残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ (ざんりゅうせいゆうきおせんぶっしつ、Persistent Organic Pollutants、POPs[1] )とは、自然 しぜん に分解 ぶんかい されにくく生物 せいぶつ 濃縮 のうしゅく によって生態 せいたい 系 けい や、食品 しょくひん にとりこまれ摂取 せっしゅ されることで人間 にんげん の健康 けんこう に害 がい をおよぼす有機物 ゆうきぶつ のこと。物質 ぶっしつ によっては使用 しよう されたことのない地域 ちいき でも検出 けんしゅつ されることがあり広範囲 こうはんい に影響 えいきょう をおよぼす可能 かのう 性 せい がある。
家電 かでん や建築 けんちく 材料 ざいりょう に使 つか われたダイオキシン類 るい とポリ塩化 えんか ビフェニル (PCB)、DDT など有機 ゆうき 塩素 えんそ 系 けい 農薬 のうやく (OCP)、排気 はいき ガスやタバコなどから発生 はっせい する多 た 環 たまき 芳香 ほうこう 族 ぞく 炭化 たんか 水素 すいそ (PAH) などがこの物質 ぶっしつ にあたる。その削減 さくげん のために、2001年 ねん に残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ に関 かん するストックホルム条約 じょうやく (POPs条約 じょうやく )が採択 さいたく された
経済 けいざい 発展 はってん のために多種 たしゅ の有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ を合成 ごうせい し、多様 たよう な側面 そくめん で利用 りよう 可能 かのう な化学 かがく 物質 ぶっしつ は日常 にちじょう 生活 せいかつ の中 なか で使用 しよう されてきた。これらの物質 ぶっしつ は安定 あんてい 性 せい を追求 ついきゅう して作 つく り出 だ されたため、自然 しぜん 環境 かんきょう の中 なか には存在 そんざい しない有機物 ゆうきぶつ が多 おお く、分解 ぶんかい されずに長期間 ちょうきかん にわたり残留 ざんりゅう する性質 せいしつ を持 も つ。また、半 はん 揮発 きはつ 性 せい の性質 せいしつ が多 おお く、空中 くうちゅう に拡散 かくさん して国境 こっきょう を越 こ え降下 こうか する。この運動 うんどう を繰 く り返 かえ すことで汚染 おせん 物質 ぶっしつ は極地 きょくち に集約 しゅうやく される。最大 さいだい の特徴 とくちょう は、排出 はいしゅつ されにくく、脂肪 しぼう に溶 と けやすく生物 せいぶつ の脂肪 しぼう に濃縮 のうしゅく されやすいため、食物 しょくもつ 連鎖 れんさ の高次 こうじ にある生物 せいぶつ ほど深刻 しんこく な有害 ゆうがい 性 せい がある。
国内 こくない において発生 はっせい する問題 もんだい のみならず、地球 ちきゅう 環境 かんきょう 問題 もんだい であることから予防 よぼう 的 てき 取組 とりくみ として、2001年 ねん に残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ に関 かん するストックホルム条約 じょうやく (POPs条約 じょうやく )が採択 さいたく され、国際 こくさい 的 てき なPOPsの廃絶 はいぜつ 、削除 さくじょ 等 とう を行 おこな う枠組 わくぐ みが設 もう けられた。[2]
条約 じょうやく により規制 きせい され生産 せいさん が禁止 きんし された後 のち でも、容易 ようい に分解 ぶんかい されず環境 かんきょう 中 ちゅう に存在 そんざい したまま、何 なん 十 じゅう 年 ねん も人間 にんげん は残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ に晒 さら されることになる[3] 。1979年 ねん に禁止 きんし されたPCBは、2010年代 ねんだい でも環境 かんきょう 中 ちゅう で健康 けんこう に影響 えいきょう を与 あた える濃度 のうど を保 たも っているが、徐々 じょじょ に低下 ていか はしている[3] 。
環境 かんきょう 中 ちゅう で分解 ぶんかい しにくい(難 なん 分解 ぶんかい 性 せい )
食物 しょくもつ 連鎖 れんさ などで生物 せいぶつ の体内 たいない に蓄積 ちくせき しやすい(高 こう 蓄積 ちくせき 性 せい )
長距離 ちょうきょり を移動 いどう して、極地 きょくち などに蓄積 ちくせき しやすい(長距離 ちょうきょり 移動 いどう 性 せい )
人 ひと の健康 けんこう や生態 せいたい 系 けい に対 たい し有害 ゆうがい 性 せい がある(毒性 どくせい )
有機 ゆうき 塩素 えんそ 系 けい 農薬 のうやく (OCP) は、毒性 どくせい が残留 ざんりゅう し、DDT (ジクロロジフェニルトリクロロエタン)、アルドリン 、クロルデン 、ディルドリン 、エンドリン 、ヘプタクロル 、HCB 、ミレックス、トキサフェンなどは使用 しよう の禁止 きんし や使用 しよう の制限 せいげん を受 う けており、アフリカ、南 みなみ アジア、中央 ちゅうおう アメリカ、南 みなみ アメリカなどの地域 ちいき でまだ使用 しよう されている[4] 。1962年 ねん にレイチェル・カーソン が、鳥類 ちょうるい へのDDT の影響 えいきょう についての『沈黙 ちんもく の春 はる 』を出版 しゅっぱん し、最終 さいしゅう 的 てき には1972年 ねん のDDTの禁止 きんし につながった[3] 。
ベトナム戦争 せんそう で使 つか われた枯葉 かれは 剤 ざい として有名 ゆうめい なダイオキシン は、210種類 しゅるい の化合 かごう 物 ぶつ を含 ふく む総称 そうしょう で、ほかの化学 かがく 物質 ぶっしつ のごみ焼却 しょうきゃく 処理 しょり などでも副産物 ふくさんぶつ として生成 せいせい される[3] 。ポリ塩化 えんか ビフェニル (PCB) はダイオキシン と一部 いちぶ は同様 どうよう に作用 さよう する[3] 。
ポリ塩化 えんか ビフェニル (PCB) とポリ臭 しゅう 化 か ジフェニルエーテル (PBDE) は、PCBは変圧 へんあつ 器 き やコンデンサーの冷却 れいきゃく 剤 ざい や潤滑 じゅんかつ 剤 ざい や電気 でんき 機器 きき に広 ひろ く使 つか われ、PBDEは1960年代 ねんだい から電化 でんか 製品 せいひん や建築 けんちく 材料 ざいりょう に使 つか われてきており、廃棄 はいき 処理 しょり されることで環境 かんきょう に放出 ほうしゅつ され、生物 せいぶつ 濃縮 のうしゅく され特 とく に食品 しょくひん の脂肪 しぼう 中 ちゅう に溶 と けて人間 にんげん に摂取 せっしゅ されることになる[4] 。身体 しんたい 負荷 ふか の9割 わり は魚 さかな 、肉 にく 、乳製品 にゅうせいひん を摂取 せっしゅ が原因 げんいん となる[4] 。耐 たい 熱 ねつ ・絶縁 ぜつえん のために作 つく られたポリ塩化 えんか ビフェニル (PCB) は、工業 こうぎょう 的 てき に頻繁 ひんぱん に使用 しよう されたが、米国 べいこく では1979年 ねん に禁止 きんし された[3] 。また1968年 ねん の日本 にっぽん では、ダイオキシンが混入 こんにゅう した米 べい 油 ゆ を食 た べカネミ油症 かねみゆしょう 事件 じけん が発生 はっせい し1000人 にん 以上 いじょう に被害 ひがい を及 およ ぼし、1979年 ねん にはPCBが食品 しょくひん に大量 たいりょう に混入 こんにゅう した台湾 たいわん 油 あぶら 症 しょう が発生 はっせい した[3] 。
PCBの代替 だいたい 物 ぶつ として、臭素 しゅうそ 系 けい 難 なん 燃 もえ 剤 ざい のPBDE やヘキサブロモシクロドデカン (英語 えいご 版 ばん ) (HBCD) が使 つか われ、PBDEではその同族 どうぞく 体 たい のペンタおよびオクタBDEが2004年 ねん に、decaBDE混合 こんごう 物 ぶつ は2013年 ねん までに米国 べいこく で停止 ていし された[3] 。
多 た 環 たまき 芳香 ほうこう 族 ぞく 炭化 たんか 水素 すいそ (PAH) は、数 すう 百 ひゃく の化学 かがく 物質 ぶっしつ のグループで、石炭 せきたん や木 き からの自然 しぜん 発生 はっせい 、また自動車 じどうしゃ の排気 はいき ガスやタバコの煙 けむり 、食品 しょくひん の調理 ちょうり から人為 じんい 的 てき に発生 はっせい する[4] 。喫煙 きつえん 者 しゃ でない場合 ばあい 、食事 しょくじ からの摂取 せっしゅ が7割 わり を占 し める[4] 。
またビスフェノールA (BPA) は半減 はんげん 期 き は短 みじか いためPOPsではないが、環境 かんきょう 汚染 おせん 物質 ぶっしつ の文脈 ぶんみゃく でよくPOPsと共 とも にひとまとめにされる[3] 。プラスチック、レシート用紙 ようし 、塗料 とりょう ほか多様 たよう な用途 ようと で使 つか われ、半減 はんげん 期 き が長 なが い化学 かがく 物質 ぶっしつ かのように環境 かんきょう 中 ちゅう に存在 そんざい している[3] 。
POPsは、湖 みずうみ に蓄積 ちくせき し、食物 しょくもつ 連鎖 れんさ を通 つう じて生物 せいぶつ 濃縮 のうしゅく されるため、環境 かんきょう だけでなく人間 にんげん の健康 けんこう にも潜在 せんざい 的 てき に脅威 きょうい がある[5] 。古 ふる いものは既 すで に世界中 せかいじゅう のさまざまな湖 みずうみ から検出 けんしゅつ されているが、新興 しんこう のPOPsはまだ湖 みずうみ から検出 けんしゅつ されていない[5] 。さらに、地下水 ちかすい 脈 みゃく や井戸水 いどみず を継続 けいぞく 的 てき に利用 りよう するなかで、体内 たいない に蓄積 ちくせき することもある。
以下 いか のような健康 けんこう への悪影響 あくえいきょう との関連 かんれん が研究 けんきゅう されている(明確 めいかく ではないものもある)[4] 。
OCP - 内分泌 ないぶんぴつ かく乱 らん 、不妊症 ふにんしょう と胎児 たいじ 奇形 きけい 、がん、糖尿 とうにょう 病 びょう 、心 こころ 血管 けっかん の病気 びょうき [4] 。
PCB - 内分泌 ないぶんぴつ かく乱 らん 、神経 しんけい 、肝臓 かんぞう 、がん、糖尿 とうにょう 病 びょう 、肥満 ひまん 、心 こころ 血管 けっかん の病気 びょうき [4] 。
PBDE - 生殖 せいしょく 、精巣 せいそう がん、糖尿 とうにょう 病 びょう 、肥満 ひまん 、心 こころ 血管 けっかん の病気 びょうき [4] 。
ダイオキシン - 認知 にんち 機能 きのう や精神 せいしん 運動 うんどう 、がん、糖尿 とうにょう 病 びょう 、肥満 ひまん 、心 こころ 血管 けっかん の病気 びょうき [4] 。
PAH - DNA損傷 そんしょう 、男性 だんせい の精子 せいし 、呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん 、乳 にゅう がんや認知 にんち 機能 きのう [4] 。
ダイオキシンやOCBはよく研究 けんきゅう されてきたが、より新 あたら しいPOPsほど研究 けんきゅう が少 すく なく、動物 どうぶつ 実験 じっけん から健康 けんこう への影響 えいきょう が推定 すいてい されており、その影響 えいきょう が解明 かいめい されているとは言 い えない[3] 。
油 あぶら 症 しょう 事件 じけん の治療 ちりょう 研究 けんきゅう などで示 しめ されているよう、PCBなどダイオキシン類 るい は脂 あぶら 溶性 ようせい で主 おも な排泄 はいせつ 経路 けいろ は、糞 くそ と皮脂 ひし である[6] 。ある計測 けいそく では、1日 にち の排泄 はいせつ 量 りょう は糞便 ふんべん から18.3pg TEQと皮脂 ひし から23.8 pg TEQであった[7] 。皮脂 ひし へのPCBの排泄 はいせつ 量 りょう は、冬 ふゆ では約 やく 10%低下 ていか しているのみで高 こう 濃度 のうど に分泌 ぶんぴつ されていることには変 か わりがない[8] 。
ポリ塩化 えんか ビフェニル (PCB) では、その同位 どうい 体 たい によって違 ちが いがあるが汗 あせ にも尿 にょう にも同 おな じ水準 すいじゅん で含 ふく まれ(上述 じょうじゅつ の通 とお り主要 しゅよう でない排出 はいしゅつ 経路 けいろ )、汗 あせ から多 おお く排泄 はいせつ されている一部 いちぶ のPCBでは汗 あせ も重要 じゅうよう な排泄 はいせつ 経路 けいろ である可能 かのう 性 せい がある[9] 。プラスチックに使 つか われるビスフェノールA (BPA) の排泄 はいせつ の調査 ちょうさ で、20人 にん の参加 さんか 者 しゃ は、赤外線 せきがいせん サウナで10人 にん 、蒸 む しサウナで7人 にん 、残 のこ りは運動 うんどう で汗 あせ をかき、それぞれの発汗 はっかん 方法 ほうほう による有意 ゆうい な差 さ はなく、うち16人 にん では血液 けつえき か尿 にょう からのBPAの検出 けんしゅつ はなかったが、汗 あせ からはBPAが検出 けんしゅつ されていたため汗 あせ 以外 いがい を利用 りよう したほかの調査 ちょうさ が信頼 しんらい できない可能 かのう 性 せい がある。しかしまだ参加 さんか 者 しゃ の数 かず が少 すく ないため広 ひろ く一般 いっぱん 化 か することはできない。[10]
製造 せいぞう ・使用 しよう の原則 げんそく 禁止 きんし (付属 ふぞく 書 しょ A)
製造 せいぞう ・使用 しよう の原則 げんそく 制限 せいげん (付属 ふぞく 書 しょ B)
DDT (殺虫 さっちゅう 剤 ざい )
PFOS とその塩 しお 、PFOSF (PFOSについては半導体 はんどうたい 用途 ようと 等 とう における製造 せいぞう ・使用 しよう 等 とう の禁止 きんし の除外 じょがい を規定 きてい )
非 ひ 意図 いと 的 てき 生成 せいせい 物質 ぶっしつ の排出 はいしゅつ の削減 さくげん (付属 ふぞく 書 しょ C)
※HCB、PeCB、PCBは附属 ふぞく 書 しょ Aと重複 じゅうふく
^ “POPs 残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ ”. 環境省 かんきょうしょう . 2018年 ねん 1月 がつ 28日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 残留 ざんりゅう 性 せい 有機 ゆうき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ に関 かん するストックホルム条約 じょうやく 外務省 がいむしょう
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