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しょく変光星へんこうせい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルゴルがたしょく変光星へんこうせいへんこう原理げんり動画どうが)。実際じっさいは、青白あおじろおもぼしほうが、赤色あかいろがかったともぼしより半径はんけいちいさい場合ばあいがほとんどである。

しょく変光星へんこうせい[1](しょくへんこうせい)(eclipsing variable (star)[1])とは、共通きょうつう重心じゅうしんまわりをまわる2つのほしたがいのひかりおおかくうことによって、かけのあかるさ(2ほし合成ごうせい光度こうど)がわるタイプの変光星へんこうせいである。そのため、しょく変光星へんこうせいかなられんぼしけい形成けいせいしている。また、地球ちきゅうからてこのれんほしけいしょく変光星へんこうせいえるためには、2つのほし軌道きどうめんが、地球ちきゅうれんほしけいとをむすんだ直線ちょくせんふく平面へいめんちかくに存在そんざいする必要ひつようがある。一般いっぱんてきに、恒星こうせい自身じしんあかるさはわらず、規則きそくてきへんひかりするのが特徴とくちょうである(ただし、後述こうじゅつするカシオペヤRZほしのように、れんほしけい一方いっぽう脈動みゃくどう変光星へんこうせい場合ばあいはこのかぎりではない)。なお、「しょく変光星へんこうせい」は変光星へんこうせいとしての分類ぶんるいであり、れんぼし分類ぶんるいとしてしょくれんぼし[1](しょくれんせい)(eclipsing binary[1])とばれることもある。

しょく変光星へんこうせい分類ぶんるい

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1981ねんまでに変光星へんこうせい総合そうごうカタログ (GCVS) に登録とうろくされた2まん8435変光星へんこうせいのうち、しょく変光星へんこうせいは5022 (18%) をめていた[2]しょく変光星へんこうせい内部ないぶでの分類ぶんるいには、

  • 光度こうど曲線きょくせんによる分類ぶんるい
  • ロッシュ・ローブとほし相対そうたいてきおおきさによるコパール分類ぶんるい
  • れんほしけい構成こうせいするほし特徴とくちょうによる分類ぶんるい

の3つの方法ほうほう多元的たげんてきわせたものが使つかわれている[2]

光度こうど曲線きょくせんによる分類ぶんるい

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ことβべーたがたしょく変光星へんこうせい潮汐ちょうせきりょくにより恒星こうせいゆがめられているため、しょくがい光度こうど一定いっていしない。画像がぞうではあおほし周囲しゅうい降着こうちゃく円盤えんばんえがかれている。

EA、EB、EP、EWの4つに分類ぶんるいされる。

しょくのとき以外いがいおおきな光度こうど変化へんかこらないかたで、平常へいじょう光度こうどははっきりしているのが特徴とくちょう。このかたれんほしけいは、ほし同士どうし比較的ひかくてきはなれている。
  • ことβべーたがた (EB)
ほし表面ひょうめんあかるさが一定いっていではなく、アルゴルがたのような平常へいじょう光度こうど存在そんざいしない。れんぼしがかなり接近せっきんしているため潮汐ちょうせきりょくによってほしかたち楕円だえんになっていることや、片方かたがたほしがもう片方かたがたほしらす反射はんしゃ効果こうかこることがその理由りゆうである。このタイプの変光星へんこうせいを Lyrid ともいう。
  • (EP)
惑星わくせいによってしょくこる。ペガススV376ほしをプロトタイプとする。
おなじくらいのおおきさのほしによる接触せっしょくしたれんほしけいで、ほし完全かんぜん楕円だえんがたになっていて共通きょうつう大気たいきっている。しゅ極小きょくしょうふく極小きょくしょうちいさく、なめらかに光度こうど変化へんかをし、しょくしょくがい区別くべつがはっきりしない。また、たん周期しゅうき(1にち以下いか)のほしおおかたである。

ロッシュ・ローブとほし相対そうたいてきおおきさによるコパールの分類ぶんるい

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分離ぶんりがた(D)、はん分離ぶんりがた(SD)、接触せっしょくがた(K)の3つに分類ぶんるいされる。分離ぶんりがた接触せっしょくがたはさらに構成こうせいするほし特徴とくちょうによってほそ分類ぶんるいされる[3]

分離ぶんりがた (D)
れんぼし構成こうせいする2つの恒星こうせいが、いずれもロッシュ・ローブ内側うちがわ存在そんざいするもの。そのうちれんぼし構成こうせいする恒星こうせい双方そうほうともしゅ系列けいれつぼしのものをDMかた[3]れんぼし構成こうせいする恒星こうせい片方かたがたしゅ系列けいれつぼしでもう一方いっぽうじゅん巨星きょせいのものをDSかた[3]れんぼし構成こうせいする恒星こうせい双方そうほうともじゅん巨星きょせいのものをARかたほそ分類ぶんるい[3]、DMがたなかでもとく成分せいぶんぼし物理ぶつりてき性質せいしつ後述こうじゅつするKWがたているが接触せっしょくけいではないものをDWかた細分さいぶんるいする[3]
はん分離ぶんりがた (SD)
れんぼし構成こうせいする恒星こうせい片方かたがたがロッシュ・ローブをたしており、もう一方いっぽうたしていないもの。
接触せっしょくがた (K)
れんぼし構成こうせいする恒星こうせい双方そうほうともロッシュ・ローブをたしているもの。そのうちれんぼし構成こうせいする恒星こうせいスペクトルがたがAがたより高温こうおんのものをKEかた[3]れんぼし構成こうせいする恒星こうせいのスペクトルがたがFがたより低温ていおんのものをKWかた細分さいぶんるいする[3]

れんほしけい構成こうせいするほし特徴とくちょうによる分類ぶんるい

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特徴とくちょうてきわせのみがかたとして設定せっていされている。

GS
1つまたは両方りょうほう成分せいぶんぼし巨星きょせいてる巨星きょせいまたはちょう巨星きょせいかた[3]
PN
成分せいぶんぼし惑星わくせいじょう星雲せいうん中心ちゅうしんぼしふくかた[3]
RS
回転かいてん変光星へんこうせいのRSがたのうちしょくへんこうられるかたしょくがい正弦せいげん曲線きょくせんのような光度こうど変化へんかがあり、その原因げんいん成分せいぶんぼし黒点こくてん活動かつどうによるものである。
WD
成分せいぶんぼし白色はくしょく矮星ふくかた
WR
成分せいぶんぼしウォルフ・ライエぼしふくかた[3]
N
新星しんせいのうちしょくへんこうられるかた[3]
UG
矮新ぼしのうちしょくへんこうられるかた[3]

おもしょく変光星へんこうせい

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脚注きゃくちゅう出典しゅってん

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  1. ^ a b c d 文部省もんぶしょう 学術がくじゅつ用語ようごしゅう 天文学てんもんがくへんぞうていばん)』(だい1はん丸善まるぜん株式会社かぶしきがいしゃ、191ぺーじぺーじISBN 4-8181-9404-2 
  2. ^ a b 天文てんもん年鑑ねんかん編集へんしゅう委員いいんかい天文てんもん年鑑ねんかん2007年版ねんばんまことぶんどう新光しんこうしゃ、2006ねん11月30にち、p.176-ぺーじISBN 4-416-20629-1 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 西城さいじょう恵一けいいち変光星へんこうせい観測かんそくのススメ」(まことぶんどう新光しんこうしゃ発行はっこう天文てんもんガイド1990ねん2がつごうの79-83ぺーじ掲載けいさい)、81ぺーじ

関連かんれん項目こうもく

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