第だい二に次じ戦略せんりゃく兵器へいき制限せいげん交渉こうしょう

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第だい二に次じ戦略せんりゃく兵器へいき制限せいげん交渉こうしょう（だいにじせんりゃくへいきせいげんこうしょう、英語えいご: Strategic Arms Limitation Talks 2、SALT II）は、アメリカとソ連それんとの間あいだで行おこなわれた、互たがいの核兵器かくへいきの数かずを制限せいげんする交渉こうしょう、およびその結果けっか締結ていけつされた軍備ぐんび制限せいげん条約じょうやくのこと。

冷戦れいせん期きにおいて、米べいソ両国りょうこくは核兵器かくへいきの開発かいはつ・生産せいさん競争きょうそうを行おこなっていた。1972年ねんに調印ちょういんされた第だい一いち次じ戦略せんりゃく兵器へいき制限せいげん交渉こうしょう（SALT I）の協定きょうていにおいては、両国りょうこくの弾道だんどうミサイル保有ほゆう数すうの上限じょうげんが定さだめられていた。

この第だい二に次じ交渉こうしょうにおいては、第だい一いち次じ交渉こうしょうに加くわえ核兵器かくへいきの運搬うんぱん手段しゅだん（ICBM、重じゅう爆撃ばくげき機き（Heavy bombers、戦略せんりゃく爆撃ばくげき機きを指さす条約じょうやく上じょうの概念がいねん）、SLBM）の数量すうりょう制限せいげんと、複数ふくすう弾頭だんとう化かの制限せいげんが盛もりこまれた。

1979年ねん6月18日にち、両国りょうこくはウィーンで条約じょうやくに調印ちょういんしたものの、ソ連それんがアフガニスタンに侵攻しんこうしたことを理由りゆうとしてアメリカ議会ぎかいの批准ひじゅん拒否きょひにより、そのまま1985年ねんに期限切きげんぎれになった。

条約じょうやくの内容ないよう

条約じょうやくについては、この条約じょうやくの目的もくてき（前文ぜんぶん）、締約ていやく国こくの義務ぎむ（第だい１条じょう）、戦略せんりゃく核かく運搬うんぱん手段しゅだんの定義ていぎ（第だい２条じょう）、戦略せんりゃく核かく運搬うんぱん手段しゅだんの総数そうすう規制きせい（第だい３条じょう）、ICBMに関かんする細部さいぶ規制きせい（第だい４条じょう）、MIRVに関かんする細部さいぶ規制きせい（第だい５条じょう）、以下いか戦略せんりゃく核かくとしてカウントされる条件じょうけん、近代きんだい化かの条件じょうけん等とう等とうの細部さいぶ規則きそく条項じょうこうからなる。

この条約じょうやくの目的もくてき

核かく戦争せんそうが全ぜん人類じんるいに壊滅かいめつ的てきな結果けっかをもたらす事ことと戦略せんりゃく的てき安定あんていの強化きょうかが米べいソ両国りょうこくの利益りえきや国際こくさい安全あんぜん保障ほしょうの利益りえきに合致がっちすることを双方そうほうが認識にんしきし、全面ぜんめん的てきかつ完全かんぜんな軍縮ぐんしゅくを達成たっせいするため、戦略せんりゃく攻撃こうげき兵器へいき（ICBM、SLBM、重じゅう爆撃ばくげき機き及およびASBM^[1]）の制限せいげんを達成たっせいする。

戦略せんりゃく核かく運搬うんぱん手段しゅだんの定義ていぎ

条約じょうやく第だい2条じょうに基もとづく定義ていぎは下記かきの通とおり^[2]^[3]。なお、下記かき定義ていぎは後ごの第だい一いち次じ戦略せんりゃく兵器へいき削減さくげん条約じょうやくにおいて定義ていぎを修正しゅうせいされたものがある事ことに注意ちゅうい。

ICBM…米べい本土ほんど及およびソ連それん本土ほんどの最短さいたん距離きょりである5500㎞以上いじょうの射程しゃていを持もつ弾道だんどうミサイル
SLBM…射程しゃていに関かかわらず、原子力げんしりょく潜水せんすい艦かん又または通常つうじょう動力どうりょく型がた潜水せんすい艦かんから発射はっしゃされる弾道だんどうミサイル
重じゅう爆撃ばくげき機き…下記かきの条件じょうけんのいずれかを満みたすもの
- 米国べいこくB-52、B-1、ソ連それんTu-95、M4-バイソン（Myasishchev types）及およびそれと同等どうとう又または以上いじょうの性能せいのうをもつ爆ばく撃げき機き
- 射程しゃてい600㎞を超こえる空中くうちゅう発射はっしゃ巡航じゅんこうミサイルを装備そうびできる爆ばく撃げき機き^[4]。
- ASBM（空中くうちゅう発射はっしゃ式しき弾道だんどうミサイル）搭載とうさいの爆ばく撃げき機き^[5]
空中くうちゅう発射はっしゃ弾道だんどうミサイル（ASBM,Air-to-surface ballistic missiles)…射程しゃてい600km以上いじょうの航空機こうくうき搭載とうさい弾道だんどうミサイル
重おもICBM…米べいソが本ほん条約じょうやく締約ていやく時じに配備はいびしている最大さいだいのICBMと比較ひかくして、発射はっしゃ重量じゅうりょうまたは投射とうしゃ重量じゅうりょうが大おおきい物もの
巡航じゅんこうミサイル…飛行ひこう経路けいろの大だい部分ぶぶんで空そら力りょく・揚力ようりょくを使用しようして飛行ひこうを維持いじし航空機こうくうきに搭載とうさいされ空中くうちゅう発射はっしゃされる、無人むじん・自じ走はし式しき・被ひ誘導ゆうどう式しきの兵器へいき運搬うんぱん手段しゅだん

戦略せんりゃく核かく総数そうすうの制限せいげん

各かく締約ていやく国こくは戦略せんりゃく核かく運搬うんぱん手段しゅだん（ICBM、SLBM、重じゅう爆撃ばくげき機き、ASBM）の総数そうすうを2400基き以下いかに制限せいげんし、1981年ねん1月がつ1日にちから2250基きへ削減さくげんを開始かいしする。
総数そうすうの中なかにおける組くみ合あわせは各かく締約ていやく国こくの自由じゆうとする。

参考さんこう文献ぶんけん

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ それぞれ本ほん条約じょうやく第だい３条じょう１項こう及および第だい２項こうで列挙れっきょ
^ Treaty 1979.
^ 日本国にっぽんこく外務省がいむしょう 1979.
^ なお本ほん条約じょうやく締結ていけつ時じの1979年ねん時点じてんにおいて米べいソ両国りょうこくで使用しようされていた射程しゃてい600㎞超ちょうの空中くうちゅう発射はっしゃ巡航じゅんこうミサイルは全すべて核かく搭載とうさい型がたであることに留意りゅういが必要ひつようである。後継こうけい条約じょうやくであるSTARTI等とうでは「長ちょう射程しゃていの空中くうちゅう発射はっしゃ型がた核かく巡航じゅんこうミサイル」と再さい定義ていぎされている
^ 本ほん条約じょうやく上じょうは「ASBM（Air-to-surface ballistic missiles）」と記述きじゅつされており、ALBM（air-launched ballistic missile）ではない

外部がいぶリンク

『第だい2次じ戦略せんりゃく兵器へいき制限せいげん取決とりきめ』 - コトバンク

[1] それぞれ本ほん条約じょうやく第だい３条じょう１項こう及および第だい２項こうで列挙れっきょ

[FOOTNOTETreaty1979-2] Treaty 1979.

[FOOTNOTE日本国外務省1979-3] 日本国にっぽんこく外務省がいむしょう 1979.

[4] なお本ほん条約じょうやく締結ていけつ時じの1979年ねん時点じてんにおいて米べいソ両国りょうこくで使用しようされていた射程しゃてい600㎞超ちょうの空中くうちゅう発射はっしゃ巡航じゅんこうミサイルは全すべて核かく搭載とうさい型がたであることに留意りゅういが必要ひつようである。後継こうけい条約じょうやくであるSTARTI等とうでは「長ちょう射程しゃていの空中くうちゅう発射はっしゃ型がた核かく巡航じゅんこうミサイル」と再さい定義ていぎされている

[5] 本ほん条約じょうやく上じょうは「ASBM（Air-to-surface ballistic missiles）」と記述きじゅつされており、ALBM（air-launched ballistic missile）ではない

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