市町村 防災 行政 無線
系統
同 報 系
構成
固定 局 -司令 卓 (親 局 )がある。アンテナや送信 機 は役場 に設置 されることが多 いが、地形 の関係 で高台 に専用 の電波 塔 を建設 したり、NTT局 舎 のアンテナタワー・送電 用 の鉄塔 ・放送 局 の送信 所 などを間借 りすることもある。司令 卓 は総務 部 や危機 管理 室 などの防災 部門 のほか、消防 本部 ・警察 署 ・役場 の支庁 ・支所 等 にも副 指令 卓 ・遠隔 制御 装置 (子 局 )が配備 され、屋外 拡声 子 局 ・戸別 受信 装置 への放送 、地区 別 放送 などの制御 を行 なうことができる。中継 局 -山間 部 などで電波 状況 が悪 い場合 は、中継 局 が設 けられる。屋外 拡声 子 局 -市町村 内 各所 に設置 され、拡声 スピーカーから放送 内容 が流 される。通常 は無線 を使用 するが、専用 の有線 回線 を用 いる場合 もある。戸別 受信 装置 -各 支所 ・公民館 、各 小中学校 や地滑 り急斜面 崩壊 危険 地域 の個人 宅 などに配備 。国 の補助 金 を活用 し、全 世帯 への配布 ・希望 者 に有償 配布 を行 っている自治体 もある。また、ケーブルテレビ回線 を活用 した戸別 音声 告知 端末 を設置 することで代 える例 もある。コミュニティFM局 と接続 し、緊急 時 には番組 の途中 に割 り込 んだり緊急 告知 FMラジオと連動 して放送 を行 う自治体 もある。
デジタル方式
いずれの
チャンネル |
アクセス |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
16QAM | 16 |
TDD(TDM/TDMA) 6チャンネル | 46kbps | S |
|||
QPSK Wide | 16 |
SCPC 1チャンネル | 22.5kbps | AMR-WB+ (10kbps) | ターボ |
16QAMよりも | |
4 |
16 |
9.6kbps | AMR-WB+ (6kbps) | ターボ |
16QAMよりも | ||
QPSK | 7.5 |
11.25kbps | ターボ |
放送 内容
防災 防犯 行政 事務 時報 -名目 上 は試験 放送 [16]で、放送 設備 の点検 を兼 ねている[17][18]。- ウェストミンスターの
鐘 ・サイレン・ミュージックチャイムなどを鳴 らす。地域 や季 節 によっても異 なるが、一般 的 には朝 7:00・正午 ・夕方 17:00に鳴 らすことが多 い。また防犯 を兼 ねており、児童 に帰宅 を促 す目的 もある[17]。時報 とは別 に、帰宅 を促 す放送 を行 う場合 もある。 - ミュージックチャイムでは、
主 に日本 の童謡 「夕焼 け小 焼 け[注釈 1]」[17]や「赤 とんぼ」・「故郷 」[17]・「七 つの子 」・「もみじ」・「椰子 の実 」、外国 の曲 「家路 (遠 き山 に日 は落 ちて)」・「恋 はみずいろ」・「野 ばら(ハインリッヒ・ヴェルナー作曲 のもの)」・「スコットランドの釣鐘草 」・「ムーン・リバー」・「イエスタデイ」・「グリーンスリーブス」・「エーデルワイス」・「アマリリス」・「さんぽ」・「エリーゼのために」がよく使 われる。歌謡 曲 では、松田 聖子 の「SWEET MEMORIES」・松任谷 由実 の「守 ってあげたい」がある。またその地域 にちなんだ曲 [注釈 2]や、出身 者 にちなんだ曲 [注釈 3]、市町村 歌 、自治体 のキャラクターのテーマソング(埼玉 県 ふじみ野 市 の「羽 ばたけふじみん」や茨城 県 稲敷 市 の「いいな!稲 敷 いなのすけ」[17])なども使 われている。基本 的 に通年 で同 じ曲 が用 いられるが、石川 県 野々市 市 のように[注釈 4]季 節 限定 で曲 が変 わることもある。
- ウェストミンスターの
アナログ
移動 系
デジタル方式
2
π /4シフトQPSK方式 -伝送 速度 9.6kbit/s。4スロットTDMAで多重 化 されているため周波数 利用 効率 に優 れ、狭 帯域 ではあるが比較的 高 レートの伝送 が可能 。- 4
値 FSK方式 -伝送 速度 4.8kbit/s。多重 化 されていないため伝送 速度 が遅 いが、回路 構成 が単純 であるため省 電力 ・低 価格 。受信 エリアがπ /4シフトQPSK方式 よりも広 い。ただし音声 以外 (サイレン・ミュージックチャイムなど)は劣化 し、わずかではあるが遅延 も発生 する事 がある。
テレメーター系
テレメーター
市町村 合併 による統合 と運用
- メーカー・システムが
異 なる設備 を使用 していた場合 、統合 運用 が困難 になる場合 がある。特 に旧 市町村 でのメーカー・導入 年 に大 きく差 がある場合 、制御 方式 ・動作 条件 や設備 の更新 時期 の違 いで問題 が発生 する。そのため両者 を橋渡 しをするシステムを独自 制作 したり、更新 時期 まで新旧 設備 を併用 することがある。 主 指令 卓 (役所 )と副 指令 卓 (吸収 合併 された市町村 の役所 )、また子 局 や中継 局 を有線 通信 (自営 回線 やNTT専用 線 )で結 ぶ構成 では、断線 や回線 不良 等 で通信 が途絶 する恐 れがある。移動 系 では周波数 の統一 が必要 であり、相互 連絡 に不都合 が生 じる。共通 波 で相互 連絡 を取 ることも可能 だが、既設 システムに当該 周波数 が導入 されていない場合 、新 たに免許 申請 や無線 設備 の改修 等 が必要 になる。
デジタル化
2003
電波 の利用 効率 が向上 する。複数 チャンネル化 ・複 信 通話 (全 二 重 通信 )が可能 [注釈 7]。静止 画像 ・ファクシミリ・文字 情報 などのデ ータ通信 が容易 である。アナログ方式 ではモデムを使用 してデータを音声 信号 に変換 する必要 があるが、デジタル方式 では音声 もデータ通信 で伝送 されているため、ソフトウェアの改修 だけで対応 することができる。全国 瞬時 警報 システムと接続 が容易 である[20]。移動 系 は都道府県 防災 行政 無線 と同一 規格 であるため、非常時 には都道府県 防災 行政 無線 を使 って自治体 をまたいだ通信 をすることができる。
多額 の導入 費用 ・長期間 のアナログ-デジタル併用 運用 などの負担 が大 きい。このためデジタル方式 に移行 するための国 の補助 制度 が設 けられている。なお800MHz帯 地域 防災 無線 については2011年 [平成 23年 ]6月 で廃止 され、デジタル方式 に移行 が完了 している。- アナログ
方式 では戸別 受信 機 以外 にも、一般 に市販 されている広帯域 受信 機 ・防災 ラジオでも受信 することができるが、デジタル方式 では汎用 の受信 機 が市販 されておらず、専用 の個別 受信 機 を使用 しなければいけない。デジタル無線 電話 を復号 出来 る受信 機 は、非常 に高価 である。 音声 コーデックは人間 の声 の周波数 帯域 に特 化 されているため、ミュージックチャイムやサイレンなどの音質 が劣化 したり、ごくわずかではあるが遅延 が発生 する[10]。アナログ方式 のときと同様 に外 付 けのモーターサイレンを設置 したり、受信 機 にサイレン・チャイム音 鳴動 装置 を付加 することで対応 している自治体 もある。- アナログ
方式 に比 べ、デジタル方式 の整備 費用 は高価 である(2015年 3月 末 現在 、デジタル方式 の整備 率 は、移動 系 は17.1%、同 報 系 は41.2%[10])。ただし市町村 合併 ・設備 の老朽 化 を機 に、国 の補助 金 を利用 してデジタル方式 に移行 する自治体 もある。
問題 点
騒音
また、
濫用
時報
き取 りづらさ
信頼 性 の低 さ(故障 )
電波 ジャック
アナログのトーン
混信
アナログ
その他
地形 などの条件 により受信 が難 しい場所 では、中継 局 ・有線 回線 での伝送 設備 が必要 となる。個別 受信 機 を住民 に配布 する場合 、受信 が難 しい場所 では自治体 の負担 で屋外 アンテナを設置 する必要 がある。有線 放送 電話 ・オフトーク通信 を置 き換 える場合 、広告 放送 はコミュニティ放送 など別 の手段 を確保 する必要 がある。- ケーブルテレビ
回線 による戸別 音声 告知 端末 を設置 する場合 、停電 したりケーブルテレビの設備 が故障 ・切断 した場合 には使 えなくなる。またケーブルテレビのサービスエリア外 の場所 には設置 できない。
関連 項目
脚注
注釈
- ^ 「よいこのチャイム」(
千葉 県 松戸 市 )や「パンザマスト」(千葉 県 柏 市 、我孫子 市 )など、独自 の題名 が付 けられていることがある[19]。 - ^
富士宮 市 など富士山 に関 する自治体 では「ふじの山 」、海浜 部 に位置 する葉山 町 では「浜辺 の歌 」、白子 町 ・九十九里 町 では「われは海 の子 」、「浜千鳥 の歌碑 」がある和田 町 (現 ・南 房総 市 )では「浜千鳥 」、みかん出荷 地 である宇和島 市 や松田 町 では「みかんの花 咲 く丘 」など。 - ^
岩手 県 南 三陸 町 の「残酷 な天使 のテーゼ」(作曲 者 の佐藤 英敏 の出身 地 )、福島 県 田村 市 大越 町 や静岡 県 浜松 市 天竜 区 春野 町 、兵庫 県 宝塚 市 の「すみれの花 咲 く頃 」(いずれも宝塚歌劇団 やその創始 者 との縁 )、福島 県 須賀川 市 の「ウルトラセブンの歌 」「帰 ってきたウルトラマン」(ウルトラシリーズの生 みの親 である円谷 英二 の出身 地 。なお、曲名 にかけて「ウルトラセブンの歌 」は朝 7時 に、「帰 ってきたウルトラマン」は夕方 5時 30分 に流 される。)などが挙 げられる[17] - ^ じょんからが
開催 される7月 のみ「じょんから節 」に変 わる[17]。 - ^ 「
広報 〜」・「防災 〜」の違 いは、各 総合 通信 局 から交付 される無線 局 免許 状 の識別 信号 による。 - ^
静岡 県 伊東 市 では、防災 無線 で放送 する内容 を伊豆 急 ケーブルネットワーク(IKC)とシーブイエー(CVA)の2局 に提供 し、文字 で流 す(両方 )かそのまま音声 で流 す(CVA)ようにしている - ^ アナログ
方式 では複数 の周波数 を使用 する必要 があり、地域 ごとに異 なる放送 を同時 に行 うのは面倒 。デジタル方式 では、単一 の周波数 で行 うことが可能 である。
出典
- ^ a b
石垣 悟 「防災 行政 無線 システムの変遷 」『日本 無線 技 報 No.60 2011』日本無線 、2011年 - ^ a b c 「
第 1部 第 2章 3 (5)市町村 防災 行政 無線 」『非常 通信 確保 のためのガイド・マニュアル』非常 通信 協議 会 、2017年 3月 - ^
一般 財団 法人 移動 無線 センター「業務 用 デジタルMCA無線 通信 システム自治体 での導入 メリット」 - ^ ふくおかコミュニティ
無線 - MCA無線 を活用 した市町村 向 けの防災 無線 システム。2005年 (平成 17年 )に福岡 県 で開発 され、同 県内 市町村 を中心 に導入 が進 められている。2009年 (平成 21年 )には、FMラジオ程度 の小型 の受信 機 を使用 する戸別 受信 方式 も開発 された[1]。 - ^
大夢 多 コミュニティ無線 -福岡 県 大牟田 市 が2007年 (平成 19年 )から導入 したMCA無線 利用 の市町村 防災 行政 無線 システムで、ふくおかコミュニティ無線 の改良 型 。移動 系 無線 機 にGPSによる位置 管理 機能 を設 けている。 - ^
福島 県 喜多方 市 ・静岡 県 焼津 市 ・兵庫 県 加古川 市 - ^
東京 テレメッセージ「280MHzデジタル同 報 無線 システム」 - ^
愛媛 県 宇和島 市 ・FMがいや - ^
前田 裕二 「防災 情報 伝達 システムの現状 」『電気 設備 学会 誌 32巻 12号 』電気 設備 学会 、2012年 - ^ a b c d e
重野 誉 敬 「防災 行政 無線 のディジタル方式 普及 促進 に向 けた総務 省 の取組 みについて」『電子 情報 通信 学会 通信 ソサイエティマガジン 9巻 3号 』電子 情報 通信 学会 、2015年 - ^ 『「
業務 用 陸上 無線 通信 の高度 化 等 に関 する技術 的 条件 」のうち「60MHz帯 デジタル同 報 系 防災 行政 無線 の低廉 化 」に関 する情報 通信 審議 会 からの一部 答申 別紙 』総務 省 、2014年 9月 - ^ ARIB STD-T86 G.722.1とほぼ
同 じもの - ^
伊村 真 「無線 通信 システム技術 の変遷 と今後 の展望 」『三菱電機 技 報 2014年 9月 号 』三菱電機 、2014年 - ^ a b
警察庁 生活 安全 局 生活 安全 企画 課長 「警察庁 丁 生 企 発 第 803号 防災 行政 無線 を活用 した地域 住民 等 に対 する防犯 情報 の提供 の推進 について(通達 )」、警視庁 、2015年 12月18日 - ^
名古屋 地方裁判所 民事 第 7部 判決 平成 16年 3月 26日 、平成 13(ワ)4811、『放送 禁止 請求 事件 』。 - ^
公共 業務 用 無線 局 の通信 事項 は「防災 行政 事務 に関 する事項 」等 と定 められているが、判例 では防災 行政 無線 機器 の試験 を目的 とした時報 放送 は認 められている[15] - ^ a b c d e f g てんもんたまご (2018
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編集 部 (2023年 7月 10日 ). “夕方 頃 に街 で流 れる「夕焼 け小 焼 け」、地域 によって“意外 な呼 び名 ”があった”. TRILL 2023年 7月 10日 閲覧 。 - ^ アナログ
方式 でも設計 が古 い場合 は、複数 の警報 システムを接続 することを想定 していないため、設備 の改修 に苦労 することがある。 - ^ a b “
災害 対応 、自治体 に差 …難 しい情報 提供 「なぜ放送 ない」「うるさい」”.埼玉 新聞 . (2015年 9月 25日 ) 2022年 9月 10日 閲覧 。 - ^ 『
阿久根 市長 、マスコミ批判 防災 無線 でブログ問題 』47NEWS(共同通信社 )2010年 1月 6日 - ^
防災 無線 「き取 れない」「緊急 か」コロナ対策 で毎日放送 …必要 ある?対応 苦心 |岐阜 新聞 Web - ^
時報 サイレン、4回 から1回 に飛島 村 、薄 らぐ必要 性 :中日新聞 Web - ^
早朝 の防災 行政 無線 がうるさい - おいらせ町 ホームページ - ^ 2020.09.01
防災 無線 用 のスピーカーの騒音 について 2020-A0065-001|鳥取 市 - ^
蓮田 市 /防災 行政 無線 がうるさいので止 めてほしい - ^ 「
赤 ちゃん起 きる」「夜勤 明 けで眠 れない」…朝 7時 の防災 無線 チャイム廃止 :社会 : ニュース :読売新聞 オンライン - ^
防災 新聞 (西日本新聞社 ) - ^ “
閖上 津波 訴訟 で和解 が成立 岩手 、宮城 両 県 の集団 訴訟 全 て集結 ”.毎日新聞 (2020年 3月 12日 ). 2020年 3月 12日 閲覧 。
外部 リンク
防災 行政 無線 とは・市町村 防災 行政 無線 のデジタル化 (総務 省 ・九州 総合 通信 局 )総務 省 電波 利用 ホームページ防災 行政 無線 -市町村 防災 行政 無線 を含 む、防災 無線 システム全体 の紹介