世紀せいき初頭しょとうにかけて発生はっせいしたしん漢語かんごおおくをめるという[8]一方いっぽうで、ぜん近代きんだいにおいても「悪霊あくりょう」(『源氏物語げんじものがたりゆうきり)、「臆病おくびょう」(『だいかがみたいら)、「辛抱しんぼう」(『にち葡辞しょ』)、「不埒ふらち」(『好色こうしょくにんおんな』)など、旧来きゅうらいから存在そんざいするとかんがえられる和製わせい漢語かんごは、枚挙まいきょひまがない[16]

ただ、これらの漢語かんごたしかに日本にっぽん造語ぞうごされたものであり、それ以前いぜん時代じだい漢籍かんせきには一切いっさい用例ようれいかったということを立証りっしょうするのも厳密げんみつには非常ひじょう困難こんなんである[14]。また、漢籍かんせきにも同様どうよう用字ようじ見出みだせるものの、日本にっぽんにおける意味いみ用法ようほうことなる熟語じゅくごすくなくなく、一律いちりつ分類ぶんるいむずかしい。高島たかしま俊男としおは、日本語にほんご漢籍かんせき意味いみがかけはなれた「成敗せいばい」「ちゅうあいだ」などのかたりげ、「これらが『和製わせい』の漢語かんごではないのなら「日本にっぽんかん」であるとかんがえればよい」としている[17]

なお、日本にっぽん独自どくじつくられた「はたらけ」、「はたけ」などの国字こくじは、一般いっぱん音読おんよみをもつことはないが、文字もじ構成こうせい要素ようそから類推るいすいして「労働ろうどう(ろうどう)」、「田畠たばた(でんばく)」のような字音じおん形成けいせいすることもある[14][18]

こんしゅ

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雑木ざつぼく」を「ぞうき」とむような重箱読じゅうばこよや、「夕刊ゆうかん」を「ゆうかん」とむような湯桶読ゆとうよは、和語わご漢語かんごふくあわさせたこんしゅ和漢わかん混淆こんこう)であり、漢語かんご範疇はんちゅうではない[19]

漢語かんご発音はつおん

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字音じおん種類しゅるい

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概要がいよう

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日本語にほんごには、漢字かんじいちたいして、呉音ごおん漢音かんおん、およびから宋音そうおんというさん種類しゅるい発音はつおん存在そんざいする。これら三種さんしゅかたすべて「サン」で一致いっちする「さん」のような漢字かんじ存在そんざいするが、ほとんどの漢字かんじは「くだり」(呉音ごおん:ギョウ、漢音かんおん:コウ、から宋音そうおん:アン)のようにそれぞれにことなったかたゆうする。

漢字かんじ歴史れきしてき発音はつおんは、反切はんせつばれる特有とくゆう表記ひょうきほうによってつたえられている。たとえば、さきげた「くだり」という場合ばあい反切はんせつによってちゅう古音こおん(5世紀せいきごろの中国ちゅうごく発音はつおん)では“gang”[ɣạ̈iŋ][20]のようなおと発音はつおんされていたことが推定すいていされる。このころ中国ちゅうごく江南こうなん地方ちほうにおける発音はつおんうつしたとされる呉音ごおんでは、これを「グヤウ」とした。一方いっぽう、8世紀せいきごろの長安ながやすにおける発音はつおんした漢音かんおんでは、漢字かんじ清音せいおん濁音だくおん区別くべつうしなわれつつあったため、これを「クヮウ」といた。“ng”のおとが「ウ」とかれたのは、当時とうじ日本語にほんごにおいて「ン」のおと撥音はつおん)が発達はったつだったからである。その日本語にほんごにおける音韻おんいん変化へんかにより、それぞれ、「グヤウ」→「ギヤウ」→「ギャウ」→「ギョウ」、「クヮウ」→「カウ」→「コウ」のように変化へんかしたとかんがえられる[21]

なお、漢字かんじ種類しゅるい膨大ぼうだいであり、現在げんざいのこ漢字かんじすべてが中国ちゅうごくから直接ちょくせつつたえられたものではないとかんがえられている。呉音ごおん漢音かんおんおおくは、後世こうせい音韻おんいんがくしゃによって反切はんせつをもとに理論りろんてき体系たいけいされたものとされている[22]

中国ちゅうごく比較的ひかくてきあたらしい発音はつおん反映はんえいしたから宋音そうおんは、ちゅう古音こおんよりむしろ現代げんだい北京ぺきんおんちかい。かつて“gang”と発音はつおんされた「くだり」のは、現代げんだい北京ぺきんおんでは“háng”と変化へんかしており、これは「くだり」のから宋音そうおん「アン」によくている[23]から宋音そうおんは、日本にっぽんにおいて字音じおん体系たいけい完成かんせいされたのち発音はつおんであるため、呉音ごおん漢音かんおんほど一般いっぱんてき使用しようされない。

呉音ごおん漢音かんおん比較ひかく

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呉音ごおん上代じょうだい以前いぜんからひろ期間きかんにわたって仏典ぶってんなどとともに流入りゅうにゅう土着どちゃくした発音はつおんであり、漢音かんおんおも平安へいあん時代じだい初期しょき留学生りゅうがくせいによりかえられた発音はつおんとされる。そのため一般いっぱん後者こうしゃほうがより正統せいとうちか発音はつおんとみなされている[24]

現在げんざいまで使用しようされている呉音ごおんもちいた漢語かんごは、「経文きょうもんキョウモン)」、「世間せけん(セケン)」、「成就じょうじゅジョウジュ)」、「殺生せっしょう(セッショウ)」、「末期まっき(マツ)」のように仏教ぶっきょう用語ようごあるいは、仏教ぶっきょう思想しそう関連かんれんした生活せいかつ用語ようご目立めだつ。一方いっぽう漢音かんおん場合ばあいは、「経書けいしょケイショ)」、「中間ちゅうかん(チュウカン)」、「成功せいこうセイコウ)」、「なまころせセイサツ)」、「期間きかんカン)」のように漢文かんぶん調ちょうで、ある程度ていどの「かたい」語感ごかんともな語彙ごいおお[25]

慣用音かんようおん

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呉音ごおん漢音かんおんから宋音そうおん以外いがいにも日本語にほんごにおいて字音じおんとして慣用かんようされるものがある。たとえば、比較的ひかくてきあたらしい時代じだいからあらわれた「ちゃ」のがある。この唐音とういんで「サ」 だが、一般いっぱんには「チャ」で慣用かんようする。この漢音かんおん唐音とういん移行いこう流入りゅうにゅうしたとかんがえられ、呉音ごおん漢音かんおん辞典じてんにも掲載けいさいされていないことがおおい(資料しりょうによって は、ちゅう古音こおんもとに「ジャ」「ダ」「タ」などとすることもある)。

字音じおん展開てんかい

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音字おんじ

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おおくの漢字かんじ複数ふくすう意味いみをもつが、なかには字音じおんによって意味いみ弁別べんべつできる漢字かんじもある。たとえば「りつ」の字音じおんには、摩擦音まさつおんちゅう古音こおん:swit[ṣwɨt][20]呉音ごおん:ソチ、漢音かんおん:シュツ、慣用音かんようおん:ソツ、拼音: shuài)とながれおん中古ちゅうこおん:lwit[lwit][20]呉音ごおん:リチ、漢音かんおん:リツ、拼音: )の2種類しゅるい系統けいとうある。前者ぜんしゃは「引率いんそつ」(インソツ)、「統率とうそつ」(トウソツ)のように「ひきいる」という意味いみもちいられるが、後者こうしゃは「かくりつ」(カクリツ)、「比率ひりつ」(ヒリツ)のように「割合わりあい」という意味いみもちいられる[26]。このような漢字かんじ音字おんじばれる。日本語にほんごにおいては、本来ほんらい音字おんじであるにもかかわらず、その発音はつおんじょう区別くべつうしなわれた漢字かんじおお[26]たとえばながという漢字かんじは、日本語にほんごにおいては、呉音ごおん:ジョウ、漢音かんおん:チョウという1種類しゅるい系列けいれつしか存在そんざいしないが、本来ほんらいは「長大ちょうだい」「長身ちょうしん」のように「ながい」という意味いみと、「長男ちょうなん」「首長しゅちょう」のように「としうえ、おさ」という複数ふくすうことなった意味いみをもつ。中古ちゅうこおんにおいて前者ぜんしゃ[ḍaŋ][20]後者こうしゃ[ṭáŋ][20]区別くべつされていたとみられ、現代げんだい中国語ちゅうごくごにおいても前者ぜんしゃcháng後者こうしゃzhǎng発音はつおんじょう区別くべつつてそんしている。

呉音ごおん漢音かんおん混用こんよう

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複数ふくすう漢字かんじ結合けつごうし、熟語じゅくごをなす場合ばあい呉音ごおん漢音かんおんのどちらか一方いっぽうみを統一とういつするのが一般いっぱんてきである。しかし漢字かんじによっては、呉音ごおん漢音かんおん一方いっぽうのみが頻出ひんしゅつし、他方たほうがすたれてしまうこともある。この結果けっか呉音ごおん漢音かんおん混在こんざいした熟語じゅくごもいくつか存在そんざいする[27]

漢音かんおん呉音ごおんれい

  • 食堂しょくどう(ショクドウ)
  • 反逆はんぎゃく(ハンギャク)
  • 莫大ばくだい(バクダイ)
  • 越境えっきょう(エッキョウ)
  • 言語げんご(ゲンゴ)
  • 美男びなん(ビナン)
  • 明治めいじ(めいじ)
  • 大正たいしょう(たいしょう)
  • 昭和しょうわ(しょうわ)

呉音ごおん漢音かんおんれい

  • 今月こんげつ(コンゲツ)
  • 内外ないがい(ナイガイ)
  • 凡人ぼんじん(ボンジン)

れんおん現象げんしょう

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おとおととがむすびついてあらたなおとしょうじるれんおん現象げんしょうは、古来こらい日本語にほんごには存在そんざいしなかったとかんがえられる。現代げんだい日本語にほんごには、音便おんびん連声れんじょうばれる一種いっしゅれんおん現象げんしょう存在そんざいするが、これは中国語ちゅうごくご複雑ふくざつ音韻おんいん漢語かんごというかたち流入りゅうにゅうした影響えいきょうとみられている[28]

代表だいひょうてきなものに入声にっしょう反映はんえいした促音便そくおんびんがある。入声にっしょうとはちゅう古音こおんにおいて“-t”などの子音しいんわる発音はつおんのことであるが、これらは「失敗しっぱい(シッパイ)」、「活気かっき(カッキ)」、「発展はってん(ハッテン)」におけるつまるおとちいさい「ッ」)としてのこっている。

促音便そくおんびん以外いがい音便おんびんは、おも和語わごにおける変化へんか解釈かいしゃくされることもあるが、一部いちぶ漢語かんごにおいて観察かんさつされることもある。「詩歌しか(シカ)」におけるイ音便いおんびん、「蒟蒻こんにゃく(コニャク)」における撥音便はつおんびんなどがそのれいである。

漢語かんごにおけるれんおん現象げんしょうのうち、中古ちゅうこおんで“n”や“m”のおと母音ぼいんつづ場合ばあいをとくに連声れんじょうぶ。「因縁いんねん(インン)」、「反応はんのう(ハンウ)」、「云云うんぬん(ウンン)」、「さん(サン)」などがそのれいである[29]

訓読くんどく

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漢語かんご基本きほんてき字音じおん発音はつおんするが、「天地てんち」(テンチ → あめつち)のように訓読くんどく獲得かくとく一般いっぱんしたかたりもある。なかには「水母くらげ」(スイボ → くらげ)、「蒲公英ほこうえい」(ホコウエイ→たんぽぽ)のように用字ようじくん無視むしした、いわゆるじゅく字訓じくんをもつ漢語かんご存在そんざいする。

その

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漢字かんじみのなかには誤用ごよう定着ていちゃくし、慣用音かんようおんとなった、いわゆる百姓読ひゃくしょうよ存在そんざいする。たとえば、「耗」の正式せいしきみは「コウ」であるが、このふくまれる「」から連想れんそうされる「モウ」というみが慣用かんようとしてみとめられている。

また、和語わごなかには「ひのこと(こと)」、「おほね(大根だいこん)」、「ではる(出張でばる)」の漢字かんじ表記ひょうきつよ意識いしきされ、それぞれ「カジ」、「ダイコン」、「シュッチョウ」のように字音じおん転化てんかしたものも存在そんざいする。このようなかたりは、和製わせい漢語かんご分類ぶんるいされることもある[15]

また、近代きんだい以降いこう造語ぞうごされたしん漢語かんごにおいては同音どうおん異義いぎなどのまぎらわしいものがおおく、なかには意味いみ弁別べんべつのために訓読くんよみを混合こんごうさせる「こん読語」など、変則へんそくてきかたをさせるかたりもある[30]。とりわけ2漢語かんご場合ばあいまえの1訓読くんよみすることを「湯桶読ゆとうよ」、の1訓読くんよみすることを「重箱読じゅうばこよ」という。

こん読語のれい
  • 化学かがく(カガク → バケガク) - 同音どうおん異義いぎかつどういち文脈ぶんみゃくもちいられる可能かのうせいのある「科学かがく」(カガク)とまぎらわしいため
  • 買春ばいしゅん(バイシュン → カイシュン)- 同音どうおん異義いぎかつ対義語たいぎごの「売春ばいしゅん」(バイシュン)とまぎらわしいため[31]
  • 手動しゅどう(シュドウ → ドウ) - 反意語はんいご発音はつおんた「自動じどう」(ジドウ)との間違まちがいをふせぐため[32]

漢語かんご語彙ごい

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背景はいけい

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古代こだいより中華ちゅうか文明ぶんめい存在そんざいは、日本にっぽん文化ぶんか思想しそうなど、さまざまな方面ほうめんおおきな影響えいきょうあたえてきた。とりわけ言語げんご文字もじ文化ぶんかめんにおいての影響えいきょうおおきく、日本にっぽん文化ぶんかてき高級こうきゅう概念がいねん漢字かんじというかたち語彙ごい体系たいけいなか借用しゃくようしてきた歴史れきしがある。ゆえに漢語かんご和語わご比較ひかくして抽象ちゅうしょうてき難解なんかいである傾向けいこうがあり、一種いっしゅの「教養きょうよう語彙ごい(learned vocabulary)」をになってきたという[33]

ぎゃく和語わご抽象ちゅうしょうてき言葉ことば圧倒的あっとうてき貧弱ひんじゃくであると指摘してきされている。わずかに「いき」(いき)、「はじ」(はじ)、「わび」(わび)、「ほまれ」(ほまれ)、「ほこり」(ほこ)などがげられるにとどまる[34]。また総称そうしょうてき概括がいかつてきかたり不備ふび目立めだつという。たとえば「あめ」(あめ)や「ゆき」(ゆき)という具体ぐたいてきかたり存在そんざいするが、それらを総称そうしょうする天気てんき天候てんこう気象きしょう相当そうとうする和語わごは、見当みあたらない[35]

一方いっぽうで、固有こゆう日本語にほんご翻訳ほんやく可能かのう比較的ひかくてき卑近ひきん概念がいねんたいしても漢語かんごもちいられてきた。これは中華ちゅうか文明ぶんめいたいする尊崇そんすうによって必要ひつよう以上いじょう漢語かんご借用しゃくようされたとみることもできるが、原因げんいんとして日本語にほんご音韻おんいんろんてき特徴とくちょうげられる。中国ちゅうごくは、音節おんせつ種類しゅるい豊富ほうふで、様々さまざま概念がいねん簡潔かんけつ発音はつおんすることが可能かのうであるのにたいし、日本語にほんご原則げんそくてきひらき音節おんせつ言語げんごであり、音韻おんいん体系たいけい比較的ひかくてき単純たんじゅんであるため、言葉ことばがどうしても冗長じょうちょうになりがちである。漢語かんごは、日本語にほんご短所たんしょおぎな作用さようがあり、必然ひつぜんてき固有こゆう和語わご席巻せっけんするようになったという[36]。もっとも固有こゆう和語わご造語ぞうごりょく皆無かいむであったというわけではなく、むしろ漢語かんご氾濫はんらん和語わご造語ぞうごりょく発達はったつ阻害そがいしたという意見いけんもある[36]

漢字かんじ文化ぶんかけんにおけるしょ言語げんごは、漢語かんごけい数詞すうし共有きょうゆうしている。日本語にほんご場合ばあいは、「ひ ふ み … とお」と10までは固有こゆう数詞すうしのこすが、11以降いこうは「じゅういち」(ジュウイチ)、「じゅう」(ジュウニ)…と通常つうじょう漢語かんごけい系列けいれつうつ[37]。また「…」「…ほん」「…まい」のように、ものかぞえるさい数字すうじにつける助数詞じょすうし原則げんそくてき漢語かんごである[37]

このほか時間じかん空間くうかんかんする、「せん」(セン)、「てん」(テン)、「めん」(メン)、「えん」(エン)、「かた」(ホウ)、「ちゅう」(チュウ)、「ばん」(バン)や、交易こうえきかんする「とく」(トク)、「そん」(ソン)、「やく」(ヤク)、「よう」(ヨウ)なども漢語かんごおお[37]

しょ儒教じゅきょう

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文字もじ書物しょもつかんするかたりのほとんどが漢語かんごである。たとえば「」(ジ)、「ぶん」(ブン)、「だい」(ダイ)、「」(ズ)などがある[37]

また儒教じゅきょう道徳どうとくかんする用語ようごは、「れい」(レイ)、「おん」(オン)、「じょう」(ジョウ)、「ほう」(ホウ)、「げい」(ゲイ)のようにほぼすべてが漢語かんごである[37]

精神せいしん仏教ぶっきょう

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人間にんげん精神せいしん状態じょうたい表現ひょうげんした「かん」(カン)、「ねん」(ネン)、「」(キ)、「せい」(ショウ)などは現在げんざいでも漢語かんご常用じょうようされる[38]

また仏教ぶっきょう信仰しんこうかかわる「うん」(ウン)、「けい」(キョウ)、「利益りえき」(リヤク)をはじめとし、「餓鬼がき」(ガキ)、「法螺ほら」(ホラ)、「畜生ちくしょう」(チクショウ)、「袈裟けさ」(ケサ)など日常にちじょうてきもちいられる仏教ぶっきょう用語ようごおお[38]

しょく文化ぶんか

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古代こだい素朴そぼく日本人にっぽんじんは、しょく文化ぶんかかんして中華ちゅうか文明ぶんめいうところがおおきいとかんがえられる。調味ちょうみりょうは、「蔗糖しょとう」(ショトウ)、「みつ」(ミツ)、「」(ス)、「ひしお」(ミソ)など、「しお以外いがいはほとんど漢語かんごである[39]香辛料こうしんりょうも「胡麻ごま」(ゴマ)、「胡椒こしょう」(コショウ)、「薄荷はっか」(ハッカ)、「生薑しょうが」(ショウガ)など多数たすう存在そんざいする[39]。 なお、「えびす」は西域せいいき示唆しさするという。加工かこう食品しょくひんかんしても「ふすま」(フ)、「豆腐とうふ」(トウフ)、「煎餅せんべい」(センベイ)、「辣韮らっきょう」(ラッキョウ)、 「あん」(アン)、「饅頭まんじゅう」(マンジュウ)、「索麺そうめん」(ソウメン)、「饂飩うどん」(ウドン)、「繊蘿蔔」(ソロボ)など古代こだいから近世きんせいまで様々さまざま食品しょくひんめい漢語かんごよし きたしている[39]なかでも「沢庵たくあん」(タクアン)、「インゲンマメ」などは禅宗ぜんしゅうそう由来ゆらいする食品しょくひん(それぞれ沢庵たくあん宗彭そうほう隠元いんげんたかしちなむとされる)として有名ゆうめいである[39]基本きほんてき語彙ごいでは、「にく」(ニク)、「どく」(ドク)、「ちゃ」(チャ)などがげられる[39]

調理ちょうり方法ほうほうとしては、「ほうじる」(ホウじる)、「せんじる」(センじる)などがげられる[39]

動植物どうしょくぶつ

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園芸えんげい植物しょくぶつは、漢語かんご由来ゆらいするものがおおい。「きく」(キク)、「らん」(ラン)をはじめとして、「芭蕉ばしょう」(バショウ)、「枇杷びわ」(ビワ)、「桔梗ききょう」(キキョウ)、「水仙すいせん」(スイセン)、「菖蒲しょうぶ」(ショウブ)、「紫蘇じそ」(シソ)、「牡丹ぼたん」(ボタン)、「柘榴ざくろ」(ザクロ)などががる[40]山菜さんさい野菜やさい和語わごおおいが、「人参にんじん」(ニンジン)や「牛蒡ごぼう」(ゴボウ)などのれい散見さんけんされる[40]。なお、「茗荷みょうが」(ミョウガ)など薬草やくそうとしてもちいられるものは、ほぼすべてが漢語かんごである。

動物どうぶつは、「ひょう」(ヒョウ)、「ぞう」(ゾウ)、「狒狒ひひ」(ヒヒ)、「駱駝らくだ」(ラクダ)などの日本にっぽん棲息せいそくしないものががるほか、「孔雀くじゃく」(クジャク)、「鸚鵡おうむ」(オウム)、「鶺鴒せきれい」(セキレイ)のような愛玩あいがんとり漢語かんごのものがおお[41]

住居じゅうきょ建築けんちく

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奈良ならから平安へいあん時代じだいにかけて急速きゅうそく発達はったつした建築けんちく用語ようごにも漢語かんごおお存在そんざいする。「もん」(モン)、「えん」(エン)、「まく」(マク)、「しがらみ」(サク)、「へい」(ヘイ)、「」(ロ)、「だん」(ダン)のほか、「几帳きちょう」(キチョウ)、「障子しょうじ」(ショウジ)、「屏風びょうぶ」(ビョウブ)、「欄干らんかん」(ランカン)、「天井てんじょう」(テン ジョウ)などがある[42]

金属きんぞく鉱物こうぶつ

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かね」(キン)、「ぎん」(ギン)、「どう」(ドウ)、「てつ」(テツ)などの金属きんぞくめい、「琥珀こはく」(コハク)、「瑠璃るり」(ルリ)、「象牙ぞうげ」(ゾウゲ)、「雲母うんも」(ウンモ)、「水晶すいしょう」(スイショウ)などの宝石ほうせきめい漢語かんご割合わりあいおお[43]。このほか「緑青ろくしょう」(ロクショウ)、「群青ぐんじょう」(グンジョウ)、「黄土おうど」(オウド)、「しゅ」(シュ)などの鉱物こうぶつめい漢語かんごである[43]

雑貨ざっか

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わん」(ワン)、「はち」(ハチ)、「」(エ)、「こう」(コウ)、「草履ぞうり」(ゾウリ)、「頭巾ずきん」(ズキン)、「磁石じしゃく」(ジシャク)、「樟脳しょうのう」(ショウノウ)などふるくからもちいられている雑貨ざっかなかにも漢語かんご定着ていちゃくしているものはおお[43]。「太鼓たいこ」(タイコ)、「琵琶びわ」(ビワ)、「尺八しゃくはち」(シャクハチ)などの楽器がっきや、「」(ゴ)、「さい」(サイ)、「双六すごろく」(スゴロク)などの娯楽ごらく用具ようぐ中国ちゅうごく由来ゆらいするものがおおく、漢語かんごである[43]

こ のほか「びん」(ビン)、「蝋燭ろうそく」(ロウソク)、「つるしとう」(チョウチン)、「蒲団ふとん」(フトン)、「火燵こたつ」(コタツ)、「脚榻きゃたつ」(キャタツ)、「暖簾のれん」(ノレ ン)、「算盤そろばん」(ソロバン)、「ばば」(タンポ)、「急須きゅうす」(キュウス)、「椅子いす」(イス)、「石灰せっかい」(シックイ)などの用品ようひんは、みとしては見慣みなれな いものがおおいものの、漢語かんごである[43]

医学いがく

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漢方かんぽう医学いがく影響えいきょうで、医学いがくかんする用語ようごは、しん漢語かんご(「心筋梗塞しんきんこうそく」「白血病はっけつびょう」 など)をのぞいても、大半たいはん漢語かんごである。「ねつ」(ネツ)、「みゃく」(ミャク)、「尿にょう」(ニョウ)、「」(ジ)のほか、「しん」(シン)、「はい」(ハイ)、 「じん」(ジン)、「」(イ)、「ちょう」(チョウ)、「きも」(カン)、「きも」(タン)、「脾」(ヒ)、「のう」(ノウ)、「ずい」(ズイ)など、西洋せいよう医学いがくにおける用語ようごとしても準用じゅんようされているものがおお[44]

しん漢語かんご

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現代げんだい社会しゃかいにおいて、新聞しんぶん雑誌ざっしにするほとんどの漢語かんご和製わせい漢語かんご(もしくは日本にっぽんかん)にぞくするしん漢語かんごであるという。政府せいふ議院ぎいん行政ぎょうせい選挙せんきょ企業きぎょう保険ほけん営業えいぎょう鉄道てつどう道路どうろ郵便ゆうびん運動うんどう競走きょうそう野球やきゅう…などれいげるときりがないが、「江戸えど時代じだい人間にんげん使つかっていなかったであろう」と見当けんとうがつく単語たんごは、大体だいたいしん漢語かんご該当がいとうするという[45]

漢語かんご文法ぶんぽう

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漢語かんご一般いっぱんてき性質せいしつ

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言語げんご類型るいけいじょう孤立こりつ分類ぶんるいされる中国ちゅうごく品詞ひんし区別くべつ曖昧あいまい比較的ひかくてき融通ゆうずうく。これにたい日本語にほんごは、名詞めいしとそれ以外いがい品詞ひんし明確めいかく区別くべつされる。ゆえ日本語にほんごにおける漢語かんご名詞めいし以外いがいもちいる場合ばあいは、ある程度ていど制約せいやくしょうじる。

形容詞けいようし

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基本きほんてき漢語かんご名詞めいしじゅんじたあつかいをうけるため、後続こうぞくするかたりおうじた接尾せつび付加ふかすることによって形容詞けいようしとしてもちいられることがおおい。ほとんどの漢語かんごは、口語こうごにおいて【だろ/だっ/で/に/だ/な/なら】を付加ふかすることによって機能きのうする。

れい[46]
  • へん(ヘン)だ
  • みょう(ミョウ)だ
  • 綺麗きれい(キレイ)だ
  • 得意とくい(トクイ)だ
  • 不憫ふびん(フビン)だ
  • 暖気だんき(ノンキ)だ
  • たい(ケッタイ)だ

橋本はしもと進吉しんきちは、【だろ/だっ/で/だ】がそれぞれ【であろ/であり/で/であり】、【に/な/なら】がそれぞれ【に/にある/にあれ】といずれも動詞どうしてき連語れんご由来ゆらいすることに着目ちゃくもくし、形容動詞けいようどうししょうした。この名称めいしょうは、学校がっこう文法ぶんぽうとしても定着ていちゃくしたが、えてこれを独立どくりつした品詞ひんしとする必要ひつようせいがあまりないため、特殊とくしゅ活用かつようをする形容詞けいようし、あるいはたん名詞めいし接辞せつじ助動詞じょどうし)を結合けつごうさせたものと解釈かいしゃくする立場たちばおおい。

文語ぶんごにおいては、「にあり」に由来ゆらいする〔ナリ活用かつよう〕と「とあり」に由来ゆらいする〔タリ〕活用かつよう大別たいべつすることができる。後者こうしゃすたれつつあるが、「忸怩じくじ(ジクジ)たる」「悠然ゆうぜん(ユウゼン)と」「粛々しゅくしゅく(シュクシュク)と」など、漢文かんぶん調ちょう表現ひょうげん化石かせきてき残存ざんそんしている[46]

なお漢語かんご一部いちぶには、形容詞けいようし活用かつよう獲得かくとくしたものも存在そんざいするがれいおおくない。

れい[46]
  • 訶(バカ)らしい
  • 烏滸おこ(オコ)がましい
  • 胡散うさん(ウサン)くさい
  • 騒々(ソウゾウ)しい
  • 婀娜あだ(アダ)っぽい
  • 四角よつかど(シカク)い

動詞どうし

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動詞どうし場合ばあい形容詞けいようし同様どうよう名詞めいしじゅんずる漢語かんごに【し/せ/さ/する/すれ/しろ/せよ】という接尾せつび付加ふかさせてもちいる(ぎょう変格活用へんかくかつよう)。

れい[47]
  • 教育きょういく(キョウイク)する
  • 喧嘩けんか(ケンカ)する
  • 掃除そうじ(ソウジ)する

一般いっぱんにこのようなかたりは、文法ぶんぽうてき動詞どうし名詞めいし性質せいしつそなえているため、以下いかのように括弧かっこない省略しょうりゃくしても意味いみつうじる[47]

れい
  • 掃除そうじ(し)に
  • 掃除そうじ(することが)できない

1漢語かんごについては、「あいする」のように清音せいおんとなるものと、「ねんずる」のように濁音だくおんになるものがある。これを判別はんべつするには、以下いかのような漢字かんじちゅう古音こおん知識ちしき必要ひつようになる[47]

  • ちゅう古音こおん陽性ようせいいんのもの(いん鼻音びおん)はにご
    • いんが -n のもの - べんずる、せんじずる、へんずる、ろんずる、てんずる、しんずる
    • いんが -m のもの - ねんずる、だんずる
    • いんが -ŋ のもの - ちょうずる、つうずる、こうずる、きょうずる、めいずる
  • ちゅう古音こおん陽性ようせいいん以外いがいのものはにごらない
    • 陰性いんせいいん(ゼロいんはは音韻おんいん)のもの - あいする、はいする、ゆうする、ようする
    • 入声にっしょういん閉鎖へいさおんいん)のもの - せっする、たっする、れっする、めっする

ただし、本来ほんらい濁音だくおんになるかたりでもアクセント中高なかだかがたのものは清音せいおん発音はつおんされるようになったという。このような変化へんか室町むろまち時代ときよ前後ぜんごこったと推測すいそくされる[47]

れい
  • こうする(参考さんこうこうずる)
  • へんする(参考さんこうへんずる)
  • かんする(参考さんこうかんずる)

ほとんどの漢語かんご動詞どうしは、連用形れんようけい名詞めいし転成てんせいすることができないが、「かんがする」「おつうる」のような例外れいがい存在そんざいする[47]

「ごらんください」、「ごめんください」、「ごぞんじでしょう」にみられるように、一般いっぱん漢語かんご上品じょうひん語感ごかんがあり、あるしゅ待遇たいぐう表現ひょうげん形成けいせいするという[47]。また、このときもちいられる「ご」も「天下てんか統御とうぎょ」を意味いみする漢語かんごの「」が転用てんようされている[47]。このような「ご」は、接頭せっとうとして機能きのうする一種いっしゅ美化びかであり、一般いっぱんてきもとかたり意味いみえることはない。ただし「御機嫌ごきげん」のように意味いみえていちしゅ熟語じゅくご形成けいせいする場合ばあいもある(「機嫌きげん」は「かい不快ふかい状態じょうたい意味いみするが、「御機嫌ごきげん」は「ごきげんいかが」「ごきげんよう」のように、しばしば「安否あんぴ近況きんきょう」を含意がんいするという)[48]

なお、ごく少数しょうすう動詞どうしは、サぎょう変格活用へんかくかつよう以外いがい活用かつよう獲得かくとくしている[47]

れい
  • ちから(リキ)む
  • ろん(モクロ)む
  • こね(デッチ)る

副詞ふくし

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一般いっぱん漢語かんご副詞ふくしとしてもちいる場合ばあいは、「きゅうに」「せつに」「べつに」「とくに」「滅多めったに」「不意ふいに」「けっして」「だんじて」…のように「に」「して」のような助辞じょじえるのが一般いっぱんてきである。一方いっぽうで「一切いっさい」「勿論もちろん」「絶対ぜったい」「全然ぜんぜん」「大抵たいてい」のように付属ふぞくてき成分せいぶん見当みあたらない表現ひょうげん散見さんけんされる[49]

ごくあかるい」、「じきます」、「とてもできない」などは、それぞれ「きょく」「ただし」「到底とうてい」という漢語かんご由来ゆらいするとかんがえられるが、ほぼ完全かんぜん和語わご同化どうかしている[49]

漢語かんご歴史れきし

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上代じょうだい

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日本にっぽんでは、3世紀せいきわりにかず邇吉によって漢字かんじがもたらされたという伝説でんせつのこっており、その散発さんぱつてき渡来とらいじんとの交流こうりゅうがあったとかんがえられるが[50]漢語かんご知識ちしき体系たいけいされたのは、上代じょうだいになってからである[51]

日本にっぽんはこの時代じだいおおいに中華ちゅうか文明ぶんめい模倣もほうし、漢語かんご本来ほんらい意義いぎ用法ようほう出来できかぎ忠実ちゅうじつ使用しようするよう努力どりょくされた[51]漢語かんご日本語にほんごとして融和ゆうわすることはなく、行政ぎょうせいかん学者がくしゃ、あるいは僧侶そうりょあいだ教養きょうようとしてもちいられた[51]

このころ日本語にほんごには、まだ拗音ようおん存在そんざいしなかったため、「精進しょうじん」を「サウジ」、「修行しゅぎょう」を「スギヤウ」のように直音ちょくおんして発音はつおんしていたとかんがえられる[51]一方いっぽうでこのとき日本語にほんご内部ないぶでイ音便おんびんウ音便うおんびんなどの変化へんか発生はっせいしたのは、漢語かんご発音はつおんなんらかの影響えいきょうあたえていたからとされる[51]

中世ちゅうせい

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894ねん遣唐使けんとうし廃止はいしされてから、漢語かんご急速きゅうそく流入りゅうにゅうはひとまずの終結しゅうけつをみせ、漢語かんご歴史れきしにおける円熟えんじゅくむかえた[52]。このころ台頭たいとうした武士ぶしたちは質実しつじつ簡素かんそこのみ、漢語かんご生活せいかつとしての地位ちい[52]。もっぱら大和言葉やまとことばによる表現ひょうげんこのんだ女性じょせい作品さくひんなかでも、漢語かんご割合わりあい徐々じょじょしていき、本来ほんらい意味いみ用法ようほうからはなれていく傾向けいこうもみられた[52]

13世紀せいき禅宗ぜんしゅう日本にっぽん伝来でんらいすると、禅僧ぜんそうによってあらたな漢語かんご全国ぜんこくひろまった[52]。この時代じだい定着ていちゃくした漢語かんごには「挨拶あいさつ」「親切しんせつ」「活発かっぱつ」など、現在げんざいにおいても日常にちじょう生活せいかつ使用しようされるものがおお[52]

なお、漢語かんご本元ほんもとたる中国ちゅうごくにおいては、そうだい以降いこう言語げんご音韻おんいん文法ぶんぽうめんいちじるしく変化へんかしていき、日本にっぽんにはから宋音そうおんがもたらされた[52]

近世きんせい

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実用じつようとして浸透しんとうした漢語かんごは、一般いっぱん庶民しょみんあいだにもひろまり、はな言葉ことばとして漢語かんご仮名かめいかれることがおおくなった(『御伽草子おとぎぞうし』など)[53]。これによって語形ごけい語義ごぎ変化へんかしょうじ、本来ほんらい用字ようじとはことなる漢字かんじ表記ひょうきされるかたりえていった。現在げんざいにおいては、もともと漢語かんごであったかどうか明確めいかくかたりすらのこされている。

一方いっぽう平和へいわながつづいたこの時代じだいにおいては、学問がくもん文化ぶんか発達はったつし、漢文かんぶん研究けんきゅうさかんにおこなわれた。文章ぶんしょうこすさいは、漢籍かんせきそくした用法ようほう調しらべ、正統せいとうちかいとされる漢音かんおんまれることがこのまれた。これによって漢語かんごは、ゆるやかにふる姿すがたにへと回帰かいきしていくという現象げんしょうもみられた[53]

また、1720ねんには禁書きんしょれい緩和かんわされ(とおる改革かいかく)、かんやく洋書ようしょ多数たすう研究けんきゅうされることになった。このさい参照さんしょうされた書籍しょせきには、マテオ・リッチ瑪竇)やアダム・シャールわかもち)などのらいはな宣教師せんきょうしによって中国ちゅうごくあらたに造語ぞうごされたいわゆるはなせいしん漢語かんご多数たすう存在そんざいする。江戸えど後期こうきには、蘭学らんがく発達はったつとともに、杉田すぎた玄白げんぱく志筑しづき忠雄ただおなどの日本人にっぽんじんによって新規しんき和製わせい漢語かんご数多かずおお造語ぞうごされ、これらのおおくが現在げんざいでも学術がくじゅつ用語ようごとしてもちいられている[53]

かんやく洋書ようしょれい

近代きんだい

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19世紀せいき後半こうはんにおける開国かいこくこうは、おおくの知識ちしきじんたちが洋書ようしょ翻訳ほんやくつとめ、英和えいわ辞典じてんどく辞典じてんふつ辞典じてんなども出版しゅっぱんされた。この時代じだい知識ちしきじんたちは、漢籍かんせき精通せいつうしているものがほとんどであり、訳文やくぶんには簡潔かんけつ厳密げんみつ表現ひょうげんできる漢語かんごこのんでもちいられた[54]

はじめは漢籍かんせき典拠てんきょのあるような由緒ゆいしょのあるものが訳語やくごとしてもとめられたが、翻訳ほんやくのペースがいつかず、徐々じょじょ字義じぎのみを重視じゅうしした生硬せいこう表現ひょうげんえていった[54]。このようにして日本にっぽん漢語かんごは、同音どうおん異義いぎ問題もんだいなどをかかえることになった。

現代げんだい

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煩雑はんざつ漢字かんじ使用しよう制限せいげんしようとする勢力せいりょく戦前せんぜんから存在そんざいしたが、だい大戦たいせんそれは実権じっけんりょくをもって施行しこうされた。代表だいひょうてきなものに当用漢字とうようかんじによる漢字かんじ制限せいげんがある。これにより日常にちじょう使用しよう頻度ひんどすくない難解なんかい漢字かんじ廃止はいし整備せいびされ、代替だいたいとなる新語しんごもいくつかつくられた。これには「涜職とくしょく」(とくしょく)、「梯形ていけい」(ていけい)などの代用だいようとして考案こうあんされた「汚職おしょく」(おしょく)、「台形だいけい」(だいけい)などのかたりがある[55]

最近さいきんでは、計算けいさん技術ぎじゅつ発達はったつともない、漢字かんじ電算でんさん処理しょり以前いぜんくらべてはるかに容易よういになった。それにともない、表現ひょうげんはばせばめる漢字かんじ政策せいさくへの見直みなおしのこえたかまり、規制きせい緩和かんわ徐々じょじょすすめられている[56]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c 佐藤さとう喜代治きよじ(1996)、88ぺーじ
  2. ^ 藤堂とうどう(1969)、216ぺーじ
  3. ^ 高島たかしま(2001)、98-99ぺーじ
  4. ^ 陣内じんないただしけい外来がいらいそだてるとは」2004ねん11月6にち国立こくりつ国語こくご研究所けんきゅうじょ主催しゅさい だい23かい「ことば」フォーラムより。『当日とうじつ記録きろく (PDF, 0.3MB) 』、14ぺーじ、および『配布はいふ資料しりょう (PDF, 1.1MB) 』、7ぺーじ参照さんしょう。2011ねん8がつ17にち閲覧えつらん
  5. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、21-26ぺーじ
  6. ^ 峰岸みねぎし(1996)、89-90。
  7. ^ 高島たかしま(2001)、63ぺーじ
  8. ^ a b 藤堂とうどう(1969)、233ぺーじ
  9. ^ 国語こくご審議しんぎかい関連かんれん文書ぶんしょでは「シューマイ」「マージャン」などのかたりが、外来がいらいとして説明せつめいされている。国語こくご審議しんぎかい外来がいらい表記ひょうき(答申とうしん)(しょう)」1991ねん2がつ7にち。2011ねん8がつ15にち閲覧えつらん
  10. ^ a b c 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、6-7ぺーじ
  11. ^ 片桐かたぎり早織さおり日本語にほんごなかのアラビア」アラブイスラーム学院がくいん、2005ねん。2011ねん8がつ15にち閲覧えつらん
  12. ^ a b c 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、7-8ぺーじ
  13. ^ 加納かのう喜光よしみつさん熟語じゅくご語源ごげんしょう事典じてん講談社こうだんしゃ、2001ねん。41-42ぺーじ
  14. ^ a b c 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、8-11ぺーじ
  15. ^ a b 高島たかしま(2001)、103-110ぺーじ
  16. ^ 佐藤さとう武義たけよし(1996)、965-976ぺーじ
  17. ^ 高島たかしま(2001)、107ぺーじ
  18. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、11-12ぺーじ
  19. ^ 高島たかしま(2001)、100-103ぺーじ
  20. ^ a b c d e 国際こくさい音声おんせい記号きごうRussian website reconstructing Middle Chinese and Old Chinese as well as intermediate formsもとづく。2012ねん9がつ29にち閲覧えつらん
  21. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、57ぺーじ
  22. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、25ぺーじ
  23. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、86ぺーじ
  24. ^ 藤堂とうどう(1969)、280-287ぺーじ
  25. ^ 藤堂とうどう(1969)、287-289ぺーじ
  26. ^ a b 鎌田かまたただし米山よねやま寅太郎とらたろうしん漢語かんごりん大修館書店たいしゅうかんしょてん、2004ねん
  27. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、82-83ぺーじ
  28. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、78-80ぺーじ
  29. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、81-82ぺーじ
  30. ^ 高島たかしま、150-155ぺーじ
  31. ^ 柴田しばたみのるかいしゅん・回春かいしゅん買春ばいしゅん改悛かいしゅんすべき」NHK放送ほうそう文化ぶんか研究所けんきゅうじょ。2001ねん7がつ1にち。2012ねん9がつ29にち閲覧えつらん
  32. ^ 三省堂さんせいどう国語こくご辞典じてんだいさんはん、1982ねん
  33. ^ 漢語かんご」『言語げんごがくだい辞典じてんだい6かん亀井かめいたかしら、三省堂さんせいどう、1996ねん、233ぺーじ
  34. ^ 藤堂とうどう(1969)、242ぺーじ
  35. ^ 高島たかしま(2001)、23-27ぺーじ
  36. ^ a b 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、5ぺーじ
  37. ^ a b c d e 藤堂とうどう(1969)、246-249ぺーじ
  38. ^ a b 藤堂とうどう(1969)、243-246ぺーじ
  39. ^ a b c d e f 藤堂とうどう(1969)、220-225ぺーじ
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  41. ^ 藤堂とうどう(1969)、228-229ぺーじ
  42. ^ 藤堂とうどう(1969)、232-233ぺーじ
  43. ^ a b c d e 藤堂とうどう(1969)、233-239ぺーじ
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  50. ^ 佐藤さとう喜代治きよじ(1979)、125-129ぺーじ
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参考さんこう文献ぶんけん

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    • 佐藤さとう武義たけよし和製わせい漢語かんご」88-89ぺーじ
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    • 飛田ひだ良文よしふみ翻訳ほんやく漢語かんご」92ぺーじ
    • 佐藤さとう武義たけよし和製わせい漢語かんご一覧いちらん 古代こだい」965-976ぺーじ
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  • 佐藤さとうとおる現代げんだいきる日本語にほんご漢語かんご成立せいりつ展開てんかい明治めいじ書院しょいん、2013 ISBN 978-4-625-43337-5
  • 高野たかの繁男しげお近代きんだい漢語かんご研究けんきゅう -日本語にほんご造語ぞうごほう訳語やくごほう-』明治めいじ書院しょいん、2004 ISBN 978-4-625-43325-2
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  • 佐藤さとう喜代治きよじ日本にっぽん漢語かんご―その源流げんりゅう変遷へんせん角川書店かどかわしょてん、1979ねん10がつASIN B000J8DRWQ 
  • 高島たかしま俊男としお漢字かんじ日本人にっぽんじん文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、2001ねん10がつISBN 978-4166601981 

関連かんれん項目こうもく

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