衛まもる栄光えいこう

衛まもる栄光えいこう（えいえいこう、Wei Rongguang、? - 1892年ねん）は、清きよし末すえの官僚かんりょう。字じは靜せい瀾。河南かなん省しょう新郷しんごう県けん出身しゅっしん。

1852年ねんに進士しんしとなり、庶吉士しに選えらばれ、編修へんしゅうとなった。1859年ねん、湖南こなん巡じゅん撫なで胡えびす林はやし翼つばさの求もとめに応おうじて軍務ぐんむにつき、荊州将軍しょうぐんドロンガ（多た隆たかし阿おもね）に従したがって太平たいへい天国てんごく軍ぐんと戦たたかい、黄き州しゅう各かく郡ぐんを攻略こうりゃくし、安徽あんき省しょうに入はいって太たい湖こ・潜せん山やまを陥落かんらくさせた。その後ご、胡えびす林はやし翼つばさの掃討そうとう戦せんに従したがったが、少数しょうすうの兵へいで多数たすうの敵てきを撃破げきはするのを得意とくいとした。

1861年ねん、胡えびす林はやし翼つばさが死去しきょすると、北京ぺきんに戻もどることにしたが、その途中とちゅう、新郷しんごう県けんに山東さんとう省しょうから捻ねじ軍ぐんが侵入しんにゅうしたため、団だん練ねりを組織そしきして防衛ぼうえいにあたった。1862年ねんに北京ぺきんに到着とうちゃくし、翰林院かんりんいん侍講じこうに任命にんめいされ、翌年よくねんには侍講じこう学士がくしに昇進しょうしんした。その後ご、済すみ東あずま泰やすし武たけ臨道、山東さんとう塩しお運うん使し、按察使しを歴任れきにんした。1865年ねん、捻ねじ軍ぐんの頼よりゆき文光ぶんこう・張ちょう宗はじめ禹が山東さんとう省しょうに入はいると、衛まもる栄光えいこうは山東さんどう巡じゅん撫なでの閻敬銘めいから黄河こうがの防衛ぼうえいを委ゆだねられ、捻ねじ軍ぐんを大敗たいはいさせた。1867年ねん、捻ねじ軍ぐんの勢いきおいが再ふたたび増ましたため山東さんどう巡じゅん撫なでの丁ちょう宝たから楨は省しょう境さかいを越こえて出撃しゅつげきし、衛まもる栄光えいこうが団だん練ねりを率ひきいて省しょう城じょうの防衛ぼうえいにあたったが、敵てきを寄よせ付つけなかった。

1875年ねん、安徽あんき按察使しとなり、さらに浙江せっこう布ぬの政せい使しに遷った。その後ご、山西さんせい巡じゅん撫なでとなり、1882年ねんに江蘇こうそ巡じゅん撫なでに異動いどうした。1886年ねん、浙江せっこう巡じゅん撫なでとなり、再ふたたび山西さんせい巡じゅん撫なでとなった。その後ご、病やまいで引退いんたいした。