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ISO 15765-2

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ISO 15765-2[1]、またはISO-TP(Transport Layer)は、CANバスをかいしてデータパケット送信そうしんするための国際こくさい規格きかくである。このプロトコルは、CANフレームの8バイトの最大さいだいペイロードちょうえるメッセージの転送てんそう可能かのうにする。ISO-TPはながいメッセージを複数ふくすうのフレーム(マルチフレーム)に分割ぶんかつし、個々ここのフレームの解釈かいしゃく受信じゅしんしゃによる完全かんぜんなメッセージパケットへのさい構成こうせい可能かのうにするメタデータを付与ふよする。ひとつのメッセージパケットについて最大さいだい4095バイトのペイロードを搬送はんそうできる。

OSI参照さんしょうモデルでは、ISO-TPはレイヤー3(ネットワークそう)と4(トランスポートそう)をカバーする。

ISO-TPのもっと一般いっぱんてき適用てきようれいは、KWP2000UDS使用しようしたOBD-2搭載とうさい車両しゃりょうとの診断しんだんメッセージの転送てんそうであるが、のアプリケーション固有こゆうのCAN実装じっそうひろ使用しようされている。

ISO-TPは、CAN IDのみを使用しようしたアドレス形式けいしき(いわゆるNormal Addressing)や、いわゆるExtended Addressingという独自どくじのアドレス形式けいしき操作そうさできる。Extended addressingは、かくフレームの最初さいしょのデータバイト(0バイト)をアドレスの追加ついか要素ようそとして使用しようし、アプリケーションそうペイロードを1バイトらす。簡単かんたんのため、以降いこうのプロトコルの説明せつめいでは8バイトのCANフレームを使用しようした Normal Addressing にもとづいて説明せつめいする。ISO 15765-2プロトコルでは、合計ごうけいで6種類しゅるいのアドレス形式けいしき利用りよう可能かのうである。

ISO-TPは、8バイトCANフレームのペイロードデータに1バイト以上いじょうのメタデータバイトを付加ふかし、ペイロードちょうを1フレームあたり7バイト以下いか削減さくげんする。メタデータは、Protocol Control Information(PCI)とばれる。PCIは1~3バイトである。先頭せんとうフィールドは、フレームタイプをしめす4ビットで、これによりPCIちょう特定とくていできる。

ISO-TPは4つのフレームタイプを定義ていぎする:

PCIフィールドタイプの一覧いちらん

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Type Code Description
Single Frame (SF) 0 転送てんそうされるSFには、最大さいだい7バイト(Normal Addressing)または6バイト(Extended Addressing)の完全かんぜんなペイロードがふくまれる。メタデータの上位じょうい4bitは0で、下位かい4bitにはデータちょう(SF_DL)が記述きじゅつされている。
First Frame (FF) 1 SFでの送信そうしん可能かのうペイロードちょう(Normal Addressingなら7バイト、Extended Addressingなら6バイト)をえるデータを通信つうしんする場合ばあい使用しようされる、マルチフレームメッセージパケットの最初さいしょのフレーム。FFには、ペイロードデータだけでなく、完全かんぜんなメッセージのながさ(FF_DL)がふくまれている。
Consecutive Frame (CF) 2 マルチフレームパケットの後続こうぞくデータをふくむフレーム。
Flow Control Frame (FC) 3 マルチフレーム受信じゅしんしゃからの応答おうとう。FFセグメントにたいする確認かくにん応答おうとうつづきのCFを送信そうしんするためのパラメータを設定せっていする。
4..15 予約よやく
CAN-TP Header
ビットポジション 7 .. 4 (byte 0) 3 .. 0 (byte 0) 15 .. 8 (byte 1) 23..16 (byte 2) ....
Single 0 size (0..7) Data A Data B Data C
First 1 size (8..4095) Data A Data B
Consecutive 2 index (0..15) Data A Data B Data C
Flow 3 FC flag (0,1,2) Block size ST

A message of seven bytes or less is sent in a single frame, with the initial byte containing the type (0) and payload length (1-7 bytes). With the 0 in the type field, this can also pass as a simpler protocol with a length-data format and is often misinterpreted as such.

A message longer than 7 bytes requires segmenting the message packet over multiple frames. A segmented transfer starts with a First Frame. The PCI is two bytes in this case, with the first 4 bit field the type (type 1) and the following 12 bits the message length (excluding the type and length bytes). The recipient confirms the transfer with a flow control frame. The flow control frame has three PCI bytes specifying the interval between subsequent frames and how many consecutive frames may be sent (Block Size).

Flow Control
Bit offset 7 .. 4 3 .. 0 15 .. 8 23..16
Description type if the transfer is allowed Block Size Separation Time (ST), minimum delay time between frames (end of one frame and the beginning of the other)
Single type = 3 (0 = Continue To Send, 1 = Wait, 2 = Overflow/abort) 0 = remaining "frames" to be sent without flow control or delay <= 127, separation time in milliseconds.
Single type = 3 (0 = Continue To Send, 1 = Wait, 2 = Overflow/abort) > 0 send number of "frames" before waiting for the next flow control frame 0xF1 to 0xF9 UF, 100 to 900 microseconds.

最初さいしょのバイトには、最初さいしょの4ビットにタイプ(タイプ=3)がふくまれ、つぎの4ビットには転送てんそう許可きょかされているかどうかをしめすフラグ(0=送信そうしん可能かのう、1=待機たいき、2=オーバーフロー/中止ちゅうし)がふくまれます。つぎのバイトはブロックサイズで、つぎのフロー制御せいぎょフレームをまえ送信そうしんされるフレームのかずです。が0の場合ばあいのこりのフレームはフロー制御せいぎょ遅延ちえんなしで送信そうしんされます。

3番目ばんめのバイトは、フレームあいだ最小さいしょう遅延ちえん時間じかんである分離ぶんり時間じかん(ST)です。127 (0x7F)までのSTは、フレームあいだ遅延ちえん最小さいしょうをミリびょう単位たんい指定していします。241 (0xF1)から249 (0xF9)までのは、100から900マイクロびょう増加ぞうかする遅延ちえん指定していします。分離ぶんり時間じかんは、あるフレームのわりからつぎのフレームのはじめまでの最小さいしょう時間じかんとして定義ていぎされることに注意ちゅういしてください。頑強がんきょう実装じっそうは、これをフレームかえりつ、すなわちフレームのはじまりからフレームのはじまりへとあやまって解釈かいしゃくする送信そうしんしゃからフレームをれる準備じゅんびができているべきである。慎重しんちょう実装じっそうでさえ、物理ぶつりそうにおけるビットスタッフィングのマイナーな影響えいきょう説明せつめいできないかもしれません。

送信そうしんしゃ連続れんぞくフレームを使用しようしてメッセージののこりを送信そうしんする。かく連続れんぞくフレームは, 4ビットタイプ(タイプ=2)ののちに4ビットシーケンス番号ばんごうつづく1バイトPCIをゆうする。シーケンス番号ばんごうは1からはじまり、フレームが送信そうしんされるたびに増加ぞうかします(1, 2,...。, 15, 0, 1,...。)。うしなわれたフレームまたは破棄はきされたフレームを検出けんしゅつできます。連続れんぞくするかくフレームは0からはじまり、最初さいしょのフレームの最初さいしょのデータ・セットは0番目ばんめのデータとなされます。したがって、CFの最初さいしょのセット(連続れんぞくするフレーム)は「1個いっこ」からはじまります。その、「15」にたっすると、「0」から開始かいしされます。12ビットちょうフィールド(FFで)は、セグメントされたメッセージにおいて4095バイトまでのユーザデータを許容きょようするが、実際じっさいには、受信じゅしんバッファまたはハードウェアの制限せいげんのために、典型てんけいてきなアプリケーション固有こゆう制限せいげんはかなりひくい。

タイミングパラメータ

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P1やP2タイマーなどのタイミングパラメータについて言及げんきゅうする必要ひつようがある。

国際こくさい規格きかく

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 14:00-17:00. “ISO 15765-2:2016” (英語えいご). ISO. 2019ねん4がつ5にち閲覧えつらん