木質 もくしつ ペレット
8トンのタンクに充填 じゅうてん された木質 もくしつ ペレット
木質 もくしつ ペレット (もくしつペレット、英 えい : Pellet fuel または Wood pellet )とは、原木 はらき (丸太 まるた )、樹皮 じゅひ 、枝葉 えだは や製材 せいざい 時 じ に発生 はっせい する端 はし 材 ざい 、おがくず などを乾燥 かんそう させ破砕 はさい し、その後 ご に水分 すいぶん 量 りょう を調節 ちょうせつ して小粒 こつぶ の棒状 ぼうじょう に圧縮 あっしゅく 成型 せいけい した固形 こけい 燃料 ねんりょう [1] である。
木質 もくしつ バイオマス の一種 いっしゅ 。
ペレットストーブ 、ペレットボイラー 、吸収 きゅうしゅう 式 しき 冷凍 れいとう 機 き などの燃料 ねんりょう として用 もち いられる。
固 かた く、小 ちい さく、軽 かる く、表面 ひょうめん がなめらかで、流動 りゅうどう 性 せい が高 たか いという特徴 とくちょう を備 そな えているため扱 あつか いやすく、単 たん なる暖房 だんぼう 機器 きき の燃料 ねんりょう という枠 わく を超 こ えて発電 はつでん 所 しょ のような大 だい 規模 きぼ 設備 せつび の燃料 ねんりょう として用 もち いることが可能 かのう であり、バイオマス発電 はつでん の主要 しゅよう 燃料 ねんりょう としての位置 いち を占 し めている。
地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か の対策 たいさく になるとして世界 せかい 各国 かっこく はバイオマス発電 はつでん と木質 もくしつ ペレットの利用 りよう を推進 すいしん したが、ペレット製造 せいぞう のために森林 しんりん 伐採 ばっさい が加速 かそく し、また燃料 ねんりょう とした場合 ばあい のCO2放出 ほうしゅつ 量 りょう は化石 かせき 燃料 ねんりょう よりも大 おお きいことなど、総合 そうごう すると化石 かせき 燃料 ねんりょう と同様 どうよう 以上 いじょう の環境 かんきょう 破壊 はかい に繋 つな がることが指摘 してき されており[2] 、気候 きこう 変動 へんどう についての国際 こくさい 的 てき な会議 かいぎ である第 だい 26回 かい 気候 きこう 変動 へんどう 枠 わく 組 ぐみ 条約 じょうやく 締約 ていやく 国 こく 会議 かいぎ (COP26)では多 おお くの抗議 こうぎ 運動 うんどう が行 おこな われ、厳 きび しい質問 しつもん が相次 あいつ いだ。イギリスの専門 せんもん 誌 し であるThe Houseは木質 もくしつ 燃料 ねんりょう を石炭 せきたん 、石油 せきゆ 、天然 てんねん ガス に続 つづ く「第 だい 四 よん の化石 かせき 燃料 ねんりょう 」と定義 ていぎ している[3] 。
燃焼 ねんしょう している木質 もくしつ ペレット
木質 もくしつ ペレットは燃焼 ねんしょう によってCO2 を発生 はっせい するが、カーボンニュートラル の論理 ろんり により統計 とうけい 上 じょう は排出 はいしゅつ しないものとして取 と り扱 あつか ってもよいとされていること、不要 ふよう 物 ぶつ を原料 げんりょう とするなどCO2 排出 はいしゅつ 量 りょう 削減 さくげん の観点 かんてん と、近年 きんねん の原油 げんゆ 価格 かかく 高騰 こうとう に対抗 たいこう するコスト削減 さくげん の観点 かんてん から急速 きゅうそく に注目 ちゅうもく を浴 あ びている。形状 けいじょう は直径 ちょっけい 6 mm - 8 mm 程度 ていど 、長 なが さ10 mm - 20 mm 程度 ていど の円筒 えんとう 形 がた のものが多 おお い[1] 。原料 げんりょう となる木材 もくざい 種 しゅ や使用 しよう 部位 ぶい によりホワイトペレット、バークペレット、全 ぜん 木 き ペレットに分 わ けられる[1] 。使用 しよう 部位 ぶい は木質 もくしつ 部 ぶ とは限 かぎ らず、樹皮 じゅひ もペレット化 か できるほか、樹木 じゅもく 自体 じたい もさまざまである。木 き ではなく竹 たけ からつくることもできる。原料 げんりょう によって外観 がいかん は異 こと なるが、ほとんどの場合 ばあい はかなり堅 かた く、原料 げんりょう 中 ちゅう のワックス 成分 せいぶん によって表面 ひょうめん の手触 てざわ りはつるつるしている。
木質 もくしつ ペレットには一般 いっぱん 的 てき に接着 せっちゃく 剤 ざい は使 つか われておらず木材 もくざい 自体 じたい に含 ふく まれるリグニン によって顆粒 かりゅう 状 じょう に成形 せいけい されている[1] 。そのため湿度 しつど の高 たか い環境 かんきょう で保管 ほかん したり強 つよ い衝撃 しょうげき や圧力 あつりょく を加 くわ えると崩 くず れてしまい不具合 ふぐあい を生 しょう じる[1] 。
加圧 かあつ 成形 せいけい 前 まえ の破砕 はさい されたウッドチップ
木質 もくしつ ペレットの品質 ひんしつ や成分 せいぶん などの基準 きじゅん について日本工業規格 にほんこうぎょうきかく (JIS) では定 さだ められていない。このため多 おお くの製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ ・自治体 じちたい は一般 いっぱん 財団 ざいだん 法人 ほうじん 日本 にっぽん 燃焼 ねんしょう 機器 きき 検査 けんさ 協会 きょうかい が定 さだ めた「木質 もくしつ 系 けい バイオマスペレットの基準 きじゅん (JHIA N-5651) 」に沿 そ って製造 せいぞう を行 おこな っている。この基準 きじゅん では原料 げんりょう 、寸法 すんぽう 、発熱 はつねつ 量 りょう 、水分 すいぶん ・灰分 かいぶん ・塩素 えんそ ・硫黄 いおう 酸化 さんか 物 ぶつ の各 かく 含有 がんゆう 率 りつ などが定 さだ められている。またその第 だい 一 いち 項 こう に「1、適用 てきよう 範囲 はんい ・この基準 きじゅん は、有害 ゆうがい 物質 ぶっしつ に汚染 おせん されていない樹木 じゅもく を原料 げんりょう として生産 せいさん された木質 もくしつ 系 けい バイオマスペレット(以下 いか 、ペレットという)でペレット燃焼 ねんしょう 機器 きき に用 もち いるものについて規定 きてい する。ただし、原料 げんりょう となる樹木 じゅもく が、海水 かいすい 中 なか で貯蔵 ちょぞう されたもの 、又 また は他 た の目的 もくてき で使用 しよう され廃材 はいざい となったものには適用 てきよう しない。」との項目 こうもく があるため、建築 けんちく 物 ぶつ 解体 かいたい 廃材 はいざい などの廃棄 はいき 物 ぶつ を原料 げんりょう にせず、製材 せいざい 過程 かてい でできたおが粉 こ や鉋 かんな くず・樹皮 じゅひ を原料 げんりょう にするケースが多 おお い。
全 ぜん 木 き (混合 こんごう )ペレット
おおまかに分 わ けて以下 いか の三 みっ つがある。
木部 きべ ペレット(ホワイトペレット)
樹皮 じゅひ を除 のぞ いた木質 もくしつ 部 ぶ を主体 しゅたい とした原料 げんりょう を用 もち いて製造 せいぞう したペレット[1] 。火力 かりょく が強 つよ く、灰 はい が非常 ひじょう に少 すく ない(1.0 % 未満 みまん )。
全 ぜん 木 き (混合 こんごう )ペレット
「全 ぜん 木 き ペレット」は樹皮 じゅひ を含 ふく む木材 もくざい (樹皮 じゅひ 付 づけ 丸太 まるた )を原料 げんりょう として製造 せいぞう したペレット[1] 。
「混合 こんごう ペレット」は樹皮 じゅひ と木部 きべ を任意 にんい の割合 わりあい で混合 こんごう した原料 げんりょう を用 もち いて製造 せいぞう したペレット
灰分 かいぶん は1 % - 2 % となっており比較的 ひかくてき 少 すく ない。
樹皮 じゅひ ペレット(バークペレット)
樹皮 じゅひ を主体 しゅたい とした原料 げんりょう を用 もち いて製造 せいぞう したペレット[1] 。比較的 ひかくてき 火力 かりょく が弱 よわ く、灰 はい が多 おお い(8 % 未満 みまん )。頻繁 ひんぱん に灰 はい 掃除 そうじ する必要 ひつよう がある。
これらに加 くわ え、更 さら に加工 かこう したものにブラックペレット がある
木質 もくしつ ペレットを炭化 たんか させたものであり、ほぼ純粋 じゅんすい な炭素 たんそ の塊 かたまり である。石炭 せきたん や木炭 もくたん と同様 どうよう に扱 あつか うことができ、石炭 せきたん との混 こん 焼 しょう に向 む いているとされる。重量 じゅうりょう 当 あ たりの発熱 はつねつ 量 りょう が多 おお いため、運輸 うんゆ コストは通常 つうじょう の木質 もくしつ ペレットよりも小 ちい さいため今後 こんご 供給 きょうきゅう が拡大 かくだい するという[4] 。
ペレット成型 せいけい の一 いち 例 れい (リング状 じょう 金 きん 型 がた プレスの断面 だんめん )
ペレット製造 せいぞう 機 き
現在 げんざい 普及 ふきゅう している製造 せいぞう 設備 せつび はペレット流通 りゅうつう 量 りょう の多 おお いアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく やドイツ 及 およ び北欧 ほくおう 諸国 しょこく からもたらされたものが多 おお く、大型 おおがた 機械 きかい による大量 たいりょう 生産 せいさん を主眼 しゅがん としているため、流通 りゅうつう に消費 しょうひ されるエネルギー と経費 けいひ を減 へ らしたい、或 ある いは地産 ちさん 地 ち 消 けし を謳 うた う日本 にっぽん の施策 しさく とは相容 あいい れない面 めん がある。そのため日本 にっぽん の流通 りゅうつう 形態 けいたい や地域 ちいき の特色 とくしょく を生 い かした製造 せいぞう 方法 ほうほう を確立 かくりつ する事 こと が必要 ひつよう 不可欠 ふかけつ であり、国 くに ・自治体 じちたい ・民間 みんかん 企業 きぎょう ・大学 だいがく などの研究 けんきゅう 機関 きかん が連携 れんけい し様々 さまざま な方法 ほうほう が研究 けんきゅう されている。近年 きんねん は国産 こくさん の製造 せいぞう 設備 せつび が開発 かいはつ され、商業 しょうぎょう 利用 りよう に堪 こた えられる性能 せいのう ・価格 かかく を持 も つものが増 ふ えてきた事 こと で、より一層 いっそう の普及 ふきゅう が期待 きたい される。
代表 だいひょう 的 てき な製造 せいぞう 方法 ほうほう (国産 こくさん 機 き フラットダイ式 しき 生産 せいさん 設備 せつび の例 れい )
固形 こけい や樹皮 じゅひ は粉砕 ふんさい し粉 こな 状 じょう にし含水量 りょう を調整 ちょうせい する。次 つぎ にペレタイザーと呼 よ ばれる原料 げんりょう に圧力 あつりょく を加 くわ え固 かた める装置 そうち で成型 せいけい する。木 き にはリグニン という成分 せいぶん が含 ふく まれているが、これに圧力 あつりょく を加 くわ えるとリグニンが溶 と け接着 せっちゃく 剤 ざい の役割 やくわり をし、同 おな じく木 き に含 ふく まれるセルロース とヘミセルロース が接着 せっちゃく される事 こと で成型 せいけい できる。このとき含水量 りょう が20 % を越 こ えると固 かた まらず、5 % を下回 したまわ ると固 かた まりにくいため10%前後 ぜんご に調整 ちょうせい される。
製造 せいぞう 時 じ のエネルギー消費 しょうひ (国産 こくさん 機 き フラットダイ式 しき 生産 せいさん 設備 せつび の例 れい )
発熱 はつねつ 量 りょう 5,040 kcal/kg のホワイトペレットを製造 せいぞう する際 さい 、ペレット1 kg 当 あ たりに必要 ひつよう な電力 でんりょく 量 りょう は0.1375 kWh。ペレット発熱 はつねつ 量 りょう の約 やく 2.35 % となる。一方 いっぽう 外国 がいこく 製 せい 大型 おおがた 機械 きかい では1.3 - 2 % 程度 ていど なので、まだ国産 こくさん 機 き の効率 こうりつ は良 よ いとは言 い えない。
ドイツで販売 はんばい されている小分 こわ けされたウッドペレット
ペレット製造 せいぞう は間伐 かんばつ 材 ざい や樹 き 根 ね の消費 しょうひ 拡大 かくだい のために何 なん 度 ど か普及 ふきゅう が試 こころ みられてきたが、いずれも失敗 しっぱい に終 お わってきた。しかし2000年代 ねんだい に入 はい り、地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か 問題 もんだい 、原油 げんゆ 価格 かかく 高騰 こうとう 、廃棄 はいき 物 ぶつ 処理 しょり 経費 けいひ の増大 ぞうだい などの背景 はいけい もあり、徐々 じょじょ に普及 ふきゅう が進 すす み始 はじ めている。とりわけ寒冷 かんれい 地 ち での普及 ふきゅう が顕著 けんちょ で、日本 にっぽん のペレット先進地 せんしんち である岩手 いわて 県 けん や原油 げんゆ 価格 かかく 高騰 こうとう で痛手 いたで を被 こうむ る北海道 ほっかいどう でペレットストーブの販売 はんばい 量 りょう が急速 きゅうそく に増 ふ えている。機器 きき の購入 こうにゅう に助成 じょせい 金 きん を出 だ す自治体 じちたい が増 ふ え、一般 いっぱん 家庭 かてい でも導入 どうにゅう しやすくなった事 こと も増加 ぞうか の一因 いちいん とされる。本州 ほんしゅう 以南 いなん の地域 ちいき では家庭 かてい 用 よう よりも温室 おんしつ や乾燥 かんそう 用 よう など農業 のうぎょう 用 よう での大 だい 規模 きぼ 利用 りよう が多 おお く、また自治体 じちたい も支援 しえん をおこなっており、価格 かかく の低下 ていか が見込 みこ まれている。
原料 げんりょう となる木材 もくざい
品質 ひんしつ の不安定 ふあんてい さ[ 編集 へんしゅう ]
ペレットは木 き を原料 げんりょう とするため、寒帯 かんたい 林 りん ・温帯 おんたい 林 りん ・亜熱帯 あねったい 林 りん 、また針葉樹 しんようじゅ か広葉樹 こうようじゅ かにより出来上 できあ がる製品 せいひん の品質 ひんしつ に差 さ が出 で る。このためストーブメーカーなどが顧客 こきゃく の使用 しよう するペレットがどこで作 つく られた物 もの かき取 きと りをし、空気 くうき 量 りょう やペレット供給 きょうきゅう 量 りょう などを設定 せってい しなければ想定 そうてい 通 どお りの燃焼 ねんしょう を得 え られないケースがある。また日本 にっぽん では製造 せいぞう 規格 きかく が存在 そんざい せず、そのため品質 ひんしつ 不良 ふりょう の粗悪 そあく なペレットが出回 でまわ っていることもあり、安定 あんてい 運用 うんよう の障害 しょうがい になっている[5] 。
原料 げんりょう である森林 しんりん の持続 じぞく 可能 かのう 性 せい に関 かん する認証 にんしょう 制度 せいど は存在 そんざい しているが、信頼 しんらい 性 せい が低 ひく く機能 きのう していない[5] 。
国際 こくさい 的 てき な「持続 じぞく 可能 かのう な木質 もくしつ ペレット」の認証 にんしょう 団体 だんたい であるFSC (Forest Stewardship Council)は、ベトナムの木質 もくしつ ペレット製造 せいぞう 販売 はんばい 会社 かいしゃ が虚偽 きょぎ 表示 ひょうじ を行 おこな っていたとして認証 にんしょう を取 と り消 け した[6] 。
持続 じぞく 可能 かのう 性 せい [ 編集 へんしゅう ]
林 はやし 業界 ぎょうかい とEUはバイオマス発電 はつでん を推進 すいしん してきたが、森林 しんりん 擁護 ようご 団体 だんたい からこの政策 せいさく を批判 ひはん する公開 こうかい 書簡 しょかん が出 だ された。木質 もくしつ ペレット製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ は木 き くずなどの廃棄 はいき 物 ぶつ を活用 かつよう してペレットを製造 せいぞう していると主張 しゅちょう しているが、ペレット製造 せいぞう 工場 こうじょう のドローン空 そら 撮 つまみ 写真 しゃしん によると、伐採 ばっさい 直後 ちょくご の丸太 まるた が積 つ み上 あ げられた様子 ようす が撮影 さつえい されている。[7]
また、米国 べいこく の環境 かんきょう 保護 ほご 団体 だんたい ドッグウッド・アライアンスによると、木質 もくしつ ペレット輸出 ゆしゅつ 量 りょう が世界一 せかいいち である米国 べいこく では、木質 もくしつ ペレット生産 せいさん のために森林 しんりん 伐採 ばっさい が行 おこな われ、生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい への悪影響 あくえいきょう が指摘 してき される。米国 べいこく は効率 こうりつ 的 てき なプランテーション林業 りんぎょう のために、成長 せいちょう が早 はや い松 まつ の植林 しょくりん を推奨 すいしょう している。そのため単一 たんいつ 植物 しょくぶつ による人工 じんこう 林 りん と化 か し、多様 たよう 性 せい が失 うしな われている。
[8]
[9]
こうして製造 せいぞう された木質 もくしつ ペレットは輸出 ゆしゅつ 品 ひん となり、その輸入 ゆにゅう と使用 しよう は結果 けっか 的 てき に森林 しんりん 破壊 はかい につながっている。日本 にっぽん でもバイオマス発電 はつでん 等 とう での木質 もくしつ ペレットの調達 ちょうたつ の多 おお くを多 おお くを輸入 ゆにゅう に頼 たよ っており、2021年 ねん の輸入 ゆにゅう 量 りょう は前年 ぜんねん 比 ひ 53.7%と大幅 おおはば な上昇 じょうしょう を見 み せている[10] 。
製造 せいぞう 過程 かてい の公害 こうがい [ 編集 へんしゅう ]
袋 ふくろ 詰 つめ されたウッドペレット
木質 もくしつ ペレット製造 せいぞう 施設 しせつ が大気 たいき 汚染 おせん や騒音 そうおん などの公害 こうがい を引 ひ き起 お こしており、喘息 ぜんそく や心臓 しんぞう 発作 ほっさ 、睡眠 すいみん 障害 しょうがい の原因 げんいん となっている。そうした施設 しせつ は低 てい 所得 しょとく 地域 ちいき に集中 しゅうちゅう しており、人種 じんしゅ 差別 さべつ を強化 きょうか する土壌 どじょう となっている[8] 。
全米 ぜんべい 有色 ゆうしょく 人種 じんしゅ 地位 ちい 向上 こうじょう 協会 きょうかい も反対 はんたい の声明 せいめい を出 だ すなど被害 ひがい は深刻 しんこく 化 か している
[11] 。
木質 もくしつ ペレット工場 こうじょう に積 つ み上 あ がる原料 げんりょう である大量 たいりょう の破砕 はさい 木材 もくざい
植物 しょくぶつ を燃焼 ねんしょう させてしまうと、植物 しょくぶつ が固定 こてい 化 か しているCO2は大気 たいき 中 ちゅう に放出 ほうしゅつ されるため、木質 もくしつ ペレットの使用 しよう は化石 かせき 燃料 ねんりょう と同様 どうよう に地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か を加速 かそく する。またその製造 せいぞう のために天然 てんねん 林 りん の伐採 ばっさい や湿地 しっち の埋 う め立 た てが行 おこな われていると告発 こくはつ されており、それを「再 さい エネ」として日本 にっぽん が輸入 ゆにゅう していることに対 たい してグリーンウォッシング であるとの批判 ひはん を受 う けている。
これに合 あ わせ、米国 べいこく の環境 かんきょう 団体 だんたい から日本 にっぽん 政府 せいふ に対 たい して木質 もくしつ ペレットの使用 しよう を再 さい エネから除外 じょがい するべきであるとの書簡 しょかん が出 だ された。
[12]
木質 もくしつ ペレットは全 すべ ての工程 こうてい においてCO2を排出 はいしゅつ する。木質 もくしつ ペレットの生産 せいさん ・加工 かこう ・輸送 ゆそう ・発電 はつでん すべてを総合 そうごう したCO2の総 そう 排出 はいしゅつ 量 りょう は石炭 せきたん 火力 かりょく 発電 はつでん を上回 うわまわ る。気候 きこう 変動 へんどう を抑制 よくせい するには、木質 もくしつ バイオマス発電 はつでん への投資 とうし をやめ、真 しん に持続 じぞく 可能 かのう なエネルギーへと転換 てんかん する必要 ひつよう があることが指摘 してき されている。
[13]
[9]
[8]
「脱 だつ 炭素 たんそ の抜 ぬ け穴 あな 」としての木質 もくしつ ペレット [ 編集 へんしゅう ]
木質 もくしつ ペレットを始 はじ めとする木質 もくしつ バイオマスの製造 せいぞう 企業 きぎょう は極 きわ めて強力 きょうりょく なロビー活動 かつどう を展開 てんかい しており、その力 ちから を見 み せつけている。
木質 もくしつ バイオマスを燃焼 ねんしょう させた場合 ばあい でも化石 かせき 燃料 ねんりょう と同様 どうよう にCO2が放出 ほうしゅつ されるが、木質 もくしつ バイオマスはカーボンニュートラル であるとされるためにそのCO2は排出 はいしゅつ 量 りょう にカウントされていない。
そのため、木質 もくしつ バイオマスの使用 しよう をグリーンウォッシング と考 かんが える100を超 こ えるNGO や科学 かがく 者 しゃ 、シンクタンク が「再生 さいせい 林 りん を含 ふく む木質 もくしつ バイオマス」の削減 さくげん と使用 しよう 禁止 きんし や、カーボンニュートラルからの除外 じょがい 、補助 ほじょ 金 きん 停止 ていし を訴 うった え、また意見 いけん 書 しょ を発表 はっぴょう しているが、それにもかかわらず第 だい 26回 かい 気候 きこう 変動 へんどう 枠 わく 組 ぐみ 条約 じょうやく 締約 ていやく 国 こく 会議 かいぎ (COP26)ではCOP幹部 かんぶ や各国 かっこく 首脳 しゅのう に黙殺 もくさつ され閉会 へいかい となっている。
[3]
需要 じゅよう と供給 きょうきゅう [ 編集 へんしゅう ]
ペレットメーカーの運搬 うんぱん トラック
こうした問題 もんだい 点 てん がある中 なか 、木質 もくしつ ペレットの需要 じゅよう は増加 ぞうか しており、2028年 ねん には木質 もくしつ ペレットの市場 いちば 規模 きぼ は238億 おく ドルに到達 とうたつ するという予想 よそう もある[14] 。
日本 にっぽん の木質 もくしつ ペレット輸入 ゆにゅう 量 りょう は増大 ぞうだい しており、2022年度 ねんど は前年 ぜんねん 比 ひ 6割 わり 増 ま しの480万 まん トンであった[15] 。
日本 にっぽん は木質 もくしつ バイオマスの使用 しよう を推進 すいしん し、それらに対 たい し補助 ほじょ 金 きん を設定 せってい している。そのため世界 せかい の主要 しゅよう な木質 もくしつ ペレット生産 せいさん 企業 きぎょう であるエンビバ とドラックス は日本 にっぽん を優良 ゆうりょう 顧客 こきゃく として狙 ねら いをつけているという。
エンビバはすでに15年 ねん に渡 わた る長期 ちょうき 契約 けいやく を日本 にっぽん の大手 おおて 商社 しょうしゃ と結 むす んでいる。エンビバは2025年 ねん までに取引 とりひき 全体 ぜんたい の半分 はんぶん が日本 にっぽん との取引 とりひき になり、また木質 もくしつ ペレットの総 そう 生産 せいさん 量 りょう が1000万 まん トンに達 たっ すると予想 よそう している。
日本 にっぽん の商社 しょうしゃ は木質 もくしつ ペレットの調達 ちょうたつ 先 さき を広 ひろ げるため、東 ひがし アジア、特 とく にベトナムなどに対 たい し投資 とうし を拡大 かくだい している。
[16]
またドラックス社 しゃ は日本 にっぽん 法人 ほうじん を設立 せつりつ した[17] 。
出光興産 いでみつこうさん はブラックペレット事業 じぎょう を石炭 せきたん 代替 だいたい と位置 いち づけており、ベトナムに生産 せいさん プラント開発 かいはつ を投資 とうし している。将来 しょうらい 的 てき にオーストラリアや北米 ほくべい まで調達 ちょうたつ 網 もう を拡大 かくだい するという[18] 。
北陸電力 ほくりくでんりょく はブラックペレットの長期 ちょうき 調達 ちょうたつ を計画 けいかく しており、アメリカ企業 きぎょう であるAymium(エイミウム)に500億 おく 円 えん の投資 とうし を行 おこな い増産 ぞうさん を図 はか っている[19] [20] 。
EUでは使用 しよう している再生 さいせい 可能 かのう エネルギーのうち60%が木質 もくしつ バイオマスによっており、批判 ひはん が強 つよ くなってきている
[16] 。
^ a b c d e f g h 広 ひろ がっています 木質 もくしつ ペレットストーブ・薪 たきぎ ストーブのある生活 せいかつ 上田 うえだ 市 し 、2020年 ねん 2月 がつ 5日 にち 閲覧 えつらん 。
^ The burning question: Is your wood stove actually green? | Canada's National Observer: News & Analysis
^ a b COP26で「第 だい 四 よん の化石 かせき 燃料 ねんりょう 」となった木質 もくしつ バイオマス発電 はつでん 燃料 ねんりょう | ブライトイノベーション
^ GHG削減 さくげん に向 む けた取 と り組 く み⑤ バイオマス燃料 ねんりょう の供給 きょうきゅう 拡大 かくだい | 気候 きこう 変動 へんどう 対応 たいおう ・カーボンニュートラルへの挑戦 ちょうせん | 出光興産 いでみつこうさん サステナビリティサイト
^ a b 輸入 ゆにゅう 木質 もくしつ ペレットの「品質 ひんしつ 不良 ふりょう 」が原因 げんいん (?)で、大 だい 規模 きぼ バイオマス発電 はつでん 所 しょ のトラブル相次 あいつ ぐ。北九州 きたきゅうしゅう では火災 かさい 発生 はっせい 。背景 はいけい にアジアからの燃料 ねんりょう 認証 にんしょう の偽造 ぎぞう 問題 もんだい も(RIEF) | 一般 いっぱん 社団 しゃだん 法人 ほうじん 環境 かんきょう 金融 きんゆう 研究 けんきゅう 機構 きこう
^ FSCは、大量 たいりょう の木質 もくしつ ペレットについて虚偽 きょぎ 表示 ひょうじ を行 おこな ったとして An Viet Phat Energy社 しゃ (ベトナム)をブロック | FSCジャパンのプレスリリース | 共同通信 きょうどうつうしん PRワイヤー
^ Forest advocates press EU leader to rethink views on biomass and energy
^ a b c 持続 じぞく 的 てき 可能 かのう だとうたわれるバイオマス発電 はつでん の裏 うら にある矛盾 むじゅん した現状 げんじょう | NPO CROSS
^ a b 欧州 おうしゅう で議論 ぎろん が続 つづ く管理 かんり 再生 さいせい 林 りん を利用 りよう した産業 さんぎょう 用 よう 木質 もくしつ バイオマス燃料 ねんりょう | ブライトイノベーション
^ “ウッドショック”の二 に の舞 まい か、バイオマス発電 はつでん 燃料 ねんりょう 「木質 もくしつ ペレット」輸入 ゆにゅう 急増 きゅうぞう で懸念 けねん |ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 にっかんこうぎょうしんぶんしゃ
^ NGOが報告 ほうこく 「バイオマス発電 はつでん の木質 もくしつ ペレット生産 せいさん 現場 げんば で、住民 じゅうみん に健康 けんこう 被害 ひがい 」(オルタナ) - Yahoo!ニュース
^ 米国 べいこく 環境 かんきょう 17団体 だんたい 、日本 にっぽん の固定 こてい 価格 かかく 買取 かいとり 制度 せいど (FIT)の輸入 ゆにゅう 木質 もくしつ ペレット燃料 ねんりょう のバイオマス発電 はつでん は「グリーンウォッシュ」。森林 しんりん 皆 みな 伐 き により、CO2吸収 きゅうしゅう 機能 きのう なく、生物 せいぶつ 多様 たよう 性 せい を破壊 はかい (RIEF) | 一般 いっぱん 社団 しゃだん 法人 ほうじん 環境 かんきょう 金融 きんゆう 研究 けんきゅう 機構 きこう
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^ 木質 もくしつ ペレットの市場 いちば 規模 きぼ 、2028年 ねん に238億 おく 9,277万 まん 米 あめりか ドル到達 とうたつ 予測 よそく |株式会社 かぶしきがいしゃ グローバルインフォメーションのプレスリリース
^ 日本 にっぽん 向 む け木質 もくしつ ペレット、今年 ことし 6割 わり 増 ぞう 480万 まん トンに。近海 きんかい 船 せん 、復航 ふっこう タイト持続 じぞく |日本 にっぽん 海事 かいじ 新聞 しんぶん 電子 でんし 版 ばん
^ a b As biomass burning surges in Japan and South Korea, where will Asia get its wood?
^ 英 えい バイオマス大手 おおて が日本 にっぽん 法人 ほうじん 設立 せつりつ ドラックス社 しゃ 、邦 くに 船 せん 社 しゃ 含 ふく む関係 かんけい 者 しゃ 招 まね きレセプション | 海運 かいうん <不定期 ふていき 専 せん 用船 ようせん > | ニュース | 海事 かいじ プレスONLINE
^ 出光興産 いでみつこうさん 、ブラックペレット事業 じぎょう を本格 ほんかく 始動 しどう 石炭 せきたん 代替 だいたい のバイオマス燃料 ねんりょう 、ベトナムに大型 おおがた プラント建設 けんせつ | 電波 でんぱ 新聞 しんぶん デジタル
^ 北 きた 電 でん 「ブラックペレット」長期 ちょうき 調達 ちょうたつ へ 出資 しゅっし の米 べい 企業 きぎょう 500億 おく 円 えん 投 とう じて増産 ぞうさん |北日本 きたにっぽん 新聞 しんぶん ウェブ[webun ウェブン ]
^ 北陸電力 ほくりくでんりょく 、米 べい バイオ燃料 ねんりょう 企業 きぎょう に出資 しゅっし 石炭 せきたん と混 こん 焼 しょう :日本経済新聞 にほんけいざいしんぶん
原因 げんいん
影響 えいきょう 各地 かくち の森林 しんりん 破壊 はかい 対策 たいさく
国際 こくさい 協定 きょうてい 非 ひ 木質 もくしつ エネルギー森林 しんりん 保護 ほご
森林 しんりん の種類 しゅるい その他 た
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