雲母うんも坂ざか

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雲母うんも坂ざか（きららざか）は、京都きょうと市し左京さきょう区く修学院しゅうがくいんの修学院しゅうがくいん離宮りきゅうの脇わきより比叡山ひえいざんの山頂さんちょうに至いたる古こ道みちである。

概要がいよう

音羽川おとわがわ沿ぞいの住宅じゅうたく街がいを抜ぬけた先さきにかかる雲母うんも橋きょうが登山とざん口こうで、親鸞しんらんゆかりの石碑せきひが立たつ。修学院しゅうがくいん離宮りきゅうの外縁がいえんを巡めぐる登山とざん道どうを登のぼり、水みず飲いん対陣たいじん跡あとを過すぎて京福電気鉄道けいふくでんきてつどう鋼索線こうさくせんのケーブル比叡ひえい駅えきを経由けいゆして比叡山ひえいざんの四明しめいヶ岳だけ山頂さんちょうに至いたる。古来こらい、比叡山ひえいざんに向むかう最短さいたん路ろであるが、道幅みちはばの狭せまさや険けわしさから、現在げんざいでは利用りよう者しゃが少すくない。

坂さかの名なである「雲母うんも」の由縁ゆえんは、京都きょうと市し中ちゅうから見みると、この坂さかから雲くもが生しょうじるように見みえるためであるが、この坂さかに雲母うんもが含ふくまれる花崗岩かこうがん由来ゆらいの砂すなが多おおいためという説せつもある。同おなじく行者ぎょうじゃ道どうの一部いちぶであった京都きょうと市し左京さきょう区く一乗寺いちじょうじの曼殊まんしゅ院いん道どう（府ふ道どう104号ごう部分ぶぶん）、あるいは曼殊まんしゅ院いん参道さんどうが「雲母うんも坂ざか」であるとする説せつもあり、いずれも舗装ほそう前まえは同様どうようの地質ちしつであった。また、雲母うんも坂ざかは、登山とざん口こう近ちかくに不動明王ふどうみょうおうを祀まつる雲母うんも寺てら（うんぼじ）があったため「不動ふどう坂ざか」とも、朝廷ちょうていから延暦寺えんりゃくじまで勅使ちょくしが向むかう際さいに利用りようしたことから「勅使ちょくし坂ざか」「表ひょう坂ざか」とも呼よばれた。

浄土真宗じょうどしんしゅうの宗祖しゅうそとされる親鸞しんらんが、9歳さい（治ち承うけたまわ5年ねん〈1181年ねん〉）の時ときに青あお蓮れん院いんで出家しゅっけし、叡山えいざん（比叡山ひえいざん延暦寺えんりゃくじ）へ修学しゅうがくのために登のぼり、29歳さい（建たて仁ひとし元年がんねん〈1201年ねん〉）の春はる頃ごろに叡山えいざんを下くだり、六角ろっかく堂どうへと百ひゃく日にち参籠さんろうを行おこなうために下山げざんした道みちとされる。1336年ねん（北朝ほくちょう：建たて武たけし3年ねん/南朝なんちょう：延のべ元もと元年がんねん6月7日にち）の延のべ元もとの乱らんで、比叡山ひえいざんに篭こもった後醍醐天皇ごだいごてんのう方かたの千種ちくさ忠顕ただあき率ひきいる軍ぐんが細川ほそかわ氏しを先陣せんじんとする足利あしかが直義ただよしの軍ぐんと対陣たいじんし、西坂本にしさかもと合戦かっせんで忠顕ただあきが討うち死じにした地ちでもある。また、延暦寺えんりゃくじの千せん日にち回かい峰みね行こうが行おこなわれる行者ぎょうじゃ道どうでもある。

関連かんれん項目こうもく

• 叡山えいざん電鉄でんてつ900系けい電車でんしゃ - 愛称あいしょうの「きらら」の由来ゆらいのひとつとなっている。
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