T・レックス

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曖昧さ回避 この項目こうもくでは、バンドについて説明せつめいしています。その他たの用法ようほうについては「Tレックス」をご覧らんください。
T・レックス
別名べつめい
  • ティラノザウルス・レックス
  • マーク・ボラン& T・レックス
出身しゅっしん地ち イングランドの旗 イングランド・ロンドン
ジャンル
活動かつどう期間きかん 1967年ねん - 1977年ねん
レーベル
旧きゅうメンバー
  • マーク・ボラン
  • スティーヴ・トゥック
  • ミッキー・フィン
  • スティーヴ・カーリー
  • ビル・レジェンド
  • ポール・フェントン
  • グロリア・ジョーンズ
  • ジャック・グリーン
  • ディノ・ダインズ
  • デイヴィー・ラットン
  • ミラー・アンダースン
  • ハービー・フラワーズ
  • トニー・ニューマン

T・レックス（英語えいご: T. Rex）は、イングランド出身しゅっしんのロックバンド。旧名きゅうめいティラノザウルス・レックス。

同国どうこくのミュージシャン マーク・ボランを中心ちゅうしんに活動かつどう。フォークロック・バンドからスタートし、改名かいめい後ごはグラムロックの代表だいひょう格かくとして人気にんきを博はくした。2020年ねん「ロックの殿堂でんどう」入いり[2]。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ロンドン出身しゅっしんのマーク・ボランがリーダー。1970年代ねんだい前半ぜんはんのグラムロック・ムーブメントでは、デヴィッド・ボウイやロキシー・ミュージック、モット・ザ・フープルなどとともに、ジャンルを代表だいひょうするアーティストとなった。その音楽おんがくは、T・レクスタシーと呼よばれることもあった。

略歴りゃくれき[編集へんしゅう]

ティラノザウルス・レックス期き（1967年ねん - 1970年ねん）[編集へんしゅう]

1967年ねん、アコースティック・ギターとヴォーカルのマーク・ボラン、パーカッションのスティーヴ・トゥックの二に人組にんぐみで、ティラノザウルス・レックス（Tyrannosaurus Rex）を結成けっせいし、翌よく1968年ねんにデビュー。サイケデリックなフォークロック・グループとして一部いちぶでカルト的てきな人気にんきを誇ほこった。

この時期じきの彼かれらを熱心ねっしんに応援おうえんしていたのが、DJのジョン・ピールだった。グループはデビューアルバム『ティラノザウルス・レックス登場とうじょう!!』をリリースし、全ぜん英えい15位いを記録きろく。その後ご、新あたらしいパートナーにミッキー・フィンを迎むかえ、エレクトリック・ギターを導入どうにゅうしたのは1970年ねんだった。

T. Rex期き（1970年ねん - 1977年ねん）[編集へんしゅう]

1970年ねん12月に「T.Rex」とバンド名めいを短縮たんしゅく、「ライド・ア・ホワイト・スワン」(全ぜん英えい2位い)の大だいヒットでスターダムに。1971年ねんにベースのスティーヴ・カーリーとドラムのビル・レジェンドが加くわわり、4人組にんぐみのバンドになって初はじめてのアルバム『電気でんきの武者むしゃ』がUKチャート1位いの大だいヒット。「ゲット・イット・オン (T・レックスの曲きょく)（英語えいご版ばん）」[3][注ちゅう 1](全ぜん英えい1位い・全米ぜんべい10位い)や「ジープスター」(全ぜん英えい2位い)といったヒット・シングルも生うまれ、イギリスでは人気にんきグラムロック・グループとなった。また、この当時とうじの彼かれらは「第だい2のビートルズ」との呼よび声ごえも高たかかった。デビュー当初とうしょからのプロデューサーであり、ストリングスを大胆だいたんに用もちいた独特どくとくのサウンドを構築こうちくしたトニー・ヴィスコンティも、彼かれらの成功せいこうに伴ともなってプロデューサーとしての評価ひょうかを高たかめた。

1972年ねんに『ザ・スライダー』(全ぜん英えい4位い・全米ぜんべい17位い)、1973年ねんには『タンクス』(全ぜん英えい4位い)と次々つぎつぎにヒットアルバムを出だす。さらにシングル「テレグラム・サム」(全ぜん英えい1位い・全米ぜんべい67位い)、「メタル・グルー」(全ぜん英えい1位い)、「チルドレン・オブ・ザ・レボリューション」(全ぜん英えい2位い)、「イージー・アクション」(全ぜん英えい2位い)など、数すう多おおくの大だいヒットを連発れんぱつしていった。日本にっぽんでも武道館ぶどうかん公演こうえんを行おこなうほどの人気にんきで、1973年ねんにリリースされたシングル、「20センチュリー・ボーイ」(全ぜん英えい3位い)は当時とうじの日本にっぽん盤ばんの発売はつばい元もと、東芝とうしばEMIのスタジオでレコーディングされた[注ちゅう 2]。しかし、アメリカでヒットしたのは「ゲット・イット・オン」[注ちゅう 1]1曲きょくだけで、大おおきな成功せいこうをおさめることができなかった。

1975年ねんに入はいるとグラムロックブームが終おわり、急速きゅうそくに人気にんきはしぼんでいった。人気にんき急落きゅうらく後ごのマーク・ボランは、自身じしんの麻薬まやく中毒ちゅうどくともあいまって、危機きき的てきな状況じょうきょうを迎むかえる。この時期じきの楽曲がっきょくはブラック・ミュージック色いろを取とり入いれたもので、現在げんざいではそれなりに評価ひょうかされているが、不摂生ふせっせいの祟たたったマークは太ふとってしまい、ビジュアル面めんでも精彩せいさいを欠かいた。だがやがて、息子むすこの誕生たんじょうなどを機きに、生活せいかつを改あらため、バンド・メンバーも一新いっしん、ソウルミュージックやパンク・ロックにも興味きょうみを示しめして再起さいきを図はかっていた。

黒人こくじん女性じょせいシンガーのグロリア・ジョーンズ（英語えいご版ばん）(1945〜)とは、1969年ねんに最初さいしょに出会であい、1972年ねんに再会さいかいし、恋愛れんあい関係かんけいになっていた。マークが恋人こいびとだったジューン・チャイルドと1970年ねんに既すでに結婚けっこんしていたために、グロリアとは婚姻こんいん届とどけなしの事実じじつ婚こんとなった。1975年ねんに二に人にんの間あいだには男おとこの子こも誕生たんじょうした（ロラン・ボラン：Rolan Bolan）。しかし、1977年ねんにグロリア・ジョーンズが運転うんてんする車くるまが街路がいろ樹じゅに激突げきとつし、同乗どうじょうしていた彼かれは29歳さいで死去しきょした。生前せいぜん、「30歳さいまで生いきられないだろう」と言いっており、偶然ぐうぜんだが30歳さいの誕生たんじょう日びの2週間しゅうかん前まえに死去しきょした。

バンド消滅しょうめつ以降いこう[編集へんしゅう]

バンド名めいがT.Rexとなってからは、殆ほとんどマークのソロプロジェクト状態じょうたいだったが、後年こうねんはそれがより鮮明せんめいになっていた（アルバム『ズィンク・アロイと朝焼あさやけの仮面かめんライダー』などはマーク・ボラン＆T.Rex名義めいぎでリリースされている）。そのため、彼かれの死しでT.Rexは活動かつどうを休止きゅうしした。 その後ご1980年ねんにスティーヴ・トゥック、1981年ねんにスティーブ・カーリー、2003年ねんにはミッキー・フィンがこの世よを去さっており、全盛期ぜんせいきのメンバーではドラムのビル・レジェンドのみが存命ぞんめいである（2020年ねん時点じてん）。

2020年ねん、「ロックの殿堂でんどう」入いりを果はたす。該当がいとうメンバーは、マーク・ボラン（Vo/G）、スティーヴ・カーリー（B）、ミッキー・フィン（パーカッション）、ビル・レジェンド（Ds）の4人にん[4]。

Mickey Finn's T. Rex[編集へんしゅう]

T. Rex時代じだいのミッキー・フィン

マークの死後しご20年ねん経たった1997年ねん、T.Rex に最もっとも長ながく在籍ざいせきしたメンバーであったミッキー・フィンと、末期まっきのT.Rexに関かかわったセッション・ドラマーのポール・フェントンが中心ちゅうしんとなって、「Mickey Finn's T. Rex」名義めいぎで活動かつどうを始はじめた。その後ご、2003年ねんにフィンがアルコール性せいの肝臓かんぞう病びょうで死去しきょすると、残のこされたメンバーは名前なまえをT.Rexに変更へんこうして活動かつどうを続つづけた。しかし、2008年ねんにT.Rexファンから抗議こうぎを受うけて、名義めいぎを「Mickey Finn's T. Rex」に戻もどした。現在げんざいの名義めいぎはフィン家かと、T.Rexの法的ほうてき権利けんりを管理かんりする団体だんたいTAGの承認しょうにんを受うけている。

メンバー[編集へんしゅう]

ギター、ヴォーカル (1967-1977)
パーカッション、ヴォーカル (1967-1969)
ベース (1970-1976)
パーカッション (1969-1974)
ドラムス (1971-1973)
  • ポール・フェントン
ドラムス (1973-1975)
ギター (1973)
キーボード (1973-1977)
  • デイヴィー・ラットン
ドラムス (1973-1976)
キーボード、ヴォーカル (1973-1976)
ギター、ヴォーカル (1976-1977)
ベース (1976-1977)
ドラムス (1976-1977)

メンバー変遷へんせん[編集へんしゅう]

ディスコグラフィ[編集へんしゅう]

ティラノザウルス・レックス[編集へんしゅう]

アルバム[編集へんしゅう]

シングル[編集へんしゅう]

  • デボラ - "Debora" / チャイルド・スター - "Child Star"（1968年ねん、日本にっぽんグラモフォン DP-1508）
  • ワン・インチ・ロック - "One Inch Rock" / サラマンダ・パラガンダ - "Salamanda Palaganda"（1969年ねん、日本にっぽんグラモフォン DP-1617）

T・レックス[編集へんしゅう]

アルバム[編集へんしゅう]

シングル[編集へんしゅう]

  • ライド・ア・ホワイト・スワン - "Ride A White Swan" / サマータイム・ブルース - "Summertime Blues"（1971年ねん、キング HIT1857）
  • ホワイト・スワン - "Ride A White Swan" / イズ・イット・ラヴ - "Is It Love" / サマータイム・ブルース - "Summertime Blues"（1971年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう OR-2762）※再発さいはつ盤ばん
  • ゲット・イット・オン - "Get It On" / ロウ・ランプ - "Raw Ramp"（1972年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう OR-2783）
  • ホット・ラヴ - "Hot Love" / ウッドランド・ロック - "Woodland Rock" / キング・オブ・ザ・マウンテン - "The King Of The Mountain Cometh"（1972年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう OR-2787）
  • テレグラム・サム - "Telegram Sam" / キャデラック - "Cadilac"（1972年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう OR-2988）
  • メタル・グルー - "Metal Guru" / レディー - "Lady"（1972年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10100）
  • デボラ - "Debora" / ワン・インチ・ロック - "One Inch Rock"（1972年ねん、ポリドール DW-1058）※再発さいはつカップリング盤ばん
  • ゲット・イット・オン - "Get It On" / ホット・ラヴ - "Hot Love"（1972年ねん、ポリドール DW-1059）※再発さいはつカップリング盤ばん
  • キング・オブ・ザ・マウンテン - "The King Of The Mountain Cometh" / ベルテーン・ウォーク - "Beltane Walk"（1972年ねん、ポリドール DW-1065）※再発さいはつ盤ばん
  • ジープスター - "Jeepster" / ライフズ・ア・ガス - "Life's A Gas"（1972年ねん、ポリドール DP-1857）
  • チルドレン・オヴ・ザ・リボリューション - "Children Of The Revolution" / ジッターバッグ・ラヴ - "Jitterbug Love" / サンケン・ラグ - "Sunken Rags"（1973年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10200)
  • イージー・アクション - "Solid Gold Easy Action" / ボーン・トゥ・ブギー - "Born To Boogie"（1973年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10240）
  • 20センチュリー・ボーイ - "20th Century Boy" / フリー・エンジェル - "Free Angel"（1973年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10320）
  • ザ・グルーバー - "The Groover" / ミッドナイト - "Midnight"（1973年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10390)
  • トラック・オン - "Truck On (Tyke)" / シッティング・ヒア - "Sitting Here"（1973年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10476）
  • ティーンエイジ・ドリーム - "Teenage Dream" / サティスファクション・ポニー - "Satisfaction Pony"（1974年ねん、東芝とうしば音楽おんがく工業こうぎょう EOR-10505）
  • ライト・オヴ・ラヴ - "Light Of Love" / 爆発ばくはつする唇くちびる - "Explosive Mouse"（1974年ねん、東芝とうしばEMI EMR-10610）
  • ジップ・ガン・ブギー - "Zip Gun Boogie" / スペース・ボス - "Space Boss"（1974年ねん、東芝とうしばEMI EMR-10711）
  • ニューヨーク・ブギー - "New York City" / クロム・シター - "Chrome Sitar"（1975年ねん、東芝とうしばEMI EMR-10842）
  • ドリーミー・レディ - "Dreamy Lady" / 踊おどろうよベイビー - "Do You Wanna Dance"（1975年ねん、東芝とうしばEMI EMR-10877）
  • 麗うるわしのロンドン・ボーイズ - "London Boys" / ソリッド・ベイビー - "Solid Baby"（1976年ねん、東芝とうしばEMI EMR-10951）
  • ラヴ・トゥ・ブギ - "I Love To Boogie" / ベイビー・ブーメラン - "Baby Boomerang"（1976年ねん、東芝とうしばEMI EMR-20074）
  • 心しんはいつもロックン・ロール - "The Soul Of My Suit" / クローム色しょくの小夜曲さよきょく - "All Alone"（1977年ねん、東芝とうしばEMI EMR-20218）
  • 地下ちか世界せかいのダンディ - "Dandy In The Underworld" / 僕ぼくのペットはタイガー - "Tame My Tiger"（1977年ねん、東芝とうしばEMI EMR-20326）

T・レックス　その他た[編集へんしゅう]

アルバム[編集へんしゅう]

  • 『ザ・ソウル・セッションズ』 - THE SOUL SESSIONS（2016年ねん）
  • 『ア・クラウン・オブ・ダーク・スワンズダウン』 - A Crown of Dark Swansdown（2016年ねん）
  • 『トゥーペニー・プリンス』 - Twopenny Prince（2017年ねん）
  • 『T.レックスタシー』 - T.REXTASY（2017年ねん）※マーク・ボラン70周年しゅうねん記念きねんライブベスト盤ばん

日本にっぽん公演こうえん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b アメリカでは、チェイスの同名どうめいヒット曲きょく（邦題ほうだい『黒こくい炎えん』）との混同こんどうを避さけるために、'Bang a Gong (Get It On)'と改題かいだいされた。
  2. ^ 日本にっぽんでもテレビ番組ばんぐみや映画えいがのテーマソングで頻繁ひんぱんに使つかわれた。テレビ番組ばんぐみでは「めちゃ×2イケてるッ!(BGM挿入そうにゅう曲きょく)」(フジテレビ)、「カープ応援おうえん中継ちゅうけい“勝かちグセ。”（オープニング・ハイライト）」（広島ひろしまホームテレビ）。映画えいがの『20世紀せいき少年しょうねん(実写じっしゃ版ばん)』(原作げんさく・浦沢うらさわ直樹なおき）でも使用しようされた

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f Deming, Mark. T. Rex | Biography & History - オールミュージック. 2020年ねん12月2日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “ロックの殿堂でんどう、今年ことしの殿堂でんどう入いりアーティストが決定けってい”. SPICE (2020年ねん1月がつ16日にち). 2020年ねん5月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  3. ^ Shock and Awe: Glam Rock and Its Legacy, from the Seventies to the Twenty-first Century. https://books.google.com/books?id=KKupCgAAQBAJ&dq=T.+Rex+Wax+Co.&source=gbs_navlinks_s 2020年ねん3月がつ4日にち閲覧えつらん。 
  4. ^ “マーク・ボランの元もと恋人こいびと、T・レックスの殿堂でんどう入いり決定けってい直前ちょくぜんにボランが夢ゆめに現あらわれる”. BARKS (2020年ねん1月がつ17日にち). 2020年ねん5月がつ10日とおか閲覧えつらん。
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