蛭川ひるかわ幸さいわい茂しげる

蛭川ひるかわ幸さいわい茂しげる（ひるかわゆきしげ、1904年ねん（明治めいじ37年ねん）1月がつ20日はつか - 1999年ねん（平成へいせい11年ねん）1月がつ29日にち）は、旧制きゅうせい高校こうこう、及および新制しんせい大学だいがくの教授きょうじゅ。

ヒルさん、蛭ひる公こうの愛称あいしょうで慕したわれた。

来歴らいれき[編集へんしゅう]

1923年ねん東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ数すう学科がっか入学にゅうがく。1926年ねん卒業そつぎょう。同年どうねんより旧制きゅうせい松本まつもと高校こうこう（信州大学しんしゅうだいがくの前身ぜんしん）講師こうしとなる。同年どうねん10月がつ教授きょうじゅ就任しゅうにん。

1950年ねん、旧制きゅうせい高校こうこうの廃止はいしと共ともに退職たいしょく。同年どうねんより長野ながの県けん新村しんむら小学校しょうがっこうの代用だいよう教員きょういんとなる。後年こうねんに教諭きょうゆ就任しゅうにん。

1954年ねん3月がつ小学校しょうがっこう教諭きょうゆ退職たいしょく、愛知学院大学あいちがくいんだいがく助教授じょきょうじゅとして就任しゅうにん。後ご、教授きょうじゅ。名古屋大学なごやだいがくでも教鞭きょうべんを執とる。1979年ねん退職たいしょく。

95歳さいで逝去せいきょ。

旧制きゅうせい高校こうこう時代じだいには陸上りくじょう競技きょうぎの監督かんとくを務つとめ、合宿がっしゅく所しょ「松まつ英えい館かん」に部員ぶいんとともに合宿がっしゅくしていた。
旧制きゅうせい高校こうこうと旧制きゅうせい高校生こうこうせいを愛あいしていた。

旧制きゅうせい高校こうこうの寮歌りょうか祭まつりには必かならず参加さんかしていた。
教おしえ子ごの齋藤さいとう宗吉そうきち（後年こうねんの北きた杜夫もりお）のどくとるマンボウ青あお春記はるきに、詳くわしく人物じんぶつ像ぞうが描えがかれている^[1]。
松まつ高だか赴任ふにん時じは満まん22歳さいで、日本にっぽんで一番いちばん若わかい旧制きゅうせい高校こうこうの先生せんせいであった。
上記じょうきのため、学校がっこう内ないに32人にんも彼かれより年上としうえの生徒せいとがいた。
バッキャローは松まつ高だか生徒せいとの挨拶あいさつ代かわりの言葉ことばだったが、教授きょうじゅである彼かれは誰だれよりもバッキャローと呼よばれて喜よろこんでいた。
新入生しんにゅうせいへの最初さいしょの授業じゅぎょうでは講義こうぎを行おこなわず、性欲せいよくについてと運動うんどうの重要じゅうよう性せいを語かたった。
松まつ高だか・愛知学院大学あいちがくいんだいがく・名古屋大学なごやだいがく、いずれ学校がっこうでの講義こうぎも出席しゅっせきは自由じゆうで落第らくだい点てんは付つけなかった。

^ 北きた杜夫もりお『どくとるマンボウ青あお春記はるき』（改版かいはん）中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ〈中公ちゅうこう文庫ぶんこ〉、1990年ねん、66-69頁ぺーじ。ISBN 4-12-201722-X。

原はら遥はるか平たいら著ちょ『バッキャロー裸はだかの教師きょうし蛭ひるさんの奮闘ふんとう記き』（1996年ねん　信濃毎日新聞しなのまいにちしんぶん社しゃ）
荻おぎ上うえ悦子えつこ著ちょ『春はる寂寥せきりょう旧制きゅうせい松本まつもと高等こうとう学校がっこう人物じんぶつ誌し』（2008年ねん長野ながの日報にっぽう社しゃ）

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