FIA インターコンチネンタル・ドリフティング・カップ

FIA インターコンチネンタル・ドリフティング・カップ（英えい: FIA Intercontinental Drifting Cup）は、2017年ねんより開催かいさいされている、ドリフト走行そうこうを主体しゅたいとした自動車じどうしゃ競技きょうぎイベント。国際こくさい自動車じどうしゃ連盟れんめい（FIA）直轄ちょっかつの「ドリフト世界一せかいいち決定けってい戦せん」をうたっている。

概要がいよう

従来じゅうらいドリフト走行そうこうを主体しゅたいとした自動車じどうしゃ競技きょうぎイベントについては、世界せかい各地かくちのモータースポーツ主催しゅさい団体だんたいが独自どくじにモータースポーツライセンスやレギュレーション等とうを定さだめてイベントを開催かいさいしていた。これに対たいし世界せかい的てきに自動車じどうしゃ競技きょうぎを管轄かんかつする主管しゅかん団体だんたいであるFIAが、ドリフト走行そうこうの世界一せかいいちを決きめるイベントとして開催かいさいするのが本ほんイベントである。

FIAでは2016年ねん6月がつに「FIA Drifting Intercontinental Cup（仮題かだい）」として本ほんイベントの構想こうそうを明あきらかにし、実際じっさいにイベントを主催しゅさいするプロモーターを募集ぼしゅう。複数ふくすうのプロモーターから応募おうぼがあった中なかから、全日本ぜんにほんプロドリフト選手権せんしゅけん（D1グランプリ）の主催しゅさい者しゃとして知しられるサンプロス（三栄書房さんえいしょぼうの子会社こがいしゃ）が選えらばれ、2017年ねん9月30日にち・10月1日にちに東京とうきょう・お台場だいばで第だい1回かいが開催かいさいされることになった。

第だい1回かいは一発いっぱつ勝負しょうぶでのイベントとなるが、FIAでは将来しょうらい的てきには正式せいしきな世界せかい選手権せんしゅけん化か、並ならびにフォーミュラ1（F1）等とうと同様どうようにイベントをシリーズ化かし、世界せかい各国かっこくで複ふく数すう回かいのイベントを行おこないその総合そうごう成績せいせきでチャンピオンを決定けっていするような形式けいしきへの発展はってんを目指めざしていることを明あきらかにしている。それに伴ともない、ドリフト走行そうこうのレギュレーションの統一とういつや下位かいカテゴリーの整備せいびなどにも取とり組くんでいく方針ほうしんである。

しかし2022年ねんの開催かいさいが中止ちゅうしになって以降いこう、本ほんイベントについてFIA及およびプロモーターからのアナウンスが一切いっさい無なく、また公式こうしきWebサイトも閉鎖へいさされており、事実じじつ上じょうの休止きゅうし状態じょうたいとなっている。

レギュレーション

出場しゅつじょう資格しかく

初年度しょねんどは「各国かっこくで行おこなわれているドリフトシリーズにて年間ねんかん総合そうごう3位い以上いじょうを獲得かくとくした実績じっせきがある」ことを一ひとつの目安めやすに、主催しゅさい者しゃ側がわの選考せんこう委員いいん会かいによる選考せんこうで選えらばれたドライバーが参加さんかできる。また各かくドライバーには、各国かっこくのモータースポーツ統括とうかつ団体だんたい（ASN）が発行はっこうする国際こくさいD1ライセンス以上いじょうのライセンス取得しゅとくが義務付ぎむづけられる。

ただ第だい3回かいからは「各国かっこくのASNが発行はっこうするライセンス保有ほゆう者しゃなら誰だれでも応募おうぼできる」となり、参加さんか資格しかくが緩和かんわされた。

結果けっか

第だい1回かい（2017年ねん）

2017年ねん9月30日にち・10月1日にちに東京とうきょう・お台場だいばで開催かいさいされ、世界せかい14ヶ国かこくから計けい24名めいのドライバーがエントリー。日本にっぽんからは藤野ふじの秀之ひでゆき・川畑かわはた真人まさと・斎藤さいとう太ふとし吾われ・横井よこい昌志まさしの4名めいがエントリーした。イベントは2日にち制せいで、初日しょにち・2日にち目めともに午前ごぜん中ちゅうに全ぜんドライバーによる単たん走はしが行おこなわれ、点数てんすうの上位じょうい16選手せんしゅが午後ごごの追つい走はしトーナメントに進すすむ。追つい走はしトーナメントはD1GPなどと同様どうように車両しゃりょうの前後ぜんごを入いれ替かえた上うえで2本ほん走行そうこうした結果けっかの判定はんていにより勝敗しょうはいが決きまる方式ほうしき。各日かくじつの単たん走はし・追つい走はしの優勝ゆうしょう者しゃにはそれぞれ優勝ゆうしょうカップが与あたえられるほか、2日間にちかんの単たん走はし・追つい走はしの順位じゅんいに応おうじたポイントを合計ごうけいした総合そうごうポイントランキングもあり、合計ごうけいポイントの最さい上位じょうい者しゃが総合そうごう優勝ゆうしょうとなる。

最終さいしゅう的てきに初日しょにちの追つい走はしトーナメントを制せいし、2日にち目めも追つい走はし2位いとなった川畑かわはたが総合そうごう優勝ゆうしょうを飾かざった。

第だい2回かい（2018年ねん）

2018年ねん11月2日にち - 4日にちに東京とうきょう・お台場だいばで開催かいさいされる。大会たいかい形式けいしきは前年ぜんねんと異ことなり、初日しょにちが練習れんしゅう走行そうこう、2日にち目めに予選よせん（単たん走はし）、最終さいしゅう日びに決勝けっしょう（単たん走はし及および追つい走はし）が行おこなわれる。またサポートレースとしてD1グランプリが併催へいさいされる（最終さいしゅう日びは除のぞく）。参加さんか者しゃは前年ぜんねんから増加ぞうかし、世界せかい17ヶ国かこくから30名めいがエントリー。日本にっぽんからは前年ぜんねん優勝ゆうしょう者しゃの川畑かわはたに加くわえ、横井よこい・藤野ふじの・末永すえなが直登なおとの4人にんがエントリーしている。最終さいしゅう的てきにロシアのゲオルギィ・チフチャンが優勝ゆうしょうを飾かざった。

第だい3回かい（2019年ねん）

2019年ねん11月29日にち - 12月1日にちに筑波つくばサーキットで開催かいさい。主催しゅさい者しゃ側がわでは前年ぜんねん同様どうようお台場だいばでの開催かいさいを予定よていしていたが、2020年ねん東京とうきょうオリンピックの開催かいさい準備じゅんびのためお台場だいばが使用しようできず、会場かいじょうを変更へんこうすることになったとしている。開催かいさいフォーマットも若干じゃっかん変更へんこうされ、2日にち目めは午前ごぜん中ちゅうに予選よせんを実施じっし、その下位かい16名めいが同日どうじつ午後ごごに追つい走はしトーナメントを行おこない、その優勝ゆうしょう者しゃが予選よせん上位じょうい者しゃと共ともに決勝けっしょうに進すすむという形かたちになる。また併催へいさいイベントとして「筑波つくばスーパーラップ」（TSL）が開催かいさいされる。結果けっかはロシアのゲオルギィ・チフチャンが2連覇れんぱを達成たっせいした。

第だい4回かい（2021年ねん）

2021年ねん6月12日にち・13日にちにラトビア・リガで開催かいさい。今回こんかいよりプロモーターがロシアを中心ちゅうしんにドリフトシリーズを展開てんかいする Russian Drift Series LLC に交代こうたいし、同社どうしゃがFIAと3年ねん契約けいやくを結むすんだ。結果けっかはFIAドリフト初はつ参戦さんせんとなる、ジェームス・ディーン（アイルランド）が初はつ優勝ゆうしょうを飾かざった。

第だい5回かい（2022年ねん）

2022年ねん6月9日にち - 12日にちにロシア・ソチのソチ・オートドロームで開催かいさい予定よていだったが、2022年ねんロシアのウクライナ侵攻しんこうの影響えいきょうを受うけ、同年どうねん2月がつに開催かいさい中止ちゅうしが発表はっぴょうされた。

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト
• FIA Intercontinental Drifting Cup (@FIADriftingCup) - X（旧きゅうTwitter）