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Tiny BASIC

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Tiny BASIC
登場とうじょう時期じき 1975
設計せっけいしゃ Dennis Allison
方言ほうげん Denver Tiny BASIC, Enhanced 6800 Tiny BASIC, MINOL, National Industrial Basic Language, Palo Alto Tiny BASIC, 6800 Tiny BASIC, TBI68K, Tiny BASIC Extended
影響えいきょうけた言語げんご ダートマスBASIC, 8008 BASIC
影響えいきょうあたえた言語げんご Astro BASIC, Atari BASIC, Level I BASIC
プログラミング言語げんご インタプリタ
ライセンス パブリックドメイン
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Tiny BASIC(タイニーベーシック)とは、マイクロコンピュータないし初期しょき8ビットパソコンホビーパソコンよう仕様しよう簡略かんりゃく(サブセット)したBASICの、言語げんご仕様しようや、その実装じっそう処理しょりけい)の総称そうしょう。プログラムサイズがコンパクトなため、ごく小規模しょうきぼ(tiny)なシステムでも使用しようできた。可能かのうなこともやはりかぎられて(tiny)いたが、機械きかい使つかうよりははるかに手軽てがるであり便利べんりなものであった。

概要がいよう

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Palo Alto Tiny BASIC、いくつかの有名ゆうめい実装じっそうがある。著名ちょめいになったものは、ソースコードやそのバイナリコードのダンプリストを書籍しょせき雑誌ざっし掲載けいさいするかたち公開こうかいしたものがおおい。1970年代ねんだい後半こうはん初期しょきのマイコンのメモリ容量ようりょうかずKバイト程度ていどしかないなかで、フットプリントが2Kバイト前後ぜんこうのサイズで処理しょりけい実装じっそうでき、また、にそれらしいプログラミング言語げんご言語げんご処理しょりけいかったことから、マイコンユーザのあいだ流行りゅうこうした。のちROM-BASIC内蔵ないぞうするパーソナルコンピュータが発売はつばいされるようになってからは、アプリケーションを使つかうことが目的もくてきのユーザはそちらを使つかうようになったが、そのもTiny BASICを名乗なのたような機能きのうのBASICは存在そんざいする。

こまかい差異さいはあるが、おおむ以下いかのような仕様しようであった。

  • 単純たんじゅん変数へんすうはA~Zの26のみ。
  • 配列はいれつは@のみ。
  • データがたは2バイト整数せいすうのみ。
  • グラフィックやスクリーンエディットの機能きのうはない。

Palo Alto Tiny BASICのように、おな作者さくしゃスタートレック (マイコンゲーム) のごく基本きほんてき部分ぶぶんだけをあそべるようにした「Tiny Trek」を作成さくせいしていることなどから、そのための工夫くふうおもわれるものがられることもある。

当時とうじ日本にっぽんのTiny BASICとしては、東大とうだいばん東京とうきょうばんばれる移植いしょくばんやオリジナルのでんだいばん書籍しょせきとうでソースやダンプリストが公開こうかいされており有名ゆうめいである。

Palo Alto Tiny BASIC(東大とうだいばん)の仕様しよう以下いかのとおり[1]

  • 変数へんすうは A~Z の26、@ は配列はいれつ変数へんすう
  • コマンドは NEW, LIST, RUN, SIZE で、LOAD, SAVEはない。
  • ステートメントは LET, PRINT, INPUT, GOTO, GOSUB, RETURN, IF, FOR, NEXT, END
  • 演算えんざん=, #, >, >=, <, <=
  • 関数かんすうは RND, ABS

歴史れきし

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Tiny BASIC登場とうじょう以前いぜんのBASICの歴史れきしは、ダートマスBASIC記事きじなどを参照さんしょうのこと。

集積しゅうせき回路かいろ発展はってん市場いちば需要じゅようなどから、1970年代ねんだいマイクロプロセッサ次々つぎつぎ登場とうじょうしたことにより、一般いっぱん個人こじんが、個人こじんコンピュータ所有しょゆう占有せんゆうし、趣味しゅみ実用じつよう使つかうことが可能かのうとなった。それまでのメインフレームミニコンピュータかぎられたひとのものであったのにたいし、これからはコンピュータのちからだれもが活用かつようできるということで、革命かくめいという言葉ことばすら使つかわれた(パーソナルコンピュータ)。

自然しぜんながれとして[2]はじめのうちはマイクロコンピュータ活用かつようには機械きかい使つかわれていたが、すぐにプログラミング言語げんごほっされるようになった。そこで、当時とうじすでにミニコンピュータなどで活用かつようされていた言語げんごのいくつかにけられ、当時とうじのマイクロコンピュータで可能かのう程度ていど機能きのうなどをしぼって実装じっそうすることなどがおこなわれた。そんななかで、数多かずおお発足ほっそくした有志ゆうし団体だんたいのひとつ、People's Computer Company(People's Computer Company英語えいごばん)の機関きかんの Vol. 3, No. 4(1975ねん3がつ[3]の 6, 7 ページに掲載けいさいされた BUILD YOUR OWN BASIC という記事きじにおいて、(整数せいすう演算えんざんのみ、変数へんすうは26のみ、7つのステートメントINPUT, PRINT, LET, GO TO, IF, GOSUB, RETURN のみのような)最低限さいていげん機能きのう仕様しようしぼったBASICを自作じさくすることが提案ていあんされ、それに刺激しげきけた人々ひとびとにより、色々いろいろ実装じっそうつくられた(それでも出来できいBASICシステムをつくるには一人ひとりろくカ月かげつかかるだろうと記述きじゅつされている)。前述ぜんじゅつ機関きかん発展はってんばんにあたるDr. Dobb's Journal掲載けいさいされたものなどは有名ゆうめいになった。

ちゅう

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  1. ^ 小池こいけ慎一しんいち「1.マイコンとBASIC」『マイコンピュータ No.13』CQ出版しゅっぱんしゃ、1984ねん6がつ1にち、5ぺーじ 
  2. ^ 通史つうしてきれば、コンピュータ自体じたい登場とうじょうしたのちにも、ミニコンピュータ登場とうじょうしたのちにも、たようなながれがあり、ここで3度目どめとなる。
  3. ^ https://purl.stanford.edu/jz908ss3011

参考さんこう文献ぶんけん

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  • bit臨時りんじ増刊ぞうかん『マイクロコンピュータのプログラミング』(1978ねん2がつごう増刊ぞうかん), pp. 83-111, 「Tiny BASICインタプリタ」, Palo Alto Tiny BASIC のぎゃくアセンブルリストをしめ解説かいせつ

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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