草原 そうげん の野焼 のや き
作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや き
ごみの野焼 のや き
野焼 のや き (のやき、英 えい : open/field burning )とは、野外 やがい で植生 しょくせい などを焼却 しょうきゃく する行為 こうい をいう。
古今 ここん おこなわれるものとして、土地 とち の維持 いじ 管理 かんり を目的 もくてき とした山野 さんや の野焼 のや き (火入 ひい れ、英 えい : controlled/prescribed burn )がある。現代 げんだい においては刈株 かりかぶ など作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや き (英 えい : agricultural/stubble burn )があり、社会 しゃかい 問題 もんだい とされる。ごみ 全般 ぜんぱん の野外 やがい 焼却 しょうきゃく (英 えい : backyard burn )も野焼 のや きと呼 よ ばれるが、本 ほん 項 こう では主 おも に農林 のうりん における野焼 のや きについて解説 かいせつ している。
田 た んぼ の畦 あぜ (あぜ)を対象 たいしょう とするものをあぜ焼 や き [1] 、庭園 ていえん などの芝 しば を焼 や くことを芝 しば 焼 や き などとも呼 よ ぶ[2] [3] [4] 。
違法 いほう に行 おこな われている焼 や き畑 ばた
野焼 のや きは古来 こらい より焼 や き畑 ばた を行 おこな い農地 のうち をならすために、近年 きんねん では山 やま 火事 かじ の防止 ぼうし 、生態 せいたい 系 けい の管理 かんり などを目的 もくてき として行 おこな われてきた。一方 いっぽう 、PM2.5 などの大気 たいき 汚染 おせん の大 おお きな原因 げんいん となっており、国境 こっきょう を越 こ えた越境 えっきょう 汚染 おせん が国際 こくさい 問題 もんだい に発展 はってん する例 れい もある[5] 。現代 げんだい において農業 のうぎょう における野焼 のや きは、大気 たいき や土壌 どじょう の環境 かんきょう を悪化 あっか させ、健康 けんこう 、経済 けいざい や生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい に害 がい をもたらす慣習 かんしゅう として認識 にんしき されており、各国 かっこく において禁止 きんし が進 すす む動向 どうこう にある[6] [7] [8] 。
草原 そうげん の野焼 のや きはアフリカなど世界 せかい 各地 かくち の草原 そうげん で主 おも に放牧 ほうぼく のためにおこなわれており、ロシアのステップ や北 きた アメリカのグレートプレーンズ における研究 けんきゅう では、土壌 どじょう の窒素 ちっそ を放出 ほうしゅつ させたり、野焼 のや き後 ご に成長 せいちょう する若 わか い植物 しょくぶつ は収量 しゅうりょう は減 へ るが栄養 えいよう 価 か や採 と 食 しょく 嗜好 しこう 性 せい は高 たか まるといったことが知 し られている[9] 。
作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや き[ 編集 へんしゅう ]
穀類 こくるい や豆類 まめるい 、サトウキビ の残 ざん 茎 くき ・藁 わら 稈・殻 から ・葉 は などの作物 さくもつ 残 ざん 渣(英語 えいご 版 ばん ) の野焼 のや きは世界 せかい 各地 かくち で多 おお くは規制 きせい のもとで行 おこな われている。原因 げんいん として、伝統 でんとう 的 てき に雑草 ざっそう ・病害虫 びょうがいちゅう を防 ふせ ぐために必要 ひつよう であるとみなされてきたこと、経済 けいざい 的 てき 理由 りゆう により野焼 のや きを行 おこな う以外 いがい に処分 しょぶん する選択肢 せんたくし を持 も てない農民 のうみん が多 おお いことが挙 あ げられる[10] [11] 。世界銀行 せかいぎんこう によれば、上位 じょうい の国 くに として中国 ちゅうごく 、インド、米国 べいこく 、ブラジル、インドネシア、ロシアが挙 あ げられるほか、アフリカ、メキシコ、タンザニアなどで割合 わりあい が高 たか く、この数 すう 十 じゅう 年 ねん の間 あいだ に世界 せかい の多 おお くの国々 くにぐに で増加 ぞうか した[6] 。
作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きは世界 せかい の多 おお くの地域 ちいき の大気 たいき 汚染 おせん において、工業 こうぎょう 、車両 しゃりょう に次 つ ぐ第 だい 3位 い の人為 じんい 排出 はいしゅつ 源 げん であり、全 ぜん 世界 せかい のバイオマス 燃焼 ねんしょう (森林 しんりん 火災 かさい を含 ふく む)の約 やく 4分 ぶん の1を占 し めると考 かんが えられている[12] 。特 とく にアジア諸国 しょこく においては、バイオマス由来 ゆらい の大気 たいき 汚染 おせん の約 やく 6割 わり を占 し めるとされる。
インド ・デリー のスモッグ 。世界 せかい で最 もっと も大気 たいき が汚染 おせん された都市 とし であり、その主要 しゅよう な原因 げんいん は野焼 のや きである[13]
インド・ニューデリーにおける一 いち 年間 ねんかん のpm2.5濃度 のうど 推移 すいい グラフ。野焼 のや きが行 おこな われる秋 あき から冬 ふゆ にかけて非常 ひじょう に高 こう 濃度 のうど の汚染 おせん が確認 かくにん できる
北 きた インドで行 おこな われた野焼 のや きの煙 けむり がヒマラヤ山脈 ひまらやさんみゃく を沿 そ って遠方 えんぽう に流 なが れる様子 ようす 。煙 けむり は遠隔 えんかく 地 ち にたやすく移動 いどう する
野焼 のや きは低温 ていおん 燃焼 ねんしょう のため、不完全 ふかんぜん 燃焼 ねんしょう となり煤煙 ばいえん を大量 たいりょう に発生 はっせい させる。この煤煙 ばいえん はベンゾ[a]ピレン など発癌 はつがん 性 せい の多 た 環 たまき 芳香 ほうこう 族 ぞく 炭化 たんか 水素 すいそ を含 ふく んだ粒子 りゅうし 状 じょう 物質 ぶっしつ (PM2.5 など)や、揮発 きはつ 性 せい 有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ 、硫黄 いおう 酸化 さんか 物 ぶつ 、窒素 ちっそ 酸化 さんか 物 ぶつ 、アンモニア 、一酸化 いっさんか 炭素 たんそ などの汚染 おせん 物質 ぶっしつ を含 ふく む[14] [15] [16] 。国立 こくりつ 環境 かんきょう 研究所 けんきゅうじょ の報告 ほうこく によれば、麦 むぎ や稲 いね の野焼 のや きで発生 はっせい するPM2.5粒子 りゅうし は、大気 たいき 中 ちゅう のPM2.5粒子 りゅうし と同 どう 程度 ていど もしくはそれ以上 いじょう に毒性 どくせい を持 も つと考 かんが えられる[17] 。
また植物 しょくぶつ 残 ざん 渣の低温 ていおん 燃焼 ねんしょう においてもダイオキシン類 るい が発生 はっせい し、煤煙 ばいえん から大気 たいき を汚染 おせん し、焼却灰 しょうきゃくばい から土壌 どじょう を汚染 おせん する[18] 。ダイオキシン類 るい の発生 はっせい 量 りょう は燃焼 ねんしょう 物 ぶつ に含 ふく まれる塩素 えんそ の量 りょう や燃焼 ねんしょう 状態 じょうたい によって左右 さゆう され、特 とく に塩素 えんそ を含 ふく む農薬 のうやく 、除草 じょそう 剤 ざい の影響 えいきょう により発生 はっせい 量 りょう が増 ふ えることが知 し られている。
健康 けんこう 上 じょう の問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
野焼 のや きはPM2.5などの汚染 おせん 物質 ぶっしつ を大量 たいりょう に排出 はいしゅつ するため、慢性 まんせい 心不全 しんふぜん などの循環 じゅんかん 器 き 疾患 しっかん や呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん 、癌 がん 、子供 こども の早死 はやじに 、アルツハイマー病 びょう やパーキンソン病 びょう 、認知 にんち 症 しょう のリスクを高 たか めることが懸念 けねん されている[6] [19] [8] [20] 。
野焼 のや きの煙 けむり は特 とく に喘息 ぜんそく や慢性 まんせい 閉塞 へいそく 性 せい 肺 はい 疾患 しっかん (COPD) を増悪 ぞうあく させる[8] 。稲 いね 藁 わら 焼 や きが社会 しゃかい 問題 もんだい となった秋田 あきた 県 けん の医師 いし の間 あいだ でも、野焼 のや きの季 き 節 ぶし になると喘息 ぜんそく 発作 ほっさ の救急 きゅうきゅう 外来 がいらい が急増 きゅうぞう するという事象 じしょう がよく知 し られていた[21] 。野焼 のや き規制 きせい による健康 けんこう 増進 ぞうしん の報告 ほうこく もあり、タイ王国 おうこく で2010年代 ねんだい 半 なか ばに進 すす められた厳正 げんせい な野焼 のや き禁止 きんし 政策 せいさく によって、呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん の受診 じゅしん 者 しゃ 数 すう が約 やく 10%減少 げんしょう したとの分析 ぶんせき がある[22] 。
新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう のパンデミックに際 さい しては、野焼 のや きによるリスク増大 ぞうだい が懸念 けねん され、いくつかの地域 ちいき で野焼 のや きが禁止 きんし された(#アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 、#カナダ の例 れい を参照 さんしょう )。PM2.5などの大気 たいき 汚染 おせん は統計 とうけい 的 てき に新型 しんがた コロナの死亡 しぼう 率 りつ を高 たか めると考 かんが えられており[23] [24] 、実験 じっけん によっても罹患 りかん リスク、重症 じゅうしょう 度 ど を高 たか めることが示 しめ されている[25] [26] 。また、煙害 えんがい によって感染 かんせん 症 しょう 対策 たいさく の換気 かんき が困難 こんなん になり、感染 かんせん 拡大 かくだい につながることが懸念 けねん されている[27] [28] 。
農業 のうぎょう 生産 せいさん 力 りょく の低下 ていか [ 編集 へんしゅう ]
焼 や かれた農地 のうち
本来 ほんらい 、植物 しょくぶつ 残 ざん 渣などの有機物 ゆうきぶつ は施 ほどこせ 用 よう ・堆肥 たいひ 化 か によって土壌 どじょう 有機物 ゆうきぶつ (腐植 ふしょく )となり、土壌 どじょう の理化学 りかがく 性 せい ・生物 せいぶつ 性 せい ひいては地力 じりき を維持 いじ ・増進 ぞうしん する役割 やくわり がある。この機会 きかい が野焼 のや きによって失 うしな われ、また表土 ひょうど も焼 や かれることで、必要 ひつよう な施肥 せひ 量 りょう の増大 ぞうだい や、土壌 どじょう 侵食 しんしょく 、収量 しゅうりょう 低下 ていか などを引 ひ き起 お こし、経済 けいざい 的 てき 損失 そんしつ や生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい の低下 ていか を招 まね く[8] 。国際 こくさい 連合 れんごう 環境 かんきょう 計画 けいかく によれば、野焼 のや きは土壌 どじょう の保水 ほすい 力 りょく や土壌 どじょう 肥沃 ひよく 度 ど を25 - 30%低下 ていか させる[20] 。
野焼 のや きで得 え られる草 くさ 木灰 きばい は、伝統 でんとう 的 てき な「肥料 ひりょう 」として利用 りよう される場合 ばあい があるが、これは誤 あやま った認識 にんしき に基 もと づいた慣習 かんしゅう とされ、前述 ぜんじゅつ の有機物 ゆうきぶつ の土 ど づくり効果 こうか が失 うしな われるほか、燃焼 ねんしょう に伴 ともな い栄養 えいよう の多 おお くが失 うしな われることが知 し られている[8] [6] 。アジア工科 こうか 大学院 だいがくいん のMohammad Esmaeil Asadiによれば、稲 いね 藁 わら の野焼 のや きは炭素 たんそ のほぼ全量 ぜんりょう 、窒素 ちっそ の99%、リンの18%、カリウムの44%を失 うしな わせる[29] 。オーストラリアのビクトリア州 しゅう 政府 せいふ によれば、小 しょう 麦藁 むぎわら の野焼 のや きは窒素 ちっそ の80%、リンの40%、カリウムの60%、硫黄 いおう の50%を失 うしな わせ、また長期 ちょうき 的 てき には土壌 どじょう の酸性 さんせい 化 か を招 まね く[30] 。
高温 こうおん に曝 さら された土壌 どじょう は一時 いちじ 的 てき に交換 こうかん 性 せい アンモニア態 たい 窒素 ちっそ や重 じゅう 炭酸 たんさん 塩 しお 抽出 ちゅうしゅつ リンの画 が 分 ぶん が増加 ぞうか するが、長期 ちょうき 的 てき には理化学 りかがく 性 せい ・生物 せいぶつ 性 せい のいずれも低下 ていか すると考 かんが えられている[6] [31] 。
地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か [ 編集 へんしゅう ]
地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か の観点 かんてん からは雪氷 せっぴょう 圏 けん の温暖 おんだん 化 か に影響 えいきょう が大 おお きいブラックカーボン の排出 はいしゅつ 源 げん として最大 さいだい の分野 ぶんや であると考 かんが えられている[6] 。これにより氷河 ひょうが などの融解 ゆうかい のほか、とりわけアジアモンスーン への影響 えいきょう といった気候 きこう 変動 へんどう が懸念 けねん される[20] 。
温室 おんしつ 効果 こうか ガス排出 はいしゅつ の観点 かんてん では、二酸化炭素 にさんかたんそ についてはカーボンニュートラル と捉 とら えることができ、メタン や一酸化 いっさんか 二 に 窒素 ちっそ についても全体 ぜんたい への寄与 きよ は目立 めだ たないが、土壌 どじょう 微生物 びせいぶつ に影響 えいきょう を与 あた え土壌 どじょう の温室 おんしつ 効果 こうか ガス排出 はいしゅつ を増加 ぞうか させる[6] 。
国際 こくさい 連合 れんごう 環境 かんきょう 計画 けいかく がとりもつ気候 きこう と大気 たいき 浄化 じょうか の国際 こくさい パートナーシップ(英語 えいご 版 ばん ) の農業 のうぎょう イニシアチブは、ヒマラヤ およびアンデス 地域 ちいき を主 おも な対象 たいしょう として、環境 かんきょう 保全 ほぜん を伴 ともな う生産 せいさん 性 せい 向上 こうじょう や、健康 けんこう 状態 じょうたい の改善 かいぜん のほか、とりわけブラックカーボンの排出 はいしゅつ 抑制 よくせい を目的 もくてき として、2015年 ねん に作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きの抑制 よくせい 計画 けいかく を開始 かいし した[7] 。
観光 かんこう 地 ち で野焼 のや きが行 おこな われ、観光 かんこう 客 きゃく が煙 けむり にさらされることで観光 かんこう 地 ち のイメージダウンに繋 つな がることが懸念 けねん されている[32] 。野焼 のや きの影響 えいきょう が深刻 しんこく なインドのデリー では、大気 たいき 汚染 おせん を理由 りゆう として観光 かんこう 客 きゃく が約 やく 25 - 30%減少 げんしょう したとの報告 ほうこく がある[12] 。
野焼 のや きによって発生 はっせい する汚染 おせん 物質 ぶっしつ である煙 けむり は気体 きたい であるため、容易 ようい に遠隔 えんかく 地 ち へと流入 りゅうにゅう し越境 えっきょう 汚染 おせん を引 ひ き起 お こす。野焼 のや きの当事 とうじ 者 しゃ (当事 とうじ 国 こく )とは無関係 むかんけい な近隣 きんりん へと被害 ひがい をもたらし、関係 かんけい 悪化 あっか につながっている。
国連 こくれん の国際 こくさい 連合 れんごう 環境 かんきょう 計画 けいかく (UNEP)や国際 こくさい 的 てき な環境 かんきょう NGO であるThe Nature Conservancy(TNC)は、人 ひと の健康 けんこう および農地 のうち への有害 ゆうがい 性 せい から野焼 のや きを批判 ひはん し、農民 のうみん の野焼 のや きからの脱却 だっきゃく を支援 しえん している。
TNCは野焼 のや きを行 おこな わない持続 じぞく 可能 かのう な農業 のうぎょう 形態 けいたい として、ハッピーシーダー を使 つか ったすき込 こ み型 がた の農業 のうぎょう をPromoting Regenerative And No-burn Agriculture (PRANA:再生 さいせい ・不燃 ふねん 型 がた 農業 のうぎょう )として定義 ていぎ し、普及 ふきゅう させるプロジェクトを立 た ち上 あ げている[33] [34] [35] 。
野焼 のや きは多 おお くの国 くに で法的 ほうてき に規制 きせい されており、その分野 ぶんや は火災 かさい 防止 ぼうし 、交通 こうつう 災害 さいがい 防止 ぼうし 、大 だい 気質 きしつ 保全 ほぜん 、土壌 どじょう 保全 ほぜん など多岐 たき に渡 わた る。国際 こくさい 連合 れんごう 欧州 おうしゅう 経済 けいざい 委員 いいん 会 かい (UNECE) によれば、1980年代 ねんだい 始 はじ めから加盟 かめい 国 こく における規制 きせい が始 はじ められた[8] 。規制 きせい の枠組 わくぐ みも様々 さまざま であり、欧州 おうしゅう 連合 れんごう の共通 きょうつう 農業 のうぎょう 政策 せいさく のように、直接 ちょくせつ 支払 しはら い(補助 ほじょ 金 きん )といったメリットを与 あた える引 ひ き換 か え条件 じょうけん (クロスコンプライアンス)を提示 ていじ する、野焼 のや きに許可 きょか 制 せい を設 もう ける、作物 さくもつ 残 ざん 渣をすき込 こ むための農機具 のうきぐ に補助 ほじょ 金 きん を設置 せっち するといったものが実施 じっし されている。UNECEによれば、問題 もんだい の地理 ちり 的 てき 把握 はあく 、教育 きょういく 、規制 きせい の3段階 だんかい が順序 じゅんじょ をもって発展 はってん することが実効 じっこう 性 せい のある規制 きせい において重要 じゅうよう とされる。
インド では野焼 のや きを撲滅 ぼくめつ するために、農家 のうか によるハッピーシーダー の導入 どうにゅう に対 たい し補助 ほじょ 金 きん を設置 せっち し、不 ふ 耕 こう 起 おこり 栽培 さいばい への切 き り替 か えを促 うなが しているが、貧困 ひんこん および融資枠 ゆうしわく の不足 ふそく 、野焼 のや きに対 たい する法的 ほうてき 規制 きせい のゆるさによるインセンティブ の不足 ふそく 、農民 のうみん の教育 きょういく 水準 すいじゅん の低 ひく さなどの複数 ふくすう の理由 りゆう により思 おも うように進 すす んでいない[36] 。
野焼 のや きに代 か わる作物 さくもつ 残 ざん 渣の有効 ゆうこう 利用 りよう 法 ほう としては不 ふ 耕 こう 起 おこり 栽培 さいばい などのマルチング、圃場 ほじょう すき込 こ み、堆肥 たいひ 化 か 、飼料 しりょう ・敷 じき 料 りょう といった耕 こう 畜連携 れんけい のほか、紙 かみ やバイオプラスチック などの素材 そざい 原料 げんりょう 、バイオ燃料 ねんりょう 原料 げんりょう やバイオ炭 ずみ (木炭 もくたん ) 原料 げんりょう として利用 りよう する取 と り組 く みがある[6] 。
籾殻 もみがら 燻 いぶし 炭 ずみ などのバイオ炭 ずみ の生産 せいさん においては、野焼 のや きのような伝統 でんとう 的 てき 方法 ほうほう をとれば同様 どうよう の害 がい を伴 ともな い、一般 いっぱん 的 てき なボイラーのような高温 こうおん 燃焼 ねんしょう では発癌 はつがん 性 せい 物質 ぶっしつ であり珪肺 けいはい の原因 げんいん となる結晶 けっしょう 質 しつ シリカを生成 せいせい するという問題 もんだい があるが、これらの問題 もんだい を解決 かいけつ させたガス化 か ・エネルギー回収 かいしゅう 技術 ぎじゅつ の開発 かいはつ も進 すす められている[37] [38] 。
不 ふ 耕 こう 起 おこり 栽培 さいばい
農 のう 機 き によるすき込 こ み
牛 うし と敷 じ きわら
渡 わたり 良 りょう 瀬 せ 遊水地 ゆうすいち のヨシ焼 や き
岩湧山 いわわきさん の山焼 やまや き
阿蘇 あそ の草原 そうげん の野焼 のや き
日本 にっぽん では伝統 でんとう 的 てき に、春 はる 先 さき のまだ草本 そうほん の新芽 しんめ が出 で ない時期 じき に、野山 のやま の枯 か れ草 くさ を焼 や く事 こと が多 おお い。山焼 やまや き とも言 い う[39] 。また、田 た の畔 ほとり や[40] 、河川敷 かせんしき を焼 や くことも野焼 のや きということもある[41] 。
日本 にっぽん の自然 しぜん の状態 じょうたい では酷寒 こっかん 地 ち を除 のぞ き、草原 そうげん は森林 しんりん へと遷移 せんい する。野焼 のや きや採草 さいそう 、放牧 ほうぼく を行 おこな うことで、この遷移 せんい がリセットされ、初期 しょき 状態 じょうたい の草地 くさち に戻 もど る。このように人為 じんい 的 てき に手 て を加 くわ えることで維持 いじ されている草原 そうげん を二 に 次 じ 草原 そうげん (半 はん 自然 しぜん 草原 そうげん )といい、採草 さいそう 地 ち や放牧 ほうぼく 地 ち として利用 りよう されてきたほか、特 とく に野草 やそう 地 ち では特有 とくゆう の生物 せいぶつ 相 しょう を形成 けいせい する[42] [43] 。野焼 のや きは、地下 ちか に生長 せいちょう 点 てん を持 も つ草本 そうほん 植物 しょくぶつ を生 い かしつつ、地表 ちひょう を覆 おお う有機物 ゆうきぶつ や、地上 ちじょう に生長 せいちょう 点 てん を持 も つ木本 きもと 植物 しょくぶつ を減 へ らし、また炎 ほのお などによる地温 ちおん 上昇 じょうしょう や発芽 はつが 誘導 ゆうどう 物質 ぶっしつ (カリキン )の生成 せいせい などにより土中 どちゅう 種子 しゅし の休眠 きゅうみん 打破 だは を促 うなが したり、炭 すみ による暗色 あんしょく 化 か (アルベド 低下 ていか )で地温 ちおん を上昇 じょうしょう させたり、有機物 ゆうきぶつ を無機 むき 塩類 えんるい とすることで新 あら たに出 で る若草 わかくさ のための肥料 ひりょう としたり、ダニ などの害虫 がいちゅう を焼 や き殺 ころ す効果 こうか も期待 きたい される[44] [45] 。
よく知 し られた山野 さんや の野焼 のや きには、次 つぎ のようなものがある。
国立 こくりつ 公園 こうえん など自然 しぜん 保護 ほご 区 く における野草 やそう 地 ち の野焼 のや きは、採草 さいそう や放牧 ほうぼく とあわせ、二 に 次 じ 草原 そうげん 環境 かんきょう や生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい の維持 いじ に有用 ゆうよう な管理 かんり 手段 しゅだん のひとつとして行 おこな われており、環境省 かんきょうしょう は自然 しぜん 再生 さいせい 推進 すいしん 法 ほう などに基 もと づき支援 しえん している[46] 。草地 くさち の野焼 のや きの量 りょう の正確 せいかく なデータは把握 はあく されていないが、1,000ヘクタール 以上 いじょう の主要 しゅよう な野焼 のや き実施 じっし 地 ち の5箇所 かしょ (計 けい 24,400ヘクタール)を想定 そうてい し、単位 たんい ヘクタール当 あ たりの平均 へいきん 焼却 しょうきゃく 量 りょう を10トンとする概算 がいさん (日本国 にっぽんこく 温室 おんしつ 効果 こうか ガスインベントリ)があり、単純 たんじゅん 計算 けいさん で244キロトンのバイオマス焼却 しょうきゃく が行 おこな われうると想定 そうてい される[47] 。野焼 のや きは土地 とち の炭素 たんそ 貯留 ちょりゅう を減少 げんしょう させると一般 いっぱん 的 てき には考 かんが えられているが、阿蘇 あそ の二 に 次 じ 草原 そうげん (約 やく 16,400ヘクタールの野焼 のや き地 ち )では、文献 ぶんけん 上 じょう は千 せん 年 ねん 以上 いじょう 前 まえ から(延喜 えんぎ 式 しき に基 もと づく説 せつ )、土壌 どじょう 分析 ぶんせき によれば一 いち 万 まん 年 ねん 以上 いじょう 前 まえ から野焼 のや きがおこなわれ、かつ耕 こう 起 おこり がおこなわれてこなかった結果 けっか 、土壌 どじょう に蓄積 ちくせき した炭 すみ と植生 しょくせい 由来 ゆらい の有機物 ゆうきぶつ により、土壌 どじょう 炭素 たんそ の貯留 ちょりゅう が高 たか められていると考 かんが えられている[48] 。
野焼 のや きに関 かん する春 はる の季語 きご には「野 の 焼 しょう 」や「山焼 やまやき 」、「野山 のやま 焼 や く」、「野火 のび 」、「畑 はたけ 焼 しょう 」などがある[49] 。
ヨシ焼 や きによる灰 はい や煙 けむり の広範囲 こうはんい への飛散 ひさん 、洗濯 せんたく 物 ぶつ への付着 ふちゃく などの被害 ひがい が苦情 くじょう として提出 ていしゅつ され、SNSでも報告 ほうこく が相次 あいつ いでいる。自治体 じちたい 側 がわ はこれを認識 にんしき しているが、湿地 しっち 環境 かんきょう を守 まも るために必要 ひつよう な行為 こうい であるとして継続 けいぞく されている[50] [51] 。
損害 そんがい 賠償 ばいしょう 請求 せいきゅう 訴訟 そしょう [ 編集 へんしゅう ]
山野 さんや の野焼 のや きは現地 げんち の組合 くみあい により行 おこな われているが、毎年 まいとし のように延焼 えんしょう による原野 はらの 火災 かさい (山 やま 火事 かじ ) 、観光 かんこう 客 きゃく の車 くるま への延焼 えんしょう 、また行為 こうい 者 しゃ のやけど、死亡 しぼう が発生 はっせい している[52] 。近年 きんねん では太陽光 たいようこう パネルの設置 せっち も進 すす んでおり、それらに延焼 えんしょう する可能 かのう 性 せい も大 おお きなリスクが認識 にんしき されている。実際 じっさい に延焼 えんしょう した先 さき から損害 そんがい 賠償 ばいしょう が請求 せいきゅう されたケースもあり、そのため野焼 のや きを行 おこな わないところも出 で てきている。[53]
こうしたリスクに対応 たいおう し、三井 みつい 住友 すみとも 海上 かいじょう は野焼 のや きの保険 ほけん 商品 しょうひん を開発 かいはつ した[54] 。
農家 のうか による野焼 のや き[ 編集 へんしゅう ]
作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや き[ 編集 へんしゅう ]
作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや き(籾殻 もみがら )
稲 いね 藁 わら や籾殻 もみがら 、果樹 かじゅ の剪定 せんてい 枝 えだ といった作物 さくもつ 残 ざん 渣は、従来 じゅうらい は堆肥 たいひ 化 か や畜産 ちくさん 資材 しざい 、藁 わら 細工 ざいく など手工業 しゅこうぎょう 製品 せいひん の材料 ざいりょう として資源 しげん 利用 りよう されてきた。しかし現代 げんだい になり、農家 のうか の担 にな い手 て 減少 げんしょう や牛馬 ぎゅうば の減少 げんしょう 、農業 のうぎょう 機械 きかい 化 か 、化学 かがく 肥料 ひりょう の普及 ふきゅう などによりその利用 りよう 途 と が減少 げんしょう し、その一部 いちぶ が焼却 しょうきゃく されるようになった[55] [56] 。特 とく に稲作 いなさく における野焼 のや きは、昭和 しょうわ 40 - 50年代 ねんだい の自 じ 脱 だっ 型 がた コンバイン などによる機械 きかい 収穫 しゅうかく の普及 ふきゅう にともない増加 ぞうか し、一時 いちじ は稲作 いなさく 付 づけ 面積 めんせき の25%で野焼 のや きが行 おこな われ、その煙害 えんがい は「稲 いね わらスモッグ 」と呼 よ ばれ社会 しゃかい 問題 もんだい 化 か した[57] [58] 。
野焼 のや きは大気 たいき 汚染 おせん 、悪臭 あくしゅう などの公害 こうがい 、洗濯 せんたく 物 ぶつ の汚 よご れ[59] など近隣 きんりん トラブル、火災 かさい など事故 じこ の原因 げんいん となる[60] 。また地域 ちいき における農産 のうさん ・観光 かんこう のイメージ低下 ていか [61] [62] や、焼却 しょうきゃく により有機物 ゆうきぶつ の土壌 どじょう への還元 かんげん 量 りょう が減少 げんしょう し、地力 じりき ・収量 しゅうりょう 低下 ていか につながることが示 しめ されるなど、営農 えいのう 面 めん においても問題 もんだい となる[55] [63] 。こうしたことから、農協 のうきょう や行政 ぎょうせい 機関 きかん における土 ど づくり運動 うんどう が興 おこ り[56] [64] 、地力 じりき 増進 ぞうしん 法 ほう [注 ちゅう 1] 、持続 じぞく 農業 のうぎょう 法 ほう [注 ちゅう 2] 、GAP(適正 てきせい 農業 のうぎょう 規範 きはん )[注 ちゅう 3] などの政策 せいさく において、作物 さくもつ 残 ざん 渣は焼却 しょうきゃく せずに堆肥 たいひ や飼料 しりょう として利用 りよう することが奨励 しょうれい されるようになっている[69] 。
日本 にっぽん 国内 こくない での作物 さくもつ 残 ざん 渣の焼却 しょうきゃく 量 りょう は、都道府県 とどうふけん が把握 はあく するデータからの算出 さんしゅつ では、稲 いね (藁 わら ・籾殻 もみがら )で1990年 ねん には1,019.5キロトン 、2016年 ねん には295.4キロトン、麦 むぎ 類 るい の焼却 しょうきゃく 割合 わりあい は2007年度 ねんど には13.5%、2016年度 ねんど には7.7%である[70] [71] 。2012年 ねん の第 だい 181回 かい 国会 こっかい での内閣 ないかく 答弁 とうべん 書 しょ によれば、2010年度 ねんど 産 さん の稲 いね 由来 ゆらい の焼却 しょうきゃく された稲 いね 藁 わら の重量 じゅうりょう 割合 わりあい は、各 かく 都道府県 とどうふけん からの集計 しゅうけい で1.8%である[69] 。地域 ちいき の取 と り組 く みによっても違 ちが いがあり、例 たと えば米 べい の最多 さいた 産地 さんち (2018年 ねん 時点 じてん )である新潟 にいがた 県 けん では、1993年 ねん には独自 どくじ の指導 しどう 要綱 ようこう を制定 せいてい するなど作物 さくもつ 残 ざん 渣の適正 てきせい 処理 しょり を積極 せっきょく 的 てき に推進 すいしん し[72] [73] 、稲 いね 藁 わら の焼却 しょうきゃく 割合 わりあい (対 たい 作付 さくづけ 面積 めんせき )は、1995年度 ねんど には6.9%(9,451ヘクタール)、2017年度 ねんど には0.0%(36ヘクタール)となっている[74] 。青森 あおもり 県 けん では2010年 ねん に稲 いね 藁 わら の適正 てきせい 処理 しょり を推進 すいしん する条例 じょうれい を制定 せいてい し、作付 さくづけ 面積 めんせき の1%まで野焼 のや きが減少 げんしょう したが、一部 いちぶ 地域 ちいき では根強 ねづよ く残 のこ る[58] 。
法 ほう 規制 きせい による野焼 のや きの禁止 きんし 化 か の影響 えいきょう で、東京 とうきょう 都内 とない 西部 せいぶ の住宅 じゅうたく 地 ち の植木 うえき 農家 のうか の堆肥 たいひ にカブトムシの幼虫 ようちゅう が大量 たいりょう に発生 はっせい し、住宅 じゅうたく 地 ち の庭木 にわき として近年 きんねん 利用 りよう されるようになったシマトネリコに成虫 せいちゅう が集結 しゅうけつ するという、新 あら たなカブトムシの幼虫 ようちゅう ・成虫 せいちゅう のサイクルが形成 けいせい されている。2023年 ねん 8月 がつ 13日 にち 放送 ほうそう 分 ぶん の『ダーウィンが来 き た! 』でもこのことについて取 と り上 あ げられた[75] [76] [77] 。
凍 こお 霜害 そうがい 予防 よぼう のための野焼 のや き[ 編集 へんしゅう ]
果樹 かじゅ や茶 ちゃ 等 ひとし の栽培 さいばい では、冬期 とうき に凍 こお 霜害 そうがい 対策 たいさく として野焼 のや き(焚 た き火 び )を行 おこな うことがある。燻 いぶし 煙 けむり 法 ほう (籾殻 もみがら や濡 ぬ らした稲 いね わらなどを焼 や いて園内 えんない を燻 いぶし 煙 けむり する)、燃焼 ねんしょう 法 ほう (灯油 とうゆ や剪定 せんてい 枝 えだ などを燃 も やして昇 のぼり 温 あつし する)[78] など野焼 のや きによる方法 ほうほう はばい煙 えん を発生 はっせい し大気 たいき を汚染 おせん するため煙害 えんがい の原因 げんいん となるが、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう で例外 れいがい 的 てき に許可 きょか されている(古 こ タイヤやビニール資材 しざい などを燃 も やすことは禁 きん じられている)。大型 おおがた の送風 そうふう ファン(防 ぼう 霜 しも ファン)を使 つか って空気 くうき をかき混 ま ぜる方法 ほうほう もあるが、導入 どうにゅう コストが大 おお きいため、余裕 よゆう のない農家 のうか や小規模 しょうきぼ 農家 のうか はそれ以外 いがい の方法 ほうほう 、つまり野焼 のや きを行 おこな う。国 くに は果樹 かじゅ 経営 けいえい 支援 しえん 対策 たいさく 事業 じぎょう を通 つう じて防 ぼう 霜 しも ファン導入 どうにゅう を支援 しえん している。[79] [80] [81] [82] 。
宗教 しゅうきょう 行事 ぎょうじ の野焼 のや き[ 編集 へんしゅう ]
どんど焼 や き
木材 もくざい を組 く み上 あ げてどんど を作 つく りだるま を燃 も やすどんど焼 や き などの火祭 ひまつ り の行事 ぎょうじ や、寺社 じしゃ のお焚 た き上 あ げ など、宗教 しゅうきょう 、習俗 しゅうぞく の一環 いっかん として焼却 しょうきゃく を行 おこな うものがある。これら宗教 しゅうきょう 行事 ぎょうじ としての野焼 のや きは廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう による規制 きせい において例外 れいがい 規定 きてい として扱 あつか われているが、実際 じっさい に焼却 しょうきゃく するかは寺社 じしゃ の裁量 さいりょう に任 まか されている。近年 きんねん はゴミを持 も ち込 こ まれる、近隣 きんりん 住民 じゅうみん からの苦情 くじょう がくる、消防 しょうぼう の指導 しどう が入 はい るなどトラブルも起 お きており、そうした風潮 ふうちょう を踏 ふ まえ、自主 じしゅ 的 てき にお焚 た き上 あ げを取 と りやめて、しめ縄 なわ なども自治体 じちたい のゴミ回収 かいしゅう に出 だ すように通知 つうち している寺社 じしゃ もあるという[83] 。
庭 にわ で行 おこな われたゴミの野焼 のや き跡 あと
家庭 かてい ごみ、粗大 そだい ごみ、落 お ち葉 ば 、剪定 せんてい 枝 えだ 、刈草 かりくさ 、ダンボール、資材 しざい 、木材 もくざい 、産業 さんぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ などの雑多 ざった なごみ を廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう に従 したが わずに焼却 しょうきゃく 処分 しょぶん することを指 さ す。そのまま地面 じめん に積 つ み上 あ げて、穴 あな を掘 ほ りそのなかに投棄 とうき して、ドラム缶 どらむかん や焼却 しょうきゃく 炉 ろ といったものを使用 しよう して、それぞれ焼却 しょうきゃく する[84] [85] 。
日本 にっぽん では近代 きんだい 化 か 以降 いこう 、戦後 せんご まで適切 てきせつ な焼却 しょうきゃく 施設 しせつ が普及 ふきゅう していなかったためごみの野焼 のや きが常態 じょうたい 化 か していたが、ごみ問題 もんだい の深刻 しんこく 化 か を受 う けて1963年 ねん の生活 せいかつ 環境 かんきょう 施設 しせつ 整備 せいび 緊急 きんきゅう 措置 そち 法 ほう で焼却 しょうきゃく 施設 しせつ の整備 せいび 方針 ほうしん が定 さだ められ[86] 、2000年 ねん の廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう 改正 かいせい でごみの野焼 のや きが全般 ぜんぱん 的 てき に原則 げんそく 禁止 きんし された[87] 。ごみの野焼 のや きは、煙害 えんがい ・火災 かさい などの問題 もんだい に加 くわ え、特 とく にダイオキシン類 るい に代表 だいひょう される有害 ゆうがい 物質 ぶっしつ の発生 はっせい が問題 もんだい とされる[88] [89] 。
農業 のうぎょう 分野 ぶんや では、事業 じぎょう 系 けい 一般 いっぱん 廃棄 はいき 物 ぶつ にあたる作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが焼却 しょうきゃく 禁止 きんし の例外 れいがい に含 ふく まれているが、これは軽微 けいび かつやむを得 え ない場合 ばあい の特例 とくれい であり、原則 げんそく 的 てき にごみの野焼 のや きは禁止 きんし されている(詳 くわ しくは#法 ほう 規制 きせい を参照 さんしょう )。特 とく に産業 さんぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ に指定 してい される廃 はい ビニールなど廃 はい プラスチック類 るい は少量 しょうりょう でも汚染 おせん が深刻 しんこく であり、災害 さいがい 非常時 ひじょうじ でも野焼 のや きしてはならないものとされている[87] [89] 。農業 のうぎょう におけるこうしたごみの野焼 のや きは、大気 たいき 汚染 おせん や土壌 どじょう 汚染 おせん のほか、農業 のうぎょう 用水 ようすい の汚染 おせん が懸念 けねん される場合 ばあい もある[90] 。
環境省 かんきょうしょう の「産業 さんぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ 行政 ぎょうせい 組織 そしき 等 とう 調査 ちょうさ 報告 ほうこく 書 しょ 」によれば、日本 にっぽん 国内 こくない の産業 さんぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ の野焼 のや きは1990年代 ねんだい 後半 こうはん から大幅 おおはば に減少 げんしょう し、廃 はい プラスチック類 るい の野焼 のや きの量 りょう は1996年度 ねんど には3,446トン 、2015年度 ねんど には19トン、木 き くずの野焼 のや きの量 りょう は1996年度 ねんど には59,916トン、2015年度 ねんど には831トンである[91] 。警察庁 けいさつちょう の「警察 けいさつ 白書 はくしょ 」ほか統計 とうけい によれば、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう の焼却 しょうきゃく 禁止 きんし 違反 いはん (不法 ふほう 焼却 しょうきゃく )による検挙 けんきょ 件数 けんすう は、2018年 ねん には2,802件 けん (うち2千 せん 件 けん 以上 いじょう が一般 いっぱん 廃棄 はいき 物 ぶつ 事犯 じはん [92] )であり、同 どう 法 ほう 違反 いはん による検挙 けんきょ 全体 ぜんたい の約 やく 51%を占 し める[93] 。
野焼 のや きが行 おこな われる理由 りゆう [ 編集 へんしゅう ]
住宅 じゅうたく の庭 にわ に置 お かれたドラム缶 どらむかん 。ごみが燃 も やされ、掻 か き出 だ された灰 はい やクズが見 み える
公害 こうがい 等 とう 調整 ちょうせい 委員 いいん 会 かい による知見 ちけん および行為 こうい 者 しゃ への取材 しゅざい によると、
手 て っ取 と り早 ばや いから
みんなもやっているから
機械 きかい を使 つか わなくていいから
野焼 のや き以外 いがい の方法 ほうほう だとコスト(お金 かね )がかかるから
などという理由 りゆう で野焼 のや き行為 こうい を行 おこな っており、また野焼 のや きをする人 ひと には老人 ろうじん が多 おお く、「昔 むかし からやっているのに何 なに が悪 わる い」などと主張 しゅちょう するという。野焼 のや き全体 ぜんたい の内訳 うちわけ としては大阪 おおさか 府 ふ 八尾 やお 市 し においては全体 ぜんたい の5割 わり が、兵庫 ひょうご 県 けん 三田 みた 市 し では全体 ぜんたい の約 やく 7割 わり が農家 のうか による野焼 のや きであった。行政 ぎょうせい 側 がわ の事情 じじょう としては廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう の例外 れいがい 規定 きてい に「農業 のうぎょう を営 いとな むためにやむをえない理由 りゆう での廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく は例外 れいがい 」との旨 むね の文 ぶん があるため、取締 とりしまり には限界 げんかい があるとしている[94] [95] [96] 。
また、野焼 のや きの有害 ゆうがい 性 せい や違法 いほう であるという認識 にんしき が人々 ひとびと に浸透 しんとう していないために、町内 ちょうない 会 かい の行事 ぎょうじ (地域 ちいき 美化 びか 活動 かつどう )として野焼 のや きが行 おこな われたり[97] [98] 、取 と り締 し まる側 がわ であるはずの自治体 じちたい 職員 しょくいん 、警察官 けいさつかん や、議員 ぎいん 、消防 しょうぼう 士 し によって野焼 のや きが行 おこな われるケースも散見 さんけん される[99] [100] 。
刑事 けいじ 事件 じけん として扱 あつか われた事例 じれい では、和歌山 わかやま 県 けん 湯浅 ゆあさ 町 まち 役場 やくば の男性 だんせい 課長 かちょう が公文書 こうぶんしょ 115キロをドラム缶 どらむかん で野焼 のや きし火災 かさい を発生 はっせい させ、さらにそれらを隠蔽 いんぺい しようとしたが追及 ついきゅう され、明 あか るみに出 で たものがある。課長 かちょう は廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう 違反 いはん 罪 ざい で罰金 ばっきん 40万 まん 円 えん の略式 りゃくしき 命令 めいれい 、課長 かちょう を手伝 てつだ った男性 だんせい 係長 かかりちょう は厳重 げんじゅう 注意 ちゅうい の処分 しょぶん が下 くだ された[101] [102] 。
その他 た 、兵庫 ひょうご 県警 けんけい の警官 けいかん が竹 たけ 7トンを野焼 のや きし、書類 しょるい 送検 そうけん および減給 げんきゅう 処分 しょぶん [103] 、千葉 ちば 県 けん 匝瑳 そうさ 市 し の市 し 職員 しょくいん が解体 かいたい した物置 ものおき や布団 ふとん を野焼 のや きし、書類 しょるい 送検 そうけん された後 のち 、市 し によって懲戒 ちょうかい 処分 しょぶん [104] 、奈良 なら 市 し の消防 しょうぼう 士 し が刈草 かりくさ を野焼 のや きし近 ちか くの倉庫 そうこ を全焼 ぜんしょう させ、失火 しっか の疑 うたが いで捜査 そうさ を受 う けた[105] などがある。
自治体 じちたい による監督 かんとく 能力 のうりょく がないために防 ふせ げなかった野焼 のや き(不法 ふほう 焼却 しょうきゃく )、不法 ふほう 投棄 とうき 事件 じけん として豊島 としま 事件 じけん がある。
香川 かがわ 県 けん 豊島 としま で、違法 いほう 業者 ぎょうしゃ によって1975年 ねん から1990年 ねん 12月 がつ までの約 やく 16年間 ねんかん もの間 あいだ 、総計 そうけい 90万 まん トンにもおよぶ産廃 さんぱい の不法 ふほう 投棄 とうき および野焼 のや きが県 けん の黙認 もくにん のもと公然 こうぜん と行 おこな われていた事件 じけん 。激烈 げきれつ な公害 こうがい 、環境 かんきょう 汚染 おせん が生 しょう じ、現在 げんざい (2022年 ねん )に至 いた っても事後 じご 処理 しょり が続 つづ いている。この事件 じけん がきっかけで廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり がより厳格 げんかく 化 か された。[106] [107]
周囲 しゅうい への被害 ひがい [ 編集 へんしゅう ]
市民 しみん からの苦情 くじょう [ 編集 へんしゅう ]
総務 そうむ 省 しょう の「平成 へいせい 30年度 ねんど 公害 こうがい 苦情 くじょう 調査 ちょうさ 」によれば、野焼 のや きは日本 にっぽん 国内 こくない で最 もっと も多 おお い公害 こうがい 苦情 くじょう の発生 はっせい 原因 げんいん であり、全体 ぜんたい の18.3%(12,243件 けん )を占 し める[108] 。
苦情 くじょう 内容 ないよう としては、
煙 けむり で運転 うんてん 中 ちゅう の視界 しかい が遮 さえぎ られる
洗濯 せんたく 物 ぶつ に臭 にお いがつく
窓 まど が開 あ けられない
体調 たいちょう の悪 わる い人 ひと がいる
子供 こども にぜん息 そく が出 で た
などが寄 よ せられている[94] [96] 。
日本 にっぽん 国内 こくない における微小 びしょう 粒子 りゅうし 状 じょう 物質 ぶっしつ (PM2.5 )の汚染 おせん は中国 ちゅうごく などからの越境 えっきょう 汚染 おせん が大 おお きく寄与 きよ していたが、2018年 ねん の時点 じてん ですでにそれらの影響 えいきょう は小 ちい さくなっており、むしろ相対 そうたい 的 てき に国内 こくない の野焼 のや きが大 おお きな発生 はっせい 源 げん であると認識 にんしき されている。野焼 のや きはPM2.5を発生 はっせい させるにもかかわらず、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう の特別 とくべつ な例外 れいがい となっており野放 のばな し状態 じょうたい となっている[109] 。
2015年 ねん から環境省 かんきょうしょう のPM2.5政策 せいさく パッケージにおいて排出 はいしゅつ 抑制 よくせい が検討 けんとう されるようになった[110] [111] [112] 。環境省 かんきょうしょう は、野焼 のや きが地域 ちいき のPM2.5濃度 のうど に与 あた える影響 えいきょう が高 たか まりやすい気象 きしょう 条件 じょうけん として、弱 じゃく 風 ふう や、秋 あき から冬 ふゆ にかけて晴 は れた日 ひ の夜間 やかん に形成 けいせい されやすい逆転 ぎゃくてん 層 そう 、高 こう 湿度 しつど を挙 あ げ、こうした条件 じょうけん での野焼 のや きをしないよう求 もと めている[113] 。また含水率 りつ の高 たか い(未 み 乾燥 かんそう の)作物 さくもつ 残 ざん 渣はPM2.5の排出 はいしゅつ 量 りょう を増加 ぞうか させる[114] 。
環境省 かんきょうしょう の「PM2.5等 とう 大気 たいき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ 排出 はいしゅつ インベントリ」によれば、2015年度 ねんど の作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きによるPM2.5一 いち 次 じ 粒子 りゅうし の推計 すいけい 排出 はいしゅつ 量 りょう は約 やく 1万 まん 3千 せん トンであり、国内 こくない 排出 はいしゅつ 全体 ぜんたい (約 やく 12万 まん トン)の約 やく 1割 わり を占 し める[115] 。またその他 た の大気 たいき 汚染 おせん 物質 ぶっしつ として、揮発 きはつ 性 せい 有機 ゆうき 化合 かごう 物 ぶつ 約 やく 1万 まん 1千 せん トン、硫黄 いおう 酸化 さんか 物 ぶつ 約 やく 1,300トン、窒素 ちっそ 酸化 さんか 物 ぶつ 約 やく 8千 せん トン、アンモニア 約 やく 3,500トン、一酸化 いっさんか 炭素 たんそ 約 やく 12万 まん トンの年間 ねんかん 排出 はいしゅつ 量 りょう が推計 すいけい される(2012年度 ねんど データ)[16] 。
環境省 かんきょうしょう の悪臭 あくしゅう に関 かん する全国 ぜんこく 調査 ちょうさ では、最 もっと も多 おお かったのが野外 やがい 焼却 しょうきゃく (野焼 のや き)であり3,223 件 けん (全体 ぜんたい の 25.6%)となっている(平成 へいせい 30年度 ねんど )[116] 。2017年 ねん の神奈川 かながわ 県 けん 横浜 よこはま 市 し では悪臭 あくしゅう 苦情 くじょう の6割 わり が、2018年 ねん の福井 ふくい 県 けん では大気 たいき 汚染 おせん 苦情 くじょう の8割 わり 、悪臭 あくしゅう 苦情 くじょう の6割 わり が野焼 のや きによるものだった[117] [118] 。
総務 そうむ 省 しょう 消防庁 しょうぼうちょう の「平成 へいせい 30年 ねん (1~12月 がつ )における火災 かさい の状況 じょうきょう (確 かく 定値 ていち )」によれば、火入 ひい れは日本 にっぽん 国内 こくない で6番目 ばんめ の(たばこ、たき火 び 、こんろ、放火 ほうか 、放火 ほうか の疑 うたが いに次 つ ぐ)火災 かさい 原因 げんいん であり、全体 ぜんたい の4.9%(1,856件 けん 、死者 ししゃ 18名 めい )を占 し める[119] 。林野 りんや 火災 かさい においては、たき火 び に次 つ ぐ2番目 ばんめ の原因 げんいん であり、全体 ぜんたい の18.9%(258件 けん )を占 し める。また、野焼 のや きの火 ひ が下草 したくさ に延焼 えんしょう し、人 ひと が炎 ほのお に巻 ま かれ死亡 しぼう する事故 じこ が度々 どど 発生 はっせい しており[120] [121] [122] 、年間 ねんかん 死者 ししゃ 数 すう としては建物 たてもの 火災 かさい を上回 うわまわ る死者 ししゃ を出 だ している地域 ちいき もある[123] 。
また、野焼 のや き(火入 ひい れ)は山 やま 火事 かじ を引 ひ き起 お こす原因 げんいん となっている。平成 へいせい 27年 ねん ~令 れい 和 わ 元年 がんねん の調査 ちょうさ では焚 た き火 び に次 つ ぐ2位 い に入 はい っており、国 くに や地方自治体 ちほうじちたい が警告 けいこく のアナウンスを出 だ している[124] [125] [126] 。
野焼 のや きによる大量 たいりょう の煙 けむり は車 くるま の視界 しかい を遮 さえぎ り交通 こうつう 事故 じこ を誘発 ゆうはつ する。岩手 いわて 県 けん で野焼 のや きの煙 けむり が原因 げんいん で女児 じょじ が死亡 しぼう する交通 こうつう 事故 じこ が発生 はっせい し、当該 とうがい 野焼 のや きを行 おこな っていた男性 だんせい は道路 どうろ 法 ほう 違反 いはん で書類 しょるい 送検 そうけん された[127] 。
野焼 のや きが制御 せいぎょ 不能 ふのう になり電車 でんしゃ の線路 せんろ 付近 ふきん へと延焼 えんしょう し、運転 うんてん 見合 みあ わせに至 いた る例 れい もある[128] 。
野焼 のや きの火 ひ が工務 こうむ 店 てん に延焼 えんしょう し、1500万 まん 円 えん の損害 そんがい 賠償 ばいしょう 請求 せいきゅう 訴訟 そしょう が起 お こされたケースがある[129] 。
森林 しんりん 法 ほう により、森林 しんりん やその1キロメートル 以内 いない の土地 とち で野焼 のや き(法律 ほうりつ 用語 ようご では「火入 ひい れ」)を行 おこな う場合 ばあい はその所在地 しょざいち の市町村 しちょうそん 長 ちょう の許可 きょか を得 え なければならない[130] 。森林 しんりん 法 ほう で規制 きせい される火入 ひい れとは、土地 とち の利用 りよう を目的 もくてき とした面 めん 的 てき な焼却 しょうきゃく をいうが、焼却 しょうきゃく 物 ぶつ を複数 ふくすう 箇所 かしょ に収集 しゅうしゅう しての「寄 よ せ焼 や き」や、筋 すじ 状 じょう に収集 しゅうしゅう しての「筋 すじ 焼 や き」も実質 じっしつ 的 てき に火入 ひい れとみなされる[131] 。
また、消防 しょうぼう 法 ほう に基 もと づいて地方 ちほう 公共 こうきょう 団体 だんたい が定 さだ める火災 かさい 予防 よぼう 条例 じょうれい により、通例 つうれい は「火災 かさい とまぎらわしい煙 けむ 又 また は火炎 かえん を発 はっ するおそれのある行為 こうい 」として消防 しょうぼう 機関 きかん への届出 とどけで をしなければならない[130] [132] 。火災 かさい 警報 けいほう 発令 はつれい 中 ちゅう は同 どう 条例 じょうれい の制限 せいげん に従 したが う必要 ひつよう があり(法 ほう 22条 じょう )、その他 た 火災 かさい 予防 よぼう 上 じょう 必要 ひつよう な時 とき には禁止 きんし 命令 めいれい などが出 だ される場合 ばあい もある(法 ほう 3条 じょう )。
廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう [ 編集 へんしゅう ]
廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう では野外 やがい 焼却 しょうきゃく は原則 げんそく 禁止 きんし とされるが、以下 いか の例外 れいがい 規定 きてい が設定 せってい されている。
国 くに 又 また は地方 ちほう 公共 こうきょう 団体 だんたい がその施設 しせつ の管理 かんり を行 おこな うために必要 ひつよう な廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく
震災 しんさい 、風水害 ふうすいがい 、火災 かさい 、凍 こお 霜害 そうがい その他 た の災害 さいがい の予防 よぼう 、応急 おうきゅう 対策 たいさく 又 また は復旧 ふっきゅう のために必要 ひつよう な廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく
風俗 ふうぞく 慣習 かんしゅう 上 じょう 又 また は宗教 しゅうきょう 上 じょう の行事 ぎょうじ を行 おこな うために必要 ひつよう な廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく
農業 のうぎょう 、林業 りんぎょう 、漁業 ぎょぎょう を営 いとな むためにやむを得 え ないものとして行 おこな われる廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく
たき火 び 、その他 た 日常 にちじょう 生活 せいかつ を営 いとな む上 じょう で通常 つうじょう 行 おこな われる廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく であって、軽微 けいび なもの
このため実際 じっさい の取 と り締 し まりにおいては自治体 じちたい の判断 はんだん に委 ゆだ ねられている部分 ぶぶん が大 おお きく、自治体 じちたい では条例 じょうれい によって独自 どくじ に規制 きせい を行 おこな っているが、強制 きょうせい 力 りょく は限 かぎ られるために根絶 こんぜつ できていない(#野焼 のや きが行 おこな われる理由 りゆう )。
直 ちょく 罰 ばっ 規定 きてい (行為 こうい を罰 ばっ する規定 きてい )と間接 かんせつ 罰 ばつ 規定 きてい (命令 めいれい 違反 いはん を罰 ばっ する規定 きてい )の2段階 だんかい で規制 きせい される。
直 ちょく 罰 ばっ 規定 きてい :廃 はい 掃法では、原則 げんそく 的 てき に法定 ほうてい 基準 きじゅん 外 がい の焼却 しょうきゃく は不法 ふほう 焼却 しょうきゃく として処罰 しょばつ の対象 たいしょう となるが、例外 れいがい として「農業 のうぎょう 、林業 りんぎょう 又 また は漁業 ぎょぎょう を営 いとな むためにやむを得 え ないものとして行 おこな われる廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく 」や「震災 しんさい 、風水害 ふうすいがい 、火災 かさい 、凍 こお 霜害 そうがい その他 た の災害 さいがい の予防 よぼう 、応急 おうきゅう 対策 たいさく 又 また は復旧 ふっきゅう のために必要 ひつよう な廃棄 はいき 物 ぶつ の焼却 しょうきゃく 」にあたる野焼 のや きは罰則 ばっそく になじまない行為 こうい として除外 じょがい される(法 ほう 16条 じょう の2、施行 しこう 令 れい 14条 じょう )。例外 れいがい にあたるには、周辺 しゅうへん の生活 せいかつ 環境 かんきょう への影響 えいきょう が軽微 けいび であることが要件 ようけん とされるが、具体 ぐたい 的 てき な線引 せんひ きはない[133] 。「やむを得 え ない」の要件 ようけん も、個別 こべつ 具体 ぐたい 的 てき な事情 じじょう で判断 はんだん されるが、煙害 えんがい を伴 ともな うため他 た の方法 ほうほう より公益 こうえき 上 じょう 有効 ゆうこう であることが求 もと められることがある[73] 。判例 はんれい 上 じょう の「やむを得 え ない」の判断 はんだん 基準 きじゅん には揺 ゆ れがあるが、一般 いっぱん 的 てき には、市町村 しちょうそん による収集 しゅうしゅう など通常 つうじょう の処理 しょり がなじまない状況 じょうきょう における、発生 はっせい 場所 ばしょ での焼却 しょうきゃく であり、周辺 しゅうへん に生活 せいかつ 環境 かんきょう 保全 ほぜん 上 じょう の支障 ししょう を生 しょう じる恐 おそ れが少 すく なく、社会 しゃかい 慣習 かんしゅう 上 じょう 許容 きょよう される程度 ていど のものが想定 そうてい される[134] 。廃 はい ビニール[87] や家庭 かてい ごみ[135] の野焼 のや きは不法 ふほう 焼却 しょうきゃく にあたる。家庭 かてい 菜園 さいえん やレジャー農園 のうえん はここでの農林 のうりん 業 ぎょう に含 ふく まれず、造園 ぞうえん 業 ぎょう や植木 うえき 屋 や などの園芸 えんげい サービス業 ぎょう は条例 じょうれい により明文 めいぶん 的 てき に規制 きせい されることがある。
間接 かんせつ 罰 ばつ 規定 きてい :焼却 しょうきゃく 禁止 きんし の例外 れいがい にあたる野焼 のや きも、法定 ほうてい 基準 きじゅん 外 がい の焼却 しょうきゃく であるため、生活 せいかつ 環境 かんきょう 保全 ほぜん 上 じょう の支障 ししょう を生 しょう じうる行為 こうい として、措置 そち 命令 めいれい (法 ほう 19条 じょう の4)などの対象 たいしょう となり、命令 めいれい 違反 いはん は処罰 しょばつ の対象 たいしょう となる[136] [137] [87] [138] 。ここでの「生活 せいかつ 環境 かんきょう 」とは環境 かんきょう 基本 きほん 法 ほう での定義 ていぎ に準 じゅん じて「社会 しゃかい 通念 つうねん に従 したが って一般 いっぱん 的 てき に理解 りかい される生活 せいかつ 環境 かんきょう 」などをいい、措置 そち 命令 めいれい の発出 はっしゅつ は「高度 こうど の蓋然性 がいぜんせい や切迫 せっぱく 性 せい までは要求 ようきゅう されておらず、通常 つうじょう 人 じん をして支障 ししょう の生 しょう ずるおそれがあると思 おも わせるに相当 そうとう な状態 じょうたい をもって足 た りる」とされる[139] 。
罰則 ばっそく :平成 へいせい 以降 いこう 、不法 ふほう 焼却 しょうきゃく の厳罰 げんばつ 化 か が進 すす められており[140] 、未遂 みすい 罪 ざい [141] (点火 てんか など[142] )や、目的 もくてき 罪 ざい (収集 しゅうしゅう ・運搬 うんぱん )[143] も定 さだ められる。不法 ふほう 焼却 しょうきゃく (未遂 みすい を含 ふく む)や措置 そち 命令 めいれい 違反 いはん の罰則 ばっそく は、5年 ねん 以下 いか の懲役 ちょうえき もしくは1000万 まん 円 えん 以下 いか の罰金 ばっきん またはその両方 りょうほう であり[144] 、不法 ふほう 焼却 しょうきゃく に法人 ほうじん がかかわる場合 ばあい は3億 おく 円 えん 以下 いか の罰金 ばっきん が法人 ほうじん に併 あわ せて科 か される[145] 。不法 ふほう 焼却 しょうきゃく の目的 もくてき 罪 ざい の罰則 ばっそく は、3年 ねん 以下 いか の懲役 ちょうえき もしくは300万 まん 円 えん 以下 いか の罰金 ばっきん またはその両方 りょうほう であり[143] 、法人 ほうじん がかかわる場合 ばあい は300万 まん 円 えん 以下 いか の罰金 ばっきん が法人 ほうじん に併 あわ せて科 か される[145] 。
簡易 かんい 焼却 しょうきゃく 炉 ろ の使用 しよう 禁止 きんし [ 編集 へんしゅう ]
ゴミの野焼 のや きに使 つか われた簡易 かんい 焼却 しょうきゃく 炉 ろ 。整備 せいび されておらずボロボロになっている
基準 きじゅん に満 み たない焼却 しょうきゃく 炉 ろ の使用 しよう は禁止 きんし されている(野焼 のや きと同等 どうとう とみなされる)。基準 きじゅん 適合 てきごう のためには、燃焼 ねんしょう 温度 おんど (800度 ど 以上 いじょう )や温度 おんど 計 けい の設置 せっち など、燃焼 ねんしょう 条件 じょうけん の制御 せいぎょ が十分 じゅうぶん に可能 かのう でなければならない。[146]
屋内 おくない 設置 せっち する暖炉 だんろ ・風呂 ふろ 釜 がま ・調理 ちょうり 炉 ろ ・薪 たきぎ ストーブ などは規制 きせい 外 がい である。しかし、燃焼 ねんしょう 後 ご の煙 けむり ・ガス・微粒子 びりゅうし が屋外 おくがい ・近隣 きんりん へ排出 はいしゅつ されることは野焼 のや きと同様 どうよう であり、完全 かんぜん 燃焼 ねんしょう しなかった場合 ばあい には(乾燥 かんそう 不完全 ふかんぜん の木材 もくざい などを燃 も やすなど)、害 がい が大 おお きい。
佐賀 さが 県 けん の産廃 さんぱい 業者 ぎょうしゃ がビニール袋 ぶくろ を野焼 のや きし、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう 違反 いはん の罰金 ばっきん 刑 けい が確定 かくてい 、あわせて産業 さんぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ 収集 しゅうしゅう 運搬 うんぱん 業 ぎょう 許可 きょか が取 と り消 け された。[147]
行政 ぎょうせい および団体 だんたい の対応 たいおう [ 編集 へんしゅう ]
毎年 まいとし 12月 がつ を大気 たいき 汚染 おせん 防止 ぼうし 推進 すいしん 月間 げっかん と定 さだ めて各種 かくしゅ 提案 ていあん を行 おこな っている。そのうち1つで野焼 のや きをしないよう求 もと めており[148] 、またTwitterの環境省 かんきょうしょう 公式 こうしき アカウントにおいても、野焼 のや き防止 ぼうし の啓発 けいはつ ツイートを行 おこな うなどしている[149] 。また、野焼 のや きの取 と り締 し まりに関 かん しては廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう における焼却 しょうきゃく 処理 しょり の「やむを得 え ない」の解釈 かいしゃく についての通知 つうち を各 かく 自治体 じちたい 向 む けに発行 はっこう している。[150]
稲 いね わらに関 かん しては飼料 しりょう などに有効 ゆうこう 活用 かつよう するための買 か い取 と り、販売 はんばい 事業 じぎょう の斡旋 あっせん を行 おこな っている[151] 一方 いっぽう 、籾殻 もみがら に関 かん しては子供 こども 相談 そうだん 室 しつ のコーナーで、「籾殻 もみがら は野焼 のや きしてから田 た んぼに撒 ま くと良 よ い」、などと回答 かいとう している[152]
公害 こうがい 苦情 くじょう の不適切 ふてきせつ な扱 あつか い
総務 そうむ 省 しょう の公害 こうがい 等 とう 調整 ちょうせい 委員 いいん 会 かい から地方自治体 ちほうじちたい の野焼 のや き取 と り締 し まりに対 たい しては、「野焼 のや きの苦情 くじょう を公害 こうがい 苦情 くじょう 調査 ちょうさ の受付 うけつけ に数 かぞ えていないところがある」「自治体 じちたい 内 ない で野焼 のや きの担当 たんとう が複数 ふくすう 部署 ぶしょ にまたがっていて、正確 せいかく な苦情 くじょう 件数 けんすう 、内容 ないよう の把握 はあく ができていない」といった指摘 してき がなされている[96] 。例 れい として兵庫 ひょうご 県 けん 三田 みた 市 し では、野焼 のや きは公害 こうがい 苦情 くじょう としてカウントせず処理 しょり していた(平成 へいせい 30年 ねん 、オンブズパーソンとの対立 たいりつ の末 すえ 、野焼 のや きを公害 こうがい 苦情 くじょう としてカウントするようになった)。
各 かく 自治体 じちたい は空気 くうき 中 ちゅう のPM2.5 等 ひとし の汚染 おせん 物質 ぶっしつ 濃度 のうど の計測 けいそく を行 おこな っているが、環境省 かんきょうしょう が各 かく 自治体 じちたい に対 たい し野焼 のや き行為 こうい についてのアンケートを行 おこな ったところ、野焼 のや き等 とう で数値 すうち が急上昇 きゅうじょうしょう した場合 ばあい 、それを欠 かけ 測 はか 値 ね として集計 しゅうけい しないという慣例 かんれい を行 おこな っていることが判明 はんめい した。この結果 けっか を受 う け、環境省 かんきょうしょう はこうした欠 かけ 測 はか 処理 しょり を中止 ちゅうし し、正確 せいかく な測定 そくてい を行 おこな うよう各 かく 自治体 じちたい に対 たい し通知 つうち を出 だ している[153] [154] 。
行政 ぎょうせい サービスの拡充 かくじゅう [ 編集 へんしゅう ]
多 おお くの自治体 じちたい では、剪定 せんてい 枝 えだ は所定 しょてい のサイズに収 おさ まる場合 ばあい は紐 ひも で縛 しば ってゴミ捨 ごみす て場 ば に出 だ すことで無料 むりょう 回収 かいしゅう され、力 ちから を入 い れているところではパッカー車 しゃ を導入 どうにゅう し集中 しゅうちゅう 処分 しょぶん や個別 こべつ 回収 かいしゅう も行 おこな っている。所定 しょてい のサイズに収 おさ まらない大型 おおがた のものは清掃 せいそう 工場 こうじょう に直接 ちょくせつ 持 も ち込 こ む形 かたち で受 う け付 つ ける[155] [156] 。
剪定 せんてい 枝 えだ 、落 お ち葉 ば 専用 せんよう ゴミ袋 ぶくろ 「グリーンバッグ」の導入 どうにゅう
富山 とやま 県 けん 砺波 となみ 市 し で行 おこな われたところ好評 こうひょう を得 え て、初回 しょかい 生産 せいさん 20万 まん 枚 まい はすぐに無 な くなり、40万 まん 枚 まい 追加 ついか 発注 はっちゅう された。[157] [158]
地域 ちいき 住民 じゅうみん への教育 きょういく 、啓発 けいはつ
稲 いね わら、籾殻 もみがら のすき込 こ み方法 ほうほう や、草刈 くさか りの方法 ほうほう を指導 しどう したり[159] [160] 、「野焼 のや きはダメ」「電気 でんき 火災 かさい に注意 ちゅうい 」などの警告 けいこく が書 か かれたチラシをラミネート加工 かこう したものを、役所 やくしょ や病院 びょういん に配布 はいふ するなど[161]
野焼 のや きの通報 つうほう 専用 せんよう ダイヤルの設置 せっち
役所 やくしょ が開 ひら いていない土曜日 どようび 、日曜日 にちようび に受 う け付 つ けるためのもの。現場 げんば で警察 けいさつ 、消防 しょうぼう と連携 れんけい しながら、野焼 のや きしている行為 こうい 者 しゃ に対 たい しても対応 たいおう している自治体 じちたい もある。[96]
自治体 じちたい 職員 しょくいん 、警察官 けいさつかん 、雇用 こよう されたシルバー人材 じんざい などによる野焼 のや きのパトロールを行 おこな い、見 み つけ次第 しだい 現場 げんば で直接 ちょくせつ 指導 しどう 啓発 けいはつ を行 おこな う[162] [163] 。しかし、農家 のうか による野焼 のや きに対 たい しては、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 法 ほう の除外 じょがい 規定 きてい に当 あ たるため対応 たいおう が難 むずか しいのが現状 げんじょう という。[96]
消防 しょうぼう 、警察 けいさつ と連携 れんけい している自治体 じちたい もある。八尾 やお 市 し では全体 ぜんたい の半分 はんぶん を消防 しょうぼう で受 う け付 つ けており、現場 げんば に駆 か けつけた消防 しょうぼう が直接 ちょくせつ 指導 しどう している。[96]
各地 かくち の取 と り組 く み例 れい [ 編集 へんしゅう ]
厚真 あつま では「あつま稲 いね わら有効 ゆうこう 利用 りよう 組合 くみあい 」を結成 けっせい し、藁 わら サイレージ を作 つく って牛 うし 用 よう 飼料 しりょう として有効 ゆうこう 活用 かつよう している。[164]
平成 へいせい 5年 ねん に「県 けん 稲 いね わら等 とう 適正 てきせい 処理 しょり に関 かん する指導 しどう 要綱 ようこう 」を発表 はっぴょう 、推進 すいしん している。これは稲刈 いねか り後 ご に残 のこ る作物 さくもつ 残 ざん 渣である「稲 いね わら」を、野焼 のや きするのではなく細 こま かくして土 ど にすき込 こ むというものである。県 けん 農産 のうさん 園芸 えんげい 課 か によれば平成 へいせい 14年 ねん には90%以上 いじょう の農家 のうか がすき込 こ みに移行 いこう することに成功 せいこう 、現在 げんざい は県 けん への野焼 のや きに対 たい する苦情 くじょう はほとんど無 な くなった。また、山 やま 火事 かじ 防止 ぼうし のために野焼 のや き禁止 きんし 運動 うんどう も行 おこな われている[165] [166] [167] [168] 。
「稲 いね わらの有効 ゆうこう 利用 りよう の促進 そくしん 及 およ び焼却 しょうきゃく 防止 ぼうし に関 かん する条例 じょうれい 」を制定 せいてい し、稲 いね わらは水田 すいでん にすき込 こ むなどして有効 ゆうこう 利用 りよう に努 つと めなければならないとされ、合 あ わせて県 けん 職員 しょくいん による藁 わら 焼 や きパトロールを行 おこな っている[169] [94] 。
射水 いみず 市 し では平成 へいせい 23年 ねん から「もみ殻 がら 循環 じゅんかん プロジェクト」を開始 かいし した。米 べい の脱穀 だっこく 後 ご に残 のこ る作物 さくもつ 残 ざん 渣である「もみ殻 がら 」を燃料 ねんりょう として用 もち いるものである。籾殻 もみがら を温度 おんど 管理 かんり しながら燃焼 ねんしょう する専用 せんよう の焼却 しょうきゃく 法 ほう を策定 さくてい し、さらに年間 ねんかん 300トンの籾殻 もみがら を焼却 しょうきゃく できる専用 せんよう の焼却 しょうきゃく 炉 ろ を開発 かいはつ 、設置 せっち した。取 と り出 だ した熱 ねつ は冬場 ふゆば のイチゴ栽培 さいばい 用 よう のビニールハウスの暖房 だんぼう 、焼却灰 しょうきゃくばい は肥料 ひりょう にする。個人 こじん 用 よう の焼却 しょうきゃく 炉 ろ の開発 かいはつ も進 すす んでいる。廃棄 はいき 物 ぶつ であるもみ殻 がら が有効 ゆうこう 活用 かつよう できるため、他 た 市 し からの視察 しさつ も多 おお い[165] 。
砺波 となみ 市 し では落 お ち葉 ば やせん定 てい 枝 えだ の野焼 のや き防止 ぼうし のため、行政 ぎょうせい による戸別 こべつ 回収 かいしゅう サービスの実証 じっしょう 実験 じっけん を開始 かいし した。回収 かいしゅう された廃棄 はいき 物 ぶつ はごみ処理 しょり センター(清掃 せいそう 工場 こうじょう )へ運 はこ ばれる[170] 。また、屋敷 やしき 林 りん で出 で る枝 えだ を粉砕 ふんさい 機 き でチップ化 か し堆肥 たいひ にする取 と り組 く みが進 すす められている[171] 。
三田 みた 市 し では野焼 のや き対応 たいおう を巡 めぐ って取 と り締 し まり対象 たいしょう とする県警 けんけい 側 がわ と、容認 ようにん 姿勢 しせい を取 と る三田 みた 市 し 側 がわ で対立 たいりつ が発生 はっせい した。三田 みた 市 し オンブズパーソンは三田 みた 市 し に対 たい し批判 ひはん を展開 てんかい 、市長 しちょう が謝罪 しゃざい するに至 いた った[172] [173] 。三田 みた 市 し オンブズパーソンは稲 いね わらなどの農業 のうぎょう 廃棄 はいき 物 ぶつ は一般 いっぱん 廃棄 はいき 物 ぶつ 相当 そうとう であり、行政 ぎょうせい 側 がわ が責任 せきにん を持 も って回収 かいしゅう し、清掃 せいそう 工場 こうじょう に持 も っていく仕組 しく みを策定 さくてい することを提案 ていあん している[174] 。その後 ご 三田 みた 市 し は野焼 のや きのガイドライン案 あん を策定 さくてい したが、農家 のうか による反対 はんたい 意見 いけん が寄 よ せられ大幅 おおはば に骨抜 ほねぬ きされ、実質 じっしつ 的 てき に野焼 のや きを推奨 すいしょう するような内容 ないよう となった。そのガイドライン案 あん をチェックした兵庫 ひょうご 県 けん 環境 かんきょう 整備 せいび 課 か の職員 しょくいん は、三田 みた 市 し に対 たい し野焼 のや きを原則 げんそく 禁止 きんし とする内容 ないよう に変更 へんこう するよう求 もと めている。最終 さいしゅう 的 てき に三田 みた 市 し は案 あん そのものを撤回 てっかい することとなり、ガイドライン策定 さくてい は頓挫 とんざ した。その後 ご は「都市 とし 近郊 きんこう 農業 のうぎょう 支援 しえん 事業 じぎょう 」を立 た ち上 あ げ、調整 ちょうせい していくとしている[175] [176] [177] [178] 。
以下 いか のような包括 ほうかつ 的 てき な対応 たいおう を行 おこな っている。
独自 どくじ の県 けん 公害 こうがい 防止 ぼうし 条例 じょうれい を策定 さくてい し、稲 いね わら焼 や きを原則 げんそく 禁止 きんし
10月1日 にち から11月 がつ 10日 とおか の間 あいだ は、稲 いね わらだけでなく籾殻 もみがら (含 ふく もみ殻 から くん炭 ずみ の製造 せいぞう )等 とう も含 ふく めた野焼 のや きの全面 ぜんめん 禁止 きんし
「稲 いね わら等 とう 焼却 しょうきゃく 禁止 きんし 重点 じゅうてん 地域 ちいき 」を定 さだ め、域内 いきない の全 ぜん 農家 のうか に「稲 いね わら等 とう 焼却 しょうきゃく 防止 ぼうし リーフレット」を配布 はいふ
パトロ-ルにより監視 かんし ・指導 しどう を行 おこな う
稲 いね わら等 とう を焼却 しょうきゃく している行為 こうい 者 しゃ に対 たい し、直 ただ ちに焼却 しょうきゃく を中止 ちゅうし するよう指導 しどう 、勧告 かんこく を行 おこな い、従 したが わない場合 ばあい は氏名 しめい を公表 こうひょう する
大気 たいき 中 ちゅう の浮遊 ふゆう 粒子 りゅうし 状 じょう 物質 ぶっしつ を県内 けんない 16箇所 かしょ の測定 そくてい 局 きょく で常時 じょうじ 監視 かんし し、野焼 のや きによる大気 たいき 汚染 おせん を観測 かんそく したら「稲 いね わらスモッグ注意報 ちゅういほう 」を発令 はつれい
[179]
県 けん 、JAにより麦 むぎ わらの野焼 のや きをやめ、すき込 こ みを行 おこな うよう呼 よ びかけている[180] 。
東広島 ひがしひろしま 市 し では年 とし に約 やく 1300トンの剪定 せんてい 枝 えだ が排出 はいしゅつ されるという。地域 ちいき からの依頼 いらい に応 おう じ、剪定 せんてい 枝 えだ 粉砕 ふんさい 処理 しょり 車 しゃ を手配 てはい することでチップ化 か (資源 しげん 化 か )支援 しえん を行 おこな っている[181] 。
那珂 なか 市 し では野焼 のや きによる大気 たいき の汚染 おせん は新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう の有効 ゆうこう な対策 たいさく である換気 かんき の妨 さまた げになるとして行 おこな わないよう呼 よ びかけているほか、下妻 しもづま 市 し では籾殻 もみがら 等 とう を有効 ゆうこう 活用 かつよう するようアナウンスされている[182] [183] 。
「晴 は れの国 くに ブルースカイ事業 じぎょう 」と題 だい し、環境 かんきょう 汚染 おせん の小 ちい さい農業 のうぎょう への転換 てんかん を推進 すいしん している。岡山 おかやま 県 けん は大気 たいき 汚染 おせん に悩 なや まされており、全国 ぜんこく の環境 かんきょう 基準 きじゅん 達成 たっせい 率 りつ では平成 へいせい 29年 ねん 、30年 ねん と連続 れんぞく で全国 ぜんこく 最下位 さいかい であった(平成 へいせい 30年度 ねんど の環境 かんきょう 基準 きじゅん 達成 たっせい 率 りつ はわずか38.1%)。[184] そこから脱却 だっきゃく し、住 す みやすい岡山 おかやま 県 けん にすることを目標 もくひょう に「晴 は れの国 くに ブルースカイ事業 じぎょう 」を開始 かいし した。PM2.5の数値 すうち が毎年 まいとし 秋 あき に急上昇 きゅうじょうしょう するというデータがあり、原因 げんいん である野焼 のや きに対 たい して次 つぎ のような対策 たいさく を実施 じっし するものである。
稲 いね わら利用 りよう 状 じょう 況 きょう の把握 はあく
稲 いね わら分解 ぶんかい 促進 そくしん 剤 ざい の購入 こうにゅう への補助 ほじょ 金 きん
県 けん 、市 し 、JAなど関係 かんけい 者 しゃ で連携 れんけい 推進 すいしん 会議 かいぎ を開催 かいさい し、情報 じょうほう 交換 こうかん
農家 のうか に対 たい し、県 けん レベルで全域 ぜんいき に新聞 しんぶん 広告 こうこく 、チラシ56000枚 まい 、ラジオ、講習 こうしゅう 会 かい などを通 つう じて野焼 のや きの有害 ゆうがい 性 せい や土 ど 作 づく りのやり方 かた を啓発 けいはつ
これら野焼 のや き対策 たいさく を徹底 てってい した結果 けっか 、2020年度 ねんど は2019年度 ねんど と比較 ひかく して野焼 のや き面積 めんせき を4割 わり 削減 さくげん することに成功 せいこう した。[185] [186] [187] [188]
焼却 しょうきゃく 処理 しょり の代 か わりに稲 いね わら、麦 むぎ わらの早期 そうき すき込 こ みを推奨 すいしょう し[189] [190] 、「腐 くさ 熟 じゅく 促進 そくしん 剤 ざい を散布 さんぷ してすき込 こ み処理 しょり 」を行 おこな った農家 のうか に対 たい し補助 ほじょ 金 きん を設 もう けている[191] 。また県内 けんない の大里 おおさと 農林 のうりん 振興 しんこう センター管内 かんない ではベーラーを使 つか って藁 わら をロールベールラップサイロに加工 かこう し、牛 うし の飼料 しりょう として畜産 ちくさん 農家 のうか が引 ひ き取 と っている[192] 。
茅ヶ崎 ちがさき 市 し では剪定 せんてい 枝 えだ の予 よ 約 やく 収集 しゅうしゅう 、清掃 せいそう 工場 こうじょう 持 も ち込 こ みの2つを無料 むりょう で行 おこな っている[193] [194] 。
資源 しげん 循環 じゅんかん 型 がた 農業 のうぎょう への移行 いこう を推進 すいしん しており、圃場 ほじょう すき込 こ みなどを推奨 すいしょう している[195]
サトウキビ の作物 さくもつ 残 ざん 渣であるハカマが野焼 のや きされ、火災 かさい が頻発 ひんぱつ している。それを受 う け自治体 じちたい からすき込 こ みによる処理 しょり が推奨 すいしょう されている[196] 他 た 、徳之島 とくのしま ではゴミの野焼 のや きや不法 ふほう 投棄 とうき のために世界 せかい 遺産 いさん の自然 しぜん が脅 おびや かされている[197] 。
福岡 ふくおか 県 けん 柳川 やないご 市 し では、市内 しない の観光 かんこう 名所 めいしょ である「柳川 やながわ の川 かわ 下 くだ り」の観光 かんこう 客 きゃく を載 の せた船 ふね が野焼 のや きの煙 けむ に巻 ま かれるなどの被害 ひがい が出 で ており、観光 かんこう 客 きゃく から通報 つうほう される事態 じたい に発展 はってん している。市 し はこうした騒動 そうどう が原因 げんいん で観光 かんこう 地 ち としてのイメージダウンや火災 かさい に繋 つな がることを懸念 けねん しており、対策 たいさく として「野外 やがい 焼却 しょうきゃく の禁止 きんし 」を伝 つた える文書 ぶんしょ を各 かく 世帯 せたい に配布 はいふ したり、広報 こうほう 誌 し などで注意 ちゅうい 喚起 かんき を行 おこな っているが、改善 かいぜん が見 み られないという[32] 。
山形 やまがた 県 けん では水 みず 大気 たいき 環境 かんきょう 課 か が空気 くうき の保全 ほぜん 活動 かつどう に取 と り組 く んでおり、そうした取 と り組 く みの一 ひと つに野焼 のや きをしないよう啓発 けいはつ する広報 こうほう 活動 かつどう が挙 あ げられている。
山形 やまがた 県 けん はPM2.5濃度 のうど が全国 ぜんこく 中 ちゅう 最 もっと も低 ひく く清浄 せいじょう で、2016年度 ねんど から2019年度 ねんど には4年 ねん 連続 れんぞく で全国 ぜんこく で最 もっと も好成績 こうせいせき であった
[198] [199] 。
熊本 くまもと 県 けん の空気 くうき は悪 わる く、全国 ぜんこく 自治体 じちたい での排出 はいしゅつ 基準 きじゅん の達成 たっせい 率 りつ はワーストを争 あらそ っているが、阿蘇 あそ の野焼 のや きが「世界 せかい 農業 のうぎょう 遺産 いさん 」に認定 にんてい されていることもあり、県 けん の担当 たんとう 者 しゃ は「野焼 のや きの規制 きせい は考 かんが えていない」という[200] 。
商品 しょうひん 化 か された稲 いね わら
袋 ふくろ 詰 つめ された籾殻 もみがら
農業 のうぎょう 団体 だんたい [ 編集 へんしゅう ]
JA では自治体 じちたい と連携 れんけい して、環境 かんきょう 保全 ほぜん 型 がた 、資源 しげん 循環 じゅんかん 型 がた 農業 のうぎょう につながるすき込 こ み、堆肥 たいひ 化 か 処理 しょり に移行 いこう するよう促 うなが している[201] [202] [203] 。また、米 べい の消費 しょうひ 拡大 かくだい を狙 ねら ってNO RICE NO LIFE Projectを展開 てんかい しているが、その中 なか で稲作 いなさく の野焼 のや きがPM2.5の排出 はいしゅつ 源 げん となっていること触 ふ れ啓発 けいはつ している[204] 。
農民 のうみん 連 れん (農民 のうみん 運動 うんどう 全国 ぜんこく 連合 れんごう 会 かい )
農民 のうみん 連 れん は「田畑 たはた で煙 けむり がたなびくのは農村 のうそん の風物詩 ふうぶつし 」であり、野焼 のや きは農家 のうか の権利 けんり であるとしている。2010年 ねん 、廃棄 はいき 物 ぶつ を焼却 しょうきゃく していた農家 のうか を兵庫 ひょうご 県警 けんけい 職員 しょくいん が咎 とが めたところ、農民 のうみん 連 れん と日本 にっぽん 共産党 きょうさんとう の県議 けんぎ によって抗議 こうぎ が申 もう し入 い れられた。その後 ご 、警察 けいさつ と市 し 職員 しょくいん によって説明 せつめい 会 かい が開 ひら かれたが、最終 さいしゅう 的 てき に自治体 じちたい 側 がわ が屈 くっ し野焼 のや き継続 けいぞく が認 みと められた[205] 。
住民 じゅうみん 自治 じち (町内 ちょうない 会 かい )[ 編集 へんしゅう ]
町内 ちょうない 会 かい での清掃 せいそう 行事 ぎょうじ 、害虫 がいちゅう 対策 たいさく として、畦 あぜ や河川敷 かせんしき などの草 くさ 、落 お ち葉 ば などを町内 ちょうない 一斉 いっせい 芝 しば 焼 や き 、町内 ちょうない 一斉 いっせい あぜ焼 や き などと称 しょう して[206] [207] 野焼 のや きが行 おこな われているが、近年 きんねん は苦情 くじょう の増加 ぞうか や野焼 のや きを助長 じょちょう してしまうこと、芝 しば 焼 や きに乗 じょう じて違法 いほう に家庭 かてい ゴミを燃 も やすモラルの低 ひく い人 ひと の増加 ぞうか 、火災 かさい の危険 きけん 、野焼 のや きと害虫 がいちゅう の発生 はっせい に関連 かんれん が確認 かくにん できないなどの理由 りゆう により一斉 いっせい 野焼 のや きを中止 ちゅうし するところや、落 お ち葉 ば を袋 ふくろ に詰 つ めてゴミ回収 かいしゅう に出 だ すようになっている自治 じち 会 かい もある[208] [209] [210] [211] 。
シンガポールに流 なが れ込 こ んだヘイズ
インドネシア でのプランテーション を目的 もくてき とした違法 いほう 野焼 のや きが原因 げんいん の森林 しんりん 火災 かさい ・泥炭 でいたん 火災 かさい が例年 れいねん 発生 はっせい しており、しばしば深刻 しんこく な煙害 えんがい や越境 えっきょう 汚染 おせん となり社会 しゃかい 問題 もんだい となっている[212] 。インドネシアの野焼 のや きの煙 けむり が周辺 しゅうへん 国 こく に流 なが れ込 こ み、周辺 しゅうへん 国 こく で大気 たいき 汚染 おせん が生 しょう じて健康 けんこう 被害 ひがい や休校 きゅうこう が引 ひ き起 お こされており、特 とく にシンガポール とマレーシア への越境 えっきょう 汚染 おせん は深刻 しんこく な国際 こくさい 問題 もんだい に発展 はってん している。
シンガポール、マレーシア、インドネシアの各 かく 首脳 しゅのう が大気 たいき 汚染 おせん の責任 せきにん の所在 しょざい に関 かん して口争 くちあらそ いを繰 く り広 ひろ げており、シンガポール当局 とうきょく 者 しゃ の「インドネシアの野焼 のや きによってシンガポール人 じん の健康 けんこう が犠牲 ぎせい になっている」という発言 はつげん に対 たい し、インドネシア政府 せいふ 当局 とうきょく 者 しゃ が「シンガポールは子供 こども じみた反応 はんのう をするべきではない」と返 かえ す、シンガポール政府 せいふ はシンガポール国民 こくみん がインドネシアでの野焼 のや きに関 かか わる行為 こうい をした場合 ばあい に罰金 ばっきん 刑 けい を科 か す越境 えっきょう 煙害 えんがい 防止 ぼうし 法律 ほうりつ を定 さだ めるなど、あからさまに険悪 けんあく な緊張 きんちょう 関係 かんけい となっている[213] 。
また、2021年 ねん にはインドネシア市民 しみん が政府 せいふ に対 たい し清浄 せいじょう な大気 たいき を求 もと める訴訟 そしょう を起 お こし、インドネシア大統領 だいとうりょう が敗訴 はいそ するなど、インドネシア国内 こくない においても野焼 のや きについての対立 たいりつ が激化 げきか している[214] [215] [216] [217] 。
[218] [219] 。
インドネシア製紙 せいし 大手 おおて は野焼 のや き予防 よぼう 、防止 ぼうし 活動 かつどう に取 と り組 く んでおり、消火 しょうか するよりも予防 よぼう を徹底 てってい した方 ほう が負担 ふたん が少 すく ないとして、野焼 のや きを行 おこな わずに農地 のうち を整備 せいび できる大型 おおがた 機材 きざい の貸 か し出 だ し、農民 のうみん を雇 やと い入 い れ火 ひ の管理 かんり を徹底 てってい させる、林業 りんぎょう 農家 のうか に教育 きょういく を行 おこな い火 ひ を使 つか わない農家 のうか に対 たい し報奨 ほうしょう を提供 ていきょう するなど多角 たかく 的 てき な防止 ぼうし 策 さく を導入 どうにゅう している[220] 。
環境 かんきょう 保護 ほご 団体 だんたい グリーンピースは、政府 せいふ が焼 や き畑 ばた 規制 きせい 法 ほう を厳格 げんかく に執行 しっこう すべきだと指摘 してき した[221] 。
健康 けんこう 面 めん 以外 いがい でも、煙害 えんがい により国際 こくさい 会議 かいぎ の延期 えんき や観光 かんこう 客 きゃく の敬遠 けいえん 、航空 こうくう 便 びん の欠航 けっこう 、学校 がっこう 閉鎖 へいさ など教育 きょういく やビジネスへの悪影響 あくえいきょう が出 で ている。
野焼 のや きによる大気 たいき 汚染 おせん が悪化 あっか していたが、政府 せいふ が野焼 のや き禁止 きんし 令 れい を発 はっ し、その結果 けっか PM2.5等 とう の汚染 おせん 物質 ぶっしつ が低下 ていか 傾向 けいこう にある。[222] [223] 。
タイでの農家 のうか による野焼 のや き。乾季 かんき になると農家 のうか は下草 したくさ を燃 も やしキノコ を採 と りやすくするために山 やま に火 ひ を放 はな つ
タイのサトウキビ畑 はたけ の野焼 のや き。収穫 しゅうかく 後 ご に残 のこ る作物 さくもつ 残 ざん 渣である切 き り株 かぶ や葉 は を焼却 しょうきゃく 処分 しょぶん する
焼 や き畑 ばた による煙害 えんがい により、国民 こくみん の健康 けんこう 被害 ひがい が深刻 しんこく なレベルに達 たっ しており、タイ政府 せいふ は国家 こっか 規模 きぼ で対策 たいさく を打 う ち出 だ すとしている[224] [225] 。野焼 のや きの多 おお い地域 ちいき を野焼 のや き防止 ぼうし 重点 じゅうてん 地域 ちいき に指定 してい し監視 かんし を強化 きょうか [226] 、野焼 のや きを行 おこな ったサトウキビ農家 のうか に対 たい し補助 ほじょ 金 きん を停止 ていし する[227] 。また作物 さくもつ 残 ざん 渣のサトウキビ葉 は に対 たい し、タイの製糖 せいとう 業界 ぎょうかい 団体 だんたい が買取 かいとり 事業 じぎょう を行 おこな い、自主 じしゅ 規制 きせい に努 つと めている[228] 。
タイ政府 せいふ による野焼 のや き規制 きせい 強化 きょうか を受 う け、それによりタイ国内 こくない での呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん が減少 げんしょう したとの研究 けんきゅう 結果 けっか が日本 にっぽん の大学 だいがく から報告 ほうこく されている[229] が、根絶 こんぜつ には至 いた らずその後 ご もチェンマイ では大気 たいき 汚染 おせん 度 ど がインドのニューデリー を上回 うわまわ る世界 せかい 最悪 さいあく を記録 きろく し、呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん 患者 かんじゃ が急増 きゅうぞう し病院 びょういん があふれかえり、汚染 おせん を嫌 きら った観光 かんこう 客 きゃく が激減 げきげん するなど多方面 たほうめん の被害 ひがい が続 つづ いている[230] [231] 。
ハノイ の大気 たいき 汚染 おせん は世界 せかい 最悪 さいあく レベルとなっており、外出 がいしゅつ の自粛 じしゅく やマスク着用 ちゃくよう の推奨 すいしょう など深刻 しんこく な事態 じたい に陥 おちい っている。秋冬 あきふゆ (乾季 かんき )に悪化 あっか することが多 おお く、野焼 のや きが主要 しゅよう な原因 げんいん と見 み られており、稲 いね わらの焼却 しょうきゃく および大量 たいりょう のばい煙 えん を発生 はっせい させる練炭 れんたん の使用 しよう が禁止 きんし された。[232]
[233]
[234]
[235]
[236]
ニューデリーの大気 たいき 汚染 おせん
野焼 のや きをする農家 のうか 。稲 いね の収穫 しゅうかく 後 ご 、すぐに麦 むぎ を植 う えるための最 もっと も安価 あんか な整地 せいち 方法 ほうほう として野焼 のや きが行 おこな われる。インド
インド住宅 じゅうたく 地 ち での雑草 ざっそう の野焼 のや き
インド では作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きによる煙害 えんがい が深刻 しんこく である。ハーバード大学 だいがく やNASA ほかグループの研究 けんきゅう によれば、季 き 節 ぶし によってはデリー の大気 たいき 汚染 おせん の半分 はんぶん は農業 のうぎょう の野焼 のや きに起因 きいん するといわれる[237] 。国際 こくさい 食料 しょくりょう 政策 せいさく 研究所 けんきゅうじょ (英語 えいご 版 ばん ) ほかグループの研究 けんきゅう によれば、インド北部 ほくぶ では作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが急性 きゅうせい 呼吸 こきゅう 器 き 感染 かんせん 症 しょう のリスクを3倍 ばい に高 たか めており、その経済 けいざい 損失 そんしつ は5年間 ねんかん で約 やく 15億 おく ドルと試算 しさん される[238] 。野焼 のや きの背景 はいけい には担 にな い手 て 不足 ふそく と収穫 しゅうかく の機械 きかい 化 か があり、法律 ほうりつ で規制 きせい されているが事実 じじつ 上 じょう 遵守 じゅんしゅ されていない[31] [239] 。
対策 たいさく のひとつとしてハッピー・シーダーと呼 よ ばれる不 ふ 耕 こう 起 おこり 栽培 さいばい での二毛作 にもうさく のための農 のう 機 き (刈 か り取 と りと同時 どうじ に播種 はしゅ し藁 わら マルチングをおこなう)がオーストラリア国際 こくさい 農業 のうぎょう 研究 けんきゅう センター (英語 えいご 版 ばん ) の事業 じぎょう 計画 けいかく のもと開発 かいはつ され、野焼 のや きの抑制 よくせい と地力 じりき ・収益 しゅうえき 向上 こうじょう が図 はか られている[240] [241] 。また家具 かぐ 大手 おおて のイケア は、藁 わら を製品 せいひん 材料 ざいりょう にすることで野焼 のや きを減 へ らす「Better Air Now」という計画 けいかく を2018年 ねん に発表 はっぴょう し、インドで開始 かいし した[242] [243] 。マサチュ まさちゅ ーセッツ工科大学 せっつこうかだいがく 発 はつ のベンチャー企業 きぎょう タカチャール (英語 えいご 版 ばん ) は、同大 どうだい で開発 かいはつ された低 てい 酸素 さんそ トレファクション (英語 えいご 版 ばん ) (oxygen-lean torrefaction) 技術 ぎじゅつ の応用 おうよう により、外部 がいぶ エネルギーを利用 りよう せずに低 てい 公害 こうがい で作物 さくもつ 残 ざん 渣を炭化 たんか ・肥料 ひりょう 化 か 可能 かのう な、低 てい コスト・移動 いどう 式 しき の炉 ろ を利用 りよう した作物 さくもつ 残 ざん 渣買 か い取 と り事業 じぎょう を展開 てんかい し[244] 、この取 と り組 く みは2021年 ねん に第 だい 1回 かい アースショット賞 しょう の大気 たいき 浄化 じょうか 部門 ぶもん に選 えら ばれた[245] 。
農家 のうか から藁 わら を購入 こうにゅう して、飼料 しりょう や土壌 どじょう 改良 かいりょう 剤 ざい に加工 かこう するビジネスも進行 しんこう している[246]
農家 のうか の野焼 のや き(池 いけ 上郷 かみさと )
中国 ちゅうごく では地方 ちほう 政府 せいふ により作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが禁止 きんし されている。かつては違法 いほう な野焼 のや きで得 え られる草 くさ 木灰 きばい 肥料 ひりょう に依存 いぞん する農家 のうか が多 おお かったが、2008年 ねん から中央 ちゅうおう 政府 せいふ により作物 さくもつ 残 ざん 渣の有効 ゆうこう 利用 りよう が推進 すいしん され、大 おお きく改善 かいぜん した[247] 。
毎年 まいとし 9月 がつ になり収穫 しゅうかく 期 き を迎 むか えると、籾殻 もみがら の野焼 のや き(焼 や き畑 ばた )を行 おこな うため、黒 くろ い煙 けむり がカイロを覆 おお い、深刻 しんこく な被害 ひがい を出 だ している。籾殻 もみがら の野焼 のや きが違法 いほう になってからも、農家 のうか たちは処分 しょぶん コストを自分 じぶん たちが負担 ふたん しなくてすむという理由 りゆう で人目 ひとめ につきにくい夜間 やかん に隠 かく れて野焼 のや きを行 おこな っている。汚染 おせん 度 ど はWHOの基準 きじゅん の10倍 ばい に達 たっ し、2007年 ねん には世界銀行 せかいぎんこう はカイロの大気 たいき を世界 せかい 最悪 さいあく と位置 いち づけた
[248]
[249] 。
政府 せいふ の腐敗 ふはい により廃棄 はいき 物 ぶつ が適正 てきせい 処分 しょぶん されず野焼 のや き処理 しょり されており、その煙 けむり を日常 にちじょう 的 てき に吸 す い込 こ んでいる近隣 きんりん 住民 じゅうみん は慢性 まんせい 閉塞 へいそく 性 せい 肺 はい 疾患 しっかん 、喘息 ぜんそく といった呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん を訴 うった えている。ヒューマン・ライツ・ウォッチ が報告 ほうこく 書 しょ を提出 ていしゅつ した
[250] 。
2021年 ねん に赤道 せきどう ギニア の最大 さいだい 都市 とし バタ において、作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが延焼 えんしょう して軍 ぐん 施設 しせつ の爆発 ばくはつ 物 ぶつ に引火 いんか ・爆発 ばくはつ し、少 すく なくとも107人 にん が死亡 しぼう する事故 じこ が発生 はっせい した[251] [252] 。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく [ 編集 へんしゅう ]
野焼 のや き(アメリカ)
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の制度 せいど では、連邦 れんぽう 政府 せいふ が定 さだ める大気 たいき 浄化 じょうか 法 ほう の下 した 、地方 ちほう 公共 こうきょう 団体 だんたい によって植生 しょくせい や植物 しょくぶつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが規制 きせい されている[253] [254] 。地域 ちいき により例 たと えば、有償 ゆうしょう を含 ふく む許可 きょか 制 せい や[255] 、気象 きしょう ・大気 たいき 汚染 おせん 予測 よそく に基 もと づく規制 きせい [256] 、公道 こうどう ・隣接 りんせつ 地域 ちいき との距離 きょり や時間 じかん 帯 たい などの条件 じょうけん が設 もう けられている[257] 。
アメリカ疾病 しっぺい 予防 よぼう 管理 かんり センター (CDC) は2020年 ねん 、新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう に際 さい して、野焼 のや きが公衆 こうしゅう 衛生 えいせい 上 じょう のリスクを悪化 あっか させ、また消防 しょうぼう などの公共 こうきょう サービスを逼迫 ひっぱく させることから、野焼 のや きの禁止 きんし と堆肥 たいひ 化 か など適正 てきせい 処分 しょぶん の推進 すいしん を勧奨 かんしょう した[19] 。同様 どうよう の理由 りゆう から、サウスカロライナ州 しゅう [258] やアイダホ州 しゅう [259] といった地域 ちいき では野焼 のや きが禁止 きんし された。
森林 しんりん での枝打 えだう ち後 ご の野焼 のや き。カナダ
マニトバ州 しゅう の法律 ほうりつ では、夜間 やかん の作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きを禁止 きんし し、日 にち 中 ちゅう は季 き 節 ぶし による規制 きせい 期間 きかん や許可 きょか 制 せい を設 もう けている[260] 。ブリティッシュコロンビア州 しゅう は2020年 ねん に、大 だい 気質 きしつ の悪化 あっか が新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 症 しょう の悪化 あっか につながることを鑑 かんが み、被害 ひがい 軽減 けいげん 策 さく として野焼 のや きやキャンプファイヤー を禁止 きんし した[261] [262] 。
ブラジルの焼畑 やきばた 農業 のうぎょう
ブラジル のアマゾン川 あまぞんがわ 流域 りゅういき では、開墾 かいこん を目的 もくてき とした野焼 のや きが原因 げんいん の森林 しんりん 火災 かさい が例年 れいねん 数 すう 万 まん 件 けん 発生 はっせい しており、2019年 ねん には過去 かこ 最多 さいた となり国際 こくさい 問題 もんだい にも発展 はってん [263] [264] 、その後 ご ブラジル政府 せいふ は野焼 のや きを禁止 きんし した[265] 。
欧州 おうしゅう 連合 れんごう [ 編集 へんしゅう ]
欧州 おうしゅう 連合 れんごう (EU) 加盟 かめい 国 こく においては、共通 きょうつう 農業 のうぎょう 政策 せいさく に基 もと づき、直接 ちょくせつ 支払 しはら いにおけるクロスコンプライアンスとして、良好 りょうこう な農業 のうぎょう 環境 かんきょう 条件 じょうけん (GAEC: Good Agricultural and Environmental Conditions) の順守 じゅんしゅ が定 さだ められており、ほとんどの加盟 かめい 国 こく で作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きが事実 じじつ 上 じょう 禁止 きんし されている[8] 。クロスコンプライアンス審査 しんさ においては、書類 しょるい 審査 しんさ に加 くわ え、人工 じんこう 衛星 えいせい 画像 がぞう による野焼 のや き行為 こうい の確認 かくにん などがおこなわれている[266] 。
ポーランド やバルト三 さん 国 こく のEU加盟 かめい に際 さい しては、こうした政策 せいさく への移行 いこう に伴 ともな い代替 だいたい 手段 しゅだん の普及 ふきゅう が進 すす み、野焼 のや きが5年間 ねんかん で90パーセント削減 さくげん されたことが報告 ほうこく されている[8] 。
イングランドおよびウェールズ [ 編集 へんしゅう ]
イギリス・エセックス での野焼 のや き
イングランドおよびウェールズ の法律 ほうりつ では、穀類 こくるい ・豆類 まめるい ・アブラナ の作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きは、教育 きょういく 目的 もくてき や、法律 ほうりつ で定 さだ められた病害虫 びょうがいちゅう 処理 しょり 、破損 はそん したロールベール などの片付 かたづ けを除 のぞ き禁止 きんし している[267] 。また前述 ぜんじゅつ の教育 きょういく 目的 もくてき ・病害虫 びょうがいちゅう 処理 しょり や亜麻 あま の作物 さくもつ 残 ざん 渣の場合 ばあい は、夜間 やかん や土日 どにち 祝日 しゅくじつ の野焼 のや きを禁止 きんし し、面積 めんせき や周辺 しゅうへん 環境 かんきょう 、従事 じゅうじ 者 しゃ 、通知 つうち 、消火 しょうか 設備 せつび 、燃焼 ねんしょう 灰 はい の処分 しょぶん などの条件 じょうけん を設 もう けている。またヒース や草原 そうげん の野焼 のや きについても、季 き 節 ぶし 、時刻 じこく 、従事 じゅうじ 者 しゃ 、設備 せつび 、通知 つうち などの条件 じょうけん や許可 きょか 制 せい を設 もう けている。
セルビア の大気 たいき 汚染 おせん は世界 せかい で最 もっと も深刻 しんこく な水準 すいじゅん であるが、その一因 いちいん として違法 いほう な作物 さくもつ 残 ざん 渣の野焼 のや きがある[268] 。併 あわ せて野焼 のや きによる地力 じりき 低下 ていか や、火災 かさい 、生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい への影響 えいきょう が懸念 けねん されており、2018年 ねん には延焼 えんしょう によって特別 とくべつ 自然 しぜん 保護 ほご 区 く ツァールスカ・バーラ (英語 えいご 版 ばん ) の約 やく 880ヘクタールが焼損 しょうそん した[269] 。
こうした状況 じょうきょう を受 う け、セルビア政府 せいふ は国際 こくさい 連合 れんごう 開発 かいはつ 計画 けいかく や地球 ちきゅう 環境 かんきょう ファシリティ などと共同 きょうどう で野焼 のや き撲滅 ぼくめつ キャンペーンを実施 じっし し、啓発 けいはつ を促 うなが すと共 とも に、より厳 きび しい懲罰 ちょうばつ 的 てき 政策 せいさく の方針 ほうしん を掲 かか げている[270] [271] 。また在 ざい セルビア国際 こくさい 連合 れんごう 開発 かいはつ 計画 けいかく は世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん や国際 こくさい 連合 れんごう 児童 じどう 基金 ききん との協力 きょうりょく の下 した 、大 だい 気質 きしつ 改善 かいぜん のための「14の革新 かくしん 的 てき ソリューション」を公募 こうぼ ・採択 さいたく し、2021年 ねん 、人工 じんこう 衛星 えいせい 画像 がぞう および気候 きこう データ、モバイルアプリからの通報 つうほう データを統合 とうごう ・機械 きかい 学習 がくしゅう することで野焼 のや きの位置 いち を準 じゅん リアルタイムに検出 けんしゅつ するモニタリングシステムの開発 かいはつ 支援 しえん を発表 はっぴょう した[272] 。
オーストラリアの牧草 ぼくそう 地帯 ちたい の野焼 のや き
クイーンズランドでのサトウキビ畑 はたけ の野焼 のや き
オーストラリア政府 せいふ によって作物 さくもつ 残 ざん 渣の適正 てきせい 処理 しょり の情報 じょうほう が公開 こうかい されている
[273] 。
その他 た 、農業 のうぎょう に関連 かんれん しない野焼 のや きとして;アボリジニ が行 おこな ってきた狩 か りのための小規模 しょうきぼ な野焼 のや きがあり、サバナ で5 - 12万 まん 年 ねん 前 まえ から続 つづ けられているとされる。この野焼 のや きによりモザイク状 じょう の焼 や け野 の が形成 けいせい されるため、結果 けっか 的 てき に生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい の維持 いじ と山 やま 火事 かじ の延焼 えんしょう 抑制 よくせい に役立 やくだ っていると考 かんが えられている。[274] 。一方 いっぽう 、野焼 のや きは山 やま 火事 かじ に対 たい し無力 むりょく であり、根本 ねもと 原因 げんいん である気候 きこう 変動 へんどう を解決 かいけつ するべきだという意見 いけん もあり、また野焼 のや きそのものが山 やま 火事 かじ の原因 げんいん になる危険 きけん が指摘 してき されている[275] 。
^ 地力 じりき 増進 ぞうしん 法 ほう に基 もと づいて定 さだ められる地力 じりき 増進 ぞうしん 基本 きほん 指針 ししん では、1997年 ねん 以降 いこう の改正 かいせい により環境 かんきょう 保全 ほぜん 型 がた 農業 のうぎょう の推進 すいしん が加 くわ えられ、作物 さくもつ 残 ざん 渣の堆肥 たいひ 化 か またはすき込 こ み、廃 はい 掃法の遵守 じゅんしゅ 、廃棄 はいき 物 ぶつ 資材 しざい の利用 りよう ・加工 かこう にあたっての環境 かんきょう 保全 ほぜん への配慮 はいりょ を求 もと めている[65] 。
^ 持続 じぞく 農業 のうぎょう 法 ほう では、有機物 ゆうきぶつ の循環 じゅんかん など持続 じぞく 性 せい の高 たか い農業 のうぎょう 生産 せいさん 方式 ほうしき を実践 じっせん する農業 のうぎょう 者 しゃ を認定 にんてい し、資金 しきん 支援 しえん や都道府県 とどうふけん の環境 かんきょう ラベリング制度 せいど において優遇 ゆうぐう 措置 そち を設 もう ける。
^ 国際 こくさい 連合 れんごう 食糧 しょくりょう 農業 のうぎょう 機関 きかん (FAO)で示 しめ されたGAP原則 げんそく [66] や農林水産省 のうりんすいさんしょう GAP共通 きょうつう 基盤 きばん ガイドライン(またその先鞭 せんべん となった農業 のうぎょう 環境 かんきょう 規範 きはん )をはじめ、多 おお くのGAP規範 きはん ・規準 きじゅん では、作物 さくもつ 残 ざん 渣など副産物 ふくさんぶつ の循環 じゅんかん 的 てき な利用 りよう や環境 かんきょう 汚染 おせん の最小 さいしょう 化 か を求 もと めている[67] 。2018年度 ねんど には環境 かんきょう 保全 ほぜん 型 がた 農業 のうぎょう 直接 ちょくせつ 支払 しはらい の要件 ようけん として国際 こくさい 水準 すいじゅん GAPの実施 じっし が定 さだ められた[68]
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^ 「芝 しば 焼 や き」令 れい 和 わ 5年 ねん 2月 がつ 1日 にち /後楽園 こうらくえん
^ 「しば焼 や き」を実施 じっし します - 下野 したの 市 し https://www.city.shimotsuke.lg.jp
^ 春 はる を告 つ げる芝 しば 焼 や き 北栄 きたさかえ ・由良 ゆら 台場 だいば | 日本海 にほんかい 新聞 しんぶん Net Nihonkai
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^ 野焼 のや き禁止 きんし 令 れい 、大気 たいき 汚染 おせん 悪化 あっか 防止 ぼうし で
^ 大気 たいき 汚染 おせん 、焼 や き畑 ばた の改善 かいぜん 必至 ひっし
^ 大気 たいき 汚染 おせん の悪化 あっか に警戒 けいかい 続 つづ く 健康 けんこう 対策 たいさく 費 ひ 増加 ぞうか 、学校 がっこう に清浄 せいじょう 機 き も
^ 農業 のうぎょう 省 しょう 、野焼 のや き防止 ぼうし 重点 じゅうてん 地域 ちいき に844郡 ぐん を指定 してい
^ サトウキビ補助 ほじょ 金 きん 、焼 や き畑 ばた 農家 のうか への支給 しきゅう 停止 ていし
^ サトウキビ葉 は の買取 かいと り開始 かいし 、PM2.5削減 さくげん へ
^ 新着 しんちゃく 情報 じょうほう : 大 だい 気質 きしつ 改善 かいぜん の環境 かんきょう 政策 せいさく が関連 かんれん 呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん を低減 ていげん ~タイの野焼 のや き禁止 きんし による呼吸 こきゅう 器 き 疾患 しっかん 受診 じゅしん 数 すう の減少 げんしょう 効果 こうか を定量 ていりょう 的 てき に証明 しょうめい ~(医学 いがく 研究 けんきゅう 院 いん 教授 きょうじゅ 上田 うえだ 佳代 かよ )
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