青あお野桑のくわ州しゅう

青野あおの 桑くわ州しゅう（あおの そうしゅう、天保てんぽう13年ねん（1842年ねん）‐明治めいじ10年ねん（1877年ねん）10月11日にち）は江戸えど時代じだい末期まっきから明治めいじ時代じだいの石版せきばん画が家いえ、銅どう版画はんが家いえ。

来歴らいれき

幼名ようみょうは仲次郎なかじろう。伊予いよ国こくの生うまれで、先祖せんぞは細川ほそかわ勝元かつもとの家臣かしんであった。父ちちは旦之上だんのうえ村むらの庄屋しょうやの次男じなん。幼少ようしょうの時ときから画が技わざを認みとめられ、14歳さいの頃ころに江戸えどへ出でて狩野かの雅信まさのぶに師事しじしている。紫宸殿ししんでんの修理しゅうりの際さい、師しの雅信まさのぶに従したがって京都きょうとに赴おもむき、その補佐ほさをした。明治めいじ元年がんねん（1868年ねん）頃ごろ、5年ねん程ほど、大阪おおさかに滞在たいざいしており、この間あいだに中なか伊三郎いさぶろう夫人ふじんのフサについて銅版どうはん画がの技法ぎほうを習得しゅうとくしたと思おもわれる。その後ご、明治めいじ6年ねん（1873年ねん）に東京とうきょうに出でて陸軍りくぐん省しょうに出仕しゅっししたのち、明治めいじ7年ねん（1874年ねん）には紙幣しへい寮りょうに転任てんにん、1円えん紙幣しへい原版げんばんの銅どう彫ぼり作業さぎょうにあたった。晩年ばんねんは石版せきばん画がの制作せいさくに意欲いよくを注そそいだ。代表だいひょう作さくとして明治めいじ7年ねん制作せいさくの砂すな目め石版せきばんの「楠公なんこう桜井さくらい駅えき訣子図ず」（陸軍りくぐん省しょう参謀さんぼう局きょく刊行かんこう）が挙あげられる。享年きょうねん36。墓所はかしょは新宿しんじゅく区く東大久保ひがしおおくぼ（現げん・新宿しんじゅく）の永福寺えいふくじ。

参考さんこう文献ぶんけん

• 吉田よしだ漱　『浮世絵うきよえの基礎きそ知識ちしき』　雄山閣ゆうざんかく、1987年ねん