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.454カスール弾 だん
.454カスールFMJ弾 だん (full metal jacket bullet)
種類 しゅるい
拳銃 けんじゅう 原 はら 開発 かいはつ 国 こく
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 製造 せいぞう の歴史 れきし 設計 せっけい 者 しゃ
ディック・カスール、ジャック・フルマー 設計 せっけい 時期 じき
1958年 ねん 特徴 とくちょう 元 もと モデル
.45ロング・コルト弾 だん 薬莢 やっきょう 形状 けいじょう
起 おこり 縁 えん 式 しき 、ストレート形状 けいじょう 弾丸 だんがん 径 みち
.452 in (11.5 mm) 首 くび 径 みち
.480 in (12.2 mm) 底面 ていめん 径 みち
.480 in (12.2 mm) リム径 みち
.512 in (13.0 mm) リム厚 あつ
.057 in (1.4 mm) 薬莢 やっきょう 長 ちょう
1.383 in (35.1 mm) 全長 ぜんちょう
1.77 in (45 mm) 雷管 らいかん のタイプ
ボクサー小型 こがた 小銃 しょうじゅう 用 よう 弾丸 だんがん 性能 せいのう
弾頭 だんとう 重量 じゅうりょう /種類 しゅるい
初速 しょそく
エネルギー
240 gr (16 g) XTP Hornady
1,900 ft/s (580 m/s)
1,923 ft⋅lbf (2,607 J)
300 gr (19 g) JSP Cor-Bon
1,650 ft/s (500 m/s)
1,814 ft⋅lbf (2,459 J)
325 gr (21 g) LBT LFN Buffalo Bore
1,525 ft/s (465 m/s)
1,678 ft⋅lbf (2,275 J)
335 gr (22 g) HC Cor-Bon
1,550 ft/s (470 m/s)
1,788 ft⋅lbf (2,424 J)
360 gr (23 g) L.B.T. - L.W.N Buffalo Bore
1,425 ft/s (434 m/s)
1,623 ft⋅lbf (2,200 J)
算出 さんしゅつ 時 じ の銃砲 じゅうほう 身 み の長 なが さ: 7.5 in出典 しゅってん : Hornady [1] DoubleTap[2]
.454カスール弾 だん (454カスールだん)とは、1957年 ねん にディック・カスール (英語 えいご 版 ばん ) とジャック・フルマーにより、ワイルドキャット・カートリッジ として開発 かいはつ された実包 じっぽう である[3] 。
1959年 ねん 11月、この実包 じっぽう は銃器 じゅうき の専門 せんもん 誌 し 『Guns & Ammo』で最初 さいしょ に公表 こうひょう された。基本 きほん 的 てき な設計 せっけい は.45ロング・コルト弾 だん を構造 こうぞう 的 てき に改良 かいりょう 、サイズを延長 えんちょう したものである[3] 。1997年 ねん 、スターム・ルガー 社 しゃ がスーパーレッドホーク用 よう にこの口径 こうけい を採用 さいよう し始 はじ め、最終 さいしゅう 的 てき にこのワイルドキャット・カートリッジは主流 しゅりゅう となった。続 つづ いて1998年 ねん 、ブラジル の銃器 じゅうき メーカーであるトーラス社 しゃ はトーラス・レイジングブル に、また2010年 ねん にはトーラス・レイジング・ジャッジ・マグナムにこの実包 じっぽう を採用 さいよう した。.45スコフィールド弾 だん および.45ロング・コルト弾 だん は.454口径 こうけい の銃器 じゅうき の薬 くすり 室 しつ に適合 てきごう する。これは.38スペシャル弾 だん と.357マグナム弾 だん 、そしてまた.44スペシャル弾 だん と.44マグナム弾 だん の関係 かんけい と非常 ひじょう によく似 に ている[3] 。
左 ひだり から右 みぎ へ.460S&Wマグナム弾 だん 、.454カスール弾 だん 、.44マグナム弾 だん 、.45ACP弾 だん 、そして.22LR弾 だん
.454カスール弾 だん が商業 しょうぎょう 利用 りよう 化 か されたのは1998年 ねん であり、この時 とき SAAMI(スポーツ用 よう 火器 かき 弾薬 だんやく 製造 せいぞう 協会 きょうかい )は初 はじ めてこの実包 じっぽう の基準 きじゅん 値 ち を公表 こうひょう した[4] [5] 。新 あたら しいカスール弾 だん は、拳銃 けんじゅう 弾 だん 用 よう の雷管 らいかん ではなく小型 こがた の小銃 しょうじゅう 用 よう 雷管 らいかん を使用 しよう しているが、これは薬 くすり 室内 しつない の圧力 あつりょく が60,000CUP(410MPa )と極 きわ めて高 たか く設計 せっけい されたことを理由 りゆう とする。また小銃 しょうじゅう 用 よう の雷管 らいかん は拳銃 けんじゅう 弾 だん 用 よう のそれよりもはるかに強靱 きょうじん なカップを使用 しよう している。
量産 りょうさん されている中 なか では、この弾 たま はもっとも強力 きょうりょく な拳銃 けんじゅう 用 よう 実包 じっぽう の一種 いっしゅ である[3] 。.454カスール弾 だん は、.45ロング・コルト弾 だん の5倍 ばい ほどの反動 はんどう を生 う み出 だ す。また.44マグナム弾 だん よりも約 やく 75%ほど反動 はんどう のエネルギーが増 ま している[4] 。この実包 じっぽう は16g(250グレイン)の弾丸 だんがん を銃口 じゅうこう 初速 しょそく 580m/s(1,900ft/s)以上 いじょう で撃 う ち出 だ し、2.7kJ (2,000 ft-lb)のエネルギーを拳銃 けんじゅう から送 おく り出 だ す。一発 いっぱつ のバッファロー・ボア弾薬 だんやく は300グレインよりも重 おも いJFN弾丸 だんがん を初速 しょそく 1,650ft/s、1,813ft-lbの銃口 じゅうこう エネルギーで撃 う ち出 だ す[6] 。.454カスール弾 だん の目的 もくてき は主 おも に中 なか 量 りょう 級 きゅう から重量 じゅうりょう 級 きゅう の獲物 えもの を狩 か ることであり、他 た にはメタリック・シルエット競技 きょうぎ での使用 しよう やクマ からの自衛 じえい が挙 あ げられる。
カスール弾 だん は当初 とうしょ から3倍 ばい の発射 はっしゃ 薬 やく を詰 つ めており、これは漸進 ぜんしん 的 てき な燃焼 ねんしょう を与 あた える。小銃 しょうじゅう 用 よう 雷管 らいかん の点火 てんか が加 くわ わることで、銃身 じゅうしん を通過 つうか する際 さい の弾丸 だんがん は漸進 ぜんしん 的 てき に加速 かそく していくこととなる[3] 。
.454カスール弾 だん を装填 そうてん できるリボルバー は、1983年 ねん 、フリーダム・アームズ社 しゃ によって最初 さいしょ に商品 しょうひん 化 か され、生産 せいさん された。5発 はつ 装填 そうてん のシングルアクション式 しき モデル83リボルバーは交換 こうかん 式 しき の回転 かいてん 弾倉 だんそう を採用 さいよう することにより、.45ACP弾 だん 、.45ロング・コルト弾 だん 、そして.454カスール弾 だん を撃 う つことができた[3] 。
2005年 ねん には.460S&Wマグナム弾 だん が公表 こうひょう されたが、これは基本 きほん 的 てき に.454カスール弾 だん のサイズを延長 えんちょう したもので、弾丸 だんがん の直径 ちょっけい は.45ロング・コルト弾 だん もしくは.454カスール弾 だん と同一 どういつ である。いずれにせよ、.460S&W弾 だん を装填 そうてん するリボルバーでは.454カスール弾 だん や.45ロング・コルト弾 だん も使用 しよう でき、さらに.45スコフィールド弾 だん も使用 しよう できる。