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Centrino

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

Centrino(セントリーノ)はインテルブランドひとつで、当初とうしょ同社どうしゃ製品せいひんCPUチップセット無線むせんLANモジュール)で構成こうせいされたモバイルPCプラットフォーム名称めいしょうとして、2010ねんからはWi-FiWiMAX関連かんれん製品せいひん名称めいしょうとしてもちいられている。

Intel Centrino

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無線むせんLAN チップセット Centrino プロセッサ コードネーム 発売はつばいねん 製造せいぞう技術ぎじゅつ マイクロアーキテクチャ
Intel

Wireless

Products

800 Series Carmel Intel Pentium M Banias 2003 130 nm Intel P6
Dothan 2004 90 nm
900 Series Sonoma 2005
Napa Intel Core Duo/Solo Yonah 2006 65 nm
Intel Core 2 Duo/Solo Merom Intel Core
Santa Rosa Intel Core 2 Duo 2007
Penryn 2008 45 nm
4 Series Montevina
5 Series Calpella Intel Core i7/i7 Extreme Edition Clarksfield 2009 Intel Nehalem
Intel Core i3/i5/i7 Arrandale 2010 32 nm
6 Series Huron River Intel Core i3/i5/i7/i7 Extreme Edition Sandy Bridge 2011 Intel Sandy Bridge
7 Series Chief River Intel Core i3/i5/i7/i7 Extreme Edition Ivy Bridge 2012 22 nm
8 Series Shark Bay Intel Core i3/i5/i7/i7 Extreme Edition Haswell 2013 Intel Haswell
9 Series ? Broadwell 2014 14 nm

概要がいよう

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Centrinoの導入どうにゅう以前いぜんは、Intel in it、そしてIntel Insideキャンペーンで大々的だいだいてき宣伝せんでん活動かつどうおこなっていたようにインテルのマーケティングおもプロセッサ製品せいひん中心ちゅうしんで、ネットワーク製品せいひんチップセットについてはとく宣伝せんでんおこなわれていなかった。これはプロセッサが動作どうさクロック絶対ぜったいてきあるいは相対そうたいてき性能せいのう比較ひかく容易よういなのにたいし、チップセットネットワーク製品せいひん規格きかくインターフェイス束縛そくばくされ、他社たしゃ製品せいひんをつけることが困難こんなんだったためとかんがえられる。

一方いっぽうで、ノートPCあるいてまちちゅう公衆こうしゅう無線むせんLANインターネット接続せつぞくというスタイルが提唱ていしょうされながらも、バッテリー持続じぞく時間じかん想定そうていされた用途ようとたいしてみじかいうえに、ノートPCの処理しょり性能せいのうデスクトップPCおとることで敬遠けいえんされていた。

このため、インテルではそれまでデスクトップPCようのプロセッサにモバイルよう機能きのう有効ゆうこうにし、ひく電圧でんあつでも動作どうさ良好りょうこう製品せいひん選別せんべつして出荷しゅっかするというアプローチをめ、しょう電力でんりょくたか性能せいのう両立りょうりつのため、クロックあたりの性能せいのうたかPentium M開発かいはつ今後こんごモバイルにかせないとインテルが予想よそうした無線むせんLANモジュール、プロセッサと一体いったいしょう電力でんりょく達成たっせいするために設計せっけいしたチップセットをわせてCentrinoブランドを設定せっていした。Centrinoに準拠じゅんきょしたパソコンにはIntel Centrinoのシールデカール)がられている。

Centrinoは、CPU、チップセット、無線むせんLANモジュールのみっすべてがインテルから発売はつばいされている製品せいひんであり、そのうえでインテルがさだめた条件じょうけんたしていることが必須ひっす条件じょうけんとなっている。そのため、おなじインテルせいであってもCentrinoの要件ようけんとしてみとめられていないCeleron系統けいとうのCPUや、他社たしゃ製品せいひんのチップセット、無線むせんLANモジュールがひとつでも使つかわれている場合ばあいはCentrinoを名乗なのることはできない。その場合ばあいPentiumやCeleron、Core 2 DuoなどのCPUめいかれたシールが貼付ちょうふけされる。

ブランドの意義いぎ

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消費しょうひしゃにとっては、比較的ひかくてき良好りょうこうパフォーマンス無線むせんLANネットワークへの参加さんか長時間ちょうじかんバッテリー駆動くどうのノートPCを、Centrinoロゴのいた製品せいひん購入こうにゅうするだけで可能かのうとなるてんいままでにないものだった。その一方いっぽうブランド提供ていきょうしゃであるインテルにとっては、よりおおくのインテル製品せいひん販売はんばい貢献こうけんするというメリットがある。そしてPCメーカーとしては個々ここ半導体はんどうたい部品ぶひん単体たんたい購入こうにゅうするよりも割安わりやす特価とっか設定せっていされており、また広告こうこく経費けいひ一部いちぶ負担ふたんをインテルがおこなうというてんで、さんしゃそれぞれに利点りてんがある。

その一方いっぽう競合きょうごう他社たしゃからは、インテル製品せいひん以外いがい市場いちばからすアンフェアな排他はいたてき営業えいぎょう政策せいさくであるとの批判ひはんもある。しかし批判ひはん最右翼さいうよくであったAMDだったが、ATI買収ばいしゅうにより、AMDはCPUだけでなくGPUチップセットれ、手始てはじめにSpiderと命名めいめいした自社じしゃコンポーネントでかためたプラットフォームせい導入どうにゅうした。

Centrinoの成功せいこうにより、インテルは2006ねんにはリビングくホームPCけにViiv(ヴァイブ、日本語にほんごみヴィーブ)プラットフォームを導入どうにゅう、さらにビジネスPCけには、コスト削減さくげんなどをかかげてvPro(ビープロ)の導入どうにゅう発表はっぴょうした。このようにCentrinoの成功せいこうは、インテルをプロセッサの製造せいぞう販売はんばい企業きぎょうから、プラットフォームを提供ていきょうする企業きぎょうへと転換てんかんさせるきっかけとなった。

ブランドのさい定義ていぎ

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べいintelは、2009ねん6月17にち現地げんち時間じかん)、これまでの複雑ふくざつなブランド構造こうぞうかりやすくすることを目的もくてきとして、2010ねんよりCentrinoをプラットフォームのブランドではなく、無線むせんLANモジュールのブランドにさい定義ていぎすることをあきらかにした。[1]これにより、Centrinoブランドは実質じっしつおもて舞台ぶたいからは姿すがたすこととなった。

Centrinoの変遷へんせん

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だい1世代せだい

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2003ねん3がつ登場とうじょう。これらだい1世代せだいのプラットフォームはCarmel(カーメル)とばれる。DothanコアとProWireless 2200は発表はっぴょう当初とうしょにはなく、のちくわわったものである。

CarmelプラットフォームのCentrinoの条件じょうけん以下いかとおりである。

だい2世代せだい

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2005ねん1がつ登場とうじょう。この2年間ねんかんでデスクトップPCはデュアルチャンネルDDR2メモリシリアルATAPCI Expressなどを導入どうにゅう、Centrinoもこれらを導入どうにゅうし、名実めいじつともにデスクトップなら処理しょり能力のうりょくつことができた。

2005ねんはるモデルのA4サイズ以上いじょうのノートPC(いわゆるきタイプ)はデスクトップ代替だいたいとして宣伝せんでんされるものがおおい。これらだい2世代せだいのプラットフォームはSonoma(ソノマ)とばれる。

SonomaプラットフォームのCentrinoの条件じょうけん以下いかとおりである。

だい3世代せだい

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2006ねん1がつ登場とうじょう。Yonah(ヨナ)コアの製品せいひんはPentiumの名称めいしょうえてCore Duo/Soloとなった。この世代せだいはCentrino Duo(デュアルコア)かCentrino(シングルコア)と、搭載とうさいされるプロセッサによって名称めいしょうわる。また、一部いちぶIntel Core 2もこれにふくまれる。

これらだい3世代せだいのプラットフォームはNapa(ナパ)とばれる。Core 2ではNapa64、Napa Refreshとばれる。

NapaプラットフォームのCentrinoの条件じょうけん以下いかとおりである。

だい4世代せだい

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2007ねん5月9にち正式せいしき発表はっぴょうされた。 コードネームはSanta Rosa(サンタ・ローザ)。

CPUはつづきMerom(メロン)コアを採用さいようし、一部いちぶのPenryn (ペンリン) コアを採用さいようしたものはSanta Rosa Refreshとばれる。

あたらしい技術ぎじゅつとして「Dynamic FSB Switching」「Enhanced Deeper Sleep」「Intel Dynamic Acceleration」が導入どうにゅうされた。また、必須ひっす構成こうせいがいではあるが、「Intel Turbo Memory」(コードネームRobson)が導入どうにゅうされた。 なお、Centrino Duoにはふくまれないが、Centrino Proにのみ、vPro同様どうようの、遠隔えんかく管理かんり機能きのうActive Management Technology(AMT)サポート、仮想かそう技術ぎじゅつVT」がふくまれる。[2]

2007ねん10がつからはCetrinoファミリーの名称めいしょうわり、これまでのCentrino Duo(きゅうCentrinoをふくむ)はCentrinoとなり、Centrino ProはvPro テクノロジー intel Centrinoとなった。

Santa RosaプラットフォームのCentrinoの条件じょうけん以下いか内容ないようとなる。[3]

だい5世代せだい

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2008ねん7がつ16にち正式せいしき発表はっぴょうされ、この世代せだいよりブランドめいを「Centrino 2ならびに「vPro テクノロジー intel Centrino 2」となった。コードネームは「Montevina(モンテヴィーナ)」。FSBは1,066MHzまで高速こうそくされた。[4]

MontevinaプラットフォームのCentrino 2の条件じょうけん以下いか内容ないようとなる。

だい6世代せだい

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コードネーム「Calpella(カルペラ)」が2009ねん登場とうじょう予定よていとなる[5]

出典しゅってん

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  1. ^ 「Centrino」はどこにんでいく”. 2024ねん1がつ21にち閲覧えつらん
  2. ^ インテル、ノートパソコンけ“vPro”を“Centrino Pro プロセッサー・テクノロジー”と命名めいめい”. 2024ねん1がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ インテル、ノートしんプラットフォーム“Centrino Duo”を発表はっぴょう”. 2024ねん1がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ インテル、“Montevina”こと「Centrino 2」を発表はっぴょう”. 2024ねん1がつ21にち閲覧えつらん
  5. ^ INTEL DEVELOPER FORUM, Shanghai, April 2, 2008 - Intel News Release

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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