最 もっと も
生産 せいさん された
汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう :
PK
機関 きかん 銃 じゅう (きかんじゅう、英語 えいご : Machine gun )は、弾薬 だんやく を自動的 じどうてき に装填 そうてん しながら連続 れんぞく 発射 はっしゃ する銃 じゅう である。略 りゃく して機銃 きじゅう ともいう。
ルイス軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう のガス式 しき 自動 じどう 機構 きこう を示 しめ したアニメーション。各 かく 部品 ぶひん の位置 いち 関係 かんけい は実際 じっさい のものとは異 こと なる
機関 きかん 銃 じゅう は「銃 じゅう 」であるが、同様 どうよう の機能 きのう を備 そな えた砲 ほう である機関 きかん 砲 ほう との違 ちが いは曖昧 あいまい であり、組織 そしき や時代 じだい により異 こと なる。現在 げんざい の自衛隊 じえいたい では、明確 めいかく な区分 くぶん はないものの、基本 きほん 的 てき には口径 こうけい が20mm未満 みまん のものを機関 きかん 銃 じゅう と言 い い、20mm以上 いじょう のものを機関 きかん 砲 ほう として運用 うんよう している[ 1] 。日本 にっぽん 陸軍 りくぐん では、当初 とうしょ は全 すべ てを機関 きかん 砲 ほう と称 しょう していたが、1907年 ねん (明治 めいじ 40年 ねん )6月 がつ 以降 いこう は従来 じゅうらい の機関 きかん 砲 ほう の内 うち 11mm以下 いか のものは機関 きかん 銃 じゅう と改称 かいしょう 、昭和 しょうわ 11年 ねん 1月 がつ 以降 いこう はこの区分 くぶん を廃止 はいし して銃 じゅう か砲 ほう かは制式 せいしき 制定 せいてい 毎 ごと に決定 けってい することとなった[ 2] 。一方 いっぽう 、日本 にっぽん 海軍 かいぐん では、当初 とうしょ は全 すべ てを機 き 砲 ほう と称 しょう し、1921年 ねん (大正 たいしょう 10年 ねん )より機銃 きじゅう と改称 かいしょう した。これ以降 いこう 、口径 こうけい とは無関係 むかんけい に火薬 かやく ガスなどを利用 りよう して連続 れんぞく 発射 はっしゃ が可能 かのう なものは機銃 きじゅう と呼 よ んでおり、口径 こうけい 40mmでも機銃 きじゅう と称 しょう された。
日本 にっぽん の防衛 ぼうえい 省 しょう では「脚 あし ・銃 じゅう 架 か などを用 もち いて、安定 あんてい した連続 れんぞく 射撃 しゃげき を行 おこな うもので、小銃 しょうじゅう に比 ひ ベ射程 しゃてい 及 およ び持続 じぞく 発射 はっしゃ 能力 のうりょく が勝 まさ る銃 じゅう 」と定義 ていぎ している。
こうした定義 ていぎ に従 したが う場合 ばあい 、フルオート射撃 しゃげき が可能 かのう であっても、短 たん 機関 きかん 銃 じゅう やアサルトライフル などは含 ふく まれない[ 6] 。
アメリカ軍 ぐん が第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 頃 ころ に定 さだ めた自動 じどう 火器 かき の区分 くぶん においては、陣地 じんち に据 す え付 つ けるような大型 おおがた で重量 じゅうりょう のあるものを機関 きかん 銃 じゅう (Machine gun)、運搬 うんぱん が容易 ようい で歩兵 ほへい と共 とも に前進 ぜんしん できるものを自動 じどう 小銃 しょうじゅう (Automatic rifle)とした[ 8] 。この場合 ばあい 、一般 いっぱん に軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう と称 しょう される銃 じゅう の一部 いちぶ も自動 じどう 小銃 しょうじゅう に含 ふく まれうる。
軍隊 ぐんたい 以外 いがい の組織 そしき では、より広 ひろ い範囲 はんい の自動 じどう 火器 かき を機関 きかん 銃 じゅう の範疇 はんちゅう に含 ふく める場合 ばあい もある。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の連邦 れんぽう 銃器 じゅうき 法 ほう (英語 えいご 版 ばん ) (National Firearms Act, NFA)では、機能 きのう を次 つぎ のように説明 せつめい し、これを構成 こうせい する部品 ぶひん の組 く み合 あ わせなども合 あ わせ、規制 きせい の対象 たいしょう となる機関 きかん 銃 じゅう (Machinegun)と定義 ていぎ する。この場合 ばあい 、アサルトライフルや短 たん 機関 きかん 銃 じゅう なども機関 きかん 銃 じゅう に含 ふく まれる[ 9] 。
引 ひ き金 がね を1度 ど 操作 そうさ するだけで、手動 しゅどう での再 さい 装填 そうてん を必要 ひつよう とせず、自動的 じどうてき に1発 はつ より多 おお くの射撃 しゃげき を行 おこな えるように設計 せっけい された、あるいはその機能 きのう を容易 ようい に復元 ふくげん できる火器 かき
Any weapon which shoots, is designed to shoot, or can be readily restored to shoot, automatically more than one shot without manual reloading, by a single function of the trigger
日本 にっぽん の税関 ぜいかん では、機関 きかん 銃 じゅう について、「引 ひ き金 がね を引 ひ いている間 あいだ は、自動的 じどうてき に連続 れんぞく して弾丸 だんがん を発射 はっしゃ し得 え る機能 きのう を有 ゆう し、短時間 たんじかん に多数 たすう の弾丸 だんがん を発射 はっしゃ し、戦闘 せんとう に適 てき するように製造 せいぞう されたもので、口径 こうけい が 20mm 未満 みまん のもの。」という定義 ていぎ を用 もち いている[ 10] 。
連射 れんしゃ 可能 かのう な銃器 じゅうき は下記 かき のように分類 ぶんるい される。
アメリカ海兵 かいへい 隊 たい では、機関 きかん 銃 じゅう を軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう /自動 じどう 小銃 しょうじゅう (Light Machine Guns/Automatic Rifles)、中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう (Medium Machine Guns)、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう (Heavy Machine Guns)の3つに分 わ け、それぞれを次 つぎ のように定義 ていぎ し、例 れい としてM249軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう (軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう )、M240G機関 きかん 銃 じゅう (中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう )、M2HB重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう /Mk.19 MOD 3擲弾銃 じゅう (重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう )を挙 あ げている[ 11] 。
軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう (LMG)の分類 ぶんるい には、一般 いっぱん 的 てき に.22 - .250(5.45mm - 6mm)口径 こうけい の自動 じどう 火器 かき が含 ふく まれる。典型 てんけい 的 てき な軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう の全 ぜん 重量 じゅうりょう は15 - 30ポンド程度 ていど である。通常 つうじょう 、使用 しよう する付属 ふぞく 品 ひん に応 おう じて、1名 めい ないし2名 めい の兵士 へいし によって運用 うんよう される。通常 つうじょう 、1名 めい の人員 じんいん が運用 うんよう する場合 ばあい 、三脚 さんきゃく や予備 よび 銃身 じゅうしん は使用 しよう しない。通常 つうじょう 、軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう で用 もち いる弾頭 だんとう の重量 じゅうりょう は45 - 72グレイン程度 ていど である。曝露 ばくろ あるいは軽 かる く保護 ほご された人員 じんいん を1,000m以内 いない から攻撃 こうげき することに適 てき している。
The light machine gun (LMG) classification generally includes .22 to .250 caliber (5.45mm to 6mm) automatic weapons. An LMG typically weighs between 15 and 30 pounds, complete. An LMG is normally manned by a crew of one or two individuals depending on the accessories being used. Neither a tripod nor a spare barrel is normally used with an LMG when it is manned by a single individual. Bullet weights for LMGs normally range from 45 to 72 grains. They are optimally employed against exposed and lightly protected personnel at ranges less than 1,000 meters.
中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう (MMG)の分類 ぶんるい には、一般 いっぱん 的 てき に.264 - .33(6.5mm - 8mm)口径 こうけい の自動 じどう 火器 かき が含 ふく まれる。典型 てんけい 的 てき な中 なか 機関 きかん 銃 じゅう の重量 じゅうりょう は、弾薬 だんやく 50発 はつ を装填 そうてん した状態 じょうたい で、25ポンド以上 いじょう である。予備 よび の弾薬 だんやく 、地上 ちじょう 用 よう 三 さん 脚 きゃく 、予備 よび 銃身 じゅうしん 、その他 た のアクセサリーを含 ふく めると、中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう システム全体 ぜんたい の重量 じゅうりょう はさらに25ポンドほど重 おも くなることがある。通常 つうじょう 、中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう は3名 めい の兵士 へいし によって運用 うんよう される。通常 つうじょう 、中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう で用 もち いる弾頭 だんとう の重量 じゅうりょう は140 - 220グレイン程度 ていど である。人員 じんいん あるいは軽 けい 目標 もくひょう (自動車 じどうしゃ など)を1,500m以内 いない から攻撃 こうげき することに適 てき している。
This medium machinegun (MMG) classification generally includes .264 to .33 caliber (6.5mm to 8mm) automatic weapons. Typical MMG weights are 25 pounds or more when loaded with 50 rounds of ammunition. Remaining ammunition, ground tripod, spare barrel, and other accessories can add another 25 pounds or more to the overall weight of MMG systems. The MMG is generally employed by a crew of three. A MMG generally uses bullets that weigh between 140 and 220 grains. Optimally, they are employed against personnel and light materials (e.g., motor vehicles) at ranges of1500 meters or less.
重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう (HMG)の分類 ぶんるい には、一般 いっぱん 的 てき に.50口径 こうけい 以上 いじょう (12.7mm -15mm)の自動 じどう 火器 かき が含 ふく まれる。重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう のシステムの重量 じゅうりょう は非常 ひじょう に重 おも い。地上 ちじょう 用 よう 三 さん 脚 きゃく に取 と り付 つ け射撃 しゃげき 可能 かのう な状態 じょうたい とした重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう の重量 じゅうりょう は、弾薬 だんやく を除 のぞ いて125ポンド以上 いじょう になりうる。通常 つうじょう 、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう は4人 にん 以上 いじょう の兵士 へいし によって運用 うんよう される(ただし、自動車 じどうしゃ や輓獣を輸送 ゆそう に利用 りよう する場合 ばあい 、3人 にん の兵士 へいし でも運用 うんよう しうる)。通常 つうじょう 、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう で用 もち いる重量 じゅうりょう は700グレイン以上 いじょう である。重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう は、主 おも に野戦 やせん 築城 ちくじょう 、車両 しゃりょう 、航空機 こうくうき に対 たい し用 もち いる。一般 いっぱん 的 てき に、これらの標的 ひょうてき を1,000m以遠 いえん から攻撃 こうげき することに適 てき している。
The heavy machine gun (HMG) classification generally includes .50 caliber or larger (12.7mm to 15mm) automatic weapons. The system weight of a heavy machine gun is substantial. In a ready to fire configuration using a ground tripod, an HMG without ammunition can weigh more than 125 pounds. An HMG is normally manned by a crew of four or more personnel (although a crew of three may be sufficient if motor vehicles or draft animals are employed for transportation over distance). The common bullet weight of an HMG is 700 grains or larger. HMGs are primarily employed against field fortifications, vehicles, and aircraft. They are generally effective against these types of targets at ranges of 1,000 meters or greater.
機関 きかん 銃 じゅう の代表 だいひょう 的 てき な基本 きほん 構造 こうぞう は、尾 お 筒 とう 部 ぶ に銃身 じゅうしん 部 ぶ 、遊 ゆう 底 そこ ・揺 ゆら 底部 ていぶ 、撃 げき 発 はつ 機構 きこう ・銃 じゅう 尾 お 部 ぶ および照準 しょうじゅん 具 ぐ を組 く み付 つ ける構造 こうぞう である。
機関 きかん 銃 じゅう では、引金 ひきがね を引 ひ くことで送 おく 弾 たま から撃 げき 発 はつ 、撃 げき 発 はつ 準備 じゅんび に至 いた るまでの一連 いちれん の作動 さどう 工程 こうてい が自動的 じどうてき に行 おこな われる。このための機構 きこう (自動 じどう 機構 きこう )には下記 かき のようなものがあり、特 とく に反動 はんどう 利用 りよう 式 しき とガス利用 りよう 式 しき が多 おお く用 もち いられる。またオープンボルト とクローズドボルト の選択 せんたく がある。
反動 はんどう 利用 りよう 式 しき
発射 はっしゃ 時 じ に銃 じゅう に作用 さよう する反 はん 動力 どうりょく を用 もち いて、まず遊 ゆう 底 そこ と銃身 じゅうしん とが結合 けつごう した状態 じょうたい で一定 いってい 距離 きょり だけ後 ご 座 ざ させたのちに、遊 ゆう 底 そこ と銃身 じゅうしん との結合 けつごう を解 と き、遊 ゆう 底 そこ のみを更 さら に動 うご かす(ショートリコイル方式 ほうしき )、或 ある いは先 さき に銃身 じゅうしん を復 ふく 座 ざ し遅 おく れて遊 ゆう 底 そこ を復 ふく 座 ざ する(ロングリコイル方式 ほうしき )ことによって、薬 くすり 室 しつ 開放 かいほう の遅延 ちえん と銃 じゅう 尾 お 機構 きこう を作動 さどう させる方式 ほうしき 。
ガス利用 りよう 式 しき
銃身 じゅうしん にガス漏 も 孔 あな を設 もう けて、発射 はっしゃ 薬 やく ガスの一部 いちぶ を取 と り出 だ し、その圧 あつ 力 りょく によって銃 じゅう 尾 お 機構 きこう を作動 さどう させる方式 ほうしき 。
ブローバック 式 しき
薬莢 やっきょう に加 くわ わるガス圧 あつ (包 つつみ 底 そこ 圧 あつ )によって、直接 ちょくせつ に遊 ゆう 底 そこ を後退 こうたい させ、銃 じゅう 尾 お 機構 きこう を作動 さどう させる方式 ほうしき 。機関 きかん 銃 じゅう で使用 しよう する場合 ばあい 、強力 きょうりょく な小銃 しょうじゅう 弾 だん を使用 しよう する必要 ひつよう 上 じょう 、遊 ゆう 底 そこ の開放 かいほう 時期 じき を遅 おく らせるための遅延 ちえん 機構 きこう を組 く み込 こ んだ方式 ほうしき となる。
外部 がいぶ 動力 どうりょく 利用 りよう 式 しき
銃 じゅう 尾 お 機構 きこう を作動 さどう させるためのエネルギーを外部 がいぶ から取 と り入 い れる方式 ほうしき であり、電気 でんき モータまたは油圧 ゆあつ モータによって駆動 くどう される例 れい が多 おお い。代表 だいひょう 的 てき な方式 ほうしき としてはガトリング式 しき やチェーン駆動 くどう 式 しき がある。
M13 リンク の弾 たま 帯 たい を装着 そうちゃく したM60機関 きかん 銃 じゅう
機関 きかん 銃 じゅう はリンクベルト付 づけ 弾薬 だんやく (弾 たま 帯 たい )を射撃 しゃげき するものが多 おお いが、小銃 しょうじゅう 用 よう と同様 どうよう の弾倉 だんそう を使用 しよう できるものもある。
通常 つうじょう の機関 きかん 銃 じゅう では、銃 じゅう 把 わ ・引金 ひきがね とともに、肩付 かたつき 射撃 しゃげき のための銃床 じゅうしょう を備 そな える事 こと が多 おお い。一方 いっぽう 、車載 しゃさい 機関 きかん 銃 じゅう やドアガン では、これらの代 か わりに握 にぎ 把 わ のみを有 ゆう する物 もの が多 おお い。握 にぎ りによって射撃 しゃげき 方向 ほうこう の操作 そうさ を行 おこな い、引金 ひきがね を引 ひ くのではなく押金を押 お すことによって撃 げき 発 はっ させるものである。
機関 きかん 銃 じゅう では連射 れんしゃ を多用 たよう することから、銃身 じゅうしん の加熱 かねつ が問題 もんだい になる。このため、第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 以前 いぜん の機関 きかん 銃 じゅう は水冷 すいれい 化 か されているものが多 おお かったが、重量 じゅうりょう がかさむために、後 のち には空冷 くうれい が主流 しゅりゅう となった。
一般 いっぱん に、発射 はっしゃ 弾 だん 数 すう が増 ふ えると銃身 じゅうしん 内面 ないめん の摩耗 まもう が進行 しんこう して銃 じゅう 腔などの寸法 すんぽう が大 おお きくなり、初速 しょそく が低下 ていか するため、その進行 しんこう を抑制 よくせい する手段 しゅだん として、銃身 じゅうしん 内面 ないめん にクロムメッキ を施 ほどこ すなどの対策 たいさく が用 もち いられている。機関 きかん 銃 じゅう では特 とく に連射 れんしゃ 性能 せいのう を高 たか めるために他 た の小 しょう 火器 かき よりも厚 あつ 肉 にく の銃身 じゅうしん を使用 しよう する事 こと が多 おお く、また放熱 ほうねつ フィンなどの構造 こうぞう を有 ゆう する場合 ばあい もある。
また予備 よび 銃身 じゅうしん と交換 こうかん 可能 かのう な構造 こうぞう になっていることも多 おお く、200-500発 はつ 程度 ていど の連射 れんしゃ で交換 こうかん するのが目安 めやす とされている。
機関 きかん 銃 じゅう (特 とく に軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう )では目標 もくひょう を直接 ちょくせつ 捕捉 ほそく して照準 しょうじゅん することが多 おお いため、標準 ひょうじゅん 的 てき には照 あきら 門 もん 照星 しょうせい 式 しき 照準 しょうじゅん 器 き が装備 そうび されている。汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう の場合 ばあい 、軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう として使用 しよう するときには近距離 きんきょり 射撃 しゃげき のために照 あきら 門 もん を倒 たお し、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう として使用 しよう するときには遠距離 えんきょり 射撃 しゃげき のために照 あきら 門 もん を立 た てて使用 しよう する。また遠距離 えんきょり 射撃 しゃげき のために望遠 ぼうえん 機能 きのう 、全天候 ぜんてんこう での交戦 こうせん のために暗 くら 視 し 機能 きのう を備 そな えた光学 こうがく 照準 しょうじゅん 器 き が用 もち いられることもある。
重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう (あるいは汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう を重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう として使用 しよう しているとき)であれば間接 かんせつ 射撃 しゃげき も可能 かのう であり、迫撃 はくげき 砲 ほう で使 つか うのと同 おな じ照準 しょうじゅん 器 き を使 つか うことで、目標 もくひょう を直接 ちょくせつ 視認 しにん できなくとも、所定 しょてい の地域 ちいき に対 たい する射撃 しゃげき を行 おこな うことができる。一方 いっぽう 、対空 たいくう 機関 きかん 銃 じゅう として直接 ちょくせつ 照準 しょうじゅん を行 おこな うために、環 たまき 型 がた 照準 しょうじゅん 具 ぐ が装着 そうちゃく されることもある。
軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう や汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう などでは、尾 お 筒 とう 部 ぶ の前方 ぜんぽう などに二 に 脚 きゃく が組 く み込 こ まれており、必要 ひつよう に応 おう じてこれを使用 しよう して射撃 しゃげき 時 じ の姿勢 しせい を安定 あんてい させる。二 に 脚 きゃく には高 たか さ調整 ちょうせい ができるものが多 おお い。
一方 いっぽう 、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう や、汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう をこれに準 じゅん じて使用 しよう する場合 ばあい には、三脚 さんきゃく が使用 しよう される。これには射 い 角 かく および射 い 向 むかい を調整 ちょうせい する機能 きのう を有 ゆう するものもある。例 たと えばMG42を重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう として運用 うんよう する場合 ばあい に用 もち いられたラフェッテ42 では、射撃 しゃげき 時 じ の反動 はんどう による銃 じゅう の後退 こうたい を利用 りよう して銃身 じゅうしん を上下 じょうげ に振 ふ る機構 きこう が組 く み込 こ まれており、前後 ぜんご に弾 たま 着 ぎ をばらまくことで、縦 たて 深 ふか が深 ふか い扇型 おうぎがた 弾幕 だんまく 地帯 ちたい を形成 けいせい して、疎開 そかい 隊形 たいけい をとる敵 てき 歩兵 ほへい をその弾幕 だんまく に捕捉 ほそく できるようにした。
外部 がいぶ 動力 どうりょく 利用 りよう 式 しき 機関 きかん 銃 じゅう の登場 とうじょう [ 編集 へんしゅう ]
火器 かき の誕生 たんじょう と同時 どうじ に、その連発 れんぱつ 化 か が志向 しこう されるようになった。最初 さいしょ 期 き には複数 ふくすう の銃砲 じゅうほう 身 み を束 たば ねたり並列 へいれつ に並 なら べたりした火縄銃 ひなわじゅう が試 こころ みられた。これを発展 はってん させたのがオルガン銃 じゅう ・砲 ほう で、1339年 ねん には既 すで に文献 ぶんけん に登場 とうじょう し、1382年 ねん にはヘント の軍隊 ぐんたい により実戦 じっせん 投入 とうにゅう されたとされている。レオナルド・ダ・ヴィンチ もこの種 たね の銃 じゅう を着想 ちゃくそう している[ 23] 。しかし当時 とうじ は前 ぜん 装 そう 式 しき の時代 じだい であり、銃身 じゅうしん 全部 ぜんぶ から上手 うま く発射 はっしゃ できたとしても、銃砲 じゅうほう 身 み 全 すべ てに弾丸 だんがん や発射 はっしゃ 薬 やく を装填 そうてん するのに時間 じかん がかかるため、あまり実用 じつよう 的 てき ではなかった。
イギリス では、パルマーが1663年 ねん に王立 おうりつ 協会 きょうかい に投稿 とうこう した論文 ろんぶん で反動 はんどう やガスを利用 りよう した自動 じどう 射撃 しゃげき の可能 かのう 性 せい について述 の べているが、あくまで理論 りろん 上 じょう の考察 こうさつ であり、試作 しさく 品 ひん の製作 せいさく には至 いた らなかった。その後 ご 、1718年 ねん にはロンドン の法律 ほうりつ 家 か であるジェームズ・パックル が口径 こうけい 25.4mmのフリントロック 式 しき リボルバー (取 と り外 はず した薬 くすり 室 しつ への銃弾 じゅうだん 火薬 かやく 装填 そうてん 、薬 くすり 室 しつ 交換 こうかん 、薬 くすり 室 しつ 回転 かいてん 、撃 げき 鉄 てつ 起 お こしは全 ぜん 手作業 てさぎょう )であるパックルガン の特許 とっきょ を取得 しゅとく した[ 注 ちゅう 1] 。
その後 ご 、装填 そうてん 方式 ほうしき が後 こう 装 そう 式 しき に移行 いこう し、また特 とく に薬莢 やっきょう が導入 どうにゅう されると、連発 れんぱつ 銃 じゅう の発明 はつめい が相次 あいつ ぐようになった。初期 しょき の発明 はつめい 品 ひん は外部 がいぶ 動力 どうりょく 利用 りよう 式 しき が主流 しゅりゅう であり、1834年 ねん にはデンマーク の発明 はつめい 家 か N・J・レイプニッツが毎 まい 分 ぶん 80発 はつ の連射 れんしゃ が可能 かのう な空気圧 くうきあつ 機関 きかん 銃 じゅう を発明 はつめい したものの、非常 ひじょう に大掛 おおが かりな装置 そうち であったため、実用 じつよう 化 か されることはなかった。また1854年 ねん にはイギリスのヘンリー・ベッセマー卿 きょう が蒸気 じょうき 機関 きかん を利用 りよう した自動 じどう 機構 きこう の特許 とっきょ を取得 しゅとく したものの、こちらも製品 せいひん 化 か には至 いた らなかった。
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく ではこれらの新 あたら しい兵器 へいき 技術 ぎじゅつ に対 たい して多少 たしょう 進取 しんしゅ 的 てき であり、南北戦争 なんぼくせんそう 中 なか の1861年 ねん 10月には、リンカーン 大統領 だいとうりょう の前 まえ でのデモンストレーションの後 のち 、ユニオン・リピーティング・ガン 10挺 てい の購入 こうにゅう 契約 けいやく が締結 ていけつ された。これは機関 きかん 銃 じゅう が販売 はんばい された初 はじ めての記録 きろく であった。またその翌年 よくねん の1862年 ねん にはガトリング砲 ほう が発明 はつめい され、1866年 ねん にはアメリカ軍 ぐん に採用 さいよう されたほか、イギリスや日本 にっぽん にも輸出 ゆしゅつ された。既 すで に南北戦争 なんぼくせんそう は終結 しゅうけつ に近 ちか づいており、1898年 ねん の米 べい 西 にし 戦争 せんそう では効果 こうか を発揮 はっき したものの、軍 ぐん 内部 ないぶ での評価 ひょうか は高 たか いものではなかった。
一方 いっぽう 、フランス で開発 かいはつ されたミトラィユーズ は、従来 じゅうらい の火砲 かほう の設計 せっけい をベースとして、砲身 ほうしん から多数 たすう の小銃 しょうじゅう 弾 だん を同時 どうじ に射撃 しゃげき するものであった。これは1870年 ねん の普 ひろし 仏 ふつ 戦争 せんそう で実戦 じっせん 投入 とうにゅう され、一定 いってい の効果 こうか を挙 あ げた。またオルガン銃 じゅう の機構 きこう を自動 じどう 化 か したようなノルデンフェルト式 しき 機銃 きじゅう も開発 かいはつ された。
ダ・ヴィンチによるオルガン銃 じゅう の図 ず
パックルガン
1865年 ねん 型 がた ガトリング砲 ほう
ミトラィユーズ
自己 じこ 動力 どうりょく 利用 りよう 式 しき 機関 きかん 銃 じゅう の登場 とうじょう [ 編集 へんしゅう ]
上記 じょうき のように、初期 しょき の機関 きかん 銃 じゅう は外部 がいぶ 動力 どうりょく 利用 りよう 式 しき が主流 しゅりゅう であったが、当時 とうじ の「動力 どうりょく 」とは機 き 力 りょく ではなく、兵士 へいし が人力 じんりき でクランク などを回 まわ すものであったため、外力 がいりょく を必要 ひつよう としない自動 じどう 機構 きこう の開発 かいはつ が求 もと められた。まず実用 じつよう 化 か されたのが反動 はんどう 利用 りよう 式 しき で、イギリスのハイラム・マキシム によって1884年 ねん に最初 さいしょ の製品 せいひん (マキシム機関 きかん 銃 じゅう )が完成 かんせい された。一方 いっぽう 、1892年 ねん にはアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のジョン・ブローニング がガス利用 りよう 式 しき の機関 きかん 銃 じゅう を試作 しさく し、1895年 ねん にはコルトM1895重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう としてアメリカ軍 ぐん に採用 さいよう されたほか、1893年 ねん にはオーストリア陸軍 りくぐん のアドルフ・フォン・オドコレック 大尉 たいい がより先進 せんしん 的 てき なガス利用 りよう 式 しき の機関 きかん 銃 じゅう を発明 はつめい し、その特許 とっきょ を購入 こうにゅう したオチキス 社 しゃ が開発 かいはつ したオチキス機関 きかん 銃 じゅう は1895年 ねん のフランス陸軍 りくぐん のトライアルに提出 ていしゅつ された。
これらの機関 きかん 銃 じゅう は、ヨーロッパ の帝国 ていこく 主義 しゅぎ 列強 れっきょう によるアフリカ 諸 しょ 地域 ちいき の植民 しょくみん 地 ち 化 か (アフリカ分割 ぶんかつ )の過程 かてい で、少数 しょうすう のヨーロッパ軍 ぐん 部隊 ぶたい で多数 たすう のアフリカ人 じん の抵抗 ていこう を鎮圧 ちんあつ するために非常 ひじょう な威力 いりょく を発揮 はっき した。しかし一方 いっぽう で、人種 じんしゅ 差別 さべつ による先入観 せんにゅうかん や、新 あたら しい兵器 へいき 技術 ぎじゅつ への忌避 きひ 感 かん 、騎士 きし 道 どう を尊 とうと ぶ精神 せいしん 性 せい のためもあって、これらの機関 きかん 銃 じゅう をヨーロッパ諸国 しょこく 同士 どうし で使用 しよう するという発想 はっそう は乏 とぼ しく、本国 ほんごく の部隊 ぶたい での装備 そうび 化 か はなかなか進 すす まなかった。
大日本帝国 だいにっぽんていこく 陸軍 りくぐん も日 にち 清 しん 戦争 せんそう のためにマキシム機関 きかん 銃 じゅう を約 やく 100挺 てい 購入 こうにゅう しており、台湾 たいわん 征討 せいとう の際 さい に実戦 じっせん 投入 とうにゅう していたが、構造 こうぞう 複雑 ふくざつ で故障 こしょう が多 おお く、評価 ひょうか は高 たか くなかった。その後 ご 、オチキス機関 きかん 銃 じゅう の三 さん 十 じゅう 年 ねん 式 しき 実包 じっぽう 仕様 しよう (保 ほ 式 しき 機関 きかん 砲 ほう )が導入 どうにゅう されており、歩兵 ほへい では防御 ぼうぎょ 用 よう として兵站 へいたん 部隊 ぶたい で使用 しよう する程度 ていど であったが、騎兵 きへい では火力 かりょく の不足 ふそく を補 おぎな う火器 かき として活用 かつよう に熱心 ねっしん であった。1904年 ねん 開戦 かいせん の日 にち 露 ろ 戦争 せんそう においてこれらと対峙 たいじ したロシア軍 ぐん もマキシムPM1905重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう を使用 しよう しており、いずれもその威力 いりょく を直 ただ ちに理解 りかい した。
この戦 せん 訓 くん を受 う けて、フランスやドイツは機関 きかん 銃 じゅう の装備 そうび 化 か を積極 せっきょく 的 てき に推進 すいしん しはじめたものの、結局 けっきょく 、1914年 ねん に第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん が勃発 ぼっぱつ した時点 じてん では、機関 きかん 銃 じゅう の装備 そうび 化 か に消極 しょうきょく 的 てき だったイギリス軍 ぐん と比 くら べても、保有 ほゆう 率 りつ に大 おお きな差 さ が生 しょう じるには至 いた らなかった。
マキシム機関 きかん 銃 じゅう
コルトM1895重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう
オチキス機関 きかん 銃 じゅう
第 だい 一 いち 次 じ 大戦 たいせん での猛威 もうい と軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう の登場 とうじょう [ 編集 へんしゅう ]
第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 初期 しょき の時点 じてん では、歩兵 ほへい 部隊 ぶたい の装備 そうび 火器 かき は基本 きほん 的 てき に小銃 しょうじゅう のみで、中隊 ちゅうたい 横 よこ 一線 いっせん の密集 みっしゅう 隊形 たいけい で行動 こうどう して、小銃 しょうじゅう の弾幕 だんまく 射撃 しゃげき で敵 てき を制圧 せいあつ しながら肉薄 にくはく し、最終 さいしゅう 的 てき には密集 みっしゅう した歩兵 ほへい と銃剣 じゅうけん による突進 とっしん 力 りょく で敵 てき を圧倒 あっとう することを旨 むね としていた。
戦争 せんそう が始 はじ まった直後 ちょくご に西部 せいぶ 戦線 せんせん において戦線 せんせん が膠着 こうちゃく し、戦 たたか いが塹壕 ざんごう と鉄条 てつじょう 網 もう に代表 だいひょう される陣地 じんち 戦 せん に移行 いこう すると、このような歩兵 ほへい の戦 たたか い方 かた や編成 へんせい ・装備 そうび の問題 もんだい が露呈 ろてい されることになった。陣地 じんち 攻撃 こうげき に先立 さきだ つ入念 にゅうねん な準備 じゅんび 砲撃 ほうげき でも防御 ぼうぎょ 側 がわ の機関 きかん 銃 じゅう を完全 かんぜん に撲滅 ぼくめつ することは困難 こんなん であり、そして機関 きかん 銃 じゅう に対 たい して従来 じゅうらい のように密集 みっしゅう 隊形 たいけい で突撃 とつげき することは自殺 じさつ 行為 こうい も同然 どうぜん で、たった1挺 てい の機関 きかん 銃 じゅう でも旅団 りょだん 規模 きぼ の突撃 とつげき をも食 く い止 と めることができた。
しかし各国 かっこく 軍 ぐん ともに上層 じょうそう 部 ぶ はこのような実態 じったい を認識 にんしき できず、旧態 きゅうたい 依然 いぜん とした戦術 せんじゅつ のままで作戦 さくせん を続行 ぞっこう した結果 けっか 、甚大 じんだい な損害 そんがい を生 しょう じた。1917年 ねん 4月 がつ のニヴェル攻勢 こうせい において、フランス軍 ぐん は初日 しょにち だけで4万 まん の死者 ししゃ を出 だ し、更 さら に6週間 しゅうかん に渡 わた って無益 むえき な突撃 とつげき が繰 く り返 かえ された結果 けっか 、ついに部隊 ぶたい で反乱 はんらん が発生 はっせい し、全 ぜん 112個 こ 師団 しだん のうち68個 こ で暴動 ぼうどう が発生 はっせい する事態 じたい に至 いた った(フランス軍 ぐん 反乱 はんらん )。
機関 きかん 銃 じゅう の火線 かせん のなかでの陣地 じんち 攻撃 こうげき において、このような犠牲 ぎせい を避 さ けるためには、部隊 ぶたい を細分 さいぶん 化 か して散開 さんかい し、地形 ちけい ・地物 ちぶつ を利用 りよう しながら前進 ぜんしん する必要 ひつよう があった。このような疎開 そかい 隊形 たいけい では、歩兵 ほへい の突撃 とつげき による戦闘 せんとう 力 りょく は著 いちじる しく低下 ていか することから、歩兵 ほへい 部隊 ぶたい にも機関 きかん 銃 じゅう を配備 はいび してこれを補 おぎな うことが構想 こうそう されるようになった。これに応 おう じて登場 とうじょう したのが軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう で、従来 じゅうらい の機関 きかん 銃 じゅう は重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう と称 しょう されるようになった。またこれとは逆 ぎゃく に、装甲 そうこう 戦闘 せんとう 車両 しゃりょう や航空機 こうくうき に対抗 たいこう するため、小銃 しょうじゅう 弾 だん よりも強力 きょうりょく な大 だい 口径 こうけい 弾 だん を使用 しよう する重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう も登場 とうじょう した。
このように機関 きかん 銃 じゅう の発達 はったつ ・体系 たいけい 化 か が進 すす んだことで、攻撃 こうげき 時 じ には軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう は火力 かりょく の中心 ちゅうしん となり、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう がこれを支援 しえん するのに対 たい し、防御 ぼうぎょ 時 じ には重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう が火力 かりょく の骨幹 こっかん となり、軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう がその間隙 かんげき を埋 う め、そして攻防 こうぼう ともに小銃 しょうじゅう がこれら2種類 しゅるい の機関 きかん 銃 じゅう を援護 えんご するという、現代 げんだい まで続 つづ く歩兵 ほへい 小 しょう 部隊 ぶたい 戦闘 せんとう の基本 きほん が形成 けいせい されることになった。大戦 たいせん 末期 まっき の戦場 せんじょう は、防御 ぼうぎょ 側 がわ の機関 きかん 銃 じゅう が依然 いぜん として猛威 もうい を奮 ふる ってはいたものの、戦争 せんそう 前半 ぜんはん ほど盤石 ばんじゃく なものではなく、軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう の援護 えんご のもとで散開 さんかい した歩兵 ほへい 部隊 ぶたい によって、防御 ぼうぎょ 側 がわ の機関 きかん 銃 じゅう はしばしば撲滅 ぼくめつ された。ただしこのように機関 きかん 銃 じゅう 対 たい 機関 きかん 銃 じゅう の構図 こうず が生 う まれたこともあって、ロイド・ジョージ によると、最終 さいしゅう 的 てき に大戦 たいせん 全体 ぜんたい の死傷 ししょう 者 しゃ のほぼ80パーセントが機関 きかん 銃 じゅう の犠牲 ぎせい 者 しゃ だったとされる。
汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう の登場 とうじょう と軽 けい ・重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう の復権 ふっけん [ 編集 へんしゅう ]
MG34機関 きかん 銃 じゅう : 手前 てまえ のものは軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう として二 に 脚 きゃく に架 か され、奥 おく のものは中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう として三脚 さんきゃく に架 か されている
第 だい 一 いち 次 じ 大戦 たいせん 中 ちゅう に登場 とうじょう した第 だい 一 いち 世代 せだい の軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう は応急 おうきゅう 措置 そち としての性格 せいかく が強 つよ く、まもなく各国 かっこく で本格 ほんかく 的 てき に軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう の研究 けんきゅう 開発 かいはつ が開始 かいし されて、1920年代 ねんだい に相次 あいつ いで装備 そうび 化 か された。これらのうち、チェコスロバキア で開発 かいはつ されたブルーノZB26軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう は「無 む 故障 こしょう 機関 きかん 銃 じゅう 」として定評 ていひょう があり、順次 じゅんじ に改良 かいりょう されつつ各国 かっこく でライセンス生産 せいさん された。特 とく にイギリス版 ばん のブレン軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう は、ルイス軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう のほかにヴィッカース重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう の代替 だいたい も部分 ぶぶん 的 てき に兼 か ねており、汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう のコンセプトの先取 さきど りでもあったが、完全 かんぜん な汎用 はんよう 化 か には至 いた らなかった。
その後 ご 、真 しん の汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう の嚆矢 こうし となったのがドイツのMG34機関 きかん 銃 じゅう であった。これは、銃 じゅう の部品 ぶひん の一部 いちぶ や付属 ふぞく 品 ひん を変更 へんこう することで、軽 けい ・中 ちゅう 機関 きかん 銃 じゅう 、更 さら には対空 たいくう 機関 きかん 銃 じゅう や車載 しゃさい 機関 きかん 銃 じゅう まで使 つか い分 わ けることができるというものであり、ヴェルサイユ条約 じょうやく による重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう の保有 ほゆう 禁止 きんし という制限 せいげん を回避 かいひ するとともに、極 きわ めて効率 こうりつ 的 てき な設計 せっけい でもあった。第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん でのドイツ陸軍 りくぐん は、MG34を軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう のかわりに各 かく 歩兵 ほへい 分隊 ぶんたい に1挺 てい ずつ配備 はいび するとともに、重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう のかわりとしても歩兵 ほへい 大隊 だいたい の重 じゅう 中隊 ちゅうたい に12挺 てい を配備 はいび していた。またその発展 はってん 型 がた のMG42 もMG34とともに広 ひろ く用 もち いられたが、こちらはプレス加工 かこう を多用 たよう することで生産 せいさん コストの低減 ていげん に成功 せいこう しており、用兵 ようへい 面 めん だけでなく生産 せいさん 面 めん でも画期的 かっきてき な銃 じゅう であった。
大戦 たいせん 後 ご の西側 にしがわ 諸国 しょこく もドイツ軍 ぐん の方針 ほうしん を踏襲 とうしゅう して、分隊 ぶんたい 用 よう の機関 きかん 銃 じゅう として汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう を用 もち いるようになっていき、軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう は廃止 はいし される方向 ほうこう にあった。これに対 たい し、東側 ひがしがわ 諸国 しょこく では汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう は中隊 ちゅうたい レベルの装備 そうび とされて、これとは別 べつ に分隊 ぶんたい レベルのための軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう も維持 いじ していた。この結果 けっか 、ベトナム戦争 せんそう では、東側 ひがしがわ の武器 ぶき 体系 たいけい を採用 さいよう するベトナム人民 じんみん 軍 ぐん は分隊 ぶんたい 用 よう の軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう を装備 そうび していたのに対 たい し、アメリカ軍 ぐん は汎用 はんよう 機関 きかん 銃 じゅう であるM60機関 きかん 銃 じゅう のみを装備 そうび した状態 じょうたい で戦争 せんそう に突入 とつにゅう した。しかし特 とく に徒歩 とほ 行軍 こうぐん の機会 きかい が多 おお い熱帯 ねったい 雨林 うりん や山岳 さんがく 地域 ちいき での戦闘 せんとう において、機関 きかん 銃 じゅう 本体 ほんたい も弾薬 だんやく も重 おも く嵩張 かさば るM60は輸送 ゆそう のために労力 ろうりょく を要 よう し、決定的 けっていてき に不利 ふり であった。この経験 けいけん から、アメリカ軍 ぐん でも軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう の重要 じゅうよう 性 せい が再 さい 認識 にんしき されるようになり、1970年代 ねんだい には分隊 ぶんたい 支援 しえん 火器 かき (SAW)として正式 せいしき な計画 けいかく が発足 ほっそく 、1986年 ねん にはベルギー で開発 かいはつ されたミニミ軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう がM249軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう として採用 さいよう された。
一方 いっぽう 、航空機 こうくうき の進歩 しんぽ に伴 ともな って、対空 たいくう 兵器 へいき としては重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう でも威力 いりょく 不足 ふそく となり、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん ではより大 だい 口径 こうけい の機関 きかん 砲 ほう が用 もち いられるようになっていた。特 とく に50口径 こうけい 機銃 きじゅう は歩兵 ほへい 用 よう としては大 おお きく重 おも すぎるとの理由 りゆう から、一時期 いちじき 、装備 そうび 数 すう を減 へ らしていた。しかし1982年 ねん のフォークランド紛争 ふんそう において、アルゼンチン軍 ぐん はしばしばブローニングM2重 じゅう 機関 きかん 銃 じゅう を陣地 じんち の防衛 ぼうえい に用 もち いたが、イギリス軍 ぐん の地上 ちじょう 部隊 ぶたい は同 どう クラスの機関 きかん 銃 じゅう を配備 はいび しておらず、苦戦 くせん を強 し いられたという戦 せん 訓 くん もあり、このような火 ひ 点 てん や軽 けい 装甲車 そうこうしゃ 両 りょう と長距離 ちょうきょり で交戦 こうせん する場合 ばあい の有用 ゆうよう 性 せい が再 さい 認識 にんしき されるようになった。
Ellis, John『機関 きかん 銃 じゅう の社会 しゃかい 史 し 』越智 おち 道雄 みちお (翻訳 ほんやく )、平凡社 へいぼんしゃ 〈平凡社 へいぼんしゃ ライブラリー 〉、2008年 ねん (原著 げんちょ 1975年 ねん )。ISBN 978-4-582-76635-6 。
Grant, Neil (2013). The Bren Gun . Osprey Weapon Series. Osprey Publishing . ISBN 978-1782000822
McNab, Chris、Fowler, Will『コンバット・バイブル―現代 げんだい 戦闘 せんとう 技術 ぎじゅつ のすべて』小林 こばやし 朋 とも 則 そく (訳 わけ )、原 はら 書房 しょぼう 、2003年 ねん (原著 げんちょ 2002年 ねん )。ISBN 978-4562036240 。
McNab, Chris (2018). The FN Mag Machine Gun: M240, L7, and other variants . Osprey Weapon Series. Osprey Publishing. ISBN 978-1472819673
McNab, Chris『ミニミ軽 けい 機関 きかん 銃 じゅう -最強 さいきょう の分隊 ぶんたい 支援 しえん 火器 かき 』床 ゆか 井 い 雅美 まさみ (監修 かんしゅう ), 加藤 かとう 喬 たかし (翻訳 ほんやく )、並木 なみき 書房 しょぼう 〈Osprey Weapon Series〉、2020年 ねん (原著 げんちょ 2017年 ねん )。ISBN 978-4890633999 。
McNeill, William H. 『戦争 せんそう の世界 せかい 史 し 』 下巻 げかん 、高橋 たかはし 均 ひとし (翻訳 ほんやく )、中央公論 ちゅうおうこうろん 新 しん 社 しゃ 〈中公 ちゅうこう 文庫 ぶんこ 〉、2014年 ねん (原著 げんちょ 1982年 ねん )。ISBN 978-4122058989 。
阿部 あべ 昌平 しょうへい 「第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん の日本 にっぽん 陸軍 りくぐん に及 およ ぼした影響 えいきょう -歩兵 ほへい 戦術 せんじゅつ への適応 てきおう を中心 ちゅうしん として- 」『戦史 せんし 研究 けんきゅう 年報 ねんぽう 』第 だい 18号 ごう 、防衛 ぼうえい 研究所 けんきゅうじょ 、1-26頁 ぺーじ 、2015年 ねん 3月 がつ 。 NAID 40020493900 。https://www.nids.mod.go.jp/publication/senshi/pdf/201503/04.pdf 。
岩 いわ 堂 どう 憲 けん 人 じん 『世界 せかい 銃砲 じゅうほう 史 し 』 下巻 げかん 、国書刊行会 こくしょかんこうかい 、1995年 ねん 。ISBN 978-4336037657 。
大波 おおなみ 篤司 あつし 『図解 ずかい ヘビーアームズ』新 しん 紀元 きげん 社 しゃ 、2008年 ねん 。ISBN 9784775306512 。
加藤 かとう 朗 あきら 『兵器 へいき の歴史 れきし 』芙蓉 ふよう 書房 しょぼう 出版 しゅっぱん 、2008年 ねん 。ISBN 9784829504130 。
金子 かねこ 常 つね 規 ぶんまわし 『兵器 へいき と戦術 せんじゅつ の世界 せかい 史 し 』中央公論 ちゅうおうこうろん 新 しん 社 しゃ 〈中公 ちゅうこう 文庫 ぶんこ 〉、2013年 ねん 。ISBN 978-4122058576 。
高須 たかす 廣一 ひろかず 「「現代 げんだい の艦 かん 砲 ほう 」理解 りかい のために その基本 きほん 的 てき メカニズムを解明 かいめい する (特集 とくしゅう ・最近 さいきん の艦載 かんさい 砲 ほう 熕兵器 き )」『世界 せかい の艦船 かんせん 』第 だい 267号 ごう 、海人 あま 社 しゃ 、62-69頁 ぺーじ 、1979年 ねん 4月 がつ 。NDLJP :3292056 。
高須 たかす 廣一 ひろかず 「兵 へい 装 そう (技術 ぎじゅつ 面 めん から見 み た日本 にっぽん 駆逐 くちく 艦 かん の発達 はったつ )」『世界 せかい の艦船 かんせん 』第 だい 453号 ごう 、海人 あま 社 しゃ 、174-181頁 ぺーじ 、1992年 ねん 7月 がつ 。NDLJP :3292237 。
田村 たむら 尚也 なおや 「ドイツ突撃 とつげき 歩兵 ほへい 」『ミリタリー基礎 きそ 講座 こうざ 2 現代 げんだい 戦術 せんじゅつ への道 みち 』学習研究社 がくしゅうけんきゅうしゃ 〈歴史 れきし 群 ぐん 像 ぞう アーカイブ Vol.3〉、2008年 ねん 、11-18頁 ぺーじ 。ISBN 978-4056051995 。
弾道 だんどう 学 がく 研究 けんきゅう 会 かい 編 へん 『火器 かき 弾薬 だんやく 技術 ぎじゅつ ハンドブック』防衛 ぼうえい 技術 ぎじゅつ 協会 きょうかい 、2012年 ねん 。 NCID BB10661098 。
床 ゆか 井 い 雅美 まさみ 『最新 さいしん マシンガン図鑑 ずかん 』徳間書店 とくましょてん 〈徳間 とくま 文庫 ぶんこ 〉、2006年 ねん 。ISBN 4-19-892527-5 。
樋口 ひぐち 隆晴 たかはる 「ドイツ軍 ぐん 機関 きかん 銃 じゅう 戦術 せんじゅつ 」『ミリタリー基礎 きそ 講座 こうざ 2 現代 げんだい 戦術 せんじゅつ への道 みち 』学習 がくしゅう 研究 けんきゅう 社 しゃ 〈歴史 れきし 群 ぐん 像 ぞう アーカイブ Vol.3〉、2008年 ねん 、34-42頁 ぺーじ 。ISBN 978-4056051995 。
防衛 ぼうえい 研究所 けんきゅうじょ 戦史 せんし 研究 けんきゅう センター 編 へん 「第 だい 9章 しょう 陸上 りくじょう 作戦 さくせん の観点 かんてん から見 み たフォークランド戦争 せんそう 」『フォークランド戦争 せんそう 史 し : NIDS国際 こくさい 紛争 ふんそう 史 し 研究 けんきゅう 』防衛 ぼうえい 省 しょう 、2014年 ねん 、208-329頁 ぺーじ 。ISBN 978-4864820202 。https://www.nids.mod.go.jp/publication/falkland/pdf/012.pdf 。
防衛 ぼうえい 省 しょう 『火器 かき 用語 ようご (小 しょう 火器 かき ) 』防衛 ぼうえい 装備 そうび 庁 ちょう 〈防衛 ぼうえい 省 しょう 規格 きかく 〉、2009年 ねん (原著 げんちょ 1992年 ねん )。NDLJP :11719357 。https://www.mod.go.jp/atla/nds/Y/Y0002B.pdf 。
ワールドフォトプレス 編 へん 『世界 せかい の重火器 じゅうかき 』光文社 こうぶんしゃ 〈ミリタリー・イラストレイテッド〉、1986年 ねん 。ISBN 978-4334703738 。