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合成ごうせい樹脂じゅし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
プラスチックから転送てんそう
合成ごうせい樹脂じゅしつくられた家庭かてい用品ようひん

合成ごうせい樹脂じゅし(ごうせいじゅし、えい: synthetic resin)とは、人為じんいてき製造せいぞうされた高分子こうぶんし化合かごうぶつからなる物質ぶっしつ一種いっしゅ合成ごうせい樹脂じゅしから紡糸ぼうしされた繊維せんい合成ごうせい繊維せんいばれ、合成ごうせい樹脂じゅし可塑かそせいつものがおおい。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

合成ごうせい樹脂じゅし一般いっぱんてきには石油せきゆ原料げんりょうとするモノマー重合じゅうごうしてできたポリマー添加てんかざいくわえた物質ぶっしつ総称そうしょうである[1]合成ごうせい樹脂じゅしは、おも原油げんゆ蒸留じょうりゅうしてられるナフサ原料げんりょうとして製造せいぞうされ、この製造せいぞう石油せきゆ化学かがく産業さんぎょう重要じゅうよういち部門ぶもんとなっている[2]

他方たほう原料げんりょうからも製造せいぞう可能かのうであり、とくに、さい生産せいさん可能かのうであるサトウキビトウモロコシなどのバイオマス原料げんりょうとしたバイオマスプラスチック(バイオプラスチック)は石油せきゆ資源しげん枯渇こかつ対策たいさくひとつとして注目ちゅうもくされている[3]。ただし、バイオマスプラスチックとなま分解ぶんかいせいプラスチックまったべつ概念がいねんであり、バイオマスプラスチックであるからとって自然しぜん分解ぶんかいするわけではないことは注意ちゅうい必要ひつようである[4]

かねがたなどによる成形せいけい簡単かんたんなため、大量たいりょう生産せいさんされる各種かくしゅにち用品ようひん工業こうぎょう分野ぶんや医療いりょう分野ぶんや製品せいひんなどの原材料げんざいりょうとなる。製品せいひん使用しよう目的もくてき用途ようとわせた特性とくせい性能せいのうゆうする樹脂じゅし合成ごうせい可能かのうであり、現代げんだい社会しゃかい幅広はばひろもちいられている。

一般いっぱんてきなプラスチックの特徴とくちょうとしては、電気でんきとおさない絶縁ぜつえんたいである、みずつよ腐食ふしょくしにくい、比較的ひかくてきねつよわとうげられる。ただし硬度こうどたい熱性ねっせい強度きょうどかんしては改善かいぜん可能かのうであり、こうしたてん強化きょうかしたエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)やスーパーエンプラとった高性能こうせいのうなプラスチックも使用しようされている。

また、絶縁ぜつえんせい腐食ふしょくたいせいはプラスチック本来ほんらい性質せいしつである。しかし、使用しよう目的もくてきおうじてこれらの性質せいしつてはまらないプラスチックも開発かいはつされている。

導電性どうでんせいかんしては、1970年代ねんだい白川しらかわ英樹ひできらによって導電性どうでんせいポリアセチレン開発かいはつされて以降いこう様々さまざま導電性どうでんせいポリマー開発かいはつされ、タッチパネルなどに利用りようされるようになった[5]

腐食ふしょくたいせいかんしても、微生物びせいぶつによる分解ぶんかい可能かのうなま分解ぶんかいせいプラスチック開発かいはつされているが、分解ぶんかいには特殊とくしゅ条件じょうけんなが期間きかん必要ひつようなものもおお[4]

親水しんすいせいかんしても、非常ひじょう大量たいりょうみず吸収きゅうしゅう保存ほぞんすることが可能かのうこう吸水きゅうすいせい高分子こうぶんし開発かいはつされており、保水ほすいざいかみおむつなど幅広はばひろ利用りようされ、その保水ほすいせいから砂漠さばく緑化りょくかへの利用りよう計画けいかくされている[6]

名称めいしょう[編集へんしゅう]

物質ぶっしつ名称めいしょうもちいる場合ばあいの「プラスチック」 (えい: plastic) という表現ひょうげん[注釈ちゅうしゃく 1]は、元来がんらい可塑かそせい物質ぶっしつ」 (えい: plasticisers) という意味いみち、おも金属きんぞく結晶けっしょう分野ぶんやもちいられた概念がいねん基盤きばんとしており、「合成ごうせい樹脂じゅし同様どうよう日本語にほんごではいささか曖昧あいまいとなっている[よう出典しゅってん]

合成ごうせい樹脂じゅし同義どうぎである場合ばあいや、合成ごうせい樹脂じゅしが「プラスチック」と「エラストマー」という2つに分類ぶんるいされる場合ばあい、また、原料げんりょうである合成ごうせい樹脂じゅし成形せいけいされ硬化こうかした完成かんせいひんを「プラスチック」と場合ばあい多様たよう意味いみもちいられている[7][8]

よって、英語えいご学術がくじゅつ文献ぶんけん場合ばあい、「plastic」は厳密げんみつせいいたまった通用つうようしない用語ようごであることを認識にんしきすべきで、「resin」(樹脂じゅし合成ごうせい樹脂じゅし)などと明確めいかく表現ひょうげんするのが一般いっぱんてきである[よう検証けんしょう]

合成ごうせい樹脂じゅし化学かがく[編集へんしゅう]

高分子こうぶんし[編集へんしゅう]

合成ごうせい樹脂じゅし高分子こうぶんし化合かごうぶつ一種いっしゅである。たとえば、ポリエチレンは炭素たんそ2エチレン多数たすうつないだじゅう合体がったいであり、この場合ばあいのエチレンは「モノマー」とばれ、ポリエチレンは「ポリマー」とばれる。「モノ」は1つ、「ポリ」はたくさんを意味いみする接頭せっとうである。モノマーをつなげていく反応はんのう重合じゅうごう反応はんのうび、モノマーがつながっている個数こすう重合じゅうごうぶ。エチレン500つながったポリエチレン(炭素たんそすう1000)の重合じゅうごうは500である。重合じゅうごうおおきくなるにつれ、よりかたくよりつよ樹脂じゅしになる。ポリエチレンはねつをかけるとけて流動りゅうどうするので、その状態じょうたい成型せいけいする。流動りゅうどうはじめる温度おんど(ガラス転移てんい温度おんど)は分子ぶんしりょうおおきくなるほどたかくなる。分子ぶんしりょう一定いってい以上いじょうおおきくなると、ねつをかけても流動りゅうどうせず、さらに温度おんどげると分解ぶんかいする。

きょう重合じゅうごうとポリマーアロイ[編集へんしゅう]

用途ようとによって、2種類しゅるい以上いじょうのモノマーを使用しようして合成ごうせい樹脂じゅしつくることがある。これをきょう重合じゅうごうぶ。たとえば自動車じどうしゃ内装ないそう多用たようされているABS樹脂じゅしは、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂じゅし略称りゃくしょうたか強度きょうどたい衝撃しょうげきせいゆうする。かたいが衝撃しょうげきよわれやすいアクリロニトリル樹脂じゅしとスチレン樹脂じゅし性能せいのうと、やわらかいが衝撃しょうげきつよいブタジエン樹脂じゅし性能せいのうわせ、強度きょうどたい衝撃しょうげきせい両立りょうりつさせている。アロイとは日本語にほんご合金ごうきんばれるもので、金属きんぞく華々はなばなしい開発かいはつ樹脂じゅし開発かいはつしゃあこがれて命名めいめいされたといわれている。

きょう重合じゅうごうはモノマーの配列はいれつ仕方しかたによって、ランダムども重合じゅうごう、ブロックども重合じゅうごう、グラフトども重合じゅうごう分類ぶんるいされる。ランダムども重合じゅうごうはモノマーがランダムに結合けつごうしたもの。ブロックども重合じゅうごう単一たんいつモノマーでできたある程度ていどながさのポリマー同士どうしたてつながっているもの。グラフトども重合じゅうごう注連縄しめなわている。単一たんいつモノマーで出来できながいポリマーの所々ところどころちが種類しゅるいのポリマーがぶらがっている。

きょう重合じゅうごうは、2種類しゅるい以上いじょうのモノマーが化学かがくてき結合けつごうして出来できているが、ポリマーアロイ異種いしゅ単独たんどくポリマー同士どうし混合こんごうして製造せいぞうする(アロイは合金ごうきんのこと)。ポリマーアロイのれいとしてたい衝撃しょうげきせいポリスチレンがある。ポリスチレンは上記じょうきのようにかたくてれやすいが、少量しょうりょうのゴムを混合こんごうすることによりれにくい性質せいしつたすことができた。

歴史れきし[編集へんしゅう]

樹脂じゅし類似るいじした合成ごうせいぶつあるじとに石油せきゆから製造せいぞうされるが、さまざまな種類しゅるいがあり、用途ようと幅広はばひろい。合成ごうせい樹脂じゅしから紡糸ぼうしされた繊維せんい合成ごうせい繊維せんい化学かがく繊維せんい)とばれ、はいプラスチックは繊維せんいとしてリサイクルされる場合ばあいもある(ペットボトルなど)。

1835ねん塩化えんかビニルポリ塩化えんかビニル粉末ふんまつ発見はっけんしたのが最初さいしょといわれる。はじめて商業しょうぎょうベースにったのは、1869ねんにアメリカで開発かいはつされたセルロイドである。これはニトロセルロース樟脳しょうのうぜてつくねつ可塑かそせい樹脂じゅしだが、植物しょくぶつセルロース原料げんりょうとしているのではん合成ごうせいプラスチックとばれることがある。セルロイドはもともと、アフリカゾウ乱獲らんかくによる象牙ぞうげ不足ふそくけたビリヤードボール会社かいしゃ公募こうぼによって商品しょうひんされたものであり、ビリヤードボールをはじめフィルムおもちゃなどに大量たいりょう使用しようされたが、非常ひじょうえやすく、また劣化れっかしやすい性質せいしつがあるため次第しだい使用しようされなくなった[9]

本格ほんかくてき合成ごうせい樹脂じゅしだいいちごうは、1909ねんにアメリカのレオ・ベークランド工業こうぎょう成功せいこうしたベークライト英語えいごばん商品しょうひんめい)といわれている。フェノールホルムアルデヒド原料げんりょうとしたねつ硬化こうかせい樹脂じゅしで、一般いっぱんにはフェノール樹脂じゅしばれている[10]。そのパルプひとしセルロース原料げんりょうとしてレーヨンが、石炭せきたん石灰石せっかいせきからできるカーバイド(en:Carbide)を原料げんりょうにポリ塩化えんかビニルなどが工業こうぎょうされた。戦後せんご石油せきゆ化学かがく発達はったつにより、おも石油せきゆ原料げんりょうとして多様たよう合成ごうせい樹脂じゅしつくられるようになる。日本にっぽんでは、1960年代ねんだい以降いこうにち用品ようひんおお採用さいようされるようになる。

1970年代ねんだいには工業こうぎょうよう部品ぶひんとして使用しよう可能かのうエンジニアリングプラスチック開発かいはつされ、1980年代ねんだいにはさら高度こうどなスーパーエンジニアリングプラスチックが使用しようされるようになった。これらの合成ごうせい樹脂じゅし金属きんぞくわるあらたな素材そざいとして注目ちゅうもくされている。

1970ねんごろまでは「プラスチックス」という表記ひょうきられた。これはアメリカでも同様どうようで、"plastics" という「形容詞けいようし+s」で集合しゅうごう名詞めいしとしていたが、名詞めいしであるという意識いしきたかまり、"s" がちた。その時期じき日本にっぽんよりやく10ねんはやい。(なお、形成けいせい外科げかを plastic surgery というように、形容詞けいようし plastic の原義げんぎは「かたちをつくる」「成型せいけいによる」「成型せいけい可能かのうな」といった意味いみである)

性質せいしつじょう分類ぶんるい[編集へんしゅう]

高分子こうぶんし材料ざいりょうである合成ごうせい樹脂じゅしねつ硬化こうかせい樹脂じゅしねつ可塑かそせい樹脂じゅしけられる[11]

ねつ硬化こうかせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

ねつ硬化こうかせい樹脂じゅし (えい: Thermosetting resin) は、加熱かねつすると重合じゅうごうこして高分子こうぶんし網目あみめ構造こうぞう形成けいせいし、硬化こうかしてもともどらなくなる樹脂じゅしのこと[12]あみじょう樹脂じゅしはしかけがた樹脂じゅしさん次元じげん樹脂じゅしともいう[11]ねつ硬化こうかせい樹脂じゅしにはちぢみあい重合じゅうごうがた付加ふか重合じゅうごうがたがある[11]

ちぢみあい重合じゅうごうがた[編集へんしゅう]

ちぢみあい重合じゅうごうがたフェノール樹脂じゅしやメラミン樹脂じゅしなどがある[11]

など

付加ふか重合じゅうごうがた[編集へんしゅう]

付加ふか重合じゅうごうがたにはエポキシ樹脂じゅしなどがある[11]

など

ねつ可塑かそせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

ねつ可塑かそせい樹脂じゅし (えい: Thermoplastic resin) は、ガラス転移てんい温度おんどまたは融点ゆうてんまで加熱かねつすることによってやわらかくなり、目的もくてきかたち成形せいけいできる樹脂じゅしのこと。せんじょう樹脂じゅしともいう[11]一般いっぱんてきに、ねつ可塑かそせい樹脂じゅし切削せっさく研削けんさくとう機械きかい加工かこうがしにくいことがおおく、ぬく軟化なんかしたところでかねがたみ、ひや固化こかさせて最終さいしゅう製品せいひんとする射出しゃしゅつ成形せいけい加工かこうとうひろもちいられている。成形せいけいほうにはほかにも、かねがたからして成形せいけいする押出おしだし成形せいけいなど様々さまざま成形せいけいほう存在そんざいする[13]ねつ硬化こうかせい樹脂じゅしよりもうつぼせいすぐれ、成形せいけい温度おんどたかいが短時間たんじかん成形せいけいできるので生産せいさんせいすぐれる。

ねつ可塑かそせい樹脂じゅしには結晶けっしょうせい樹脂じゅし結晶けっしょうせい樹脂じゅし無定形むていけい樹脂じゅし)がある[11]

結晶けっしょうせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

結晶けっしょうせい樹脂じゅしにはポリエチレンポリプロピレンなどがある[11]

結晶けっしょうせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

結晶けっしょうせい樹脂じゅしにはアクリル樹脂じゅしポリカーボネートなどがある[11]

応用おうようじょう分類ぶんるいねつ可塑かそせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

ねつ可塑かそせい樹脂じゅし用途ようとにより分類ぶんるいすると、以下いかのとおりになる。

汎用はんようプラスチック[編集へんしゅう]

家庭かてい用品ようひん電気でんき製品せいひんそとばこ(ハウジング)、あめといまどサッシなどの建築けんちく資材しざい、フィルムやクッションなどの梱包こんぽう資材しざいとう比較的ひかくてき大量たいりょう使つかわれる。

など

エンジニアリング・プラスチック[編集へんしゅう]

家電かでん製品せいひん使つかわれている歯車はぐるま軸受じくう、CDなどの記録きろく媒体ばいたいとう強度きょうどこわれにくさをとく要求ようきゅうされる部分ぶぶん使用しようされる。りゃくしてエンプラともばれる。

など

スーパーエンジニアリングプラスチック[編集へんしゅう]

特殊とくしゅ目的もくてき使用しようされ、エンプラよりもさらにたかねつ変形へんけい温度おんど長期ちょうき使用しよう出来でき特性とくせいつ。りゃくしてスーパーエンプラともばれる。

など

別途べっとねつ可塑かそせい樹脂じゅし硬度こうど分類ぶんるいすると、上記じょうき硬度こうどたかめの「プラスチック」と硬度こうどひくめの(やわらかく、弾力だんりょくがある)「ねつ可塑かそせいエラストマー」がある。

合成ごうせい樹脂じゅし用途ようと[編集へんしゅう]

プラスチックが本格ほんかくてき開発かいはつされたのは20世紀せいきはいってからであるが、そのかるさや衝撃しょうげきへのつよさ、くさりにくさ、絶縁ぜつえんせいたかさ、そしてなによりも用途ようとわせて安価あんか大量たいりょう生産せいさん可能かのうであることから、それまで木材もくざい繊維せんいガラス陶器とうきなどを素材そざいもちいていたものがプラスチックにえられることもおおく、用途ようと非常ひじょう多岐たきにわたる[14]

日本にっぽんにおける2018年度ねんど生産せいさんのうちもっとも利用りようおおいのはフィルムやシートけであり、ぜん生産せいさんりょうの43%をめる。このなかにはポリぶくろなどの包装ほうそう用品ようひん各種かくしゅ農業のうぎょうようフィルムふくまれている。いで利用りようおおいのはペットボトルポリタンク洗剤せんざいシャンプー容器ようきなどの容器ようきるいであり、生産せいさんりょうの14.8%をめる。だい3機械きかい筐体きょうたい機構きこう部品ぶひん電子でんし機器きき小型こがた機械きかい家電かでん製品せいひんといった機械きかい器具きぐ部品ぶひんるいであり、全体ぜんたいの11.6%をめる。だい4各種かくしゅパイプ継手つぎてであり、7.5%をめている。食器しょっきなどの台所だいどころ食卓しょくたく用品ようひんや、風呂ふろトイレ洗濯せんたく掃除そうじ用品ようひん文房具ぶんぼうぐ楽器がっきなど各種かくしゅ用品ようひんは5%をだい5となっている。以下いかあめといゆかざいなどの各種かくしゅ建材けんざいが4.7%、発泡はっぽうスチロールなどの発泡はっぽうプラスチックが4.3%、ドア看板かんばんなみばんなどのいたが2%、浴槽よくそうボート船体せんたい竿ざおなどにもちいられる強化きょうかプラスチックが1.2%、くつかばん衣服いふくなどにもちいられる合成ごうせい皮革ひかくが1%、そのほかの用途ようとが4.9%となっている[15]

合成ごうせい樹脂じゅし性能せいのう[編集へんしゅう]

機械きかいてき性質せいしつ[編集へんしゅう]

機械きかいてき性質せいしつ引張ひっぱりや圧力あつりょくとう外力がいりょくたいする特性とくせいであり、機械きかい部品ぶひんなど広範囲こうはんい使用しようされる素材そざいであることから各種かくしゅ試験しけんがある[16]

物理ぶつり化学かがくてき性質せいしつ[編集へんしゅう]

吸水きゅうすいりつ水分すいぶん含有がんゆうりつたい薬品やくひんせい比重ひじゅう密度みつどなどの物性ぶっせいである[16]

  • 吸水きゅうすいりつ
  • 水分すいぶん含有がんゆうりつ
  • たい薬品やくひんせい

電気でんきてき性質せいしつ[編集へんしゅう]

一般いっぱんてきには絶縁ぜつえんたいであり電線でんせん被覆ひふく電気でんき機器きき筐体きょうたいもちいられている。一方いっぽう絶縁ぜつえんたいであることから静電気せいでんき発生はっせいしやすく、電圧でんあつ限界げんかいたっすると絶縁ぜつえんせいうしなわれる(絶縁ぜつえん破壊はかい[16]

光学こうがくてき性質せいしつ[編集へんしゅう]

透明とうめいせい必要ひつよう合成ごうせい樹脂じゅし場合ばあいには光学こうがくてき性質せいしつ重要じゅうようとなる[16]

たい熱性ねっせい[編集へんしゅう]

製品せいひんとしては使用しよう限界げんかい温度おんどであるねつ変形へんけい温度おんどかんでのもろ温度おんど構造こうぞう材料ざいりょうとしてのねつ伝導でんどう温度おんど変化へんかおおきい用途ようとでのねつ膨張ぼうちょうねつ収縮しゅうしゅくなどが重要じゅうようとなる[16]

合成ごうせい樹脂じゅし劣化れっか[編集へんしゅう]

プラスチック成形せいけいひんは、原料げんりょうとなる合成ごうせい樹脂じゅし種類しゅるいによって劣化れっか要因よういんことなる。劣化れっか要因よういんとしては、材料ざいりょう自身じしん経時きょうじ変化へんか単一たんいつ外的がいてき要因よういんによる変化へんかふくあいてき外的がいてき要因よういんによる変化へんかなどがある。

外的がいてき要因よういん[編集へんしゅう]

ねつによる劣化れっか 合成ごうせい樹脂じゅしは、おも炭素たんそ酸素さんそ水素すいそ構成こうせいされる高分子こうぶんし化合かごうぶつであり、分子ぶんし構造こうぞうひもじょう構造こうぞうとなっている。合成ごうせい樹脂じゅし加熱かねつされることで、分子ぶんし運動うんどう活発かっぱつ空気くうきちゅう酸素さんそ反応はんのうしやすくなり、酸素さんそ反応はんのうすることでひもじょう構造こうぞうがバラバラになり劣化れっかする[17]

ひかりによる劣化れっか 合成ごうせい樹脂じゅしは、ひかりエネルギーを吸収きゅうしゅうし、分子ぶんし同士どうし化学かがく結合けつごう切断せつだん、または分子ぶんし励起れいきさせることで酸化さんかこり劣化れっかする。 合成ごうせい樹脂じゅし劣化れっかこす太陽光たいようこう波長はちょうは、紫色むらさきいろ可視かしこうからきんむらさきがいこう領域りょういき該当がいとうする300~400ナノメートルである。プラスチックの種類しゅるいべつ劣化れっかしやすさはことなり、それぞれの波長はちょう以下いかのようになる[17]

プラスチックをひかり劣化れっかさせる波長はちょう[17]
材料ざいりょうめい 劣化れっかしやすい波長はちょうながさ(nm)
ポリエステル 325
ポリスチレン 318
ポリプロピレン 300
ポリ塩化えんかビニル 310
しおビ―ども重合じゅうごうたい 310
ホルムアルデヒド樹脂じゅし 322~364
硝酸しょうさんセルロース 300~320
ポリカーボネート 310
ポリメチルメタクリレート 295

みずによる劣化れっか 合成ごうせい樹脂じゅし種類しゅるい環境かんきょうによっては、加水かすい分解ぶんかいにより劣化れっかする。 ポリウレタン(PU)やポリエチレンテレフタラート(PET)のように分子ぶんし構造こうぞうにエステル結合けつごうゆうする合成ごうせい樹脂じゅし加水かすい分解ぶんかいしやすい性質せいしつがある。また、湿気しっけがある状態じょうたい合成ごうせい樹脂じゅし溶融ようゆう成形せいけいすると加水かすい分解ぶんかいしやすくなる[17]

有機ゆうき溶剤ようざいによる劣化れっか 一般いっぱんてきにどんな素材そざいでも、その構造こうぞう類似るいじする構造こうぞうをもつ材料ざいりょうみやすい性質せいしつをもつ。たとえばたいこうせい衝撃しょうげきつよさ、たい熱性ねっせいすぐれているポリカーボネイト(PC)も、ある特定とくてい溶剤ようざいたいしては、材料ざいりょうない有機ゆうき溶剤ようざいみやすく強度きょうど低下ていかする[17][18]

金属きんぞく金属きんぞく化合かごうぶつによる劣化れっか 金属きんぞくイオンが合成ごうせい樹脂じゅし酸化さんか反応はんのう触媒しょくばいとしてはたら劣化れっかをまねく。とくにコバルトとマンガンが合成ごうせい樹脂じゅしたいして影響えいきょうおよぼしやすい。また、ポリプロピレン(PP)やABS樹脂じゅし高温こうおんになると、どう反応はんのうしやすくなる[17]

欠陥けっかん応力おうりょく・ひずみによる劣化れっか 気泡きほうやクラック、ウェルドライン、異物いぶつ混入こんにゅうなどの欠陥けっかん成形せいけいのひずみ、残留ざんりゅう応力おうりょくとうによるストレスクラックやソルベントクラック現象げんしょうとよばれるれがしょうじることがある[17][18]

なま分解ぶんかい[編集へんしゅう]

いっぱんに合成ごうせい樹脂じゅしは「くさらない」こと、すなわち微生物びせいぶつによるなま分解ぶんかいけないことを長所ちょうしょのひとつとするが、いくつかの合成ごうせい高分子こうぶんしなま分解ぶんかいけることがられている。細菌さいきんきんによる合成ごうせい樹脂じゅし分解ぶんかい種々しゅじゅ酵素こうそによっておこなわれる[19][20]

合成ごうせい樹脂じゅしなま分解ぶんかいは1950年代ねんだい - 1960年代ねんだいごろから注目ちゅうもくされており[19][20]n-パラフィン分子ぶんしりょう比較的ひかくてきちいさなポリオレフィンポリビニルアルコール脂肪しぼうぞくポリエステル、ポリエチレングリコールεいぷしろん-カプロラクタムなどの合成ごうせい高分子こうぶんしるい微生物びせいぶつ分解ぶんかいせい研究けんきゅうされてきた。一方いっぽう芳香ほうこうぞくポリエステルのひとつであるポリエチレンテレフタレート(PET)など、プラスチックとして有用ゆうよう大量たいりょう生産せいさん対象たいしょうとなる合成ごうせい高分子こうぶんしなま分解ぶんかいにかんしては、否定ひていてき結果けっかられる場合ばあいおおかった[19]近年きんねんは、従来じゅうらいなま分解ぶんかい困難こんなんであるとされてきた合成ごうせい樹脂じゅし分解ぶんかいする微生物びせいぶつ報告ほうこくや、動物どうぶつ合成ごうせい樹脂じゅし摂食せっしょくし、代謝たいしゃおこな事例じれい[注釈ちゅうしゃく 2]報告ほうこくなど、合成ごうせい樹脂じゅしなま分解ぶんかいにかんするさまざまなしん知見ちけん蓄積ちくせきされつつあり、プラスチック廃棄はいきぶつ問題もんだい解決かいけつほうさぐるうえでもいっそうの注目ちゅうもくあつまっている[20]。ここではおもRu, Huo & Yang (2020) によるレビューにもとづき、近年きんねん合成ごうせい樹脂じゅしなま分解ぶんかいにかんする知見ちけん概説がいせつするが、合成ごうせい樹脂じゅし化学かがく構造こうぞう実験じっけん分析ぶんせき手法しゅほう差異さいによってなま分解ぶんかいせい正確せいかく評価ひょうか困難こんなんであるものもいまだおお[20]

ポリエチレン
ポリエチレン(PE)のなま分解ぶんかいは1970年代ねんだいごろから研究けんきゅう対象たいしょうとして注目ちゅうもくされていたが、微生物びせいぶつによるなま分解ぶんかいけるのはしゅとしてひく分子ぶんしりょう成分せいぶんであり、分子ぶんしりょうが 2000 をえる[20]高分子こうぶんしりょうPEが環境かんきょうちゅうなま分解ぶんかいけることは困難こんなんであるとされてきた[19][20][23]たか分子ぶんしりょうなま分解ぶんかい阻害そがいするしゅ要因よういんとなるため、PEのなま分解ぶんかいおこなうにはねつ紫外線しがいせん酸化さんかざいなどをもちいた機械きかいてき化学かがくてきぜん処理しょり必要ひつようであるとかんがえられていたが、近年きんねんは、ぜん処理しょりおこなわれていないちょうくさりPEを分解ぶんかいすることができる可能かのうせいのある細菌さいきんきん環境かんきょうちゅうから多数たすう見出みいだされており[20]、たとえば、日本にっぽんからはてい密度みつどポリエチレン(LDPE)を分解ぶんかいする Bacillus ぞく細菌さいきん報告ほうこくされている[23]腐植ふしょく栄養えいようみずうみ英語えいご: humic lakeにおいて、なま分解ぶんかいされたPE由来ゆらい炭素たんそ植物しょくぶつプランクトン必須ひっす脂肪酸しぼうさん合成ごうせいもちいられていることをしめした Taipale et al. (2019) のように、環境かんきょうちゅうでのふるまいの観点かんてんからPEのなま分解ぶんかいプロセスを調査ちょうさした研究けんきゅうもある[24]
また、複数ふくすうしゅ昆虫こんちゅう幼虫ようちゅうがLDPEを摂食せっしょくし、ちょうない細菌さいきんかいして代謝たいしゃおこなうことができることが報告ほうこくされており、注目ちゅうもくすべきなま分解ぶんかい事例じれいなされている[20]。LDPEを摂食せっしょくすることが報告ほうこくされているのは鱗翅りんしぞくするコハチノスツヅリガ Achroia grisellaハチノスツヅリガ Galleria mellonellaノシメマダラメイガ Plodia interpunctella[20][21]さや翅目ゴミムシダマシZophobas atratus(スーパーワーム)で[25]、このうちハチノスツヅリガの幼虫ようちゅうもちいた実験じっけんでは、幼虫ようちゅうがLDPEを摂食せっしょくしてグリコール主成分しゅせいぶんとする液状えきじょうくそ排泄はいせつすること、幼虫ようちゅうちょうない細菌さいきんくさむらから分離ぶんり培養ばいようされた Acinetobacter ぞく細菌さいきんが、PEを唯一ゆいいつ栄養えいようげんとしていちねん以上いじょう生存せいぞん可能かのうであることが確認かくにんされている。また、幼虫ようちゅうかいした in vivo でのなま分解ぶんかい分離ぶんり培養ばいようされた細菌さいきんによる in vitro でのなま分解ぶんかいプロセスとを比較ひかくすると、前者ぜんしゃくらべて後者こうしゃのPE分解ぶんかい速度そくどひくいことから、幼虫ようちゅう細菌さいきんとが相互そうご関係かんけいすることでLDPEのなま分解ぶんかい促進そくしんされる可能かのうせいしめされている[21]。2022ねん10がつ4にちのネイチャー・コミュニケーションズでは、ハチノスツヅリガの幼虫ようちゅう唾液だえきふくまれる酵素こうそはポリエチレンを分解ぶんかいすることができるとの発表はっぴょうがされている[26][27]
PE分解ぶんかい酵素こうそとしては、Phanerochaete chrysosporium 由来ゆらいマンガンペルオキシダーゼ大豆だいず由来ゆらいペルオキシダーゼRhodococcus ruber C208かぶ細胞さいぼうがい分泌ぶんぴつするラッカーゼなどがられている[20]
ハチノスツヅリガ G. mellonella 幼虫ようちゅう, アメリカ
ポリスチレン
Xanthomonas ぞくPseudomonas ぞくなどにぞくする細菌さいきんがポリスチレン(PS)のなま分解ぶんかいおこなうことがられているが[28]、いっぱんに、細菌さいきんきんによるPSの分解ぶんかい速度そくど非常ひじょうひくいとされる[20]一方いっぽう幼虫ようちゅうにPSを摂食せっしょくすることのできる昆虫こんちゅう複数ふくすうしゅられており、PSのなま分解ぶんかい研究けんきゅうにおいて注目ちゅうもくされている。PSを摂食せっしょくすることが報告ほうこくされているのはチャイロコメノゴミムシダマシ Tenebrio molitorミールワーム)、コメノゴミムシダマシ Te. obscurus(ダークミールワーム)、Z. atratus(スーパーワーム)[20][25]コクヌストモドキ Tribolium castaneum以上いじょうさや翅目ゴミムシダマシ[29]および、鱗翅りんしのハチノスツヅリガで[30]、このうちミールワーム、スーパーワーム、ハチノスツヅリガ幼虫ようちゅうもちいた実験じっけんでは、三種さんしゅともPSフォーム唯一ゆいいつえさとして30日間にちかん飼育しいく可能かのうであり、ちょうない細菌さいきんかいしたなま分解ぶんかい証拠しょうこられたものの、通常つうじょうえさ飼育しいくした対照たいしょうぐん比較ひかくして生存せいぞんりつ体重たいじゅう有意ゆうい低下ていかしており、PSでは幼虫ようちゅう発育はついく必要ひつようなエネルギーをたせない可能かのうせい指摘してきされている[30]。また、幼虫ようちゅうちょうない細菌さいきんくさむらからPSのなま分解ぶんかい関与かんよする可能かのうせいのある微生物びせいぶつ多数たすう分離ぶんりされている[20][30]
PSのなま分解ぶんかいにかかわる酵素こうそとしては、Azotobacter beijerinckii HM121かぶ分泌ぶんぴつするヒドロキノンペルオキシダーゼがられている[20]
ポリプロピレン
ポリプロピレン(PP)のなま分解ぶんかいおこな可能かのうせいのある細菌さいきんきん複数ふくすう環境かんきょうちゅうからいだされているが、それらは可塑かそざいてい分子ぶんしりょう成分せいぶん分解ぶんかいにのみ寄与きよし、高分子こうぶんしりょうちょうくさりPPのかい重合じゅうごうおこなわれていない可能かのうせいもあり、評価ひょうかむずかしいとされている。分解ぶんかい酵素こうそられていないが、PEと同様どうよう機械きかいてき化学かがくてきぜん処理しょりによってなま分解ぶんかい促進そくしんされる可能かのうせい指摘してきされる[20]
ポリ塩化えんかビニル
ポリ塩化えんかビニル(PVC)は利用りようさい可塑かそざい添加てんかされることがおお合成ごうせい樹脂じゅしである。可塑かそざい炭素たんそげんとしておおくの細菌さいきんきんによって利用りようされる(なま分解ぶんかいされる)ことがられており、可塑かそされたPVCをもちいる製品せいひん、たとえば浴槽よくそうぶた農業のうぎょうようシートはさまざまな微生物びせいぶつによって損傷そんしょうる。しかしながら、可塑かそざいとPVCの両方りょうほう分解ぶんかいできる微生物びせいぶつ酵素こうそられておらず、なま分解ぶんかい残留ざんりゅうぶつ問題もんだいおおきい[20]
ポリウレタン
ポリウレタン(PUR)は、合成ごうせいもちいるポリオール種類しゅるいによってポリエステルPURとポリエーテルPURのしゅけられる。ポリエステルPURのなま分解ぶんかいにかんする研究けんきゅうはひろくおこなわれており、Pseudomonas putidaシュードモナス・プチダ)など多数たすう細菌さいきんきんによってなま分解ぶんかいけることが報告ほうこくされている。一方いっぽう後者こうしゃのポリエーテルPURにかんしては、なま分解ぶんかいおこな可能かのうせいのある細菌さいきんきんがいくつか報告ほうこくされているものの、前者ぜんしゃ比較ひかくして微生物びせいぶつによるなま分解ぶんかいけにくいとかんがえられている。分解ぶんかい酵素こうそについても同様どうようで、ポリエステルPURにかんしては、エステル結合けつごう加水かすい分解ぶんかいするさまざまなリパーゼエステラーゼ種々しゅじゅ微生物びせいぶつからされているが[20]、ポリエーテルPURを分解ぶんかいする酵素こうそられていない[20][31]
ポリエチレンテレフタレート
ポリエチレンテレフタレート(PET)のなま分解ぶんかいせい結晶けっしょうたび英語えいご: crystallinity程度ていどによってことなり、おおまかに結晶けっしょうひくいもの(low-crystallinity PET: lcPET)と結晶けっしょうたかいもの(high-crystallinity PET: hcPET)にけたとき、なま分解ぶんかいけることがられているのはもっぱら前者ぜんしゃのlcPETであり、後者こうしゃのhcPETはほとんどなま分解ぶんかいけない[20][32]ねつ成型せいけいされるPETボトルなどのPET製品せいひん結晶けっしょうたかく、したがって、PET製品せいひんおおくはそのままではなま分解ぶんかいてきさないとされる[32]。lcPETのなま分解ぶんかいにかんしては、Yoshida et al. (2016) によって記載きさいされた Ideonella sakaiensisイデオネラ・サカイエンシス)と、ほんしゅから分離ぶんり同定どうていされたPET分解ぶんかい酵素こうそ PETace がよくられているが、PETaceはねつ不安定ふあんていせいであり分解ぶんかい速度そくど非常ひじょうおそいことから、PET加水かすい分解ぶんかい酵素こうそとしての要件ようけんたさないという指摘してきがなされている。一方いっぽうThermobifida fusca などからられたクチナーゼるいからは、ねつ安定あんていせいかつたかいPET分解ぶんかいせいしめすものがられており、PET加水かすい分解ぶんかい酵素こうそとして有望ゆうぼうされている[20][32]

ふくあい材料ざいりょう[編集へんしゅう]

合成ごうせい樹脂じゅしもちいたふくあい材料ざいりょう一種いっしゅとして繊維せんい強化きょうかプラスチック(FRP)がある。繊維せんい強化きょうかプラスチックの代表だいひょうてきなものにガラス繊維せんい強化きょうかプラスチック (GFRP) と炭素たんそ繊維せんい強化きょうかプラスチック (CFRP) がある。ガラス繊維せんい強度きょうどがプラスチックよりはるかにつよいので、成型せいけい部品ぶひん強度きょうど向上こうじょうによく使用しようされる。炭素たんそ繊維せんい強度きょうどはガラス繊維せんいよりさらつよいが高価こうかなので、CFRPはかるくてつよい(高価こうかな)素材そざいとして航空機こうくうきひとし使用しようされている[33]。また建材けんざいとして、合成ごうせい樹脂じゅし木質もくしつけい材料ざいりょう木材もくざいたけなど)を微細びさいしたこなまたは繊維せんいおも原料げんりょうとする木材もくざい・プラスチックふくごうざいWPC)および木材もくざい・プラスチック再生さいせいふくごうざいWPRC)があり[34]おもデッキフェンスルーバーひとしそと構材としてもちいられている。

機能きのうせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

形状けいじょう記憶きおく樹脂じゅし[編集へんしゅう]

形状けいじょう記憶きおく樹脂じゅし形状けいじょう記憶きおく合金ごうきん同様どうよう塑性そせい変形へんけいされた樹脂じゅし所定しょてい温度おんど以上いじょう加熱かねつされるともとの形状けいじょうにもどるという特異とくい性質せいしつそなえる樹脂じゅし形状けいじょう記憶きおく合金ごうきんくらべて軽量けいりょう廉価れんかであり、変形へんけい形状けいじょう自由じゆう形状けいじょう記憶きおく合金ごうきんよりもたかいなどの特徴とくちょうそなえる[35][36]

ひかり硬化こうかせい樹脂じゅし[編集へんしゅう]

生産せいさん[編集へんしゅう]

2012ねんのプラスチックの世界せかい生産せいさんは2おく8800トンであり、最大さいだい生産せいさんこく中国ちゅうごくで5213まんトン、以下いかEUが4900まんトン、アメリカ4805まんトン、韓国かんこく1335まんトン、日本にっぽん1052まんトンのじゅんとなっていた[37]。プラスチックの生産せいさんりょう急増きゅうぞうしており、2015ねんには3おく2200まんトンにたっしている[38]日本にっぽんでの生産せいさんりょうは1990年代ねんだい前半ぜんはんまでは増加ぞうか傾向けいこうにあったものの、1997ねんに1521まんトンを記録きろくしたのち減少げんしょうてんじた。その、2008ねんまでは1400まんトン前後ぜんこうよこばいで推移すいいしていたものの、2009ねんリーマンショック影響えいきょう生産せいさんりょうが1100まんトンだいにまで激減げきげん[39]、それ以降いこうは1000まんトン前後ぜんこう生産せいさんりょう推移すいいしている[37][15]

2018ねん日本にっぽん国内こくない生産せいさんにおいてはそう生産せいさんりょう1067まんトンのうちポリエチレンが23.1%、ポリプロピレンが22.1%、塩化えんかビニールが15.8%をめ、これらをふくねつ可塑かそせい樹脂じゅし全体ぜんたいの88.8%、ねつ硬化こうかせい樹脂じゅしが9.1%となっていた[15]

処理しょり[編集へんしゅう]

はいプラスチックの累積るいせき輸出ゆしゅつりょうおおくに地域ちいき(1988ねんから2016ねん

プラスチックは回収かいしゅうしてリサイクルすることが可能かのうである。リサイクルには、はいプラスチックを溶融ようゆうしてそのままプラスチックに再生さいせいするマテリアルリサイクルと、分解ぶんかいしていったん原料げんりょうもどし、そこから加工かこうするケミカルリサイクル、そしてプラスチックを燃料ねんりょうしてねつエネルギーを回収かいしゅうするサーマルリサイクルの3つの方法ほうほう存在そんざいする[40]。プラスチックをふたた石油せきゆへともどす、いわゆるあぶらもリサイクルの一方いっぽうほうであるが、これを原料げんりょうとみなすか燃料ねんりょうなすかについてはこくごとに差異さいがある[41]。ただしプラスチックリサイクルのシステムが確立かくりつされている国家こっかにおいても、回収かいしゅうされたプラスチックのすべてがリサイクルや燃料ねんりょうまわされるわけではなく、他国たこくへのはいプラスチック輸出ゆしゅつさかんにおこなわれてきた[42]

2019ねんバーゼル条約じょうやく改正かいせいあん発効はっこうしたことにより、2021ねん以降いこうよごれたプラスチックごみを輸出ゆしゅつするさい相手あいてこく同意どうい必要ひつようとなった[43]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

日本にっぽん例外れいがいではなく、2006ねんにはすでにはいプラスチックの13%が海外かいがい輸出ゆしゅつへとまわされていた[44]。2017ねんには、排出はいしゅつされたプラスチック903まんトンのうちリサイクルされたものが251まんトンで、うち149まんトンが海外かいがい輸出ゆしゅつされ処理しょりされていた[45]。しかしおも輸出ゆしゅつさきであった中国ちゅうごくが2017ねんまつはいプラスチックの輸入ゆにゅう禁止きんしし、さらにそれにわる輸出ゆしゅつさきとなっていたタイマレーシアベトナム台湾たいわんが2018ねん相次あいついで輸入ゆにゅう規制きせい導入どうにゅうしたため、はいプラスチックの国内こくない滞留たいりゅうおよび国内こくない処理しょり増加ぞうかした[46]

2016ねん時点じてん海外かいがいへのプラスチックごみ輸出ゆしゅつりょうは153まんトンだったが、2018ねんには101まんトンまで減少げんしょうした。減少げんしょうぶん国内こくない処理しょりされていることになるが、環境省かんきょうしょうのアンケート調査ちょうさによると、一部いちぶ地域ちいきにおいて保管ほかん上限じょうげん超過ちょうか受入うけいれ制限せいげん発生はっせいしており、国内こくないにおいてリサイクル処理しょり施設しせつ整備せいびすすめることが急務きゅうむとなっている[45]

環境かんきょうへの影響えいきょう[編集へんしゅう]

世界せかいのプラスチック生産せいさんあお)、廃棄はいき)、埋立うめたてて(ちゃ)、焼却しょうきゃくあか)、リサイクル(みどり
このコアホウドリのひなは、親鳥おやどりによりプラスチックをあたえられ、それをすことができなかった。そしてえか窒息ちっそくにより死亡しぼうした。

世界せかいのプラスチック年間ねんかん生産せいさんりょうは、1950ねんの200まんトンから2015ねんにはやく200ばいの4おく700まんトンにたっした[47]。2050ねんには11おくトンにたっするといわれている。[48]プラスチックのおおくは使つかてされており、リサイクルされたのは生産せいさんりょうのわずか9%となっている。2016ねん時点じてんで、1人ひとりあたりのプラスチックごみの排出はいしゅつりょうは1がアメリカ、2がイギリスである[42]。イギリスでは国内こくない処理しょりしきれないため、トルコなど国外こくがいおくっている[42]

利用りよう処理しょりされず環境かんきょうちゅう流出りゅうしゅつしてしまうこともすくなくない。2018ねん現在げんざいすで世界せかいうみ存在そんざいしているプラスチックごみは1おく5,000まんトン、そこへすくなくとも年間ねんかん800まんトンがあらたに流入りゅうにゅうしていると推定すいていされ、2050ねん魚類ぎょるい総量そうりょう上回うわまわると警告けいこくされている[49]

難破なんぱせんとともに海岸かいがんげられてのこるプラスチック製品せいひん積丹半島しゃこたんはんとう西にし河原かわはら

漂流ひょうりゅう漂着ひょうちゃくごみ影響えいきょうにより、魚類ぎょるい海鳥うみどり、アザラシなどの海洋かいよう哺乳ほにゅう動物どうぶつ、ウミガメをふくすくなくともやく700しゅもの生物せいぶつきずつけられたりんだりしているが、このうち92%がプラスチックの影響えいきょうかんがえられており[50]、プラスチックごみを体内たいない摂取せっしゅしている個体こたい比率ひりつは、ウミガメで52%、海鳥うみどりで90%にのぼると推定すいていされている[51]

また、2014ねんごろから国際こくさいてき会議かいぎで、海洋かいようちゅうのマイクロプラスチックの環境かんきょうへの影響えいきょうげられるようになった[52]石油せきゆつくられたプラスチックは、半永久はんえいきゅうてき分解ぶんかいされず直径ちょっけい5ミリ以下いか粒子りゅうしとなり、自然しぜんかい存在そんざいする有害ゆうがい物質ぶっしつ吸着きゅうちゃく海面かいめん海底かいていとうまり、生物せいぶつ体内たいないにもまれている[51]。マイクロプラスチックは大気たいきちゅうにもひろふくまれ[53][54]ひと飲食いんしょく呼吸こきゅうつうじて体内たいないむマイクロプラスチックのりょう最大さいだい年間ねんかん12まん1000のぼり、ヒト組織そしき内部ないぶはい局地きょくちてき免疫めんえき反応はんのうこすおそれがあるとする研究けんきゅう結果けっか発表はっぴょうされている[55][56]

太平洋たいへいようゴミベルト[57]は、きた太平洋たいへいよう中央ちゅうおう(およそ西経せいけい135から155北緯ほくい35から42範囲はんい[58])にただよ海洋かいようごみの海域かいいきである。浮遊ふゆうしたプラスチックなどの破片はへんきた太平洋たいへいよう循環じゅんかん海流かいりゅうざされ、異常いじょう集中しゅうちゅうしているのが特徴とくちょう海域かいいきである。太平洋たいへいようゴミベルトの面積めんせきはテキサスしゅうの2ばい相当そうとうする[57]。プラスチックは海洋かいよう生物せいぶつにとって最大さいだい脅威きょういとなっている。海洋かいよう生物せいぶつがゴミをもの間違まちがえてべることにより、結果けっかとして海洋かいよう生物せいぶつ大量たいりょうのポリスチレンを摂取せっしゅしてしまう。[59]

2019ねん5がつ国際こくさい環境かんきょうほうセンター英語えいごばんあたらしく発表はっぴょうした報告ほうこくしょで、生産せいさんから廃棄はいきにいたるまでの過程かていでプラスチックが大気たいきちゅう放出ほうしゅつする温室おんしつ効果こうかガスりょうについて、2019ねんは8おく5000まんトンにのぼると予測よそくしている[60]

2019ねん時点じてん流入りゅうにゅうりょうは1000まんトンちょうとされているが、海面かいめんじょうにあるのは44まんトンであり、のこりは海底かいていしずむなどして観測かんそくできず行方ゆくえ不明ふめいとなっている。また低温ていおんでは分解ぶんかいすすまないため、2019ねん房総半島ぼうそうはんとうやく500km沖合おきあい水深すいしん6000mの海底かいてい調査ちょうさしたさいには、昭和しょうわ59ねん(1984ねん)に製造せいぞうされた食品しょくひん梱包こんぽうざい発見はっけんされるなど、長期間ちょうきかんにわたって残留ざんりゅうすることが判明はんめいしている[61]

おも海洋かいようプラスチックや二酸化炭素にさんかたんそ(CO2)の削減さくげんから、欧米おうべい諸国しょこくではプラ製品せいひん製造せいぞう削減さくげんする議論ぎろん活発かっぱつであり、欧州おうしゅう議会ぎかいでは2021ねんまでに使つかてプラ食器しょっきなどの使用しよう禁止きんししている[62]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

日本にっぽんは、プラスチックの1人ひとりたりの容器ようき包装ほうそうプラスチックごみの発生はっせいりょう世界せかいだい2[63]生産せいさんりょう世界せかいだい3となっており、日本にっぽん近海きんかいでのマイクロプラスチックの濃度のうどは、世界せかい平均へいきんの27ばい相当そうとうするという調査ちょうさ結果けっかもある。また四国しこく沖合おきあいではプラスチックごみが滞留たいりゅうし、直下ちょっか海底かいてい沈降ちんこうしているとの想定そうていもある[61]

日本にっぽんでは回収かいしゅうしたプラスチックの材料ざいりょう自体じたいのリサイクルはやく20%にとどまり、57%をおおくの先進せんしんこくではリサイクルとみとめられないサーマルリサイクルねつ回収かいしゅう利用りようしており、原油げんゆ由来ゆらいのプラスチックの燃焼ねんしょう処理しょり地球ちきゅう温暖おんだん対策たいさくとも逆行ぎゃっこうする[64]

2018ねん6がつにカナダで開催かいさいされたG7シャルルボア・サミットにて、プラスチックの製造せいぞう使用しよう管理かんりおよ廃棄はいきかんして、よりんでむとする「G7海洋かいようプラスチック憲章けんしょう」では、日本にっぽんとアメリカだけが署名しょめいしなかった[50]

2019ねん5がつには日本にっぽん政府せいふ海洋かいよう汚染おせんたいして海洋かいよう分解ぶんかい可能かのうなプラスチックにたいして、国際こくさい規格きかくさだめて日本にっぽん企業きぎょう支援しえんする報道ほうどうがなされている[65][66]が、安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょうは2019ねん10がつ6にち国立こくりつ京都きょうと国際こくさい会館かいかんひらかれた科学かがく技術ぎじゅつ人類じんるい未来みらいかんする国際こくさいフォーラムにおいて、海洋かいようプラスチックごみ問題もんだいたいしてプラスチックの社会しゃかいへの重要じゅうようせいきつつ「プラスチックを敵視てきししたり、その利用りようしゃ排斥はいせきしたりすべきことではありません」「必要ひつようなのはゴミの適切てきせつ管理かんりですし、イノベーションに解決かいけつもとめることです」と発言はつげん[67]日本にっぽん企業きぎょうなま分解ぶんかいせいプラスチック開発かいはつへのみを評価ひょうかしつつ、ゴミの適切てきせつ処理しょりと、技術ぎじゅつ革新かくしんによって海洋かいようプラスチックごみが解決かいけつされることが重要じゅうようであるむね発言はつげんをした[68]

2022ねん4がつ1にちプラスチック資源しげん循環じゅんかん促進そくしんほう施行しこうされる予定よていになっている。

だつプラスチックへの議論ぎろん懐疑かいぎ[編集へんしゅう]

BBCニュースとしてミシガン州立しゅうりつ大学だいがく包装ほうそうがく部長ぶちょうSusan Selkeは「ペットボトル飲料いんりょうかりガラス瓶がらすびんえた場合ばあい輸送ゆそうエネルギーは40%増加ぞうかする」とはなす。米国べいこく化学かがく工業こうぎょう協会きょうかい英語えいごばん環境かんきょう評価ひょうか企業きぎょうTrucost英語えいごばん清涼飲料水せいりょういんりょうすいのプラスチックをスズ、アルミ、ガラスなどにえた場合ばあいに、環境かんきょう汚染おせんへの対策たいさくは5ばいえると推定すいていしている。また真空しんくうパックによって食品しょくひんロス削減さくげんされており、単純たんじゅんにプラスチックを使つかわなければよいという意見いけんには、議論ぎろん存在そんざいする[69][70]。なおペットボトルからアルミかんへの移行いこうはアルミのリサイクルシステムが構築こうちくされていることや、賞味しょうみ期限きげん延長えんちょうのという恩恵おんけいがあるため有用ゆうようという意見いけんもある[71]食品しょくひんロスとだつプラスチックのりょう立案りつあんとして、小売こうりてんでのはかりやみせがわによる容器ようき回収かいしゅうさい利用りようなどがある[42]

プラスチックの石油せきゆ消費しょうひりょうは、日本にっぽん石油せきゆ消費しょうひ全体ぜんたいの3%[72][73]~7%[74]程度ていどであり、燃料ねんりょう(77%)など石油せきゆ製品せいひん全体ぜんたい割合わりあいからするとすくない。食品しょくひん容器ようきはさらに、この一部いちぶ全体ぜんたいの0.2%)であるため、石油せきゆ原料げんりょう消費しょうひりょうてんにおいて、プラ容器ようき環境かんきょう負荷ふか元々もともとすくないという主張しゅちょうもある[よう出典しゅってん]

国内こくない生産せいさんされる業務ぎょうむようストローのやく50%を生産せいさんする岡山おかやまけんシバセ工業こうぎょうでは、プラスチック製品せいひん存在そんざいわるいのではなく、廃棄はいき仕方しかた問題もんだいがあるとかんがえており、「だつプラせいストロー」のうごきにかんしては、とく分別ふんべつ回収かいしゅう徹底てっていされ、ほぼ焼却しょうきゃくされている日本にっぽんにはそぐわない。海洋かいよう汚染おせんかたるなら、本当ほんとう問題もんだいは"ながし"をおこなっている途上とじょうこく先進せんしんこくでも洪水こうずい可能かのうせいがあるもかかわらずという手法しゅほうっている欧米おうべい諸国しょこくにあると指摘してきしている[75][76]

バイオプラスチックがおよぼす食料しょくりょう需給じゅきゅうへの懸念けねん[編集へんしゅう]

バイオプラスチック普及ふきゅう生産せいさんのためにはおおくの農地のうち必要ひつようである。食糧しょくりょう生産せいさんのための農地のうちがバイオプラスチックやバイオ燃料ねんりょう材料ざいりょうよう農地のうちわる可能かのうせいがある。そうなれば世界せかいそう人口じんこうつづける世界せかい食料しょくりょう需給じゅきゅう影響えいきょうあたえる可能かのうせいがある。とく影響えいきょうけるのは発展はってん途上とじょうこくてい所得しょとく貧困ひんこんそうになるだろう。これからバイオ素材そざい普及ふきゅう大量たいりょう使つかわれ長期ちょうきてき利用りようりょうされるようになれば食料しょくりょう需給じゅきゅう影響えいきょうをあたえる可能かのうせいたか[77]

関連かんれん団体だんたい[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 物質ぶっしつ名称めいしょう以外いがい表現ひょうげんもちいる場合ばあい、(柔軟じゅうなんで)感受性かんじゅせいつよ性格せいかくつくわらいなどの人工じんこうてきな・不自然ふしぜんな、あるいは形成けいせい造形ぞうけい場合ばあいもちいる。
  2. ^ Cassone et al. (2020) は、合成ごうせい樹脂じゅし摂食せっしょくする動物どうぶつすことばとして "plastivore" という単語たんご使用しようしている[21]。これは "plastic"と、「-をべる動物どうぶつ」を意味いみする接尾せつび"-vore"とをわせた造語ぞうごである[22]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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参考さんこう文献ぶんけん・サイト[編集へんしゅう]

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英文えいぶん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]