Arkane Studios

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Arkane Studios SASU

種類しゅるい	子会社こがいしゃ
業種ぎょうしゅ	コンピュータゲーム
設立せつりつ	1999年ねん10月がつ1日にち (1999-10-01)
創業そうぎょう者しゃ	ラファエル・コラントニオ
本社ほんしゃ	フランス・リヨン
主要しゅよう人物じんぶつ	ディンガ・バカバ (Arkane Lyonのスタジオディレクター) ハーベイ・スミス (Arkane Austinのスタジオディレクター)
製品せいひん	アークス・ファタリス ダークメサイア オブ マイト&マジック Dishonoredシリーズ Prey DEATHLOOP Redfall
従業じゅうぎょう員数いんずう	150人にん (2020年ねん)
親会社おやがいしゃ	ゼニマックス・メディア (2010年ねん～現在げんざい)
部門ぶもん	Arkane Studios Austin
ウェブサイト	arkane-studios.com

Arkane Studios SASU（アーケインスタジオ）は、リヨンを拠点きょてんとするフランスのコンピュータゲーム開発かいはつ企業きぎょう。 1999年ねんに設立せつりつされ、2002年ねんに同社どうしゃ初はつの作品さくひん『アークス・ファタリス』を発売はつばいした。同社どうしゃは、リヨンのスタジオ「Arkane Lyon（アーケイン・リヨン）」の他ほかに、2006年ねん7月がつからテキサス州しゅうオースティンで「Arkane Studios LLC」 (商号しょうごう：Arkane Studios Austin（アーケインスタジオ・オースティン）) を運営うんえいしている。Arkaneは『Dishonoredシリーズ』の制作せいさくで最もっとも知しられている。

歴史れきし

創業そうぎょう

創業そうぎょう者しゃの一人ひとり、ラファエル・コラントニオは、1990年代ねんだいにエレクトロニック・アーツ（EA）のフランスオフィスにおける『System Shock』などのOrigin Systemsの一部いちぶ作品さくひんの品質ひんしつ保証ほしょう及およびローカライズチームに所属しょぞくしていた。コラントニオは、1990年代ねんだい後半こうはんにPlayStationの発売はつばいに伴ともないEAに変化へんかが生しょうじ、同社どうしゃはスポーツタイトルに更さらなる関心かんしんを示しめし、Originのような企業きぎょうからの非ひスポーツタイトルを避さけたと指摘してきした。コラントニオはEAを退社たいしゃし、 Infogramesで短期間たんきかん勤務きんむした後のち、叔父おじからの資金しきん援助えんじょを受うけてArkaneを共同きょうどう設立せつりつすることができた。彼かれらの最初さいしょの目標もくひょうは、『Ultima Underworld: The Stygian Abyss』の2番目ばんめの続編ぞくへんを作成さくせいすることだった。コラントニオノは、1999年ねん10月がつ1日にちに115万まんフランの出資しゅっしでフランスのリヨンに会社かいしゃが設立せつりつされた際さいの11人にんの創業そうぎょう者しゃ（うち、6人にんが開発かいはつ者しゃ）の1人ひとりであった。

2000年代ねんだい

コラントニオは『Ultima Underworld』の元もとの開発かいはつ者しゃの1人ひとり、ポール・ニューラスからサポートを受うけていたが、権利けんりを所有しょゆうしていたEAは、彼かれらの規定きていの一部いちぶを受うけ入いれない限かぎり、ArkaneがEAのIPで続編ぞくへんを作つくることを許可きょかしなかった。コラントニオは受うけ入いれを拒否きょひし、代かわりにArkaneに『Ultima Underworld』の精神せいしん作さく『アークス・ファタリス』のゲームに着手ちゃくしゅさせた。コラントニオはパブリッシャーを見みつけるのに苦労くろうしており、財源ざいげんがつきかけていた彼かれらは、ある小ちいさなパブリッシャーと契約けいやくしたが、そのパブリッシャーは月内げつないに倒産とうさんし、その後ご、JoWooD Productionsをパブリッシャーとして確保かくほし、最終さいしゅう的てきに2002年ねんに『アークス・ファタリス』が発売はつばいされた。同どう作さくは好評こうひょうだったが、商業しょうぎょう的てきには失敗しっぱいしたと見みなされた。

Arkane Studiosの最初さいしょのロゴ (1999～2020年ねん)

『アークス・ファタリス』の批評ひひょう家かの称賛しょうさんにより、ArkaneはValveと協力きょうりょくしてSourceエンジンで新あたらしいタイトルを開発かいはつする機会きかいを得えて、コラントニオは続編ぞくへんの『アークス・ファタリス2』の制作せいさくを選択せんたくした。しかし、最初さいしょのゲームの売うれ行ゆきが悪わるかったため、パブリッシャーを見みつけるのは難むずかしかった。彼かれらはUbisoftから話はなしを持もち掛かけられ、『アークス・ファタリス』のゲームエンジンを『マイト・アンド・マジック』に適用てきようするよう依頼いらいされた。これが2006年ねん10月がつに発売はつばいされた『ダークメサイア オブ マイト&マジック』であり、同どう作さくでは『アークス・ファタリス』の1人ひとり称しょう近接きんせつ戦闘せんとうを、ロールプレイング要素ようそをあまり重視じゅうしせずに改良かいりょうした。この間あいだ、コラントニオはフランスからテキサス州しゅうオースティンに移うつり、2006年ねん6月がつにArkane Austinを設立せつりつする間あいだ、メインスタジオを同僚どうりょうに任まかせた。次つぎの数すう年間ねんかん、開発かいはつ業務ぎょうむのほとんどは有利ゆうりな経済けいざい状況じょうきょうのために制作せいさく費ひが安やすいリヨンのスタジオで行おこなわれ、オースティンのスタジオは他たのスタジオとの関係かんけいを確立かくりつして職務しょくむ著作ちょさくプロジェクトを生うみ出だし、Arkane独自どくじのプロジェクトを強化きょうかするために用もちいられた。

2006年ねんから2007年ねんにかけて、同社どうしゃはValveと協力きょうりょくして、『Half-Lifeシリーズ』のスピンオフ ゲーム『Ravenholm』を開発かいはつし、ウォーレン・スペクターのJunction Point Studiosが以前いぜんに行いった作業さぎょうを拡張かくちょうした。 ArkaneとValveは協力きょうりょくして、プレイ可能かのうなアルファビルド用ように約やく 9 ～ 10のレベル（ステージ）を制作せいさくしたものの、プロジェクトはキャンセルされた（これまでのプロジェクトの遅延ちえんとコストが原因げんいんであると考かんがえられている）。『ダークメサイア』の完成かんせい後ご、ArkaneはSourceエンジンを使用しようしたファーストパーソン・シューティングゲームの新作しんさく『The Crossing』の開発かいはつを開始かいしした。コラントニオは『The Crossing』を「クロスプレイヤー」と表現ひょうげんし、ゲームプレイは主おもにシングルプレイヤーであるが、オンラインのマルチプレイヤー要素ようその影響えいきょうを受うけている。このタイトルの予算よさんは約やく1500万まんドルであったことが、契約けいやくに厳格げんかくな規則きそくや要件ようけんを含ふくめないパブリッシャーを見みつけるのを難むずかしくしていた。コラントニオは最終さいしゅう的てきに彼かれにとって満足まんぞくのいく1つのオファーを見みつけたが、スタジオはEAから同社どうしゃがスティーヴン・スピルバーグと開発かいはつ中ちゅうのゲーム『LMNO』の開発かいはつ支援しえんの話はなしを持もち掛かけられた。EAのオファーはより価値かちがあり、より安定あんていしていたため、コラントニオは『The Crossing』をキャンセルして、スタジオを『LMNO』に集中しゅうちゅうさせることにした。ただし、この約やく2年ねん後ご、EAも『LMNO』の開発かいはつ中止ちゅうしを選択せんたくし、Arkaneは数すう年間ねんかん補助ほじょ的てきな役割やくわりを引ひき受うけざるを得えなくなった。これには、Activisionの『Call of Duty: World at War』のマルチプレイヤー要素ようその開発かいはつや、 2K Marinの『BioShock 2』の「デザイン、アニメーション、およびアート」の支援しえんが含ふくまれる。

オースティンのスタジオを成長せいちょうさせようとしているときに、コラントニオは、キャリアの早はやい段階だんかいで出会であい、連絡れんらくを取とり合あっていたゲーム開発かいはつ者しゃのハーベイ・スミスと会あった。コラントニオとスミスは、2人ふたりに似にたような才能さいのうがいくつかあることを認識にんしきしており、当初とうしょは2人ふたりが同おなじスタジオで作業さぎょうするのは煩わずらわしいと感かんじていたが、同おなじゲームに一緒いっしょに取とり組くんでいる場合ばあい、彼かれらの才能さいのうがどのようにうまく調和ちょうわするかを考かんがえた。彼かれらはすぐに『Dishonored』の基礎きそに結むすびつく「忍者にんじゃピッチ」を考案こうあんし、スタジオでの責任せきにんをどのように分担ぶんたんするかを考かんがえ出だした。スミスは 2008 年ねんに正式せいしきにArkaneに参加さんかした。

2010年代ねんだい

2010年ねんに入はいると、独どく自作じさくがなく、契約けいやくの仕事しごとが減少げんしょうし始はじめたため、スタジオはコスト削減さくげんのためにスタッフを解雇かいこする準備じゅんびをしていた。彼かれらは、封建ほうけん時代じだいの日本にっぽんを舞台ぶたいにしたステルスベースのゲームのアイデアを有ゆうし、そのゲームに『Dishonored』という名前なまえを付つけたいと考かんがえていたベセスダ・ソフトワークスから話はなしを持もち掛かけられ、ベセスダはこの仕事しごとにArkaneの才能さいのうが理想りそう的てきであると感かんじ、彼かれらとこのタイトルでの契約けいやくを望のぞんでいた。コラントニオによると、ベセスダの開発かいはつ担当たんとう副ふく社長しゃちょうトッド・ヴォーンは、『アークス・ファタリス』とその続編ぞくへんでのArkaneの作品さくひんを見みてきており、ベセスダはこれらに興味きょうみを持もっていたが、彼かれらが連絡れんらくを取とってきた時ときにはArkaneは別べつ会社かいしゃとの取引とりひきを決定けっていしていたという。ヴォーンはArkane に、一人称いちにんしょう没入ぼつにゅう型がたゲームの販売はんばいに関心かんしんがあり、Arkaneが唯一ゆいいつの選択肢せんたくしであると語かたった。コラントニオは、『アークス・ファタリス』と『The Elder Scrolls』ゲームの類似るいじ点てんを考慮こうりょして、ベセスダがArkaneにとって最適さいてきであると認識にんしきした。Arkaneは数すうか月げつ間あいだ契約けいやくの下したで仕事しごとを行おこなっていたが、最近さいきんid Softwareを買収ばいしゅうした後のちのゼニマックスの更さらなる成長せいちょうの一環いっかんとして、2010年ねん8月がつまでにベセスダの親会社おやがいしゃであるゼニマックス・メディアに完全かんぜんに買収ばいしゅうされた。財政ざいせい的てき支援しえんと優すぐれたゲームデザインを評価ひょうかする親会社おやがいしゃのおかげで、Arkaneには、コラントニオとスミスが以前いぜんに発展はってんさせた忍者にんじゃピッチに基もとづいてBethesdaのDishonoredのオリジナルコンセプトを改良かいりょうする時間じかんと創造そうぞう的てきな自由じゆうがあり、『Dishonored』の名称めいしょうとステルスの側面そくめんを維持いじしつつ、舞台ぶたいを日本にっぽんからロンドンにインスパイアされたものに移行いこうした。『Dishonored』は2012年ねんに発売はつばいされた。

スミスはフランスに移うつり、2016年ねん11月に発売はつばいされた続編ぞくへん『Dishonored 2』でリヨンスタジオを率ひきい、コラントニオはオースティンスタジオに滞在たいざいして『System Shock』と『アークス・ファタリス』の精神せいしん的てき続編ぞくへん『Prey』（2017年ねん発売はつばい）の開発かいはつを主導しゅどうした（Human Head Studiosが手掛てがけた2006年ねんのゲーム『Prey』とは内容ないよう的てきには関係かんけいがない）。

『Prey』発売はつばいから約やく2か月げつ後ごの2017年ねん6月がつ、コラントニオはArkaneの社長しゃちょうを辞任じにんすると発表はっぴょうし、声明せいめいの中なかで「息子むすこと一緒いっしょに時間じかんを過すごし、自分じぶんと自分じぶんの将来しょうらいにとって何なにが重要じゅうようかを考かんがえる時ときが来きた」と述のべた。スミスはオースティンスタジオの運営うんえいを引ひき継つぎ、コラントニオはリヨンスタジオに残のこり、新しん運営うんえいへの移行いこうを支援しえんした。

Arkaneは、『Dishonored 2』と『Prey』のサポートを終了しゅうりょうした際さいに他たのゼニマックススタジオを支援しえんした。これらには、Bethesda Game Studiosの『Fallout 76』のサポート、MachineGamesの『Wolfenstein: Youngblood』および『Wolfenstein: Cyberpilot』のレベルデザインサポートが含ふくまれる。ベセスダのE3 2019記者きしゃ会見かいけんで、Arkane Lyonはプレイヤーキャラクターがタイムループに囚とらわれるSFベースのファーストパーソン・シューティングゲーム『Deathloop』を発表はっぴょうした。

2020年代ねんだい

2021年ねん3月がつにゼニマックス・メディアはマイクロソフトに75億おく米あめりかドルで買収ばいしゅうされ、マイクロソフトの一部いちぶとなった。

デスループの発売はつばい後ごの2021年ねん10月がつ、17年間ねんかんArkane Lyonの責任せきにん者しゃを務つとめたロムアルド・カプロンは、辞任じにんすることを明あきらかにし、ディンガ・バカバ、セバスチャン・ミットン、Hugues Tardif、Morgan Barbeがスタジオの管理かんりを担になうと発表はっぴょうした。カプロンは、「何なにか新あたらしいことに挑戦ちょうせんする必要ひつようがある」と感かんじたと語かたり、「私わたしの目標もくひょうは、コンピュータゲーム会社かいしゃやその他たの人々ひとびとが彼かれらの創造そうぞう的てきなビジョンを実現じつげんするのを支援しえんし続つづけることです。それが私わたしがやりたいことだからです」と述のべた。バカバは、2021年ねん11月にArkane Lyonのスタジオヘッドに指名しめいされた。

ゲーム開発かいはつ

年とし	題名だいめい	プラットフォーム	パブリッシャー	ノート
2002年ねん	アークス・ファタリス	Windows、Xbox	JoWooD Productions
2006年ねん	ダークメサイア オブ マイト&マジック	Windows、Xbox 360	ユービーアイソフト
2009年ねん	カルマスター	iOS	マジェスコ・エンタテインメント
2012年ねん	Dishonored	PlayStation 3 、PlayStation 4 、Windows、Xbox 360、 Xbox One	ベセスダ・ソフトワークス
2016年ねん	Dishonored 2	PlayStation 4、Windows、Xbox One		2006年ねんにArkane Austinが設立せつりつされて以来いらい、Arkane Lyonが単独たんどくで開発かいはつする最初さいしょのタイトル。これ以前いぜんは、両方りょうほうのスタジオが同おなじゲームに取とり組くんでいたが、その後ご、両方りょうほうのスタジオが独自どくじのプロジェクトに取とり組くんでいった
2017年ねん	Prey			Arkane Austin開発かいはつ
	Dishonored: Death of the Outsider
2019年ねん	Wolfenstein: Youngblood	Nintendo Switch 、PlayStation 4、Windows、Xbox One		MachineGamesとの共同きょうどう開発かいはつ
	Wolfenstein: Cyberpilot	PlayStation 4、Windows
2021年ねん	DEATHLOOP	PlayStation 5 、Windows、Xbox Series X/S		Arkane Lyon開発かいはつ
2023年ねん	Redfall	Xbox Series X/S、Windows		Arkane Austin開発かいはつ
未定みてい	Marvel's Blade	未定みてい		Arkane Lyon開発かいはつ

『Prey』にCryEngineを使用しようするなど、サードパーティ製せいのゲームエンジンでの開発かいはつに加くわえて、 スタジオはまた、Id TECH5エンジンの大幅おおはばに変更へんこうされたバージョンに基もとづく、独自どくじのVoidエンジンを開発かいはつし、『Dishonored 2』と『デスループ』に使用しようしている。『Dishonored 2』のアートディレクターのセバスチャン・ミットンによると、VoidはId Tech5の約やく20%を使用しようしており、残のこりはより大おおきく密度みつどの高たかい地図ちずを持もつように書かき換かえられているという。

キャンセルされたゲーム

キャンセル年ねん	作品さくひん名めい	プラットフォーム	パブリッシャー
2007年ねん	Return to Ravenholm		Valve
2009年ねん	The Crossing	Windows、Xbox 360
2010年ねん	LMNO	Windows	エレクトロニック・アーツ

外部がいぶリンク

公式こうしきウェブサイト