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ダイオキシンるい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダイオキシンから転送てんそう
2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-1,4-ジオキシン(TCDD)の構造こうぞうしき代表だいひょうてきなPCDDである。
2,3,7,8-テトラクロロジベンゾフラン(TCDF)の構造こうぞうしき代表だいひょうてきなPCDFである。
PCBの一般いっぱん構造こうぞうしき

ダイオキシンるい(ダイオキシンるい、Dioxins and dioxin-like compounds)は、ポリ塩化えんかジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化えんかジベンゾフラン(PCDF)、ダイオキシンさまポリ塩化えんかビフェニル(DL-PCB)の総称そうしょうである。これらは塩素えんそ置換ちかんされた2つのベンゼンたまきという共通きょうつう構造こうぞうち、類似るいじした毒性どくせいしめす。

ダイオキシンるい塩素えんそふく物質ぶっしつ不完全ふかんぜん燃焼ねんしょう薬品やくひんるい合成ごうせいさいして、ふく合成ごうせいぶつとして生成せいせいする。

2,3,7,8-テトラクロロジベンゾジオキシン(2,3,7,8-Tetrachlorodibenzodioxin, TCDD)はダイオキシンるいなかではもっと毒性どくせいたかく、国際こくさいがん研究けんきゅう機関きかん(IARC)により「ヒトたいするはつがんせいがある」と評価ひょうかされている。マウスならびにラット動物どうぶつ実験じっけんでは、催奇せい確認かくにんされている。

定義ていぎ

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広義こうぎのダイオキシンるいふくまれる化合かごうぶつつぎの3種類しゅるいおおきくけられる。世界せかい保健ほけん機関きかん(WHO)は、これらをわせてダイオキシンるいとしている[1]

  • ポリ塩化えんかジベンゾパラジオキシン(polychlorinated dibenzo-p-dioxins, PCDDs)
  • ポリ塩化えんかジベンゾフラン(polychlorinated dibenzofurans, PCDFs)
  • ダイオキシンさまポリ塩化えんかビフェニルdioxin-like polychlorinated biphenyls, DL-PCBs)- PCBのうちダイオキシンるい特有とくゆう毒性どくせいせるもの

これらの定義ていぎてはまる化学かがく物質ぶっしつ異性いせいたいけい419あるが、そのうち31に顕著けんちょ毒性どくせいがある。

ただしダイオキシンるいという言葉ことば範囲はんい実際じっさいには一定いっていしていない。1998ねん5月まで、WHOはDL-PCBをダイオキシンるいくわえていなかった。また、ジオキシンたまき(ダイオキシンはジオキシンの英語えいごみである)をつPCDDのみをダイオキシンるいとする厳密げんみつ語法ごほうもある。

しかし、ダイオキシンるいという言葉ことば範囲はんいかかわらず、毒性どくせいしめすこれらすべてをわせてろんずることがおおい。そのためダイオキシンさまダイオキシン類似るいじdioxin-like)という言葉ことば使つかい、「ダイオキシンるいとダイオキシンさま化合かごうぶつdioxins and dioxin-like compounds)」、あるいはダイオキシンさま化学かがく物質ぶっしつdioxin-like chemicals)、ダイオキシンさま物質ぶっしつdioxin-like substances)、ダイオキシンさまPCB(dioxin-like PCBs)などとい、これらすべてをふくむことを明確めいかくしめす。

ダイオキシンるいふくめる物質ぶっしつ
PCDD +PCDF +DL-PCB
すべてをふく表現ひょうげん
ダイオキシンるい × ×
ダイオキシンるいとダイオキシンさまPCB ×
ダイオキシンるいとダイオキシンさま化合かごうぶつ
PCDD、PCDF、ダイオキシンさまPCB

△ : 冗長じょうちょうだが誤解ごかいけるためには有効ゆうこう

ダイオキシン

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1,4-ジオキシンの構造こうぞうしき

元来がんらい、ダイオキシンは、ジオキシン英語えいごみである。ジオキシンはIUPAC命名めいめいほう定義ていぎもとづいた有機ゆうき化合かごうぶつ名称めいしょうで、たまきない酸素さんそ原子げんしふたふくろくいんたまき飽和ほうわ複素ふくそたまきしき化合かごうぶつである。

ダイオキシンるい用語ようごとしては、もっと有名ゆうめいなダイオキシンるいである2,3,7,8-テトラクロロジベンゾジオキシンとされることもある[1]。なお、英語えいごではダイオキシンとジオキシンはまったくおな区別くべつできない。ダイオキシンるいdioxins)もたんなる複数ふくすうがたなので、「ダイオキシンるいの1つ」との区別くべつむずかしい。

ダイオキシンさまPCB

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ダイオキシンさまPCBは、オルトくらいベンゼンたまき同士どうし結合けつごうとなり)にある塩素えんそ原子げんしかずにより、オルト塩素えんそがないノンオルト置換ちかんPCBと、1つだけのモノオルト置換ちかんPCBにかれる。毒性どくせいは、ノンオルト置換ちかんPCBは比較的ひかくてきつよく、モノオルト置換ちかんPCBは比較的ひかくてきよわい。なお、ダイオキシンさまPCBも、甲状腺こうじょうせん異常いじょうなどの、PCB特有とくゆうダイオキシンさま毒性どくせいしめす。

ダイオキシンさま毒性どくせいとくつよいのが、コプラナーPCB(coplanar-PCB, Co-PCB)である。ビフェニルの2つのベンゼンたまき回転かいてん可能かのうだが、PCBのビフェニル構造こうぞうは、置換ちかんする塩素えんそ位置いちによってはきょう平面へいめん構造こうぞう(コプラナリティ)をる。このようなPCBがコプラナーPCBである。厳密げんみつには、ノンオルト置換ちかんPCBがコプラナーPCBとされる。オルト塩素えんそきょう平面へいめん構造こうぞうさまたげるからである[2]。ただし、ダイオキシンさまPCBすべてをコプラナーPCBとぶこともある。

毒性どくせいとうりょう因子いんし

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ダイオキシンるい毒性どくせい後述こうじゅつ)の性質せいしつているがそのつよさは化学かがくしき異性いせいたいによってことなるため、毒性どくせいとうりょう因子いんしTEF(toxic equivalency factors)をかけて、比較ひかく加算かさん可能かのう毒性どくせいとうりょうTEQ(toxic equivalent)に換算かんさんする。

TEFはすう改訂かいていされており、ひょうはWHOによる2005ねん改定かいてい[3]

種類しゅるい 化学かがく物質ぶっしつ TEF
PCDD 2,3,7,8-TCDD 1
1,2,3,7,8-PeCDD 1
1,2,3,4,7,8-HxCDD 0.1
1,2,3,6,7,8-HxCDD 0.1
1,2,3,7,8,9-HxCDD 0.1
1,2,3,4,6,7,8-HpCDD 0.01
OCDD 0.0003
PCDF 2,3,7,8-TCDF 0.1
1,2,3,7,8-PeCDF 0.03
2,3,4,7,8-PeCDF 0.3
1,2,3,4,7,8-HxCDF 0.1
1,2,3,6,7,8-HxCDF 0.1
1,2,3,7,8,9-HxCDF 0.1
2,3,4,6,7,8-HxCDF 0.1
1,2,3,4,6,7,8-HpCDF 0.01
1,2,3,4,7,8,9-HpCDF 0.01
OCDF 0.0003
ノンオルト置換ちかん
(コプラナー)
PCB
3,3',4,4'-TCB (77) 0.0001
3,4,4',5-TCB (81) 0.0003
3,3',4,4',5-PeCB (126) 0.1
3,3',4,4',5,5'-HxCB (169) 0.03
モノオルト置換ちかん
PCB
2,3,3',4,4'-PeCB (105) 0.00003
2,3,4,4',5-PeCB (114) 0.00003
2,3',4,4',5-PeCB (118) 0.00003
2',3,4,4',5-PeCB (123) 0.00003
2,3,3',4,4',5-HxCB (156) 0.00003
2,3,3',4,4',5'-HxCB (157) 0.00003
2,3,4,4',5,5'-HxCB (167) 0.00003
2,3,3',4,4',5,5'-HpCB (189) 0.00003
  • T = テトラ
  • Pe = ペンタ
  • Hx = ヘキサ
  • Hp = ヘプタ
  • O = オクト
  • CDD = クロロジベンゾジオキシン
  • CDF = クロロジベンゾフラン
  • CB = クロロビフェニル

化学かがくてき性質せいしつ

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常温じょうおんで、無色むしょく固体こたい蒸発じょうはつしにくく、みずにはけにくいが、油脂ゆしるいにはけやすい。化学かがく物質ぶっしつさんアルカリなどと反応はんのうせず、自然しぜんには分解ぶんかいしにくく比較的ひかくてき安定あんていした状態じょうたいたもつ。大気たいきのダイオキシンるい測定そくていにはガスクロマトグラフ質量しつりょう分析ぶんせきほうによるこう分解能ぶんかいのうのガスクロマトグラフ質量しつりょう分析計ぶんせきけいもちいられている。しかし、紫外線しがいせんにより徐々じょじょ分解ぶんかいされる。

発生はっせいしたダイオキシンるい分解ぶんかい方法ほうほうとして、ちょう臨界りんかい流体りゅうたい状態じょうたいみず二酸化炭素にさんかたんそもちいる技術ぎじゅつ開発かいはつちゅうである。

発生はっせいげん

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清掃せいそう工場こうじょうなどにある焼却しょうきゃくでの廃棄はいきぶつごみ燃焼ねんしょう薬品やくひんるい合成ごうせいさいして、意図いとしないふく生成せいせいぶつ意図いとてき生成せいせいぶつ)としてしょうじる。このため、前者ぜんしゃについてはごみ問題もんだい一部いちぶというめんもある。

過去かこにおいては、べいぐんベトナム戦争せんそう散布さんぷした枯葉かれはざいなか2,3,7,8-TCDD不純物ふじゅんぶつとしてふくまれていたことは有名ゆうめいである。日本にっぽんにおいても、PCBや農薬のうやく一部いちぶ不純物ふじゅんぶつとしてふくまれて、環境かんきょうちゅう排出はいしゅつされたという研究けんきゅう結果けっかもある。

現在げんざいでは、廃棄はいきぶつ焼却しょうきゃく処理しょり過程かていにおいての発生はっせい一番いちばんおおく、その金属きんぞく精錬せいれん施設しせつ自動車じどうしゃはいガスたばこけむりなどから発生はっせいするほか、やま火事かじ火山かざん活動かつどうなどの自然しぜん現象げんしょうなどによっても発生はっせいする。

一方いっぽう横浜国立大学よこはまこくりつだいがくえきえい茂樹しげきらは、過去かこ環境かんきょうちゅう排出はいしゅつされたダイオキシンるいとして塩素えんそけい農薬のうやくペンタクロロフェノールおよびポリクロロフェニルニトロフェニルエーテル製造せいぞうふく反応はんのう主要しゅよう発生はっせいげんであり、過去かこのこれらの農薬のうやく不純物ふじゅんぶつとしてふくまれていたダイオキシンるいうみはこばれさかなつうじヒトに影響えいきょうしているという推定すいていべた。えきながらによれば、この過去かこ排出はいしゅつ影響えいきょう現在げんざい焼却しょうきゃく過程かていによるものの4ばいほどとなっているという。

焼却しょうきゃく電気でんきなどの対策たいさく

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800以上いじょう高温こうおんでの保持ほじ時間じかんながくして完全かんぜん燃焼ねんしょうさせ、300℃程度ていど温度おんど滞留たいりゅう時間じかんみじかくするため急速きゅうそく冷却れいきゃくし、生成せいせいされた微量びりょうのダイオキシンるい活性炭かっせいたんにより吸着きゅうちゃくし、バグフィルター濾過ろかしてからさい加熱かねつ大気たいきちゅう放出ほうしゅつしている。また、はい活性炭かっせいたんなどは固化こか処理しょりなどをおこない、ダイオキシンるい重金属じゅうきんぞくるいなどの溶出ようしゅつ防止ぼうししている。処理しょりした固化こかぶつなどは管理かんりがた最終さいしゅう処分しょぶんじょう処分しょぶんすることがさだめられている。

家庭かていにおける意図いとてき発生はっせい

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塩素えんそふくむプラスティック(PVCとう)や食品しょくひんトレイ、そのほか塩素えんそふくむあらゆる物質ぶっしつから、燃焼ねんしょう温度おんど800℃以下いか燃焼ねんしょうによって発生はっせいする。

毒性どくせい

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ダイオキシンるい毒性どくせい一般いっぱん毒性どくせい発癌はつがんせい生殖せいしょく毒性どくせい免疫めんえき毒性どくせいなど多岐たきにわたりそれぞれの毒性どくせい発現はつげんりょうことなる。

一般いっぱん毒性どくせい

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急性きゅうせい毒性どくせい試験しけん結果けっかると、致死ちし毒性どくせいは、生物せいぶつしゅきわめておおきくあらわれる。感受性かんじゅせいもっとたかモルモットゆう)の半数はんすう致死ちしりょうは600 ng/kgであるのにたいしてハムスターゆう)では5,000,000 ng/kg(=5 mg/kg)である。すなわちモルモットとハムスターとでは半数はんすう致死ちしりょうは8000ばいことなっている。そのためヒトたいする致死ちし毒性どくせいりょうはよくわかっていない。また急性きゅうせい毒性どくせい発現はつげん雌雄しゆうがあり、めすほう毒性どくせいあらわれやすい傾向けいこうがある[4]

2,3,7,8-TCDDに暴露ばくろしたヒトや実験じっけん動物どうぶつ事例じれいよりダイオキシンるい暴露ばくろすると急性きゅうせい急性きゅうせいつぎ現象げんしょう症状しょうじょうあらわれるとかんがえられている。

  1. 体重たいじゅう減少げんしょう消耗しょうもうせい症候群しょうこうぐん
  2. 胸腺きょうせん萎縮いしゅく
  3. 肝臓かんぞう代謝たいしゃ障害しょうがい
  4. 心筋しんきん障害しょうがい
  5. せいホルモン甲状腺こうじょうせんホルモン代謝たいしゃ
  6. コレステロールとう脂質ししつ代謝たいしゃ
  7. 皮膚ひふ症状しょうじょうクロロアクネ
  8. 学習がくしゅう能力のうりょく低下ていかをはじめとする中枢ちゅうすう神経しんけい症状しょうじょう

ダイオキシンるい残留ざんりゅう濃度のうどたか場合ばあい糖尿とうにょうびょう発症はっしょうするリスクががることが国外こくがい研究けんきゅう[5][6]や、日本にっぽん厚生こうせい労働省ろうどうしょうによる研究けんきゅう[7]かった。

台湾たいわんにおけるPCDF事例じれいからは子供こども成長せいちょう遅延ちえん知力ちりょく不足ふそく頭蓋骨ずがいこつ石灰せっかい沈着ちんちゃく異常いじょう舟底ふなそこかかと歯肉はにく肥厚ひこう異物いぶつせい結膜炎けつまくえん水腫すいしゅよう症状しょうじょうとうみとめられている。

遺伝いでん毒性どくせい

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実験じっけん動物どうぶつ(ラット、マウスおよびハムスター)による長期ちょうき毒性どくせい試験しけんではダイオキシンるい発癌はつがんせい示唆しさする報告ほうこくがなされている。ラットにおいては、Kocibaら(1978)がかん細胞さいぼう形成けいせい結節けっせつおよかん細胞さいぼうがんかた口蓋こうがいおよはなかぶとかいはい扁平へんぺい上皮じょうひがん有意ゆうい増加ぞうか報告ほうこくしている。NTP毒性どくせい評価ひょうか試験しけん(1982)ではきも腫瘍しゅよう結節けっせつ(NOAELで1 ng/kg/day)、甲状腺こうじょうせん濾胞細胞さいぼう腺腫せんしゅ(NOAELで1.4 ng/kg/day)の増加ぞうか報告ほうこくしている。

ラットおよびマウスの肝臓かんぞうはい皮膚ひふ段階だんかいはつがんモデルによるとダイオキシンるいプロモーター作用さようみとめられ、EGF受容じゅようたいおよエストロジェン受容じゅようたいとの相互そうご作用さよう関与かんよ示唆しさされている。このような2,3,7,8-TCDDには間接かんせつてきDNA障害しょうがいみとめられるが、直接的ちょくせつてき結合けつごう記事きじ インターカレーションくわしい〉はみとめられないとかんがえられている。各種かくしゅ変異へんいばらせい試験しけんひとしにおいても陰性いんせいしめ結果けっかおおく、ダイオキシンるい自体じたいDNA影響えいきょうあたえる遺伝いでん毒性どくせいはないものと総合そうごうてき判断はんだんされる。また、ダイオキシンるいのプロモーター作用さようあわせて考慮こうりょすると2,3,7,8-TCDDのはつがん機構きこうには閾値があり、一定いっていりょう以上いじょう存在そんざい作用さよう発見はっけん必要ひつようであることが示唆しさされる[4]

WHOの下部かぶ機関きかんである国際こくさいがん研究けんきゅう機関きかん(IARC)は1997ねんに2,3,7,8-TCDDのはつがんせい評価ひょうかを「ひとたいするはつがんせいがある」とした(IARCはつがんせいリスク一覧いちらん・Group1くわしい)。その一方いっぽう、2,3,7,8-TCDD以外いがいのダイオキシンるいについてはGroup3(ヒトでのはつがんせい有無うむ不明ふめい)と評価ひょうかしている。

生殖せいしょく毒性どくせい

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ベトナム戦争せんそうどき枯葉かれはざい2,3,7,8-TCDD副産物ふくさんぶつとしてふくまれており、散布さんぷ地域ちいきでの奇形きけい出産しゅっさん発育はついく異常いじょう増加ぞうかたいし、2,3,7,8-TCDD催奇せいとの関連かんれんげられる。ただし、ダイオキシンによる催奇せいはマウスでの実験じっけんにおいては確認かくにんされているものの、ヒトへの実験じっけん不可能ふかのうのためヒトにたいする催奇がたせい未確認みかくにんである。

イタリアのセベソできたダイオキシンるい暴露ばくろ事故じこセベソ事故じこのある限定げんていてき範囲はんい疫学えきがく調査ちょうさでは、こう汚染おせん地域ちいきの14年間ねんかんの198にん出生しゅっしょうのうち奇形きけいは0にんである[8]どう調査ちょうさでは、事故じこはじめの7年間ねんかん(2,3,7,8-TCDDの半減はんげんにあたる)では、出生しゅっしょうすう男児だんじ26にんたい女児じょじ48にんであり、男児だんじ出生しゅっしょう低下ていか確認かくにんされた。つぎの7年間ねんかんでは男児だんじ60にんたい女児じょじ64にんであり、すでゆうはない。こうした調査ちょうさ実際じっさい被曝ひばくした人的じんてき地理ちりてき範囲はんいたい調査ちょうさ対象たいしょうすうすくなく調査ちょうさ地域ちいき選定せんてい不明ふめいてんおおく、注意ちゅうい必要ひつようである。

セベソでは事故じこ翌年よくねん4-6月のにん流産りゅうざんりつは34%となった[9]。また、周辺しゅうへん地域ちいきではがん発生はっせいりつ増加ぞうか家畜かちく大量たいりょう腫瘍しゅよう奇形きけい出産しゅっさんなどが報告ほうこく[10][11]されている。

PCBおよびPCB加熱かねつからしょうじたPCDF混入こんにゅうした台湾たいわんあぶらしょう事例じれいからは子供こども成長せいちょう遅延ちえん知能ちのう低下ていか運動うんどう機能きのう発達はったつ遅延ちえん皮膚ひふくろかわなどが報告ほうこくされている[12][13]

2,3,7,8-TCDDの生殖せいしょく毒性どくせい動物どうぶつ実験じっけんはい胎児たいじ段階だんかいつよあらわれることがられており、代表だいひょうてき催奇がたせいとしてマウスにおける口蓋こうがいきれみずじんしょうなどがある[10]動物どうぶつ実験じっけん妊娠にんしんちゅうおよ授乳じゅにゅうちゅうの2,3,7,8-TCDDの暴露ばくろによる生殖せいしょく機能きのう甲状腺こうじょうせん機能きのう免疫めんえき機能きのうへの影響えいきょうていレベルでみとめられている。ラットをもちいた3世代せだい実験じっけんではF0世代せだいでは100 ng/kg/day、F1およびF2世代せだいでは、10 ng/kg/dayより妊娠にんしんりつ低下ていか出生しゅっしょうてい体重たいじゅうおよせい周期しゅうき影響えいきょうあたえるとかんがえられている。

生殖せいしょく影響えいきょうするダイオキシンるいレベル(NOAEL)はラットの3世代せだい実験じっけんもとづくと1 ng/kg/day程度ていどアカゲザルのデータにもとづくと0.126 ng/kg/day程度ていど推定すいていされる。Mablyらによると64 ng/kgのダイオキシンをふく飼料しりょう一回いっかい投与とうよしたさい付属ふぞく生殖せいしょく器官きかん重量じゅうりょう精子せいし形成けいせい減少げんしょうられたと報告ほうこくしている。これらの作用さようは2,3,7,8-TCDDが酵素こうそ誘導ゆうどう成長せいちょう因子いんしホルモンおよびそれらの受容じゅようたい変化へんかとおして、通常つうじょうホメオスタシスとホルモンバランスを変化へんかさせ、内分泌ないぶんぴつ攪乱かくらん因子いんしとしての作用さようおよぼしているためとかんがえられている[4]

免疫めんえき毒性どくせい

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動物どうぶつ実験じっけんでは2,3,7,8-TCDDは未熟みじゅく胸腺きょうせん細胞さいぼう減少げんしょうともな胸腺きょうせん萎縮いしゅくしょうじさせることがられている。マウスへの2,3,7,8-TCDDたんかい投与とうよ試験しけん結果けっかでは、NOAELが5 ng/kg/dayで、ウイルス細菌さいきん寄生虫きせいちゅうたいする感染かんせん防御ぼうぎょ機構きこう影響えいきょうしたとかんがえられる致死ちしりつ増加ぞうか寄生虫きせいちゅう排除はいじょおくれがられ、抗体こうたいさんせい抑制よくせいや、リンパだまりょう変動へんどうられた。妊娠にんしんマウスへの2,3,7,8-TCDD投与とうよにより新生児しんせいじマウスの胸腺きょうせん細胞さいぼうすう変化へんかしめ結果けっかもえられている。

ヒトたいする2,3,7,8-TCDDの免疫めんえき毒性どくせい疫学えきがく調査ちょうさT細胞さいぼうレベルの変動へんどう示唆しさする報告ほうこくがあるが、詳細しょうさいはよくわかっていない[4]

有毒ゆうどくせつ無毒むどくせつ

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一部いちぶにダイオキシンが有毒ゆうどくであるという根拠こんきょ科学かがくてきではないとする論議ろんぎがある。セベソでのダイオキシンるい暴露ばくろ事故じこにおいては、当日とうじつ家畜かちく大量たいりょう翌年よくねん流産りゅうざんりつ急増きゅうぞう女子じょし出生しゅっしょうへのかたよりなどが報告ほうこくされたものの、事故じこ直後ちょくごでは人間にんげん死者ししゃ奇形きけい出産しゅっさんなかったことから、たい人間にんげん無毒むどくせつ根拠こんきょとされる。

また、当初とうしょはダイオキシンのたか急性きゅうせい中毒ちゅうどくせいについて議論ぎろんされていたが、いつのにか慢性まんせい毒性どくせいはつがんせいはなしがすりわっているというような、研究けんきゅうしゃ科学かがくてき態度たいどもダイオキシンが有毒ゆうどくであるというろんへの懐疑かいぎてき要因よういんである。

ダイオキシンるい毒性どくせい発現はつげんじょてい濃度のうどではおもアリール炭化たんか水素すいそ受容じゅようたいarylhydrocarbon receptor)と結合けつごうすることで発現はつげんするとかんがえられている。ダイオキシンるいとアリール炭化たんか水素すいそ受容じゅようたいとの親和しんわせい種差たねさしがあることがられており、ヒトのアリール炭化たんか水素すいそ受容じゅようたいとダイオキシンるいとの親和しんわせい動物どうぶつくらひくいことから、ヒトがダイオキシンるい毒性どくせいについて感受性かんじゅせいひく根拠こんきょひとつになっている。しかし実験じっけん動物どうぶつではすすんでいるものの、ヒトにおける発癌はつがんせい内分泌ないぶんぴつ攪乱かくらん作用さようとアリール炭化たんか水素すいそ受容じゅようたい役割やくわりについて詳細しょうさいには判明はんめいしていない。

一方いっぽう、アリール炭化たんか水素すいそ受容じゅようたいかいさない毒性どくせい発現はつげん存在そんざいするとかんがえられており、おもこう用量ようりょうでの毒性どくせい発現はつげん関係かんけいしているとかんがえられている[14]

実際じっさいにダイオキシンが毒殺どくさつ目的もくてき人間にんげん大量たいりょうあたえられた事例じれいがあり、有名ゆうめいなところではウクライナ大統領だいとうりょう候補こうほだったヴィクトル・ユシチェンコ毒殺どくさつ未遂みすい事件じけんがある。しかし、皮膚ひふ湿疹しっしんなどの異常いじょうたが、ダイオキシンのたか急性きゅうせい中毒ちゅうどくせいについては、否定ひていされる結果けっかになっている。

生物せいぶつへの吸収きゅうしゅう排出はいしゅつ

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生物せいぶつ体内たいないへの吸収きゅうしゅう経路けいろ

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ダイオキシンるい消化しょうかかん皮膚ひふはいより吸収きゅうしゅうされることが判明はんめいしているが、一般いっぱんてき生活せいかつじょうきょうでは日常にちじょう生活せいかつにおけるダイオキシンるいそう摂取せっしゅりょうのほとんどは経口けいこう摂取せっしゅによると報告ほうこくされている。

ダイオキシンるい1人ひとり1にち摂取せっしゅりょう-[15]-
摂取せっしゅげん 摂取せっしゅりょう
単位たんいpg-TEQ/kg/にち
大気たいき 0.019
土壌どじょう 0.0052
魚介ぎょかいるい 1.15
にくたまご 0.14
ちち乳製品にゅうせいひん 0.032
穀物こくもついも 0.0014
有色ゆうしょく野菜やさい 0.0018
その 0.007
けい やく1.35
  • 経口けいこう:ダイオキシンるい付着ふちゃくしているまたはダイオキシンるい含有がんゆうしている食品しょくひん摂取せっしゅし、消化しょうか器官きかんから体内たいない吸収きゅうしゅうされる。
  • けい気道きどう気体きたい微細びさい粉塵ふんじんとなったものを呼吸こきゅうによってむ。
  • けいがわ皮膚ひふ付着ふちゃくした粉塵ふんじん気体きたいなどを皮膚ひふ表面ひょうめんから吸収きゅうしゅうする。

経口けいこう吸収きゅうしゅうりつ脂肪しぼうけている場合ばあいは90%にちかいが、食物しょくもつ付着ふちゃくしている場合ばあいは50%-60%程度ていど半減はんげんするとかんがえられている。また生物せいぶつしゅちがいにより経口けいこう吸収きゅうしゅうりつ大差たいさみとめられていない。実験じっけん動物どうぶつ経口けいこう投与とうよした場合ばあいおも血液けつえき肝臓かんぞうすじ皮膚ひふ脂肪しぼう分布ぶんぷ[注釈ちゅうしゃく 1]とく脂肪しぼう組織そしき分布ぶんぷし、この傾向けいこう動物どうぶつしゅによってちがいはない。

ダイオキシンるい摂取せっしゅじょうきょうについては食事しょくじ由来ゆらいのダイオキシンるい摂取せっしゅりょうは9都道府県とどうふけんでの陰膳かげぜん方式ほうしきによる摂取せっしゅりょう調査ちょうさ結果けっかでは平均へいきん1.25 pg/kg/day(最小さいしょう0.26-最大さいだい2.60 pgTEQ/kg/day)であった[注釈ちゅうしゃく 2][注釈ちゅうしゃく 3]

2004ねん報告ほうこくでは、推定すいていは1.41 pgTEQ/kg体重たいじゅう/(0.48-2.93 pgTEQ/kg体重たいじゅう/day)である[17]

食事しょくじ以外いがいによるダイオキシン摂取せっしゅりょうすくないと推定すいていされており、日本にっぽんこく場合ばあい大気たいき由来ゆらいは0.02-0.18 pg/kg/day、みず由来ゆらいは0.001 pg/kg/day、土壌どじょう由来ゆらいは0.008-0.084 pg/kg/dayと推定すいていされている[4]食品しょくひんでは、生物せいぶつ濃縮のうしゅくされる動物どうぶつせい食品しょくひんからが大半たいはんである。野菜やさい付着ふちゃくしたダイオキシンりょうらす方法ほうほうとして、水洗みずあらいでなんわりかのダイオキシンがり、る・くといった脂質ししつるような調理ちょうりによってもなんわりると報告ほうこくされている[18]

食物しょくもつからのダイオキシンるい摂取せっしゅりょう[4](1997ねん
くに 摂取せっしゅりょう
単位たんいpg-TEQ/kg/にち
日本にっぽん(1) 3.26[注釈ちゅうしゃく 2]
日本にっぽん(2) 1.25(0.26-2.6)
ドイツ 2.2
カナダ 2.3
オランダ 2.0
米国べいこく 0.3-3.2
イギリス 2.1

日本にっぽん近海きんかいについてはアナゴカニるい内臓ないぞうなど、また遠洋えんよう輸入ゆにゅうマグロなどから相当そうとう濃度のうどのダイオキシンるい検出けんしゅつされている。また、さかなあぶらにダイオキシンるいおおふくまれている[19]べつ報告ほうこくでは日本にっぽん近海きんかいイカるいそこそんせいサメるいタラるい肝臓かんぞうにダイオキシンるいたかいという報告ほうこくもある[注釈ちゅうしゃく 4]

排出はいしゅつ

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ダイオキシンるい肝臓かんぞうのミクロゾームP450徐々じょじょ代謝たいしゃされる。ダイオキシンるい尿にょうなか排泄はいせつされるりょうすくなく、胆汁たんじゅう排泄はいせつにより糞便ふんべんなか排泄はいせつされる。排泄はいせつ速度そくどには種差たねさしみとめられ、ラット・ハムスターの消失しょうしつ半減はんげんは12 - 24にち、モルモットが96にちサルやく1ねんである。疫学えきがく調査ちょうさなどによりヒトの半減はんげんやく7.5ねんかんがえられている。また、ダイオキシンるい母体ぼたいから胎児たいじ移行いこうするが、母体ぼたいより胎児たいじ濃度のうどたかくなるれいられていない。また、母乳ぼにゅうなかにダイオキシンるい分泌ぶんぴつされるため、母体ぼたいから新生児しんせいじ移行いこうするとかんがえられている[14]

ラットをもちいた実験じっけんで、食物しょくもつ繊維せんい摂取せっしゅによるダイオキシンるい吸収きゅうしゅう抑制よくせいおよび排泄はいせつ促進そくしん報告ほうこくされている[22]カネミ油症かねみゆしょう事件じけん治療ちりょう研究けんきゅうでは、コレスチラミン食物しょくもつ繊維せんいこめぬか)の併用へいようにより排泄はいせつ促進そくしんされたことが報告ほうこくされている[23]

生物せいぶつ濃縮のうしゅく有無うむ

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陸上りくじょう動物どうぶつ[24]においても水生すいせい生物せいぶつ[25]においても食物しょくもつ連鎖れんさ低位ていいにある生物せいぶつよりも高位こういにある生物せいぶつほうがよりたかいダイオキシン濃度のうどしめすことがられている。一方いっぽう、PCDD、PCDFについては、食物しょくもつ連鎖れんさ高位こういにある生物せいぶつほうがよりひく濃度のうどしめ傾向けいこうがあることが確認かくにんされている[26]

2003ねん報告ほうこくでは、イネるい生育せいいくするとき、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸さくさんなどの一部いちぶのダイオキシンは土壌どじょうちゅうから吸収きゅうしゅうされないとかんがえられている[27]とする報告ほうこくがある一方いっぽう、2007ねん報告ほうこくでは微量びりょうながら玄米げんまい移行いこうする結果けっかもある[28]。また比較的ひかくてき脂肪しぼうおおふく大豆だいずも2,4-ジクロロフェノキシ酢酸さくさんなどの一部いちぶのダイオキシンを吸収きゅうしゅうしないとかんがえられている[29]作物さくもつ調査ちょうさ結果けっかにおいても、現在げんざい認可にんかちゅう農薬のうやくかんしては、土壌どじょうダイオキシンるい濃度のうどくらべて作物さくもつでの濃度のうどすうひゃくばい以上いじょうひく[30]生物せいぶつ濃縮のうしゅくはほとんどないとられる。

ヒトへの曝露ばくろ

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一般いっぱんけの書物しょもつやマスメディアによって、ダイオキシンが「史上しじょう最強さいきょう猛毒もうどく」とあつかわれることがあるが、生物せいぶつどくのように直接ちょくせつ即死そくし効果こうか毒素どくそとの比較ひかくにおいて、ダイオキシン感受性かんじゅせいたかい(後述こうじゅつ)モルモットのデータから見積みつもっても、ボツリヌス毒素どくそはダイオキシンにくらべ、すくなくともすうせんばい毒性どくせいゆうする[31]。また以下いかしめすようなヒトにたいする暴露ばくろ事例じれいにおいて、死亡しぼうれいについてはほとんど確認かくにんできない。また、環境かんきょうちゅうからヒトが摂取せっしゅ可能かのうなダイオキシンりょうはさらに少量しょうりょうであり、即死そくし効果こうかというてんにおいて、サリンシアン化カリウムしあんかかりうむなどと急性きゅうせい毒性どくせい比較ひかくするのは不適切ふてきせつである。

ダイオキシンるいのヒトへの曝露ばくろ事例じれいとしては[4][32]

  1. アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく発生はっせいした工場こうじょう廃液はいえき環境かんきょう汚染おせんともな事例じれい
  2. 工場こうじょう研究けんきゅうしつにおける汚染おせん事故じこ
  3. イタリアにおけセベソ事故じこ
  4. ベトナム戦争せんそうにおける枯葉かれはざい作戦さくせんによる退役たいえきアメリカ軍人ぐんじんらにられる影響えいきょう[注釈ちゅうしゃく 5]
  5. 台湾たいわんでのPCBおよびPCDF中毒ちゅうどく汚染おせん
  6. 日本にっぽんカネミ油症かねみゆしょう事件じけん[33]
  7. ヴィクトル・ユシチェンコ暗殺あんさつ未遂みすい事件じけん(2004ねん9がつ、ダイオキシンをられての暗殺あんさつ未遂みすいだとわれている[34]

などがげられる。

動物どうぶつ実験じっけん疫学えきがく調査ちょうさにより、ダイオキシンるいのヒトでの体内たいない半減はんげんやく7.5ねんかんがえられている。

とく問題もんだいとなるのはにん胎児たいじへの影響えいきょうである。さらに、母乳ぼにゅうには脂肪しぼうおおふくまれており、ダイオキシンるい脂肪しぼうぶんおおふくまれることがられており、ダイオキシンるい摂取せっしゅした授乳期じゅにゅうき母親ははおや食事しょくじについて十分じゅうぶん注意ちゅういする必要ひつようがある[4]

環境かんきょう基準きじゅん達成たっせいじょうきょう

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日本にっぽん環境省かんきょうしょう発表はっぴょうした「平成へいせい19年度ねんどダイオキシンるいかか環境かんきょう調査ちょうさ結果けっか概要がいよう[35]下記かきのとおりである。

大気たいき

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大気たいきでは、すべての地点ちてん環境かんきょう基準きじゅん達成たっせいしている。

地下水ちかすい

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地下水ちかすい環境かんきょう基準きじゅん(1 pg-TEQ/L 以下いか)を下記かき地点ちてん超過ちょうかしていた。

そこしつ

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そこしつ環境かんきょう基準きじゅん(150 pg-TEQ/g以下いか)を下記かき地点ちてん超過ちょうかしていた。

水質すいしつ

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水質すいしつ環境かんきょう基準きじゅん(1 pg-TEQ/L 以下いか)を下記かき地点ちてん超過ちょうかしていた。

一般いっぱん環境かんきょうちゅう蓄積ちくせきされているダイオキシンるい対策たいさく

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一般いっぱん環境かんきょうちゅう放出ほうしゅつされるダイオキシンるいおおきく減少げんしょうしたが、過去かこ製造せいぞうされたダイオキシンるい土壌どじょう水域すいいきそこしつ蓄積ちくせきされている(土壌どじょう汚染おせんそこしつ汚染おせん)。そこしつ蓄積ちくせきされたダイオキシンるい本格ほんかくてき処理しょり進展しんてんしておらず、早急そうきゅう対応たいおうもとめられていることを国土こくど交通省こうつうしょうが「そこしつダイオキシンるい対策たいさく基本きほんてきかんがかた」でみとめている。

土壌どじょう

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環境省かんきょうしょう土壌どじょう環境かんきょう基準きじゅん(1,000 pg-TEQ/g以下いかただし、250 pg-TEQ/g以上いじょう場合ばあいには、必要ひつよう調査ちょうさ実施じっしすること)をさだめているが、土壌どじょう汚染おせん対策たいさくほう指定してい基準きじゅんにはさだめがない。なお、大阪おおさかとう自治体じちたい独自どくじ条例じょうれいもうけてダイオキシンるい調査ちょうさ対策たいさく手順てじゅんさだめている。ダイオキシンるいは、木材もくざいなどにふくまれるリグニンという成分せいぶん分子ぶんし構造こうぞうている。このため、リグニンを分解ぶんかいする酵素こうそぐん白色はくしょく腐朽ふきゅうきんひとし使用しようしてダイオキシンるい汚染おせんされた土壌どじょう浄化じょうかするバイオレメディエーション技術ぎじゅつ研究けんきゅうされている。

そこしつ

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ダイオキシンるい河川かせん港湾こうわんそこしつおお蓄積ちくせきされており、アナゴなどの水底みなそこ魚介ぎょかいるいのダイオキシンるい濃度のうどたかいことを農林水産省のうりんすいさんしょうひとし発表はっぴょうしている。また環境省かんきょうしょうそこしつ暫定ざんてい除去じょきょ基準きじゅん以上いじょうのPCBをふくそこしつ除去じょきょするように政令せいれい通達つうたつしている[36]。また、そこしつダイオキシンるい環境かんきょう基準きじゅん(150 pg-TEQ/g)をさだめており、環境かんきょう基準きじゅん超過ちょうかするそこしつは、可及的かきゅうてきすみやかに対策たいさくこうじることが行政ぎょうせい目標もくひょうである。

ダイオキシン問題もんだい

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過去かこに、「どんなものをやしてもダイオキシンが発生はっせいする」とさわがれたが、ダイオキシンるい塩素えんそふく物質ぶっしつ不完全ふかんぜん燃焼ねんしょうしたときに発生はっせいする物質ぶっしつである。またその発生はっせいりょうは、やした物質ぶっしつふくまれる塩素えんそ濃度のうどが0.1 - 50%程度ていど場合ばあい濃度のうどにはほとんど関係かんけいなく、燃焼ねんしょう条件じょうけん決定けっていされる。

日本にっぽんにおけるダイオキシン問題もんだい

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日本にっぽんでは1997ねん豊能とよのぐん美化びかセンター大阪おおさか能勢のせまち豊能とよのまち)の敷地しきちないとその周辺しゅうへんこう濃度のうどのダイオキシンが検出けんしゅつされ社会しゃかい問題もんだいとなった[37]

また、日本にっぽんにおけるダイオキシン汚染おせん原因げんいんひとつとして、特定とくてい農薬のうやく使用しよう指摘してきされている。とく水田すいでん除草じょそうざい使用しようされたPCP土壌どじょう殺菌さっきんざいPCNBなどには不純物ふじゅんぶつとしてダイオキシンるいふくまれており、日本にっぽん全国ぜんこく汚染おせんがあったと推定すいていされている。国内こくないにおけるダイオキシンによりきただい規模きぼ健康けんこう被害ひがいとしてカネミ油症かねみゆしょう事件じけんげられる。

1999ねんダイオキシンるい対策たいさく特別とくべつ措置そちほう制定せいていされて対策たいさくおこなわれた。現在げんざいはPCPなどの使用しよう禁止きんしされており、汚染おせん徐々じょじょ減少げんしょうしているものとかんがえられる。

日本にっぽんでのそこしつダイオキシン問題もんだい

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綾瀬川あやせがわ埼玉さいたまけん)、田子たごうら静岡しずおかけん富士ふじ)、市原いちはらこう千葉ちばけん市原いちはら)、富岸とんけし運河うんが富山とやま)、和歌山わかやまけん海南かいなん大阪おおさか河川かせん港湾こうわん洞海湾どうかいわん福岡ふくおかけんとうそこしつ環境かんきょう基準きじゅん超過ちょうかするダイオキシンるい検出けんしゅつされ、国土こくど交通省こうつうしょうかく自治体じちたい対応たいおう取組とりくんでいる。

国有こくゆうりんでの埋設まいせつダイオキシン問題もんだい

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林野庁りんやちょう日本にっぽん国有こくゆうりんでの植林しょくりんとき使つかっていた除草じょそうざい2・4・5Tけい有害ゆうがいせい指摘してきされたため、1971ねん使用しよう中止ちゅうしやく6わり製造元せいぞうもと返品へんぴんし、あまったぶんコンクリートかためて水源すいげんからはなれた山中さんちゅうめるよう各地かくち営林局えいりんきょく通達つうたつした。こうした処分しょぶん方法ほうほうまもられていなかったなどとしてしたぶんのぞき、やく26トンが北海道ほっかいどうと15けん国有こくゆうりんまったままになっていたが、地元じもと自治体じちたいから洪水こうずいなどによる流出りゅうしゅつ懸念けねんするこえがあがったことと、高温こうおん焼却しょうきゃくによる無害むがい技術ぎじゅつ目途もくとがついたことから、2023ねん5がつより、土中どちゅうからして処分しょぶんすすめる[38]

ダイオキシンの濃度のうど測定そくてい

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2001ねん計量けいりょうほう改正かいせいによってダイオキシンの濃度のうど計量けいりょう証明しょうめいすることができるのは製品せいひん評価ひょうか技術ぎじゅつ基盤きばん機構きこうまた指定してい認定にんてい機関きかんから特定とくてい計量けいりょう証明しょうめい事業じぎょうしゃとして認定にんていされた事業じぎょうしゃのみとなった。

ダイオキシンの分解ぶんかい

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触媒しょくばいによる[よう説明せつめい]ダイオキシンるい分解ぶんかいでは、はいガスちゅうふくまれる酸素さんそとダイオキシンるい触媒しょくばいじょう反応はんのうさせることにより、ダイオキシンるい無害むがい炭酸たんさんガスみず分解ぶんかいする。この反応はんのうでは塩化えんか水素すいそ同時どうじ生成せいせいするが、はいガスちゅうのダイオキシンるい濃度のうど非常ひじょうひくいので、生成せいせいする塩化えんか水素すいそりょう環境かんきょう影響えいきょうあたえないレベルである[39]

フィルタによるダイオキシンの分解ぶんかいにより、はいガスちゅうのダイオキシンやNOx分解ぶんかい無害むがいする技術ぎじゅつ開発かいはつすすんでいる[40]

ごみの焼却しょうきゃく処理しょりほう進化しんかしている。神戸製鋼こうべせいこうでは触媒しょくばいやフィルターにくわえ、ダイオキシン除去じょきょ中心ちゅうしんとした高度こうどはいガス処理しょり技術ぎじゅつ開発かいはつし、みず噴霧ふんむなどによりはいガスを急速きゅうそく冷却れいきゃくすることではいガス冷却れいきゃく過程かてい再生さいせいするダイオキシンのりょう抑制よくせいしている。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ この分布ぶんぷ生体せいたいない脂質ししつ分布ぶんぷ一致いっちする。脂質ししつ分布ぶんぷ記事きじコレステロール」にくわしい。
  2. ^ a b さかなからの摂取せっしゅおおきい場合ばあい推定すいていおおきなはばっており、国民こくみん栄養えいよう調査ちょうさ(1995)によると日本人にっぽんじんの5%は魚介ぎょかいるい魚類ぎょるい加工かこうひん摂取せっしゅりょう平均へいきんの2ばい以上いじょうであることがられている。さかな摂取せっしゅおおいケースの推定すいていが3.26 pgTEQ/ひと/dayである。;ダイオキシンリスク評価ひょうか検討けんとうかい報告ほうこく
  3. ^ 高山たかやまらによる大阪おおさか府下ふかにおけるマーケットバスケット方式ほうしき推定すいていそうダイオキシンるい摂取せっしゅりょうは163 pgTEQ/ひと/dayであった[16]
  4. ^ 13 - 100 pg-TEQ/gであった[20][21]
  5. ^ ベトナム戦争せんそう使用しようされた枯葉かれはざいは、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸さくさん(2,4-D)と2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸さくさん(2,4,5-T)の混合こんごうざいであり、反応はんのうふくなりぶつとして一般いっぱんの2,4,5-Tざいよりさらにおおく 2,3,7,8-TCDD をふくんでいた。この 2,4,5-Tはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく日本にっぽんでは使用しよう許可きょかされていない。

出典しゅってん

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参考さんこう資料しりょう

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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土壌どじょう汚染おせん

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