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独自 どくじ 研究 けんきゅう が含 ふく まれているおそれがあります。(2016年 ねん 8月 がつ )
日本語 にほんご の文 ぶん を英語 えいご に翻訳 ほんやく した例 れい
翻訳 ほんやく ( ほんやく 、( 英 えい : translation )は、ある形 かたち で表現 ひょうげん されている対象 たいしょう を、異 こと なる形 かたち で改 あらた めて表現 ひょうげん する行為 こうい である。
特 とく に、自然 しぜん 言語 げんご において、起点 きてん 言語 げんご (source language、原 はら 言語 げんご )による文章 ぶんしょう を、別 べつ の目標 もくひょう 言語 げんご (target language、目的 もくてき 言語 げんご )による文章 ぶんしょう に変換 へんかん する行為 こうい をさす[ 2] 。例 たと えば、英語 えいご 文 ぶん から日本語 にほんご 文 ぶん へ翻訳 ほんやく された場合 ばあい は、起点 きてん 言語 げんご が英語 えいご であり、目標 もくひょう 言語 げんご が日本語 にほんご である。起点 きてん 言語 げんご による文 ぶん を原文 げんぶん といい、目標 もくひょう 言語 げんご による文 ぶん を訳文 やくぶん ・翻訳 ほんやく 文 ぶん と言 い う。一方 いっぽう で、プログラミング 用語 ようご としては形式 けいしき 言語 げんご の変換 へんかん という意味 いみ でも用 もち いられる[ 注釈 ちゅうしゃく 1] 。なお、文 ぶん ではなく発話 はつわ を翻訳 ほんやく する行為 こうい は、通訳 つうやく とも呼 よ ばれる[ 2] 。
翻訳 ほんやく という行為 こうい 自体 じたい を研究 けんきゅう する学問 がくもん として、翻訳 ほんやく 学 がく (翻訳 ほんやく 研究 けんきゅう 、英語 えいご : translation studies )がある[ 3] 。
単純 たんじゅん な逐語 ちくご 的 てき な置 お き換 か えや、熟語 じゅくご 単位 たんい の置 お き換 か えだけで済 す ませている翻訳 ほんやく などで、文章 ぶんしょう が状況 じょうきょう や文脈 ぶんみゃく ごとに持 も っている機能 きのう に十分 じゅうぶん に注意 ちゅうい を払 はら っていないような翻訳 ほんやく を「直訳 ちょくやく 」と言 い う。初心者 しょしんしゃ や不完全 ふかんぜん な機械 きかい 翻訳 ほんやく では、起点 きてん 言語 げんご から目標 もくひょう 言語 げんご へ、個々 ここ の語彙 ごい 水準 すいじゅん で辞書 じしょ などにある目標 もくひょう 語 ご に置 お き換 か えてしまうことで目標 もくひょう 言語 げんご における表現 ひょうげん の体系 たいけい (コロケーションや多義 たぎ 性 せい など)を無視 むし することがある。
これに対 たい して、文章 ぶんしょう が発話 はつわ された状況 じょうきょう や文脈 ぶんみゃく において果 は たす機能 きのう や本当 ほんとう の意味 いみ (意図 いと )に焦点 しょうてん を当 あ てて、目標 もくひょう 言語 げんご でほぼ同等 どうとう の機能 きのう や意味 いみ 作用 さよう を持 も つ文章 ぶんしょう を、多数 たすう の文章 ぶんしょう の記憶 きおく (言語 げんご の使用 しよう 経験 けいけん に裏打 うらう ちされた、文脈 ぶんみゃく ごとの、適切 てきせつ な発話 はつわ 事例 じれい に関 かん する記憶 きおく )の中 なか から見 み つけ出 だ して翻訳 ほんやく 文 ぶん とすることを「意訳 いやく 」と呼 よ ぶ。
このような二 に 種類 しゅるい の翻訳 ほんやく が現 あらわ れる原因 げんいん として、両 りょう 言語 げんご から対応 たいおう する語 かたり ・句 く を選定 せんてい する直訳 ちょくやく 作業 さぎょう において、単語 たんご は言語 げんご 間 あいだ で一対一 いちたいいち の対応 たいおう があるとは限 かぎ らないことがある。例 たと えば、起点 きてん 言語 げんご では1語 ご で表 あらわ される概念 がいねん が、目標 もくひょう 言語 げんご では複数 ふくすう の語 かたり (複数 ふくすう の概念 がいねん )にまたがっていたり、逆 ぎゃく に起点 きてん 言語 げんご で複数 ふくすう の語 かたり であるものが、目標 もくひょう 言語 げんご では1語 ご となってしまう場合 ばあい である。これは、文学 ぶんがく 作品 さくひん でのニュアンスや語感 ごかん の再現 さいげん や、言語 げんご による色 いろ の表現 ひょうげん などで顕著 けんちょ になる問題 もんだい である。例 たと えば、虹 にじ の色 いろ の数 かず は、日本 にっぽん では7色 しょく とされているが、他 た の地域 ちいき や文化 ぶんか によっては7色 しょく とは限 かぎ らない。また、日本語 にほんご で「青 あお 」と呼 よ ばれるものに緑色 みどりいろ の植物 しょくぶつ や緑色 みどりいろ の信号 しんごう 灯 とう が含 ふく まれるのも、単純 たんじゅん に単語 たんご を置 お き換 か えることができない顕著 けんちょ な例 れい である。
機械 きかい 翻訳 ほんやく は、実用 じつよう 的 てき な汎用 はんよう コンピュータが開発 かいはつ され始 はじ めた1960年 ねん 前後 ぜんこう から研究 けんきゅう され続 つづ けてきた分野 ぶんや であるが、近年 きんねん は一般 いっぱん 的 てき に利用 りよう が可能 かのう になってきたこともあり、機械 きかい 翻訳 ほんやく に対 たい して人 ひと による翻訳 ほんやく を「人力 じんりき 翻訳 ほんやく 」や「人手 ひとで 翻訳 ほんやく 」と言 い う場合 ばあい もある。
グーグル やDeepL など各社 かくしゃ が機械 きかい 翻訳 ほんやく による自動 じどう 翻訳 ほんやく を提供 ていきょう しているが、その精度 せいど は言語 げんご 間 あいだ によってまちまちである。日本語 にほんご と英語 えいご のように文法 ぶんぽう が大 おお きく異 こと なる言語 げんご 間 あいだ では難易 なんい 度 ど が高 たか くなる。完全 かんぜん な自動 じどう 翻訳 ほんやく は難 むずか しく、似通 にかよ った言語 げんご 間 あいだ においても利用 りよう 者 しゃ によるある程度 ていど の修正 しゅうせい は必要 ひつよう となっている。
ロゼッタ・ストーン は紀元前 きげんぜん 196年 ねん に作 つく られた
ターヘル・アナトミアはドイツ語 ご 原本 げんぽん のオランダ語 ご 訳本 やくほん である
翻訳 ほんやく はある言語 げんご 圏 けん から別 べつ の言語 げんご 圏 けん へと知識 ちしき を移転 いてん することを意味 いみ する。このため、かつては先進 せんしん 文化 ぶんか 圏 けん からの翻訳 ほんやく によって別 べつ の文化 ぶんか 圏 けん へと重要 じゅうよう な知識 ちしき が伝達 でんたつ され、移転 いてん 先 さき の文化 ぶんか レベルを上昇 じょうしょう させることが多 おお くあった。
翻訳 ほんやく が文化 ぶんか 的 てき に大 おお きな影響 えいきょう を与 あた えた例 れい としては、古代 こだい ギリシア語 かたり が挙 あ げられる。古代 こだい ギリシアで花開 はなひら いた文化 ぶんか はロ ろ ーマ帝国 まていこく へと継承 けいしょう され、ローマの上流 じょうりゅう 階級 かいきゅう のほとんどはギリシア語 ご も解 かい したため、ラテン語 らてんご の科学 かがく に関 かん する著作 ちょさく は多 おお くが通俗 つうぞく 的 てき なものにとどまっていた。しかしギリシア語 ご 使用 しよう 者 しゃ が西 にし ロ ろ ーマ帝国 まていこく の衰退 すいたい と運命 うんめい を共 とも にし、ラテン語 らてんご 圏 けん 西 にし ヨーロッパでギリシア語 ご を理解 りかい するものが減 へ ったため、西 にし ヨーロッパが中世 ちゅうせい に入 はい るころにはギリシアの知識 ちしき の多 おお くが失 うしな われてしまっていた[ 4] 。しかしその文献 ぶんけん はローマの継承 けいしょう 国家 こっか でありギリシア語 ご 圏 けん である東 ひがし ロ ろ ーマ帝国 まていこく において保持 ほじ され、ギリシア語 ご の文献 ぶんけん として残 のこ っていた。また、5世紀 せいき から6世紀 せいき にかけてはネストリウス派 は によってこうしたギリシャ語 ご 文献 ぶんけん のシリア語 ご 翻訳 ほんやく も行 おこな われていた[ 5] 。これらの文献 ぶんけん のうちいくらかのものは8世紀 せいき 以降 いこう アッバース朝 あさ 統治 とうち 下 か においてアラビア語 ご に翻訳 ほんやく された。この翻訳 ほんやく 事業 じぎょう によって、医学 いがく のヒポクラテス やガレノス 、哲学 てつがく のアリストテレス やプラトン の知識 ちしき がイスラム 世界 せかい にもたらされ、イスラム科学 かがく の隆盛 りゅうせい をもたらした[ 6] 。さらにこれらのアラビア語 ご 文献 ぶんけん は、12世紀 せいき に入 はい るとシチリア王国 おうこく の首都 しゅと パレルモ やカスティーリャ王国 おうこく のトレド といった、イスラム文化 ぶんか 圏 けん と接 せっ するキリスト教 きりすときょう 都市 とし においてラテン語 らてんご へと翻訳 ほんやく されるようになる[ 7] 。これは古 ふる いギリシア科学 かがく だけでなく、フワーリズミー やイブン・スィーナー といったイスラムの大学 だいがく 者 しゃ の文献 ぶんけん も含 ふく まれており、また15世紀 せいき に入 はい るとアラビア語 ご だけでなく東 ひがし ローマなどから入手 にゅうしゅ したギリシア語 ご の文献 ぶんけん の直接 ちょくせつ 翻訳 ほんやく も行 おこな われた[ 8] 。大 だい 翻訳 ほんやく 時代 じだい とも呼 よ ばれるこの翻訳 ほんやく 活動 かつどう を通 つう じて、一 いち 度 ど は失 うしな われていた古代 こだい 世界 せかい の知識 ちしき が西 にし ヨーロッパ に再 ふたた び流入 りゅうにゅう し、12世紀 せいき ルネサンス 、さらにはルネサンス を引 ひ き起 お こすきっかけとなった。
言語 げんご 自体 じたい に影響 えいきょう を与 あた えることもある。この例 れい としては、マルティン・ルター による聖書 せいしょ のドイツ語 ご 訳 わけ が挙 あ げられる。それまでもドイツ語 ご 訳 やく 聖書 せいしょ は存在 そんざい したものの、ルターは日常 にちじょう 言語 げんご を元 もと にした理解 りかい しやすい表現 ひょうげん を心 こころ がけ、出版 しゅっぱん されたルター聖書 せいしょ はドイツ人 じん に広 ひろ く読 よ まれてドイツ語 ご そのものにも大 おお きな影響 えいきょう を与 あた えた[ 9] 。
日本 にっぽん でも翻訳 ほんやく は重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たした。日本 にっぽん は古代 こだい 以降 いこう 、隣接 りんせつ する大国 たいこく である中国 ちゅうごく の文献 ぶんけん を翻訳 ほんやく して摂取 せっしゅ し文明 ぶんめい レベルを向上 こうじょう させてきた。一部 いちぶ ではサンスクリット語 ご (梵語 ぼんご )も研究 けんきゅう された。1774年 ねん の解体 かいたい 新書 しんしょ の翻訳 ほんやく 出版 しゅっぱん を一 ひと つのきっかけとして、18世紀 せいき 後半 こうはん 以降 いこう 、盛 さか んにヨーロッパの科学 かがく 文献 ぶんけん が翻訳 ほんやく されるようになった[ 10] 。この翻訳 ほんやく はヨーロッパ諸国 しょこく のうちで唯一 ゆいいつ 日本 にっぽん との通商 つうしょう 関係 かんけい のあったオランダ語 ご からおこなわれており、そのためこうした翻訳 ほんやく 者 しゃ 、さらに転 てん じて西洋 せいよう 科学 かがく を身 み につけた学者 がくしゃ たちは蘭学 らんがく (オランダ 学 まなべ 、らんがく)者 しゃ と呼 よ ばれるようになった。この動 うご きは江戸 えど 幕府 ばくふ が崩壊 ほうかい し明治維新 めいじいしん が起 お きるとより加速 かそく され、オランダ語 ご のみならず英語 えいご 、フランス語 ふらんすご 、ドイツ語 ご など西洋 せいよう の諸 しょ 言語 げんご から膨大 ぼうだい な翻訳 ほんやく が行 おこな われるようになった。この翻訳 ほんやく においてはさまざまな訳語 やくご が漢語 かんご の形 かたち で考案 こうあん され、いわゆる和製 わせい 漢語 かんご として盛 さか んに流通 りゅうつう するようになった[ 10] 。この新 しん 漢語 かんご は新 あたら しい概念 がいねん を表 あらわ すのに好都合 こうつごう であったため、一部 いちぶ は中国 ちゅうごく に逆 ぎゃく 輸入 ゆにゅう もされた。
重訳 じゅうやく とは、A言語 げんご →X言語 げんご →B言語 げんご 、という風 ふう に、いったん他 た の言語 げんご に翻訳 ほんやく された版 はん を参照 さんしょう し、さらに他 た の言語 げんご へ重 かさ ねて翻訳 ほんやく する方法 ほうほう である。起点 きてん 言語 げんご であるA言語 げんご から目標 もくひょう 言語 げんご であるB言語 げんご へ直接 ちょくせつ 翻訳 ほんやく を行 おこな うことが、何 なん らかの事情 じじょう により困難 こんなん な場合 ばあい [ 11] に行 おこな われる。N対 たい Nの複数 ふくすう 言語 げんご 間 あいだ の変換 へんかん をおこなう場合 ばあい 、いったん軸 じく (ピボット)となる言語 げんご に変換 へんかん し、またそこから多言 たげん 語 ご へ変換 へんかん する、いわゆるピボット翻訳 ほんやく を行 おこな うことが多 おお い。ピボット言語 げんご には通常 つうじょう は英語 えいご が用 もち いられる[ 12] 。
宗教 しゅうきょう 書 しょ を例 れい にとると、仏典 ぶってん の場合 ばあい はサンスクリット ・パーリ語 ご の版 はん から漢 かん 訳 やく し、さらに日本語 にほんご へ重訳 じゅうやく されている。
グローバリゼーションの進展 しんてん により多言 たげん 語 ご 間 あいだ の交流 こうりゅう が増大 ぞうだい し、それにともなって交 か わされる文書 ぶんしょ なども増大 ぞうだい しているため、翻訳 ほんやく の重要 じゅうよう 性 せい は高 たか まっている[ 13] 。翻訳 ほんやく はその専門 せんもん 分野 ぶんや によって、文学 ぶんがく 翻訳 ほんやく 、産業 さんぎょう 翻訳 ほんやく 、法務 ほうむ 翻訳 ほんやく 、特許 とっきょ 翻訳 ほんやく 、医学 いがく 翻訳 ほんやく 、行政 ぎょうせい 翻訳 ほんやく などに分 わ かれる[ 14] 。翻訳 ほんやく 文学 ぶんがく が一 ひと つのジャンルとして確立 かくりつ しているように、日本 にっぽん では文学 ぶんがく 翻訳 ほんやく は社会 しゃかい 的 てき に高 たか い評価 ひょうか を得 え ているものの、それは必 かなら ずしも経済 けいざい 的 てき な成功 せいこう を伴 ともな ってはいない[ 15] 。日本 にっぽん 国内 こくない における2009年度 ねんど の翻訳 ほんやく 売上 うりあげ のうち出版 しゅっぱん はわずか1%にすぎず、技術 ぎじゅつ やコンピュータ、ビジネス文書 ぶんしょ といった産業 さんぎょう 翻訳 ほんやく が約 やく 69%、特許 とっきょ 翻訳 ほんやく が15%を占 し め主流 しゅりゅう となっている[ 16] 。
職業 しょくぎょう としての翻訳 ほんやく 家 か であるか否 ひ かを問 と わず、高度 こうど な語学 ごがく 力 りょく を有 ゆう する者 もの は、地方 ちほう 公共 こうきょう 団体 だんたい 、特定 とくてい 非 ひ 営利 えいり 活動 かつどう 法人 ほうじん 、ジャーナリスト などに対 たい して翻訳 ほんやく ボランティア 活動 かつどう を行 おこな うことが可能 かのう である。
たとえば、名古屋 なごや 市 し における名古屋 なごや 国際 こくさい センター は、在日 ざいにち 外国 がいこく 人 じん の支援 しえん 活動 かつどう の一環 いっかん として翻訳 ほんやく ・通訳 つうやく ボランティアを募集 ぼしゅう している[ 17] 。
また、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の発生 はっせい 時 じ に東京外国語大学 とうきょうがいこくごだいがく の有志 ゆうし の学生 がくせい たちにより「地震 じしん 発生 はっせい 時 じ 緊急 きんきゅう マニュアル」が作成 さくせい され、40か国 こく 以上 いじょう の言語 げんご に翻訳 ほんやく された[ 18] 。
^ コンピュータプログラミング言語 げんご におけるコンパイル など、形式 けいしき 言語 げんご における変換 へんかん を指 さ して(特 とく に、以前 いぜん は多 おお かったカタカナ語 ご のい換 いか え語 ご として)「翻訳 ほんやく 」という語 かたり を使 つか うことも多 おお いが、自然 しぜん 言語 げんご の翻訳 ほんやく と形式 けいしき 言語 げんご の変換 へんかん は質的 しつてき に全 まった く異 こと なるものであり、わかった気 き がする(実際 じっさい には誤解 ごかい しているだけの)い換 いか え語 ご として以上 いじょう の意味 いみ は無 な い。
^ Robert Spence, "A Functional Approach to Translation Studies. New systemic linguistic challenges in empirically informed didactics", 2004, ISBN 3-89825-777-0 , thesis. A pdf file
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