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起爆きばくでんきょう線型せんけい雷管らいかん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

起爆きばくでんきょう線型せんけい雷管らいかん(きばくでんきょうせんがたらいかん えい:Exploding Bridge Wire detonator、略称りゃくしょう:EBW)とは、マンハッタン計画けいかく一部いちぶとして、1940年代ねんだいロスアラモス国立こくりつ研究所けんきゅうじょばくちぢみレンズようきわめて正確せいかく作動さどうする雷管らいかんとしてルイス・アルヴァレズによって開発かいはつされた。

起爆きばくでんきょう線型せんけい雷管らいかん特許とっきょからの

原子げんしばくだん使用しようするばくちぢみレンズすうじゅうマイクロびょう以下いか誤差ごさ正確せいかく起爆きばくする必要ひつようがあったが、普通ふつう電気でんき雷管らいかんでは電熱でんねつせん加熱かねつによって点火てんかやく発火はっかさせていたため、通電つうでんから起爆きばくまで200~300ミリびょうもかかり、通電つうでんから起爆きばくまでに100ミリびょう以上いじょう誤差ごさがあった。衝撃波しょうげきはは1ミリびょうにつき7~8メートルもすすむため、わずか1ミリびょう誤差ごさでもプルトニウムがバラバラになってり、核分裂かくぶんれつきないため原子げんしばくだんには使つかえなかった。そのため、あらたな方式ほうしき起爆きばく装置そうち開発かいはつする必要ひつようせまられて、新型しんがた雷管らいかん開発かいはつされることになった。このような事情じじょうから、新型しんがた雷管らいかんには誤差ごさ0.1マイクロびょう以下いか精度せいど要求ようきゅうされた。

起爆きばくでんきょうせん(bridge wire)に通電つうでんして起爆きばくするというてんでは従来じゅうらいがたおなじようにえるがその原理げんりことなっている。 起爆きばく原理げんり電熱でんねつせんへの通電つうでんによる点火てんかやく加熱かねつではなく、瞬間しゅんかんてきだい電流でんりゅうによって電線でんせんそのものを爆発ばくはつさせることで点火てんかやく発火はっかさせる。 電線でんせんにはこう純度じゅんどきむまたはプラチナ使用しようされ、そのおおきさは直径ちょっけい0.02-0.05mm、ながさ1mmとごく微小びしょう精密せいみつだった。

世界せかいはつ原子げんしばくだんガジェット、起爆きばくでんきょう線型せんけい雷管らいかんとそこからびる電線でんせんおおわれている。
トレイじょうならべられた起爆きばくでんきょう線型せんけい雷管らいかん

最終さいしゅうてき精度せいどは0.025マイクロびょうにまでたかめられたとわれている。

欠点けってんとして、起爆きばくさせるためには従来じゅうらい電気でんき雷管らいかんとはくらものにならないほど、きわめておおきな電源でんげん必要ひつようとする。 起爆きばく電源でんげんのために、5キロボルト1000アンペア大型おおがたのスイッチ機構きこうと1マイクロファラッドひくインダクタンスこうあつオイルコンデンサ用意よういされた。

この雷管らいかん精度せいどきわめてたかいが、作動さどうさせるために必要ひつよう電源でんげんおおきすぎて原爆げんばく以外いがいでは用途ようとかった。原爆げんばくようとしても原爆げんばく重量じゅうりょうおおきくしてしまう原因げんいんであるため、のちスラッパー起爆きばくしき雷管らいかん開発かいはつされると使用しようされることはくなった。