Ars Technica

Ars Technica

URL	arstechnica.com
言語げんご	英語えいご
タイプ	テクノロジー関連かんれんのニュース及および情報じょうほう
運営うんえい者しゃ	コンデナスト・パブリケーションズ
設立せつりつ者しゃ	Ken Fisher Jon Stokes
営利えいり性せい	あり
登録とうろく	任意にんい
開始かいし	1998年ねん12月30日にち (1998-12-30)
現在げんざいの状態じょうたい	運営うんえい中ちゅう

Ars Technica（[ˌɑːrz ˈtɛknɪkə]、アーズ・テクニカ、サイトではラテン語らてんごで「テクノロジーのアート」の意味いみだとしている。）は、科学かがく技術ぎじゅつや政治せいじ、社会しゃかい全般ぜんぱんに関かんするニュース及および意見いけんなどを紹介しょうかいするサイトである。1998年ねんにKen FisherとJon Stokesによって創設そうせつされた。主おもにハードウェア、ソフトウェア、サイエンス、テクノロジーポリシー、ゲーム関連かんれんの記事きじを、ニュース、レビュー、解説かいせつなどの方式ほうしきで公開こうかいする。記事きじ投稿とうこう者しゃの多おおくは修士しゅうし号ごう以上いじょうを取得しゅとくしている研究所けんきゅうじょ出身しゅっしん者しゃである。この手てのジャーナルとしては文体ぶんたいが柔やわらかめとなっている。

Ars Technicaは、2008年ねん5月がつにコンデナスト・パブリケーションズのオンライン版ばんであるコンデナスト・デジタルが買収ばいしゅうするまで、プライベート運営うんえいであった。コンデナストは、Ars Technicaと他た2つのウェブサイト、計けい3つのサイトを2500万まんドルで買収ばいしゅうし、Wired Digitalグループに加くわえた。このグループにはWiredも入はいっている。元々もともとRedditもその一部いちぶであった。運営うんえいスタッフは在宅ざいたくかボストン、シカゴ、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコのオフィスで主おもに働はたらいている。

Ars Technicaは当初とうしょ、インターネット広告こうこくによる収益しゅうえきによって運営うんえいされていたが、2001年ねんから有料ゆうりょうのサブスクリプション型がたサービスを開始かいししている。

歴史れきし

Ken FisherとJon Stokesは1998年ねんに、Ars TechnicaというウェブサイトとLLCを立たち上あげた。その目的もくてきは、ハードウェアやソフトウェア関連かんれんのニュース記事きじや解説かいせつを公開こうかいすることであった。彼かれらの言葉ことばでは、「多岐たきにわたるOSや、PCハードウェア、関連かんれん技術ぎじゅつなどを可能かのうな限かぎり包括ほうかつしつつ、楽たのしく生産せいさん的てきで、情報じょうほう量りょうと正確せいかく性せいを担保たんぽするもの。」としていた。「Ars technica」はラテン語らてんごで「テクノロジーのアート」の意味いみである。コンピュータ愛好あいこう家かの興味きょうみをそそるニュース、レビュー、解説かいせつなどのコンテンツを公開こうかいしていた。この頃ころの寄稿きこう者しゃ達たちは、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの各地かくちに分散ぶんさんしていた。Fisher livedはマサチューセッツ州しゅうのボストンにある両親りょうしんの家いえに、Stokesはイリノイ州しゅうのシカゴに、他たの寄稿きこう者しゃも各々おのおのの地ちに住すんでいた。

2008年ねん5月がつ19日にち、Ars Technicaはコンデナスト・パブリケーションズのオンライン版ばんであるコンデナスト・デジタルに売却ばいきゃくされた。これはコンデナスト・デジタルによる3つの独立どくりつ型がたウェブサイトの買収ばいしゅうの一部いちぶであり、買収ばいしゅう価格かかくは合計ごうけい2500万まんドルとなった。買収ばいしゅうされたのはArs Technica、Webmonkey、HotWiredである。Ars TechnicaはWired Digitalグループの一部いちぶとなった。WiredとRedditもその一部いちぶであった。 ニューヨーク・タイムズの取材しゅざいにおいてFisherは、「他ほかにもArs Technicaの買収ばいしゅうの提案ていあんをしてきた企業きぎょうはあったが、寄稿きこう者しゃ達たちはコンデナストと交渉こうしょうすることに決きめた。「趣味しゅみ」を仕事しごとにする意味いみにおいて最もっともチャンスを与あたえてくれる企業きぎょうであると考かんがえたからである。」と述のべた。 FisherとStokes、他た8人にんの当時とうじの寄稿きこう者しゃはコンデナストに雇やとわれることになり、Fisherは編集へんしゅう長ちょうとなった。2008年ねん11月にコンデナストが行おこなったレイオフ（一時いちじ解雇かいこ）は、Ars Technicaを含ふくめた会社かいしゃが保有ほゆうするウェブサイトに「軒並のきなみ」影響えいきょうを与あたえた。

2015年ねん5月がつ5日にちに、Ars Technicaはイギリス版ばんサイトを立たち上あげ、イギリスとヨーロッパに関かんする記事きじの拡充かくじゅうを図はかった。イギリス版ばんサイトは閲覧えつらん者しゃ50万まん人にんから始はじまり、開設かいせつ一いち年ねん後ごには140万まん人にんに達たっした。2017年ねん9月がつ、コンデナストはイギリス版ばんArs Technicaの規模きぼを大幅おおはばに縮小しゅくしょうすることを発表はっぴょうし、 常任じょうにん編集へんしゅう員いんのうち一いち人にんを除のぞく全員ぜんいんを解雇かいこした。

内容ないよう

Ars Technicaが公開こうかいする記事きじの内容ないようは1998年ねんの創立そうりつ以来いらい、基本きほん的てきに変かわっておらず、ニュース、解説かいせつ、レビュー、特集とくしゅうの4つのタイプに区別くべつされる。ニュース記事きじが扱あつかうのは現在進行形げんざいしんこうけいのイベントである。OpenForumという無料むりょうのインターネットコミュニティも運営うんえいしており、様々さまざまなトピックをカバーしている。

設立せつりつ当初とうしょ、Ars Technicaのニュース記事きじの殆ほとんどは、他たのテクノロジー系けいウェブサイトに依存いぞんする形かたちで公開こうかいされていた。ニュースについて短みじかい文章ぶんしょうとオリジナル記事きじへのリンクを提供ていきょうするという形かたちである。コンデナストに買収ばいしゅうされた以後いご、オリジナル記事きじを増ふやし、調査ちょうさや取材しゅざいを独自どくじで行おこなうようになった。2018年ねん現在げんざい、公開こうかいされるニュース記事きじの多おおくがオリジナル記事きじとなっている。短みじかい文章ぶんしょうや短文たんぶんで終おわっている過去かこの依存いぞん型がたニュース記事きじも公開こうかいを続つづけている。

Ars Technicaの特集とくしゅう記事きじは、特定とくてい分野ぶんやについて深ふかく掘ほり下さげた長文ちょうぶん記事きじとなっている。例たとえば、1998年ねんには「CPUのキャッシュとパフォーマンスについての理解りかい」というタイトルでCPUのアーキテクチャに関かんする解説かいせつ特集とくしゅうを公開こうかいしている。2009年ねん投稿とうこうの特集とくしゅう記事きじでは、科学かがく理論りろん、物理ぶつり学がく、数学すうがく的てき証明しょうめい、量子りょうしコンピュータの応用おうようなどを詳細しょうさいに扱あつかっている。1万まん8千せん単語たんごにわたるAppleのiPadのレビューでは、製品せいひんのパッケージングから使用しようされている特殊とくしゅな集積しゅうせき回路かいろに至いたるまでの全すべてを記述きじゅつしている。

Ars Technicaの文体ぶんたいは、一般いっぱん的てきな紙かみ媒体ばいたいのジャーナルよりも柔やわらかい文体ぶんたいとなっている。常連じょうれんの寄稿きこう者しゃのほとんどは、修士しゅうし号ごう以上いじょうを取得しゅとくしており、大学だいがくや企業きぎょうなどの研究所けんきゅうじょで多おおくの業績ぎょうせきを上あげた人ひとである。サイトの創立そうりつ者しゃJon Stokesは、コンピュータ・アーキテクチャの教科書きょうかしょ本ほんInside The Machineを2007年ねんに出版しゅっぱんしている。John Timmerは博士はかせ研究けんきゅう員いんとして神経しんけい発生はっせい学がくの研究けんきゅうをしていた。2013年ねんまで、Timothy Leeは公共こうきょうのシンクタンク、ケイトー研究所けんきゅうじょで研究けんきゅう員いんであり、ケイトー研究所けんきゅうじょはArs Technicaの彼かれによる記事きじを再さい公開こうかいしている。生物せいぶつ学がく系けいジャーナルDisease Models & Mechanismsは2008年ねんに、Ars Technicaを「研究けんきゅう者しゃと公共こうきょうを繋つなぐパイプ」と表現ひょうげんした。

2012年ねん9月がつ12日にち、iPhone 5のイベントに関かんしてArs Technicaは一いち日にちのトラフィックの最さい高値たかねを更新こうしんした。記録きろくは1530万まんページビューであり、その内うち、1320万まんはイベントのライブブログによるものだった。

スタッフ

John TimmerはArsの科学かがく編集へんしゅう者しゃである。彼かれはストーニーブルック校こうとワイルコーネル医科いか大学だいがくで、科学かがく的てき記述きじゅつ法ほうや科学かがくジャーナリズムを教おしえている。

彼かれはコロンビア大学ころんびあだいがくで学士がくし号ごうを、カリフォルニア大学だいがくバークレー校こうで博士はかせ号ごうを取得しゅとくし、メモリアル・スローン・ケタリング癌がんセンターでポスドクとして働はたらいた。ポスドクとしての活動かつどうの間あいだ、彼かれは科学かがく演習えんしゅうに対たいしての興味きょうみを失うしない始はじめ、Arsも含ふくめた科学かがく系けい記事きじのフリーランスの寄稿きこう者しゃとして道みちを歩あゆみ始はじめた。2008年ねんにコンデナストがArsを買収ばいしゅうしてから、彼かれはフルタイムの科学かがく編集へんしゅう者しゃになった。

歳入さいにゅう

Ars Technicaの運営うんえいに掛かかるコストは主おもにインターネット広告こうこくによって支ささえられている。元々もともとはFederated Media Publishingが、2018年ねん現在げんざいではコンデナストが広告こうこくスペースを管理かんりしている。インターネット広告こうこくに加くわえて、Ars Technicaはサブスクリプション型がたサービスを2001年ねんから開始かいししており、後のちにサービス名めいはArs Primerとなった。契約けいやく者しゃには広告こうこくが表示ひょうじされない。また、オリジナル記事きじを閲覧えつらんする権利けんり、特定とくていのフォーラムでの投稿とうこう、コンピュータ産業さんぎょうで著名ちょめいな人ひとたちとのチャットルームへの参加さんかなどの特権とっけんを得えられる。より狭せまい範囲はんいでは、スポンサー料りょうからも収益しゅうえきを得えている。コラボレーションの未来みらいについての記事きじシリーズではIBMがスポンサーになった。データセンターの探検たんけんシリーズではデータ管理かんりの企業きぎょうネットアップがスポンサーである。過去かこには、ネット通販つうはんの商品しょうひんの宣伝せんでんなどによるアフィリエイト、Ars Technicaブランドの商品しょうひんの販売はんばい、などのレベニューシェアを得えていた。

広告こうこくブロック

2010年ねん5月がつ5日にち、Ars Technicaは試験しけん的てきにAdblock Plus（ウェブブラウザに表示ひょうじされる広告こうこくを取とり除のぞくプログラムの一ひとつ）の使用しよう者しゃの閲覧えつらんをブロックした。Fisherは当時とうじ、閲覧えつらん者しゃの四よん割わりがAdblock Plusを使用しようしていると推定すいていしていた。翌日よくじつ、ブロックは解除かいじょされ、「なぜアドブロックはあなたのお気きに入いりのサイトを壊滅かいめつさせるのか」という名なの記事きじがArs Technicaで公開こうかいされた。記事きじにおいて、興味きょうみ関心かんしんがあるサイトではその類るいのプログラムを適用てきようしないことを閲覧えつらん者しゃに説といた。

...広告こうこくをブロックすることは、あなたのお気きに入いりのサイトを壊滅かいめつさせることに繋つながります。私わたしは、広告こうこくブロックが窃盗せっとうの一種いっしゅで非ひ道徳どうとく的てきで非ひ人道的じんどうてき、などと決きめ付づけている訳わけではありません。ただ結果けっかとして、運営うんえい側がわの一部いちぶが職しょくを失うしなったり、コンテンツ量りょうの低下ていかを招まねいたり、そして何なによりコンテンツの質しつの低下ていかを引ひき起おこすことはあります。さらにサイトが広告こうこくを前面ぜんめんに出だすという負まけの連鎖れんさにも繋つながります。

閲覧えつらんブロックと当該とうがい記事きじは物議ぶつぎを醸かもし、他たのウェブサイトでも関連かんれん記事きじが公開こうかいされ、広告こうこく倫理りんりについて広ひろく議論ぎろんを呼よんだ。Ars Technicaの利用りよう者しゃは主しゅとしてFisherの考かんがえに従したがった。記事きじ投稿とうこうの後日ごじつ、2万まん5千せんの利用りよう者しゃがブラウザのプログラムで、Ars Technicaにおいては広告こうこくの表示ひょうじを許可きょかするように設定せっていした。さらに200人にんがArs Premierへの登録とうろくを行おこなった。

2016年ねん2月がつにFisherは以下いかのように述のべた。「あの記事きじはアドブロック使用しよう者しゃの比率ひりつを12パーセント下さげてくれた。広告こうこくブロックの使用しよう者しゃのほとんどは、他たのサイトが嫌いやがらせのような広告こうこくを表示ひょうじするから使用しようしている、ということを我々われわれは気きづいた。」アドブロックの使用しよう者しゃの増加ぞうかに対抗たいこうして、Ars Technicaは広告こうこくをブロックしている閲覧えつらん者しゃを特定とくていし、サイトをサポートをするよう促うながすことをしている。

関連かんれん項目こうもく

• ビデオゲームジャーナリズム
• Engadget

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト