ASLAV

ASLAV
Australian Light Armoured Vehicle
	ASLAV-25
基礎きそデータ
全長ぜんちょう	6.53m
全幅ぜんぷく	2.62m
全ぜん高こう	2.69m
重量じゅうりょう	13.2t
乗員じょういん数すう	3名めい+兵員へいいん6名めい
装甲そうこう・武装ぶそう
主しゅ武装ぶそう	M242 25mm機関きかん砲ほう
副ふく武装ぶそう	MAG-58 7.62mm機関きかん銃じゅう（同軸どうじく・車載しゃさい）
機動きどう力りょく
速度そくど	120km/h（陸上りくじょう）; 12km/h（水上すいじょう）
エンジン	デトロイトディーゼル 6V-53T; 2ストロークV型がた6気筒きとう液えき冷ひやターボチャージド・ディーゼル; 275hp（205kW）
懸架けんか・駆動くどう	装そう輪わ式しき（4軸じく8輪りん駆動くどう）
行動こうどう距離きょり	660km
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ASLAV（Australian Light Armoured Vehicle）は、オーストラリア陸軍りくぐんで1990年代ねんだいより配備はいび、運用うんようされている8×8輪りん駆動くどうの装そう輪わ装甲車そうこうしゃシリーズの呼称こしょうである。スイスのモワク社しゃ製せいピラーニャI 装そう輪わ装甲車そうこうしゃシリーズを基もとに開発かいはつされ、ジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ・カナダ（GDLS Canada）が製造せいぞうしている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

1990年ねんに、新型しんがた装そう輪わ装甲車そうこうしゃの取得しゅとくを目的もくてきとしたASLAVプログラムに基もとづきオーストラリア陸軍りくぐん第だい2騎兵きへい連隊れんたいがアメリカ海兵かいへい隊たいから15両りょうのLAV-25をレンタルし、オーストラリア国内こくないで運用うんよう試験しけんを行おこなった。目的もくてきは、オーストラリアの国土こくどでこの装そう輪わ装甲車そうこうしゃが問題もんだいなく運用うんようできるかの確認かくにんと、オーストラリア軍ぐんで使用しようする場合ばあいに必要ひつような改修かいしゅう箇所かしょの確認かくにんであった。

1992年ねんにASLAVプログラムがフェーズ2に移行いこうし、オーストラリア政府せいふの防衛ぼうえい装備そうび調達ちょうたつ部門ぶもんは113両りょうのオーストラリア軍ぐん向むけLAV、ASLAVの発注はっちゅうを開始かいしした。1992年ねんから94年ねんにかけてジェネラル・ダイナミクスでの開発かいはつ、改修かいしゅう作業さぎょうが行おこなわれ、1995年ねんから生産せいさんが開始かいしされた。1997年ねんにオーストラリア陸軍りくぐん第だい2騎兵きへい連隊れんたいへのASLAVの部隊ぶたい配備はいびが完了かんりょうした。

ASLAVプログラムのフェーズ3では、更さらに144両りょうが追加ついか発注はっちゅうされた。フェーズ3の車両しゃりょうはレーザーレンジファインダー、赤外線せきがいせん暗視装置あんしそうちの更新こうしん、サスペンション強化きょうかなどの改修かいしゅうが行おこなわれている。これらの車両しゃりょうは、砲塔ほうとうの製造せいぞうや組くみ立たてなど、一部いちぶの生産せいさんプロセスがオーストラリア国内こくないのジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ・オーストラリアで行おこなわれた。これらの車両しゃりょうは訓練くんれん部隊ぶたいと第だい2騎兵きへい連隊れんたいに配備はいびされ、フェーズ2で調達ちょうたつされた車両しゃりょうはフェーズ3相当そうとうへのアップグレードが施ほどこされた上うえでブリスベンの第だい2=14軽けい騎兵きへい連隊れんたいに移管いかんされ、こちらで運用うんようされるようになった。

ASLAVは2003年ねんのイラク戦争せんそう後ごのイラクに派遣はけんされた。またアフガニスタンのISAF派遣はけん部隊ぶたいでも、ブッシュマスターIMVと共ともに派遣はけんされ運用うんようされている。これら海外かいがい派遣はけん車両しゃりょうの中なかには、砲塔ほうとう周囲しゅういにスラットアーマーを追加ついか装備そうびした車両しゃりょうも見みられた。

2015年ねん2月がつ時点じてんで、オーストラリア陸軍りくぐんは253両りょうのASLAVを配備はいび運用うんようしている。同おなじ月がつ、オーストラリア国防省こくぼうしょうはASLAVの更新こうしん計画けいかくを発表はっぴょうした。予算よさん約やく8億おくUSドルで225両りょうの装甲そうこう車両しゃりょうの調達ちょうたつを計画けいかくしており、ASLAVの運用うんようが終了しゅうりょうする予定よていの2021年ねん頃ごろに向むけ計画けいかくが進すすめられる予定よていである^[1]。

バリエーション[編集へんしゅう]

ASLAV タイプI[編集へんしゅう]

ASLAV-25: M242 25mm機関きかん砲ほう装備そうびの砲塔ほうとうを搭載とうさいした偵察ていさつ戦闘せんとう車しゃ型かた。アメリカ海兵かいへい隊たいのLAV-25とほぼ同様どうようの車両しゃりょうである。

ASLAV タイプII[編集へんしゅう]

ASLAV-PC: 装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそう車しゃ型かた。PCはPersonnel Carrierを表あらわす。砲塔ほうとうは装備そうびせず、M2重じゅう機関きかん銃じゅうを装備そうびしている。当初とうしょは通常つうじょうの銃じゅう架かに搭載とうさいされていたが、イラクやアフガニスタンに派遣はけんされる際さいにはノルウェーのコングスベルグ・ディフェンス&エアロスペース製せいのプロテクター RWSが装備そうびされた。
ASLAV-C: 指揮しき車両しゃりょう型がた。CはCommandを表あらわす。ASLAV-PCとほぼ同おなじ車体しゃたいに無線むせん機き、アンテナ等とうを増設ぞうせつした車両しゃりょう。武装ぶそうはASLAV-PCと同様どうようのものが装備そうびされる。
ASLAV-S: 監視かんし/観測かんそく車しゃ型がた。SはSurveillanceを表あらわす。ASLAV-PCとほぼ同おなじ車体しゃたいに熱線ねっせん暗視装置あんしそうち、観測かんそく用ようカメラ機材きざい、レーザーレンジファインダーを増設ぞうせつした車両しゃりょう。武装ぶそうはASLAV-PCと同様どうようのものが装備そうびされる。
ASLAV-A: 野戦やせん救急きゅうきゅう車しゃ型がた。AはAmbulanceを表あらわす。ASLAV-PCとほぼ同おなじ車体しゃたいに医療いりょう設備せつび、ベッド等とうを搭載とうさいした車両しゃりょう。座すわった状態じょうたいの患者かんじゃなら6名めい、寝ねた状態じょうたいであれば3名めいを乗のせることができる。武装ぶそうはASLAV-PCと同様どうようのものが装備そうびされる。

ASLAV タイプIII[編集へんしゅう]

ASLAV-F: HIAB社しゃ製せいクレーン装備そうびの修理しゅうり/整備せいび車両しゃりょう型がた。FはFitterを表あらわす。砲塔ほうとうは装備そうびせず、FN MAG7.62mm機関きかん銃じゅうを装備そうびしている。イラクやアフガニスタンに派遣はけんされる際さいにはプロテクター RWSが装備そうびされた。
ASLAV-R: ウィンチ装備そうびの修理しゅうり/回収かいしゅう車両しゃりょう型がた。RはRecoveryを表あらわす。砲塔ほうとうは装備そうびせず、FN MAG7.62mm機関きかん銃じゅうを装備そうびしている。イラクやアフガニスタンに派遣はけんされる際さいにはプロテクター RWSが装備そうびされた。

画像がぞう[編集へんしゅう]

アフガニスタンで活動かつどう中ちゅうのASLAV、2011年ねん。
路上ろじょうで待機たいきするASLAV。イラク国内こくない、2007年ねん。前方ぜんぽうの2両りょうはプロテクター RWSを装備そうびしている。
イラクに派遣はけんされたASLAV-25。2005年ねん。砲塔ほうとう側面そくめんにスラットアーマーを追加ついか装備そうびしている。
ASLAV-PC。軍事ぐんじ演習えんしゅう Talisman Sabre 2011 参加さんか車両しゃりょう。
ASLAV-A。軍事ぐんじ演習えんしゅう Talisman Sabre 2007 参加さんか車両しゃりょう。
ASLAVの開発かいはつ時じに使用しようされた海兵かいへい隊たいのLAV-25、オーストラリア陸軍りくぐん戦車せんしゃ博物館はくぶつかん展示てんじ品ひん

脚注きゃくちゅう・出典しゅってん[編集へんしゅう]

^ “Australia officially opens up tender for next-generation light armoured vehicle”. Armyrecognition.com (2015年ねん2月がつ19日にち). 2015年ねん2月がつ21日にち閲覧えつらん。