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IDT

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
曖昧さ回避 この項目こうもくでは、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの半導体はんどうたい企業きぎょうについて説明せつめいしています。他たのIDTについては「IDT (曖昧あいまいさ回避かいひ)」をご覧らんください。
IDT
Integrated Device Technology, Inc.
種類しゅるい 公開こうかい会社かいしゃ
市場いちば情報じょうほう NASDAQ: IDT
本社ほんしゃ所在地しょざいち アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
カリフォルニア州しゅうサンノゼ[1]
設立せつりつ 1980年ねん
業種ぎょうしゅ 電気でんき機器きき
事業じぎょう内容ないよう 半導体はんどうたい製造せいぞう
代表だいひょう者しゃ Sailesh Chittipeddi (CEO)
従業じゅうぎょう員数いんずう 約やく2200人にん
外部がいぶリンク https://www.idt.com/
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Integrated Device Technology, Inc.（IDT）は、かつて存在そんざいしたアメリカの半導体はんどうたい企業きぎょう。本社ほんしゃはカリフォルニア州しゅうサンノゼ。通信つうしん・コンピュータ・一般いっぱん向むけ機器ききなどで使用しようする低てい消費しょうひ電力でんりょくで高性能こうせいのうなアナログ-デジタル混在こんざい半導体はんどうたい部品ぶひんの設計せっけいと製造せいぞうを行おこなっていた。主おもにOEM製品せいひんを扱あつかっている。1980年ねん、通信つうしん・コンピュータ向むけのCMOS製品せいひんメーカーとして創業そうぎょうし、特とくに複数ふくすうの回路かいろ間あいだでタイミングを合あわせるのに不可欠ふかけつなクロック関連かんれんのマイコン開発かいはつに強つよみを持もつ。2020年ねんをもってルネサスエレクトロニクスに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされ、「ルネサスエレクトロニクス・アメリカ」となった。

事業じぎょう内容ないよう

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通信つうしん部門ぶもんは、通信つうしん用ようクロック、無線むせん基地きち局きょく向むけのソリューション、高周波こうしゅうは製品せいひん、デジタルロジック製品せいひん、FIFOメモリ、統合とうごう通信つうしんプロセッサ、SRAM製品せいひん、通信つうしん用よう半導体はんどうたい素子そしなどを扱あつかっている[2]。主おもに企業きぎょう、データセンター、無線むせん業界ぎょうかいを顧客こきゃくとしている。

コンピュータ部門ぶもんは、タイミング製品せいひん、PCI Express 関連かんれんソリューション、高性能こうせいのうサーバ用ようメモリインタフェース、マルチポート製品せいひん、信号しんごう完全かんぜん性せい（英語えいご版ばん）製品せいひん、PC向むけオーディオ/ビデオ製品せいひんなどを扱あつかっている[3]。デスクトップPC、ノートPC、サブノートPC、ストレージ、サーバなどを対象たいしょうとしている。

コンシューマ部門ぶもんは、タイミング製品せいひん、マルチポート・メモリ、オーディオデバイス、パワーマネジメントデバイスなどを扱あつかい、デジタルTV、スマートフォン、ゲーム機きなどを対象たいしょうとしている[4]。

歴史れきし

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IDTの最初さいしょの製品せいひんは低てい消費しょうひ電力でんりょくで高性能こうせいのうなCMOSベースの 6116 SRAM で、1981年ねんにリリースした。翌よく1982年ねんには世界せかい初はつの CMOS FIFO をリリースしている[5]。その後ごも世界せかい初はつのデュアルポート・メモリ、初期しょきの組くみ込こみ用ようRISCプロセッサ、タイミング市場いちばでの様々さまざまな世界せかい初はつの製品せいひん、世界せかい初はつのフロー制御せいぎょデバイスなどを製品せいひん化かしている。

1993年ねん、デスクトップPC用ようクロックデバイス市場いちばに参入さんにゅう（CV104、CV105、CV107、CV109）。その後ご、ノートPCも含ふくめた次世代じせだいクロックデバイスを製品せいひん化かして市場いちばを拡大かくだいする計画けいかくを立たてた。

過去かこには、QEDの設計せっけいしたMIPSのマイクロプロセッサを製造せいぞうする一方いっぽう、子会社こがいしゃ Centaur Technology が設計せっけいした x86互換ごかんプロセッサを製造せいぞうしていた（IDT WinChip）。1999年ねん9月がつ、IDTは Centaur Technology を x86互換ごかんプロセッサの設計せっけいと共ともに VIA に売却ばいきゃくした[6]。

2000年代ねんだい初はじめ、統合とうごうマイクロプロセッサ RC32334 をリリース。これを初はじめとして、通信つうしんアプリケーション向むけの統合とうごうプロセッサのファミリをリリースしていった。RC32334の1年ねん後ごには業界ぎょうかい初はつのNSE（ネットワーク・サーチ・エンジン）をリリースした[7]。

2003年ねん、PCクロック市場いちばへの参入さんにゅうを発表はっぴょう。PCクロック製品せいひんファミリを新しん世代せだいのパーソナルコンピュータ（デスクトップ、ノート、サーバ）向むけに一新いっしんした。

2004年ねん、ZettaCom と Internet Machines Corporation を取得しゅとくすることで事業じぎょうを拡大かくだいし、シリアル・スイッチ市場いちばに参入さんにゅう。ZettaComが従来じゅうらいから生産せいさんしていた物理ぶつり層そうスイッチやトラフィックマネジメント用ようデバイスを継続けいぞくするのではなく、ZettaComを新あらたなシリアル・スイッチ部門ぶもんとした。Internet Machines は PCI Express のライセンスを持もっていたため、その買収ばいしゅうによって素早すばやく標準ひょうじゅんベースのシリアル・スイッチ市場いちばへの参入さんにゅうを果はたした[8]。

2000年代ねんだい中ちゅうごろ、インテルのCentrinoを採用さいようしたノートPC向むけのワンチップ・クロックデバイスを開発かいはつ。他ほかにも PCI Express 用ようジッター減衰げんすい器きや高密こうみつ実装じっそうのブレードサーバであらゆる通信つうしんを管理かんりする PCI Express インターコネクトを開発かいはつしている。

2009年ねん7月がつ、マイクロン・テクノロジと提携ていけいし、PCI Express 用ようソリッドステートドライブの開発かいはつに着手ちゃくしゅ。この提携ていけいで、マイクロンのフラッシュデバイスや将来しょうらいの RealSSD ソリッドステートドライブ向むけに最適さいてき化かした PCIe ホストインタフェース付つきのフラッシュコントローラを共同きょうどう開発かいはつした[9]。

IDTは他ほかにも、アナログスイッチ、USBスイッチ、メモリインタフェース製品せいひん、温度おんどセンサ、タッチパネル関連かんれん製品せいひんなどを扱あつかっている。

2018年ねん9月がつ、ルネサス エレクトロニクスによる買収ばいしゅうが発表はっぴょうされた。

合併がっぺいと買収ばいしゅう

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2001年ねん、中国ちゅうごくの半導体はんどうたいメーカー Newave Inc. を買収ばいしゅう。成長せいちょうの著いちじるしいアジアの半導体はんどうたい業界ぎょうかいと通信つうしん市場いちばへの投資とうしを加速かそくした。Newave はIDTの一いち部門ぶもんとなった[10]。

2004年ねん4月がつ、シリアル・スイッチおよびブリッジ用よう半導体はんどうたいを専門せんもんとするZettaComを3500万まんドルで取得しゅとく。これにより、インテル主導しゅどうの標準ひょうじゅんベースの Advance Switching イニシアティブに参加さんかする数少かずすくない通信つうしんICサプライヤーとなった[11]。

2005年ねんには2件けんの買収ばいしゅうを行おこなっている。6月、Integrated Circuit Systems (ICS) を17億おくドルで取得しゅとく。これが後こうの成長せいちょうの基盤きばんとなっている[12]。10月、フリースケール・セミコンダクタのタイミング・ソリューション部門ぶもんを3500万まんドルで取得しゅとく。これは、ICSがIDTに買収ばいしゅうされる以前いぜんから交渉こうしょうを始はじめていたものである[13]。

2006年ねん7月がつ、SigmaTelのPCオーディオ部門ぶもんを8000万まんドルで取得しゅとく。これには、設計せっけい部門ぶもん、営業えいぎょう部門ぶもん、製造せいぞう部門ぶもん、ソフトウェア製品せいひんが含ふくまれる。契約けいやく条件じょうけんとして、既存きそんのSigmaTell製品せいひんの生産せいさんフローは維持いじする計画けいかくとなった[14]。

2008年ねん10月がつ、Silicon Optixの Hollywood Quality Video (HQV) というブランドや Reon 製品せいひんラインを含ふくむビデオ処理しょり技術ぎじゅつと関連かんれんする資産しさんを取得しゅとく。Silicon Optix HQV 技術ぎじゅつチームはそのままIDTで従来じゅうらいからの仕事しごとを続行ぞっこうすることになった[15]。

2009年ねん4月がつ、ネットワーク・サーチ・エンジン事業じぎょうを NetLogic Microsystems (NASDAQ: NETL) へ約やく1億おくドルで売却ばいきゃく[16]。

2009年ねん6月がつ、Leadis Technology のタッチセンサ技術ぎじゅつ資産しさんと関連かんれんする従業じゅうぎょう員いんを取得しゅとく[17]。同月どうげつ、PCI Express、RapidIO、VME などのシリアル・スイッチング・ブリッジ製品せいひんを拡大かくだいすべく Tundra Semiconductor を1億おく2080万まんカナダドルで取得しゅとくした[18]。

2010年ねんにも2件けんの買収ばいしゅうを行おこなっている。1月、シリコン発振器はっしんき技術ぎじゅつで知しられている Mobius Microsystems Inc. を取得しゅとく。買収ばいしゅう金額きんがくは公表こうひょうされていない[19]。4月には、かつて iWatt Corporation から分離ぶんりした IKOR（高性能こうせいのうコンピュータ向むけ電圧でんあつレギュレータモジュールの製造せいぞう会社かいしゃ）を取得しゅとく[20]。

2011年ねん9月がつ、IDTの Hollywood Quality Video (HQV) と Frame Rate Conversion (FRC) ビデオ処理しょり製品せいひんラインをクアルコムに移転いてんすることを発表はっぴょう。また同時どうじに、IDT製品せいひんの多おおくをクアルコムの参照さんしょうデザインに含ふくめる可能かのう性せいを両社りょうしゃで探究たんきゅうするとした[21]。また同月どうげつ、NetLogic Microsystems を37億おくドルで買収ばいしゅうすることを発表はっぴょうした[22]。

脚注きゃくちゅう・出典しゅってん

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  1. ^ “Integrated Device Technology Company Profile”. 2011年ねん6月がつ24日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “Powering Wireless Communications”. 2011年ねん6月がつ27日にち閲覧えつらん。
  3. ^ http://www.newselectrionics.co.uk "Timing is Everything". Wade, Ron. January 2010.
  4. ^ “Consumer Electronics”. IDT. 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “IDT Celebrates 25 Years of Accelerating Innovation”. BusinessWire (2005年ねん5月がつ5日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  6. ^ “VIA、Cyrixに続つづき、IDTのx86関連かんれん子会社こがいしゃも買収ばいしゅう”. PC Watch (1999年ねん8月がつ5日にち). 2012年ねん9月がつ3日にち閲覧えつらん。
  7. ^ “IDT Announces Industry’s First Network Search Engine Manufactured on TSMC’s 90 Nanometer Process Technology”. IDT (2005年ねん12月7日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  8. ^ “IDT Unveils Next Phase in Its Standards-Based Serial-Switching Thrust with PCI Express Technology Purchase” (2004年ねん6月がつ7日にち). 2012年ねん7月がつ9日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  9. ^ “IDT Collaborates With Micron Technology to Deliver Industry’s First Flash Controller With Native PCI Express® for Enterprise Solid-State Drives” (2011年ねん6月がつ13日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  10. ^ “IDT boosts telecom prowess with Newave acquisition”. EETimes (2001年ねん4月がつ6日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  11. ^ “IDT Acquires ZettaCom for $35M”. EDN (2004年ねん4月がつ15日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  12. ^ “IDT acquires ICS for $1.7 billion”. EETimes (2005年ねん6月がつ16日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “IDT to buy Freescale's timing solutions business for $35M” (2005年ねん9月がつ28日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  14. ^ “IDT buys audio codec business from SigmaTel”. ElectronicsWeekly (2006年ねん8月がつ15日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  15. ^ “IDT Acquires Silicon Optix Assets and Technology”. BusinessWire (2008年ねん10月がつ21日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  16. ^ http://investors.netlogicmicro.com/phoenix.zhtml?c=178551&p=irol-newsArticle&ID=1283028&highlight=
  17. ^ “IDT buys some Leadis Technology assets”. Business Journal (2009年ねん6月がつ11日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  18. ^ “IDT Completes Acquisition of Tundra Semiconductor”. EDN (2009年ねん6月がつ28日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  19. ^ “IDT buys Mobius Microsystems” (2010年ねん1月がつ14日にち). 20121-03-15閲覧えつらん。
  20. ^ “IDT Acquires Power Module VRM Assets of IKOR, a Subsidiary of iWatt Corporation”. BusinessWire (2010年ねん4月がつ22日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  21. ^ “Qualcomm acquires IDT video IP, engineers”. EETimes (2011年ねん9月がつ7日にち). 2012年ねん3月がつ15日にち閲覧えつらん。
  22. ^ “Broadcom to Buy NetLogic for $3.7 Billion”. NewYork Times (2011年ねん9月がつ12日にち). 2012年ねん3月がつ16日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク

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