粉末 ふんまつ 状 じょう の天然 てんねん ウルトラマリン 顔料 がんりょう
合成 ごうせい ウルトラマリン顔料 がんりょう は、化学 かがく 組成 そせい が天然 てんねん ウルトラマリンと同様 どうよう であるが、純度 じゅんど などが異 こと なる。
顔料 がんりょう (がんりょう、pigment)は、着色 ちゃくしょく に用 もち いる粉末 ふんまつ で水 みず や油 あぶら に不溶 ふよう のものの総称 そうしょう 。着色 ちゃくしょく に用 もち いる粉末 ふんまつ で水 みず や油 あぶら に溶 と けるものは染料 せんりょう と呼 よ ばれる。
特定 とくてい の波長 はちょう の光 ひかり を選択 せんたく 的 てき に吸収 きゅうしゅう することで、反射 はんしゃ または透過 とうか する色 いろ を変化 へんか させる。蛍光 けいこう 顔料 がんりょう を除 のぞ く、ほぼ全 すべ ての顔料 がんりょう の呈 てい 色 しょく プロセスは、自 みずか ら光 ひかり を発 はっ する蛍光 けいこう や燐光 りんこう などのルミネセンス とは物理 ぶつり 的 てき に異 こと なるプロセスである。
顔料 がんりょう は、塗料 とりょう 、インク 、合成 ごうせい 樹脂 じゅし 、織物 おりもの 、化粧 けしょう 品 ひん 、食品 しょくひん などの着色 ちゃくしょく に使 つか われている。多 おお くの場合 ばあい 粉末 ふんまつ 状 じょう にして使 つか う。バインダー 、ビークルあるいは展 てん 色 しょく 剤 ざい と呼 よ ばれる、接着 せっちゃく 剤 ざい や溶剤 ようざい を主成分 しゅせいぶん とする比較的 ひかくてき 無色 むしょく の原料 げんりょう と混合 こんごう するなどして、塗料 とりょう やインクといった製品 せいひん となる。実用 じつよう 的 てき な分類 ぶんるい であり、分野 ぶんや ・領域 りょういき によって、顔料 がんりょう として認知 にんち されている物質 ぶっしつ が異 こと なる。
顔料 がんりょう の世界 せかい 市場 いちば 規模 きぼ は2006年 ねん 時点 じてん で740万 まん トンだった。2006年 ねん の生産 せいさん 額 がく は176億 おく USドル(130億 おく ユーロ)で、ヨーロッパ が首位 しゅい であり、それに北米 ほくべい とアジア が続 つづ いている[1] 。生産 せいさん および需要 じゅよう の中心 ちゅうしん はアジア (中国 ちゅうごく とインド )に移 うつ りつつある。
様々 さまざま な波長 はちょう (色 いろ )の光 ひかり が顔料 がんりょう に当 あ たる。この顔料 がんりょう の場合 ばあい 、赤 あか と緑 みどり の光 ひかり は吸収 きゅうしゅう され、青 あお い光 ひかり だけを反射 はんしゃ するため、青 あお く見 み える物体 ぶったい として図示 ずし されている。ただし、現実 げんじつ の顔料 がんりょう はこのように単純 たんじゅん ではなく、光線 こうせん 自体 じたい に分光 ぶんこう 特性 とくせい は存在 そんざい しても色 いろ がある訳 わけ ではないし、三原色 さんげんしょく として機能 きのう する絶対 ぜったい 的 てき な光 ひかり も存在 そんざい しない。
顔料 がんりょう は特定 とくてい の波長 はちょう の光 ひかり を選択 せんたく 的 てき に反射 はんしゃ または吸収 きゅうしゅう するため、色 いろ があるように見 み える。白色 はくしょく 光 こう は可視 かし 光 こう スペクトル全体 ぜんたい をほぼ均等 きんとう に含 ふく んでいる。この光 ひかり が顔料 がんりょう に当 あ たると、一部 いちぶ の波長 はちょう は顔料 がんりょう に吸収 きゅうしゅう され、他 た の波長 はちょう は反射 はんしゃ される。この反射 はんしゃ された光 ひかり のスペクトル が人 ひと の目 め に入 はい ると色 いろ として感 かん じられる。単純 たんじゅん に言 い えば、青 あお い顔料 がんりょう は青 あお い光 ひかり を反射 はんしゃ し、他 た の光 ひかり を吸収 きゅうしゅう する。顔料 がんりょう は蛍光 けいこう 物質 ぶっしつ や燐光 りんこう 物質 ぶっしつ とは異 こと なり、光源 こうげん の波長 はちょう の一部 いちぶ を吸収 きゅうしゅう して除去 じょきょ するだけであり、新 あら たな波長 はちょう の光 ひかり を追加 ついか することはない。
顔料 がんりょう の見 み た目 め の色 いろ は、光源 こうげん の色 いろ と密接 みっせつ に関連 かんれん する。太陽光 たいようこう は色 いろ 温度 おんど が高 たか くスペクトルも均一 きんいつ に近 ちか いため、標準 ひょうじゅん 的 てき な白色 はくしょく 光 こう と見 み ることができる。人工 じんこう 的 てき な光源 こうげん にはスペクトルになんらかのピークや谷間 たにま がある。そのため、太陽光 たいようこう の下 した で見 み たときとは色 いろ が違 ちが って感 かん じられる。
色 いろ を色 いろ 空間 くうかん で数値 すうち 的 てき に表 あらわ す場合 ばあい 、光源 こうげん を指定 してい しなければならない。Lab色 しょく 空間 くうかん の場合 ばあい 、特 とく に指定 してい がない限 かぎ り D65 と呼 よ ばれる光源 こうげん で測定 そくてい したと仮定 かてい される。D65とは "Daylight 6500 K" の略 りゃく で、ほぼ太陽光 たいようこう の色 いろ 温度 おんど に対応 たいおう している。
色 いろ の濃 こ さや明 あか るさといった属性 ぞくせい は、顔料 がんりょう と混 ま ぜ合 あ わせた別 べつ の物質 ぶっしつ によっても変 か わってくる。顔料 がんりょう に加 くわ える展 てん 色 しょく 剤 ざい や充填 じゅうてん 剤 ざい もそれぞれに光 ひかり の波長 はちょう の反射 はんしゃ ・吸収 きゅうしゅう のパターンを持 も ち、最終 さいしゅう 的 てき なスペクトルに影響 えいきょう を与 あた える。同様 どうよう に顔料 がんりょう を混 ま ぜる量 りょう によっては、個々 ここ の光線 こうせん が顔料 がんりょう 粒子 りゅうし に当 あ たらずに反射 はんしゃ されることもある。このような光線 こうせん が色 いろ の濃 こ さに影響 えいきょう する。純粋 じゅんすい な顔料 がんりょう は白色 はくしょく 光 こう をそのまま反射 はんしゃ することはほとんどなく、見 み た目 め の色 いろ は非常 ひじょう に濃 こ いものとなる。しかし大量 たいりょう の白 しろ い展 てん 色 しょく 剤 ざい などと少量 しょうりょう の顔料 がんりょう を混 ま ぜると、色 いろ は薄 うす くなる。
顔料 がんりょう にはその組成 そせい から、無機 むき 顔料 がんりょう と有機 ゆうき 顔料 がんりょう の2種類 しゅるい に大別 たいべつ される。無機 むき 顔料 がんりょう は、有史 ゆうし 以前 いぜん から使 つか われていた鉱物 こうぶつ の加工 かこう 品 ひん である天然 てんねん 無機 むき 顔料 がんりょう と、化学 かがく 的 てき に合成 ごうせい された合成 ごうせい 無機 むき 顔料 がんりょう に区別 くべつ 可能 かのう である。有機 ゆうき 顔料 がんりょう は、藍 あい 玉 たま のように植物 しょくぶつ から採 と った不溶性 ふようせい を示 しめ す染料 せんりょう 前駆 ぜんく 体 たい をそのまま顔料 がんりょう として使用 しよう するものと、植物 しょくぶつ や動物 どうぶつ から抽出 ちゅうしゅつ される染料 せんりょう をレーキ化 か させたものが古 ふる くからある。現在 げんざい 工業 こうぎょう 的 てき に使 つか われているものの大半 たいはん は石油 せきゆ 工業 こうぎょう によって成立 せいりつ する合成 ごうせい 有機 ゆうき 顔料 がんりょう である。合成 ごうせい 有機 ゆうき 顔料 がんりょう には化学 かがく 構造 こうぞう 自体 じたい が不溶性 ふようせい を示 しめ すもの(不溶性 ふようせい 色素 しきそ )と、水溶 すいよう 性 せい の合成 ごうせい 染料 せんりょう を不溶化 ふようか させたレーキ顔料 がんりょう (lake, lake pigment)がある。
それぞれの顔料 がんりょう にはカラーインデックス によって分類 ぶんるい 番号 ばんごう および分類 ぶんるい 名 めい が付与 ふよ されている。例 たと えば、二酸化 にさんか チタン (チタン白 しろ )のColour Index Generic Name[2] はPigment White 6、Colour Index Constitution Number[3] は77891である。
無機 むき 顔料 がんりょう は大別 たいべつ して天然 てんねん 鉱物 こうぶつ 顔料 がんりょう と合成 ごうせい 無機 むき 顔料 がんりょう に分類 ぶんるい される。有機 ゆうき 顔料 がんりょう に比 くら べてはるかに生産 せいさん 量 りょう が多 おお いため、日本工業規格 にほんこうぎょうきかく (JIS)では特 とく に生産 せいさん 量 りょう の多 おお い12品目 ひんもく を統一 とういつ 規格 きかく の対象 たいしょう として規定 きてい している。
古来 こらい 、顔料 がんりょう は油脂 ゆし 類 るい を燃 も やした際 さい の煤 すす を使用 しよう した黒色 こくしょく 以外 いがい は自然 しぜん の鉱物 こうぶつ を粉砕 ふんさい したものが主体 しゅたい であった。黒色 こくしょく の煤 すす は現在 げんざい カーボンブラック と呼 よ ばれ、非常 ひじょう に多様 たよう な用途 ようと に使用 しよう されている。書道 しょどう で使 つか う墨 すみ の高級 こうきゅう 品 ひん は昔 むかし ながらの油煙 ゆえん (ランプブラック )を使 つか うが、一般 いっぱん 的 てき には天然 てんねん ガス や石油 せきゆ を不完全 ふかんぜん 燃焼 ねんしょう させて作 つく ったファーネスブラック が使用 しよう されている。また絵具 えのぐ では植物 しょくぶつ を燃 も やしてつくった植物 しょくぶつ 性 せい 黒 くろ や動物 どうぶつ の骨 ほね を燃 も やしてつくった骨炭 こったん も使 つか われている。ラピスラズリ を使 つか ったウルトラマリン青 あお や孔雀石 くじゃくせき を使 つか った緑青 ろくしょう などは高価 こうか であり、高級 こうきゅう な絵画 かいが や装飾 そうしょく 物 ぶつ に使用 しよう された。赤色 あかいろ は弁 べん 柄 がら (天然 てんねん 酸化 さんか 鉄 てつ 赤 あか )や辰 たつ 砂 すな (硫化 りゅうか 水銀 すいぎん )が使 つか われた。
現在 げんざい 工業 こうぎょう 的 てき に使用 しよう されているものは、アンバー やシェンナ といった天然 てんねん 土 ど 由来 ゆらい の褐色 かっしょく 顔料 がんりょう や、炭酸 たんさん カルシウム (白 しろ 色 いろ )、カオリン (粘土 ねんど 、淡色 たんしょく )などが多 おお い。これらの天然 てんねん 鉱物 こうぶつ 顔料 がんりょう のうち、淡色 たんしょく ないし無色 むしょく の顔料 がんりょう は、淡色 たんしょく の塗 ぬり 色 しょく を作 つく るときに使 つか われる。また、レーキ顔料 がんりょう の製造 せいぞう における担体 としても使 つか われる。特殊 とくしゅ な例 れい として白色 はくしょく 雲母 うんも を粉砕 ふんさい して使 つか うパール顔料 がんりょう (真珠 しんじゅ 様 よう 光沢 こうたく を有 ゆう する)がある。天然 てんねん 鉱物 こうぶつ 顔料 がんりょう は今日 きょう では顔料 がんりょう 工場 こうじょう にて微 ほろ 粉砕 ふんさい されており、使用 しよう 目的 もくてき に応 おう じた化学 かがく 的 てき 処理 しょり を受 う けて出荷 しゅっか されている品種 ひんしゅ も多 おお い。
化学 かがく 的 てき に合成 ごうせい された純然 じゅんぜん たる合成 ごうせい 無機 むき 顔料 がんりょう は、1704年 ねん にドイツで合成 ごうせい された紺青 こんじょう (プロシア青 あお )以来 いらい 、数 すう 多 おお くの品種 ひんしゅ がある。白色 はくしょく 顔料 がんりょう は今日 きょう ではチタン白 しろ (二酸化 にさんか チタン )や亜鉛 あえん 華 はな (酸化 さんか 亜鉛 あえん )が使 つか われており、古 ふる くから白粉 おしろい に多用 たよう され中毒 ちゅうどく を起 お こして問題 もんだい になっていた鉛 なまり 白 しろ は油絵具 あぶらえのぐ 以外 いがい には使 つか われなくなった。代表 だいひょう 的 てき な合成 ごうせい 無機 むき 顔料 がんりょう としては他 た に合成 ごうせい 酸化 さんか 鉄 てつ 赤 あか 、カドミウム黄 き 、ニッケルチタン黄 き 、ストロンチウム黄 き 、含水酸化 すいさんか クロム 、酸化 さんか クロム 、アルミ酸 さん コバルト 、合成 ごうせい ウルトラマリン青 あお 等 とう がある。無機 むき 顔料 がんりょう は一般 いっぱん 的 てき に有機 ゆうき 顔料 がんりょう に比 くら べると着色 ちゃくしょく 力 りょく 、鮮明 せんめい さ、透明 とうめい 性 せい に欠 か けるが、耐 たい 光 こう 性 せい が良 よ く塗料 とりょう などに多用 たよう される。銀色 ぎんいろ や金色 きんいろ (銀色 ぎんいろ を黄色 きいろ く着色 ちゃくしょく したものが多 おお い)の塗料 とりょう やインク に使 つか われるアルミニウム 粉 こな も無機 むき 顔料 がんりょう である。なお、陶磁器 とうじき に使 つか われるセラミック 顔料 がんりょう も、無機 むき 化合 かごう 物 ぶつ でありかつ顔料 がんりょう であり、無機 むき 顔料 がんりょう である。
日本工業規格 にほんこうぎょうきかく で規定 きてい されている顔料 がんりょう
Pigment Red 170青 あお 味 あじ 赤 あか のモノアゾ顔料 がんりょう
有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ を成分 せいぶん とする顔料 がんりょう を有機 ゆうき 顔料 がんりょう と呼称 こしょう する。有機 ゆうき 顔料 がんりょう はその化学 かがく 構造 こうぞう から大 おお きくアゾ顔料 がんりょう と多 た 環 たまき 顔料 がんりょう に類別 るいべつ されるのが普通 ふつう であるが、色相 しきそう によっても区分 くぶん することもあり、不溶性 ふようせい 色素 しきそ とレーキ顔料 がんりょう に分類 ぶんるい されることもある。
有機 ゆうき 顔料 がんりょう は構造 こうぞう 中 ちゅう に不 ふ 飽和 ほうわ 二 に 重 じゅう 結合 けつごう を有 ゆう し、共鳴 きょうめい エネルギーを光 ひかり から吸収 きゅうしゅう して安定 あんてい する。この特定 とくてい 吸収 きゅうしゅう 波長 はちょう 域 いき が可視 かし 光 こう 域 いき (380-780 nm)の一部 いちぶ にあると、顔料 がんりょう を通過 つうか または結晶 けっしょう 中 なか で反射 はんしゃ した光 ひかり は、それ以外 いがい の波長 はちょう で構成 こうせい される色 いろ の着 つ いた光 ひかり となる。
主 おも に、多 た 環 たまき 顔料 がんりょう (polycyclic pigment)、アゾ顔料 がんりょう の2種類 しゅるい がある。一般 いっぱん に、アゾ顔料 がんりょう は多 た 環 たまき 顔料 がんりょう に含 ふく めない。一般 いっぱん に、有機 ゆうき 顔料 がんりょう は高分子 こうぶんし 化 か すると耐久 たいきゅう 性 せい が高 たか まるが、コストの上昇 じょうしょう や分散 ぶんさん 性 せい の低下 ていか などのデメリットを伴 ともな う。このため、低 てい 分子 ぶんし であっても高 たか い耐久 たいきゅう 性 せい を有 ゆう し、鮮明 せんめい なものを求 もと める研究 けんきゅう がされる。
アゾ顔料 がんりょう の中心 ちゅうしん となる窒素 ちっそ 同士 どうし の結合 けつごう は、鮮明 せんめい な化合 かごう 物 ぶつ を生 しょう じるが、耐久 たいきゅう 性 せい に難 なん がある為 ため に、耐久 たいきゅう 性 せい の高 たか い構造 こうぞう を組 く み込 こ むなどして耐久 たいきゅう 性 せい の高 たか い顔料 がんりょう にする工夫 くふう が知 し られている。
顔料 がんりょう として使用 しよう 出来 でき る植物 しょくぶつ 由来 ゆらい の藍 あい や、マダーレーキに代表 だいひょう されるアントラキノンレーキ顔料 がんりょう のように、植物 しょくぶつ や動物 どうぶつ から採取 さいしゅ した染料 せんりょう をレーキ化 か した顔料 がんりょう もある。ただし、今日 きょう 使 つか われている有機 ゆうき 顔料 がんりょう の多 おお くは、石油 せきゆ 由来 ゆらい の原料 げんりょう に石油 せきゆ 化学 かがく 的 てき 加工 かこう を重 かさ ねることによって製造 せいぞう したものである。無機 むき 顔料 がんりょう が鉱物 こうぶつ の精製 せいせい を経 へ て、工業 こうぎょう 的 てき に製造 せいぞう されることとは対照 たいしょう 的 てき である。
Pigment Red 83 アリザリン
多 た 環 たまき 顔料 がんりょう は、顔料 がんりょう としての機能 きのう を有 ゆう する縮 ちぢみ 合 あい 環 たまき 化合 かごう 物 ぶつ 。構造 こうぞう に着眼 ちゃくがん して分類 ぶんるい すると多種 たしゅ の顔料 がんりょう が工業 こうぎょう 化 か されている。アゾ顔料 がんりょう に比 くら べて耐久 たいきゅう 性 せい が高 たか い顔料 がんりょう が多 おお い。多 た 環 たまき 顔料 がんりょう の代表 だいひょう 的 てき なものにフタロシアニン 顔料 がんりょう がある。フタロシアニン顔料 がんりょう フタロシアニンブルーの内 うち よく使 つか われるものは銅 どう を含 ふく んだ有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ で、鮮明 せんめい な青色 あおいろ を呈 てい し、耐 たい 光 こう 性 せい も良好 りょうこう 。緑色 みどりいろ のフタロシアニングリーンも同 どう 系統 けいとう の化合 かごう 物 ぶつ 。キノン 構造 こうぞう を有 ゆう するアリザリン をレーキ化 か して顔料 がんりょう として用 もち いている事実 じじつ がある。Pigment Red 177のように、顔料 がんりょう であることからレーキ化 か が不要 ふよう なアントラキノン顔料 がんりょう もある。色相 しきそう ごとに分 わ けて列挙 れっきょ する。
アゾ基 もと
イミダゾール
アゾ顔料 がんりょう は、窒素 ちっそ 原子 げんし 同士 どうし の二 に 重 じゅう 結合 けつごう を有 ゆう する化合 かごう 物 ぶつ であるアゾ化合 かごう 物 ぶつ のうち、顔料 がんりょう としての機能 きのう を有 ゆう するものを指 さ す。レモンイエロー(緑 みどり 味 あじ 黄 き )からルビー(青 あお 味 あじ 赤 あか )を呈 てい 色 しょく する。一般 いっぱん にアゾ結合 けつごう は他 た の発色 はっしょく 団 だん に比 くら べて、可視 かし 光 こう 域 いき の特定 とくてい 吸収 きゅうしゅう 波長 はちょう を強 つよ く吸収 きゅうしゅう し強 つよ い発色 はっしょく をする。中 ちゅう 黄色 おうしょく を呈 てい するベンジジンイエロー(; Pigment Yellow 14)の透明 とうめい タイプ、青 あお 味 あじ 赤 あか を呈 てい するブリリアントカーミン6B(; Pigment Red 57:1)等 とう 、着色 ちゃくしょく 力 りょく が強 つよ く鮮明 せんめい でかつ透明 とうめい が高 たか いのが特徴 とくちょう で印刷 いんさつ インキに多用 たよう されるが、耐 たい 光 こう 性 せい に難 なん がある。
ただし、例 たと えばイミダゾール の水素 すいそ と化合 かごう していない窒素 ちっそ と水素 すいそ を結合 けつごう させ2個 こ の窒素 ちっそ 原子 げんし と結合 けつごう している炭素 たんそ に化合 かごう している水素 すいそ を酸素 さんそ で置 お き換 か えた構造 こうぞう として説明 せつめい 可能 かのう なイミダゾロン基 もと を導入 どうにゅう することによって、分子 ぶんし 構造 こうぞう に水素 すいそ 結合 けつごう を引 ひ き起 お こすことで高 たか い耐久 たいきゅう 性 せい を実現 じつげん することが可能 かのう である[4] 。このように、難点 なんてん とされている耐 たい 光 こう 性 せい ・耐 たい 候 こう 性 せい を向上 こうじょう させたアゾ顔料 がんりょう もある。これらは主 おも に塗料 とりょう の着色 ちゃくしょく 剤 ざい 、顕 あらわ 色 しょく 成分 せいぶん として用 もち いられている。
芳香 ほうこう 族 ぞく アミンとカップリング成分 せいぶん の反応 はんのう によって水中 すいちゅう で合成 ごうせい される。種類 しゅるい ごとに分類 ぶんるい すると以下 いか のものがある。
分子 ぶんし 量 りょう が大 おお きいほど堅牢 けんろう 性 せい は向上 こうじょう するといわれており、堅牢 けんろう 性 せい は、モノアゾ<ジスアゾ<縮 ちぢみ 合 あい ジスアゾの順 じゅん で高 たか い。ただし、ベンツイミダゾロンに分類 ぶんるい されるモノアゾ顔料 がんりょう とベンツイミダゾロンに分類 ぶんるい されるジスアゾ顔料 がんりょう はこの限 かぎ りではない。
分子 ぶんし 構造 こうぞう 中 ちゅう にアゾ基 もと を1つ有 ゆう する、モノアゾ顔料 がんりょう 。モノアゾに金属 きんぞく を配 はい 位 い したレーキ顔料 がんりょう もモノアゾ顔料 がんりょう に分類 ぶんるい される。
分子 ぶんし 構造 こうぞう 中 ちゅう にアゾ基 もと を2つ有 ゆう し、中央 ちゅうおう の配向 はいこう 構造 こうぞう を中心 ちゅうしん とした高 たか い対称 たいしょう 性 せい を示 しめ す、ジスアゾ顔料 がんりょう 。着色 ちゃくしょく 力 りょく の高 たか さが特徴 とくちょう 。
分子 ぶんし 構造 こうぞう 中 ちゅう にアゾ基 もと を2つ有 ゆう し、中央 ちゅうおう の配向 はいこう 構造 こうぞう を中心 ちゅうしん とした高 たか い対称 たいしょう 性 せい を示 しめ す、縮 ちぢみ 合 あい 反応 はんのう を用 もち いて製造 せいぞう される、縮 ちぢみ 合 あい ジスアゾ顔料 がんりょう 。着色 ちゃくしょく 力 りょく も高 たか い。
レーキ顔料 がんりょう は、水溶 すいよう 性 せい を有 ゆう する有色 ゆうしょく 物質 ぶっしつ (染料 せんりょう )を電離 でんり させ、担体 としての金属 きんぞく イオン と電気 でんき 的 てき に結合 けつごう させ、不溶性 ふようせい のものにしたものである。この一連 いちれん の操作 そうさ をレーキ化 か 、不溶化 ふようか などと呼 よ ぶ。
カルボニウム 染料 せんりょう などの染料 せんりょう (可溶性 かようせい 色素 しきそ で有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ で、染色 せんしょく における使用 しよう 実績 じっせき のあるもの)も、レーキ化 か して顔料 がんりょう として使用 しよう されることがある。かつて使 つか われていたクェルシトロンレーキなどの、動植物 どうしょくぶつ 由来 ゆらい の染料 せんりょう を不溶化 ふようか して顔料 がんりょう としたものも、レーキ顔料 がんりょう である。
赤色 あかいろ のレーキレッドC、ウォチュングレッドなど、濃度 のうど が高 たか く色相 しきそう が鮮明 せんめい なのものが多 おお い。これらの顔料 がんりょう は印刷 いんさつ インキに使用 しよう される。アリザリンレーキ は絵具 えのぐ に使用 しよう されるが、屈折 くっせつ 率 りつ が一般 いっぱん 的 てき な固着 こちゃく 成分 せいぶん に近 ちか いため高 たか い透明 とうめい 性 せい を示 しめ す顔料 がんりょう で、その独特 どくとく な色合 いろあ いや高 たか い透明 とうめい 性 せい から好 この まれており、高 たか い需要 じゅよう がある。高 たか い透明 とうめい 性 せい が要求 ようきゅう されるインクジェットプリンター においてもマゼンタに採用 さいよう されるキナクリドン顔料 がんりょう よりも屈折 くっせつ 率 りつ が低 ひく い。つまり、この意味 いみ での透明 とうめい 性 せい はアリザリンレーキの方 ほう が高 たか い。
蛍光 けいこう 顔料 がんりょう インクによるペイント。ブラックライト 照射 しょうしゃ による発光 はっこう 。
蛍光 けいこう 顔料 がんりょう は、主 おも にフォトルミネセンス により呈 てい 色 しょく する顔料 がんりょう である。
その内 うち 、有機 ゆうき 質 しつ のものとして、樹脂 じゅし (高分子 こうぶんし )に蛍光 けいこう 染料 せんりょう を固着 こちゃく し微細 びさい 化 か したものがある。
顔料 がんりょう 化 か により、蛍光 けいこう 染料 せんりょう には無 な い耐久 たいきゅう 性 せい (耐 たい 光 こう 性 せい 、耐 たい 薬品 やくひん 性 せい 、耐 たい 溶剤 ようざい 性 せい 、耐 たい 熱性 ねっせい など)や耐 たい 色 しょく 移行 いこう 性 せい (耐 たい マイグレーション性 せい 、耐 たい ブリード性 せい 、耐 たい 汚染 おせん 性 せい )、発色 はっしょく 性 せい (インク 化 か 時 じ に展 てん 色 しょく 材 ざい の種類 しゅるい に影響 えいきょう されない)、隠蔽 いんぺい 性 せい などを有 ゆう する蛍光 けいこう 色素 しきそ となる。
通常 つうじょう 光 こう 下 か で鮮 あざ やかに各 かく 色 いろ (イエロー、オレンジ、ピンク、グリーン、ブルー、ホワイト等 とう )に呈 てい 色 しょく し、ブラックライト などのUV光 こう 下 した ではより強 つよ く発光 はっこう する。
これらの有機 ゆうき 蛍光 けいこう 顔料 がんりょう は、ネオンカラー (汎用 はんよう の蛍光 けいこう 塗料 とりょう や蛍光 けいこう インク)の色素 しきそ として使用 しよう される[5] 。顔料 がんりょう の通常 つうじょう 反射 はんしゃ に加 くわ えてフォトルミネセンスで発色 はっしょく するため一般 いっぱん 顔料 がんりょう に比 くら べてより鮮明 せんめい に見 み える。これら可視 かし タイプの他 ほか に、通常 つうじょう 光 こう 下 か では無色 むしょく でブラックライト下 か で各 かく 色 いろ に発色 はっしょく する不可視 ふかし タイプのものもある。
一方 いっぽう 、無機 むき 質 しつ のものは、(無機 むき )蛍光 けいこう 体 たい と呼 よ ばれ 希土類 きどるい 元素 げんそ をドープ した金属 きんぞく 酸化 さんか 物 ぶつ などがある。それ自体 じたい が水 みず ・油 あぶら に不溶 ふよう で微粉 びふん 末 まつ で顔料 がんりょう として解釈 かいしゃく される。主 おも にブラウン管 ぶらうんかん 、蛍光 けいこう 灯 とう 、冷 ひや 陰極 いんきょく 管 かん 、白色 はくしょく 発光 はっこう ダイオード などの蛍光 けいこう 発光 はっこう 物質 ぶっしつ として使用 しよう されている。通常 つうじょう 光 こう 下 か では無色 むしょく (主 おも に不 ふ 透明 とうめい で白色 はくしょく )でブラックライトなどの短波 たんぱ 長光 ながみつ 下 か で各 かく 色 いろ に発色 はっしょく する(ルミライト印刷 いんさつ )。一般 いっぱん 的 てき に、有機 ゆうき 質 しつ の不可視 ふかし 蛍光 けいこう 顔料 がんりょう に比 くら べて高価 こうか ・高 こう 耐久 たいきゅう 性 せい である。
広義 こうぎ には光 ひかり 照射 しょうしゃ を止 と めても残 ざん 光 こう 発光 はっこう する無機 むき の蓄光体 たい (燐光 りんこう )も含 ふく まれる。
分光 ぶんこう 反射 はんしゃ 率 りつ 、着色 ちゃくしょく 力 りょく [ 編集 へんしゅう ]
色相 しきそう が鮮明 せんめい で、着色 ちゃくしょく 力 りょく が強 つよ いものが望 のぞ ましい。
透明 とうめい 性 せい は屈折 くっせつ 率 りつ と粒子 りゅうし 径 みち に依存 いぞん する[6] [7] 。一般 いっぱん に媒 なかだち 剤 ざい との屈折 くっせつ 率 りつ が近似 きんじ すれば透明 とうめい になる。また可視 かし 光線 こうせん 波長 はちょう の半分 はんぶん 以下 いか の粒子 りゅうし 径 みち では透明 とうめい になるが、それ以上 いじょう では小 ちい さいほど不透明 ふとうめい になる。要求 ようきゅう される透明 とうめい 性 せい の度合 どあ いは目的 もくてき によって異 こと なる。塗料 とりょう に用 もち いるものは不透明 ふとうめい 性 せい (隠蔽 いんぺい 性 せい )を要求 ようきゅう されるが、三 さん 原色 げんしょく のシアン ・マゼンタ ・イエロー とキー の4色 しょく のインキ(CMYK )を重 かさ ねるカラー印刷 いんさつ には、透明 とうめい 色 しょく が使用 しよう される。
顔料 がんりょう が粉 こな 体 たい のまま使 つか われることはほとんどなく、塗料 とりょう ・インキ・絵具 えのぐ ・クレヨン ・クレパス ・カラーマーカー等 とう の形 かたち で使 つか われる。これらは顔料 がんりょう を水 みず や油 あぶら ・溶剤 ようざい 、樹脂 じゅし ・ワックス などのバインダーと練 ね り合 あ わせたものである。顔料 がんりょう は使用 しよう 目的 もくてき に応 おう じてバインダーに対 たい しての分散 ぶんさん 性 せい を要求 ようきゅう される。分散 ぶんさん が損 そこ なわれれば、現象 げんしょう として発色 はっしょく が阻害 そがい され、鈍 にぶ い色合 いろあ いになったり不鮮明 ふせんめい に発色 はっしょく する。またバインダーとの相性 あいしょう 次第 しだい では、粘 ねば 度 たび が高 たか く扱 あつか いにくくなる場合 ばあい もある。分散 ぶんさん 性 せい を制御 せいぎょ するために顔料 がんりょう の表面 ひょうめん を改良 かいりょう し、分散 ぶんさん 性 せい を向上 こうじょう させる技術 ぎじゅつ が知 し られている。
耐 たい 光 こう 性 せい
有機 ゆうき 顔料 がんりょう の化学 かがく 構造 こうぞう は、太陽光 たいようこう や紫外線 しがいせん に弱 よわ く、屋外 おくがい の直射 ちょくしゃ 日光 にっこう が当 あ たるところでは色 いろ が無 な くなり易 やす い。屋外 おくがい に長期間 ちょうきかん 掲示 けいじ されたポスターの写真 しゃしん が青黒 あおぐろ くなっているのは黄 き と紅 べに の色 いろ が無 な くなって藍 あい と黒 くろ のみが残 のこ った結果 けっか である。長期 ちょうき 掲示 けいじ されるポスター類 るい には有機 ゆうき 顔料 がんりょう の中 なか でも耐 たい 光 こう 性 せい の良 よ いものが使 つか われる。無機 むき 顔料 がんりょう は一般 いっぱん 的 てき に耐 たい 光 こう 性 せい が良好 りょうこう で、建築 けんちく 物 ぶつ の塗料 とりょう に多用 たよう される。工業 こうぎょう 的 てき に耐 たい 光 こう 性 せい は促進 そくしん 試験 しけん 機 き で光 ひかり を曝露 ばくろ して評価 ひょうか される。ブルースケールと呼 よ ばれる褪色 たいしょく 度 ど の異 こと なる8種類 しゅるい の染料 せんりょう で染色 せんしょく された標準 ひょうじゅん 布 ぬの を試料 しりょう と同 どう 環境 かんきょう に置 お き、試料 しりょう の褪色 たいしょく の程度 ていど をブルースケールと比較 ひかく して8段階 だんかい の評価 ひょうか を数値 すうち 化 か して表示 ひょうじ する。
耐 たい 候 こう 性 せい
英語 えいご ではWeather Fastnessと表示 ひょうじ されており、主 おも に塗料 とりょう 塗膜 とまく で日光 にっこう 曝露 ばくろ をして褪色 たいしょく の程度 ていど をJISグレースケールで5段階 だんかい 評価 ひょうか する。耐 たい 光 こう 性 せい との違 ちが いは屋外 おくがい で曝露 ばくろ するため、雨 あめ 、また降雨 こうう に含 ふく まれる化学 かがく 物質 ぶっしつ の影響 えいきょう を受 う ける。
耐 たい 熱性 ねっせい
陶器 とうき の着色 ちゃくしょく など焼 や き付 つ ける場合 ばあい には最 もっと も高 たか い耐 たい 熱性 ねっせい が求 もと められる。プラスチック の着色 ちゃくしょく に使 つか う場合 ばあい はその軟化 なんか 点 てん 以上 いじょう 、レトルト パックの印刷 いんさつ には100℃の沸騰水 ふっとうすい に耐 た える顔料 がんりょう が求 もと められる。
耐 たい 溶剤 ようざい 性 せい
顔料 がんりょう は溶媒 ようばい ・溶剤 ようざい に不溶 ふよう であることが定義 ていぎ であるが、有機 ゆうき 顔料 がんりょう の場合 ばあい 多 おお かれ少 すく なかれ溶媒 ようばい に対 たい して溶 と ける。使用 しよう 用途 ようと により条件 じょうけん は様々 さまざま であるが、温度 おんど や溶媒 ようばい の極性 きょくせい により溶出 ようしゅつ 度 ど は大 おお きく異 こと なる。特定 とくてい 溶剤 ようざい に規定 きてい 時間 じかん 湿潤 しつじゅん した後 のち 、溶出 ようしゅつ した色 いろ の程度 ていど で評価 ひょうか する。
その他 た 、使用 しよう 目的 もくてき によって耐 たい 水性 すいせい ・耐油 たいゆ 性 せい ・耐 たい アルカリ性 あるかりせい /耐 たい 酸性 さんせい (耐 たい 薬品 やくひん 性 せい )等 とう の耐 たい 性 せい が求 もと められる。
カーボンブラックをゴム に練 ね り込 こ むと、ゴムの強度 きょうど が著 いちじる しく向上 こうじょう する。ゴムタイヤ が黒 くろ いのはカーボンブラックを大量 たいりょう に練 ね り込 こ んだためで、工業 こうぎょう 用 よう カーボンブラックの用途 ようと の大半 たいはん はこの目的 もくてき に使用 しよう される。
カーボンブラックの化学 かがく 構造 こうぞう は黒鉛 こくえん であり、黒鉛 こくえん は導電性 どうでんせい を有 ゆう する。例 たと えば黒 くろ 鉛筆 えんぴつ を使用 しよう して書 か いた部分 ぶぶん はわずかではあるが電気 でんき を通 とお す。このような性質 せいしつ は種々 しゅじゅ の目的 もくてき に使用 しよう されている。
体質 たいしつ 顔料 がんりょう (extender pigment)は白色 はくしょく ないし無色 むしょく の顔料 がんりょう である。屈折 くっせつ 率 りつ が1.5 - 1.6程度 ていど と低 ひく いため、展 てん 色 しょく 剤 ざい に混和 こんわ しても隠蔽 いんぺい 性 せい にほとんど影響 えいきょう を与 あた えないことから、増量 ぞうりょう 剤 ざい として絵具 えのぐ ・塗料 とりょう ・化粧 けしょう 品 ひん などのコストダウン、着色 ちゃくしょく 力 りょく や光沢 こうたく 、強度 きょうど 、使用 しよう 感 かん などの調整 ちょうせい に使 つか われる[8] 。また、染付 そめつけ レーキ顔料 がんりょう の原料 げんりょう としても使 つか われる。
近年 きんねん は粒子 りゅうし の大 おお きさや形状 けいじょう 、表面 ひょうめん 性質 せいしつ が異 こと なる、多様 たよう な体質 たいしつ 顔料 がんりょう が出現 しゅつげん し、製品 せいひん の加工 かこう 性 せい 、光学 こうがく 的 てき 性質 せいしつ 、機械 きかい 的 てき 強度 きょうど などの物性 ぶっせい を変化 へんか させる機能 きのう 性 せい 材料 ざいりょう としてゴムやプラスチック、シーラントなどの化学 かがく 樹脂 じゅし や医薬品 いやくひん 、食品 しょくひん 、肥料 ひりょう などにも利用 りよう されている[8] 。
体質 たいしつ 顔料 がんりょう には炭酸 たんさん カルシウム や硫酸 りゅうさん バリウム 、水酸化 すいさんか アルミニウム[9] 、タルク などがあり、分野 ぶんや によって充填 じゅうてん 剤 ざい 、フィラー、填 はま 料 りょう 、塗 ぬり 被 ひ 顔料 がんりょう などと呼 よ ばれている[8] 。
『奴隷 どれい を救 すく う聖 ひじり マルコ』 ティントレット 1548年 ねん 頃 ごろ 染物 そめもの 師 し の息子 むすこ だったティントレットは、コチニールカイガラムシ から作 つく った赤色 あかいろ 顔料 がんりょう を使 つか って、劇的 げきてき な効果 こうか を上 あ げている。
黄土 おうど や酸化 さんか 鉄 てつ などの天然 てんねん 顔料 がんりょう は先史 せんし 時代 じだい から着色 ちゃくしょく 剤 ざい として使 つか われてきた。考古 こうこ 学者 がくしゃ によれば、先史 せんし 時代 じだい の人類 じんるい が身体 しんたい に顔料 がんりょう を塗 ぬ っていた証拠 しょうこ が見 み つかっている。顔料 がんりょう とそれを粉末 ふんまつ にする器具 きぐ は35万 まん 年 ねん から40万 まん 年 ねん 前 まえ から使 つか われてきたとみられ、ザンビア のルサカ の近 ちか くにある洞窟 どうくつ などで見 み つかっている。
産業 さんぎょう 革命 かくめい 以前 いぜん 、芸術 げいじゅつ や装飾 そうしょく に使 つか える色 いろ の範囲 はんい は技術 ぎじゅつ 的 てき に限 かぎ られていた。顔料 がんりょう の多 おお くは土 ど や鉱物 こうぶつ 由来 ゆらい のものか、生物 せいぶつ 由来 ゆらい のものだった。植物 しょくぶつ 、動物 どうぶつ の糞 くそ 、昆虫 こんちゅう 、軟体動物 なんたいどうぶつ などに由来 ゆらい する珍 めずら しい顔料 がんりょう は貴重 きちょう なものであり、交易 こうえき 品 ひん として広 ひろ く流通 りゅうつう していた。中 なか にはかなり高額 こうがく で取引 とりひき される顔料 がんりょう もあり、青 あお や紫 むらさき はその貴重 きちょう さから王室 おうしつ と結 むす び付 つ けられるようになった。
生物 せいぶつ 由来 ゆらい の顔料 がんりょう は抽出 ちゅうしゅつ が難 むずか しいことが多 おお く、その製法 せいほう は秘密 ひみつ にされていた。貝 かい 紫色 むらさきいろ はアッキガイ科 か の巻貝 まきがい の一種 いっしゅ の粘液 ねんえき から作 つく られた顔料 がんりょう である。織物 おりもの の染色 せんしょく のための貝 かい 紫色 むらさきいろ の生産 せいさん はフェニキア 人 ひと が紀元前 きげんぜん 1200年 ねん ごろから始 はじ め、それをギリシャ人 じん が受 う け継 つ ぎ、東 ひがし ロ ろ ーマ帝国 まていこく が滅亡 めつぼう する1435年 ねん まで続 つづ いた[10] 。この顔料 がんりょう の製造 せいぞう は手間 てま がかかり、その色 いろ で着色 ちゃくしょく したものは富 とみ と権力 けんりょく の象徴 しょうちょう となった。古代 こだい ギリシアの歴史 れきし 家 か テオポンポス は紀元前 きげんぜん 4世紀 せいき の著作 ちょさく で「染料 せんりょう のための紫 むらさき は(小 しょう アジアの)コロフォン で同 おな じ重 おも さの銀 ぎん と交換 こうかん して入手 にゅうしゅ した」と書 か いている[11] 。
鉱物 こうぶつ 顔料 がんりょう も交易 こうえき の対象 たいしょう として広 ひろ く売買 ばいばい された。深 ふか い青 あお の顔料 がんりょう ウルトラマリン は宝石 ほうせき に近 ちか いラピスラズリ からしか作 つく れず、ラピスラズリの産地 さんち はヨーロッパからは遠 とお かった。フランドルの15世紀 せいき の画家 がか ヤン・ファン・エイク は、高価 こうか すぎるため絵 え に青 あお を使 つか えなかった。ウルトラマリンを使 つか った肖像 しょうぞう 画 が を描 えが いてもらうことは大変 たいへん な贅沢 ぜいたく だった。青 あお を使 つか った絵 え を所望 しょもう する場合 ばあい 、特別 とくべつ 料金 りょうきん を支払 しはら う必要 ひつよう があった。ファン・エイクはラピスラズリを使 つか う場合 ばあい 、決 けっ して他 た の色 いろ と混 ま ぜなかった。その代 か わりにほぼ純粋 じゅんすい な青 あお を装飾 そうしょく のように絵 え にのせた[12] 。ラピスラズリ があまりに高価 こうか だったため、画家 がか たちはもっと安価 あんか な代替 だいたい 顔料 がんりょう を捜 さが し求 もと め、鉱物 こうぶつ 顔料 がんりょう (アズライト )と有機 ゆうき 顔料 がんりょう (インディゴ )が誕生 たんじょう した。
歌川 うたがわ 広重 ひろしげ 『京都 きょうと 名所 めいしょ 之 これ 内 ない 淀川 よどがわ 』。浮世絵 うきよえ に特徴 とくちょう 的 てき な青 あお はインディゴの色 いろ であり、ジャパンブルー、もしくはヒロシゲブルーと呼 よ ばれる。
16世紀 せいき スペインによる新大陸 しんたいりく の征服 せいふく により、西洋 せいよう では新 あら たな顔料 がんりょう が入手 にゅうしゅ 可能 かのう になった。中央 ちゅうおう アメリカ と南 みなみ アメリカ で寄生 きせい 昆虫 こんちゅう から抽出 ちゅうしゅつ した染料 せんりょう と顔料 がんりょう であるコチニール色素 しきそ が得 え られ、ヨーロッパで珍重 ちんちょう されるようになった。これはコチニールカイガラムシ を集 あつ め、乾燥 かんそう して砕 くだ いたもので、染料 せんりょう としても顔料 がんりょう としても使 つか え、絵具 えのぐ や化粧 けしょう 品 ひん によく利用 りよう されている。
ペルー の原住民 げんじゅうみん は紀元 きげん 700年 ねん ごろからコチニール染料 せんりょう を染色 せんしょく に使 つか っていたが[13] 、ヨーロッパ人 じん はそのような色 いろ を見 み たことがなかった。スペイン人 じん はアステカ を征服 せいふく すると、新 あら たに入手 にゅうしゅ した色素 しきそ を交易 こうえき にさっそく利用 りよう した。この地域 ちいき (現在 げんざい のメキシコ )の輸出 ゆしゅつ 品 ひん としては、コチニール色素 しきそ が銀 ぎん に次 つ ぐ重要 じゅうよう な産物 さんぶつ となった。この顔料 がんりょう カーマイン で枢機卿 すうききょう のローブを染 そ め、イギリスの軍服 ぐんぷく も鮮 あざ やかに染 そ めるようになった("redcoat" は英国 えいこく 軍人 ぐんじん そのものを表 あらわ す言葉 ことば になっている)。この顔料 がんりょう の原料 げんりょう が昆虫 こんちゅう であることは18世紀 せいき まで秘密 ひみつ にされていたが、生物 せいぶつ 学者 がくしゃ らがその秘密 ひみつ を暴 あば いた[14] 。
カーマイン によってヨーロッパでは赤 あか の値段 ねだん が下 さ がったが、依然 いぜん として青 あお は高価 こうか であり、富 とみ と権力 けんりょく の象徴 しょうちょう になっていた。17世紀 せいき オランダのヨハネス・フェルメール は作品 さくひん にカーマインやインディアンイエロー と共 とも にラピスラズリ を多用 たよう したことで知 し られている。
『ドブロリ公爵 こうしゃく 夫人 ふじん 』ドミニク・アングル 1853年 ねん かつての画家 がか たちが夢想 むそう していた豊富 ほうふ な色彩 しきさい が実現 じつげん 可能 かのう となった頃 ころ の作品 さくひん 。
初期 しょき の顔料 がんりょう には天然 てんねん の鉱物 こうぶつ が使 つか われていた。天然 てんねん の酸化 さんか 鉄 てつ は様々 さまざま な色 いろ を発色 はっしょく するもので、旧石器時代 きゅうせっきじだい および新 しん 石器 せっき 時代 じだい の洞窟 どうくつ 壁画 へきが によく使 つか われている。例 たと えば、無水 むすい のFe2 O3 のレッドオーカー、含水のFe2 O3 . H2 Oのイエローオーカーがある[15] 。炭 すみ またはカーボンブラックも先史 せんし 時代 じだい 以来 いらい ずっと黒色 こくしょく の顔料 がんりょう として使 つか われている[15] 。
最初 さいしょ 期 き の合成 ごうせい 顔料 がんりょう として、鉛 なまり 白 しろ (エンパク。炭酸 たんさん 鉛 なまり の一種 いっしゅ 。(PbCO3 )2 Pb(OH)2 )と青 あお フリット(エジプシャンブルー )がある。鉛 なまり 白 しろ は鉛 なまり と食酢 しょくず (酢酸 さくさん 、CH3 COOH)を混 ま ぜ、そこにCO2 を加 くわ えて作 つく る。青 あお フリットはカルシウム銅 どう 珪酸 けいさん 塩 しお であり、孔雀石 くじゃくせき などの銅鉱 どうこう 石 せき で着色 ちゃくしょく したガラスを砕 くだ いて作 つく る。これらの顔料 がんりょう は紀元前 きげんぜん 2千年紀 せんねんき には使 つか われ始 はじ めている[16] 。
産業 さんぎょう 革命 かくめい と科学 かがく 革命 かくめい により、合成 ごうせい 顔料 がんりょう は大 おお きく発展 はってん することになった。合成 ごうせい した顔料 がんりょう や天然 てんねん 素材 そざい から抽出 ちゅうしゅつ した顔料 がんりょう が製造 せいぞう 業 ぎょう にも芸術 げいじゅつ にも使 つか われるようになっていった。ラピスラズリ が高価 こうか だったことから、特 とく に青 あお の顔料 がんりょう をより安価 あんか に製造 せいぞう する努力 どりょく がなされた。
最初 さいしょ の青 あお の合成 ごうせい 顔料 がんりょう として登場 とうじょう したのが紺青 こんじょう で、1704年 ねん のことである。19世紀 せいき 初 はじ めごろには青 あお の合成 ごうせい 顔料 がんりょう や金属 きんぞく 顔料 がんりょう がさらに登場 とうじょう した。合成 ごうせい ウルトラマリン やコバルト青 あお 、セルリアンブルー などである。20世紀 せいき には有機 ゆうき 合成 ごうせい 顔料 がんりょう のフタロブルー が登場 とうじょう した。
顔料 がんりょう の多色 たしょく 化 か は新 あら たな産業 さんぎょう を生 う み出 だ し、ファッション にも影響 えいきょう を与 あた えた。1856年 ねん には初 はつ のアニリン 染料 せんりょう であるモーブ が発見 はっけん され、それをきっかけとして多数 たすう の合成 ごうせい 染料 せんりょう や合成 ごうせい 顔料 がんりょう が生 う み出 だ されることになった。モーブを発見 はっけん したのは18歳 さい の化学 かがく 者 しゃ ウィリアム・パーキン で、この発見 はっけん を事業 じぎょう 化 か して富 とみ を得 え た。この成功 せいこう にあやかろうと多 おお くの追随 ついずい 者 しゃ が出 で てきた。金持 かねも ちになることを夢見 ゆめみ た若 わか い科学 かがく 者 しゃ が有機 ゆうき 化学 かがく 分野 ぶんや に集中 しゅうちゅう するようになった。数 すう 年 ねん 後 ご 、アカネ色素 しきそ の代替 だいたい としてアリザリン の合成 ごうせい 顔料 がんりょう が工業 こうぎょう 生産 せいさん され始 はじ めた。19世紀 せいき 末 まつ には織物 おりもの や塗料 とりょう などの日 ひ 用品 ようひん に赤 あか 、青 あお 、紫 むらさき といった色 いろ を安価 あんか に使 つか えるようになった[17] 。
合成 ごうせい 顔料 がんりょう や染料 せんりょう の開発 かいはつ は、ドイツ を中心 ちゅうしん とする北 きた ヨーロッパ各国 かっこく の産業 さんぎょう の繁栄 はんえい に寄与 きよ したが、同時 どうじ に天然 てんねん 顔料 がんりょう の産地 さんち は打撃 だげき を受 う けた。スペインはメキシコで数 すう 千 せん 人 にん の低 てい 賃金 ちんぎん 労働 ろうどう 者 しゃ を雇 やと ってコチニール色素 しきそ の生産 せいさん を行 おこな っていた。コチニール色素 しきそ の生産 せいさん はスペインが独占 どくせん してそこから富 とみ を得 え ていたが、1810年 ねん に始 はじ まったメキシコ独立 どくりつ 革命 かくめい と市場 いちば の変化 へんか によって生産 せいさん 量 りょう が低下 ていか した。これにとどめを指 さ したのが有機 ゆうき 化学 かがく である。化学 かがく 者 しゃ がカーマインの安価 あんか な代替 だいたい 品 ひん の開発 かいはつ に成功 せいこう すると、コチニール色素 しきそ 生産 せいさん 量 りょう は急激 きゅうげき に低下 ていか していった[18] 。
歴史 れきし 的 てき 色 いろ 名 めい の新 あら たな原料 げんりょう [ 編集 へんしゅう ]
『聖母 せいぼ の被 ひ 昇天 しょうてん 』 1518年 ねん 頃 ごろ ティツィアーノ の、天然 てんねん 顔料 がんりょう ヴァーミリオン を使 つか ったフレスコ画 が 。
産業 さんぎょう 革命 かくめい 以前 いぜん 、顔料 がんりょう はそれを産 さん する地名 ちめい と結 むす び付 つ けられていた。鉱物 こうぶつ や土 ど を原料 げんりょう とする顔料 がんりょう は、その採掘 さいくつ が行 おこな われている地方 ちほう や都市 とし の名 な で呼 よ ばれることが多 おお かった。シェンナ はイタリア のシエーナ に由来 ゆらい し、アンバー はウンブリア に由来 ゆらい する。これらの顔料 がんりょう は合成 ごうせい も容易 ようい だったため、化学 かがく 者 しゃ が天然 てんねん のものより純度 じゅんど の高 たか い顔料 がんりょう を合成 ごうせい するようになった。それでも地名 ちめい に由来 ゆらい する名称 めいしょう はそのまま使 つか われている。
歴史 れきし 的 てき かつ文化 ぶんか 的 てき な天然 てんねん 顔料 がんりょう の名称 めいしょう はそのままで、多 おお くの天然 てんねん 顔料 がんりょう が合成 ごうせい 顔料 がんりょう で代替 だいたい されている。場合 ばあい によっては色 いろ の名称 めいしょう が表 あらわ す色 しき そのものが変化 へんか したケースもある。一般 いっぱん に天然 てんねん 顔料 がんりょう を代替 だいたい する合成 ごうせい 顔料 がんりょう は「色相 しきそう 」を維持 いじ するが、製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ が色相 しきそう の維持 いじ に特 とく に気 き をつけているわけではない。以下 いか に歴史 れきし 的 てき な顔料 がんりょう の名称 めいしょう が現 あらわ す色 いろ が変化 へんか した例 れい を示 しめ す。
インディアンイエロー
かつては、マンゴー の葉 は のみを与 あた えられた牛 うし の尿 にょう を集 あつ めて作 つく られていた。17世紀 せいき から18世紀 せいき のオランダやフランドルの画家 がか はこれを太陽光 たいようあきら を表 あらわ すのに好 この んで用 もち いた。フェルメールに『真珠 しんじゅ の耳飾 みみかざ りの少女 しょうじょ 』の制作 せいさく を依頼 いらい した客 きゃく は、彼 かれ が「牛 うし の尿 にょう 」を使 つか って妻 つま を描 えが いたと述 の べている。マンゴーの葉 は は栄養 えいよう 的 てき に牛 うし に適 てき していないため、このような製造 せいぞう 方法 ほうほう は非 ひ 人道的 じんどうてき だとされるようになった。現在 げんざい は同 おな じ色相 しきそう を合成 ごうせい 顔料 がんりょう で代替 だいたい している。
バーミリオン
水銀 すいぎん 化合 かごう 物 ぶつ であり、その深 ふか い朱色 しゅいろ を好 この んで使 つか ったのがティツィアーノ である。今 いま では様々 さまざま な合成 ごうせい 顔料 がんりょう で代替 だいたい されており、カドミウムレッド などがある。本来 ほんらい のバーミリオンは今 いま でも入手 にゅうしゅ 可能 かのう だが、多 おお くの絵具 えのぐ メーカーはその毒性 どくせい による法的 ほうてき 責任 せきにん を避 さ けるため販売 はんばい していない。現在 げんざい 朱色 しゅいろ ないしバーミリオンという名称 めいしょう の絵具 えのぐ やインクやマーカーなどの多 おお くは本来 ほんらい のバーミリオンとは異 こと なる。
ウルトラマリン
ラピスラズリ から作 つく られていたが、安価 あんか な合成 ごうせい 顔料 がんりょう (合成 ごうせい ウルトラマリン)で代替 だいたい されるようになった。合成 ごうせい ウルトラマリンの原料 げんりょう はカオリナイト や硫黄 いおう などである。ウルトラマリンの別名 べつめい だったロイヤルブルー はより明 あか るい青 あお を指 さ すようになり、フタロブルー と二酸化 にさんか チタン を混合 こんごう するか、安価 あんか な青 あお の合成 ごうせい 染料 せんりょう から作 つく るのが一般 いっぱん 的 てき である。合成 ごうせい ウルトラマリン自体 じたい は化学 かがく 組成 そせい がラピスラズリと同一 どういつ である。ウルトラマリンのもう1つの別名 べつめい だったフレンチブルーは1990年代 ねんだい に色 いろ 名 めい として業界 ぎょうかい の注目 ちゅうもく を浴 あ びるようになり、本来 ほんらい のウルトラマリンとは全 まった く異 こと なる青色 あおいろ の名称 めいしょう として使 つか われるようになった。
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