鯖江さばえ陣屋じんや

鯖江さばえ陣屋じんや（さばえじんや）は、福井ふくい県けん鯖江さばえ市し屋形やかた町まち（越前えちぜん国こく今立いまだち郡ぐん）にあった鯖江さばえ藩はんの藩はん庁ちょうである。

概要がいよう

鯖江さばえ藩はん陣屋じんや跡あと（福井ふくい県けん鯖江さばえ市し本町ほんちょう）

間部まべ氏しは、もと甲かぶと楽師がくしの出だしで6代だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家宣いえのぶの側用人そばようにんをした間部まべ詮房あきふさ（まなべあきふさ）が始はじまりである。8代だい将軍しょうぐん吉よし宗はじめの代だいになると、詮房あきふさは老中ろうじゅう職しょくを解任かいにんされ、越後えちご国こく村上むらかみ藩はん5万まん石せきに転てん封ふうする。

享とおる保ほ5年ねん（1720年ねん）越後えちご村上むらかみ藩はんから詮房あきふさの弟おとうと詮かい言げんが5万まん石せきで入にゅう封ふうしたのに始はじまる。陣屋じんやはそれまでにあった幕府ばくふの代官だいかん所しょを中心ちゅうしんに築きずかれた。

陣屋じんやの規模きぼは13万まん坪つぼに及および、町並まちなみ整備せいびと供きょうに、藩はん庁ちょう、御殿ごてん、家臣かしんの屋敷やしきが軒のきを連つらねていた。お屋敷やしきは北陸ほくりく道どうの東側ひがしがわ、それに北側きたがわの西山にしやまの麓ふもとに置おかれた。

天保てんぽう11年ねん（1840年ねん）間部まべ詮勝あきかつが老中ろうじゅうに就つき、同時どうじに城主じょうしゅ格かくとなり築城ちくじょうが許ゆるされたが、実現じつげんせずに終おわった。

そして、安政あんせいの大獄たいごくの責任せきにんをとらされ1万まん石せき減げん封ふうされ4万まん石せきとなった。9代だい詮かい道どうの代だいに明治維新めいじいしんを迎むかえた。

遺構いこう

陣屋じんや跡あとは市街地しがいちとなり、公園こうえんに説明せつめい板ばんがある他た遺構いこうはないが、御用ごよう屋敷やしき門もん（赤門あかもん）が万まん慶寺けいじ裏門うらもんとして移築いちくされている。松まつ阜（まつがおか）神社じんじゃ境内けいだいに受福堂どう御門みかど（市し指定してい文化財ぶんかざい）が移築いちく現存げんそんする。